AIを用いて法務の仕事をスマートに——弁護士起業家が立ち上げたLegalForceが8000万円を調達

業界の課題を現場で体験した専門家が起業し、テクノロジーを駆使して新しいソリューションを提供する。近年のスタートアップをみるとそんなケースが増えたきたように思う。

今回紹介するLegalForceもそのひとつ。もともと森・濱田松本法律事務所で働いていた2人の弁護士が2017年4月に設立した、「テクノロジーの活用で企業法務の効率化」を目指すスタートアップだ。

同社は4月2日、京都大学イノベーションキャピタル、SMBCベンチャーキャピタル、京都大学学術情報メディアセンター/情報学研究科知能情報学専攻兼担 森信介教授を含む複数名の個人投資家から8000万円の資金調達を実施したことを明らかにした(資金調達は2018年2月〜3月にかけて実施)。

条文の内容をAIがレビューし、修正案を提案

LegalForceが現在開発を進めているのは、自然言語処理を用いた契約書レビュー支援サービス「LegalForce」。同サービスではAIやクラウドによって契約書のレビューにかかる負担と、それにまつわるコミュニケーションや情報管理の手間を削減する。

大きな特徴となりえるのがAIによる修正案のサジェスト機能だ。これは契約書内の条項を選択すると、過去の修正履歴やLegalForceのデータベースをもとに修正内容が提案されるというもの。イメージとしては「ここの箇所に漏れがあるので、○○のように修正してはどうですか?」といった具合だ。従来は担当者がフォルダを引っ張り出して、手作業で行っていた業務を自動化する試みとなる。

開発中のサジェスト画面のイメージ

LegalForce代表取締役の角田望氏によると、この機能はレビュー業務の効率化はもちろん、担当者が気づいていなかった要素を“発見”できるメリットもあるという。「すでに記載のある内容を修正することは、そこまで難易度は高くない。一方で『もともと書かれていないが、本来は書いておくべきこと』をゼロから発見することは難しい」(角田氏)

これまでであれば、担当者の経験や知識レベルに依存する部分もあっただろう。だからこそ過去のデータを基に、抜け漏れも含めてAIが修正案のチェックをサポートする利点も大きい。

ただ角田氏の話では「技術的にチャレンジングな領域」であり、同社の株主で自然言語処理技術の専門家の森教授と開発を重ねている段階だという。契約書は企業ごとに色があるため、ユーザーごとにデータを蓄積していき、個々に最適な提案をする必要もある。今後のステップとしては、企業の法務部や法律事務所とパートナーシップを組み、実証実験という形から始める方針だという。

法務担当者の負担を削減する業務支援サービス目指す

また上述した通り、LegalForceは契約書レビュー時のオペレーションを効率化する機能も備える。これは角田氏の言葉を借りると「(契約書に特化した)グーグルドキュメントとチャットワークを足したようなもの」に近い。

開発中の契約書レビュー画面のイメージ

ドキュメントの共有やステータスの管理、関連するコミュニケーションをクラウドに一元化。各条文ごとにチャット機能を備えることで、従来はWordのコメントやメール、ビジネスチャットで行っていたコミュニケーションをLegalForce上だけで完結できるようにする。

「実際に現場でレビューしていて、コミュニケーションの部分で課題を感じることが多かった。たとえばチャットでやりとりする場合は情報がどんどん流れてしまうし、メールでは話が混線してしまう。大事な内容を見落とす原因にもなるので、やりとりを一元化したいという思いがあった」(角田氏)

まずは4月末を目処にベータ版の公開、そして複数社との実証実験にも着手する予定。ベータ版にはAIを活用したサジェスト機能は搭載されず、正式版からの提供になるという。

「契約書×テクノロジー」といえば、弁護士ドットコムの「CloudSign(クラウドサイン)」やリグシーの「Holmes(ホームズ)」など契約書の作成や締結をスムーズにするサービスの印象が強い。LegalForceのようにレビュー支援に着目したサービスはあまりなかったように思う。

「弁護士や法務部の担当者に聞いても(レビューを含む)契約書業務が大変という話をよく聞く。なにより自分自身もそうだったので、自然言語処理の技術をはじめとするテクノロジーによってもっと便利にできるのではないかと感じていた。最近はAIというと『仕事を奪う』という文脈で捉えられることもあるが、そうではなく弁護士や法務担当者の負担を削減し、自分の価値を発揮できる仕事、クリエイティブな仕事により多くの時間を使ってもらえるような業務支援サービスを目指したい」(角田氏)

“コミュニティ特化”のスマホゲームライブ配信「Mirrativ」に賭ける元DeNA最年少役員、新会社を始動

エモモ(社名はミラティブに変更準備中)代表取締役社長の赤川隼一氏

「成長に時間がかかっている中でも、事業をしっかり任せてくれていた。それは僕の大好きなディー・エヌ・エー(DeNA)の考え方。だからDeNAを離れても実はやることが劇的に変わる訳ではない。けれども新しい船に乗ってチャレンジしていくというのは、ワクワクした気持ちにあふれている」——スマホ画面共有型ライブ配信プラットフォーム「Mirrativ(ミラティブ)」を手がけるエモモ(現在社名をミラティブに変更すべく準備中)代表取締役社長の赤川隼一氏は、自身の心境をこう語る。

エモモは4月2日、グロービス・キャピタル・パートナーズおよび複数のベンチャーキャピタル、個人投資家を引受先とする第三者割当増資を実施したことを明らかにした。金額は非公開だが、今回のラウンドで10億円以上の資金を調達しているという。

赤川氏は2006年に新卒としてDeNAに入社。広告営業やPRなどを担当したのちにヤフーと提携して「Yahoo! モバゲー」の立ち上げを担当。その後はDeNAの韓国支社立ち上げなどを経験し、20代で最年少執行役員となった人物だ。執行役員として海外事業やプラットフォーム戦略などを担当していたが、新規事業のプロデューサーとして現場に戻り、2015年8月にDeNAの新サービスとしてMirrativをローンチした。

そして2018年2月には自身の会社としてエモモ社を新たに設立し、簡易吸収分割によりMirrativの事業を承継することを発表。3月30日には事業の承継が完了した。赤川氏は12年過ごしたDeNAを飛び出して、自らの会社でMirrativの事業をグロースさせることを選んだ。外部投資家の支援を受けつつ、実質的にはMBOをしたかたちだ(本件に伴い、DeNAは8億6000万円を受領するという発表がされている)。

「もともとこうするつもりで始めたわけではないし、決して仲違いしたわけではない。撤退の決断も早いDeNAもこの事業は評価してくれていた。とは言え、どういうアクセルの踏み方をするか、どういうお金の突っ込み方をするかと話している中で決めた。僕が見ているのは、とにかく事業を最大化することだ」(赤川氏)

