AmazonのAlexa Blueprintsで作った自作スキルを家族や友人と共有できる

【抄訳】
この春Amazonは、コードを書けない人でもAlexaのスキルを作れるサービス“Alexa Blueprints”を導入した。今日(米国時間6/13)からはそのスキルを、テキストメッセージやメール、WhatsAppのようなメッセージングアプリ、FacebookやTwitterやPinterestのようなソーシャルメディアでほかの人と共有できるようになる。

友だちや家族が使うスキルは、Amazonが提供しているテンプレートをご自分のコンテンツで満たすだけで作れる。コード(プログラム)を書く必要はない。Amazonは、共有機能はたとえば勉強グループ(や研究グループ)がフラッシュカード的なスキルを作ったり、誕生日を家族で共有するために利用できる、と言っている。後者の場合は、スキルが誕生日プレゼントになるかもしれない。

Blueprintsは今のところ、家でAlexaと遊ぶための楽しい方法だ。たとえば、“いちばんすてきなお母さんは誰のお母さん?”という質問に答えさせたり(もちろん、私の、だ)、家族の好きなジョーク集を作ったり、雑学クイズを作ったりできる。

でも、スキルを自作するユーザーはそんなに多くない。それは、Alexaのユーザーにとって必須ではなく、ちょっとした遊びだから。

スキルを作るのは、簡単だ。Amazonがテンプレートを提供していて、そこにはすでに見本が書かれているが、それを自分のニーズに応じて書き換えればよい。

そして、自分が作ったスキルのリストを見るとき、“Access”のところのステータスを”just me”(自分だけ)から”shared”(共有)に変えれば、そのスキルは共有される。共有をやめたいときは、”revoke”(取り消し)を指定する。

共有によってそのスキルのリンクが作られるから、そのリンクをメールなどで送れる。もらった人がリンクをクリックすると、Alexa Blueprintsのサイトへ行って自分のためにそのスキルを有効にできる。

Blueprintsのスキルは個人利用が前提だから、それをAlexa Skill Storeで一般公開することはできない。でもBlueprintsのサイトでAlexaオーナーのコミュニティを作れるし、また、ほかの人たちのコラボレーションを誘ってもよい。

たとえば、ある特定のテレビ番組の大ファンたちが集まって、その番組の超難度の雑学クイズをコラボで作ると楽しいだろう。近親者や親戚なども含めた大家族の中で、あなたが唯一のテクノロジー通なら、そんなみんなのためのスキル集を作って共有してもよい。

Alexa Blueprintsのサイトは、ここだ 。〔いろんな作例が載っている。〕

【後略】

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Apple、警察当局お気に入りのiPhone解読方法を封鎖すると表明

新しいバージョンのiOSは警察機関がロックされたiPhoneの解読に利用してる問題の抜け穴を封鎖する。iOS次期バージョン(おそらくiOS 12)でAppleは、USB Restricted Modeと呼ばれる機能を導入し、ロック済iPhoneのUSBポートを経由したアクセスを制限する。

この機能は以前iOS 11.3 betaに登場し、iOS 12 betaへと受け継がれた。このほどAppleはこのセキュリティーパッチがiOSの正式リリースに適用されることを認めた。USB Restricted Modeでは、iPhoneのLightningポートはiPhoneがロックされてから1時間後にロックされる。このモードは標準の状態であり、1時間が経過するとポート経由では充電しかできなくなる。

「われわれはあらゆるApple製品のセキュリティー保護を強化し続けることで、顧客をハッカーや個人情報盗難などから保護するよう努めている」とAppleがメールによる声明でTechCrunchに語った。

「われわれは警察当局に最大の敬意をもっており、セキュリティー改善は彼らが職務を全うする努力を妨げるためではない」

この変更によって、GrayShiftやCellebriteらの作ったiPhone侵入装置は無効化されるはずだ。その種のデバイス、特に最新のiPhoneアンロックすると宣伝しているGrayShiftのGrayKeyはUSBポートを利用して通常許される以上の回数パスワードを試して侵入している。そのプロセスはiPhoneのパスワードの長さによって 2時間から3日以上かかる

連邦機関——FBI、DEA、国務省、シークレットサービス、および最低5つの州——はすでにGrayKeyデバイスを入手済みあるいは入手手続き中である。

FBIのサードパーティーによるiPhone解読のソリューションは、2016年のサンバーナーディーノ大量射殺事件後に起きた当局とAppleの対立で話題の焦点になった。当時AppleはIBMに対してセキュリティー脆弱性の詳細を知らせるよう迫ったが、FBIは手の内を隠し続けた

AppleがGrayKeyや同等のデバイスを無効化すれば、同社の安全で名高いiPhoneを解読しようとする人たちは新たな作戦が必要になる。おそらく今やガラクタとなった1万5000ドルから3万ドルのハッカーおもちゃをどうするかも。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Webサイト上で3Dキャラクターが動き回るーーVRizeがインタラクティブ3DCG広告を配信開始

本稿用に作成したデモ

TechCrunch Japanのサイトに恐竜が降ってきて、記事の上を歩き回る。恐竜もTCも大好きな僕にとって、この体験は非常にエキサイティングなものだった。

VRアプリの開発やVR特化のアドネットワークの運用を手がけるVRizeは6月14日、Web上でインタラクティブな3DCGを広告配信する「3D AD」をローンチした。3D ADでは、モバイル端末のタップやスクロール、傾きといった操作に合わせて3DCGキャラクターが反応する。PCのスクロール操作にも対応可能だ。読者のみなさんが3D ADを体験できるデモサイト(スマホ専用)を用意してもらったので、実際に触ってみてほしい。タップやスクロール操作にクマが反応する。

3D ADと特に相性が良いのがゲームタイトル用の広告だろう。ゲームに登場するキャラクターを3Dで歩かせてみたり、スクロールで開けるスマホゲームの“ガチャ”をWebサイト上で疑似体験させるなどが考えられる。

VRizeは今年の春からステルスで数十社のゲーム企業限定で3D ADの提供を開始。A/Bテストの結果、通常の広告と比べてクリック率が1.5〜3倍になるなどの成果をあげているようだ。

VRize代表取締役の正田英之氏は、「3D ADは動画広告に比べて情報量は劣るが、広告にインタラクティブ性を持たせることができるのが特徴だ。3DCGの技術自体は新しいものではないが、ここ数年でモバイル端末の性能が向上し、WebGL(Web上に3DCGを表示させるための技術)のバージョン2.0が登場するなど環境的にも整ってきたことで可能になった広告技術だ」と話す。

