Facebookは、iOSアプリがバックグラウンドでプロセスが動作し続けることによって起きるバッテリー消耗の報告を調査中であることを正式に認めた。これはiOS設定の[Appのバックグラウンド更新]がオフでも起きるという。
TechCrunchに送られた声明文で同社広報担当は、この問題に取り組んでいることを認め、「近い」うちに修正を提供できる見込みだと語った。
「一部のユーザーからiOSアプリでバッテリー消耗が起きているという報告があった。現在原因を調査中であり、近いうちに修正できる見込みだ」
今週この問題についてブログに書いたCircaの共同ファウンダー、Matt Galliganは、Facebookアプリのバッテリー消費を「非常識」と表現し、アプリのバックグラウンド更新を無効にしているにもかかわらず、7日間の全バッテリー使用の15%を同アプリが使っていることを指摘した。
「ホームボタンを押してもアプリが正しく「スリープ」していないため、バッテリー消費を続ける」と彼は書いた。「この無関係なバックグラウド消費のために、私には何の価値もないにもかかわらず、実際に使用した時間の2倍もアプリが動き続けている」
別のユーザー、Nick Neerもこの問題についてブログに投稿し、Facebookのリソース利用を「ユーザーにやさしくない」と評し、「Facebookは、ユーザーが明示的に望まないにもかかわらず、バックグラウンドでアプリ更新を続けて積極的にチャンネルを作っている」と指摘した。
さらに今週、MacStoriesのFederico Viticciもこの問題を検討し、「無用なバックグラウンド動作」について、Facebookは「アプリがビデオを再生する際オーディオを消音たるために、iOSのオーディオセッションを乗っ取っている」のではないかと主張している。
「なぜなら、標準設定でFacebookのビデオはWi-Fiでも携帯通信でも自動再生になっており、わざわざオフにする人は殆どいないため、Facebookアプリはいつでもビデオを再生できるようにバックグラウンドでオーディオを確保し、そのためにバックグラウンドタクスがエネルギーを消費している可能性が高い」と彼は推測する。
本誌のRomain Dilletは、Facebookアプリをバックグラウンド更新スイッチをオフにした状態で使用して、アプリのバッテリー使用状況を監視することで、Facebookのビデオ自動再生機能に責任がある理論を検証した。
バックグラウンドアプリ更新オフ、ビデオ自動再生オフの状態で、FacebookのiOSアプリは24時間に彼のiPhone 6sで7%のバッテリーを使用した。ビデオの自動再生を有効しても殆ど変化は見られなかった ― 次の24時間で同じく7%の消費だった。このため自動再生ビデオが問題の一部であるかどうかの確証は得られていない。しかし、バックグラウンドのバッテリー消費に関して、Facebookアプリはやはり実際の使用以上に消費していることを示している。
Facebookは、ここで起きていることに関する様々な理論について一切コメントしていない ― オーディオ乗っ取りやVoIPを使い、ユーザーの意に反してアプリを起動状態にしているか等。しかし、不要なバックグラウンドアプリ動作報告の原因である何か ― バグあるいは秘密めいた機能 ― を修正はしているらしい。そういうことだ。
ちなみに、もしFacebookの厄介なバックグラウンド動作を完全にやめさせさいなら、もちろん、アプリを削除してiPhoneのブラウザーでFacebookにログインすればよい。
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(翻訳:Nob Takahashi / facebook)