2月にもグラフが発表されていたが、Mirrativは順調に成長を続けているという。実数は非公開だが、アクティブ配信者(月1回以上の配信を実施)は順調に増加。もともとはAndroid向けにのみアプリを提供していたが、2017年9月にiOSでも画面配信が可能になったことから急速に成長。スマートフォンゲームの配信数および配信者数では日本一(自社調べ。根拠について確認したところ、後述するサービスはウェブの配信が中心であるため、スマホに限定するとMirrativが強いということだった)、アクティブユーザーの平均配信時間および平均視聴時間は1日平均100分、トップの配信者は累計4721時間も配信を行うなど(自社調べ。こちらは2018年2月のログデータから算出)だという。

ゲーム配信というと、最近ではCyberZのOPENREC.tvやAmazon傘下のTwitchといったサービスの名前が挙がるが、赤川氏は「競合らしい競合はいない」と語る。

「今、マーケットで『ゲーム実況』と言えば、(選手や競技、そしてその結果などが注目される)eスポーツ寄り。だがMirrativは完全に(配信者と視聴者の)コミュニケーションにフォーカスしているサービス。例えると、友だちの家で(人気RPGシリーズの)ドラゴンクエストをやっているのを見ているという感じ。この『コミュニケーション』というレイヤーでのアプローチは海外でもあまりない。ゲームがうまくなくていいし、たとえしゃべらなくても、それが許容される。結構ゆるいものになっている。だが平均視聴時間は1日100分という、規模が出てきてもなお『濃い』サービスに育っている」(赤川氏)

調達した資金をもとに、今後は人材面も強化。マネタイズも進めていくという。同社のビジネスは大きく2つ。1つは視聴者が配信者にデジタルアイテムを贈る「ギフティング」の手数料。そしてもう1つは動画配信サービスならではのライブを軸にしたタイアップビジネスだ。

同社によると、6922人の類似ユーザーを横比較したケースで、視聴経験者は未経験者に比べて30日後に約10%高いリテンション率を記録したという実績があるそうだ。つまりリテンションを高めたいゲーム会社にとって、ライブ視聴というのはマーケ施策の1つの選択肢となる。そこでMirrativでは、ゲーム会社を中心とするスポンサーと共同でタイアップのライブ配信を実施。スポンサーの提供するゲームに関する、ライブクイズなどを展開するのだという。最近ではGunosyやLINEなどもライブクイズを展開しているが、実はMirrativでもゲームを題材にしたライブクイズを展開しており、「すでにゲームのリテンションが上がった実績がある」(赤川氏)とのこと。またすでに、複数のゲーム会社からの発注もあるということから、ライブ配信を用いた集客支援を進めていくという。

赤川氏(中央)とエモモ経営陣の小川まさみ氏(左)、夏澄彦氏(右)

素人にありがちなパッチワーク的SEO施策はもうやめよう

こんにちは、ナイルの渡邉です。早いものでもう4月ですね。本日からWebマーケやSEOのチームに新入メンバーが入ってきた会社も多いのではないでしょうか。ナイルにも優秀な新卒メンバーが入社してくれました。ところで、未経験のメンバーにSEOをインストールするのって、教えることもたくさんあるし大変ですよね。

個人的に、昨今のコンテンツSEOやオウンドメディアブームもあいまって、「SEO=キーワードニーズのあるコンテンツをひたすら作ること」という‘ある側面だけを切り取った’SEOの考え方が蔓延していることに違和感があって、社内研修やお客様先でSEOについて話すときに「こういう順番で考えるのがいいよ」と話している内容を、新卒が入社したこのタイミングでブログに書こうと思います。

記事作成をメインとしたWebメディアのSEOに取り組まれている方や、HTMLタグや内部リンクなどの技術要件をメインとしたSEOに取り組まれている方も参考になると思うのでぜひ読んで見て下さい。前置きが長くなったので本題に入ります。

こんな方に読んでほしいです

  • これから本格的にSEOに関わっていく方
  • SEO=記事コンテンツを作ることだと思っている方
  • titleや内部リンクなどの技術要件を整備するも成果が出なくて困っている方

よくあるSEOの悩みの課題はパッチワーク的な考えが原因

よくあるSEOの悩み

  • 「キーワードの順位変動が激しくて困っている」
  • 「クロール数が少ないのでクロール数を増やしたい」
  • 「競合サイトよりもインデックスページ数が少ない」
  • 「色々施策をやっても順位や流入の成果が出ない」

いずれもSEOに関わっている方だとよく耳にする、もしくは思わず言ってしまっている内容ではありませんか?これらの事象に一喜一憂したり、対策を講じてもキリがないです。

よくあるSEOの悩みの課題はパッチワーク的な考えが原因

  • 「キーワードの順位変動が激しくて困っている」⇒キーワードに対応するページはぶれていないか?
  • 「クロール数が少ないのでクロール数を増やしたい」⇒そもそもクロールされるページなのか?どのページがクロールされているのか?
  • 「競合サイトよりもインデックスページ数が少ない」⇒競合との保有ページ数との違いは?そもそもインデックスされる価値がある情報をもっているのか?
  • 「色々施策をやっても順位や流入の成果が出ない」⇒ビッグキーワードの順位やサイト全体のトラフィック変化だけで効果検証してしまっていないか?

上記のように課題に対して適切なポイントをチェックしているのかが課題解決のヒントになります。ただ、一つ一つの事象を解決しようとおもってもなかなか事態は好転しません。なぜならSEOは様々な要素が複合的に関わりあって評価されているからです。一つ一つ課題を潰そうと施策をしていこうとすると、どうしてもパッチワーク的なつぎはぎ施策になってしまい。思うように全体のバランスがとれず成果につながらないのです。

SEOは一連の流れでおさえよう

そこでナイルの考え方としてSEOをやる上で大切にしているのが、「パッチワーク的な個別最適」ではなく「SEOを一連の流れを考える全体最適」感です

SEO一連の流れ

SEOの施策の始まりである「キーワード」から最終的なWeb サイトのゴールである「コンバージョン」までを一連の流れで考え、サイトのどこに課題があるのか、何を見て、どこを改善すれば思うような成果につながるのかを体系的に考えていきます。

前提として検索エンジンの仕組みがよくわからない方はこちらの記事を読んで見てください

1.キーワード

SEO一連の流れ①キーワード

SEOを考える上でもっとも重要になるのが「キーワード」です。検索ユーザーが何を知りたいのか、それが検索クエリに現れます。

キーワードを決める前段階として読んでおいてほしいのが以前書いたこの記事です。

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

実際にキーワード選定のフェーズで参考にしてほしいのがここらへんの記事です。

キーワード調査の方法と「勝てる」キーワードの選び方

キーワード選定方法と利用すべき無料ツールやデータ

検索ボリュームがないキーワードでSEOを行う必要があるのかという話

キーワードの表記揺れにどのように対策・対応するべきか?