2016年8月にVRに特化したアドネットワーク「VRize AD」をローンチするなど、VRizeはもともとVR技術関連のビジネスを手がけてきたスタートアップ。しかし、当時はまだVR市場自体が大きくなっておらず、2017年はVRアプリの受託開発などを行ってきたという。そこで貯めた3DCGに関するノウハウを利用して今回リリースしたのが3D ADだ。同社は今年の夏頃からゲーム以外の領域にも3D ADの提供を始めるほか、将来的にこのインタラクティブな3D広告をVR向けにも配信することを目指している。

Dockerは複数のクラウドにまたがるコンテナの連合的管理をDocker EEで提供

2013年に急に頭角を現したDockerは、その後のコンテナの普及の中心的な勢力になった。さらにその後Kubernetesが、コンテナ化されたアプリケーションのデリバリーを制御する(オーケストレーションする)ツールとして登場したが、Dockerは、同社が追究する純粋なコンテナのデプロイと、それらツールとの間にギャップを感じていた。今サンフランシスコで行われているDockerConで同社はDocker Enterprise Editionの次のリリースを発表し、そのギャップを埋めようとしている。

Dockerのチーフプロダクトオフィサー(CPO) Scott JohnstonによるとDocker Enterprise Editionに新たに導入された連合的(federated)アプリケーション管理機能により、オペレーションは複数のクラスターを管理でき、それらのクラスターはオンプレミスでも、クラウド上でも、そして複数のクラウドプロバイダーに散在していてもよい。この連合的アプリケーション管理は、アプリケーションがどこにあってもよく、そして三大クラウドプロバイダーのマネージドKubernetesツール、Azure AKS, AWS EKS, Google GKEをサポートする。

Johnstonによると、コンテナのデプロイは問題の最初の部分にすぎない。アプリケーションをデプロイするときには、Kubernetesなどオーケストレーションツールの外にも多くの問題が存在する。“そこで、DockerフォーマットのコンテナとKubernetesやComposeのデスクリプションファイルでコンテナのポータビリティは得られるが、いったんそれらがひとつの環境へ上陸すると、その環境独自のデプロイスクリプトやセキュリティモデル、ユーザー管理などがある。だからアプリケーションがポータブルでも、それらのアプリケーションのアプリケーション管理はそうではない”、と彼は説明する。

彼によると、これによって、さまざまなデプロイメントツールが新たなレベルの複雑性を持ち込む。それらは、コンテナの使用によって排除されるはずだった複雑性だ。この問題は、複数のクラウドにデプロイするときにとくに顕著だ(ときにはオンプレミスでも)。オペレーションチームが自分たちの仕事であるロードバランシングやセキュリティ、テストなどの仕事に取り組むときは、環境によって異なることのない、一貫したやりかたで行いたい。そこでJohnstonによれば、複数の環境を一箇所で管理できる場所をDocker EEが作り出し、すべてのアプリケーションとデータとインフラストラクチャを統一的に管理するという、クラウドネイティブの目標を達成する。

この連合的アプリケーション管理に加えてDockerは、Kubernetes for Docker Enterprise Edition上のWindows Serverコンテナを発表した。Linuxコンテナのサポートは、昨年発表している

そして同社は、技術系でない社員でも、コマンドラインでなくグラフィカルな画面のガイドに従って容易にデプロイができるよう、Dockerのデプロイメントにテンプレートベースの方式を導入した。

連合的アプリケーション管理は、今年後半にベータが始まる。Windows Server Containersは、Docker Enterprise Editionの次のリリース(今年の終わりごろ)に含まれ、Templatesは、今年の終わりごろのDocker Desktop Betaで提供される。

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Oculusのファウンダー、パーマー・ラッキーのAndurilが一歩前進――AI/VRでメキシコ国境の越境者探知に成功

Oculus VRのファウンダー、パーマー・ラッキーの防衛産業におけるスタートアップ、ステルス・モードから半歩踏み出した

ラッキーがAnduril Industriesを創立してほぼ1年になるが、この間何回かの公式ツイートとWiredの好意的な紹介記事や以外にこのスタートアップは秘密のベールに包まれていた。州の記録によれば、同社は2017年6月にオレンジ・カウンティーでパーマー・ラッキー、Oculusの初期のハードウェア責任者、Joe Chen、3人の元Palantir社員(Matt Grimm、がCOO、Trae Stephensが会長、Brian SchimpfがCEO)によってひっそりと創立された。

一般のテクノロジー・スタートアップとは異なり、防衛産業では秘密のうちに活動するのが普通だが、新たな投資家や政府契約を得るためにそのテクノロジーにときおりスポットライトを当てる必要がある。2017年にTechCrunchではAndurilが「戦場での認識力増強に役立つAR/VRを開発中」だと紹介している。

Wiredの記事 にもあるように、Andurilはメキシと国境監視システムをLattice(格子)と名付けている。このシステムは既存のデバイスやセンサーを利用するためハイテクだがローコストだ。現在提案されているコンクリートの壁の構築に比べて大幅にコストを圧縮できるという。Latticeは全体がネットワーク化され、収集されたデータをAIシステムが処理して人間の侵入を検知する。侵入者はモニター画面に緑枠のボックスでハイライトされ、税関国境警備局にリアルタイムで通知される。

Andurilはこのシステムをテキサスの私有地で2018年からテスト中だ。テキサス州選出の下院議員、 Will Hurdと国境付近の牧場の所有者の協力を得ている。第2のテストサイトではDHSと国境警備局が協力しているという。

Wiredの紹介によれば、12日間の予備的オペレーションで効果が確認されている。Latticeはテキサス南の国境で越境者55人を逮捕し、サンディエゴのサイトでは10件の越境を阻止したという。

Andurilの2番目のプロジェクトはSentry(歩哨)と呼ばれ、 カリフォルニアで火事の消火にあたる装甲車スタイルの自動走行車両だ。MythBusters〔「怪しい伝説」〕で有名なジェイミー・ハイネマンがAndurilと契約してオークランドで開発に当っているようだ。このリモコン装甲消防車は、Wiredによれば「放水や操縦はまったくビデオゲームそのまま」の感覚だったという。

