米国のモバイル上でのホリデーショッピングシーズンは過去最大となる見込み

新型コロナウイルスのパンデミックはホリデーショッピングシーズンに既に影響を与え始めている。Amazon(アマゾン)は毎年恒例の販売イベントであるPrime Day(プライムデー)を今年は7月から10月に延期(CNBC記事)した。Walmart(ウォルマート)、Target(ターゲット)、Amazon(アマゾン)などの大手eコマース業者はかつてなく強力に(Business Insider記事)なっている。App Annie(アップアニー)の新しいレポートによると、モバイルショッピングアプリは過去最大のショッピングシーズンを迎えようとしている。モバイルデータ分析会社であるApp Annieは、米国の消費者が第4四半期にAndroidデバイスだけで10億時間以上費やすと予測している。昨年の同時期と比べて50%の増加だ。

この予測はモバイルコマースの躍進を示している。これほどの変化は4〜6年後(Forbes記事)になると予想されていた。パンデミックによりタイムテーブルが前倒しされた。

画像クレジット:App Annie

また同社は、オンラインショッピングのペースは過去数年とは異なるものになると予測する。

通常、ホリデーショッピングはブラックフライデー(2020年は11月27日)とサイバーマンデー(同11月30日)の週に集中するが、今年のショッピングシーズンはより長く引き伸ばされると予想される。ある程度はPrime Dayの遅れが原因かもしれないが、パンデミックによる経済的圧力も打撃となるかもしれない。

第3四半期が近づいているが、米国の失業率は依然として金融危機時よりも高く(Trading Economics記事)新型コロナ以前よりも2倍以上高い。App Annieによると、これが可処分所得の低下と価格感度の増加につながり、消費者は2020年のホリデーシーズンまで、より長期にわたりお買い得情報やプロモーションを探し回ることになるだろう。

プライムデーの遅れはショッピング活動にも影響を与える可能性がある。通常は11月が買い物で賑わう時期だが、今年はブラックフライデーとサイバーマンデーに近い時期に販売イベントが開催されるからだ。

App Annieはまた、Amazonのアプリが米国のショッピングアプリの月間アクティブユーザー数で引き続き1位にランクされており、他の人気ショッピングアプリと同時に利用されることが多いと述べている。

画像クレジット:App Annie

比較情報として、1週間ごとのショッピングアプリのセッションは、2019年の第4四半期のピークの週に25%増加した。英国でも15%増加した。

この増加傾向は続くと考えられる。パンデミックがもたらした変化は既存の消費者行動がベースになっているからだ。消費者はオンラインにシフトしている。App Annieはこの変化が今後も続くと主張する。

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App Annieは、モバイルショッピングの伸長と、買い物のためにAndroidで第4四半期に10億時間超が費やされるとの予測に関連して、他のカテゴリーのアプリにもメリットがあると予測している。例えば
PayPal(ペイパル)は過去最高の四半期決算(The Money Fool記事)となり、決済総額は前年比で29%増加した。

特に米国やブラジルのように新型コロナの感染者数が増加している市場では、オンライン食料品サービスも急成長している。消費者がアプリを使用して在庫確認、セルフチェックアウト、宅配、オンライン購入、店舗での受け取りなどを行うため、食料品モバイルショッピングアプリの高い利用率は米国の感謝祭の期間を通じて継続すると予想される。同様に、Uber Eats(ウーバーイーツ)、DoorDash(ドアダッシュ)、Grubhub(グラブハブ)などの料理宅配サービスも引き続き有用で、第4四半期に広く利用されると予想される。

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App Annieによると、米国以外では、2020年の「独身の日」が3100億元(約4兆7700億円)以上となり、過去最大のショッピングデーになると予測している。これは昨年の売上高380億ドル(約4兆300億円)を上回り、2020年第3四半期の中国における小売売上高の前年比4.8%の増加に続くと見込まれる。

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(翻訳:Mizoguchi