2.ページ

SEO一連の流れ②ページ

SEOを考える上で、「キーワードが大切!」「コンテンツが重要だ!」と言ったことはよく聞きますが、意外と抜け落ちているのが「ページ」です。当たり前のことですが、キーワードに対応するページがなければ評価されるわけがありません。

ただ、逆にキーワードに対応するページが複数ある場合、Googleがどっちのページを評価するか迷ってしまう場合があります。基本的には1キーワード1ページが鉄則ですが、実際には下図の右の例のように、どうしても似たようなページが生成されてしまうケースも多いのではないでしょうか。(ページを作ること自体は問題ないです。)

1キーワード1ページの図こういったページがサイト内に量産されていくと評価がぶれやすくなります。記事メディアなどはどんどん記事を更新すればするほど似通ったテーマのページが増えていきますよね。

ちょっと内容は異なりますが、下記の記事も重複ページの対応を考える上で参考になります。
重複コンテンツによって生じる問題とその対策

3.コンテンツ

SEO一連の流れ③コンテンツ

キーワード、ページときて、次に考えるのはコンテンツです。検索ニーズに応える十全なクオリティの高い情報をもっているかどうかはやはり重要です。かといって、SEOには文字ボリュームが大事だ!ということで文字だらけのテキストコンテンツを作っても、そんなコンテンツはユーザーにとって読みづらいですよね。キーワードによって、ユーザーが知りたい内容や、それに応えるのに適切な情報量というもののバランスをとっていく必要があります。

今回は突っ込んだ話はしないので、詳しく知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。
コンテンツに関する参考記事)

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

コンテンツSEOの始め方:コンテンツを作る前に考えたいこと

SEOでは文字数の多い長文コンテンツが有利ですか?

4.リンク

SEO一連の流れ④リンク

ページがあって、コンテンツがあってもそれだけでは評価はされません。サイト内の関連内部リンクや、外部サイトからの紹介リンクがあることで、そのページ(コンテンツ)が認識されやすくなります。

リンク導線の図 リンクに関する参考記事)
【家具ECサイトのSEO事例】内部リンク設計でカテゴリページへの検索流入が1,157%改善

被リンクはどう増やす?SEO HACKS事例からみるリンク獲得方法

5.クロール

SEO一連の流れ⑤クロール

「ページが全然クロールされない!」といった課題は公開したばかりの新規サイトや、膨大の情報を保有しているデータベース型のサイトだとよくある話ではないでしょうか。その時考えるべきは、「そもそもクロールされる価値があるページなのか」「サイトの他のページばかりクロールされていないか」「クロールさせたいページへのリンク導線があるか」といったことです。他サイトからとってきた二次情報や、他社でも扱ってます的な一般情報をもっているページだと、そもそもGoogleがクロールする価値があると判断しづらいですよね。

クロールに関する参考記事)

【初心者向け】クローラビリティを改善し、サイトのコンテンツを検索エンジンに正しく発見・認識させる

【閲覧注意】「クロールバジェット」という言葉について

6.インデックス

SEO一連の流れ⑥インデックス「競合サイトと比較してインデックス数が少ないのでどうにかしてほしい!」「インデックス数が増えないのはペナルティを受けてるからですか?」といったご相談を頂くことがありますが、大事なのはインデックス数や競合との差分ではありません。(もちろん参考として見るのはいいと思います)

そもそもGoogleから見たときにインデックスさせる価値がある情報(コンテンツ)をもっているページなのか、インデックスさせたいページがクロールされているのか、といったことを前提として考えておく必要があります。

  • インデックスさせたいページなのにインデックスされない⇒インデックスされる価値がある情報をもっているのか、そのページがクロールされているのか
  • インデックスさせたくないページがインデックスされてしまっている⇒robots.txtやnoindexなどによる技術的な制御をおこなう必要があるのか

インデックスに関する参考記事)

インデックス数を増やすことでSEO対策に効果はありますか?

サイト(ページ)を公開してからインデックスされるまでのスピードを上げるためには?

7.ランク

SEO一連の流れ⑦ランク「キーワードの順位変動が激しくて困っている」という悩みをもっている方は多いと思いますが、たいていの場合だと下記のいずれかによるものが多いように感じます。

ランクインページの図・データベース型のサイト:キーワードに対応する似たようなカテゴリや一覧ページが多数存在する、またはトップ、カテゴリ、特集ページでキーワードを取り合っている
・記事メディア型のサイト:似たようなテーマの記事が日々更新されるなかで、Googleがどの記事を評価するのか時期によって変わる

大事なことは「キーワードの順位だけではなく、どのページがランクインしているのか、時期によってページの入れ替わりが起きていないか」という視点です。

8.トラフィックとコンバージョン

「SEO=検索エンジン最適化」と捉えたときに追えるのは、キーワード順位とそこからのセッションで終わりですが、「検索体験最適化」と捉えた場合には流入後のユーザーがどうなったのかというところまで追っていくことができます。

SEOに取り組んでいる企業の方も、施策の成果として「オーガニック経由のトラフィック数」や「オーガニック経由のCV数」をKPIとして追っている方も多いかとは思いますが、目標設定や効果検証の仕方はしっかり考えておく必要があります。

SEO一連の流れ⑧トラフィックトラフィックを見ていく場合、計測しているキーワードで上位表示されているページへの流入が多いのか、それとも違うのか(そうでない場合、そもそも計測していないキーワードがアクセスを稼いでいるのか、ロングテールで細かく積み上げている可能があります)というのをちゃんと見ていかないと、「◯万円もかけて◯記事も作ったのに、思ったようにトラフィック伸びない」といった悩みを抱え続けることになります。

トラフィック数全体だけをみるのではなく、どういったキーワードが、どういったページが、どういったコンテンツがトラフィックにつながるのかをしっかり考えたうえで、目標設定や効果検証の仕方を改善していくのが大事です。

SEO一連の流れ⑨コンバージョン「コンテンツSEO頑張っているのにトラフィックは増えたけど、コンバージョンに繋がらない」というボヤきをしてしまっている方は以下が原因かもしれません。

つまりは、「これくらい予算かけて◯PV集めたら◯%くらいCVするよね」とファネル的な考えで歩留まりを想定して、コンテンツを作っているという状況です。予算承認を得るときに事業計画を引く上ではこうした目標数値は重要ですが、実際にSEOに取り組んでみるとこんなに思ったようにはいきません。

SEOのファネル理論なぜなら、キーワードの検索ボリュームや作成記事本数から想定目標を作っているので、そのキーワードの性質(情報収集なのか、悩みを解決したいのか)の背景にあるユーザーの検索意図や、そのキーワードに対応したコンテンツの性質(集客コンテンツか接客コンテンツか)といった話が置き去りになってしまっているからです。

コンテンツの役割分類そのコンテンツの性質によって目標設定や、その後の施策を調整していく必要があります。

  • 集客はできるが接客できないコンテンツ⇒接客できるページに誘導させる
  • 接客はできるが集客には繋がらないコンテンツ⇒集客できるページから遷移させる

トラフィックやコンバージョンに関する参考記事)

SEO=「ユーザーにとって役に立つコンテンツを作る」に対する違和感

「コンテンツSEO 効果なし」その判断早いかも?注意点と”効果測定”の捉え方

検索ボリュームがないキーワードでSEOを行う必要があるのかという話

おわりに

以上、部分最適によるパッチワーク的なSEO施策へのアンチテーゼとして、全体感から捉える「SEOの一連の流れ」について説明しました。誤解を恐れずにいうならば、SEOは、キーワード選んで、コンテンツ作って、リンク集めて、技術要件を整備するとやることはどこも一緒です。だからこそ、考え方や取り組み方のところでオリジナリティを出せるところが最後には勝つのではないでしょうか。(新卒メンバーの皆さんも上記の考えにもとづいて施策に取り組んでみてください。)

