Googleの検索結果画面の広告表示の変更について、今、わかっていること。

先週末に、Googleがデスクトップ検索における広告表示についての変更を加え、大きな話題となりました。変更が行われてからの日が浅いため、まだ多くのデータが出ている状態ではありませんが、現段階での見解をSearch Engine Landがまとめています。AMPのローンチも大きな話題でありますが、こちらについても大きな変更でありますので、まずはしっかりと把握しておこうと思います。– SEO Japan

Googleのデスクトップ検索に変更があった点を確認しよう。

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*リンク先は全て英語となっています。

金曜日の午後(正確に言えば、2016年2月19日)に、Googleはデスクトップの検索結果において、右側にテキスト広告を表示しないことを認めた。その代わりに、自然検索結果の上部に最大で4つの広告を表示し、ページの下部に3つの広告を表示することになった。

この変更が広告主にとってどのような影響(インプレッション、CPC、CTR、平均順位など)があるのか、いずれ様々な分析が行われるだろう。ここでは、現段階で判明している事実をまとめようと思う。

どういった変更があったのか?

今回の変更の全ては、Google.comとGoogle検索のパートナーのデスクトップにおける検索での変更である。

この変更における各要素を確認してみよう。

1.デスクトップの検索結果の右側にテキスト広告が表示されなくなった。
2.”非常に商業的なクエリ”(詳細は後述)では、自然検索結果の上部に、3つではなく、4つの広告を表示する。
3.検索結果ページの下部に、3つの広告が表示される。
4.検索結果ページに表示される広告の数は、11から(最大で)7に減少した。
5.商品リスト広告とナレッジパネル(広告も含まれる場合もある)は、関連性のあるクエリの場合には、表示される。

これらの更新は、Google.comとパートナーの両方でロールアウトし、全世界が対象となる。

今回の変更は、突然の変更だったのか?

Googleによる発表は多くのユーザーにとって驚きではあったが、以前からもこの現象は見られていた。

この手の変更におけるテストは、数年前から行われているのだ。自然検索結果の上部に4つの広告を表示するというテストは、住宅ローン関連のクエリを対象に、2010年に初めて行われている。昨年末には、多くのユーザーが、他のクエリの場合にも、右側に広告がなく上部に4つ表示される、という検索結果を目撃している。

去年の12月に、Search Engine LandがGoogleに尋ねたところ、恒久的なものではなく、少数のクエリに対してのテストだという返事をもらっている。そして、先週末に、正式に採用されたのだ。

Merkle RKG社のアンディ・テイラー氏が先週の金曜日に投稿した記事によると、検索結果の右側に広告が表示されない現象は、先週中にゆっくりと開始されており、水曜日(2月17日)に大きく変化があったとのことだ。

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下記は、ブランドと非ブランドにおける、クリック数をまとめた表である。

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“非常に商業的なクエリ”とは何か?

Googleによれば、”非常に商業的なクエリ”の場合、表示される広告の数は3つではなく、4つになることが多いとのことだが、具体的にはどういったクエリなのだろうか?Googleからの説明では、“ニューヨークのホテル(hotels in New York City)”や“自動車保険(car insurance)”が例に挙げられている。

あなたが思うクエリと、Googleによる定義が異なることもあるだろうが、一般的に言えば、”非常に商業的なクエリ”とは、Googleが何かを購入する意図が含まれているとみなしたクエリ、ということになる。

商品リスト広告とナレッジパネル内の広告(テスト中)には、どのような影響があるか?

現段階では影響がないだろう。

Googleはナレッジパネル内に広告を表示するテストを行っており、エンティティの検索における結果画面にたびたび現れている。そして、このテストは今後も続けるとしている。このテストは、2013年に車関連のクエリで初めて表示され、2014年には音楽映画、などに対象が拡大している。検索結果画面の右側の広告表示を廃止することで、現行と、今後におけるナレッジパネル内のテストに影響はない。

同様に、Googleは商品広告リストのレイアウトのテストも継続している。先月に話題になったものだが、16個の商品が表示されるレイアウトだ。

CPCの高騰につながるのか?

結論を下すには、時期尚早だろう。需要と供給の概念を持ち出し、表示される広告の数が減ることで、価格が上昇すると主張する者も多い。しかし、事態はそう簡単ではないだろう。

まず、広告主が、検索結果の下部に表示される広告に対し、右側に表示される場合の金額と同じ金額を支払うことに疑問が残る。そして、BloofusionのSEMのトップであるマーティン氏の指摘には、ページ上部の広告に対するインプレッションの増加は、CPCを抑えることにつながる、というものがある。

【画像内和訳】
ページ上部に表示されるスロットが増えた。この点だけを考えれば、上部に表示される広告の価格は下がるだろう。需要の側面以上に確かな現象だろう。

Martin氏の主張に異議を唱える者もいる。もちろん、そうした異論も含め、全てが推測の行きを超えていない。より多くのデータが明らかになるまで、議論は尽きないだろう。

先週末にかけてのMerkle RKGのデータを確認した後、アンディ氏は、「概して、非ブランドのテキスト広告におけるクリック数やインプレッションに対して、大きな影響は見られていない。CPCも大きな変化はない。しかし、1ページ目と入札金額における今後の影響は非常に興味深い。」と述べている。

明らかなことは、広告主が、掲載位置に対して入札金額を決定する方法を変更する必要があるということだ。なぜなら、他の広告主の対応によって、期間毎に変動するという入札パターンにつながってしまうからだ。

我々は、引き続き、今回の変更における影響を調べ続けるつもりだ。もちろん、ペイドとSEOの両面において。また、iProspectの商品戦略のトップであるアリスター氏が、自身の見解について、Search Engine Landで記事を投稿している。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「FAQ: All About The Changes To Google’s Ad Layout On Desktop Search Results」を翻訳した内容です。

記事内にもある通り、何か結論を下すには、まだ早いと言えるでしょう。多くの方が色々な予測をしているという状況のようですが、具体的なデータに基づいた見解などを待ちたいですね。SEOに対しての影響は限定的であると感じていますが、引き続き注視していきたいと思います。– SEO Japan

GoogleがAMP対応のモバイル検索を開始。しかし、現段階では一部に留まるか。

先日、AMP対応のモバイル検索が2月24日に開始予定という記事を紹介しましたが、どうやら1日早く開始されたようです。多くの報告が既にあるようですが、Googleからのオフィシャルな発表はまだありません。日本でも表示されているとの情報がありますし、グローバルで開始されているという記事もあります。まだ完全ではないにしろ、少しづつロールアウトされているという状況でしょうか。– SEO Japan

我々が予想していたよりも1日早く、Googleはモバイル検索結果のカルーセル表示として、AMPページの表示を開始した。

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*リンク先は全て英語となっています。

Googleはモバイルの検索結果にAMP対応ページの表示を、予想よりも1日早く、開始したようだ。モバイル検索結果にAMPページが表示されているという報告が相次いでいる。

個人的にも確認ができており、多くの人からの報告もある。Search Engine Landの編集者の全てが確認できているわけではないが、AMPページの表示は広範囲に渡ってロールアウトしているようだ。我々は、Googleに確認している最中である。

あなたも確認したいのであれば、Google.comにて、ニュースボックスが表示されるようなクエリを検索してみよう。例えば、”trump”、”google”、”waze”、”obama”といったクエリだ。

下記に、私のiPhone 6Sの検索結果画面を記載する。カルーセル内にAMPのアイコンが表示されていることが確認できる。

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下記は別のフォーマットであり、カルーセルではなく、リストで表示されている。

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さらに、この記事がカルーセル内に表示されているスクリーンショットを記載する。

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我々は、AMPページの表示は明日(2月24日)に開始されると考えていた。これは、Advertising Ageがソースとなっている情報ではあるが、私はGoogleがそれを1日前倒しにしたと考えている。

AMPは”Accelerated Mobile Pages“の略であり、Twitter、分析系ツール、広告ネットワークやプラットフォームなどからの協力を得て、Googleの主導で進められているプロジェクトである。

ちなみに、Search Engine Landが主催する、来週のSMX West(サンノゼで開催)では、AMPプロジェクトについてのセッションを予定している。Googleからもスピーカーを招いているため、疑問に思うことは彼らに質問すると良い。ご興味のある方は、ぜひお越しを!

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Live: Google Launches AMP Listings In Mobile Search Results, For Some」を翻訳した内容です。

実は個人的には確認できておりません。(色々環境変えたりして試しているのですが。。。)上記はSearch Engine Landの記事ですが、Search Engine Roundtableの記事では、バリー・シュワルツ氏(両記事の筆者)は当初確認できていないと記載しており、後ほど確認できたと追記しています。徐々に拡大中という段階なのかもしれませんが、Googleからの報告を待ちたいと思います。– SEO Japan

Googleの新しい手動アクション、”ソーシャルエンジニアリング・コンテンツ”とは?

Googleによる手動アクションの話題です。”ソーシャルエンジニアリング・コンテンツ”の対象となっているWebサイトにメッセージが送付されているようです。これは、”ハッキングされたページを含むサイト”であったり、”ユーザーを欺くようなダウンロードボタンを設置しているサイト”が対象となっています。Googleによるセーフブランジングの取り組みの一環であるようです。– SEO Japan

*リンク先は英語となっています。

Googleは、”ソーシャルエンジニアリング・コンテンツが検知されました。”という内容の警告文を送付しているようだ。これは、ユーザーを欺こうとするダウンロードボタンに対するGoogleによる取り組みの一環であるようで、この基準に接触したWebマスターを対象に警告文が送られている。

Redditがこの警告文の一例を掲載している。

Google Webmaster Helpにも多くのWebマスターが報告している。その中には、これを間違いだとしている内容で、悪意のあるダウンロードボタンではなく、意図的に設置したダウンロードボタンであるということだ。

この間違った例についての内容は以下の通りである。

ユーザーがメニューを読んだ後、コール・トゥ・アクションとして、注文ページへ遷移するボタンを設置している。注文ページには Gloriafoodのオーダリング・プラットフォームへのリンクを設置したiframeを埋め込んでいるが、Googleはこれを理由に我々のサイトをフィッシングサイトとみなしたのだろうか?

このサイトオーナーは再審査リクエストを送信し、現在はペナルティは無効とされているようだ。さらに、”Googleがこの手の間違いを直してくれることを望んでいる。”、と付け加えている。

この件は、Webmaster HelpRedditで話題となっている。

この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Social Engineering Content Detected Google Search Console Notifications」を翻訳した内容です。

名前だけではどんな内容かを判断できないばかりか、間違った内容を連想させてしまう名前にもなっています。SEO Japanでは、こちらのメッセージを確認しているわけではありませんが、日本でも送付されているサイトがあるかもしれません。もちろん、多くの方にはあまり関係のない話かもしれませんが、本文にあるように、Googleに間違って認識されてしまう場合は注意が必要ですね。– SEO Japan

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Googleがデスクトップ検索結果の右側の広告表示を廃止。全世界を対象。

先週末、Googleが検索結果画面に大きな変更を加えました。デスクトップ検索が対象ですが、検索結果画面の右側に表示する広告を取り除いたという内容です。今回の変更は、全言語、全世界を対象としているため、もちろん、日本も対象に含まれます。また、商品リスト広告ボックスは例外となり、”非常に商業的なクエリ”に対しては、4つの広告を表示するようです。– SEO Japan

長い間テストを行っていたが、デスクトップ検索でロールアウトされたようだ。Googleは検索結果の右側に広告を表示することを廃止したが、1つだけ例外がある。

*リンク先は全て英語となっています。

Googleが大きな変更を加えた。デスクトップの検索結果の右側から広告表示を排除し、ページの上部と(もしくは)下部のみに広告を設置することにしたのだ。また、同時に、広告枠を1つ増やす場合もあることも発表しており、従来の3つではなく、4つの広告が検索結果画面の上部に表示される。しかし、”非常に商業的なクエリ(highly commercial queries)”に限られている。

2010年から開始し、調整を続けてきたテストの結果が表れたようだ。Search Engine Landの読者(特にアメリカ以外の国の読者)は、検索結果の上部のみに広告が表示されるパターンを、昨年末から頻繁に目撃されていたことをご存知だろう。

Googleの社員がSearch Engine Landに伝えた内容によると、今回の変更は、全ての言語で、全世界での検索を対象にロールアウトされているとのことだ。デスクトップ検索の右側に広告が表示されることはないが、1つの例外がある。商品リスト広告(PLA:Product Listing Ad )ボックスは引き続き、検索結果画面の上部と右側に表示されるようだ。

今回の変更についてのGoogleのオフィシャルな発表によれば、4つの広告が検索結果の上部に表示されるのは、”非常に商業的なクエリ”に限るということだ。

我々はこのレイアウトのテストを長い間行ってきた。そして、商業的なクエリに対して、少ない広告数が表示された検索結果を見たユーザーもいるだろう。我々は調整を続けてきたが、”非常に商業的なクエリ”の場合に、ユーザーと広告主のパフォーマンスにとって、より関連した検索結果を提供できるレイアウトを設計している。

まとめると、検索結果の右側から広告を除いたレイアウトは、デスクトップ検索が対象で、全世界で適用される。4つの広告が表示されるのは、”非常に商業的なクエリ”に対しての検索結果だ。”非常に商業的なクエリ”の例としては、”ニューヨークのホテル(hotels in New York City)”、や”自動車保険(car insurance)”といったクエリが挙げられる。

検索結果の右側から広告を排除することは、デスクトップとモバイルの検索結果画面により類似性を持たせるためであることは、明らかだろう。しかし、モバイルでは、通常2つか3つの広告を検索結果の上部に表示している。

追記1:今回の情報は、Googleの広告主からSearch Engine Landに、Eメールで伝えられたものであり、その広告主は匿名であることを望んでいる。これは、昨日この変化についての情報を掲載した、こちらの記事と同様だ。

追記2:Googleは当初、この変化についての例外が2つあると連絡してくれていた。2つの例外とは、商品リスト広告ボックスとナレッジパネルである。しかし、Googleの社員によると、それは事実ではないとし、商品リスト広告ボックスは表示され続けると指摘してくれた。この指摘に従い、今回の記事にも修正を加えている。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Confirmed: Google To Stop Showing Ads On Right Side Of Desktop Search Results Worldwide」を翻訳した内容です。

表示される広告数の検証についての話題はチラホラ出ており、今回の変更は、それらのテストの結果を加味した調整と言えそうです。非常に大きな変更であると思いますが、SEOにはどのような影響が与えられるのでしょうか?– SEO Japan

GoogleがAMPページの検索結果表示を、2月24日に開始。

モバイルでの読み込み速度を劇的に速めるAMPですが、Googleによる対応が2月24日に開始されることになりました。AMP HTMLで記述されたページはすでに多くあり、それらはデモ画面で確認することができていました。2月後半に対応開始という内容は発表されていましたが、今回、具体的な開始日が発表されたことになります。– SEO Japan

AMP(Accelerated Mobile Pages)ページがGoogleのモバイル検索結果に、次の水曜日から表示される。

*リンク先は英語となっています。

GoogleのAMP対応が、次の水曜日(2月24日)に開始されると、AdAgeが報じた。

つまり、ユーザーがモバイルで検索すれば、AMPに対応したページが検索結果に、次の水曜日から閲覧できるようになるということだ。

2016年2月に開始されることは発表されていたが、具体的な日付の発表はなかった。AMPは、ユーザーがWebページを訪問した際に、ダウンロードが必要とされる要素の多くを制限することで、読み込み速度を速めるように設計されている。AMPはGoogle、Twitter、その他の組織やパブリッシャーによってプロトコルとして採用されている。

Googleは先日、WebマスターがAMP対応の準備をできるように、サーチコンソール内にAMPのエラーレポート機能を追加していた。

ニュース・ソーシャルプロダクトのシニア・ダイレクターである、リチャード・ギングラス氏が、AdAgeに対し、本日次のように述べた。「明らかに、AMPは速度を劇的に改善するものだ。これは、一つのシグナルにすぎない。つまり、AMPに対応することがランキングの上昇を導くわけではない。他の全ての要素も基準を満たすものであるべきだ。しかし、2つの記事があり、他の全ての要素が同一である場合、読み込み速度の速い記事を優先するだろう。なぜなら、ユーザーにとっては、そのほうが魅力的だからだ。」

AMPのデモを確認したい場合は、モバイルからこちらへアクセスし、”SEO”と検索してみてほしい。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Ad Age: Google Is To Launch AMP In Search Results On February 24, 2016」を翻訳した内容です。

デモ画面でも確認できるように、確かにAMPは速いです。1ユーザーとしては、単純に魅力的ですね。現在は、ニュース系サイトに”限定”されている状態かと思いますが、今後は対象が拡大される可能性があります。大多数のサイトがAMP対応を必要としているわけではありませんが、Googleが特に力を入れている分野だと感じてはいます。Facebookのインスタントアーティクルズの発表もありましたが、今後の動向は注視したいと思います。– SEO Japan

ソーシャルメディアでより多くのエンゲージメントを獲得する、7つの心理学的な法則。

先日、Facebookの投稿に関する分析記事を紹介させていただきましたが、今回もソーシャルネタになります。前回に引き続き、QUICK SPROUTのニール・パテル氏の記事になりますが、心理学の観点からエンゲージメントを獲得する方法を解説しています。全部で7つの心理学的な法則と、それらをソーシャルメディアマーケティングに活かすための実践的な方法を紹介しています。読むだけでも面白いと思える内容ですが、ぜひご自身でも試していただきたいと思います。– SEO Japan

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*記事内のリンク先は全て英語となっています。

私が今まで出会ったマーケターの中で優秀だと感じたマーケターは、皆、多少なりとも心理学への関心があった。

人々の考え方に興味を持つことは重要だ。なぜなら、あなたがマーケティングを行っている対象を、ユーザーにとって魅力的なものにするための、唯一の方法だからである。

マーケティングにおけるあらゆる取り組みに対し、心理学から得た知識を適用することができる。

しかし、全てを一度に紹介することは現実的ではない。

そこで、今回は、人間の行動に関する心理学の原則を理解することがどのようなメリットを与えるかについて、ソーシャルメディアマーケティングに焦点を絞り、話を進めていくことにする。

この記事では、7つの心理学の原則を紹介し、それらをソーシャルメディアマーケティングに活かす方法を説明したいと思う。

ソーシャルメディアでのエンゲージメントを高めたいなら、この7つの心理学の原則に従うべきだ.

