物理演算ゲームBrain Dotsに自分でステージを作れる「ビルダー機能」が搭載された

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トランスリミットが提供する物理演算パズルアプリ「Brain Dots」。当初300までだったステージ数も現在は500以上にまで拡大したが、ヘビーユーザーはすでに全ステージをクリアしているそうで、同社にはステージ追加の要望が寄せられている状況だ。

そんなBrain Dotsが10月1日にバージョン2.0のアプリの提供を開始した。その目玉となるのが、ユーザーが自らステージを作成し、他のユーザーと共有できる「ステージビルダー機能」だ。

ステージビルダー機能を使えば、ユーザーはBrain Dotsのステージを構成する様々なパーツを自由に配置し、新たなステージを作成できる。作ったステージは、作成したユーザーがクリアすると公開可能になる。公開されたステージは世界中のユーザーがプレイしたり、評価・お気に入り登録したりできる。

コンシューマーゲーム機のWii Uにおいては、9月に任天堂が「スーパーマリオメーカー」というタイトルをリリースしている。これは人気アクションゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のステージを自ら作成し、世界中に公開できるというもので、ソーシャルネットワークを見ると非常に人気を博しているようだ。今回のステージビルダー機能のコンセプトはこれに近いだろう。トランスリミットでは新機能によって、「Brain Dotsはユーザーが作りユーザが遊ぶプラットフォームとして生まれ変わる」と説明している。

ちなみに最新のダウンロード数やアクティブユーザー数については聞けなかったが、「ダウンロード数は伸びているし、継続率は非常にいい。(アクティブについては)リリース当初の勢いがもの凄かったので目減りしている感はあるが、もうひと山作っていく」(トランスリミット代表取締役の高場大樹氏)とのこと。

ステージビルダー機能のイメージ

ステージビルダー機能のイメージ

Twitter、Jack Dorseyの永続的CEO復帰報道で4%高

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今日(米国時間9/30)Re/codeは、数ヶ月に及ぶ噂の後、Jack Dorseyが永続的CEOに就任すると報じた。これまで投資家や同社に近い人々はDorseyの登板を望んできたが、取締役会の手続きが続いていた。そとも早ければ明日には完了するとRecodeの情報筋は伝えている。これは、DorseyがTwitterとSquareを同時に率いることを意味している。取締役会も改編され、元CEOのDick Costoloは退任する見込みだ。

Twitterの株価はこのニュースを受け4%以上高値をつけた:

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投資家のChris Saccaは、次期CEOにDorseyを推す熱心な支持者の一人だ。Dorseyにとってこれが2度目の任務となる。

[多くの投資家、アナリスト、ユーザー、広告主、メディアパートナー、およびTwitter従業員にとって、誰かが次のTwitter CEOになるべきかは明白だ。]
[Twitterは @jackを永続的CEOに指名し、@adambainをプレジデント兼COOに昇格させるべきだ。@evは取締役会最高責任者になるべきだ。]

Saccaをはじめ多くの人々は、Twitterがサービスを進化させ成長を促進して再び軌道に乗るためには、Dorseyが適任であると信じている。それはこれが元々彼のプロジェクト(Ev WilliamsのOdeoに基づく)だからだ。彼はTwitterの「心の拠りどころ」であると、内部で度々言われてきた。

元Twitterのプラットフォーム責任者で現在Redpointの投資家であるRyan Sarverは、Dorseyの復帰について思いをこう語った。

[私は今もTwitterが10億人以上の人々に触れる世界で最も重要なサービスの一つになれると信じている。]
[Twitterは才能ある人にとってずっと面白い働き場所になり、@Jackは最高の人材を引き入れる能力を見せてきた。]

果たしてDorseyが実際CEOに復帰するかどうかに関して、あるゆる兆候は肯定的だ。残る疑問は「いつ」だけだ。その疑問は一部人材の流失や不満を呼んだ。おそらくこれがTwitterに必要なパンチなのだろう。

本誌はTwitterとSquareの両社にコメントを求めており、情報が入り次第続報する予定だ。

アップデート:両社ともコメントを拒んだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

『医薬品副作用被害救済制度』サイト新規制作

厚生労働省により主導されている『医療品副作用救済制度』の周知と制度紹介のための特設サイトの制作プロジェクト。 当プロジェクトの大きな特徴として、「ユニバーサルデザインにおける色覚バリアフリーへの提言」などの資料に見られる […]

花と植物がテーマのメディア「LOVEGREEN」、運営会社が資金調達

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インキュベイトファンドが運営する起業支援プログラム「Incubate Camp 8th」にも参加していたストロボライトが9月30日、アイモバイル、SMBCベンチャーキャピタル、プライマルキャピタル、個人投資家より資金調達を実施したことを明らかにした。調達額は非公開。

ストロボライトが手がけるのは、花や植物を中心とした生活「ボタニカルライフ」の支援をテーマにしたメディア「LOVEGREEN」だ。日本にも進出する米houzzやDeNA傘下のiemoが住宅をテーマにしたメディアというならば、LOVEGREENはその植物版といったところだろうか。

ボタニカルとは、「植物の」という意味。2014年頃から飲料や美容関連の商品などでもそのキーワードが使われるようになってきた。実際アパレルやインテリアショップでも植物を販売しているケースをよく見かけるようになった気がするのだが、ストロボライト代表の石塚秀彦氏によると、「20〜40代、今までのコアな園芸層とは違う新しい層が購入している」のだという。