2018年4月2日13:43:記事タイトル変更しました。

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ニットマシンで3Dのウサギが編めるシステム登場――カーネギーメロン大で開発

産業用編機がついに3D化する。Carnegie Mellon大学の研究チームは任意の3D形状をオンデマンドで編み出すことができるテクノロジーを開発した。3Dプリンターに似ているが、プロダクトはソフトだ。

セーター、シャツ、帽子などアパレルでニット製品は大人気だが、消費者からは往々にして不満が出る。長過ぎる、短すぎる、ぶかぶかだ、きつい等々。

消費者のどんな難しい要求にも答えられるような、3D形状を編めるシステムをCMU Textiles LabのJames McCannのチームが開発した。このソフトウェアは通常の3Dモデリングツールで作った形状をニッティングパターンに変換し、コンピューター制御の産業用ニッティングマシンでプロダクトを編み出すことができる。

ニッティングマシンは人間の編物職人のような柔軟性は持ち合わせていないので、ニッティングパターンが不適切だと糸がよじれたり、切れたり、機械を詰まらせたりする。しかし機械を使えば大量生産が可能で常に同一の仕上がりとなる。

CMUのニュースリリースで McCannは「ニッティングマシンを3Dプリンターなみに容易に扱えるようになる」と述べている。

こういう産業用ニッティングマシンを消費者が操作することはないだろうが、アパレルやぬいぐるみのメーカー、デザイナーには朗報だと思う。

McCannのチームは研究成果をこの夏のSIGGRAPHでプレゼンする予定だ。

画像:CMU

〔日本版〕CMUのプレスリリースのビデオにはトップ画像のスタンフォードバニーの他にドーナツ・アヒル、翼のあるヒツジなど多数の複雑な形状の3Dニットのサンプルが見られる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

中国の宇宙ステーション、天宮1は間もなく墜落――重量9.4トン、正確な落下地点は不明

「上がったものはやがて下りてこなければならない」とことわざに言うが、使命を終えた衛星にも当てはまる。中国の最初の宇宙ステーション、天宮1( Tiangong-1)は7年近く軌道にあったものの、制御不能となり降下を続けている。今夜〔太平洋夏時間〕にも盛大な火の玉となって太平洋上に落下するはずだが…正確な場所はわからない。

不明な要素が多すぎるため天宮-1の軌道は推測するしかない。専門家が一致しているのは向こう24時間以内に大気圏に再突入するだろうという点だ。落下地点は北緯43度から南緯43度の間だという。

しかしESA(欧州宇宙機関)の専門家が最近説明したところによれば、巨大な物体が超高速で上層大気に突入するという事態の性質上、正確な時刻、地点はそれが起きるまで分からないという。

それだけ聞けば深刻な事態のように思えるが、実際にはさほどでもない。

天宮1はバスくらいの大きさで重量は9.4トンある(The Aerospace Corporationのビデオではスクールバスと比較されている)。しかし同サイズの隕石に比べると天宮1は内部が空洞なのできわめて軽く、脆弱だ。大気圏に突入すれば容易にばらばらになる。宇宙ステーションははるか以前に放棄されており乗員はいない。他の有人衛星と衝突する可能性もないという。

天宮1は2011年後半に2つの衛星として打ち上げられ、軌道上で結合された。中国の宇宙開発計画で最初の試みだった。その後2年にわたって3基の神舟(Shenzhou)衛星が宇宙ステーションとのドッキングに成功している。神舟8は無人のロボット衛星で、神舟9、10はそれぞれ3名の宇宙飛行士が搭乗していた。

天宮1は中国の宇宙ステーション技術をテストするプラットフォームだった(その後2016年に天宮2が打ち上げられている)。2013年には予定されたミッションを終えて退役した。中国の宇宙機関はスラスターを噴射させて天宮1を洋上に落下させる予定だった。いかに危険は小さいとはいえ、よその国にスペースデブリを振りまくのは良いマナーとはいえない。

The Aerospace Corporationによる図解。天宮1の軌道高度は120km程度で、高度80km程度まで降下したところで分解し、大きな破片は幅70km、長さ2000kmの区域のどこかに落下する。

残念ながら2年前から宇宙ステーションは地上からの指令に反応しなくなった。つまり制御された落下は不可能になった。落下日時が推定されたのは数ヶ月前だ。

テレメトリーが作動していないので、天宮1の現状は外部からの観察に頼るしかない(ドイツのフラウンホーファー研究所のレーダー画像)が、不確定要素が多数あるため正確は予測はできない。24時間程度の誤差で落下予測が可能になったのは先週のことだ。

天宮1の落下を目撃できれば大型隕石が大気圏に突入するときのような火の玉が出現するだろう。宇宙ステーションが上層大気と衝突してランダムに旋転し、分解、炎上するところは中国の宇宙機関の表現によれば「壮大な」宇宙ショーになるはずだ。おそらく1分以上目視可能だろう。

落下が近づくにつれて予測精度はさらに改善される可能性があるので、新たな情報があれば記事をアップデートする。

画像:Fraunhofer

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

フリーランス・ライターに便利な自動ポートフォリオ作成ツール

ClearVoiceから、ちょっとおもしろそうなプロダクトが登場した。フリーランスのライターのポートフォリオ作成にも役立つツールだ。

新しいプロダクトの名前はCV Portfoliosで、自分のこれまでの仕事を簡単にポートフォリオ化してまとめておくことができる。個人でウェブサイトを作って管理している人もいるだろうが、古臭いデザインになったりして、誰にも見てもらえなくなることが多い。

CV Portfoliosでは、ClearVoiceがいうところのVoiceGraphという技術を利用している。この技術により、新しいコンテンツは自動的にポートフォリオに組み込まれるようになっている。VoiceGraph機能が、メジャーなパブリッシングサイト(現在25万ほどのサイトに対応しているとのこと)に投稿された記事から、自分の書いた記事を自動的に見つけて記録してくれるのだ。ソーシャルメディアでのシェア状況の確認なども行うことができる。

共同創立者兼CEOのJoe Griffinによれば、フリーランスの人に、強力かつシンプルなポートフォリオ作成およびポートフォリオ管理のツールを提供したかったのだとのこと。

cv portfolio

例として、私も自分のCV Portfolioを作ってみた。ここには私の執筆したTechCrunch記事が表示されている。「こんなのあたりまえじゃん」という声も聞こえてきそうだ。TechCrunchに関していえば、ライター毎のページも用意されているのでなおさらだ。しかし、もし私がフリーランサーで、いろいろなパブリッシャーサイトで仕事をしているのだとすると、これはなかなか便利なツールなのではないかと思う。

CV Portfoliosは、スタートにあたって40万件のポートフォリオを自動生成しているのだそうだ。自動生成対象となった人は、自分の情報であることを申告すれば、自由にさまざまな情報を編集・削除することができるようになる。リンク情報を追加したり、PDFや画像ファイルのアップロードなどを行うこともできるようになっている。ClearVoiceの他サービスとも連携していて、新たな仕事獲得にもつながるだろうし、なによりも自動的に最新情報に更新されるのが嬉しい。