*リンク先で名前とメールアドレスを入力すると、今回の調査の簡単なまとめをPDFでダウンロードできます。

ただし、ソーシャルメディアとコンテンツマーケティングは密接に結びついているため、これから紹介する原則の一部は、ソーシャルメディア以外のプラットフォームでも効果が期待できるだろう。

いずれにせよ、とりあえずは一つ目の原則から見ていこう。

1. 子供は常にこの質問をする。しかし、大人もまた同じことを考えている…

子供に質問された時に浅はかな答えを返してしまうと、彼らは決して満足してくれない。

その結果、大半の子供は次の質問を投げ掛けてくる。

「なんで?」

「なぜ、モノゴトは、そのような仕組みに従っているのか?」、という質問だ。

生来的に、人々は自身が理解できない答えに不満を抱えるものだ。

政治のディベート番組を見たときのことを思い出して欲しい。大半の候補者が質問に対して率直な答えを出さないと、あなたはイライラしないだろうか?

曖昧な答えでその場を取り繕う政治家を見て、あなたはきっと大声で叫ぶはずだ。「だから、なんで?」と…。

しかし、満足のいく答えを得られない問いが存在することに、大半の人々は気が付いている。大人が”なんで?”と尋ねることを諦める理由はここにあり、多少フラストレーションが溜まっていたとしても、それ以上の追求はしないのだ。

しかし、誰もが敗北感を味わなければいけないわけではない

あなたは、少なくともソーシャルメディアのオーディエンスに対して、彼らが納得のいく答えを提供することができるはずだ。

読者に明確な答えを提供することは、ソーシャルメディアでロイヤリティの高いフォロワーを得るための、最高の方法の1つだ。

下記にその例を紹介する。

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【画像内和訳】
なぜ、SEOはこんなにも難しいのか。
こちらの5分間の動画で、弊社CEOのエリック・エンジが、SEOが困難である理由を説明し、アドバイスも提供している。

Stone Temple Consulting社は、オーディエンスの多くが、「SEOは、なぜこんなにも複雑なのか」という疑問を抱いていることを理解している(少なくとも、ビギナーには複雑に見える)。

彼らは、ソーシャルメディアの投稿のヘッドラインにこの疑問をそのまま使用し、その理由を説明した。

このコンテンツに対し、フォロワーからの視点で想像してもらいたい。

  • 何か(SEO)について、なぜこのようになっているのか、という疑問がある。
  • その答えを見つけるため、ソーシャルメディアの投稿をクリックする。
  • そこで、彼らは良い答えを見つけることができ、満足した。

最後のステップは、行動を強化する効果があるため、特に重要度が高い。時間の経過とともに、フォロワー達は、「この会社の投稿を読むと自身にとって良いことが起きる」、と学ぶようになるのだ。

そして、あなたの会社がそのような会社になれない理由はどこにもない。

そのために必要とされるのは、これから挙げていくたった2つのシンプルなステップだけだ。

ステップ #1 — 読者が答えを求めている質問を探す。

目標は、あなたのフォロワーの多くが抱えている疑問に答えることである。そして、彼らにアクション(クリックして、ウェブサイトを訪問してもらうなど)を起こしてもらい、彼らに優れた体験を提供することだ。

ソーシャルメディア、フォーラム、グループなど、そうした質問を見つけることができる場所は多数ある。

しかし、私はQ&Aサイトから着手することを強く薦める。なぜなら、この手のサイトには多くの質問が詰まっているからだ。そういったサイトでは、その他のコンテンツから質問を拾いだす作業に、時間を奪われることはない。

Yahoo AnswersQuoraはQ&Aサイトの大御所である。

個人的には、Quoraを好んでおり、私自身もこのサイトで答えを投稿することがある。Quoraのサイトとしての品質は、Yahoo Answersよりも遥かに高いと思う。

あなたが答えを提供することができる質問を見つけるためには、検索バーにあなたのビジネスが属する分野を入力すればよい。

「トピック: (分野)」のような感じが望ましい。すると、あなたの分野に関連する全ての質問を集めてくれるはずだ。

大半の場合、下記の画像のように表示される。

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トピックをクリックすると、Quoraはフィードを読み込む。そして、このフィードに(大方のトピックでは)多数の質問が含まれている。下にスクロールを続け、一番下の質問に辿り着くと、さらに質問が読み込まれていく。

これらの質問は日付で整理されているわけではなく、関連性と関心事の順序で掲載されている。

各質問には「Upvotes」(賛成票)の数が記されている。これは、コミュニティの中で、この質問に対する関心度の高さを測るためには良い指標だ。

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優れた質問が至る所に転がっている状態だ。お望みなら、1日に1問ずつ答えていくこともできる。

ステップ #2 — 答えを提供する最善の方法を見つけ出す

質問を探し出したら、次は答えを提供する段階だ。

ただし、あなたが答えを提供する場所は、Quoraではなく、ソーシャルメディア(もしくは、あなたのウェブサイト)である。

ソーシャルメディアのあなたのオーディエンスは、Quoraのオーディエンスとは全く異なる。つまり、あなたのオーディエンスは、この質問への答えをまだ必要としているのだ。

ちなみに、質問に答える際の参照情報として、Quoraの答えを読むこも良い考えだ。ただし、当然ながら、あなた自身の言葉で答えを提供しなければならず、可能であれば、あなた自身の経験も共有しよう。

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答えを作ったら、次の3つの点を検討しよう。

まず、提供する答えの長さだ。短い文章でよければ、(プラットフォームにもよるが)ソーシャルメディアの投稿で全てを提供できるかもしれない。

長い文章の場合は、ブログ記事の方が良いだろう。ソーシャルメディアの投稿には、全てを説明している記事へのリンクを記載しよう。

続いて、どの形式がその答えに最も適しているかを判断する。

通常のブログの記事が形式として最適な場合もあれば、インフォグラフィックや動画で提供した方が望ましい場合もある。

オーディエンスが答えの実演を見たいもの(棚の作り方など)は、動画がベストだと私は考える。

複数のパーツを一度に確認したいもの(ケーキの焼き方など)は、インフォグラフィックが最も効果的だろう。

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複数のタイプのコンテンツを提供する方が良い場合もある。そうした場合は、複数のコンテンツを作り、オーディエンスに選択肢を与えよう。

最後に、質問と答えをソーシャルメディアでどのように提示するのかを決める。

できるだけシンプルにすることを私は薦める。

Quoraで見つけた質問を、オーディエンスが用いる言葉で表現しよう。

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もしスペースに余裕があるなら、答えの一部を記載したり、彼らの好奇心を煽る文句を盛り込もう。

2. 授かり効果を用いて、熱狂的なファンを獲得する

自分の車と、あなたの車よりも数千ドル価値の高い他人の車を交換したいと思うだろうか?

金銭的な観点では素晴らしい取引だが、この取引に応じる人は少ないだろう。

これは、授かり効果によるものだ。人は所有しているものに愛着を持ち、その結果、自身の所有物により高い価値を与える傾向がある。

この効果を明らかにする優れた研究がある。この研究で行われた取り組みは下記の通りだ。

まず、被験者にマグカップを与える。続いて、他の被験者が持っている同程度の価値のペンと交換するか、マグカップを売るかどうかを尋ねた。

すると、興味深い結果が得られた。

授かり効果が存在しなければ、マグカップをもらった被験者は、他の被験者が進んで支払う価格とほぼ同じ価格で売る、と答えていたはずだ。

しかし、同じ価値のペンとの交換を受け入れた被験者は一人もいなかった。

さらに、売ってもよい価格を尋ねたところ、彼らは他の参加者が進んで支払う価格の2倍の価格をつけていた。

つまり、この実験の被験者は、所有した瞬間にマグカップに愛着を感じるようになった、と言えるだろう。

この授かり効果は、ソーシャルメディアを含む、様々なビジネスの分野に利用することができる。

授かり効果をあなたのビジネスに適用する。

真っ先に思い浮かぶのは、顧客に購入を呼び掛ける前に、彼らにサンプルを提供する手法だ。小売店に足を運べば、この手法に必ず出くわすだろう。

例えば、Bufferは30日間の無料お試し期間を設けており、そこではクレジットカードの番号すら要求していない。

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登録を行い、プラットフォームの利用に力を入れるようになると、ユーザーは自身が所有するアカウントに高い価値をつけるようになる。

30日間が過ぎると、登録したユーザーの大半は、10ドル以上の価値を自身のアカウントに見出し、Bufferが要求する料金が極めて安く思えるようになるだろう。

しかし、トライアルの前に支払いを要求されていたら、大半の人は、コストを考慮し、登録を躊躇するはずだ。

授かり効果は、ソーシャルメディアに適応するには、最も難易度が高い。

経験上、ソーシャルメディアからコンテンツへのリンクを張るが、そこでは一部のコンテンツしか表示しない、という方法が最適だと思う。

例えば、ブライアン・ディーン氏は、「スカイスクレイパー・テクニック」を使用したFacebookのケーススタディ、というコンテンツに向かうリンクを投稿している。

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このコンテンツの価値はとても高く、読者はこの手法を自分のものにすることに夢中になる。

しかし、このデーススタディを読んだ後であっても、一部の読者は、手順のチェックリストなどの、追加のサポートを求めている。そこで、ディーン氏は、アップグレード版のコンテンツとして、このチェックリストを提供している。

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読者は、チェックリストにアクセスするために、Eメールアドレスを伝える必要がある。

彼らは、既に読んだコンテンツが素晴らしいことを把握しているため、残りの部分のコンテンツにも価値を見出しており、迷うことなくEメールアドレスを提供するのだ。

3. 大くのエンゲージメントを支えるシンプルな原則:相互依存。

ある基本的なルールに従うことで、社会は機能する。

規範とも言うべき、そのルールの一つに数えられるのが、相互依存だ。

これは長年の研究によって、ロバート・チャルディーニ氏が発見した影響力の6つの要因のうちの一つである。

あなたもこの基準を人生の中で何度も成立させてきたはずだ。言語、場所、宗教に関係なく、あらゆる文化圏でこの基準は存在する。

そして、この基準は、次の現象を引き起こす。

誰かに何かを与えられると、お礼をしようと試みる。

通常、お礼は最初の贈り物と等しい価値のものになる。アイスクリームを買うお金を貸してもらった場合、後日、飲み物か何かを買うためにお金を貸したくなるだろう。

反対に、緊急時に飛行機を乗り継いでまでして誰かを助けに行った場合には、その人達はあなたが頼めば何でもしてくれるだろう。

この原則は、何度も研究の対象となり、そして、正しいことが証明されている。

2002年には、ある研究グループが、この原則を応用することでウェイターがチップをより稼ぐことができるかどうかを調査している。

あるグループのウェイターには、食後にミントキャンディを客にプレゼントするように指示を出した。すると、チップの額が3%増えた

悪くはない。

次に、別のグループのウェイターには、(まず一息ついてから客を見て)その客だけにミント・キャンディをプレゼントすると伝えるように指示を出した。今度は、チップが20%アップした

一体、何が起きたのだろうか?

幾つか注目するべきポイントがある。まず、見返りを求める必要はない、ということだ。全てのケースで、求められたわけではないにも関わらず、客はチップをはずんでいた。

次に、ウェイターが客のために良いことをしている点を、客に確実に把握させることが重要である。食後のミントキャンディが通常のサービスであり、当たり前だと思われると、見返りを与える義理はほとんどなくなる。

そのため、誰かのために何か良いことをする場合は、相手に、あなたがその行為に対して思いやりを持ち、労力を注いでいることを分かってもらう必要がある。

*上記のチップの例では、ミントキャンディをあげることは”特別な行為である”と印象づけるよう、ウェイターに指示を出していた。

ブログ記事の場合はどうなるだろうか?記事を作成するために多大な労力を割き、無料で提供した挙句、読者は10秒間ざっと目を通し、次の記事に移動してしまう。私は1本の記事を作るのに5-10時間を費やしている。それでも、無料で提供しているコンテンツに対して、文句を言われることすらある。

実にバカバカしい。コンテンツの作成に費やす労力を理解していない読者は一部に過ぎないが、だからこそ、その点を分かってもらう努力をすることが重要なのである。

私の労力に対する理解を持ってもらえれば、相互依存の原則が作用し、私により多くの関心を持ってもらうという形で、恩恵を与えてくれるだろう。

相互依存の原則を有効に活用する方法。

こうした心理学的な原則の多くに共通することだが、相互依存もまたビジネスの多くの領域で利用することが可能だ。

インフルエンサーとつながりを作ることが、ソーシャルメディアでこの原則を利用するベストな方法だ。インフルエンサーの記事をソーシャルメディアでシェアし、さらに、あなた自身の投稿でその内容に触れたことを知ってもらう。

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投稿の中で誰かを取り上げたら、その人物のために一肌脱いだことになる。

相互関係の原則に従うと、お返しに何かあなたのためにしてくれる可能性が高いことになる。

ただし、シェアや言及に対する価値は、人によってそれぞれ異なることを肝に銘じておきたい。

例えば、誰かが私のことを記事で取り上げてくれたら、それはそれで嬉しい(そして、光栄な)ことだが、私のビジネスに大きなインパクトを残すというわけではない。

しかし、投稿のシェア数が50に満たない中規模のブログの場合、意味合いは大きく異なるだろう。

あなたがすべき事は、人気の高いインフルエンサーの投稿を数本シェアして、善意を積み上げる行為だ。その後、あなたが作成したアイテムをシェアする、もしくは、あなたが送信したEメールを時間を割いて読むなどで、インフルエンサーはあなたの善意に応えてくれるだろう。

言うまでもなく、あなた自身が素晴らしいコンテンツを作る必要がある。そもなければ、相手があなたに見返りを与えることはない。

4. 頼みごとをして、ベン・フランクリン効果を活用する

私があなたにお金をあげたとする。

その後、返して欲しいと頼んだとする。

私とこの一連のやり取りは公平に見えるが、真実は異なる。

この効果を調査するため、研究者のジム・ジェッカー氏とデビッド・ランディー氏はある調査を行った。彼らは、被験者を3つのグループに分け、被験者全員に対して、事前にお金を与えた。その後、以下に記載する内容を、それぞれのグループに要請した。

  1. 一つ目のグループには、最初にお金をもらった研究者にお金を返して欲しいと依頼した。
  2. 二つ目のグループには、(特定の研究者の名前は言及せずに)お金を返して欲しいと依頼した。
  3. 三つ目のグループには、返金を求めなかった。

続いて、被験者に簡単なアンケートに答えてもらった。このアンケートの最も重要な項目は、(お金を与えた)研究者をどれだけ好きになったかを点数で表す項目だ。

驚くことに、研究者に対する好感度が最も低かったのは、お金を返すことを依頼されなかったグループであった。研究者は、彼らにお金をあげたにもかかわらず、好きになってもらえなかったのだ。

反対に、研究者への返金を要求されたグループは(被験者の大半が実際に返金していた)、研究者への好感度が最も高かった。

ここでベン・フランクリン効果を紹介しよう。

ベン・フランクリン効果は、人間が自分の行動を正当化する理由、を説明している。

この実験では、お金を受け取った被験者は、自分がお金を受けるに値するとシンプルに考えている。(そのため、研究者に対して特に思うことはない。)

一方、研究者に実際に返金したグループは、研究者からの依頼を受け入れたということになる。そして、このグループの被験者は、研究者の依頼を受け入れた理由は、彼らがこの研究者のことを好きだから、と考えるようになる。

つまり、誰かのために一肌脱ぐと、その人物のことをさらに好きになるのだ。誰かのために一肌脱ぎ、何も見返りがなかった場合、あなたはその人のことが好きに違いない(好きだから一肌脱いだに違いない)と感じるわけだ。

誰に頼みごとをするべきか?