Instagramのハッシュタグを見ても、「#花」の投稿数は「#ファッション」の2倍なのだとか。もちろんファッションもアイテム名やブランド名、植物も品種名など粒度の違うハッシュタグが数多く存在するのでこの「2倍」という数字をそのまま人気のバロメーターと考えるわけにはいかないだろうが、植物に今までとは違う層の注目が集まっているというのは事実だろう。

その一方で、実はこれまで特化したスマートフォン向けのメディアはあまりなかったと石塚氏は説明する。キュレーションメディアなどでも花や植物を扱う記事はあるが、それはコーディネートやデザイン的な見方が中心。「育て方などについて困った際、頼るメディアやコミュニティがない状況。そういうニーズも解決していきたい」(石塚氏)。今後は広告や店舗課金、ECなどでのマネタイズを検討する。

Googleのプラットホーム: Androidの全世界アクティブユーザ数が14億–途上国で増加衰えず、合衆国は学校でChromebook急増中

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Google発のモバイルOS Androidの、グローバルの月間アクティブユーザ数が14億に達した。GoogleのCEO Sundar Pichaiが、今日(米国時間9/29)サンフランシスコで行われたNexus関連のイベントで、Android関連のデータを明かした。

2014年6月に行われたデベロッパイベントでの発表では、Androidの月間アクティブユーザは10億強だった。

2013年6月の発表ではAndroidのアクチベーションが9億に達し、毎月150万の新しいデバイスが増えている、とされた。

そして2013年9月に、Androidのアクチベーション総数が10億を超えた。

スマートフォン市場に関するこの夏のGartnerの数字では、Androidの前年度比増加率がこれまでの最低だった。世界のスマートフォン市場の約82%を占めるに至ったAndroidは、そろそろピークに達したか、と思われた。

しかしそれでもPichaiは、途上国市場におけるAndroidの成長に関して強気で、一部の市場では前年比で倍増、と述べた。具体的にはそれは、インドネシアとベトナムだ。

“全世界で4億のアクティブデバイスが増え、勢いは全世界的に衰えていない。とりわけ活発なのが新興経済圏だ。それは一つや二つの地域ではないが、中でもインドネシアとベトナムでは前年比で倍増となった。しかも、増加分の多くはスマートフォン初体験初購入の人びとだから、感動的ですらある”、とPichaiは語った。

“われわれは今、次の10億のユーザをオンラインへお連れする道の途上にいる”、と彼は付言した。

彼は途上国向けの高品質低価格スマートフォンブランドAndroid Oneについても触れた。“われわれはこの事業をさらに多くの国に広げた”、と彼は述べ、“1か月ほど前にはトルコで立ち上げ、General Mobile社のAndroid One機は今ではトルコのベストセラー機だ”、と例を挙げた。〔関連記事。〕

Pichaiはさらに、合衆国の学校におけるChromebookの伸びを強調した。“合衆国以外の国でも徐々にその兆しがある。合衆国の9月のデータでは、毎日3万のChromebooksが新たにアクチベーションされている”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonがシアトルで一般の人が荷物を配達するサービス「Flex」をローンチ

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Amazonは今年の始め、Postmatesの買収を検討していたが、最終的に彼らと真っ向から対立するサービスを構築することにしたようだ。Eコマースの巨大企業はFlexの全貌を明かした。FlexはAmazonの新しいオンデマンドの配達サービスで、既存の配達業者ではなく一般の人が荷物を配達する。

このオンラインの小売大手は、荷物を配達することで1時間につき18ドルから25ドルの収入をワーカーに提供する。ワーカーは自分の自動車を使い、スマートフォンのアプリから配達ルートのサポートが得られる。

このサービスはシアトルで利用可能だ。Amazonはシアトルで、同社の1時間内で配達を行う Prime Nowのための配達人員の採用に注力している。また、Amazonは将来的には違う荷物の配達を行うことも検討していると言う。

だた現状のところはAmazon Flexの展開で、Prime Nowの配達を素早く行うために、配達能力の拡張を目指しているようだ。

シアトルがPrime Nowの対応地域になったのは比較的最近のことだが、Amazonが自社のホームタウンで試しているのは「ギグ・エコノミー(簡単な仕事の経済)」のワーカーを活用する方法だけではない。Amazonはシアトルの地域で初めてビール、ワインやリキュール類のオンデマンドの配達オプションをPrime Nowに追加した。

また、AmazonはFlexのプログラムについて、Prime Nowに対応している市場にも直に展開する予定だとした。ニューヨーク、バルチモア、ダラス、オースティン、シカゴ、インディアナポリス、アトランタ、ポートランドなどが含まれる。

Uber、lyft、Postmatesのような競合他社やその他のオンデマンドサービスと同様、Amazonはワーカーに対して自分で労働時間を設定し、「自分自身のボス」になれるということをFlexで訴求している。勤務を希望する人は一日の中で対応できる時間を、2時間、4時間、8時間のブロックで選択する。あるいは対応可能な時間を直近のうち12時間分まで入力することができるとAmazon Flexのウェブサイトは説明している。

「好きな分だけ働くことができます」とサイトは伝えている。

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仕事を受ける前に、Flexのワーカーは典型的な経歴チェックに合格する必要がある。また、21歳以上であり、運転免許証、自動車とAndroid端末を所持している必要がある。(Amazon FlexのアプリはまだiOSに対応していないようだ。AmazonのモバイルOSであるFire OSはAndroidベースであり、専任の担当者もAndroidが多いことから特に驚くべきことではない。)

シフトを始める時、ドライバーは荷物を近い場所から受け取り、登録した対応可能時間を基準に、移動可能な距離内で配達を行うとAmazonは伝えている。

現在、Amazon Flexの仕事は車での配達に限られているが、将来的にはバイクや徒歩での配達にも対応するとAmazonはいう。

Amazonの「ギグエコノミー」への参入がこの市場にどのような影響をもたらすかに注目したい。何故なら大手企業の参入はビジネスモデルを合法化する傾向にあるからだ。このモデルは昨今の重要な議論の的となっている。食料品配達サービスのInstacartは契約ワーカーモデルから離れたが、一方でUberはドライバーを従業員として再分類することに対して争う姿勢を見せている

配達サービスを買収するか、構築するか

Amazon Flexは、Prime Nowのオンデマンド配達サービスの提供を進めるほど増加する配達コストを下げる方法を模索する中で誕生した。Amazonはこの問題を解決するのに企業買収も検討していた。

今年、TechCrunchはAmazonがPostmatesを買収しようとしているという話を聞いた。Postmatesはサンフランシスコに拠点を置くオンデマンドの配達サービスだ。そして、既存の配達事業者ではなく、クラウドソースの労働力を活用し、荷物を玄関先まで届けている。(AmazonはPostmatesとの関係にまつわる噂や予測についてコメントすることを差し控えている。)

「Postmatesを買収することや他の配達コストを下げる方法について多くの議論がなされました」と情報筋はTechCrunchに話す。「Postmatesとはかなり近づいていました」。

Postmatesの話はAmazonの内部で広く配達の課題をどう解決するかと議論していた時に持ち上がったという。Amazonは配達の効率性の向上の面はもちろんのこと、Prime Nowのプラットフォームにさらにカテゴリーを追加して、スケールさせる方法を検討していた。Amazonは、他の食料品配達分野のスタートアップを探したが、最終的に自社で料理を配達するサービスのローンチに至った。

Postmatesとの話に対してどちらが結論を出したかは定かではない。Postmatesは6月に8000万ドルの資金調達ラウンドを実施し、評価額は5億ドル近くまでなった。Postmatesは自分たちだけで成長する道を選んだのかもしれない。あるいは、Amazonが自社の手掛ける料理配達やホームサービスのように、独自のサービスを構築し、自社の規模で潜在的な競合を圧倒する道を選択したのかもしれない。

Wall Street Journalは、Amazonが自社の配達サービスを構築していることが初めて表面化した夏頃に記事を出している。Amazonは配達サービスを開発することで、2014年で収益の伸び率より高い、31%も増加している輸送コストを削減する助けになるだろう。また、これをAmazonが配達事業者と契約する際にも交渉材料として用いることができる。

配達コストが高額になり、それを解決することがAmazonにとって長年の課題だった。そのため、AmazonはAmazon Primeのメンバーシッププログラムを79ドルから99ドルに変更したり、他にも施策を行っていた。

Amazonは現在、カスタマーに荷物を届けるために、UPSや米国郵便公社の日曜配達、対応している地域では食料品の早朝配達のために複数の配達サービスを利用している。Prime Nowの配達にも契約している配達事業者がある。法規制が整った際には、ドローンで配達ができるようにプログラムを開発している。

AmazonはFlexを公的な声明として発表してはいないが、ウェブサイトは公開されていて、配達ドライバーの仕事に興味がある人のサインアップを受け付けている。

コメントを求めると、AmazonのスポークスマンはシアトルでAmazon Flexが利用可能であることを認め、Prime Nowに対応している都市でも近々利用できるようになると話した。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

応募は金曜日まで! スタートアップバトル参加企業は急げ!

毎年恒例のスタートアップのお祭り「TechCrunch Tokyo 2015」は11月17日、18日と、開催まで残り1カ月半ほどとなった。セッションプログラムの告知は順次開始しているが、メインコンテンツの1つである「スタートアップバトル」への登壇スタートアップの募集のほうは、実は締め切りが早めなので、イケてる起業家の皆さんにリマインドしたい。

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応募の締め切りは10月2日金曜日23時59分まで!

スタートアップバトルが何かを簡単に説明すると、スタートアップ企業が今年ローンチした、もしくはローンチ予定のプロダクトをプレゼンで競い合うというもの。昨年は113社の応募があり、書類審査に通過した12社が決勝に進出した。今年も決勝には10社前後に登壇してもらう予定だ。優勝チームには賞金100万円を贈呈する。また、決勝進出が決まった全チームには、会場の展示ブースを無償で提供する。惜しくも本戦出場を逃したチームの中でもVCを中心に構成される予選審査員がこれはと思った何社かには同様の特典を用意する予定だ。

応募の締め切りは10月2日金曜日23時59分までとなっている。どんどんお申し込みいただければと思う。

応募資格

  • 未ローンチまたは2015年1月以降にローンチしたデモが可能なプロダクト(サービス)を持つスタートアップ企業(未公開プロダクトを歓迎します)
  • 創業年数3年未満(2012年11月以降に創業)で上場企業の子会社でないこと。なお、このイベント以前に開催された他のイベントで受賞をしていないプロダクトを優先します

審査について

  • 審査基準: 企業とプロダクトを対象にし、そのプロダクトの市場性やビジネスの成長性、またビジョンを実現していけるチームであるかを基準とします。
  • 事前審査:一次審査は書類審査とし、その後一部評価に必要な情報が足りない場合はインタビューやデモを見せていただく場合があります。選考を通った応募企業には運営事務局から10月9日までに審査結果を通知します。
  • 決勝戦: TechCrunch Tokyo 2015の2日目(11月18日午後)に行います。TechCrunch Japanが選んだ審査員によって最優秀企業を選出します。

予選審査員

  • 今野穰氏:Globis Capital Partners パートナー、Chief Operating Officer
  • 和田圭祐氏:Incubate Fund ジェネラル・パートナー
  • 松山太河氏:East Venturesパートナー
  • 有安伸宏氏:コーチ・ユナイテッド代表取締役社長
  • 西田隆一氏:B Dash Ventures シニア・インベストメント・マネージャー
  • 西村賢:TechCrunch Japan編集長

応募はこちらから

ハッキングされたサイトの再審査リクエストに対するサポートについて

2015 年現在、ハッキングされたサイトの数は 180% 増加し、ハッキングされたサイトからの再審査リクエストの数は 300% 増加しています。Google では、ウェブマスターが初めからハッキングを防止できるよう、ブログ記事「サイトの不正なハッキングをいち早く見つける 3 つの方法」や #NoHacked キャンペーンなどの取り組みを通じてサポートしています。今回は、実際にハッキングの被害にあってしまったウェブマスターに向けて、再審査リクエストをより迅速に、容易にするために、Google が現在努力を注いでいる以下の3点についてご紹介します。

1)コミュニケーションの改善
2)ツールの改善
3)継続的なフィードバック ループ

1. ハッキングされたサイトのウェブマスターとのコミュニケーションの改善

昨年、Google では再審査プロセスに「審査担当者からのお知らせ」機能を導入しました。この機能により、再審査リクエストに応じて各ケースに合った具体的な例やアドバイスをウェブマスターに提供できるようになりました。2015 年の現時点までに、ハッキングに関する再審査リクエストが承認されなかったウェブマスターの 70% 以上に対し、カスタマイズしたお知らせを送信し、まだハッキングされたコンテンツが残っている箇所やそれらを見つけ出す方法を具体的にお伝えしてきました。その成果は良好であり、ハッキングに関する手動による対策がサイトに適用されてから、ウェブマスターが問題を解決し、その手動による対策が解除されるまでの平均所要時間を 29% 短縮することができました。

詳細なガイドを含む「審査担当者からのお知らせ」の例と、ハッキングされたテキストやハッキングされたページのカスタム例

Google では、2 回目となる #NoHacked キャンペーンも実施し、ハッキングの防止と復旧をより細かくサポートしました。これは、サイトのセキュリティを改善する方法と、サイトが侵害された場合にサイトを修正する方法に焦点を当てたキャンペーンでした。最初の投稿は ブログ記事「#NoHacked キャンペーンを開始します: 不正なハッキングの標的にならないようにするには」でご覧いただけます。

2. ツールの改善(ハッキングに関する手動による対策の自動解除など)

昨年、Google では Fetch as Google ツールに「取得してレンダリング」機能を導入しました。この機能により、ウェブマスターはウェブサイトが Googlebot にどのように見えているか正確に確認できます。この機能がハッキングからの復旧に役立つのは、多くのハッカーが挿入するクローキング コンテンツは、人間のユーザーには表示されませんが、Googlebot などの検索エンジン クローラは認識できるからです

今年は、サイトがハッキングされた場合のトラブルシューティングも 23 言語で公開しました。これに沿うことで、ウェブマスターはハッキングから復旧するための基本的な手順を確認できます。ご利用の際は、トラブルシューティングが役に立ったかどうかをお知らせいただけると助かります。Google では、トラブルシューティングの機能性と効果の向上に引き続き努めていきます。

さらに、Google ではハッキングに関する手動による対策の一部について、自動解除のベータ版テストも行っています。Search Console で [部分一致] に「ハッキングされたサイト」に対する手動による対策が表示されている場合、ハッキングされたコンテンツが存在しなくなったことが Google のシステムで検出されると、その手動による対策が自動的に解除されることがあります。手動による対策が表示された場合はこれまでどおり再審査リクエストを送信することをおすすめしますが、「ハッキングされたサイト」に対する手動による対策の表示が消えても驚かないでください。

[部分一致] に表示される、ハッキングされたサイトに対する手動による対策の例: ハッキングされたコンテンツが存在しなくなったことが検出されると、手動による対策が自動的に解除されることがある

3. フィードバックの提供をお願いし、対策を講じる

このようなコミュニケーションとツールの改善は、ハッキングされたサイトのウェブマスターから寄せられたフィードバックによってもたらされました。たとえば、今年の初め、Google では米国のマウンテン ビューとアイルランドのダブリンにおいてブレインストーミング セッションを開催し、ハッキングに関する再審査プロセスを経験したウェブマスターを招待しました。また、ハッキングに関する再審査を経験したウェブマスターを対象にサンプリング調査も行いました。その結果、再審査プロセスに不満を感じたウェブマスターは 15% のみでしたが、これらのウェブマスターが直面した主な課題として、ハッキングされたサイトに関する通知とハッキングの解決方法がわかりにくいということが判明しました。このフィードバックは、ハッキングからの復旧に関する詳しいブログ記事だけでなく、最新の #NoHacked キャンペーンの多くのコンテンツの執筆において役に立ちました。

(高解像度バージョン)https://goo.gl/photos/TkvkwYt23MpVHBwz6

ダブリンでは地元のウェブマスターとのミーティングの後に、ハッキングに関する再審査プロセスを改善する方法についてブレインストーミングを行いました

Google では、上記の方法だけでなく、ハッキングされたサイトに関するウェブマスター ヘルプや、セキュリティ、マルウェア、ハッキングされたサイトに関するフォーラムのセクションを通じて、ハッキングされたサイトのウェブマスターを引き続きサポートしていきます。ハッキングされたウェブサイトからの復旧をどうすれば Google がより適切にサポートできるか、ウェブマスター ヘルプ フォーラムGoogle ウェブマスター コミュニティへご意見をお寄せください。