(自動でポートフォリオを生成された人で、情報を公開したくないという人は、もちろんすべての情報を削除することもできる)。

CV Portfoliosは無料で利用できる。ClearVoiceの他サービスと連携するのに便利なツールではあるが、もちろんCV Portfolios単体での利用も大歓迎であるとのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Googleのエイプリルフールは「ウォーリーをさがせ!」

エイプリルフールといえば、冗談になるくらいの軽い嘘をついて、仲間と笑いあうという日だったはずだ。しかし嘘はウェブ上に蔓延し、どうやらあきられてしまった様子。エイプリルフールは、嘘をつくというよりも、何かしら冗談を楽しむ日に変化しつつあるようだ。Google Mapもやはり、エイプリルフールを迎えて「嘘」ではなく「お楽しみ」を提供することとしたようだ。

スマートフォンないしPC上でGoogle Mapを開くと、赤白セーターを身にまとい、画面の端からこちらに向かって手をふるウォーリーが表示される。さまざまな場所にいるウォーリーを探す(ウォーリーが探してもらいたがっているのかどうかは問題ではない。ウォーリーがどういう気持ちでいるかなんて誰にもわからない)のが、このゲームの目的だ。探すのに、Googleアシスタントを使うこともできる。

Googleマップを開いた時に現れるウォーリーをクリックすると、ウォーリーを探すゲームモードになる。ウーフ、ウェンダ、しろひげ、そしてオドローなども登場する。

エイプリルフールであることを考えれば、「どこかにウォーリーがいるよ」といって実際にはどこにもいなかったり、いかにもウォーリーがいそうな場面を表示しつつウォーリーはどこにもいないなんていたずらをすることもできたかもしれない。それはそれで話題を集めることはできただろうと思う。しかしGoogleはそこまで意地悪ではなく、ウォーリーはちゃんと地図上に存在している。ぜひご自身の目でご確認頂きたい。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Alexaが録画指示のスキルをデベロッパーのAPIとして提供、既存サービスによる実装を期待

徐々にそして着実に、Alexaは多機能なビデオアシスタントになりつつある。1月には、AmazonはAlexa用のVideo Skill APIをローンチし、ケーブルや衛星からのアプリをユーザーがコントロールできるようにした。そして今週行われたそのアップデートでは、このスマートアシスタントで番組の録画を指示できるようになった。それは、視聴者にとって、すごく重要な機能だ。

このスキルは、Dish, TiVo, DIRECTV, Verizonなどの大手プロバイダがすでに提供しているファンクションを統合している。これら各社がAlexaのスキルをアップデートして、この新しい機能(録画開始)を持たせるだろう。するとすべてが、ユーザーの期待どおりに動作する。

“Alexa、ニューヨークヤンキースの試合を録画して”、と言うと、そのためのサービスがまさにそれをする。もちろん、どの野球チームでもよい。

また今回のアップデートでは、頻繁に行く場所に直接ジャンプできるようになった。たとえば録画のインタフェイスとか、NetflixやAmazon Primeなどのビデオサービスなど。Amazonはこのトピックに関する記事で、そんな例を挙げている。そして番組が始まったら、Alexaに、「ここでポーズして」、などの指示を出せる。〔コマーシャルのスキップか?〕

このスキルは今、デベロッパーにとって可利用だから、上記のサービスに実装されるのも早いだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

アメリカで売る前に袋叩きのHuaweiは、それでもまだこの大市場を諦めない

ぼくがHuaweiの旗艦製品の説明を受けた最後の二度は、おかしなことが起きた。同社のアメリカでの流通計画に対する大きな障害物がある、というニュースが発生したのだ。最初のはCESの真っ最中だったが、AT&Tが手を引いた。次は大画面のスマートフォンP20のローンチ直前に、Best BuyがHuaweiを切る決定をした。ただしHuaweiによると、P20はアメリカで売りたい機種には含まれていない。

この中国のハードウェアメーカーがまさにアメリカでかなりのプレゼンスを確立しようと努力しているそのときに、相次いでそんなことが起きた。しかし米国政府による拒否の余波が広がる中で同社は、逃げも隠れもしないと意地を張っている。

CNETに宛てたメールで同社の消費者部門のCEO Richard Yuは、その強気を再確認した。“われわれはワールドクラスの製品とイノベーションをお届けすることにフォーカスし続けることによって、アメリカ市場とアメリカの消費者の信頼を勝ち取りたい。われわれがその信頼を裏切ることは、決してない”、とYuは主張する。

YuはAT&Tとの契約が破談になったときも、CESのステージで同じ気持ちを述べたが、今回はそのときほど激しい口調ではない。Yuの再説はもっぱら、アメリカのさまざまな安全保障部門からの度重なる警告はあったけれども、この騒動全体が度外れである、という主張の繰り返しだ。

“安全保障のリスク云々は根拠のない疑いに基づいており、率直に言って不公平である”、とYuは付け加える。“それらが事実に基づいている主張なら、オープンで透明な議論を歓迎したい”。

これらの主張が同社の意図を表しているとしても、この世界で三番目に大きいモバイル市場にHuaweiが食い込むのは、相当に厳しいだろう。アメリカではスマートフォンを通信企業(電話会社)から買うことが多いが、同社が頼みにできるキャリアは存在しない。しかもアメリカ最大の量販店にフラレたことは、傷口に塩である。

そして今後同社が起死回生に成功したとしても、国防総省の警告があるかぎり、アメリカの消費者に売るのは難しい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleが三月の狂気(march madness)でリアルタイムの試合展開予想をCMで提供

Googleは、同社のデータサイエンスの技術をリアルタイムで試してみたいようだ。今週末(米国時間3/30〜)同社は、サンアントニオで行われるファイナルフォー(Final Four, 全米男子大学バスケ選手権)で、データ分析と機械学習の技術を駆使して、試合中にさまざまな予測を行う。そしてハーフタイムに放映されるテレビコマーシャルでは、そのゲームの後半戦について予言する。

その詳しい計画は同社の今朝(米国時間3/30)のブログ記事に載っていて、そこでは、Googleのクラウド技術を使ったスポーツデータの統計分析などで同社とNCAA(全米大学体育協会)はすでに関係があり、今回の企画もそのご縁から生まれた、と言っている。そしてGoogleはこの機会を、NCAAのデータのより高度な活用の機会と捉えている。

チームはデータサイエンティストと技術者とバスケットボールのファンたちで構成され、GoogleはGoogle Cloud PlatformとBigQuery、Cloud Datalabなどの技術を利用するデータ処理のワークフローを構築した。データは非常に細かくて、各人の毎分のショットブロック数、動物をマスコットにしているチームの逆転負け率、などもある。Googleはそれらのデータを総動員して、今行われているゲームの経過や結果を予想する。そのためには、ゲームの前半から得られたデータをリアルタイムで分析し、それに基づく予想を数分後にコマーシャルで発表する。