インフルエンサーに対して、あなたが作った記事とコンテンツのシェアを依頼してみよう。親切心から(あるいは、あなたの記事が単純に素晴らしいということもあるが)頼みごとを引き受けた場合、そのインフルエンサーはすぐにあなたの事を好きになる。この結果、双方がお互いのコンテンツをシェアする相互に有益な関係に発展する。

しかし、私個人はフォロワーに頼みごとをする方が、ベン・フランクリン効果を応用するアプローチとしてより面白い方法だと思う。

読者に、寄稿、コメント、および、コンテンツのシェアを恐れずに依頼してみよう。

全員が願い事を聞き入れてくれるわけではないだろうが、実際に行動を起こしてくれる読者は、依頼を引き受ける度に、あなたの事をますます好きになっていく。 当初は小さな頼みごとにも躊躇していた読者が、しばらくすると、大きな頼みごとを引き受けてくれるようになることもあるだろう。

マリー・フォーレオ氏が、自身が作成しているコンテンツの一部とするために、ばかばかしいストーリーを提供して欲しい、とフォロワーに頼んだ経緯を例として紹介する。

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【画像内和訳】
皆さんのお金に関する変な習慣があったら、教えてください。

フォーレオ氏は、このような頼みごとを時折行い、その度にフォロワーは喜んで手を貸している(いいね!をしたフォロワーは150に達している)。この投稿には、フォーレオ氏がコンテンツに利用可能なコメントが数本掲載されていた。

最後に、ここで相互依存の原則を思い出してもらいたい。フォロワーが実際にあなたの要請を引き受けてくれたなら、それは喜ばしいことだ。しかし、恐らくあなたも何かしらお礼をしたくなるはずである。通常は、公の場でお礼を言う、もしくは、投稿内で触れるだけで、十分に気持ちは伝わる。

ポイントは、最初に見返りを提案しないことだ。最初に見返りを約束してしまうと、読者は”あなたに良い印象を持っているため”ではなく、”見返りのため”だけに力を貸すと考えてしまう。見返りは、サプライズとして取っておこう。

5. コンテンツの再投稿は”単純接触理論”の利用に大いに役立つ。

何かを見る機会が増えると、そのことがさらに好きなる。

少なくとも”単純接触理論”はそのように説明している。

その理由や仕組みは完全に解明されているわけではないが、多くの場合において、この理論が正しいと証明する研究が行われている。

例えば、ロバート・ザイアンス氏は、中国語を読むことも、話すことも出来ない被験者に中国語の文字を見せる、という実験を行っている。

この実験の興味深い点は、特定の文字を他の文字よりも頻繁に被験者に提示しているところだ。(最大で25回提示している。)

結果は非常にわかりやすいものだった。特定の文字を見る機会が増えれば触れるほど、被験者達は、よりポジティブな意味をその文字に見出すようになっていたのだ。

これは、大半の人が、自分のことが好きである理由の一つに挙げられるだろう。あなたは、あなた自身と、24時間共にしているのだ。

単純接触理論とソーシャルメディア。

この理論をソーシャルメディア上のマーケティングに応用し、マーケティングの効果をアップすることが可能な方法が2つある。

まず、何よりも重要なのは、定期的に投稿を行うことだ。私は全てのソーシャルメディアのアカウントで、少なくとも1日に1本は投稿するようにしている。

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フォロワーの迷惑にならない程度にできるだけ頻繁に投稿しよう。ブランドをフォロワーに見てもらえる機会が多ければ多いほど好ましい。

2番目のアプローチは、複数回に渡ってシェアする方法だ。

Bufferが作成したこのカレンダーは、同社が1本の投稿を配信した後に数回シェアするスケジュールを示している。

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定期的に投稿することで、フォロワーにあなたのコンテンツを見てもらう機会を増やし、単純接触理論の効果を増加させているのだ。

あなたは、映画を一度見終わった後、気に入ったかどうか分からずもう一回見たところ、大いに好きになったことがあるだろうか?

このような経験は何度も味わっているはずだ。

映画だけでなく、コンテンツでも同じ現象が発生する。

読者が初めてコンテンツを読んだ際に、何らかの理由で、あまり好きになれなかったものの、後ほど再びコンテンツに目を通したところ、どんどん好きになっていく、ということが期待できるのだ。

6. ソーシャルプルーフとソーシャルネットワーキングは密接に関連している。

ソーシャルプルーフ(社会的証明)は、様々な状況でコンバージョン率を改善することが証明されている。

ソーシャルプルーフに関しては、営業活動がよく取り上げられるが、ソーシャルメディアマーケティングにも適用できる。

様々なソーシャルプルーフが存在するが、特に”ユーザー・ソーシャルプルーフ”に注目してもらいたい。

ユーザー・ソーシャルプルーフは、現在のユーザーによる承認や前向きな評価で構成される。

Amazonのようなショッピングサイトでは、レビューの数と評価がユーザー・ソーシャルプルーフに該当する。その他のサイトでは、ケーススタディが該当するだろう。

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期待通りの効果が表れるはずだ。

ポジティブなソーシャルプルーフが多ければ多いほど、その商品は、見込み顧客の目に、より魅力的に映る。

私達は他のユーザーに共感を覚え、購入を検討している商品やサービスに対して、彼らと同じような経験を期待するのだ。

ソーシャルプルーフがソーシャルメディアマーケティングに影響を与える仕組み。

ソーシャルプルーフは、サイトオーナーが偽のフォロワーを金銭によって獲得する唯一の理由だ。彼らは、大勢のフォロワーがいれば、他のユーザーも偽のフォロワーと同じように、自分のサイトをフォローすることを理解しているのだ。

しかし、色々な理由で、このアプローチの利用を私は薦めていない。

それでも、ソーシャルメディアのユーザーが、他のユーザーの行動を見ているという一例ではある。

大勢の人が投稿を”いいね!”やシェアをした場合、他のユーザーも自ら同じ行動を取る可能性が高い。投稿がトレンドになると(バイラル化すると)この現象は必ず発生する。

現実的な策として、ソーシャルメディアで記事を投稿する際は、出だしの”いいね!”とシェアを獲得するために全力を尽くすべきだ。

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友達にメッセージを送る、または、熱狂的なファンや仲間にEメールでお願いしてもいい。いずれにせよ、この出だしの勢いをできるだけ早く獲得するべきだ。すると、残りのフォロワーによるエンゲージメントの発生の確立が高まるだろう。

7. “類似性効果”を用いて長期的なエンゲージメントを確保する。

この記事で紹介する最後の原則は、人々が友達になる仕組みを説明するものだ。

ご想像のとおり、類似性とは「近さ」に関連している。

そして、この類似性効果は、誰かに近ければ近いほど、その人のことを好きになる確率が高くなると指摘する。例えば、同じ階で生活している住人同士は、別の階で生活している住人よりも親密な友情を育む可能性が高い。

類似性効果は、先ほど挙げた単純接触効果とも関係があることに気づいたのではないだろうか。誰かを目にする機会が増えると、その人物に関して前向きな印象を持つ可能性は高くなる。

しかし、類似性効果にはもう1つの要素がある。それは文字通り「似ていること」だ。

似ている点が多ければ多いほど、そして、近ければ近いほど、その人のことをより早く好きになる。

類似性とソーシャルメディア。

この効果を発揮するために、できるだけフォロワーとの距離を縮めるべきである。これは、ソーシャルメディアだけに限らず、オーディエンスとコミュニケーションを取る全てのチャンネルに対して適用される。

理想は、定期的にEメールを送信するアプローチだ。当サイト、Quick Sproutだけでも、1週間に3本のメールを登録者に送っている。さらに多くの情報を求める読者には、NeilPatel.comにも登録してもらい、さらに多くのメール(週に3-4本)を受け取ってもらっている。

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こうすることで、定期的にオーディエンスの生活の一部になることができるのだ。

ソーシャルメディアにも同じ原則を当てはめることができる。TwitterとFacebookでも、私は1日に複数回投稿を行っている。

投稿の例 1:

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投稿の例 2:

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読者が私の投稿を目にする回数が増えれば、私のことをより好きなってもらえるためだ。

ちなみに、私があるポイントを省略したことに気づいただろうか?気づいたとしたら、素晴らしい注意力を持っていると言える。

類似性効果をできるだけ有効に利用したいなら、ユーザーへの投稿とEメールでは、彼らと共通する話題を含めると良い。

ビジネスにとっては、とても単純なことである。オーデェンスが好むであろう、あなたの分野のコンテンツ、イベント、あるいは、商品を取り上げていれば、それだけで、必要とされる関連性のレベルに達するのだ。

後は、効果が現れる上で必要な頻度で投稿すればよい。

結論

心理学とマーケティングは密接に関連している。ターゲットとなるオーディエンスがどのように考えているかを理解することが出来れば、行動を促すための最善の方法や、コンテンツと商品を提示するための最善の方法を、理解することが可能になる。

心理学がマーケティングのあらゆる領域に影響を与える仕組みを理解することは、私は重要だと思う。だからこそ、この記事ではソーシャルメディアに限定することにした。

今回は、マーケティング全般の改善に有効な、7つの心理学的な原則を紹介した。さらに、ソーシャルメディアマーケティングに応用し、すぐに改善するための具体的な方法も提示している。

理想を言えば、20-30分間を割いて各原則をしっかりと学び、あなたのビジネス、オーディエンス、そして、マーケティングプランにどのように当てはまるのかを考えてもらたい。

この取り組みを行う際に何か疑問に感じることがあれば(恐らく分からないことが出てくるはず)、喜んで私は手を貸す。そんな時は、遠慮せずにコメント欄に質問、あるいは、コメントを残しておいて欲しい。

この記事は、Quick Sproutに掲載された「7 Psychological Principles to Get More Engagement on Social Media」を翻訳した内容です。

記事内でも指摘されている通り、心理学とマーケティングは連携し合える分野であり、個人的にもとても興味があります。記事中の心理学用語の和訳は、専門用語とは異なっているかもしれませんが、お気づきの方がいらしたらぜひご指摘いただきたいと思います。確実に結果を得ることができるテクニック、とは捉えずに、ユーザーの理解を深めるために心理学的観点から考えてみる、と解釈しています。試行錯誤を繰り返しながら、常に改善を行える体制を構築したいと、改めて思いました。– SEO Japan

Wikimediaが検索エンジンの開発のために、$250,000の助成金を得る。目的は、”もう1つのGoogle”を作ることではない。

多くの方が日々お世話になっていると思われる、Wikipediaについての話題です。インターネット上の巨大な百科事典としてお馴染みのWikipediaですが、ナレッジエンジン(Knowledge Engine)というプロジェクトで、検索領域に足を踏み入れるとのことです。数年前にも挑戦しており、その際は失敗に終わってしまったようですが、今回のプロジェクトの意図はどこにあるのでしょうか?– SEO Japan

ナイト財団は、”インターネット上の信頼性があり、公な情報”を発見することを目的とした、ナレッジエンジン・プロジェクトに助成金を与える。

*記事内のリンク先は全て英語となっています。

Wikimedia財団はナレッジエンジン・プロジェクトにより、検索の世界に帰ってくるようだ。ナレッジエンジン・プロジェクトはWikipedia.orgを、オンラインの百科事典ではなく、より検索エンジンに近しいものにする試みである。

The Registerが報じたとおり、ナイト財団は$250,000の助成金をWikimedia財団に与えることを認証した。Wikimedia財団はWikipedia(と、その他のwiki)を運営している非営利組織である。この助成金は昨年の9月に認証されており、プロジェクトについての説明も記載されている。

この助成金は、以下の内容に使われる。Wikipediaによるナレッジエンジンをサポートすることで、情報を探し出す新しいモデルを構築するためだ。これは、インターネット上の信頼性があり、公な情報を発見するシステムだ。

我々はGoogleを作るわけではない。

ここでは”インターネット上の公な情報”と言及されているが、Wikipediaが一般的な検索エンジンの作成を計画しているかは定かではない。ナイト財団の昨月のニュースリリースによると、このプロジェクトを、”Wikipediaとその他のWikimediaのプロジェクトにおける、検索とブラウジングの調査”、と説明している。ナレッジエンジンについてのMediaWikiのページには、”我々はGoogleを作るわけではない”、という記載がある。

しかし、該当のページをさらに読み進めると、OpenStreetMapの地図情報や、”潜在的に我々が利用できるデータセット”などのWebコンテンツを、検索結果に表示できる余地があるようだ。”目的は知識の拡大と、テキストベースの検索以上のコンテキストの拡大である。我々は、クエリに基づいた適切な言語を含む、その他のwikiによるプロジェクトからコンテンツを表示させることを出発点としたい。”、という記載がある。

(注:MediaWikiのページでは、このプロジェクトを”ナレッジエンジン”とは呼んでいないことを示唆している。しかし、代替名が一般的になるまで、我々は”ナレッジエンジン”という言葉を用いることにする。)

伝統的な検索エンジンへの依存を減らす目的。

Wikimedia財団はもう1つのGoogleの作成を試みてはいないかもしれない。しかし、ナレッジエンジンの目的は、GoogleやBingなどの伝統的な検索エンジンに影響を与えるだろう。Wikipedia.org(とその他のWikimedia財団のコンテンツ)が、伝統的な検索エンジンで上位に表示されていることはよくある。しかし、ユーザーはWikipedia.orgでコンテンツを閲覧した後、より多くのコンテンツを探すために、再び検索エンジンに戻ってしまう。そうしたコンテンツは、すでにWikipediaにあるにもかかわらず。ナレッジエンジンは、こうしたユーザー行動を変えたいと思っているのだ。

我々が取り組んでいる内容とは、下記のような検索体験ではない、検索体験を提供することだ。
1.GoogleやBingなどで検索する。
2.Wikipediaへのリンクをクリックする。
3.コンテンツを読む。
4.Wikipediaから去り、GoogleやBingに再び戻る。なぜなら、Wikipediaの記事を探しているにもかかわらず、CirrusSearchでは探すことができないからだ。

(注:”CirrusSearch”とはWikipedia内の検索機能の名前である。)

つまり、Wikimedia財団は一般的な検索エンジンを構築するつもりではないかもしれないが、Wikipediaを検索エンジンとし、伝統的な検索エンジンへの依存を減らすことで、結果的にネガティブな影響をGoogleやBingに与えることになるかもしれない。Wikipedia自身のデータによると、検索エンジンからは、1日の内に、2億以上のリファラを獲得しているとのことだ。

Wikipediaの共同創始者であるジミー・ウェールズ氏は、数年前に検索の世界に飛び込もうとしてる。2008年に”Wikia Search”をローンチしたが、14ヶ月後に、そのサービスを閉じている

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Wikimedia Foundation Secures $250,000 Grant For Search Engine Development」を翻訳した内容です。

私もよくWikipediaで探しものをしますが、相当に関連した内容でない限り、別のコンテンツを探す場合は(Wikipediaのページに行こうとしても)Googleに戻ってしまいます。特にWikipediaの検索機能を信用していないわけではないのですが、どちらかと言うと、習慣に近いでしょうか。おそらく、多くの方も似たような感想を持たれたと思いますが、こうした習慣を覆すくらいの精度を示していただけると助かりますね。今後の動きについての具体的な言及はありませんでしたが、色々と楽しみなプロジェクトではあります。– SEO Japan

10億の投稿を分析して学んだ、Facebookで勝利するための8つの法則。

Facebookをビジネスで活用している企業は多いと思いますが、主要なチャネルとして捉えている企業もあるかと思います。今回の記事は、BuzzSumoが大量のデータを分析した調査結果を、QUICK SPROUTが紹介した記事になります。SEO Japanも先日Facebookページを開設しましたが、なかなか興味深い調査でした。今後のFacebookを活用したマーケティング戦略の参考になれば幸いです。– SEO Japan

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*記事内のリンク先は全て英語となっています。

効果的なマーケティング施策を行う上で、競合者の分析は必要不可欠だ。

強力なライバルだけでなく、自分よりも弱い競合者も分析の対象に入れなければならない。

こうした分析をすることにより、優れたウェブサイトが成功し、その他のウェブサイトが失敗する理由がわかってくるだろう。

この分析を効率良く実施するためには、特定の関心のある領域を集中的に見るべきである。

BuzzSumoは、Facebookのマーケティングに関して、出来る限り多くのデータを集め、詳細な分析を実行している。

彼らは10億を超える投稿を分析し、興味深い結果を導き出した。その結果は、あなたが現在行っている、Facebookを活用したマーケティング戦略に大きな変化を与えるだろう。

親切にも、BuzzSumoは私にデータを見せてくれるだけでなく、このブログの読者に手順を追って説明することまで許可してくれた。

そこで今回は、彼らが行った調査の結果を分類し、利用する際のアプローチを正確にお伝えしようと思う。

その前に、1つ確認しておこう。

なぜ、Facebookなのか?なぜ、その他の数あるソーシャルネットワークではないのか?

