Google の Matt Cutts 氏が教える 『画像』 に施す SEO 対策とその効果

今回は、Web サイトにアクセスを呼びこむための『SEO 対策』についてのお話です。さらに言えば、『画像』に対しての『SEO 対策』についての技術をご紹介したいと思います。

この記事は Google がフォトグラファーの Web サイトに向けた SEO 対策について解説したビデオと、それに関連する記事を交えながら話を進めています。特にフォトブログやギャラリーサイトなどの、文章が少なく、SEO 対策を施す余地が少ないサイトで効果を発揮することでしょう。勿論、ブログ等のサイトであっても、その効果は期待できます。

それでは早速見てみましょう。

『画像』 への SEO 対策という意識

世の中に SEO 対策についての記事は多くあれど、『画像』への SEO 対策について言及している記事は圧倒的に少ないような気がします。(勿論、私の知らないところではきっとあるのでしょう。)
また、「画像に SEO 対策」と言われても、いまいちピンと来ない方も少なくないかと思います。その効果についても。

そこで、一枚の画像をご用意しました。

このアクセス解析結果は、私が先日作成した或るギャラリーサイトの初月のデータです。
作成したギャラリーサイトには文章が殆ど無く、一記事に記述出来る文字数はほんの一文か二文程度でした。ちょうど画像から、ここまで程度の文章です。

この結果を見てどう感じるかは人それぞれかも知れませんが、画像に施す SEO 対策について少しでも興味を持って頂けたなら、この記事は役に立つかと思います。

Google の Matt Cutts 氏が教える画像への SEO 対策効果

How can a photographer’s image-focused site gain PageRank? – YouTube

画像に施す SEO 対策については、上記のビデオで全てが語られています。最初にアクセス解析結果をお見せしたギャラリーサイトについても、ここで言われている SEO 対策を行ったのみになります。

このビデオは、「文章のないフォトサイトで、PageRank を上げるにはどうすれば良い?」という、カリフォルニアの写真家からの質問に Google の方が回答している内容になります。

内容が英語になりますので、意訳を交えつつ簡単に内容をご紹介したいと思います。

SEO に大切な 5 つのポイント

このビデオで Matt Cutts 氏は 5 つの話題を挙げて話を進めています。

  1. SEO 対策という観点から見た画像の名前の付け方
  2. 画像を記述する title, alt タグの活用
  3. 画像の『周囲』に施す SEO 対策への手助け
  4. Matt Cutts 氏がおすすめする 1 つの工夫
  5. 画像ファイルへの SEO 対策がもたらす効果

それぞれ順番に見て行きましょう。

SEO に有利な画像のファイルネーム

まずはじめに、画像ファイルそのもの『名前』に注目してみましょう。

例えば、あなたの Web サイトのロゴ画像があるとします。
その画像のファイル名を、決して logo.png とはしないでください。以下の内容を参考にして、あなたの最切なロゴ画像にきちんと名前を付けてあげて下さい。

  • 画像の内容に関連した単語を交えて
  • 人間がファイル名を見て画像を推測できる

この 2 つの点を意識してファイル名をつけるとよいでしょう。

  • 良い例 … room402-wordpress-blog-logo_01.png
  • 悪い例 … logo.png

こうする事で、検索エンジンが画像の内容をより正確に把握するデータが増えると共に、画像検索に載る可能性も出てきます。

また、画像の扱いに関しては Google が公式に見解を出していますので、併せて下記の記事も読んでおくと良いでしょう。

title タグと alt タグの活用

ビデオでは、画像を記述する際の titlealt についても触れています。これは非常にシンプルな内容です。

  • title タグには画像のタイトルを面倒でも記述しよう
  • alt タグには人間が読んで分かるような画像の説明を記述しよう

この 2 点だけです。要するに、「titlealt は少し面倒でも記述するのを忘れずにね!」という事です。勿論、それぞれの箇所で記述内容が重複しないのがベストです。

画像の『周囲』に施す SEO 対策

また、可能であれば画像の回りに『その画像を説明するようなキーワード』を散らばしておくと効果的です。出来ればページ全体に配置しておくと良いでしょう。

例えば、あなたがとても可愛い猫の写真を撮って、それを記事にするとしましょう。
それだけでは、Google も、記事を読んでいるあなたも、そして私も、その写真が「猫の写真(らしい)」という事までしか分かりません。

そこで、画像の周囲に、その画像の理解を深めるための『キーワード』を散らばしておくのです。

例えば、

  • どんな種類の猫?
  • 何匹写ってる?
  • 何してる?
  • 周りの状況は?
  • どういうシチュエーションで撮った?

などです。この他にも、まだまだ沢山思いつきますね。

話が長くなって恐縮ですが、上記の要素を使って幾つか例文を用意しました。画像の周囲に配置されている文章から、どれだけの違いが生まれるかを体感して頂ければと思います。

仲良くご飯を食べる二匹の猫

「さっき近所のスーパーまで買い物に行ったら、二匹のキジトラが仲良さそうに家の軒下でご飯食べてた!かわいい!」

雨宿りしている孤高の猫

「会社から帰ってくる時、マンションの玄関で雨宿りしている黒猫が居たよ。じーっと外見てて、退屈そうだった。かわいい。」

めっちゃ威嚇してくる猫

「綺麗なアメショが居たから撫でさせて貰おうとしたのに、めっちゃ威嚇されて逃げていっちゃった…。かわいい…。」

この違いによって、Google はより画像への理解を深めるという訳です。
「ちょー可愛い猫」から一歩進んで、どの様にちょー可愛いのか説明しましょう。

Matt Cutts 氏がおすすめする 1 つの工夫

先ほど挙げた、画像の周囲にキーワードを配置するための一助として、Matt Cutts 氏は 1 つの施策を薦めています。

それは、画像ページにコメント欄を設けることです。

例えば Flickr を御存じですか?
Flickr はプロの写真家も愛用する写真の共有サイトで、素晴らしい写真が沢山あります。そして、そのページにはコメント欄があって、ユーザーが自由に会話出来るようになっています。

コメント欄を設ける事によって、少なくとも 2 つの SEO 的なメリットを得る事ができます。

  1. コメントがその写真を説明してくれる役割を果たす
  2. キーワードが貯まっていく事でコンテンツを獲得できる

これは、ギャラリーサイトやフォトサイトが『文章』というコンテンツを得るための、優れた施策の一つになるかもしれません。

画像ファイルへの SEO 対策がもたらす効果

ビデオの冒頭で Matt Cutts 氏は以下の様に述べています。

Googleはかなり正確に画像の内容を理解する事が出来るようになってきているよ。けど、その内容を完璧にするのは、現在のコンピューター工学では、まだ少し難しいんだよね。

その為に、上記で挙げたような画像ファイルへのSEO対策を行う事によって、Googleはより正確に画像の内容を判断する事が出来るようになると述べています。また、それに伴って適切なSEO対策を施せばPageRankも相応のものになるとも述べています。

全部をやる必要は無いかもしれないけど、検索結果にランキングさせたい画像なら時間をかければ大きな違いが出る筈だよ。


このアクセス、殆ど Google 検索からなんです。

まとめ

思いの外長くなってしまいましたが、ここまで読んで頂いて有難う御座います。
SEO 対策はきりがない部分もあるので、負担にならない程度で気楽な範疇で行うのが良いと思います。

SEOは何かをやったら劇的な効果が出るというものではなく、こつこつと積み重ねて劇的な結果が出る所が面白いですよね。
今回のビデオは、私にとっても少し画像ファイルに対する意識が代わった内容でした。

あなたにとっても、何かのご参考になれば幸いです。

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