WordPress プラグイン 『Quick Cache』 が実質有料化で残念な仕様へ変更される

愛用していた WordPress キャッシュプラグイン『Quick Cache』が、2013 年 11 月 21 日、実に約 2 年ぶりにアップデートされました。そして、私は『Quick Cache』をダウングレードしました。

今回は、『Quick Cache』がどのように変わったのか?また、何故ダウングレードしたのか?その方法は?などについて書いていきたいと思います。

『Quick Cache』が実質有料化した

プラグインをアップデートしてみて驚きました。
見慣れたはずの設定画面が、驚くほどカラフルに、そして率直に言って驚くほど見づらくなってました。


これが、


こうなっていた。

まあ管理画面に関しては慣れの問題もあると思うので、そのうち慣れるだろうと思って早速設定内容を見てみると、無い…。無くなってる……。

そう、今まであった、そして重要だった幾つかの設定項目が無くなっているのです!

無料版からは消えた幾つかの機能

『Quick Cache』には『Quick Cache Pro』という有料版が用意されていて、今回のアップデートに伴い無料版で提供されていた幾つかの機能が、有料版のみでの提供に変更されてしまいました。

幾つか例を挙げてみましょう。

  • Admin Bar の “Clear Cache” ボタン
  • ログインユーザーにはキャッシュを適用しない設定
  • ユーザーエージェント毎のキャッシュ適用設定
  • MD5 を利用してのユーザーエージェントの割り振り

これらの機能が無料版からは削除されています。

ユーザーエージェントが管理出来ないキャッシュプラグインに何の価値があろうか

個人的には、ユーザーエージェント毎のキャッシュ適用が設定出来なくなったのが非常に残念でした。というよりもユーザーエージェントが管理できないキャッシュプラグインなら、無い方がマシというレベルで、一時はキャッシュプラグインを OFF にしていました。

この変更によって『Quick Cache』がどの様に不便になるかというと、今までは出来ていた、特定のユーザーエージェント(端末)からのアクセスではキャッシュを利用しないという動作が出来なくなりました。
具体的な例を挙げると、PC からのアクセスではキャッシュを利用するが、iPhone からのアクセスはキャッシュを利用しない…という動作が出来なくなったという事です。

これによって、『Quick Cache』利用時にPC 用サイトがスマホに表示されたり、逆にスマホ用サイトが PC に表示されたりする状況になっています。
実際、幾つかのサイトでこのような状況を目にしました。

また、MD5 によりユーザーエージェントの振り分けも出来なくなったので、ユーザーエージェント毎にキャッシュを設定していた方も、これらが設定不可になってしまいました。

『Quick Cache』のダウングレード

このままではとても実用に足るレベルではないので、一時はキャッシュプラグインを変更する事も考えましたが、色々試してみて個人的にはやはり『Quick Cache』が最も良いプラグインであるという結論に戻ってきてしまいました。

そこで、プラグインをダウングレードして暫く利用する事にしました。

プラグイン公式ディレクトリから過去のバージョンをダウンロードして、FTP で WordPress のプラグインフォルダーにアップロードし直す事で、ダウングレードは可能です。

手順としては、

  • 最新版の『Quick Cache』を利用していたら OFF にする
  • 最新版の『Quick Cache』をアンインストールする
  • プラグイン公式ディレクトリから、バージョン 111203 をダウンロードする
  • ダウンロードしたプラグインを WordPress へアップロードし直す

という流れになります。

無事にダウンロード出来れば、以前の『Quick Cache』の設定が利用できるようになるので改めて設定を見なおしてみましょう。

過去のバージョンのプラグインをインストールする事になるので、WordPress の更新通知が表示されます。アップデートしないように注意しましょう。

まとめ

勝手を承知で言わせて頂くと、今回の『Quick Cache』のアップデートは非常に残念なものになりました。勿論、プラグインを作成するのも公開するのも、有料化するのも無料化するのも開発者の方の自由なので、こんな事言う筋合いは無いのは重々承知しています。

それでも、『Quick Cache』の特徴的な優れた機能をピンポイントで無料版から外す今回のアップデートは、なんというか、すごくお金欲しかったのかな…?という印象です。

提供していたサービスから要素を制限すると言うのは、サービスの成長を阻害する最大の禁忌として有名ですが、今回のアップデートが作者の方のモチベーションアップにつながる結果になるよう祈っています。

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