他のソーシャルネットワークも分析する価値はあるものの、規模を考慮すると、まずはFacebookを分析するのが無難である。

Facebookのマーケティングを成功に導きたいなら、私が10億の投稿の分析から得たこの8つのレッスンに従おう

*リンク先で名前とメールアドレスを入力すると、今回の調査の簡単なまとめをPDFでダウンロードできます。

2016年の1月の時点で、Facebookには15億9000万名以上のマンスリーアクティブユーザーが存在する。これは世界の人口の20%以上という数字だ。

つまり、考えられるあらゆるビジネスの顧客が、Facebookを利用していることになるのだ。

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画像内のテキストの翻訳
アメリカ人が1日にソーシャルネットワークに費やす時間の平均

また、リファラーのトラフィックに関して、Facebookは他のネットワークを圧倒している。ユーザーはFacebookから外部のウェブサイトを訪問するために、喜んでリンクをクリックするのだ。非常にユニークなソーシャルネットワークだと言えよう。

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上記画像のタイトル
ソーシャルメディア別のリファラーのトラフィックの比較表

これで、適切なネットワークを選んだ点、そして、大量のデータを得ている点を分かってもらえたはずだ。

それでは、調査結果を順に見ていこう。

1. 投稿に最適な本当のタイミングは、あなたが最適だと思っているタイミングではない。

Facebookで投稿すると、その投稿は、既にページを「いいね!」した、もしくは、フォローした一部のユーザーに表示される。

正確な数(または%)はオーガニックのリーチ数に左右される。

そして、そのオーガニックのリーチ数は、様々な要素で決定される。特に大事な要素は、あなたの投稿が獲得したエンゲージメントの量、そして、その他の投稿との競争の激しさだ。

競争は命運を左右する要素である。同じ時間に友達やユーザーがいいね!したページから大量の投稿が行われている場合、Facebookはその一部しか表示しない。競争が激しければ激しいほど、あなたの投稿が表示される確率は低くなる。

直感的には、大勢のユーザーがFacebookを利用している時間、つまり日中に投稿するという判断は、理に適っているように感じられるだろう。より大勢のフォロワーが投稿を目にする可能性が高いためだ。

しかし、BuzzSumoの分析では正反対の結果が出ている。

下記のグラフの赤い線は、競争の激しさ、つまり同時期に行われた他者による投稿の量、を表している。

青い線は、1日の時間別の、あなたの投稿が獲得したエンゲージメントを表している。エンゲージメントには、コメント、シェア、そして、いいね!が含まれる。

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上記グラフの和訳
タイトル:Facebookで最適な投稿時間
青線:エンゲージメント
赤線:競合の投稿
縦軸(左側):投稿数
縦軸(右側):エンゲージメント数
横軸:時間

とても明確なパターンが見て取れる。

競合による投稿の総数が少ない時に、より多くのエンゲージメントを獲得しているのだ。

反対に、ピーク時(日中)には競争が激化し、エンゲージメント数は少なくなる。

このデータからは、フォロワーの大半がFacebookにログインしているタイムゾーンである、午後9時から11時の間が投稿に適するタイミングだと結論づけられる。

BuzzSumoは主にアメリカのページを見ているが、この結果はアメリカ以外のタイムゾーンの国にも当てはまるだろう。

そう言い切れる根拠は、BuzzSumoはフランスでも同様の調査を行っているからである。

彼らの調査によると、フランスでは、午後11時から午前0時までの投稿が、最も高いエンゲージメントの平均値を得ていたようだ(240.06シェア)。一方、午前10時から正午までの投稿は最もパフォーマンスが低調であった。

つまり、傾向はアメリカとほぼ同じだったと言えるのだ。

2. 特定のタイプの投稿は、別のタイプの投稿よりも、5倍以上パフォーマンスが高い。

ビジネスで活用する上では、主に6つのタイプの投稿がある。

  1. 質問(Questions)
  2. 画像(Image posts)
  3. 動画(Videos)
  4. リンク(Links)
  5. プレゼントや無料サンプル(Giveaways)
  6. クーポン/ディスカウント(Coupons/Discounts)

分析の一環として、BuzzSumoは各タイプのパフォーマンスを確認している。下記のグラフ内の”インタラクション”はエンゲージメントと同じ意味である(いいね!、シェア、コメントの総数)。

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上記グラフの和訳
タイトル:投稿のタイプごとのインタラクション
縦軸:インタラクション数
横軸:投稿のタイプ

実は、上記の投稿タイプに含まれていないタイプのコンテンツがある。そして、そのタイプのコンテンツは、他の全てのタイプよりも、優れたパフォーマンスを発揮するのだ。

支離滅裂なことを言っているかもしれないが、嘘をついているわけではない。主なタイプは6つしかない。しかし、各タイプには幾つかの異なるサブタイプが存在しているのだ。

BuzzSumoは、特に、質問の投稿の様々なタイプを徹底して調べ、ある重大な事実を発見した。

画像を組み合わせた質問の投稿は、インタラクションの平均が616.70回に達していたのだ。一方、テキストのみの質問の投稿は、144.45回のみであった(散々な結果だろう)。

また、この分析はエンゲージメントの総数のみに注目したわけではない。エンゲージメントの各タイプ(コメント、いいね!、シェア)の分類も行っている。

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上記グラフの和訳
タイトル:投稿のタイプごとのインタラクション
縦軸:インタラクション数
横軸:投稿のタイプ

このグラフには注目するべきポイントが幾つかある。

  • 動画は平均のシェア数が最も多い(83.87)
  • プレゼントや無料サンプルは平均のコメント数が最も多い(33.91)

プレゼントのコメント数が多い点は興味深いが、通常、プレゼントを得るためにはコメントを残す必要があり、また、この手のタイプのコメントの質は、あまり高くないということを忘れないでもらいたい。

各投稿のタイプに寄せられるコメントの長さの平均を確認する方が現実的だろう(BuzzSumoが今後のリサーチプロジェクトを行う際に調べてみると良いかもしれない)。

総合的に見てみれば、インタラクションを獲得するためには画像と動画が最も有効であり、特にシェアを求めているなら、動画が最適だと結論づけることが出来る。

さらに、質問と画像(または動画)を組み合わせると、最高の結果が出る。そのため、可能な限り、このコンビを活用すると良いだろう。

3. 日曜日は、特にFacebookのビジネス活用にとっては、特別な曜日だ。

全ての投稿の重要度が同じであることはないだろう。

(ウェブサイトへのリンクや製品の告知などの)重要な投稿は、出来るだけ大勢のユーザーに見てもらえるように、可能な限り最適化しておきたいと思うはずだ。

投稿すべき時間帯については既に特定したが、曜日に関してはまだ確認していない。

BuzzSumoの分析では、平日の投稿に対するインタラクションは(平均で)ほぼ変わらないことが明らかになっている。

しかし、週末の投稿は遥かに多くのインタラクションが発生しているのだ。

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上記グラフの和訳
タイトル:Facebookの投稿に最適な曜日
縦軸:インタラクションの回数
横軸:曜日

日曜日は投稿に最適な曜日であり、インタラクションの回数は平均で401.75回に達する。日曜日に続くのが土曜日で、365.30回を記録している。

今回の調査ではこの現象の理由を説明しているわけではないが、推測することは可能だ。Facebookを週末に利用するユーザーが多い、あるいは、ビジネスが週末にはあまり投稿しない(競争が激しくない)ことが理由なのかもしれない。

いずれにせよ、土曜日と日曜日の投稿は平日よりも多くのインタラクションを得られることは分かったはずだ。重要な投稿は週末にとっておくことにしよう。

4. Facebookユーザーにとって最適な記事の長さは・・・。

ビジネスとしてFacebookを利用しているなら、コンテンツにリンクを張ることになる(と言うよりも、張るべきである)だろう。

また、冒頭でも申し上げた通り、Facebookのユーザーは外部のウェブサイトでコンテンツを消費する行為を嫌がらない。

しかし、コンテンツに対する好みがあることも明らかになっている。

BuzzSumoは、Facebookの投稿のパフォーマンスと、リンクを張る記事の長さに強い相関関係があることを発見している。

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上記グラフの和訳
タイトル:Facebookでシェアする記事の最適な長さ
縦軸:インタラクションの回数
横軸:記事の長さ(単語数)

ご覧のように、短い記事(1000単語以下)にリンクを張る投稿は、インタラクションの回数が最も少ない(171.65回)。

1,000-2,000単語の記事は最も効果が高く(277.37回)、僅差で2,000-3,000単語の記事が続く(274.06回)。

個人的に最も興味深いのは、3,000単語を超える記事(225.02回)が、その他の長文の記事よりも18%もパフォーマンスが低かったことだ。

私はQuick Sprout(筆者が運営するサイト)に対してFacebookを多用しており、また、私が作る記事の大半は3,000単語を超える。そのため、私はFacebookを十分に活用することが出来ていないのかもしれない。

(皆さんが読んでいる)この記事は3,000単語を下回る。こちらの記事の方が好まれるのだろうか?

Facebookのユーザーは詳細な記事を好むようだ。しかし、1記事を読むために数時間を割くことは望んでいない。従って、可能であれば、1記事の単語数は1,000-3,000単語に収めるようにしよう。

5. FacebookのユーザーはFacebookでは記事を読まない。

Facebookの投稿は主に2つの要素で構成されている。

投稿の説明(宣伝)、そして、添付するリンクやメディアだ。

どうやら、説明の箇所は短ければ短いほど、投稿のパフォーマンスが良くなるようだ。

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上記グラフの和訳
タイトル:Facebookの投稿に適した(説明文の)長さ
縦軸:インタラクションの回数
横軸:文字数

0-50文字の投稿(大体0-10単語)が明らかに最も多くのインタラクションを獲得している(411.16回)。

投稿が得られるインタラクションの回数は、投稿の説明文の文字数が増えるにつれ、少なくなっていく。

つまり、投稿の説明は出来るだけ短くするべきだ。詳しい説明は、リンクを張ったコンテンツで行おう。

6.内容が何であれ、 YouTubeの動画は投稿しない。

先ほども確認したとおり、動画はFacebookで多くのエンゲージメントを獲得する(シェア数はトップ)。

しかし、ある動画のタイプは別の動画のタイプを圧倒している。

Facebookで動画を投稿する際に、2つの人気の高いオプションがある。

  • YouTubeの動画をエンベッドする。
  • 動画を直接Facebookにアップロード/エンベッドする。

両者の違いに大差はないと思うかもしれないが、BuzzSumoの分析では、その予想を覆す事実が明らかになっている。

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上記グラフの和訳
タイトル:Facebookへの投稿に適した動画のタイプ
縦軸:インタラクション数
横軸:動画のタイプ

動画の投稿が獲得するインタラクション数に関しては、YouTube動画のエンベッドは平均で140.75回のインタラクション数となっている。これは、951.48回を獲得した、直接動画をエンベッドするケースの足元にも及ばない。

Facebookに直接動画をアップロードするサンプルの規模が不十分だと思うかもしれないが、BuzzSumoはその点をしっかりと説明している。

この分析のために、BuzzSumoは5,300万本を超えるYouTubeの動画の投稿を分析し、その一方で、2,500万本を超える直接アップロードした動画の投稿も分析している。数の面ではYouTubeに劣るものの、サンプルの規模としては十分である。

つまり、Facebookで動画の投稿を行うなら、少々時間を割いて、動画をFacebookに直接アップロードするべきである。

投稿を作成するには、上部の「写真・動画を追加」をクリックし、次にコンピュータからファイルを選択する。続いて、タイトルなどのオプションを埋めるだけだ。

7. FacebookユーザーはInstagramが大好き。

Facebookはその他のソーシャルネットワークを巧みに統合している。

Instagramも利用しているなら、写真を投稿する際にFacebookのオプションにチェックを入れておくと良い。すると、Facebookにも写真が投稿される。

“from Instagram”という表示以外は、通常の写真の投稿と同じように表示される。

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大した違いはないと思ったかもしれないが、分析では反対の結果が出ている。

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上記グラフの和訳
タイトル:Instagramを介して画像を投稿するべきか?
縦軸:インタラクション数
横軸:画像の投稿方法

Instagramを経由して投稿された画像は、Facebookに直接アップロードされた画像よりも、23%も多くのインタラクションを獲得している。

正直に言うと、私にはこの現象の理由が分からない(コメント欄であなたの意見を述べてもらえると嬉しい。しかし、ハッキリとしたデータは出ているのだ。

Facebookに写真を投稿するつもりなら、そして、Instagramも利用しているなら、Facebookにも投稿するオプションを利用するべきだ。

8. ハッシュタグの効果は、あなたが期待するほどではないかもしれない。

今回の大々的な分析で、最後にスポットライトが当てられたのがハッシュタグの効果であった。

ハッシュタグが何か、はほとんどの方がご存知のはずだ。「#」記号で始まるタグがハッシュタグである(例 #QuickSproutisgreat、#GamesofThrones)。

過去の分析では、大半のネットワークで、ハッシュタグはほぼ確実にエンゲージメント数を改善する効果が見られた。

しかし、今回の調査により、Facebookでは反対の事実となっていることが明らかになった。

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上記グラフの和訳
タイトル:Facebookではハッシュタグを使用するべきか?
縦軸:インタラクション数
横軸:ハッシュタグあり/ハッシュタグなし

このデータに異論を唱えることは不可能だろう。ハッシュタグがない投稿は、ハッシュタグ付きの投稿よりも34%多くインタラクションを獲得しているのだ。

従って、特別な理由がない限り、Facebookではハッシュタグの利用を避けるべきだろう。

今回の発見を実際のマーケティングに活かすのは、次の注意事項を読んでから。

今回の発見を効果的に適用するために、1つの重要なポイントを肝に銘じておいてもらいたい。

それは、今回の発見はあくまでも「相関関係」だという点だ。BuzzSumoは様々な不定要素の平均的な効果を確認している。

要するに、今回の発見はベストプラクティスであるということだ。

あなたのオーデイエンスが平均的なオーディエンスと大幅に異なる行動を取る場合、あなたにとってのFacebookの最善の投稿は違ったものになる可能性がある。

今回の発見はスタート地点としては文句のつけようがないが、必ずしも全てのビジネスに当てはまるとは限らない。まずは実際に活用し、本当にベストかどうかを確認するためにも、他のオプションも試す必要がある。

そのための助けが必要なら、私が作成した最適化のためのガイドに目を通すことを薦める。

結論

ここで、BuzzSumoのリサーチで判明した8つのベストプラクティスを簡潔にまとめておく。

1.投稿に最も適した時間は、オーディエンスの現地時間で午後10時から深夜0時の間。

2.質問と画像を組み合わせた投稿は最も多くのエンゲージメントを集める。

3.投稿に最も適した曜日は日曜日。

4.投稿からリンクを張る記事は、1,000-3,000単語が最もインタラクションの回数が多い。

5.説明文が短い投稿は、最もインタラクションの回数が多い。

6.直接動画を埋め込む投稿は、YouTubeの動画よりも、インタラクション数が6倍多い。

7.Instagramを介して投稿した画像は、エンゲージメントを23%高める。

8.ハッシュタグ付きの投稿は、ハッシュタグがない投稿よりもインタラクション数が少ない。

これは全て大量のデータで証明されており、Facebookでマーケティングを行う上で素晴らしい模範となるはずだ。

明らかになった事実、あるいは、リサーチそのものに関して疑問がある方は、いつも通り、コメント欄で打ち明けてもらいたい。

この記事は、Quick Sproutに掲載された「How to Win on Facebook: 8 Lessons Learned From Analyzing 1 Billion Posts」を翻訳した内容です。

記事内でも指摘されていた通り、あくまでデータから見るベストプラクティスであるため、全ての方にあてはまるものではないでしょう。しかし、着目すべき点は興味深く、色々と試してみたいと思いました。今回のデータが示す通りの結果がそのまま表れない場合もあるかと思いますが、実験を重ねて独自のベストプラクティスを構築できれば良いですね。– SEO Japan

Googleが旅行系のクエリに対し、新しい表示を実験中?通常の検索とは大きく異なる仕様に。

モバイルで色々と調べ物をする機会も多いですが、「次の休みの旅行先を検索する」、なんてこともあるかと思います。今回の記事は、旅行関連のクエリに対し、Googleが新しいインターフェイスを返している、という内容です。色々と遊んでみましたが、言語設定を英語にすれば、日本からでも表示されます。(英語の検索結果が返って来ますが、クエリは日本語でも大丈夫です。)また、国以上のレベル(アメリカ、ロシア、アジアなど)であれば大体表示され、”where to go in 〇〇”や”destination in 〇〇”でも表示されます。実験的な仕様であるようですが、お時間のある時に、色々試してみてはいかがでしょうか?– SEO Japan