創業当初のプロフィール情報に加えて、 Andurilはウェブサイトをアップデート し、文言を多少入れ替えたり、ファウンダーの略歴を掲載するなどしている。またテクノロジーを中心とした世界の軍拡競争に遅れを取らないよう備えることをミッションとして挙げている。

中国とロシアの指導者の発言を見るだけで明らかだが、これらの国はテクノロジーの優越性を目指しており、将来の戦いに勝つために巨大なりソースを投入している。また最高の人材をこの目的のためにリクルートしている。

われわれはこれにならう必要があり、またこれを実行するだろう。

すでにわれわれも報じたとおり、Andurilはトランプ政権と密接な関係を維持している。テクノロジー分野の有力投資家のピーター・ティールの同僚でAndurilの共同ファウンダーであるTrea Stephens(Stephensは新政権の政権移行チームに加わり国防省の調達プロジェクトを担当したことがある)とラッキーは大統領選挙でトランプ候補の熱心な支持者だった。 Andrulisは2017年にロビー活動費用として、著名なInvariant社を通じて 8万ドルを支出している。2018年には6万ドルだった。

Andurilのプロジェクトはトランプ政権が提唱する物理的な「壁」とはコンセプトが異なるものの、パイロット・プログラムは成功だったようだ。これは連邦政府から契約を得るうえで追い風だろう。

画像:John Moore / Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

このARグッピーは人間の感情を餌にして育つ

Indiecadeは、雑踏で暑苦しいE3カンファレンスの展示フロアの中で、いつもほっと一息つかせてくれる。独立デベロッパーたちのたちの緩いつながりによる集団は、大規模スタジオシステムにはない興味深く独特なゲーミング体験を提供してくれる。

TendARはその中でも今年特に期待される事例だ。一言で言えば、人間の感情をARを通じて常食とするペットフィッシュだ。なぜこれが素晴らしいのか説明できないが、とにかくそうなのだ。これはビデオゲームなのだからただ受け入れて先へ進むしかない。

アプリを作っているTender Clawsはロサンゼルスの小さなゲーム会社で、Virtual Virtual Realityで最もよく知られている。Oculusのタイトルで、その「重要な特徴」は、50種類以上のユニークなバーチャル・バーチャルリアリティーとこちらにむかって金切り声を浴びせるアーティチョークだ。

TendARは、不条理主義の枠組みにしっかり収まってはいるが、たまごっちやDreamcastのカルト的ヒット作シーマンなどのバーチャルペットと共通点が多いかもしれない。ペットのグッピーが顔認識を通じて検出された人間の感情を餌にするシステムには、ダグラス・アダムスの要素も少々入っている。

ゲームは2人のプレーヤー向けにデザインされていて、一つの端末を2人で持ち。おしゃべりな魚に促されてはさまざまな感情を模倣する。望まれたものを与えるのに失敗すると魚は傷つく。試してみたところ私のグッピーはあっという間に死んでしまった。私は悲しみを真似る能力を著しく欠いていたようだ。

アプリはAndroid用で今年中に公開される予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Microsoft、Officeをメジャーアップデートへ――Fluentデザイン言語を全面的に採用

今日(米国時間6/13)、MicrosoftはOfficeアプリ(Word、Excel、PowerPoint、Outlook)の新しいユーザーインターフェイスを発表した。これは同社が昨年採用したFluent Design Systemに基づくルック&フィールを備える。このUIデザインはデスクトップ版、Office.com上のオンライン版双方に適用され、この夏中に世界のユーザー向けに公開される予定だ。

Fluent Design Systemへの切り替えはGoogleがUIの基本としてMaterial Designを採用したことと比較できるだろう。Microsoftはデザイン・システムの一新に加えてOfficeのUIに3つの大きな変更を加える。

いちばん目立つのは新しいデザインになったリボンが大幅いシンプルになっていることだ。Microsoftはこのアップデートを全ユーザー向けに導入するにあたって非常に慎重に動いている。Office 2007でリボンがに導入された当初は賛否の議論が起きたものの、多くのユーザーはすぐに慣れて常時利用するようになり、MicrosoftはWindowsのオンライン・アプリすべてにリボンの導入を拡大した。今回のアップデートでMicrosoft現行の最大3行のリボンを1行に圧縮し、もっとも重要なオプションが表示されるようにした。従来の表示を好むユーザーはいつでも3行表示に拡大することができる。

こうしたUIの変更は常に反発を伴うのでMicrosoftは新しいリボンをまずウェブ版Wordアプリに導入する。7月に入るとOffice Insiderプログラムの参加者はOutlook for Windowsでも新しいリボンを目にすることになるだろう。Microsoftは現在はまだ全面的なロールアウトを控えている。

Microsoftは今日の声明で次のように述べている

WindowsのWord、Excel、PowerPointはつねにもっとも機能豊富なアプリケーションであり、そうした多様な機能を必要とするユーザーに親しまれてきた。しかし〔機能豊富なだけに〕ユーザーは多くのオプションをいわば筋肉記憶として身につけねばならなかった。このUIの変更はユーザーの作業効率に多大の影響を与えるおそれがあるので、われわれはアップデートにあたって特に慎重を期している。これらの〔Office〕ソフトに新しいシンプル版のリボンを導入するにはいましばらくかかる。Microsoftは全面的導入に先立って、さらに広い範囲のユーザーからのフィードバックが必要だと考えている。また導入された場合でも、ユーザーはワンクリックで従来のリボンのデザインにロールバックできるようにする予定だ。

これ以外のビジュアル面でのアップデートには新しい色彩とアイコンのセットの導入がある。リボンの場合とは異なり、こちらはすべてのOfficeアプリにすぐ導入されるはずだ。Office.comから利用するウェブ版のWordアプリが新デザインの第1号となる。その後、今月中にInsider版のWord、Excel、PowerPointに登場する。Outlook for Windowsは7月、Outlook for Macは8月にそれぞれ導入される。

3つ目の大きな変更は、ビジュアル面より機能面に関係がある。Microsoftがゼロ・クエリ検索(zero query search)と呼ぶAIとMicrosoft Graphを利用した検索機能で、検索ボックスにカーソルを乗せるだけで自動的に有用な検索候補が表示される。企業ユーザーの場合、この機能はすで Office.com、SharePoint Online、Outlookのモバイル・アプリで有効になっている。ウェブ版Outlookへの導入は8月の予定。

画像:Christophe Morin/IP3 / Getty Images

日本版 MicrosoftのJared SpataroコーポレートVPによる新Office 365のデベロッパー向け解説はこちら

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Sumo Logicのアプリケーションモニタリングとリアルタイムデータ分析がコンテナをサポート

アプリケーションの状態をリアルタイムで分析するSumo Logicの長年の目標は、顧客企業のデータの理解を助けることだ。そのデータが、どこに潜んでいても。しかしコンテナの時代になると、コンテナは本質的に短命だから、その目標がさらに難しい。そこで同社は、にもかかわらず、コンテナ化されたアプリケーションでも扱えるように、プロダクトの強化を発表した。

その新しい機能は、DockerのユーザーカンファレンスDockerConで披露された。このイベントは今週、サンフランシスコで行われている。

SumoのCEO Ramin Sayerによると、コンテナの定着は、DockerとKubernetesがメインのツールとして使われるようになった12〜18か月前から始まった。その人気を見て、Sumoは自分たちもコンテナに対応したい、と考えた。“DockerとKubernetesは圧倒的にスタンダードなツールとして新旧大小あらゆるショップで、新しいアプリケーション開発や既存のオンプレミスアプリケーションのクラウドへの移行、あるいはワークロードをベンダーAからBへ容易に移行できるようにするために、利用されている”、と彼は語る。

もちろん彼は間違っていない。コンテナとKubernetesは1年半前ぐらいから大々的な離陸が始まり、デベロッパーもオペレーションもどちらも、それらの理解と採用に奮励努力してきた。

“しかしそれらの利用が標準化してきたために、その扱い方もわかりやすくなってきた。そしてコンテナの扱い方が分かってくると、コンテナ化アプリケーションのベンチマークも提供できるようになった”、とSayerは説明する。

同社はそれを、エージェントを使わずにやろうとする。アプリケーションがVMで動こうが、コンテナで動こうが、どこで動いても、Sumoはデータを捕捉して、ユーザー自身には困難だったフィードバックを届ける。

スクリーンショット提供: Sumo Logic(トリミングした)

同社はKubernetesとAmazonのElastic Container Service for Kubernetes(Amazon EKS)をネイティブでサポートする。Kubernetesのユーザーお気に入りのオープンソースのモニタリングツールPrometheusもサポートする。Sumoの目標は、顧客が問題を早く修復し、ダウンタイムを減らすことだ。

こういう新しいテクノロジーを揃える中で重要になってくるのが、顧客への周知と教育だ。“顧客にはガイドを提供し、ベストプラクティスや使い方のコツを教える。彼らがやってることだけでなく、Sumoのほかの顧客との比較も提供している”、と彼は語る。

Sumo Logicは2010年に創業され、これまでに2億3000万ドルを調達してきた(Crunchbaseによる)。最近のラウンドは、昨年6月にSapphire Venturesがリードした7000万ドルのシリーズFだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

東南アジアのGrabがトヨタから10億ドルを調達、評価額は100億ドル

今年の初めにUberの東南アジアビジネスを買収した配車サービスのGrabが、新規の資金調達を行うことを発表した。調達は自らも10億ドルを出資するトヨタによって主導される。Grabに近い関係者がTechCrunchに語ったところによれば、この案件におけるGrabの評価額は100億ドルを超えているということだ。

資金提供と引き換えに、トヨタは取締役会に席を得て、幹部をGrabのチームに送り込む機会が与えられる。Grabは新しい投資家と協力して「東南アジアの巨大都市における交通混雑を緩和するための、より効率的な輸送網を作り」、そのドライバーたちの収入を増やすことを目指すと語っている。特にそのために、ユーザーベースの保険、新しいタイプのファイナンスパッケージ、予測的な自動車メンテナンスなどの分野に取り組むトヨタモビリティサービスプラットフォーム(MSPF)との緊密な連携が予定されている。

「Grabと協力しながら、私たちは東南アジアの顧客にとって、より魅力的で安全で安心できるサービスを生み出して行きます」と語るのはトヨタ専務役員である友山茂樹である。

トヨタは昨年、次世代技術基金(Next Technology Fund)を通じて資金をGrabに投入したが、今回は親会社から直接資金が提供される。現代(Hyundai)自動車もまたGrabを後押ししている

今回の新ラウンドは、ソフトバンクと中国のDidiが共同で主導した25億の投資ラウンドに続くものである。長期投資を行う両社は、昨年まず20億ドルの投資を行った。そのラウンドは2018年の初めに静かに終了したことをGrabは認めたが、結局誰が追加資金を提供したのかについては明らかにしていない。

同社の評価額は60億ドルであったが、Uberの取引以降、トヨタの投資を得て、さらに40億ドルが積み増しされたことは驚くべきことではない。

Grabによれば、現在シンガポール、インドネシア、ベトナム、タイなどアジア8カ国でアプリが1億回以上ダウンロードされているということだ。同社は、その年間予測収益額が10億ドルを突破したと公表したが、損益の数字に関しては回答を拒んだ。

地域の事業を買い取ることによって、Uberを排除はしたものの(ただし、その買収は当初の計画ほどは円滑には進んでいない)、その動きは新規参入各地域に招くこととなった、特にインドネシアではGo-Jekが主要なライバルとして登場している。現在約45億ドルと評価されているGo-Jekは、最近、4つの新しい市場に拡大する計画を発表し15億ドルに及ぶ多額の調達を行った。

こうした競争とは別に、シンガポールに本拠を置くGrabは、最近ポイントツーポイントのタクシーサービスやプライベートな配車サービス以外のサービスにも拡大を進めている、たとえばモバイルペイメント、フードデリバリー、そして(ドックレスの)レンタル自転車などだ。今月初めには、Grab Venturesを正式に発表した。これは投資とメンタリングによって、エコシステムの構築を支援することに焦点を絞った部門だ。

Grab VenturesはVC専任組織ではないが、この先の2年間で8から10件の投資を行うことを計画している。またそれは「成長段階」のスタートアップに対してのアクセラレータープログラムも提供する予定だ、ただしそこには現金による株式投資は含まれていない。当部門はまた、新しいビジネスアイデアのインキュベーションにも注力する。これには、様々な企業のオンデマンドバイクを集約し最近開始されたGrab Cycleも含まれている。

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(翻訳:sako)

