Google(グーグル)は米国時間11月29日、同社とユーザーが選んだ過去1年間のベストアプリとゲームを紹介する「Best of 2021(ベスト オブ 2021)」の受賞アプリを発表した。2021年はアワードのラインナップが拡大され、タブレットやWear OS、Google TV向けのアプリやゲームを対象とした賞も増設された。米国ではメディテーションアプリ「Balance(バランス)」が年間ベストアプリに、そして「Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)」がベストゲームに選ばれた。一方、ユーザーの投票によって選ばれるユーザーズチョイス賞は「Paramount+(パラマウントプラス)」と「Garena Free Fire MAX(ガレナ・フリー・ファイア・マックス)」が受賞した。
2020年には、新型コロナウイルス感染拡大に見舞われた世界を反映し、ベストアプリに選ばれた睡眠アプリ「Loóna(ルーナ)」や、逃避的なゲームの「GENSHIN IMPACT(原神)」など、ストレスを抱えたユーザーがリラックスするために利用するようなアプリやゲームの人気が高かった。
コロナ禍の初期段階が過ぎた2021年は、リラックスや逃避ではなく、自己成長や創造性に焦点を当てたアプリも受賞作に含まれている。これもまた、我々の社会的な状況を反映しているように思われる。この1年、米国では、やりがいのない仕事や低賃金の仕事を自発的に辞めてもっと良い仕事を探す「大辞職」が起こり、情熱を追求する人々によるクリエイター経済のブームが巻き起こり始めた。
2021年の最優秀賞に選ばれた個人向け瞑想アプリのBalanceの他にも、受賞作には自己開発をテーマにしたアプリが多く含まれている。「月の満ち欠け周期に生活を調和させる」アプリの「Moonly(ムーンリー)」「コメディによるリラクゼーション」アプリの「Laughscape(ラフスケープ)」、女性向け催眠療法アプリの「Clementine(クレメンタイン)」、快眠アプリの「Sleep Cycle(スリーブ・サイクル)」、メンターシップコミュニティ「Mentor Spaces(メンター・スペイシズ)」、習慣追跡・計画ツール「Rabit(ラビット)」、喪失の悲しみを癒すアプリ「Empathy(エンパシー)」などだ。
その他の受賞作にも、音声チャットルーム「Clubhouse(クラブハウス)」や、スクリーンの使用時間を短縮する「Speechify(スピーチファイ)」のようなツール、自然とのつながりを取り戻すための「Blossom(ブロッサム)」など、我々がコロナ禍の生活にどのように適応しているかを示すものが含まれている。
ベストアプリのBalanceの他、米国版Google Play Best of 2021の各部門で受賞したアプリは以下の通り。
Best Apps for Good(生活向上アプリ部門)
Best Everyday Essentials(生活に必須なアプリ部門)
Best for Fun(楽しみのためのアプリ部門)
Best Hidden Gems(隠れた名作アプリ部門)
Best for Personal Growth (自己改善アプリ部門)
Best for Tablets(最優秀タブレット向けアプリ部門)
Best for Wear (最優秀ウェアブルデバイス向けアプリ部門)
Popular on Google TV(Google TV向け人気アプリ部門)
2021年のベストゲームは、クロスプラットフォームに力を入れた当てたポケモンユナイトが受賞した。
「ポケモンユナイトは、 The Pokémon Company(株式会社ポケモン)とTiMi Studios(ティミ・スタジオ)が共同開発した、ポケモン初のチーム戦略バトルゲームです。私たちは、MOBAというジャンルの良いところを抽出して、新しいゲームを作ろうとしましたが、正直いうと、それが世界中のプレイヤーに受け入れられるかどうかはわかりませんでした」と、ポケモンユナイトのプロデューサーである星野正昭氏は声明文に記している。「今回の受賞は、私たちのゲームがファンやメディアから好意的に受け止められていることを示しており、大変安心したと同時に、今後もポケモンユナイトが、プレイヤーのみなさまの期待に応えられるような、よりエキサイティングな体験を提供できるように、最善を尽くしていく決意を新たにしています」と、星野氏は続けている。
その他の受賞作には「世界で最も孤独な鳥」と友達になることに挑戦する、内省的な「Bird Alone(バード・アローン)」などのインディーズゲームも含まれている。Annapurna Interactive(アンナプルナ・インタラクティブ)の「Donut County(ドーナツ カウンティ)」は、物理ベースのパズルゲームとして評価された。
米国版Google Play Best of 2021の各部門で受賞したゲームは以下のとおり。
Best Competitive(対戦ゲーム部門)
- League of Legends:Wild Rift(リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト)
- MARVEL Future Revolution(マーベル フューチャーレボリューション)
- Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)
- Rogue Land
- Suspects:Mystery Mansion (サスペクツ:ミステリーマンション)
Best Game Changers(ゲームチェンジャー部門)
- Inked
- JanKenUP! (じゃんけんアップ)
- Knights of San Francisco
- Overboard!
- Tears of Themis (未定事件簿 -Tears of Themis-)
Best Indies(インディー部門)
- 7 Billion Humans(セブン・ビリオン・ヒューマンズ)
- Bird Alone
- Donut County
- My Friend Pedro:Ripe for Revenge
- Puzzling Peaks EXE
Best Pick Up & Play(ピックアップ&プレイ部門)
- Cats in Time
- Crash Bandicoot:On the Run! (クラッシュ・バンディクー ブッとび!マルチワールド)
- Disney POP TOWN(ディズニー ポップタウン)
- Switchcraft(Switchcraft:マジカル・マッチ3)
- Towers
Best for Tablets(最優秀タブレット向けゲーム部門)
- Chicken Police — Paint it RED!(チキンポリス)
- League of Legends:Wild Rift(リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト)
- My Friend Pedro:Ripe for Revenge
- Overboard!
- The Procession to Calvary
各国の受賞アプリやゲームは、Playストアに新たに表示される「ベスト オブ 2021」セクションに掲載されている。上記はGoogle Playの米国における受賞作だ。
画像クレジット:Google
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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)