モバイルポータル「Syn.」参画のスケールアウト・nanapi・ビットセラーが合併、新会社は「Supership」に

supership2014年10月にKDDIが主導して立ち上げたモバイルインターネット向けの新ポータル構想「Syn.」。昨年11月には僕らのイベント「TechCrunch Tokyo 2014」でもその詳細を聞くことができたし、参画企業のサイト・アプリにはSyn.の独自メニューが付くなどしていたのだけれども、発表から1年が経過して1つ大きな動きがあったようだ。

Syn.に参画し、KDDI傘下となっているスケールアウト、nanapi、ビットセラーの3社は、11月1日(予定)を効力発生日として合併することを明らかにした。新会社名は「Supership株式会社」となる。新会社の代表には、KDDIにおけるSyn.構想の立役者であり、Syn.ホールディングスおよびビットセラーの代表取締役を務める森岡康一氏が就任する。

今後は各社で展開していた広告、インターネットサービス、プラットフォーム事業等の事業基盤を活用。「すべてが相互につながる『よりよい世界』を実現する」という理念のもとで新サービスを提供するとしている。具体的なサービスについては現時点では明らかにされていない。また、各社で提供するサービスについては、引き続き利用できる。

またSyn.ホールディングスでは同日、あわせてアップベイダー、Socketを子会社化したことも明らかにしている。

クラウドインテグレーターのtoBeマーケティングがDraper Nexusから3000万円を調達

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顧客管理システムとマーケティング・オートメーションを組み合わせたクラウドサービスの導入とコンサルティングを手掛けるtoBeマーケティングが本日、9月30日にDraper Nexusから3000万円を調達したことを発表した。

toBeマーケティングは小池智和氏が20156月に立ち上げ、SalesforceCRM(顧客管理システム)とSalesforceの別サービスであるホームページの閲覧状況などをトラックするPardotを組み合わせたソリューションの導入支援から導入後のシステムの活用支援を行っている。toBeマーケティングは、自社でサービスを構築して提供するようなスタートアップ企業ではないが、昨今注目されるクラウドサービスを法人が有効活用できるよう支援するクラウドインテグレーターだ。TechCrunch JapantoBeマーケティングのCEOである小池氏に話を聞いた。

toBeマーケティングCEOの小池氏

toBeマーケティングCEOの小池氏

小池氏はtoBeマーケティングを立ち上げる前、リクルートを経てSalesforceに籍を置き、法人向けクラウドサービスの導入やコンサルティングに携わってきた。企業がSIerにシステムを発注した場合、SIerはカスタマイズしたシステムを一から構築するため、開発に数ヶ月を要したり、コストも数千万円に及ぶケースもあった。SalesforceAmazonAWSなどのクラウドサービスが登場したことにより、コストを抑えて短期間でシステムを導入することが可能となった。しかし、法人がクラウドサービスを導入する際、クラウドサービスを既存のシステムと紐付けるのに問題があったり、クラウドサービスの機能を営業活動の促進のために活用しきれないことが多かったと小池氏は説明する。toBeマーケティングはそのような問題を解決するため、サービスの初期設定から使い方の研修、そして導入後も企業にサービスが定着するようサポートを行う。

toBeマーケティングの特徴は、CRMとウェブサイトの顧客の訪問状況やメール配信といったマーケティング・オートメーションを組み合わせている点だ。これにより、さらに効率的に企業の営業活動を促進することができると小池氏は言う。例えば、これまでのCRMでは法人を業種、性別、担当者の役職といった属性別に分け、過去のコンタクト状況を知ることができた。そこに、Pardotのマーケティング・オートメーションシステムで得られる、見込み顧客がどの製品に興味を持っているかや、自社ウェブサイトのどのページをどの程度の頻度で見ているかの情報が加わることで、次の営業や訪問の際の提案やフォローアップに役立てることができる。小池氏は「CRMでの属性情報とコンタクト状況の間にウェブでの行動履歴など情報を当て込むことで、法人を属性という一側面からだけでなく、興味関心という側面からも把握できる」と説明する。

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toBeマーケティングは、さらに導入後のサポートを提供する。電話サポート、企業が参照できる独自日本語マニュアルの提供、そしてtoBe マーケティングのコンサルタントや他のユーザー間でコミュニケーションが取れるサポートサイトを運営している。サポートサイトではtoBe マーケティングに個別で連絡したり、一般的な使い方の質問などは他ユーザーと共有したりすることができる。これまでのSIerのように導入したらそこで一段落なのではなく、クラウドサービスは月額サービスのためユーザー企業の継続利用を促すことが重要だ。toBe マーケティングも定額の料金プランを用意しているため、どのようにサービスを法人顧客に定着を促し、他の競合他社と違う価値を提供していくことが重要となるだろう。

企業がクラウドサービスに関心を示し始めるにつれ、クラウドインテグレーターの市場も加熱しつつある。この市場には他にもテラスカイウフルパソナテキーラといった企業がAWSSalesforceなどのクラウドサービスの周辺にエコシステムを形成している。クラウドインテグレーター市場が密集するようになれば、事業拡大のための統廃合が進むことが予想できる。さらには、クラウドサービスが国境を超えて他の国や地域に進出したり、ネットワークを強めるためにクラウドインテグレーターを買収するケースもある。これは、投資家にとって注目に値する動きと言えるだろう。従来、SIビジネスへの新規参入はスモールビジネスと見られていたが、成長速度や買収の可能性を見据えた上で、今回のようにVCによる投資が出てきているのは興味深い。

今回toBe マーケティングに出資したDraper Nexusはマーケティング分野で、コンテンツマーケティングのInnovaやビジネスの統計分析サービスのXICAなどに投資してきた実績がある。toBeマーケティングへの投資で、Draper NexusはさらにB2B向けのマーケティング市場での知見を深め、各投資先にそれを活かすことができるだろう。

現在、toBeマーケティングはすでに70社程にサービスを提供しているという。彼らのチームは9名だが、今回調達した資金で営業やマーケティング・コンサルタントの採用を進める予定だと小池氏は話す。

英国発の日本人スタートアップ・エネチェンジ、電力自由化に向けサービスを開始

エネチェンジ代表取締役の有田一平氏(右)と創業メンバーでアドバイザーの城口洋平氏(左)

エネチェンジ代表取締役の有田一平氏(右)と創業メンバーでアドバイザーの城口洋平氏(左)

先週僕は米国サンフランシスコで開催されたTechCrunchのイベント「Disrupt San Francisco 2015」に参加していた。そこで衝撃的だったことの1つは大麻に関する新メディア(ラッパーのSnoop Doggが10月に「Merry Jane」なるサイトを立ち上げる)や大麻ショップ向けのPOSシステム「Green Bits」が、そのステージで発表されていたことだ。

日本で生まれ育った僕としてはテック系のイベントでこういう話が出ること自体が驚きだが、米国では医療用に加えて娯楽用での大麻の使用を認めている州が複数存在しており、その数は増えつつあるという。その是非はさておき—1つはっきりと言えるのは、今まさに新しいマーケットが生まれており、スタートアップが活躍するチャンスがあるということだ。

では日本にはそんな新しいマーケットがあるのだろうか? 僕が最近よく聞くキーワードは2つ。2020年の東京五輪を見据えた「インバウンド」、そして2016年4月よりスタートする「電力自由化」だ。今回はその電力自由化のマーケットにチャレンジするスタートアップ、エネチェンジについて紹介する。同社は9月30日より、電力の価格比較サイト「エネチェンジ」において、専用ダイヤルでオペレーターが電力会社選択の相談・支援を行う「エネチェンジ優先予約」をスタート。電力自由化に向けてサービスを本格化する。2016年の年始にも各電力会社から価格等が発表されると見られるが、それ以降はより具体的な乗り換えプランの提案などを行う予定だ。

エネチェンジ優先予約

エネチェンジ優先予約

英国発の日本人スタートアップがそのルーツ

エネチェンジは2015年4月の設立。そのルーツは英国発のスタートアップだ。もともとは建築・エネルギー事業を手がけるJASDAQ上場のエプコの代表取締役 グループCEOの岩崎辰之氏や、英・ケンブリッジ大学の卒業生らが英国で2013年に電力関連の技術を研究する「Cambridge Energy Data Lab」を設立。そこで電力データの解析をはじめとして研究やサービス開発を進めていたが、そこから価格比較サービスを切り出す形で日本にエネチェンジを立ち上げた。

エネチェンジの代表には、同ラボの創業メンバーである有田一平氏が就任する。有田氏はJPモルガンで債権やトレーディングなどにかかわるシステムの開発に従事。その後グリーの海外向けプラットフォームの開発に携わった。

ところでこのエネチェンジ、なぜ英国発なのか? それは英国が2002年から電力自由化を進めており(ヨーロッパ各国は2008年までにすでにほとんどの国が電力を自由化している)、なおかつ経済規模が大きく、かつ地理的には島国という、日本のモデルとなる環境なのだそうだ。そこでの研究成果を日本の市場に生かす考えだ。

ミログ創業者の城口氏が創業メンバー・アドバイザーに

エネチェンジ創業メンバーの1人であり同社のアドバイザーを務めるのは、ケンブリッジ大学で電力データ解析の研究を行う城口洋平氏。同氏はかつてはAndroidのログ解析サービスを提供するミログを立ち上げた人物だ。ミログは2009年に創業したが、ユーザーの同意を得る前にデータを収集・送信するという仕様が問題となりサービスを終了。2012年に会社を解散した。城口氏はその後渡英し、現在はケンブリッジ大学で日本人唯一の電力データ研究者として活動している。

城口氏によると、英国では電力自由化に伴って、「『ライフネット生命』モデルと『ほけんの窓口』モデルの新会社が登場した」のだという。もちろん前述の2つのサービス名は例でしかないが、要は新興の電力会社と、その販売窓口が生まれたそうだ。前者は相当の資金力が必要となるし、競合となる既存の電力会社は巨大だが、後者はスタートアップでも比較的挑戦しやすいマーケット。2006年にスタートした価格比較サイト「uSwitch.com」は1億6000万ポンド(約291億円)で売却されるなど、イグジット実績も出ている。

ちなみに日本の電力市場は約7.7兆円。オール電化や電気自動車の登場を背景にしてオールドエコノミーながらまだまだ成長している領域でもある。すでに価格比較サービスの価格.comでも電力比較のサービスをスタートしているし、他にも競合サービスを準備中のスタートアップがあるとも聞いている。

エネチェンジはすでにエプコやB Dash Venturesから合計2億2000万円を調達している。今後は採用やカスタマーサポートの強化、電力自由化に関する啓蒙も含めた広報・宣伝活動などを進める。また本日より、タレントのデーブ・スペクター、京子スペクター夫妻が広報アドバイザーとして就任するという。

TeslaのModel Xには生物兵器防御モードがある(ほんとうに!)