Google Cloudのチームが試合中の会場にいて、前半のデータをワークフローに放り込み、NCAAの過去のデータも利用して分析する。ハーフタイムになったら、データをさらに分析して予想を作りだす。その技術的な詳しい説明は、Google Cloud Big Data and Machine Learningのブログで共有されている。

ハーフタイムが終わる前にGoogleは、出来立てほやほやのテレビコマーシャルをCBSとTurnerに渡し、後半が始まる直前にそれが放映される。

“スポーツイベントの実況中に自社のリアルタイム予測分析技術を利用してコマーシャルを作る企業は、うちが世界で初めてだろう”、とGoogleは言っている。

この実験はGoogle Cloudなどの技術を宣伝する方法としても巧妙だが、ファイナルフォーの予想をするテクノロジー企業はGoogleだけではない。

すべてのバーチャルアシスタント(スマートアシスタント、音声アシスタント)が、独自の予想をしている。GoogleのGoogle Assistantだけでなく、AmazonのAlexaも、MicrosoftのCortanaも、AppleのSiriも。でもそれらの一部は、本物のデータサイエンスを利用した予測というより、人が書いた意見のようだ。

このGoogleとNCAAのデータサイエンス/機械学習の実験には、そのためのWebサイトもある。

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Microsoft Azureのアベイラビリティゾーンがやっとアベイラブルになった

どのクラウドを使う場合でも、あなたのアプリケーションの可利用性を高く維持するためには、そのアプリケーションとデータを物理的に異なる複数のリージョンに置きたいだろう。そうしないと、ひとつのリージョンがダウンするとアプリケーションもダウンする。しかし大手クラウドプラットホームはすべて、ひとつのリージョン内に‘アベイラビリティーゾーン(availability zone)’という概念を設けて、アプリケーションを同じリージョン内の二つのデータセンターでホストするオプションを提供している。すべて、と言ったが、Azureのアベイラビリティゾーンは昨年9月にベータでローンチし、今日(米国時間3/30)から一般供用される。

今日のローンチに先駆けてMicrosoftのAzure担当VP Julia Whiteは、データセンターのネットワークに関する同社の設計哲学はつねに、商用利用の顧客にできるかぎり広い圏域のリージョンを提供して、彼らの顧客との至近性を確保し、またローカルデータの独立性とプライバシーに関する法律を守ることにある、と述べた。たしかにAzureは競合他社に比べてリージョンの数が多く、今可利用なものが38、発表されているものが12ある。

“Microsoftのインフラストラクチャのアプローチはエンタープライズの組織を念頭に置いており、そのために多数のリージョンを設けている”、とWhiteは言っている。“このようなリージョンの設定は、容易でシンプルだからしているのではない。顧客が本当に望むものはこれだ、と信じているからだ”。

それぞれのアベイラビリティゾーンに独自のネットワーク接続と電力のバックアップがあり、リージョン内のひとつのゾーンがダウンしてもほかは無事だ。しかしリージョン全体に及ぶ災害はすべてのゾーンを遮断するだろうから多くの企業は、データを少なくともあとひとつの別のリージョンに保存したいだろう。

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MacOSがついに外付けGPUをサポート

macOSは最新のアップデートで外付けのグラフィクスカードが使えるようになる。Appleはこのことを昨年6月のWWDCで発表したが、ついにそれが実現した。MacのユーザーはThunderbolt 3で接続した外付けグラフィクスカードにより、グラフィクスの処理能力を上げることができる。

これまではAppleからeGPU開発キットを買うか、非公式な方法で外付けグラフィクスカードを使うしかなかったが、後者は問題が起きてもAppleは面倒見てくれない。ふつうの使い方ならパワーアップの必要はないが、VRやゲームなどでは有効だろう。ただしmacOSと互換性のある外付けGPUはそう多くないから、慎重に選ぼう。

この機能はHigh Sierra 10.13.4 Combo Updateから有効になり、このアップデートではMessageにBusiness Chatが加わり、iTunesが新しくなり、SafariではCommand+9でいちばん右のタブへ行けるようになる。

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MySQL代替系MariaDBがビッグデータ分析スタートアップMammothDBを買収してBIアナリティクスを強化

MariaDBは、人気の高いMySQLデータベースの簡易な代替系としていちばんよく知られている。しかしMariaDB Corporationを創ったのはMySQLのファウンダーMonty Wideniusであり、そこがそのソフトウェアのすべてをオープンソースのライセンスで提供している。それは明らかに、もっと大きな市場をねらっているからであり、大きくなってOracleなどともより有利に競合したいからだ。という同社が今日(米国時間3/27)、ブルガリアの企業向けビッグデータ分析サービスMammothDBを買収したことを発表した。

MariaDBはすでに、MariaDB AXという名で企業向けアナリティクスとデータウェアハウジングのシステムを提供している。そのサービスは2017年にローンチしたが、これにMammothDBの専門的能力を注いで、力をつけたいのだ。

MariaDBのCEO Michael Howardはこう説明する: “MammothDBのチームは、MariaDBの成長にとってきわめて重要な時期に来てくれた。彼らは、ビッグデータのソリューションでめざましい実績を有している。昨年はMariaDB AXの需要が急増したが、それは、Oracle やTeradataのようなプロプライエタリな提供物と違ってオープンソースの世界では従来、アナリティクスの部分に欠落があり、企業ユーザーはその欠落を埋めたかったからだ。MariaDBがこの成長中のニーズに対応し、そのアナリティクスのプロダクト(MariaDB AX)を継続的にイノベーションしていくためには、MammothDBの専門的なアナリティクスの能力が欠かせない”。

買収の価額は公表されていない。MammothDBは2015年に3TS Capital PartnersとEmpower Capitalがリードするラウンドで180万ドルのシード資金を調達したが、その後の資金獲得の話は聞かない。一方MariaDBは、2017年の後半にAlibaba GroupとEuropean Investment Bankが率いるシリーズCのラウンドで5400万ドルを調達した。その資金が、今回の買収を支えたものと思われる。

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Amazon Echo一般発売、もう招待なしで買えます

eng-logo-2015Amazon.co.jpは、音声アシスタント「Alexa」を搭載したスマートスピーカー「Echo」シリーズの一般販売を本日(3月30日)開始しました。本日より予約販売を受け付け、出荷は4月3日を予定します。もう招待メールなしで購入できるようになります。

Echoシリーズは、2017年11月に招待者限定で国内発売。招待メールを受け取るには、amazon.co.jpの製品ページからメールをリクエストする必要がありました。しかし、リクエストから何か月が経っても招待が届かないというユーザーが続出。『買いたくても買えない』というユーザーが存在していた経緯があります。

一般販売開始にあわせ、3モデルのうちメイン機の「Echo」と廉価機の「Echo Dot」は、エディオン、ケーズデンキ、ジョーシンなど、全国の家電量販店1000店舗以上でも購入可能に。(上位機の「Echo Plus」はAmazon.co.jpのみ)4月3日以降はPrime Nowでの取り扱いも開始します。

Echoシリーズの本体価格は下記の通りです(いずれも税込)