今年もやるぞ!スタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo」開催は11月15〜16日

スタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo」の開催日が決定したのでお知らせしたい(チケットはまだ発売していない)。日程は11月15日と16日の2日間。会場は昨年と同じく渋谷のヒカリエだ。TechCrunch Tokyoは今年で通算8回目の開催で、昨年は約2500人が参加した国内最大級のスタートアップイベントだ。

この記事を読んでいる人の中にはまだTechCrunch Tokyoに参加したことがない人もいるだろうから、簡単にイベントの内容を説明しておこう。

国内外から業界のキーパーソンを招待

Google Assistantグループ、プロダクトマネージャーのBrad Abrams氏

TechCrunch Tokyoでは、国内外のスタートアップ業界の中心にいるキーパーソンたちをお招きして、彼らの経験やノウハウを大いに語ってもらっている。昨年で言えば、海外からSlack共同創業者のCal Henderson氏やWeWorkのChris Hill氏を招き、国内ではマネーフォーワードの辻庸介氏、ソラコムの玉川憲氏らに登壇していただいた。今年もみなさんがワクワクするようなセッションを用意する予定だ。

スライド資料を用意したプレゼン形式のセッションはもちろん、モデレーターと複数の登壇者がカジュアルに語り合う形式のセッションもある。とりあえず2日間を通してTC Tokyoに参加しておけば、スタートアップ業界のトレンドや将来の動向をおおむね理解しておくことができると思う。開催が1年の終わりに近い11月ということもあるし、“今年の総集編”のような気持ちで参加して頂きたい。

創業3年未満のスタートアップの登竜門

TechCrunch Tokyoの最大の目玉イベントは、創業3年未満の新進気鋭のスタートアップが壇上でピッチバトルを繰り広げる「スタートアップバトル」だ。例年100〜150社の応募が寄せられ、VCを中心に構成した書類審査員による審査を通過したスタートアップだけが当日の本戦に進むことができる。

本戦でもVCや起業家たちが審査員を務め、 まるで実際の投資案件をみるような厳しい視線でスタートアップをジャッジする。審査員から浴びせられる厳しい質問を起業家たちが上手くさばいていく様子は、TechCrunch Tokyoの名物風景だ。11月の寒さなど忘れるほど熱いバトルが繰り広げられる。

起業家にとっても、スタートアップバトル出場はその後の資金調達やメディア露出につながるチャンスだ。実際、バトル登壇直後にVCから話しかけられてそのまま出資が決まったなんていう例もある。

2013年のスタートアップバトルに登場したマネーフォワードの辻庸介氏

昨年のTechCrunch Tokyoで創業ストーリーを赤裸々に語ってくれたマネーフォワードの辻氏も、2013年に開催したTechCrunch Tokyoの“卒業生”の1人。今や上場企業となったマネーフォワードも、当時はサービスリリースから1年と経たない小さなスタートアップだった。今年のスタートアップバトルからも将来の上場企業やユニコーンがきっと誕生してくれることだろう。来場する皆さんからすれば「俺はあのサービスをリリース当初から知ってるよ」なんて、音楽バンドのコアなファンみたいに将来自慢するネタを手に入れるチャンスだ。

残念ながら、現時点でみなさんにお伝えできるのはイベントの概要、開催日、場所だけだ。スピーカーや具体的なセッション内容についてはこれから随時公開していく。チケット販売もまだ少し先のことだけれど、まずはGoogleカレンダーの11月15日と16日の欄に「TC TOKYO」と書き込んでおいてほしい。後悔はしないはずだ。

Google Mapsを超える高性能低料金の地図APIを提供するMapfitが$5.5Mを調達

あなたがデベロッパーで、アプリケーションに方向や位置に関する機能を加えたくて、Google Maps Platformを使うことにすると、コストが急激に高くなる。今日(米国時間6/12)550万ドルの資金調達を発表したMapfitは、デベロッパーの利用料金でGoogleに挑戦することを、約束している。同社が提供するジオコーディングサービスと、ベクターグラフィクスによる地図は、Google Mapsと変わらぬ正確さを誇り、ときにはGoogleより優れている。〔OpenStreetMapなどもベクターベースの地図を提供。〕

中でもとくにMapfitは、95%のアドレスに関しては、建物の正しい入口が分かり、ドアツードアのナビゲーションもできる。またMapfitによると、同社のベクターベースの地図は、ほかのサービスに比べてマップタイルが95%小さい。同社のサービスはそんな従来的なタイルも提供し、また3Dのビルディング(下図)や公共交通機関の情報もサポートする。

同社は2015年に創業され、データソースは商業的なものやオープンなものを含め、さまざまなものを利用している。同社はそれらのデータを独自に処理し、検証し、独自のアルゴリズムでアドレスと整列し、また歩行者入口、車両入口などの情報も加える。

Mapfitの利用は、その試用など、非商用プロジェクトなら無料だ。有料プランの料金は月額49ドルの“成長プラン”が、25万ビュー、15万のジオコードリクエスト、そして15万の方向リクエストをサポートする。モバイルのSDKやWebのユーザーの数に制限はない。これらを超えたリクエストは1000リクエストごとに50セント、月額1499ドルのエンタープライズプランでは、ビュー数が500万だ。〔料金表ページ

今度の資金は、起業家と投資家たちから成るグループが出資者だ。そのメンバーは、Cavalry Ventures, Weihua Yan(Diapers.com, Quidsi), Roderick Thompson(ePlanet Capital, Baidu, Skype), Auren Hoffman(SafeGraph, LiveRamp), Daniel Waterhouse(Balderton), Jeroen Seghers(Sourcepoint), Matias de Tezanos(Hoteles.com, PeopleFund), そしてJoost de Valk(Yoast)である。

参考サイト

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

真っ暗闇でカラー撮影ができる暗視カメラ開発のナノルクスが約2億1600万円を資金調達

全く光が入らない暗闇でもカラー撮影ができる「赤外線カラー暗視技術」を持つナノルクスは6月13日、総額2億1592万円を資金調達したことを発表した。第三者割当増資の引受先は、Samsung Venture Investment日本ベンチャーキャピタルフリーバンクきらぼし銀行が組成したTokIめき応援1号ファンド、筑波銀行グループの筑波総研の各社およびファンド。

今回の調達は2017年5月に実施した、ASUSおよび筑波銀行グループからの約1.3億円の調達に続くもので、ナノルクスにとってシリーズAラウンドにあたる。

ナノルクスの暗視技術は産業技術総合研究所(産総研)が発明したもの。この特許を技術移転によって製品に活用することを目指して、2010年1月につくば市で設立されたのがナノルクスだ。

カラー暗視技術は、これまでのカメラの構造はほとんど変える必要がない。赤外線を被写体に当てて反射光をカメラで捉え、カラー画像に再現するというものだ。これまでの赤外線暗視カメラでは、モノクロ画像しか作成できなかったが、赤外光の反射強度に色の要素(RGB)との相関関係があることを利用して、赤外線情報から色を再現することを可能にしている。

カラー暗視技術原理の説明(ナノルクス サイトより)

2017年2月にカラー暗視技術が搭載されたカメラの第1号機を完成させたナノルクス。調達資金はカラー暗視カメラの量産開始のために投資するとのことだ。防犯カメラや車載カメラ、医療カメラなど、光がないところでもカラー撮影が可能なカメラを提供すべく、今年後半の量産体制確立を目指す。

ナノルクスの代表取締役の祖父江基史氏は、今回出資に参加したサムスンについて「当社がグローバルにビジネス展開を行う上で最良のパートナー」と述べ、「サムスンがナノルクスに加わることで、資金面だけでなく豊富なビジネス経験を得られることをとても喜んでいる」とコメントしている。

Google Home、1度に3つのタスクをこなせるようにーただし英語圏でのみ

Google Homeがマルチタスクをこなせるようになったのは昨年11月のことだ。“multiple queries(マルチな質問)”と呼ぶ機能を追加し、これにより2つのリクエストを組み合わせた音声コマンドを出せるようになったのだ。たとえば、「オーケー、Google。ボリュームを上げて、音楽をかけて」といったコマンドだ。そして今回、Google Homeは1度に3つのタスクをこなせるようになり、さらに賢くなった。

この新機能は、Googleの@madebyGoogleというツイッターアカウントで月曜日に発表された。そのツイートを見たユーザーはすでに気づいているかと思うが、残念ながら今回の3つのタスクをこなす機能は現在のところ、米国、英国、カナダ、オーストラリアといった英語圏のみでの展開となっている。

マルチタスクをこなせるのはあなただけではありません。Google Homeも1度に3つのことをこなせるようになりました。つまり、あなたはもっとたくさんのことができるのです。

pic.twitter.com/7jTd97Evus

-Made by Google(@madebygoogle)2018年6月11日

この機能を使うには、他のリクエストと識別するために、音声コマンドの間に“and”を入れる必要がある。各コマンドはまた、追加の情報や説明などなしにGoogleアシスタントが対応できるようなものでなければならない。

つまり、ただ「目覚ましをセットして」ではダメで、アシスタント側が追加で情報を確認しなくてもいいよう「午前7時に目覚ましをセットして」とリクエストしなければならないということだ。

昨年11月に初めてマルチな質問機能が導入された時も、大々的な宣伝はなかった。

しかしGoogle Homeがマルチタスクをこなすのはこの方法でのみではない。2月に、Googleアシスタントではルーチンワークがこなせるようになっている。このルーチン機能では、音声コマンド1回で複数のアクションを実行できるようにカスタマイズできる。

たとえば、あなたの“I’m home”ルーチンで、家の照明をつけ、室温を調整し、音楽を流すというアクションが実行されるように設定することができる(Alexaでも昨年10月からルーチンが利用できるようになっている)。

一方で、5月に開かれたI/Oデベロッパー会議の場で、Google Home アクションのたくさんのアップグレードとともに、Googleは正式にGoogle Homeのマルチな質問機能を発表した(その後、“マルチプルアクション”と呼ばれるようになった)。ここには、ルーチンサジェスチョンも含まれる。ルーチンサジェスチョンでは、音声アプリデベロッパーが彼らのアプリのアクションをルーチンに加えるようにユーザーを誘導でき、アクションノーティフィケーションでは音声アプリがユーザーに新機能やコンテンツなどについて注意喚起することができる。

Googleはこのマルチな質問機能が非英語圏でいつから使えるようになるかは明らかにしていない。“他の言語をサポートするのを楽しみにしている。しかし、今のところは発表することは何もない”と述べるにとどまっている。

アップデート(2018年6月12日、東部時間午後2時半):もし、なぜ自分のGoogle Homeではこの新機能が使えないのだろうと思っている人のために。Googleのツイッターアカウントは実際の提供開始に先立ってスクープ発表したもようで、新機能は間もなく使えるようになるはずだ。しかし、これについての公式発表はない。

h/t: Voicebot

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(翻訳:Mizoguchi)

この小さなかわいいBluetoothコントローラーはNintendo Switchに似合う

8bitdoは今週のE3でゲームのコントローラーをたくさん発表したが、でも正直なところ、関心があるのは一つだけだ。そのZero 2は、手のひらに収まるほど小さくてかわいいBluetoothコントローラーだ。デスクトップコンピューターでもAndroidデバイスでもなんでも使えるが、いちばんぴったりと言えば、旅先などでNintendo Switchをプレイすることだろう。

上の図の“クラシックな”色でお分かりのように、この周辺機器メーカーは、任天堂のゲーム機への強い愛着に賭けようとしている。ちょっと見ると、スーパーファミコン(Super Nintendo)のコントローラーにそっくりだ。

Zero 2には4つのナンバーボタン(X, Y, A, B)と、[select]、[start]そして十字ボタンが前面にあり、上部に[L][R]ボタン、そしてmicroUSBのポートがある。ボタンのクリック感は良いが、残念ながらまだ完動機は展示されない。発売は年末だそうだ。

小さいから長時間プレイするとつらいのではないか、とも思えるが、でもSwitch本体を長時間手に持つよりは楽だ。キーホルダーにぶら下げておけば、紛失のおそれもない。

価格は、発表されていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleの大学情報検索が便利になった(米国のみ)

本日(米国時間6/12)、Google検索が改訂され、学校名を検索すると大学のデータが前面に押し出されるようになった。これは以前Googleが、求職検索で行ったことと同じ発想だ。今回Googleは大学の見つけにくいデータを集約し、一つのウィジェットにまとめて表示する。

ただし、対象は四年生大学のみ。このためコミュニティーカレッジのデータを探している人には、新ツールは役に立たない。

費用、入学条件、卒業率、取得可能学位、学生に関する統計情報などや、卒業10年後の典型的年収といったデータを集めることは、学生にとって非常に時間がかかる作業だ。この新ウィジェットは、これらのデータを全部まとめてサイドバー(デスクトップの場合)かページの先頭(モバイルの場合)に表示する。

Googleはこのデータを主に米国教育省の大学スコアカードおよび総合中等後教育データセンターから入手している。また同社は調査会社や非営利団体、高校のカウンセラーや入学専門家らとも協力して新たな体験をデザインしたと言っている。

新機能はすでに公開済みで、米国内の四年生大学を検索すると自動的に表示される。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのTranslateアプリがインターネット版と同じく機械学習の使用へ(全59言語)

GoogleのTranslateアプリは、iOSでもAndroidでも、現状ではインターネットにアクセスした方がオフラインで使うより結果が断然よろしい。その理由は、オフラインの翻訳は機械翻訳の古いテクニックであるフレーズ(語句)ベースの翻訳であるのに対し、オンラインでは最新の機械学習によるシステムを利用しているからだ。しかしそれが今日(米国時間6/12)から変わり、TranslateアプリではオフラインのNeural Machine Translation(NMT)が59の言語をサポートする。

今日はまだ、少数のユーザーがそのアップデートを体験できるだけだが、数週間以内に全ユーザーに展開される予定だ。

サポートされる言語はとても多くて、自分の好きなのだけ挙げてもしょうがないから、ここではそのすべてをご紹介しよう:

Afrikaans, Albanian, Arabic, Belarusian, Bengali, Bulgarian, Catalan, Chinese, Croatian, Czech, Danish, Dutch, English, Esperanto, Estonian, Filipino, Finnish, French, Galician, Georgian, German, Greek, Gujarati, Haitian, Creole, Hebrew, Hindi, Hungarian, Icelandic, Indonesian, Irish, Italian, Japanese, Kannada, Korean, Latvian, Lithuanian, Macedonian, Malay, Maltese, Marathi, Norwegian, Persian, Polish, Portuguese, Romanian, Russian, Slovak, Slovenian, Spanish, Swahili, Swedish, Tamil, Telugu, Thai, Turkish, Ukrainian, Urdu, Vietnamese and Welsh(アフリカーンス語、アルバニア語、アラビア語、ベラルーシ語、ベンガル語、ブルガリア語、カタルーニャ語、中国語。クロアチア語、チェコ語、デンマーク語、オランダ語、英語、エスペラント語、エストニア語、フィリピン語、フィンランド語、フランス語、ガリシア語、ジョージア語、ドイツ語、ギリシャ語、グジャラート語、ハイチ語、クレオール語、ヘブライ語、ヒンズー語、ハンガリア語、アイスランド語、インドネシア語、アイルランド語 、イタリア語、日本語、カンナダ語、韓国語(朝鮮語)、ラトビア語、リトアニア語、マケドニア語、マレー語、マルタ語、マラーティー語、ノルウェー語、ペルシャ語、ポーランド語、ポルトガル語、ルーマニア語、ロシア語、スロバキア語、スロベニア語、スペイン語、スワヒリ語、スウェーデン語、タミール語、テルグ語、タイ語、トルコ語、ウクライナ語、ウルドゥー語、ベトナム語、ウェールズ語)。

これまでは、ハードウェアの能力の限界などにより、スマートフォンの上でディープラーニングのモデルを動かすことはできなかった。しかし最近のハードウェアとソフトウェアの進歩により、その問題は克服され、またGoogleやMicrosoftなどはモデルを小さく圧縮して使う方法を見つけた。Googleの場合、それは一言語につき30から40メガバイトになる。

なおMicrosoftも今年の初めに、同社のTranslatorアプリに同種の機能を発表した。ただし当面それは、対象言語が1ダースぐらいだ。

画像クレジット: TechCrunch

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、Chrome拡張機能のサードパーティーサイトでのインストールを中止へ

本日(米国時間6/12)Googleは、Chrome Web Storeの主要なポリシー変更を発表した。ユーザーをだましてChrome拡張機能をインストールさせようとするサイトからユーザーを守ることが目的だ。これまでWeb Storeでアプリを公開しているデベロッパーは、自分のウェブサイトからも拡張機能をインストールさせることができた。しかし、インライン・インストールと呼ばれるこの方法を、をだまし広告と抱き合わせてインストールさせようとするデベロッパーが頻出するようになった。これは2011年にこの機能を導入したGoogleの意図とは明らかに異なる体験であり、このほど中止することになった。

今日以降、インライン・インストールは新たに公開される拡張機能では利用できない。標準的方法を使ってインストールを呼びかけるデベロッパーのサイトを訪れたユーザーは,Chrome Web Storeにリダイレクトされてインストールを完了する。

そして2018年9月12日には、既存の拡張機能についてもインライン・インストールは利用不可となり、ユーザーは同じようにストアにリダイレクトされる。12月に公開されるChrome 71からは、インライン・インストールのためのAPIが廃止される。

「過去数年間この問題に取り組んできたなかで、Chrome Web Storeで拡張機能の横に書かれている情報は、ユーザーが拡張機能をインストールするかどうかを決めるうえで重要な役割を担っていることがわかった」と拡張機能プラットフォームのプロダクトマネージャー、James Wagnerが今日のブログに書いた。「Chrome Web Store経由でインストールされた拡張機能は、インライン・インストールされたものと比べて・アンインストールされたり苦情が来ることが著しく少ない」

Wagnerが指摘するように、インライン・インストールは長年の問題だった。2015年には、ユーザーをだましてニセ広告やエラーメッセージをクリックさせて拡張機能をインストールさせるサイトが大きな問題になった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スーパーマリオパーティは複数のSwitchをつないで画面を拡大する

Nintendo Switchにスーパーマリオパーティがやってくる。そしてこの新しいパーティーゲームとともに、Switchハードウェアをマルチプレイで使うための興味深い仕組みが登場するらしい。

2台以上のSwitchをつないでプレイ画面を拡大できるらしい。プレイ中には、画面から画面へとシームレスにアクションを続けられるようだ。端末同士の位置関係はユーザーが指定できる。

マリオパーティは長年Nintendoの代表作としてシステムのからくりを極限まで使ってきた。Switchではたさまざまな種類のパーティーゲームでコントローラーのクールな機能が使われるだろう。

これはSwitchのコントローラーシステムの理想的な利用法と言える。マリオカート8では小さな画面とコントローラーを使ってテーブル上で多くの楽しみを提供したが、今度は複数のSwitch端末をつなぎ、使えるかぎりのコントローラーを使ってプレイヤーの自由を拡大する。

これらの機能が実際どれだけ使われるかは半信半疑だが、新しい仕掛けがゲームプレイにどうマッチするかは10月5日になればわかる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

連邦地裁、AT&TとTime Warnerの合併を承認――政府の差止決定を覆す

反トラスト法に基づいてAT&TとTime Warnerの合併を差し止めたアメリカ政府の決定を連邦地裁のRichard J. Leon判事は覆した。この数週間、こうした決定が下されると予想されていた。当初からこの合併に反対してきたトランプ政権には打撃となるはずだ。決定はニューヨーク証券取引所の取引終了後に発表された。時間外取引への影響は軽微だった。

独自のコンテンツ製作者の立場を確立しようとしてComcastは21st Century Fox(21世紀フォックス)の買収を狙っていた。今日の決定を受けて、Comcastは早ければ明日にも正式な買収提案に動くと予想されている。

2016年10月に AT&TはTime Warnerを854億ドル(純負債を含めて1080億ドル)で買収する計画を発表した。 これに対し、政府は3月に「競争を阻害し、消費者の選択を狭める」として合併を差し止める決定を行った。

今回の連邦地裁の決定が持つ意味は重要だ。AT&TとTime Warnerの合併という個別案件にとどまらずメディアの再編というさらに大きな問題に影響を及ぼすはずだ。

まず第一に、反トラスト法の目的は経済力が1社に過度に集することによってもたらされる不公正なビジネス慣行から消費者を保護することだ。こうした案件では常に合併の結果生じる会社の規模が問題にされる。しかし反トラスト法の目的は規模を制限することではない。垂直統合においては新たな企業が競争を阻害せず、むしろ消費者の選択を増やす場合が往々にしてみられる。

垂直統合というのは、異なった、ないし相補的な関係にあるビジネス分野の2社が合併するような場合だ。新会社が適切な利益を上げつつつ、消費者は同一あるいはより低い料金で以前より広い範囲のサービスを選択することでできる結果となることが珍しくない。もちろんだからといって垂直統合が無条件に承認されるわけではない。FTC(連邦取引委員会)は2000年以来22件の垂直統合を差し止めている。しかし概して水平統合よりも審査は厳しくない。

AT&T/Time Warnerの件は垂直統合の例と考えられる。AT&Tはキャリヤであり、コンテンツの配給者であるのに対してTime Warnerはコンテンツの製作者だ。しかし他の要素が問題を複雑化していた。

まずこの分野で活動するプレイヤーの数がきわめて少なく、それぞれが強い影響力を持つ世界的企業だ。AT&T自体、世界最大のテレコム企業であるし、傘下のDirecTVを通じてアメリカ最大の多チャンネル配信者でもある。一方Time WarnerはHBO、TBS、TNT、ワーナー・ブラザース・エンタテインメント、NBA、MLB、NCAA March Madness、 PGAなどのスポーツ試合を中継する有力メディア・コングロマリットだ。

そこで司法省は「AT&T-Time Warnerの合併が行われれば、新会社は競争相手に料金引き上げることを余儀なくさせ、競争力を失わせるために通信料金の引き上げを行うことができる」と主張した。政府はまたネット中立性を担保する規則が廃止されるため、たとえばAT&TはNetflixがTime Warnerのコンテンツを配信しない場合、通信料金を引き上げるのを防ぐことができないと論じた。

これに対してAT&TとTime Warner側は(事実巨大企業ではあるが)激しい競争にさらされており、ライバルとなる有力デジタル企業、FAANG(Facebook、Apple、Amazon、Netflix、Google)はすべてビデオ配信を最優先事項のひとつしていると反論した。CNNMoneyが報じたところによれば、AT&T-Time Warnerの弁護士、Daniel Petrocelliは「〔Time-Warneのような〕伝統的形態のメデイア企業はデジタル革命にすでに大きく遅れを取っている」と述べている。

CNNMoneyによれば、こうだ。

PetrocelliはLeon判事に「推算によればFAANG企業の時価総額合計は3兆ドルにもなる。これに対してAT&T-Time Warnerの合併後の時価総額は3000億ドルにしかならない。われわれは彼らの後ろを懸命に追いかけているところだ」と述べた。

一方、トランプ大統領は選挙キャンペーン中から合併に強く反対してきた。Time WarnerはCNNを所有しており、トランプ大統領が目のかたきにしているメディアだ。2016年の選挙戦の演説でトランプ候補は「私が大統領になればこの合併は断固阻止する」と述べ、メディア事業への政治の介入の懸念を高めていた。ただしトランプ大統領は反トラスト担当者にこの件で連絡は取っておらず、合併を承認しないという決定はホワイトハウスからの指示ではないという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

Apple、次期iOSでiBooksに代わるApple Booksをプレビュー

Appleは、WWDCで予告したiBooksの改訂版を再度披露した(噂はここしばらく出回っていた)。Apple Booksはこの秋iOSに登場する。この「Bookアプリ最大のデザイン変更」には最新の洗練されたUIのほか表紙デザインにこれまで以上の力を入れている。

iBooksと同じく、アプリには解説欄がある。これは同社がApple NewsやApple Storeなどのサービスでやっていることと似て、人間のライターがおすすめ書籍を選ぶ。オーディオブックにも専用のタブが用意され前よりも目立っている。

新しい “Reading Now” タブは、その名の通りユーザーが現在読んでいる(聴いている)箇所にジャンプできる。Want to Readと呼ばれるウィッシュリストやユーザーの読書傾向に基づいたおすすめもある。画面下にはBook StoreやLibraryのタグが並んでいる。

新バージョンはiTunesとの決別が意識されている。さまざまなマルチメディアサービスがここ数年の間にiTunesから分離されている。アプリはKindleに対する明確な挑戦でもある。Amazonは長年デジタル書籍のリーダーの座にあり、2008年にAudibleを買収して以来オーディオブックでも大きな位置を占めている。

アプリの新バージョンはこの秋公開予定で、Book Storeコンテンツは51カ国で提供される。macOSバージョンも名前をApple Booksに変えて整合性を保つ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook