専門医でもないしろうとが、脳に直接電流を通すのは、こわいと思う人が多いだろう。しかしHalo Neuroscienceは、まさにそのために100万ドルあまりの資金を獲得した。“脳の機能を増強する”ウェアラブルをこれから作ろうとしている同社は、Andreessen HorowitzのMarc AndreessenとSoftTech VCのJeff Clavierが率いるラウンドにより、150万ドルを調達したのだ。
まずご理解いただきたいのは、これがOne Flew Over The Cuckoo’s Nestのシミュレータではないことだ。CEOのDan Chaoは、次のように書いている:
Haloの技術は一連の非侵襲的で低エネルギーの、電池駆動の刺激による神経系への物理療法により、認識能力を向上させる。Haloはneuromodulation(学会、応用例)と呼ばれる分野の医療技術であり、最近では電磁波や赤外線、超音波、物理的な刺激などを利用する研究が行われている。
そのお金は、何に使うのか? 同社はIPの問題や、FDAに対する安全性上の課題をクリアして、利用者がヒマラヤの雪男に追われる幻覚を見たりしないようにする必要があるのだ。
スタンフォードで神経科学を専攻したDan Chaoと、エンジニアのBrett Winger、消費者向けモバイルハードウェアのベテランSarvaの三名が作った同社は、しっかりした知的基盤があるように思える。
Sarvaはこう言う:
“Haloは、病気の人や健康な人の脳を刺激して、脳の働きを良くする技術だ。学習の加速や体の動きのコントロールなど、とても多様な効果がある。それらの中でうちが何に特化するかはまだ明確でないが、このneuromodulationという分野は将来性がとても大きい。脳の状態をセンスしたり“読み取る”だけでなく、電磁波などを使って脳への“書き込み”を行うのだ”。
まだ一般的には突拍子もない話であることは、Sarvaも認める:
“DanとAmolは長年、神経科学畑にいるから、この傍流的な技術のことは2002年ごろから知っている。でも当時は、誰も信じなかった! ぼくらもね。自分たちで試してみて、やっと信じられるようになったんだ”。
このデバイスを使うとMagnetoのような超能力を使えるようになる、と同社は言っていない。でも、同じハードウェアスタートアップでも、ドアをリモートで開ける、なんてのよりは、ずっとおもしろいし重要だ。最終製品の効能には、サイコキネシス(物体の念力移動)ぐらいは載るかもしれないね。
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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))