・Echo Dot:5980円
・Echo :1万1980円
・Echo Plus:1万7980円

今回の一般販売開始を記念して、割引キャンペーンも実施します。「Echo Dot」は期間限定で1500円割り引くほか、「Echo Plus」は「Philips Hue」のスマート電球1個とのセット商品として、割引価格で販売します。

また、二子玉川 蔦屋家電(東京都世田谷区)では、Echoシリーズのタッチアンドトライコーナーを本日(3月30日)より設置するということです。

Engadget 日本版からの転載。

NASAが作った雪の結晶が解けていくシミュレーションは嵐の予報に役立つだけでなくとても美しい

雪については、まだ分かってないことが多い。それはどこから来るのか? どこへ行くのか? どんな味がするのか? これらの疑問に、一応の答はあるけれども、もっと複雑な疑問もある。顕微鏡的な微細なレベルでは、空中の雪はどのように解(溶)けるのか? それが、NASAのあるプロジェクトのテーマで、その結果は実用的であると同時に美しい

雪は、天候というシステムの重要な要素だ(雪氷圏(cryosphere)という言葉をご存知だったかな?)。そして、雪が形成され解けていく過程は、気象学者が、たとえば嵐やその激しさを予報するのに役に立つ。でも雪について知るためには、雪片を手のひらに取って、それを見つめているだけではだめだ。どんな研究でも、それを正しく理解するためには現象の数学的モデルが必要だ。

Jussi Leinonenは、NASAのジェット推進研究所で長年、この問題に取り組んできた

“解けていく雪のモデリングに関心があった。それがわれわれの遠隔感知機器の観察に与える影響を、知りたかったからだ”、と彼は最近のリリースで言っている。天候のパターンを理解し予測できることは、もちろんロケットの打ち上げにも関係がある。

Leinonenがもたらしたものは、雪片の解ける様相や要因の正確なモデルだ。それを雪片のタイプごとに、温度の違いごとに、解け方の状態ごとに作っていく。そのベーシックなバージョンは: 雪片の凹面に水が集まってそこが液体になる。その小さな湖が広がり、やがて氷の結晶全体を覆い、核を包む。そしてそれもやがて解ける。

と書いてしまうと単純だが、Leinonenのモデルはきわめて詳細で、雪片の形の違いや塊りの違いによる解け方の違いも表している。それを3Dで視覚化した映像(下図)は、とても美しいだけでなく、とても正しく見える。

正確なモデルがあれば気象学者は、雪や雨のさまざまなタイプを分析でき、それらが、どんな条件下でどう振る舞う、ということも分かる。またそれらの違いがレーダーのどんな画像になるかも、詳細に分かる。

雪片が解けていく様子を高解像度で映像化した動画は、スクリーンセーバーとしても人気が出そうだ。ただしLeinonenが作ったのは、Geophysical Researchに載った研究論文のみだけど。

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LINEがライブクイズ「LIVEトリビア」を4月10日から開始、初回MCはふなっしー

アプリのトレンドに敏感なTechCrunch読者からは「何をいまさら」と思われるかもしれないが、昨今“ライブクイズ”サービスが流行っている。

これはその名の通りライブ配信とクイズ番組を組み合わせたもので、ユーザーはオンライン上でクイズに参加。あらかじめ賞金が設定されていて、全問正解者でその賞金を山分けできる点が特徴だ。Vineの創業者らが立ち上げた「HQ Trivia」がよく知られているほか、日本ではグノシーが「グノシーQ」を始めている。

そしてどうやらLINEもこのライブクイズに目をつけたようだ。同社は4月10日よりライブ配信サービス「LINE LIVE」において、参加型エンターテイメントSHOW「LIVEトリビア」を開始することを明らかにした。

LIVEトリビアではマル・バツで答えられる簡単な問題から、一般教養やトレンド知識、運が試されるものまで幅広いクイズを出題。全問正解者の間で賞金を山分けする(賞金は「LINE Pay」にて支払われる)。

4月10日以降は毎日20時30分から20時45分までの配信を予定しているほか、4月1日から3日間限定で先行体験版を実施。MCは日替わりで、初回は「ふなっしー」が担当する。

今後はLINE LIVEアプリに加えて、LINEのトークルーム上でもクイズへの参加ができるようになるほか、オンラインだけでなくオフラインでもLIVEトリビアがコミュニケーションツールになることを目指していくという。

野村アセットがロボアド「クロエ」のエイト証券を買収、出資額は16億円

野村アセットマネジメントは3月30日、ロボアドザイザーサービスの「クロエ」を提供するエイト証券および、同社の親会社である香港の金融持株会社8 Limited(エイト・リミテッド)に出資することを明らかにした。

エイト証券に対する出資額は約16億円、8 Limitedに対する出資額は約11億円の予定。エイト証券については発行済株式総数の過半数を保有することになるという。払込みは4月上旬の予定だ。

クロエは2017年2月にローンチされたロボアドザイザーサービス。最初にライフステージに応じた目標を設定し、それに基づく形で1万円から投資を行っていく。ポートフォリオは東京証券取引所に上場するETFによって構成。円建てで投資するため、為替変動による影響は受けないのも特徴だ。

同じく8 Limited傘下の8 Securities Limited(エイト・セキュリティーズ・リミテッド)も香港でロボアドバイザーサービスや株式取引サービスを展開。野村アセットでは8グループと連携してクロエのサービス拡充に取り組むとともに、他の金融機関等を通じたサービスの提供も目指す。

また今秋を目処にインデックスファンド「Funds-i(ファンズアイ)」をエイト証券で取扱う予定で、同社とともにアプリ開発を含めた準備も進めていくという。

(編集部注:3月30日17:20、「Funds-i」の取り扱い時期について誤りがあったため、訂正いたしました。)

アナリストのジーン・マンスター曰く「TeslaはおそらくModel 3の生産目標に届かない」

アナリストのGene Munsterの予測によると、TeslaはModel 3の生産目標を達成できそうにない。Bloombergが伝えた。MunsterはBloombergのインタビューに、投資家らはTeslaが週に2500~3000台生産すると予想したが、実際には週に1500~2000台となる可能性が高いと答えた。そんな予測にも関わらず、MunsterはTeslaの将来に楽観的だ。

「Model 3のような予約が入る車はめったにない」とMunsterは言った。「これ以上増えることはないだろうが、おそらく予約は40万台くらいで供給より需要が多い状態なので、Elon Muskはそれを強調するだろう。短期的には投資家の耳には届かないだろうが、長期的には生産のペースが上がれば株価はすぐに戻るだろう」」

Munsterの予測のすぐ前に、BernsteinのアナリストらはTeslaがModel 3の最終組み立てに自動化を多用しすぎていると指摘していた。彼らはTeslaが生産目標に届かないのはそれが原因だと主張した。

昨年8月、Tesla saidは2017ね末までにModel 3を週に5000台生産すると予想した。その後同社は数字を調整した。Teslaは1月に四半期末にModel 3の生産ペースは週に2500台で、Q2末には毎週5000台を目指すと語った。

Teslaはこの件についてコメントを拒んでいる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

「パズドラのようなゲームを、サーバの知識なしで作れる環境を」ゲームインフラのGS2が8000万円を調達

「パズドラやモンストのようなゲームを、サーバの知識がなくても作れるような環境を整えていきたい」——ゲームサーバのクラウドサービスを提供するGame Server Services(GS2)で代表取締役社長CEOを務める丹羽一智氏は、同社の展望についてこう話す。

GS2が手がけているのはゲームサーバの開発・運用を行わずにゲームを作れるようにする、開発者向けのインフラサービスだ。同社は丹羽氏がセガや任天堂を経て2016年に創業。同年12月にワンダープラネットから資金を調達し、サービスのベータ版を公開している。

そんなGS2は3月30日、4社を引受先とした第三者割当増資により8000万円を調達したことを明らかにした。引受先となったのは大和企業投資GameWithKLab Venture Partnersディー・エヌ・エーだ。今回調達した資金を基に開発体制を強化し、サービスの拡充を目指すという。

サーバの保守、管理、運用が不要に

同社が手がけるプロダクトや、背景にある近年の技術トレンドについては前回の調達時に詳しく紹介している。ポイントとなるのは2015年ごろから注目されている「サーバレスコンピューティング」や「FaaS」と呼ばれる技術だ。

サーバレスというのは「サーバが一切必要ない」ということではなくて、「サーバの保守、管理、運用がいらなくなる」という意味。代表的なのはAmazonが手がけるAmazon Lambdaで、「API Gateway にHTTP リクエストが届いたら○○を実行せよ」というように、イベントが発生した際にあらかじめ登録しておいた関数を実行できる。

このFaaSによって開発者の負担も減った。プログラムの実行時間に対して課金されるので「利用した分だけ払う」ということができるようになる。従来はサーバの起動時間に対して課金されていたため、アクセスが少なくてもサーバを起動していれば費用が発生する点がネックになっていた。

このような概念をゲーム分野に持ち込んだのがGS2のサービスだ。GS2自身もサーバレスコンピューティングを活用して設計。低価格ながら大量のアクセスを捌けるスケーラビリティと、サーバダウンが発生しない高可用性を併せ持ったサービスを目指している。

具体的にはゲーム専用のSDKとAPIを開発。「ゲーム内通貨(魔法石)の管理機能」や「チャット機能」など、ゲームに必要な各要素を細かく切り分けて提供する。2016年12月の取材時には9個だったAPIの数は、現在21個になったそうだ。

初期費用は一切不要。1時間あたり数円〜数十円、ゲームサーバへのAPIリクエスト1000回〜10000回あたり数円というように、各サービスごとに使用時間またはAPIのリクエスト回数に応じて料金を支払う。「APIをたたくだけで使えるが、裏側ではすごいデータベースが動いている。使う側はシンプルで、かつ大量のアクセスにも耐えられる」(丹羽氏)サービスだ。

「FaaSは便利な一方で使いこなすのが難しいという側面もある。たとえばamazonが提供しているフルマネージドサービスは、独自のアーキテクチャで作られていて流儀を覚えるのに学習コストがかかる。サーバの基本的な知識ですら学習コストがかかるのに、FaaSの学習コストまでをみんなが支払う必要はない」(丹羽氏)

サーバのノウハウがなくてもゲームを作れる環境

GS2のサービスによって大きく2つの変化が起きる。1つはサーバを開発・運用するノウハウがない人でもゲームを作れるようになること。もう1つは従来に比べて開発の効率化が見込めるということだ。

「たとえばこれまで家庭用ゲーム機の開発をやってきた開発者たち。その中には面白いゲームを作ることはできるが、サーバには詳しくないという人も少なくない。そんな開発者が自分たちだけでもモバイルゲームを作れるようになる、というのを1つの目標にしている」(丹羽氏)

昨今ではモバイルゲームの配信開始時やイベント実施時に、サーバ障害が発生したというニュースもよく目にする。丹羽氏によると、これらは「設計ミス」「実装ミス」「キャパシティ予測ミス」のいずれかが原因となっているケースが多いそうだ。GS2であればゲーム毎にサーバシステムを都度開発する必要はないし、サーバ開発の経験や専門知識は必須ではなくなる。

「任天堂プラットフォームでは、ゲームサーバの開発・運用をせずともネットワーク対応のゲームを作れるような環境を実現できていた。一方でモバイルゲームにおいてはそれができていないため、開発効率の面で課題があったり、サーバ知識のない開発者が困ったりしている」(丹羽氏)

開発費の高騰や開発規模の大規模化、期間の長期化などはモバイルゲーム業界の課題。これらを解決するためには、開発効率向上を避けては通れない。

「Unityのようなゲームエンジンが開発効率を向上させ広がっていったように、サーバ側でこのような環境を提供していきたい。サーバのノウハウがないためにモバイルゲームを作れなかった開発者がチャレンジできるようになった結果、ユニークな発想の新しいゲームが生まれてくると嬉しい」(丹羽氏)

Apple CEO Tim Cookがプライバシーの懸念で再びFacebookを叩く

火曜日(米国時間3/27)に、Appleにとって昔から重要な教育市場に対する次のステップをプレゼンしたCEOのTim Cookは、Facebookを批判することを一休みしていた。しかしその翌日、MSNBCとRecodeの共催イベントに招待されたCookは再びFacebookのCambridge Analytica問題に触れ、消費者のプライバシーについて問いを投げかけた。

Cookはそのインタビューで、テクノロジーの大企業は自己規制が最良の態度だと思うがしかし、“今回はそれでは済まない”、と述べた。自分がもしZuckerbergの立場だったらどうするか、という問いに対しては、あっさりと、“私ならそんな状況にはならない”、と言った。

もちろんこのCEOは過去にも、Facebook批判をためらったことはない。2015年にはGoogleやFacebookのようなインターネット企業のやり方を暗に批判して、“彼らはあなたに関して分かることをすべて貪(むさぼ)り食って、それを金(かね)にしようとしている。それは間違っている、と私は思う。それは、Appleがそうなりたいと願う企業の形ではない”。

Cambridge Analyticaの一件がばれたあとの先週末にCookは、これと同じことを、Facebookに対するもっと直接的な批判として述べた。中国で行われたカンファレンスで彼は、“あなたが長年何に関するWebサイトを閲覧してきたか、あなたの連絡先は誰々か、彼らの連絡先は誰々か、あなたは何が好きで何が嫌いか、そしてあなたしか知らないはずの日常生活の細部、そんなものが分かる能力は、この世に存在すべきでない”。

Cookは今週も、同じことをステージで繰り返した: “われわれがもしも、そうやってわが社の顧客情報を金にしていたら、大量の金を稼げただろう。私たちの顧客を、自分のプロダクトにしていたら…。われわれは、それをしないことを選んだ”。

1月にアップデートされた同社のプライバシーポリシーにも、これと同じ心が映しだされている:

Appleはプライバシーが基本的人権の一部であると信ずる。したがってすべてのApple製品は、次のように設計されている:

  • 可能なかぎり処理はデバイス上で行う
  • データの収集と利用を制限する
  • ユーザーの情報に関してはコントロールをユーザーに与え透明性を確保する
  • セキュリティの強力な基盤の上で構築する

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa