抗議運動激化のトルコでエルドアン首相が「ソーシャル・メディアは最悪の社会の脅威」と非難―Twitterユーザー25人逮捕

トルコの当局は抗議活動参加者25人をTwitterを使ったという容疑で逮捕した。トルコ全土で抗議活動が激化し警察との衝突が繰り返される中、火曜の夜にはネット市民が「嘘の情報を広めた」廉で大量に逮捕された。激しい批判にさらされているレジェップ・タイイップ・エルドアン首相は「ソーシャル・メディアは社会の最悪の脅威だ。Twitterは嘘を広めている良い例だ」と述べた。

トルコの民主化活動家にとってソーシャル・メデイアは官製マスコミの沈黙を打ち破るための主要なツールとなっている。「トルコのメディアは恥じ入るべきだ。この48時間、市民が苦闘を続けている間、トルコのマスコミは一切そのことを報道しなかった。恥を知れと言いたい」とトルコの著名な映画監督、Fatih Akinは述べた。

実際、この週末に国営新聞、Sabahの一面を飾ったのは「禁煙キャンペーンの功績で首相が賞をもらった」などという記事で、世界のマスコミのトップニュースになった全国的な抗議行動の広がりにはまったく触れられていなかった。

VineのビデオとInstagram写真を下にエンベッドした。大規模な学生の抗議行動と警察の強硬な鎮圧が記録されている。


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ニューヨーク大学の博士課程の院生、Pablo BarberáとMegan Metzgerの調査によれば、エジプトの抗議活動などの例とは異なり、関連するツイートのほとんど(90%)はトルコ国内から発信されているという。つまり、トルコの抗議活動では、ソーシャル・メディアを利用しているのは活動参加者自身であり、国外の支援者ではないということだ。

一方で、悪名高いAnonymousやSyrian Electronic Armyといったハッカー集団もトルコ政府機関を攻撃しているという未確認情報もある。

われわれは今後も事態の展開をフォローしていく。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


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TechCrunch Japan

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