先ほどSpaceXは台湾国家宇宙センター(NSPO)の資源観測衛星の打ち上げに成功した。NSPOのFORMOSAT-5衛星を搭載したFalcon 9ロケットはカリフォルニアのバンデンハーク空軍基地の4E発射台から打ち上げられた。予定通り衛星を軌道に投入した後、ブースターは洋上の自動航行艀に無事着陸した。
これはSpaceXにとってこの12ヶ月で12回目の衛星打ち上げ成功だ。Facebookの通信衛星を搭載したFalcon 9が打ち上げ直前に発射台上で爆発するというきわめて痛い失敗を経験したのが昨年9月だということを考えれば驚くべき立ち直りといえる。1年間に12回の衛星軌道投入でSpaceXはライバルであるロシアの国営宇宙機関をわずかに抜いて打ち上げ成功回数でトップに立った。 さらにSpaceXはこの1年で回収整備したロケットの再打ち上げ、回収整備したDragon補給船の再利用にも成功している。
今日の打ち上げで2段目と分離した後、1段目ブースターはカリフォルニア沖の太平洋を航行するSpaceXのドローン艀に予定通り垂直着陸した。これにより2017年にSpaceXが回収したブースターは9基となった。SpaceXではこれまでの合計15基のブースター回収に成功している。
すでにSpaceXにとっては大成功の年となっているが、この11月にはFalcon Heavyの最初テストが予定されている。この大型ロケットの打ち上げに成功すればイーロン・マスクは宇宙にさらに大きく一歩を進めることになる。マスク自身は「Falcon Heavyの最初の打ち上げで予定どおり軌道投入に成功する可能性は低い」と慎重な態度だ。しかし無事に発射に成功すればそれだけでも大きな達成だろう。SpaceXは貴重なデータと経験を入手できる。やがてFalcon Heavyは大重量貨物や有人宇宙船の打ち上げに用いることができるようになるはずだ。
〔日本版〕SpaceXの打ち上げの録画はまもなく<a target="_blank" href="http://
“>こちらから視聴可能になるはず。ペイロードの衛星については台湾側の公式ビデオがある。
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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)