Googleがモバイルにおける新たな検索体験をユーザーに提供している。旅行・トラベル系のクエリに対して、通常とは大きく異る検索結果を表示しているのだ。

*リンク先は英語となっています。

Googleは、モバイルにおける、旅行に関連した検索のインターフェイスをひっそりと改良したようだ。この変更における検索結果には”more destinations(より多くの行き先)”というボタンが表示されており、クリックすると通常の検索結果とは全く異なるインターフェイスが表示される。この一連の検索体験を解説してみよう。

まずは、”where to go in russia(ロシアで行くべき場所)”と検索してみよう。

検索結果には行き先となるべく場所がいくつか表示されており、より多くの行き先を表示するための、青い大きな矢印も表示されている。このボタンをクリックすれば画面が拡大され、より多くの行き先が表示される。この画面からは、戻るボタンを押すか、再度検索を行わない限りは、通常の検索結果画面に戻ることはできない。ここでは、該当のエリアのフライトやホテルの料金を確認することができる。

また、日付、興味、価格などでフィルタリングできる機能もある。この機能は、通常の旅行系の検索でもしばしば見られるものである。

行き先をクリックすれば、その場所についての、非常に見た目の良い、ナレッジグラフ・カードが表示される。

画面をスクロールすると、フライト検索からフライトの、ホテル検索からホテルの、そして、ローカル検索からレストランの広告が表示される。

ナレッジグラフ・カードの下部まで向かうと、灰色の文字で、”see web results(Web検索結果を見る)”というリンクが表示されている。

誤解しないで欲しいのだが、旅行先を探しているユーザーにとっては、非常に良い体験であると思っている。しかし、新しいモバイル体験とは言えないのかもしれない。

追記:今回の記事の内容はGoogleの実験のようで、時間がたてば表示内容が変更となる可能性がある。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google Revamps Mobile Travel Search Results, Almost Making Web Results Irrelevant」を翻訳した内容です。

フィルタリングの有無や、NY(ニューヨーク)ではでないけど、OC(オレンジカウンティー)では表示されるなど、まだまだ探り探りの段階であるようです。今後正式導入されるかは不明ですが、もし導入されれば、(広告も含め)表示されるためのロジックなどが気になりますね。今は国単位での検索がメインのようですが、これが街単位になると旅行中でも便利な機能です。観光地や飲食店にとってもいいアピールの場になるかもしりません。ちょっとした小ネタではありましたが、こうしたところに検索の変化が垣間見えます。– SEO Japan

Googleの各アップデートが与える、SEOとコンテンツ戦略への影響のまとめ。

2016年は年明けから色々と慌ただしい動きがありました。米国で順位変動が起こり、ペンギンアップデートの疑いがありましたが、後にコアアルゴリズムの調整ということが判明し、ほぼ同時期に、パンダアップデートがコアアルゴリズムの一部となった、という発表がありました。他にも色々と話題があり、総じて慌ただしい1月だったと言えるのではないでしょうか。今回の記事は、Googleのメジャーなアップデートの内容をまとめ、それぞれどういった施策が必要かをまとめた記事になります。年明けの順位変動がやや落ち着きつつありますが、このタイミングで再度確認しておくことも、悪くはないと思います。– SEO Japan

エンタープライズSEOプラットフォームの大手、 BrightEdgeのCEOであるジム・ユー氏が、ここ数年間に行われたGoogleの多数のアルゴリズムのアップデートが、SEO戦略を方向づけてきた経緯を探っている。この情報は、今後の展開を占う上でカギとなるかもしれない。

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*記事内のリンク先は、全て英語となっています。

1998年にローンチされて以来、Googleは継続的に検索アルゴリズムを改善し、ユーザーとコンテンツがより正しくマッチするように力を入れてきた。

ここ数年、多くのアルゴリズムのアップデートは、スパム度の高いコンテンツや品質の低いコンテンツに狙いを絞り、検索結果にこのタイプのコンテンツが表示される頻度を下げることに取り組んでいる。また、検索クエリとページの内容を”理解”する力を改善し、検索結果をユーザーの意図に合わせるためのアルゴリズムアップデートも行われている。

品質の高いコンテンツとユーザー体験に焦点を絞るアプローチは、SEOとコンテンツマーケティングを行う上で最適な方法であり、”アップデートに対応する施策”ではなく、”アップデートを見越した施策”の重要性を改めて確認させている。

多くのGoogleのアップデートは、多数の著名なサイトにインパクトを与えてきた。検索マーケターは、ランキングの落下を避けるため、各アップデートに対して最適化する方法を学ばなければならなかった。クリックの67.60%が検索結果のトップ5に集中することを考慮すると、アルゴリズムのアップデートにより順位を2つ、3つ下げることは、トラフィック、収入、コンバージョンに大きく影響する可能性がある。

今後の数週間、および、数ヶ月間で、最新のアップデートが落ち着き、また、新たなアップデートが到来する中、SEO戦略とコンテンツ戦略が、この動きに応じて、どのように進化するのか見届けたいところだ。それでは、Googleの主なアルゴリズムのアップデート(過去、現在、未来)を要約し、デジタルマーケティングの領域に対するインパクトについて検証していこう。

パンダアップデート

パンダアップデートは2011年2月に初めて発動され、その後数回に渡ってアップデートされてきた。このアップデートは、品質の低いコンテンツに狙いを絞り、検索結果ページで上位にランクインさせないことを意図している。

例えば、スパムコンテンツのあるページ、広告が多過ぎるページ、過度に重複したコンテンツなどは、しばしば、パンダによるペナルティーを受けてきた。

パンダアップデートがGoogleのコア・ランキングアルゴリズムに加わったことが最近発表され、大きな話題となった。

この動向が何を意味するかに関しては、少々疑問が残っているものの、確実に分かっていることもある。例えば、パンダアップデートは、より定期的に実施されるようになるだろう。これは、すでにパンダによるペナルティー受けているブランドにとっては、喜ばしいことだろう。

しかし、当初の噂とは反対に、パンダアップデートはリアルタイムでは行われない見込みとなっている。

コンテンツの作成に関しては、初めてパンダが発動されて以来、高品質の情報を提供することが必要となっている。有益な見解に欠けた薄っぺらいコンテンツなどの、品質の低いコンテンツがあるウェブサイトは、それらを単純に削除するのではなく、品質を改善することが求められている。

しかし、”品質”がコンテンツの長さだけでは評価されないことを肝に銘じておこう。つまり、品質の低いページにテキストを増やしたところで、改善されたとは見なされないのだ。内容によっては、コンテンツは長くも短くもなる。重要な事は、ユーザーが求めている情報を提供しているかどうか、という点に尽きる。コンテンツの品質は、量よりも重要なのである。

ペンギンアップデート

ペンギンアップデートはパンダが発動された約1年後の2012年4月に初めて登場した。検索結果に表示されるコンテンツの質を上げるためのGoogleによる大掛かりな取り組みが話題になる際、この2つのアップデートはよく同じグループに分類される。

このアップデートは、スパムリンクに狙いを絞っている。Googleはウェブサイトの信頼性と評判のシグナルとして、バックリンクに注目しており、ウェブサイトやウェブページのバックリンクの状況をランキングの判断材料に入れている。

アルゴリズムがあまり高度ではなかった時代は、単純に多数のバックリンク(この場合、スパムリンクや関連性のないリンクが多い)を獲得して、検索エンジンのランキングを効果的に操作することが可能であった。

ペンギンはリンクファームや、ランキングを人工的に上げるために、質の低いリンクに依存しているページに狙いをつけ、このような意図的な操作を撃退した。スパムなバックリンクが多いウェブサイトは、Googleによるペナルティーを回避するため、劣悪なリンクを削除、または、無効化しなければならなくなった。

品質の高いリンクは、今でもウェブサイトにプラスの影響を与えている。しかし、あくまでも自然に品質の高いバックリンクプロフィールを構築する取り組みに力を入れるべきだとGoogleは強調している。

あなたのサイトに注目を集めるためには、検索、ソーシャル、そして、コンテンツというトリオを活用することが大事だ。品質の高いコンテンツを作り、ソーシャルメディアで配信し、作品に注目が集まるように仕向けよう。

これは読者の増加につながり、(理論的には)より多くのバックリンクを集める上でプラスに働く。また、評判の高いブログにゲスト投稿することで、自身のコンテンツに対する評判を高め、強固なバックリンクの獲得も可能となる。

ハミングバード

続いて、ハミングバードアップデートが2013年に発動された。このアップデートは、Googleのセマンティック検索に関する能力を改善するものだった。まるで友達に尋ねているようにクエリを入力し、会話形式でGoogleを使用することが当たり前のようになっている。

このアップデートは、検索者の意図とコンテキストを理解して、Googleが検索結果を返すことに役立っている。

このアップデートにより、コンテンツの作成方法を再び変更しなければならなくなった。Googleはクエリ内のキーワードとコンテンツ内のキーワードをつなげる単純なマッチングを行うだけでなく、意図を重視する方針を取ったのである。

現在、コンテンツにはキーワードがあるだけでは十分とは言えなくなっている。ユーザーが何に興味を持っているか、そして、何を学びたいか、を理解していることを証明する必要があるのだ。

コンテンツのトピックを検索エンジンに伝える上で、キーワードは今でも重要な役割を担っているが、その利用方法は変化している。ロングテールのキーワードがより重要になり、意図は絶対に必要になった。

ハミングバードの登場により、コンテンツの作成者は、顧客が特定のキーワードを検索エンジンに入力する理由を理解し、そのニーズに対応するコンテンツを作らなければならなくなった。

モバイルアップデート

2015年、コンテンツの作成に影響を与えた大規模なアップデートが数回行われた。先陣を切って登場したのが4月に発動されたモバイルフレンドリーアップデートであった。Googleが事前にこのアップデートの発動を予告しており、珍しいケースであった。

このアップデートを実施するに当たり、Googleはモバイルが検索、そして、オンラインにおける顧客の行動の多くを支配しつつあることを理解していた。事実、モバイルフレンドリーアップデートが発動された僅か数ヵ月後、モバイルの検索回数がデスクトップの検索回数を上回ったとGoogleは正式に発表している。 モバイルフレンドリーアップデートにより、ウェブサイトのモバイルフレンドリー化が必須となった。さもなければ、ウェブサイトのビジビリティを失ってしまうだろう。

このアップデートにより、Googleはモバイルのユーザーがインターネット上で何をしたいのかを理解し、このようなニーズへ対応することをWebサイトに求めた。

要するに、SEO担当者とコンテンツマーケターは次のようなデザインの要素を考慮しなければならなくなったのである。

  • レスポンシブデザイン、もしくは、モバイルページ。
  • ナビゲーションを目立つ場所に配置し、顧客が指でも簡単に利用することが出来るように工夫する。
  • ボタンとボタンの距離が近過ぎるなどによるフラストレーションを避ける。
  • 全てのフォームをスマートフォンの画面でも効率よく、そして、簡単に埋められるようにする。

このモバイルフレンドリーアップデートは、Googleによるペナルティーを避ける以上の、ウェブサイトをモバイルに最適化させる必要性をブランドに知らしめた。

例えば、モバイル端末を利用する顧客は行動的であることが多い。電話をかけたい、もしくは、住所を知りたい、といったことがある。彼らは、画面で何度もスクロールすることなく、楽に情報得たいと思っている。長文のコンテンツはモバイル端末では比較的多く読まれているが、ページのトップに簡単に戻ることができるような仕組みを用意しておくと、とても便利だ。

また、モバイルユーザーは地域志向であることも多い。モバイル端末向けに作るコンテンツは、ローカルSEOを考慮し、モバイルの機会を最大限に活かすべきだ。

クオリティアップデート

モバイルアップデートの展開から間もなく、別のGoogleのアップデートの形跡が多く見られた。このアップデートにはクオリティアップデートというニックネームが与えられた。Googleは当初、このアップデートを認めなかったこともあり、静かに発動されたアップデートだ。

このアップデートにより、ユーザー体験やコンテンツの品質に力を入れていたウェブサイトには見返りが与えられた。一方で、多数の広告を持つサイトや特定のユーザー生成コンテンツを持つサイトは、ペナルティーを科される確率が高くなっていた。この点に関しては、HubPages等の有名なサイトも対象になっていた。

しかし、興味深いことに、全てのサイトで、全てのユーザー生成コンテンツが打撃を受けたわけではなかった。それどころか、Quoraなどの一部のサイトは、このアップデートの恩恵を受けていた。このサイトがページに投稿される回答やコンテンツ自体について、細心の注意を払っていたためだと考えられている。

このアップデートのペナルティーを回避するためには、品質の浅いコンテンツやユーザーのニーズを優先していないコンテンツを避けることが重要だと見られている。

また、ウェブページがスムーズに動いていることを確認する必要がある。なぜなら、エラーメッセージは、このアップデートのペナルティーをもたらす可能性があるためだ。Googleは、ユーザーが質問への答えを見つけようとしても、過剰に宣伝色の強い記事や404に導かれると、フラストレーションが大いに溜まることを心得ている。

RankBrain(ランクブレイン)

RankBrainは2015年の秋に発表され、Googleのアルゴリズムに新たな変化をもたらした。 このアップデートで、Googleの検索エンジンはAI(人口知能)とマシンラーニングの分野に進出したことになる。

このシステムは、ユーザーの行動を学び、予測するためのものであり、Googleが毎日遭遇する星の数ほどの、固有で、今まで見たことがないクエリを解釈し、対応する上で役に立つ。

さらに、RankBrainはGoogleが何らかの方法でコンテンツと意図を理解する上でも手を貸すと考えられている。Googleはこの新しいAIの仕組みに関しての詳細な説明は避けているが、3番目に重要なランキングのシグナルになったと明言している。サイトの運営者にとっては、ユーザーの意図にマッチするコンテンツの作成がさらに重要になったと言えるだろう。

RankBrainが展開されて以来、一部のマーケターは、スキーマ・マークアップなどの、SEOのテクニカルな領域を最新の状態にする重要性を力説するようになった。検索エンジンがさらにAIに依存するようになると、このような細かいことが重大になる可能性がある。

先日の騒動: パンダ & コアアルゴリズム

先日、新たなアップデートに一部のマーケターが意表を突かれていた。このアップデートは、多数のサイトの評価に影響を与えたとみられている。このアップデートは、ペンギンアップデートやパンダアップデートと関係のある動きではないか、という噂が流れていたものの、Googleはこのような噂を退け、他の定着したアップデートとは関係のない、コアアルゴリズムのアップデートだと公式に認めた。

ここ数年で確立されたパターンを参考にすると、今回の調整は、他のアップデートと同じように、ユーザーの意図をより正しく理解し、質の高いコンテンツを特定することに焦点を絞っている可能性が高い。

“アップデートのアップデート”が行われ、(この記事の公開を待つ7日間の間にも)ひっきりなしに変化しているため、コアの変更に関しては、Search Engine Landのバリー・シュワルツ氏を頼りに最新の情報を得ると良いだろう。

SEL Updates on Google

今後の数週間で、このアップデートが何をターゲットにしているのか、そして、ブランドはどのように対応すればよいのかについて、さらに情報が得られるはずだ。現時点では、顧客が見たいと望むものに応じた、品質の高いコンテンツの作成にコンテンツのクリエイターは力を入れるべきだ。

結論: 品質の高いコンテンツとユーザー体験に焦点を絞り、一歩先を進め

Googleは、品質の高いユーザー体験を提供することをブランドに常に求めている。これは正当な要求であろう。事実、アップデートはユーザー体験を評価することを目的としている。マーケターは各種のアルゴリズムのアップデートに注意を払い、必要に応じて順応し、出来るだけ多くのユーザーにコンテンツを見てもらうように努めよう。

一歩先を進み、リスクを低減させるには、発動されたアルゴリズムへの対応ではなく、先を見越した施策を行うべきなのだ。

通常、以下の取り組みに力を入れると良い。

  • 品質の高いコンテンツを提供する。 固有で、ユーザーに関連するコンテンツを提供しなければならない。ターゲットのキーワードをコンテンツに詰め込むことは避けよう。
  • ユーザーのためにサイトを最適化する。 ユーザーがポジティブな体験をして、必要とする(もしくは探している)情報を得られるようにしよう。ページが読み込まれるスピードとデザインを考慮する必要がある。また、モバイル検索向けのベストプラクティスに従うべきだ。
  • リンクを買うのではなく、獲得する。 品質の高い、信頼がおけ、関連性のあるコンテンツにターゲットを絞ろう。

ほぼ毎年、Googleのアップデートは業界の垣根を越えて、広範囲に渡ってインパクトを及ぼす。新しい基準をコンテンツがどれだけ満たしているかで、一夜のうちにコンテンツのランキングが上下する。

Googleは、コンテンツの作成において、ランキングよりもユーザーを優先して欲しいと望んでいる。品質の高いコンテンツとデジタル戦略に力を入れているマーケターは、Googleのアップデートがもたらすリスクを軽減し、(この取り組みを行わない)競合者からマーケットシェアを奪うことが可能になるのだ。

