インドのゲームプラットフォームMobile Premier League(MPL)は新たな資金調達ラウンドで9500万ドル(約100億3000万円)を調達した。バンガロールを拠点とする、設立2年半のeスポーツとモバイルゲームの同プラットフォームが国際市場での成長を目指す中、前回のラウンドで9000万ドル(約95億円)を確保してからわずか5ヶ月である。
新しい9500万ドル(約100億3000万円)のシリーズDラウンドは、Composite CapitalとMoore Strategic Venturesによって主導され、同社によると、ポストマネーのバリュエーションは9億4500万ドル(約997億4000万円)となった。(2020年9月に行われた前回の資金調達ラウンドでは、約4億6500万ドル(約490億8000万円)と評価されたとTechCrunchが報じていた)。今回のラウンドにはBase Partners、RTP Global、SIG、Go-Ventures、Telstra Ventures、Founders Circle、Play Venturesも参加しており、これまでの資金調達総額は2億2500万ドル(約237億5000万円)にのぼる。
Times Internetにも支援されているMPLは、さまざまなトーナメントをホストする専業ゲームプラットフォームを運営している。インドで6000万人以上、インドネシアで350万人以上のユーザーを獲得しているこのアプリは、他のゲーム会社のための公開プラットフォームとしても機能している。MPL自身はゲームを開発していないが、現在アプリ上で複数のスポーツにまたがる約70種類のゲームをホストしている。
「当社が存在感を増し、拡大していく中で、今回の新たな資金調達は、我々のコアとなる価値提案である、ゲーマーにとって最高の機能を備えた安定しているプラットフォームと、最高のeSportsタイトルのオンボーディングに焦点を当てるのに役立ちます。インドのesportsコミュニティは著しく成長しており、インド製のゲームを世界に向けて発信し、インドのゲーマーがその才能を認められるようにするには絶好の機会だと考えています」と、MPLの共同設立者兼CEOであるSai Srinivas(サイ・スリニバス)氏は声明で述べている。
バンガロールに本拠地を置く同社は、近年インドの多くの地域で流行り始めたファンタジースポーツ(実在スポーツ選手の統計データに基づき、ユーザーが仮想チームを組んで仮想対戦を行うゲーム)も提供している。ファンタジースポーツはビジネスの一部に過ぎないため、現実世界の試合のほとんどをシャットアウトした新型コロナウイルスの流行は、同社の最近の数四半期の成長を妨げるものではなかった。
MPLの成長は、そのアプリをPlayストアで利用できないことから見ても、特に目覚ましい。Androidオペレーティングシステムはインドのスマートフォンの99%に搭載されているが、この世界第2位のインターネット市場において、GoogleはPlayストア上でファンタジースポーツアプリを許可していないのだ。
「当社は、もっと、もっとはるかに資金力のある、長い歴史のある、百戦錬磨の企業と競合していますが、我々の若いチームはここ数年で信じられないほどのことを達成しました。数年前にPlayストアに公開されたとき、MPLはインドで史上最速で100万人のDAU(日間アクティブユーザー)に到達したアプリでした!」と、MPLのマーケティング担当SVPであるAbhishek Madhavan(アビシェーク・マダヴァン)氏は昨年ツイートしている。
「我々はまだ設立3カ月だったときに、Virat Kohli(ヴィラット・コーリ)選手と契約しました!Playストアから退出したときには、成長を続けるのは非常に難しいだろう、すべてのマーケティング指標が下降するだろうと言われました」とも。
MPLは、新鮮な資本を投入して国内でより多くのeスポーツトーナメントを開催し、今年は国際的な展開を加速させると述べている。同社は最近、100以上の大学から1万3000人以上のゲーマーが参加したCollege Premier Leagueを開催した。
Composite Capitalのマネージングディレクター、Kanush Chaudhary(カヌシュ・チャウダリ)氏は声明の中でこう述べている。「私たちは、MPLチームと提携し、彼らの継続的な成長をサポートできることに興奮しています。ゲーム市場における業界のリーダーとして、同社は、インドだけでなく国際的にeスポーツの進化を革新し、推進し続けると信じています」。
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カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:インド
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(文:Manish Singh、翻訳:Dragonfly)