Facebookのソーシャルネットワークにブランド企業が直接動画をアップロードする回数がこれまで以上に増えたことで、Facebookの動画はYouTubeより増大しつつある。Facebookは、動画を投稿する発行元のニーズに応えるため、Facebook Pageのインサイト画面に新しい動画タブを加えた。期間別の動画データの動向やその他のデータが分かりやすく表示され、パフォーマンスをトラックするのが簡単になる。
[アップデート:動画を投稿するユーザーに情報を提供するのと同時に、Facebookはニュースフィードのアルゴリズムを、ユーザーが全画面でミュートを外して、HDで閲覧している動画を優先するようにした。このようなビッグデータによるパーソナライズで、個人にとって関連性のある動画を表示することは、YouTubeでの視聴と競う助けとなるだろう。]
以前からPageの管理者と動画投稿者は、Pageのインサイト画面で動画の指標をトラックすることはできたが、Facebookで期間を設定し、エクセルのようなファイルフォーマットを選択してエクスポートする形式でしかデータを利用することはできなかった。また、動画ごとにしかアナリティクスを見ることができなかったが、今後はPage単位で選択した期間の閲覧数をトラックすることができる。
動画専用のタブにより、Pageのオーナーは、Page単位での閲覧数と30秒以上の閲覧数をトラックしたり、特定の期間でのトップ動画や他のPageから共有した動画の指標も確認したりできるとFacebookは伝えた。また、Pageのオーナーは、オーガニック対有料、自動再生対クリック再生、一回対リピート再生の設定から対比情報を見ることができ、オーディエンスがどのように視聴しているかの理解が深まるだろう。
さらに期間を特定し、その間の閲覧数を確認することで日ごとの閲覧数の推移を理解することができる。
また、Pageオーナーがこのようなベンチマークを確認する際、長期での平均パフォーマンスと比較することもできる。
「トップ動画」のセクションでは、特定の期間内のリーチ、閲覧数、平均再生完了率によって計測された、パフォーマンスの良い動画を確認できる。このようなデータで動画投稿者は、自分のオーディエンスにどのようなコンテンツが受け入れられるかが分かるだろう。動画をクリックして、個別のエンゲージメント、オーディエンスのリテンション率といった詳細を確認することもできる。
これ以外にも、Pageオーナーは、他のPageで共有した動画の閲覧数、リーチ、他の動画指標も確認することができるとFacebookは伝えている。
Facebookの動画指標は正確さに欠け、ソーシャルメディア担当者やPageオーナーが苛立っていた中、今回の刷新が行われた。多くの人の動画の指標が2ヶ月前よりずっと低い値を示していた。Facebookの数値が悪化したように見えたことで、Facebookに不安を持つ人もいた。Facebookは、この悪化した数値はバグによるものであるとし、この動画指標の全面刷新の準備により生じたものと説明した。
もう1つの問題は、長期間のデータのエクスポートでは、いくつかのデータポイントが欠落することだった。例えば、10日間、15日間のデータエクスポートには何ら問題はないのだが、期間を例えば3ヶ月間に伸ばすと、多くのデータポイントが欠落した。
Facebookで動画閲覧数のトラックを任されている人にとって、動画専用のタブができ、機能が改良されたという発表は良いニュースだろう。Facebookは、彼らの不満を無視しておらず、体験を改善するために動いていたことが示された。
動画タブは、まだ全員に公開されていないが、Facebookは「次の数週間内」に機能が利用できるようになると言う。
Facebookが動画指標と表示の改善に動いたのは、このソーシャルネットワークでの動画コンテンツの急速な拡大が見られるからだ。例えば、最近の調査では2万のFacebook Pageから8万の動画投稿があった。これは、12月におけるFacebookとYouTubeの動画投稿の差が開き、YouTubeよりFacebookの動画投稿が2万以上も多かったことを示している。また、Facebookの動画は、1月の1日の動画閲覧回数は30億回だったが、4月には40億回に急伸したという報告もある。
また、市場調査企業のAmpere Analysisによる調査では最近、Facebookは2015年、YouTubeの3分の2程度の動画閲覧数にまで伸びると示した。つまり、YouTubeの3兆に対し、Facebookは2兆だ。両社は、同程度のアクティブユーザー数を抱えている。Facebookが14億でYouTubeは13億だ。
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