後手に回るのではなく、先手を打つべきだ。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Search Update Impact On SEO & Content Strategies: Staying Ahead With A Focus On Quality」を翻訳した内容です。

取り扱ったアップデートの数が多く、一つ一つを深掘りした内容ではありませんでしたが、大事な部分はしっかりとまとめられていると感じています。こうした記事を読む度に思うことは、それぞれのアップデートのアプローチは異なるものの、Googleが目指している場所は一つであるということです。個人的には、それでも、各アップデートの内容は把握すべきかとは思いますので、やや基本的な内容ではありましたが、非常に有益な記事であったと思います。– SEO Japan

2016年、SEOは何が変わる? 2015年ニュースの振り返りから

年明けに振り返り記事を公開しようと目論んでいたものの、いつの間にか1ヶ月以上経ってしまっていました。
やや今更感はありますが、2015年のSEOのニューストピックを振り返りつつ、今後の2016年をどのような方針でSEOを実施していくべきなのか、確認してみようと思います。

2015年の二大SEOニュースは「セキュリティ」と「モバイル」

2015年にも様々なトピックがありましたが、大きな変化といえるテーマは「セキュリティ」と「モバイル」の2つに集約されます。

クオリティアップデート、パンダアップデート4.2などのアップデートは度々行われていましたが、スパム排除やコンテンツの評価精度アップといった既定路線の域を出るものはありませんでした。

ペンギンアップデートは「2015年内にやる」と言われつつ今も延期が続いていますが、いずれにせよ検出の精度は上がり続け、スパム施策がますます割に合わなくなっていくことは、すでに多くのサイト運営者の方が認識されていると思います。
アップデートについては一喜一憂することなく、「ユーザーを見て、検索意図を理解し、コンテンツに反映させ、検索エンジンに理解してもらう」という一連の基本的な取り組みを進めていきましょう。

この辺りの基本的な取り組みの話については、昨年初の記事の「2015年、確実に成果を出すためのSEOの方程式」で弊社の土居が話していたものが、そのまま2016年も使えますので、参考にして頂ければ幸いです。

▽このような話をしていました。
SEOの方程式

「セキュリティ」強化でキーワードを軸にした対策はより困難に

「セキュリティ」についての最大のニュースは、8月のYahoo!検索エンジンのSSL暗号化です。

「よりセキュアな検索環境を目指す」という方針自体は元々あるもので「いつか起こる」と予想されていた事態ではあったものの、これまでのSEOにおいて不可欠だった施策、たとえば「Googleアナリティクスで、キーワードごとの流入動向を把握して、テキストやタグをチューニングしていく」といったことは、今後困難になります。

今はまだSSL化は完了していないため流入キーワードは一部確認できますが、その割合が減るにつれて、ますます解析ツール上で見えている流入キーワードには頼れなくなっていきます。

▽SEO HACKSのデータ。(not provided)は現状全体の71.67%ですが、遠くない将来これが99%になる、といったこともあり得ます。
HACKSキャプチャ

今後のSEOの中では、「検索キーワード」と「テキスト」の層だけでSEOを考えるのではなく、いかに検索キーワードの背後にある「ユーザーとその検索意図」にフォーカスし、最適なコンテンツを用意するのかという視点に発想を切り替えて行く必要があります。
その検索意図を掴むためにキーワードを活用するというのであれば、Googleサーチコンソールの「検索アナリティクス」のレポートも十分参考になります。

考えられるその他の具体的な代替施策や、SSL化自体の説明については、過去記事の「Yahoo! SSL化の影響、対応策を徹底解説~SEO・解析の今後は?~」で詳しく書いていますので、そちらをぜひご覧下さい。

モバイルユーザーの検索体験向上がいよいよ本格化

2015年にもっとも多くの話題が出たのは、モバイルに関する領域でした。
2月~3月頃には「モバイルフレンドリーアップデート」が実装され、モバイルの検索結果では、よりモバイルフレンドリーなUIを持つページの掲載順位が引き上げられるようになりました。

またモバイル固有の要素は多くありますが、2015年を賑わせたのはアプリ内検索の最適化に関する話題でした。5月には従来AndroidアプリしかサポートしていなかったApp IndexingがiOSアプリにも対応するようになり、モバイルの検索画面は本格的に大きく変化しています。

アプリ検索の最適化に関するGoogleの挑戦は、直接のユーザー増加に繋がるアプリ展開をしている事業者はもちろん、それらと枠を争うことになる一般のサイトにとっても、目を離せない重要なニュースであり続けるでしょう。
Appindexing

また、モバイル上のWebページを即座に表示させるための仕様、「AMP(Accelerated Mobile Page)」に対応したページが2月中に検索結果に現れる予定であるなど、2016年も引き続きモバイル関連技術はさらに加速することが予想されます。(公式の解説動画はこちら。リンク先は英語です)

11月に公開された「検索品質評価ガイドライン」(原文は英語)でも、モバイルユーザーをGoogleがPCとは大きく異なるニーズを持った層として、その検索体験の向上に高い関心を払っていることが伺えます。

翻ってWebサイトのSEOを考える上では、技術的なキャッチアップも大切ですが、根本的には「モバイルユーザーに対してのユーザビリティ・アクセシビリティの向上」、「モバイル特有の検索行動・検索ニーズへの対応」という視点で、自身のサイトをどのように適応させていけるかを考えることになります。

Googleが様々な施策を進めているのも「モバイルユーザーの検索体験を向上させる」ためにつきますので、UIや表示速度、コンテンツのレイアウトや見せ方などの改善を通じて、モバイルユーザーによりよい体験を提供しようとする限り、裏目に出ることはまずないといえます。

AMPなどの先進的な技術について、常に最速でキャッチアップしていく必要があるサイトは限られています。現状のサイトができる範囲で、「表示速度やUIなどのモバイルユーザビリティに問題はないか」、「モバイルの検索シチュエーションにあったコンテンツが用意出来ているか」という観点での見直しをしっかりと始めていきたいところです。

「コンテンツSEO」や「コンテンツマーケティング」の今後

ペンギンアップデートが始まった2012年頃から、スパム的な人工リンク施策などの従来のSEO施策が難しくなるにつれて、新しいSEOの形として「コンテンツSEO」といった言葉がバズワードになりました。

その頃から「リンクの代替としてコンテンツを入れる」かのようなコンテンツの増築が増えてきており、「オウンドメディア」として大規模にコンテンツを制作している例もあります。

しかし、実際にはユーザーを満足させられるようなコンテンツをしっかりと戦略的に・継続的に作っていかなければ、コンテンツマーケティングとしても、SEOとしても成功するのは難しいでしょう。

2016年にはユーザーとの関係をどのように築いていくかといった戦略に基づいて継続的な取り組みが出来ているメディアと、単なるSEOの代替施策として捉えてコンテンツの量産を進めているメディアの差が明確につき、後者が淘汰されるシーンが多くなりそうです。

2016年、「SEOは変わる」のか?

モバイルユーザーの本格的な増加、それに伴うモバイルフレンドリーアップデートなどの導入によって、モバイルユーザーの体験を真剣に考えたサイト作りがよりダイレクトに自然検索流入にも繋がってくるようになっていますし、今後もAMPの導入、App Indexingの精緻化など、モバイル面の技術導入は加速すると思われます。

とはいえ、当然モバイルユーザーの優先度が低いサイトもあります。落ち着いて自サイトのユーザーのニーズに向き合って、何が本質的な施策なのかを見極め、それ以外に惑わされないことが重要です。

サイトごとにやるべきことはそれぞれ違いますが、「ユーザーを見て、検索意図を理解し、コンテンツに反映させ、検索エンジンに理解してもらう」という基本プロセスに変化は無いでしょう。

トレンドは変わっても、「自分のニーズにあった、充実したコンテンツが、快適に見られるのが一番」というユーザーにとってのベストは変わりません。セキュリティの強化でキーワードのデータが手に入りにくくなることも、Googleからの「検索キーワードではなく、ユーザーを見るべき」というメッセージと言えるのではないでしょうか。

いずれにせよ、流石に今更「次のペンギンはいつなんだ?!」と気にしなくてはならない運営者の方は、そろそろ清算して戦略を見直すべきかと思います。

2016年も様々なニュースが出てくると思われますが、ポンと集客が増えるような魔法の薬が出るということは、おそらく無いでしょう。現実的に、どれだけ腰を据えて地道に取り組んでいくことが出来るかが、来年の同じ時期の成果を分けているものと思われます。SEOに一番効くのは、何をおいても「継続」です。

2016年、SEOは何が変わる? 2015年ニュースの振り返りからナイル株式会社 - SEO HACKSで公開された投稿です。

リンク プログラムのネットワークに対策を行いました

Google では検索ユーザーの皆さんに、より良い検索結果を届けるために日々いろいろな取り組みをしています。例えばウェブマスター向けガイドラインを設定し、これに違反するようなサイトに対策を施すのもその一つです。

この一環として、Google ではこの度、検索結果を不正に操作するためにリンク プログラムに参加しリンクの売買を行っていた日本語のいくつかのサイト ネットワークに対して対策を施しました。この中にはウェブマスター向けガイドライン違反を繰り返しているサイトも含まれていたため、通常よりも厳しい対策を施したケースもあります。

また、以前もお伝えしましたが、ウェブマスターの知らないところでウェブマスター向けガイドラインに違反するような施策が行われてしまうケースがあるようです。以前は SEO 業者の例を紹介しましたが、SEO 業者にとどまらず広告などの業務委託により発生することもあるようです。これを防ぐために、ウェブマスターの皆さんには業務委託先がどのような施策を行っているか随時確認することをおすすめします。

Google は引き続きユーザーの検索体験をより良いものにするべく取り組んでまいります。

B2Bマーケターもモバイル対応に取り組むべき、3つの理由。

モバイルの重要性は言わずもがなですが、今回の記事は、それがB2Bのマーケターにとっても重要だと論じる記事となります。モバイルフレンドリー・アルゴリズムが登場してそろそろ1年が経ちますが(去年の今頃は立て続けに新情報が出ていた時期ですね。)、言葉自体はすっかり定着した感があり、”当たり前”の施策となっているようにも感じます。記事中には”Think with Google“からのデータも記載されていましたが、今回使用されたデータ以外も含め、SEO JapanのFacebookページで紹介しています。– SEO Japan

B2Bのウェブサイトをモバイル検索のために最適化しているだろうか?まだの場合は、急いでモバイルフレンドリー化を行わなければならない。その理由をパトリシア・ハーシュ氏が説明している。

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*記事内のリンク先は、全て英語となっています。

モバイル端末の利用が増えていることを示す最近のスタッツには、誰もが目にしているはずだ。ここ数年でモバイル端末によるインターネットの利用は、PCによるインターネットの利用を凌駕するまで成長している。また、2015年、Googleはモバイル端末の検索がデスクトップの検索を数で上回ったと発表していた。さらに、アメリカでは人口の75%近くがスマートフォンを所有しているとするデータもある。

モバイルはあらゆるマーケティング戦略において、間違いなく、欠くことのできない要素である。しかし、B2Bのマーケターにとって、モバイルの利用の増加はどんな意味を持つのだろうか?なぜここまで大勢のB2Bビジネスが、モバイルマーケティング戦略の対応に遅れているのだろうか?そして、この遅れは最終的に事業の成功に、どのような影響を与えるのだろうか?

今記事では、B2Bのマーケターもモバイル戦略を今すぐに受け入れなければならない、3つの重要な理由を挙げていく。

1. モバイルは基本的なマーケティング指標にインパクトを与える。

モバイルゲドンは、大勢が予想していたようなデジタルマーケティングにおける大問題ではなかったかもしれない。しかし、B2Bのマーケターも、Webサイトをモバイル対応にしていない場合に生じる、重大で、根本的なリスクを理解しなければならない。

CWSは、強固なモバイル体験を提供していないビジネスには、次のような困難に遭遇するとしている。

  • オーガニックの検索結果順位の下落
  • モバイルサイトのトラフィックの減少
  • 直帰率の増加

最適とは言い難いモバイル体験を提供していると、ビジビリティやウェブサイトのトラフィックなど、基本的なオンラインマーケティングの成功度を示す指標を危険に晒すことに、大勢のB2Bマーケターはいまだに気づいていない。

2. カスタマーエンゲージメントにはモバイルが必要

ブランドのビジビリティとトラフィックの獲得に加え、モバイルフレンドリーなウェブサイトは、顧客のロイヤリティ、感情、そして、エンゲージメントを高める。「今、モバイルサイトにユーザーが最も求めていること」(日本語の要約はこちら)と題されたGoogleの調査で判明した事実の一部を掲載しよう。

  • モバイルフレンドリーのサイトであれば、その会社のサイトに再度訪問する確率が高い、と74%が答えた。
  • モバイルフレンドリーのウェブサイトがない企業に対し、フラストレーションが溜まり、迷惑に感じる、と48%が答えた。
  • モバイル対応のサイトでない場合、その企業へのエンゲージメントする可能性が低くなると、52%が答えた。

驚きの結果と言えるのではないだろうか。B2Bのマーケターにとって、見込み客を不快にさせ、エンゲージメントを獲得する障壁を構築するようなことは、避けたいと思うのが自然なはずだ。

エンゲージメント、リード、そして、セールスを獲得するために、ポジティブなモバイル体験が、見込み客との関係性を構築する上で、絶対に欠かせない要素と言えるだろう。

3. B2Bにおいても、意思決定者がモバイル端末を使用する機会が増えている。

買い手側が、リサーチと選定のプロセスにおいて、インターネットをよく利用していることは周知の事実だ。しかし、モバイル端末を利用するB2Bの意思決定者が増え続けている事実も知っていただろうか?実際に、B2Bにおけるモバイルの利用は、購入サイクル全体を通して高まっているのだ。

GoogleはMillward Brown Digitalと協力し、リサーチと購入の習慣に関して、B2Bにおける3,000名の意思決定者を対象とした調査(日本語の要約はこちら)を行った。調査結果の一部を以下に記載する。

  • 42%がB2Bの購入プロセスでリサーチを行う際にモバイル端末を利用していると答えた。
  • スマートフォンの検索アクティビティへの利用が増えている。Googleは、モバイルクエリが3倍増加していると報告している。
  • モバイル端末経由のB2Bのリサーチは、オフィスを離れている時に限られるわけではなく、49%が職場でもモバイル端末を用いてリサーチを行っていると答えた。

このように、増加しているのは消費者によるモバイルの利用だけではない。あなたの顧客、見込み客、バイヤーも、今で以上に、モバイル端末を利用しているのだ。オフィスで、そして、仕事の時間外で、モバイル端末を使って、重要なビジネスの決定が下されている、という事実をB2Bのマーケターは理解しなければならない。

ここから始めよう。 モバイルフレンドリーのウェブサイトを作るためのいくつかのヒント。

それでは、現状のモバイル体験の効果をどのように測定すればよいのだろうか?以下のとてもシンプルな手順に従ってみよう。

  1. モバイルのPageSpeedを評価し、改善する。
  2. モバイルデザインのベストプラクティスSEO Japanの過去記事でも紹介しました。)を理解し、実施する。

PageSpeedのスコアに加え、Googleはウェブサイトのモバイル体験を改善するための修正点を提案してくれている。例えば、ページの読み込みスピードをアップするため、圧縮の有効化、ブラウザキャッシングの活用、CSSの縮小、画像の最適化、ランディングページのリダイレクトの回避、といった具合だ。

モバイルデザインのベストプラクティスに関しては、より見やすいフォントのサイズの利用、ナビゲーションの簡略化、ビューポートの設定、プラグインの利用の回避、といったことが挙げられる。

上記2つのリソースは、モバイルサイトの利用体験の改善を始める上で、シンプルだが、効果的な成果を期待できるだろう。

モバイル、それは競争における利点。

B2Bマーケターにとって基本となるポイントを挙げていく。

  • モバイル体験は、根本的なオンラインマーケティングの成功を直接左右し、ビジビリティやトラフィック等の指標に影響を与えている。
  • 魅力的なモバイル体験の提供は、顧客候補と継続的に付き合い、リードとセールスを増やす上で絶対に必要だ。
  • B2Bの意思決定には、全ての購入サイクルの段階で、そして、時間に関係なく(職場にいる時も)モバイル端末が用いられている。

自身のウェブサイトの分析データを確認してみよう。現時点でモバイルのトラフィックが大半を占めていないとしても、今後は増加することが予想され、その傾向は続いていくはずだ。

先手を打つべきだ。マルチスクリーンの世界を受け入れよう。モバイルマーケティングを競争上のアドバンテージに変えておこう。今のうちに。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもSearch Engine Landを代表しているわけではない。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「3 Reasons B2B Marketers Must Embrace Mobile… Now」を翻訳した内容です。

B2Bマーケターにとって必要な理由、というアプローチでしたが、全てのWebサイトに通じる内容も含まれていました。アメリカのデータといえど、購入プロセスにおけるモバイルの利用は増えているようですね。生活のあらゆる場面でモバイル端末が利用されていますが、”今後来る”ではなく、”すでにある”ことを改めて感じました。– SEO Japan

Advanced Hosting Meetup:参加企業が決定しました

ホスティング サービス運営者のみなさまと、Google 検索と相性の良いサービス運営や、サービス上のスパム サイト対策について情報交換、対策の実施を進める Advanced Hosting Meetup プログラムプログラム発表後、多くのサービス運営者様からお申し込みを頂きました。この度プログラムに参加して頂くサービス運営者のみなさまが決定し、早速第 1 回のミーティングを開催、プログラムがスタートしました。

プログラム参加者のみなさま
参加企業のみなさま(敬称略・順不同、カッコ内は主なご担当サービス名)
ミーティングの様子

第 1 回目のミーティングでは、互いの自己紹介の後、早速参加者同士での活発なディスカッションがおこなわれ、3 か月間に渡るプログラムのスタートを切りました。今後、月 1 回のミーティングおよびオンライン上でのディスカッションを続け、スパム対策や大規模サービス運営上の工夫などについて情報交換や実験等を進めていきます。

プログラムの内容および結果は、プログラム終了後、当ブログでご紹介します。

プログラム参加者のみなさま、健全なウェブ エコシステムを実現していくために、皆で頑張りましょう!よろしくお願いいたします。

SEO JapanのFacebookページを開設しました!

今回の記事はSEO Japanからのお知らせとなります。– SEO Japan

昨日、2016年2月1日に、SEO JapanのFacebookページの運営を開始しました。

こちらのFacebookページでは、SEO Japanで更新した記事について、いち早くお知らせいたします。

また、SEO Japanでは紹介しない記事もFacebookページでは紹介していきます。

もちろん、SEOを中心とした海外の記事を紹介させていただきますが、対象はWebマーケティング全般となっております。

さらに、海外のカンファレンスを含む、各種イベントに参加した際のライブレポートなども予定しています。

SEO Japan本体とは異なったコンテンツをお届けしていきますので、ご興味のある方は、ぜひ、いいねをお願いします!

SEO JapanのFacebookページはこちら。

今後も、SEO Japan並びに、Facebookページもよろしくお願いします。m(__)m– SEO Japan

続きを読む SEO JapanのFacebookページを開設しました!

Accelerated Mobile Pages プロジェクトについて — 導入ガイド日本語版を本日公開しました

この記事は、本日 Google Developers Japan ブログに投稿された記事のクロスポストです。

スマートフォンとタブレットは、人々が情報と接する方法を大きく変えました。今日、多くの人がスマートフォンを使って、たくさんのニュースや新しいコンテンツに触れています。世界中のメディアやコンテンツ提供者が、モバイル ウェブを通じて読者に記事やコンテンツを提供していますが、そのユーザー体験は、残念ながら理想的ではない場合もよくあります。

ある調査では、ページの読み込みに 3 秒以上かかると、40% のユーザーがそれ以上の閲覧をやめてしまうことがわかっています。これは、コンテンツ提供者にとっては、広告や定期購読による収益化の機会を失うことも意味します。

Google は、世界中のコンテンツ提供者、テクノロジー企業との議論をもとに、Accelerated Mobile Pages(AMP)というオープンソース プロジェクトを 2015 年 10 月に公表しました。これは、モバイル ウェブの表示を飛躍的に向上させることを目指すプロジェクトです。Google は、動画、アニメーション、美しいグラフィックス表現をそなえたウェブページが、スマートな広告とうまく共存しつつ、瞬時に表示されるようにしたいと考えています。また、同じコードが複数のプラットフォームやデバイスで動作することで、ユーザーが利用しているのがスマートフォン、タブレット、その他のモバイル端末のいずれであってもコンテンツが瞬時に表示されるようにしたいと考えています。

本日、 AMP 導入ガイドの日本語版 PDF を公開しました。技術資料等も順次公開しており、安定版の仕様書などは AMP プロジェクトの公式ページ内でご参照いただけます。また、GitHub のレポジトリでは最新版の実装や提案中の機能を確認できますし、問題がある場合にはこちらのイシュー トラッカーよりご報告ください。オープンソース プロジェクトですので、ソース コードを直接ご提供いただく Pull Request も歓迎しています。

現在、AMP には New York Times や BBC をはじめとするパートナーが世界的に参加を表明しており、日本でも、朝日新聞、産経新聞、日刊スポーツ、毎日新聞、株式会社イード、マイナビニュース、BLOGOS をはじめとする多くのメディアやコンテンツ提供者が AMP への対応を準備しています。また、Ameba や LINE を含むサービスが、サービス内のコンテンツ ページを AMP に対応させる他、外部ウェブページへのリンク時に AMP 版が存在する場合は、AMP 版にリンクするなどの対応を予定しています。一方 Google では、先日 Inside Search ブログ(英語)でもお伝えしたように、Google の検索結果から AMP ページが表示されるようになります。

AMP プロジェクトは、すべての人にとってモバイル ウェブの体験をより速く、優れたものにすることを目指しています。このオープンなプロジェクトが、情報が自由に流通していくための一助となることを期待しています。関係者のみなさまのご理解とご協力をお願いいたします。

BACKLINKOによるランキング要素の大調査!100万の検索結果を分析してわかったこと。

今回の記事は、SEO Japanに初登場となる、BACKLINKOからの記事となります。特にリンク構築の手法に定評があり、設立者のブライアン・ディーン氏は、かのニール・パテル氏からも”ことリンク構築においては、ブライアン・ディーン氏は業界内でベストな人材だ”、と言わしめる方です。2年前のSMX Londonでお会いして以来ブログを拝見していましたが、今回SEO Japanへの掲載を快く承諾していただきました。今後、彼の記事もSEO Japanで紹介させていただく予定ですが、第一弾の記事はランキング要素の分析記事です。Search Engine Landでも紹介された調査で、100万の検索結果を対象としています。果たして、その調査結果とは?– SEO Japan

*リンク先は全て英語となっています。

先日、我々は100万のGoogleの検索結果を分析した。下記の疑問を明らかにするためだ。

検索エンジンの1ページ目の順位と相関関係のある要素はどれなのだろうか?

我々はコンテンツを分析した。バックリンクも分析した。さらに、サイトスピードも分析した。

エリック・バン・バスキック氏とパートナー会社の協力により、幾つかの興味深い発見を得ることができた。

この記事では、我々が行った調査により発見できた事実を共有したいと思う。

まずは、重要な事柄をまとめよう。

1.バックリンクはGoogleのランキング要素の内、依然として非常に重要な要素である。我々の調査は、該当のページにリンクを張っているドメインの数が、他のどの要素よりも、ランキングとの相関関係があったことを明らかにした。

2.我々が取得したデータによると、サイト全体のリンク・オーソリティー(Ahrefsのドメイン・レーティングによって測定)が、高順位との強い相関関係があった。

3.”トピックとの関連性がある”と評価されたコンテンツ(MarketMuseを使用)は、トピックに対し深く掘り下げていないコンテンツよりも、大いに高い順位に表示されている。そのため、トピックを絞って深く掘り下げたコンテンツを作成することで、高順位を獲得できるかもしれない。

4.SEMRushの検索結果ページのデータに基づいた調査を行った所、長いコンテンツがGoogleの検索結果の上位に表示される傾向があった。Googleの1ページ目に表示されているコンテンツの平均単語数は、1,890単語であった。

5.HTTPSは、ある程度、Googleの1ページ表示との相関関係があった。これは、GoogleがHTTPSをランキング要素として使用しているという事実があることから、それほど大きな驚きではないだろう。

6.Schemaについての話題は常にあるが、我々のデータはSchemaのマークアップと高順位との間に相関関係があることを示さなかった。

7.少なくとも、画像が1つあるコンテンツは、画像が全く無いコンテンツよりも上位に表示されていた。しかし、それ以上の画像の数がランキングに影響されることはなかった。

8.titleタグ内のキーワードの最適化とランキングについては、非常に弱い相関関係しか見られなかった。この相関関係は、我々が予測していたものよりも遥かに小さく、Googleがセマンティック検索に移行している事実を反映しているかもしれない。

9.サイトスピードは重要だ。Alexaのデータを使用し調査した所、読み込み速度が速いサイトのページは、読み込み速度が遅いサイトのページよりも、明らかに高順位に表示されていた。

10.複数回のペンギンアップデートにもかかわらず、完全一致のアンカーテキストはランキングに強い影響を与えている。

11.SimilarWebを使用して調査した所、低い直帰率が高順位と関係していることがわかった。

下記に、より詳細な情報とデータを記載する。

リンク元のドメイン数は、
ランキングへ強い影響を与える。

同じドメインから複数のバックリンクを獲得してもその効果は減少される、ということを耳にしたことはあるだろう。

言い換えれば、10個のドメインから10本のリンクを獲得する方が、同じドメインから10本のリンクを獲得するよりも良いということだ。

我々の分析によると、これは事実のようだ。ドメインの多様性はランキングへ大きな影響を与えることが分かったのである。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:リンク元のドメイン数
縦軸のタイトル:リンク元のドメイン総数
横軸のタイトル:Googleの順位

Googleは、あなたのページを支持する、複数の”異なったサイト”を確認している。そして、より多くのドメインがあなたのページヘリンクを張っていれば、より多くの支持をあなたのサイトが獲得していると、Googleが認識するのである。

事実、ユニークなリンク元のドメイン数は、我々が今回行った調査の中で、最も相関関係が強い要素であった。

重要なポイント:異なったグループのドメインからリンクを獲得することは、SEOにとって非常に重要な項目である。

オーソリティーのあるドメインは、
Googleの検索結果で上位に表示される傾向がある。

驚くことではないが、Webサイト全体のリンク・オーソリティー(Ahrefsのドメイン・レーティングを使用して測定)はGoogleの順位との強い結び付きがある。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:ドメインのリンク・オーソリティー(Ahrefsnoのドメイン・レーティング)
縦軸のタイトル:ドメイン・レーティングの平均
横軸のタイトル:Googleの順位

Webサイト全体のオーソリティーは、ページのオーソリティーよりも、ランキングとの強い相関関係があった。

言い換えれば、該当のページのあるドメインの方が、ページ自体よりも重要であるということだ。

重要なポイント:あなたのサイトへのリンク数が増加することで、あなたのサイト内の”別ページ”のランキングが上昇する可能性がある。

包括的で、トピックを深掘りしたコンテンツを作成することが、ランキング上昇を導く可能性がある。

SEOの初期の時代は、Googleはページ内に記述されているキーワードを見ることによって、ページのトピックを判断していた。

ページ内に該当のキーワードが〇〇回出現していれば、Googleはそのページが該当のキーワードについて書かれているものだと判断していた。今日では、ハミングバード・アルゴリズムのおかげで、Googleは全てのページのトピックを理解することができている。

例えば、”バック・トゥ・ザ・フューチャーの監督は誰?”と検索した場合、

Googleは”バック・トゥ・ザ・フューチャーの監督は誰?”というキーワードを含んでいるページを探すわけではない。

Googleは質問の意味を理解しており、適切な答えを提供する。

あなたが想像している通り、この事実は、我々がSEOのためにコンテンツを最適化する方法へ大きな影響を与えている。理論的には、Googleは特定のトピックを深掘りした記事を好んでいるはずなのだ。

しかし、データはこの考えに賛同してくれているのだろうか?

この疑問に答えるために、我々はMarketMuseを使用し、”トピックのオーソリティー”を調査するための10,000のURLを分析した。

そして、包括的なコンテンツが、内容の浅いコンテンツよりも、明らかに高順位に表示されることを明らかにした。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:コンテンツのトピック・オーソリティー(MarketMuseによるデータ)
縦軸のタイトル:トピックの範囲
横軸のタイトル:Googleの順位

これは非常に興味深いことだ。しかし、Googleが包括的であると判断するコンテンツを、どのようにして作成すればいいのだろうか?

これを明らかにするため、我々のデータセットから2つの例を挙げてみよう。

最初の例は、Bush Gardendsが入園パスの期間を延長するというDaily Pressの記事だ。

このページは、1ページ目に表示されるための、よく知られたポイントを掴んでいる。例えば、このページはtitleタグとH1タグにキーワードを使用している。また、ドメイン(Dailypress.com)のオーソリティーは非常に高い。(Ahrefsのドメイン・レーティングは64)

しかしながら、このページの該当のキーワード(Busch Garden fun card)の順位は10位である。

この低順位の原因の一部は、該当のページのトピック・オーソリティーのスコアが低いためだと思われる。

対象的な例として、バリ風サテソースの作り方についてのページを例に挙げよう。

このページはサテソースについての豊富な情報を提供している。このコンテンツは、インドネシアにおけるサテソースの歴史についての記述があり、サテソースがどのように使用されているかに触れ、レシピや栄養素についての情報も提供している。

このページ内に”インドネシア サテ ソース”という記述はどこにもないが、このキーワードで1ページ表示を獲得している。

この理由の説明として、このページが”インドネシア サテ ソース”というトピックに対しての高いオーソリティーを獲得していることが挙げられるだろう。

重要なポイント:包括的で、掘り下げたコンテンツを作成することが、Googleでの上位表示の助けとなるだろう。

長文のコンテンツは、短文のコンテンツよりも、
Googleの検索結果で上位に表示される。

長文のコンテンツは、200単語程度のブログ記事よりも、上位に表示されるのだろうか?

こちらを明らかにするために、我々は自身のデータを分析してみることにした。

データから異常値(51単語以下のページと9999単語以上のページ)を除外した後、我々が発見したことは、長文のコンテンツは、短文のコンテンツよりも、明らかに順位が良いということであった。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:コンテンツの単語の総数
縦軸のタイトル:単語数
横軸のタイトル:Googleの順位

我々の分析結果によると、Googleで1ページ目に表示されているコンテンツの平均単語数は、1,890単語であった。

以前行われた検索エンジンのランキング要素についての調査でも、より長いコンテンツがGoogleでは上位に表示される、という結果が出ている。

この相関関係は、長文のコンテンツはより多くのソーシャルシェアを獲得するという事実に基づいている可能性がある。もしくは、Googleがそもそも長文の記事を好む傾向があるからなのかもしれない。

その他の可能性として、長文のコンテンツはトピックへの関連性を高めることが挙げられる。その結果、Googleがあなたのコンテンツのトピックに対する理解を深めることになる。

また、長文のコンテンツが上位表示されるという事実は、優れたコンテンツを作成しようとする姿勢が、単純に結果として表れているだけとも考えられる。今回の調査は、相関関係を明らかにする調査だ。そのため、長文のコンテンツが検索結果で上位に表示される単一の原因を特定することは、不可能である。

しかしながら、我々のデータを分析し、実際の順位と照らし合わせてみると、長文のコンテンツはSEOにとって最適な手法であることは明らかであるようだ。

重要なポイント:Googleの検索結果において、長文のコンテンツは、短文のコンテンツよりも、上位に表示される。Googleの検索結果の1ページ目に表示されているコンテンツの平均単語数は、1,890単語であった。

HTTPSは上位表示と、多少、相関関係がある。

昨年、GoogleはWebマスターに対し、自身のサイトをHTTPSに対応するよう呼びかけた。また、HTTPSを”ランキング要素“とすることも発表した。

我々のデータは、この事実をどう反映しているのだろうか?

非常に強い相関関係は見られなかったが、HTTPSとGoogleの検索結果の1ページ目の順位との間に、相関関係が見られた。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:HTTPSの適用
縦軸のタイトル:HTTPSのドメインの割合
横軸のタイトル:Googleの順位

この事実は、あなたが自身のサイトをすぐにでもHTTPS対応にすべきだ、という結論を導くものなのだろうか?明らかに、その判断はあなた自身にゆだねられている。しかし、HTTPSへの対応は、非常に慎重に行うべきプロジェクトであり、技術的に深刻な問題を引き起こしてしまう可能性がある。

HTTPSへの対応を取り掛かる前に、Googleによるこれらのガイドライン(日本語はこちら)を参照すべきだろう。

重要なポイント:HTTPSとランキングとの間に強い関連性が認められないため、また、HTTPSへの対応は大掛かりなプロジェクトとなるため、単純にSEOのためだけに、HTTPSへの対応を行うことを我々は推奨しない。しかし、サイトを新規で立ち上げる場合は、初めからHTTPSに対応することが望まれる。

Schemaのマークアップとランキングには関連性は見られない。

SchemaのマークアップとSEOについての議論はずっと行われてきた。

その内容は、こういったものだ。

Schemaをマークアップすることにより、検索エンジンはあなたのコンテンツの内容をより深く理解することができるようになる。この、より深い理解が、検索エンジンがあなたのサイトをより多くの人の目に触れるようにする、というものである。

例えば、<name> という構造化データのタグを使用することで、”Star Wars”という単語を記述した際に、一般的なフランチャイズではなく、オリジナルの映画タイトルについて言及していることを、Googleが理解できるようにさせるのだ。

もしくは、Eコマースサイトの場合では、Schemaを使用することで、商品の評価を表示することが可能となる。

こうした事柄の全てが、ランキング上昇の手助けとなる”はず”、とされている。実際に、Googleのジョン・ミュラー氏は、将来的にGoogleが構造化データをランキング要素として用いる可能性をほのめかしている

しかしながら、我々の分析によれば、構造化データの使用の有無はGoogleの順位と関連性がないことが明らかになっている。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:Schemaの有無
縦軸のタイトル:検索結果内の割合
横軸のタイトル:Googleの順位

重要なポイント:構造化データをサイトにマークアップするのは自由だ。しかし、ランキングに影響があることは、期待しないほうがよい。

短めのURLの方が、長めのURLよりも上位に表示される傾向がある。

オン・ページSEOの施策の1つとして、私はよく、短めのURLを使用することを薦めている。

なぜだろうか?

これには2つの理由がある。

まず、”backlinko.com/my-post”のような短いURLは、”backlinko.com/1/12/2016/blog/category/this-is-the-title-of-my-blog-post”のような長いURLよりも、Googleにとって理解がしやすいからである。

実際、マット・カッツ氏によれば、URL内の5単語以降の単語について、下記のように述べている。

“(Googleの)アルゴリズムは、こうした単語についてはあまり重要視しておらず、それほど大きな信頼は寄せていない”

我々のデータは、この言葉を裏付けている。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:URLの長さ
縦軸のタイトル:平均文字数
横軸のタイトル:Googleの順位

幸運にも、このアドバイスは実践しやすい内容だと言えよう。新しいコンテンツを公開する場合、URLは短く、魅力的なものにしよう。

WordPressを使用しているのであれば、パーマリンクの構造を、”投稿名”に設定しておくとよい。

そして、新しい記事を作成するたびに、少量の単語を含むURLに修正しよう。

注意:新しいパーマリンクは、今後作成する記事にのみ適用するように設定しよう。既に投稿した記事のパーマリンクも変更した場合、SEOにおける非常に重大な問題が起こりかねない。

例えば、私が作成した” 21 Actionable SEO Techniques You Can Use Right Now(すぐに実践できる、21のSEOテクニック)”は、ターゲットキーワードをシンプルに含んだタイトルにしている。

もう1つの理由は、長いURLは、到達するまでにTOPページからの複数回のクリックが必要とされるからである。これは、通常、オーソリティの受け渡しが少なくなってしまうことを意味している。そして、オーソリティが低い場合、ランキングも低くなってしまうだろう。

例えば、BestBuy.comのiPadの商品ページのURLは、サイト内で最もオーソリティの高い、TOPページから非常に離れた位置にあることを示している。

重要なポイント:可能であれば短いURLを使用し、Googleが該当のページのトピックをより良く理解できるようにしよう。

少なくとも1つの画像があるコンテンツは、まったく画像がないコンテンツよりも、上位に表示される。
(しかし、多くの画像を使用することが違いを生み出すことはない。)

とある調査によれは、画像が豊富なページは、より多くのビュー数ソーシャル・シェアを生み出すということだ。

こうした事実は、コンテンツに多くの画像を含めることでシェアを促し、結果としてGoogleのランキングの上昇を導く、ということを意味しているのだろうか?

画像の使用がGoogleのランキングにどのような影響を与えるかを測定するため、ページのボディ内(ページ内のコンテンツ部分)の画像の有無を確認してみた。

我々のデータによると、コンテンツ内に最低1つでも画像が使用されていれば、まったく画像のないコンテンツよりもはるかに順位が良いことがわかった。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:最低でも1つ画像を使用しているコンテンツ
縦軸のタイトル:(画像を使用している)ページの割合
横軸のタイトル:Googleの順位

しかしながら、画像の総数とランキングの関係性を調べたところ、相関関係は何も見当たらなかった。

つまり、ここが画像の使用とランキングにおける、収穫逓減のポイントと言えるだろう。

重要なポイント:画像をコンテンツ内に含めることは、全く含めないコンテンツよりも、明らかに良い。しかし、多くの画像を含めることが、ランキングに影響を与えることはない。

titleタグ内に(完全一致の)キーワードを含めることと、ランキングとの相関関係は小さい。

検索エンジンの初期の段階では、titleタグは非常に重要なオン・ページSEOの要素であった。

titleタグによって、ユーザー(と、検索エンジン)に、該当のページの全体的なトピックを伝えることができるため、titleタグ内に含まれる言葉は、長い間ランキングに非常に大きな影響を与えていた。

しかしながら、Googleがよりセマンティック検索に移行することで、それがtitleタグの重要性を低くさせているのではないか。我々は、この仮説を検証したいと思った。

調査の結果、titleタグ内のキーワードの使用は、ランキングとの若干の相関関係があることがわかった。しかし、その相関関係は、我々が予想していたよりもはるかに小さいものだった。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:titleタグ内に含まれる(完全一致の)キーワード
縦軸のタイトル:検索結果内の割合
横軸のタイトル:Googleの順位

この結果は、Googleがあなたのページのトピックを理解するために、titleタグ内の完全一致のキーワードを見る必要がなくなっている、ということを意味している。

例えば、”list building(リスト 作成)”で検索した場合を見てみよう。

上記は上位6位の検索結果であるが、その内の3つ(1位表示も含む)が、titleタグ内に”list building”という完全一致のキーワードを使用していない。

この事実は、Googleが完全一致のキーワードから、セマンティック検索へを移行していることを反映していると言えるだろう。

重要なポイント:完全一致のキーワードをtitleタグ内に含めることは、ランキング上昇を導くこともあるだろう。しかし、セマンティック検索のおかげで、その影響力は過去と比べて低くなっているようだ。

読み込み速度の早いWebサイトは、読み込み速度の遅いWebサイトよりも、上位に表示される。

2010年以降、Googleはサイトの読み込み速度をランキングシグナルに使用することを明らかにした

しかし、我々は非常に気になっている。

サイトの読み込み速度は、どの程度、ランキングに影響するのだろうか?

我々は、100万ドメインの平均的な読み込み速度を分析するため、Alexaのデータを参照した。つまり、個々のページの読み込み速度を直接測定した訳ではない。ドメイン全体の平均的な読み込み速度を計測したのである。

そして、サイトの読み込み速度がGoogleのランキングと、強い相関関係があることを発見した。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:平均的な読み込み速度
縦軸のタイトル:ミリ秒
横軸のタイトル:Googleの順位

繰り返しとなるが、これは相関関係の調査である。そして、サイトの読み込み速度を改善することは、SEOに対しても効果があると言うことはできる。

サイトの読み込み速度を高めることで、SEOに悪影響を与えることはないだろう。自身のサイトを高速化することは、理にかなったことと言える。

重要なポイント:読み込み速度の速いWebサイトは、Googleの検索結果の上位に表示されることになるようだ。

より多くの被リンク=より高い順位。

(ソーシャルシグナルのような)検索エンジンが今日使用している、新しいランキングシグナルについての話題は尽きない。被リンク数の重要性は下がり続けている、と主張する者も多いだろう。

Googleが被リンク数をランキングシグナルに使用しているかどうか、非常に気になるところだ。

こちらを検証するため、AhrefsのAPIを使用し、対象となるサイトの各ページに向けられた被リンクの総数を測定した。

その結果、最も多い被リンクを獲得しているサイトが、Googleでは上位に表示されている傾向があることがわかった。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:被リンクの総数
縦軸のタイトル:被リンクの平均数
横軸のタイトル:Googleの順位

Googleはアルゴリズムに様々な要素を追加し続けているが、被リンクは未だに重要なランキングシグナルであるようだ。

重要なポイント:被リンク数の多いページは、被リンク数の少ないページよりも、ランキングが上位になる傾向がある。

Googleのランキングは、ページ全体のリンク・オーソリティと、強く結びついている。

被リンクの総数に加え、別の疑問もある。

ページの全体的なオーソリティはランキングに影響するのだろうか?

多くのSEO担当者は、被リンクのと同様、被リンクのも重要であるという意見に同意するだろう。

言い換えれば、オーソリティのあるサイトからの1リンクが、品質の低い100サイトからの100リンクよりも効果が強いこともある、ということだ。

そして、我々のデータはこれを裏付けることとなった。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:Webページのリンク・オーソリティ(AhrefsのURLレーティング)
縦軸のタイトル:URLレーティングの平均値
横軸のタイトル:Googleの順位

Ahrefsのリンク・オーソリティ(URLレーティング)によれば、オーソリティのあるページは、リンクオーソリティが低いページよりも、高順位に位置するようだ。しかし、この相関関係は、被リンク数における相関関係と比べ、相関の強さは低かった。

重要なポイント:ページにおける全体的なリンク・オーソリティは重要である。

完全一致のアンカーテキストは、ランキングに非常に大きな影響を与える。

Googleが2012年にペンギン・アップデートをリリースして以来、多くのSEO担当者は完全一致のアンカーテキストのリンクを構築することに反対してきた。しかし、幾つかの検索エンジンの調査によれば、アンカーテキストは未だに重要であることがわかっている。

これが、我々がアンカーテキストは未だに重要なランキングシグナルであるかどうかを、調査したいと思った理由である。

我々の調査によると、完全一致のアンカーテキストは、ランキングと非常に強い相関関係があることがわかった。

SEOの初期の段階では、完全一致のアンカーテキストでリンクを構築することは、非常に効果的なアプローチとされてきた。例えば、”online flower delivery(オンライン 花 配達)”というキーワードで上位表示を獲得したい場合、下記のようなアンカーテキストのリンクを構築することが重要であった。

しかし、Googleはこうした慣習を取り締まる目的で、ペンギンアップデートをリリースしている。そのため、未だにランキングにおける重要な要素であるという事実がありながらも、我々は完全一致のアンカーテキストでリンクを構築することを薦めていない。

重要なポイント:完全一致のアンカーテキストによる被リンクは、ランキングと強い相関関係がある。しかし、その危険性から、リンク内の完全一致のアンカーテキストによるリンク構築をSEOの施策に含めることを、我々はお勧めしない。

低い直帰率は、Googleの検索結果における高順位と、強い関連性がある。

多くのSEO担当者は、Googleが”ユーザー体験のシグナル”(直帰率、サイト内滞在時間、検索結果画面のクリック率など)をランキング要素に使用しているのではないか、と疑っている。

こちらを検証するために、我々は10万のWebサイトを対象とし、SimilarWebを使用した分析を行った。

直帰率、サイト内の滞在時間、検索結果画面におけるクリック率、の3つのシグナルを分析している。

その結果、我々は低い直帰率が、検索結果の上位表示と、強い相関関係があることを発見した。

【上記グラフの各項目の和訳】
グラフタイトル:直帰率
縦軸のタイトル:ドメイン評価の平均
横軸のタイトル:Googleの順位

注意していただきたいのは、我々は低い直帰率が高順位の”理由”となっていると主張しているわけではない、ということだ。

Googleは直帰率をランキングシグナルとして使用している可能性はある(以前、Googleはこれを否定しているが)。もしくは、高品質なコンテンツがユーザーを長い時間とどまらせている、といったことに過ぎないかもしれない。それゆえ、低い直帰率は高品質なコンテンツの副産物であり、Googleがそれを測定している、ということになるだろう。

今回の調査は相関関係の調査であるため、我々のデータ単体から結論を出すことは不可能だろう。

重要なポイント:Googleは直帰率をランキングシグナルとして使用しているかもしれない。しかし、これは相関関係の調査であり、因果関係を表すものではない。

まとめ

今回の調査に協力していただいたパートナーに、大きな感謝の意を示したい。 SEMRushAhrefsMarketMuseSimilarWebの協力により、今回の調査が可能となった。

さらに、ClickStreamのエリック・バン・バスキック氏(プロジェクト・ダイレクター)、ザック・ルセル氏(リード・デベロッパー)、クィ・ハオ氏(ヘッド・データサイエンティスト)からの協力に対しても、大きく感謝したい。

また、我々がどのようにしてデータを集め、分析したかについて詳しく知りたい場合は、今回の調査方法をまとめたリンクを掲載しておくので、そちらを参照してほしい。

そして、私は皆様からの感想を聞きたいと思っている。どんな調査結果が、あなたに驚きであっただろうか?(もしくは、驚きではなかっただろうか?)もしくは、我々の調査について、なんらかの質問があるだろうか?

下記にコメントを残し、ぜひ、我々に伝えてほしい。

この記事は、BACKLINKOに掲載された「We Analyzed 1 Million Google Search Results. Here’s What We Learned About SEO」を翻訳した内容です。

非常に多くのデータを分析した調査でしたが、もちろん、”誰も知らない裏技的な要素”が発見されたわけではありません。順位へ影響する多くの要素がGoogleが注視している要素であり、また、Googleが掲げるベストプラクティスが実際のベストプラクティスにどんどん近づいていることを裏付けているとも言えます。世界全体の検索から考えればほんの一部であり、海外のデータを使用しているため、日本で運営している自身のサイトの状況と完全に一致するものではないかもしれません。長文コンテンツの優位性や、完全一致のアンカーの影響度など、文字面だけでは誤った解釈になってしまう要素もあるため、そこは注意するべきですね。兎にも角にも、非常に興味深い調査でした。ブライアン氏の記事は今後も掲載していく予定ですので、ご興味のある方は、ぜひ、ご確認いただければと思います。– SEO Japan

続きを読む BACKLINKOによるランキング要素の大調査!100万の検索結果を分析してわかったこと。

ヤフー、バレンタイン関連キーワードの検索トレンドをインフォグラフィックで公開

バレンタイン、ひそかに心躍らせている男性もいるのでは?前回のクリスマスに引き続き、Yahoo! JAPANがバレンタインに関するキーワードの検索動向を調査し、その結果をインフォグラフィックで公開したので、ご紹介します。– SEO Japan

※画像をクリックすると、公開元サイト(Yahoo!マーケティングソリューション ブログ)に飛びます。

出典:検索キーワードで見るバレインタイン- Yahoo!マーケティングソリューション ブログ

2015年、「バレンタイン」というキーワードの検索数のピークは、PCでは前日の2月13日、スマートフォンでは2月14日でした。バレンタイン当日の検索キーワード(スマートフォン)で多かったものは、「生チョコ レシピ」「バレンタイン チョコ」「バレンタイン 画像」で、男女とも同じ。その他、「本命チョコ」というキーワードを検索しているユーザーの約4割を10代以下がしめるといった特徴がみられます。本命チョコの準備をしている様子が垣間見えてほほえましいですね。

男性がバレンタイン当日に「生チョコ レシピ」を最も多く検索しているということは、いったい何を表しているのか?前回のクリスマスと同じく、キーワード検索データからイベントの現状が垣間見えるのは、マーケターにとって有益な情報であり、普通に読んでみても面白いものです。 — SEO Japan

Search Console における AMP エラー レポートのプレビュー

Google ではこのたび、Accelerated Mobile Pages(AMP)を実装するニュース コンテンツが増えてきていることから、Search Console でエラー レポートのプレビューを提供し、近く公式にローンチされる AMP へ皆様が対応できるようサポートします。また、皆様からの早期のフィードバックをいただけるようお願いいたします。このレポートは、[検索での見え方] の [Accelerated Mobile Pages] でご覧いただけます。また、このレポートは、ウェブサイト全体の AMP の実装に関する問題を見つけやすくすることを目的としています。Google 検索において AMP の利用を開始するには、該当するページに対応する有効な AMP ページを作成し、そのページが schema.org の NewsArticle マークアップを使用していることを確認して、ページ同士を適切にリンクする必要があります。

AMP エラー レポートでは、サイトの全体的な状態の概要を確認できますし、さらに特定のタイプのエラーや URL について個別に確認することもできます。このプロセスによって、よくある問題をすばやく特定でき、サイトでの AMP の実装に関する問題を体系的に解決することが可能になります(必要な作業は、該当ページに使用するテンプレートやプラグインの調整程度で済む可能性があります)。

AMP についてや、AMP があなたのサイトに適しているかについて関心をお持ちの場合は、検索における AMP のデモのプレビューやAMP の仕組みの詳細、AMP のスタートガイドをご覧ください(リンク先はすべて英語)。あなたのサイトに AMP が適していると思われるなら、CMS にプラグインをインストールするだけで簡単に AMP を実装できる可能性があります。ご利用の CMS の提供元にご確認ください。ただし、Google 検索ではまだ AMP を公式にローンチしていないため、準備にはまだ多少の時間が必要となります。お使いの CMS やプラグインの提供元にフィードバックをお送りいただき、対応をしばらくお待ちください。最新情報について詳しくは、AMP プロジェクトのブログ(英語)をご覧ください。

この取り組みはまだ始まったばかりで、AMP エラー レポートの最初の一歩に過ぎません。このレポートは近日中に改善される予定ですので、皆様からのフィードバックをお待ちしております。ご利用いただいたうえでのご意見やご感想がございましたら、ウェブマスター ヘルプ フォーラムまでお寄せください。