新たに生まれたアルファベットの子会社Waymo(先日までGoogleの自動運転車プロジェクトだった)に、新しいラインナップが加わった: 100台のクライスラーパシフィカハイブリッドミニバンだ。車載コンピューター、センサー、テレマティクスで構成されたWaymoのテクノロジーを用いて完全自動運転行うことを目指し、フィアット・クライスラーによって製造された車両である。新しい100台の車は、来年早々に開始する公道でのより多くのテストのために、現現在のWaymoの他の自動運転車両に加わる。
これらの車両はWaymoとFCA(フィアット・クライスラー)の緊密なパートナーシップによって作られたもので、ミシガン州のエンジニアリングサイトに両社のエンジニアリングチームが集まり、さらにFCA側はミシガン州チェルシーとアリゾナ州ユッカで、Waymo側はカリファルニアのWaymo自身のテスト施設で行った開発プロセスを通してテクノロジーのテストが行われた。
使用されたクライスラーパシフィカは消費者が購入可能な2017年の量産モデルに基いているが、Waymoのテクノロジーにより良く適合させるために、シャーシだけではなく電装系、パワートレイン、そして構造に変更が加えられている。この結果、アルファベットが単にクライスラーの車両を購入して市販車に自分たちで改造を行うよりも、より緊密な統合が可能になった。それでもFCAによれば、プロジェクトの最初からサービスを開始できる段階までにかかったのはわずかに6ヶ月だったということだ。
WaymoのCEOであるJohn Krafcikはブログ記事で、ミニバンフォームファクターを搭載したPacificaをテスト車両に追加することで、自動運転車の範囲内で沢山の車種と乗客ニーズをよりよく表現できるようになったと指摘している。プロトタイプのプライベートテストは、既に実際に200時間以上過酷な天候に晒すなどの様々な範囲のテストを行っていると、Kirkはブログ記事で述べている。
ブルームバーグの最近の報告によれば、WaymoはFiat Chryslerと協力して、半自動運転のクライスラー・パシフィカを利用した相乗りサービスを、来年の早い時期から一般に提供するらしい。先の100台の車はフィアット・クライスラーとアルファベットによってテスト用に使うことが発表されていたものだが、何らかの大掛かりなサービスを開始するためにはもっと沢山の車両が必要になるだろうと、レポートには記載されている。
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(翻訳:Sako)