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Teslaの今度の新しいSUVには安全機能がたくさんあるが、その中には生物兵器を防ぐ空気モードがある。CEOのElonは、“車の中の空気が病院の中のように清浄になる”、と言っている。

この生物学的防御モード(Biodefense mode)は、ダッシュボードのディスプレイのボタンで起動し、Model XのHEPAエアフィルタを最大性能にし、生物兵器の毒物の侵入を防ぐ。Model Xの発表会を取材した本誌のGreg Kumparekによると、Muskは、これまでの空気試験センサでは、どれもうまく行かなかった、と言い、Volkswagenの排ガススキャンダルをネタにジョークを言ったそうだ。

[Tesla Xには優れたエアフィルタがあり、“生物兵器防御モード”のボタンがある。まるで地球最後の日が終わったあと(post-apocalypse)にドライブしている気分だった。]

[原文へ]
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アメリカでVCのあり方は変わりつつある―、Scrum Venturesで宮田拓弥氏が目指すもの

「今でファンド設立2年ほどです。ようやく形になったので取材を受けるようになってきました」。そう笑いながらTechCrunch Japanの取材に応えるScrum Ventures創業者でゼネラルパートナーの宮田拓弥氏(@takmiyata)は、日本のネット業界、スタートアップ界ではよく知られた人物だ。

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日米でエグジットを経験した起業家から投資家に

宮田氏は、サンフランシスコを拠点に米国のテック系スタートアップへの投資を行うVCを経営しているベンチャーキャピタリストだが、日本と米国でソフトウェア、モバイル関連のスタートアップを複数起業した元起業家でもある。顔認識技術を開発していた南カリフォルニア大学発のNeven Visionの創業に関わり、2006年にGoogleへ売却するというエグジットを経験。日本では自分に似た顔の有名人を教えてくれるサービス「顔ちぇき!」を提供するジェイマジックの創業者として知られていて、これは2009年にモバイルファクトリーに事業譲渡している。2009年にミクシィでアライアンス担当役員に就任し、その後はmixi America CEOを務めた。

アメリカを拠点とするようになって約10年、Y Combinatorを始めとする現地のテックコミュニティに人的ネットワークを持ち、これまでにコマース、ヘルスケア、SaaS、動画、IoTなどのスタートアップ39社に投資してきた。現在の投資テーマはライフスタイルとテクノロジーが重なる領域。投資対象はかなり幅が広く、金融やIoT、ドローン、ヘルスケアもファッションも含むという。技術トレンドとして、新しい価値が生まれるキーとなる、いわゆる「イネーブラー」としては人工知能、ビーコン、クラウドソース、API、ウェアラブルなどに注目しているそうだ。Scrum Venturesとして投資している39社は全部アメリカ企業で、7割がシリコンバレーベース。ただ、創業者の出身国は、韓国、イギリス、シンガポール、ロシア、中国、インド、フランス、オーストラリア、イスラエル、ベトナムなど、かなり多様だ。

VC関連の統計データを提供するCB Insightによれば、アメリカで投資している日本系のVCとしては、Scrum Venturesは投資件数で「最もアクティブ」と言えるという。アメリカで投資活動をしている日本系VCといえば、WiLDraper Nexusがある。

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Scrum Venturesは日本企業からの出資が主

アメリカのVC界隈では付加価値のない資金の提供という投資だけでは、なかなかベンチャーキャピタリストとしてトップ・ティアのグループに入って行って良い投資ラウンドに参加できないという現実がある。宮田氏は自らがエグジットを経験している起業家であることや、多くのアメリカのスタートアップを日本市場や日本企業へと繋ぐ役割を果たすことで、一定の地歩を固めつつあるようだ。

2013年スタートのScrum Venturesのファンド規模は現在合計で約2500万ドル。出資しているLP(Limited Partners)は、RSPファンド(リクルートホールディングス100%出資ファンド)、富士通、博報堂、DeNA、mixi、リヴァンプ、マネックス証券、クロスカンパニーなどがあり、このほか企業名は非公開であるものの百貨店グループも参加しているそうだ。こうした日本企業がScrum Venturesのようなスタートアップへの投資ファンドの出資者となる背景には、単なる投資という以上に、宮田氏のように現地に入り込んでいる人物を通してテックビジネスのトレンドにキャッチアップするという意味や、シリコンバレーの技術を取り込むようなアライアンスを模索するという狙いもある。Scrum Venturesでは定期的にLP向けのネットワーキングイベントも開催している。

インキュベーションやコミュニティ運営、教育にも取り組む

日本企業を出資者としたファンドを通して、日米のスタートアップ企業や大企業を繋ぐことには価値があるだろう。ただ、そういう2国間をブリッジする役割よりも、宮田氏はもう少し大きな構図の中で自分や自身のVCが果たすべき役割を見据えているようだ。アメリカでVCのモデルが変化しつつあることと呼応して、設立2年になるScrum Venturesでは新しい取り組みを始めているという。

もともとVCの役割として、単に資金を提供するだけでなく、「バリュー・アッド」(value add)と、この業界の人たちが呼ぶ付加価値の提供が重要だ。お金は今やコモディティで、むしろ良いアイデアや技術、チーム、成功しそうに見えるプロダクトのほうが希少。男女関係と同じで、VCと起業家というのは相手を選んでもいるが、選ばれる関係でもある。イケてる起業家に選んでもらえるVCであるためには、かつては、ビズデブやエンジニアリング、人材採用、PRなどでスタートアップを手助けすることが重要だった。これらに加えて、今後はインキュベーションやコミュニティ運営、教育、データベースの提供といったこともカギとなっていくだろうと宮田氏は言う。

インキュベーションやコミュニティというのは、シードアクセラレーターの先駆けとなったY Combinatorのモデルがうまく行っているように見える。最近だと投資済みのポートフォリオ企業以外の超アーリーステージの起業家もコミュニティに巻き込むスタイルも増えていて、日本だとIncubate Fundが主催し、多くのVCが参加する合同合宿のIncubate Campや、East Venturesなどが若い起業家予備軍やVC予備軍を惹きつけて大きなコミュニティを形成している例がある。

Scrum Venturesでもインキュベーションに力を入れていくといい、インキュベーション案件1号として、「#LYVE」(ハッシュ・ライブ)という動画メディアに投資している。#LYVEは元TheBridgeのライターだった福家隆氏が始めたメディアで、30〜60秒程度でシリコンバレーのサービスの体験動画、イベント紹介動画、インタビュー動画などを日本向けに提供していく。中期的には他言語化してアジアを繋ぐような動画メディアに育てる構想だそうだ。

若手の教育にも力を入れるそうだ。

「これまでにも実はScrum Venturesでベンチャーキャピタリストとなるためのアソシエート教育をやってきています。ミニマム3カ月で即戦力というのを目指して、9カ月は実地でOJTということを3人くらいを対象に内部でやってきました。これをテンプレ化して企業向け、大学生向けとして外部化していきます。今はいろんな国の政府と話をしています」

このテンプレの元になっているのは、シンガポール国立大学からの学生が、スタンフォードとの交換プログラムでシリコンバレーにやってきたときに彼ら向けに作ったプログラムなのだという。

「ベンチャーキャピタリストになるというのは企業評価ができるということ。そのブートキャンプをやりたいんですよね。Scrum Venturesに来たシンガポール人は、1年間ですごく伸びました。ちゃんとした教育を受けてる人たちは、あっという間に企業評価ができるようになる。今どきのネットビジネスって、能力が高ければ10代や20代でもできる」

「私はいま42歳です。これから時代が根本的に変わると思います。英語とプログラミングができたら世界で勝負ができるんです。だから自分たちが持ってるナレッジやリソースを使って、若者たちに武器を与えたいんです。いまシリコンバレーで活躍してるのはインド人と中国人ですが、ほかのアジア人にも活躍してほしいと思っています」

Google Play Musicにファミリープランが登場、6名で月額$14.99

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GoogleのGoogle Play Musicサービスにファミリープランが加わる。今日(米国時間9/29)のビッグイベントで同社は、月額14ドル99セントで家族が会員になれる、と発表した。‘家族’は最大6名までで、各自が自分の趣味にあった音楽のレコメンデーションを受け取れる。このプランの供用開始は、“今年の終わりごろ”だそうだ。

Apple Musicの家族会員も14ドル99セントだから、GoogleはAppleを真似たのかもしれない。人数も、Appleと同じく6名だ。

Google Play Musicは世界58か国で提供され、AndroidとiOSのアプリがある。WebブラウザやChromecast、Android TVなどのデバイスやプレーヤーでも曲をストリーミングして聴ける。同じ音楽サービスでも、Googleの方がずっとオープンである。

Apple MusicはAppleのデバイスを必要とする。Google Play MusicはAndroidスマートフォンでもiPadでも楽しめる。そのほかのサービス、たとえばSpotifyなどには、それほどお得な家族プランはない。Spotifyでは二人目から会費が半額になるので、アカウント2つなら14ドル99セント、3つなら19ドル99セント、等となる。

今Googleは音楽ストリーミングで先輩たちに追いつこうとしているが、SpotifyやRdioは歴史が長いから、すでに多くの音楽ファンを囲い込んでいる。彼らがGoogle Play Musicに乗り換える要素はあまりない。でも、そんなSpotifyのユーザも、今度のファミリープランには惹かれるかもしれない。

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Chromecastはどれぐらい成功したのか?売れた台数は2000万台、対応コンテンツサイトどんどん増える

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今日(米国時間9/29)のNexusイベントでGoogleは、Chromecastの二つの新機種を紹介する前に、この、テレビをインターネットテレビにしてしまう小さなデバイスの、近況を報告した。それは2000万台売れたというから、感動的というよりも驚異的な数字だ。

ChromecastはHDMIでテレビに接続し、自宅のWi-Fiからネット上のコンテンツを受け取ってテレビに表示する。本体にコントロール機能はまったくないから、スマートフォン、タブレット、あるいはラップトップコンピュータなどから(専用アプリケーション/アプリをインストールして)コントロール(コンテンツの指定など)する。わずか35ドルのデバイスにしては、よくできている。

テレビでインターネットを楽しめるために、Wi-Fi対応のPCをHDMIスティックにした製品は前からある。しかし完全にテレビの画面らしい表示ができるChromecastは、コンテンツ提供側での対応(Chromecastのサポート)が必要だ。YouTubeをはじめ、有力コンテンツサイトの多くが、すでにChromecast対応になっている。AmazonのFire TVやRokuのStreaming Stickなどは、Chromecastのものまね製品だ。コンペティタはほかにも、もっとあるかもしれない。

今後はさらに、Showtime、Sling TV、NBA、MLBなどもChromecastをサポートする。ただし2000万人が実際にChromecastを使ってるかどうかは不明だ。

今度のChromecastは、従来からのテレビ用のデバイス(デザインを一新)のほかに、テレビではなくスピーカーシステムに接続するChromecast Audioがある。映像を見ずに音楽だけを聴くならこれで十分〔テレビの音声を良質なスピーカーで聴いてもよい〕。今回の新型Chromecastに関する、詳しい本誌記事がここにある。

〔訳注: Chromecast対応アプリ一覧(Spotifyも加わった)。ニコ動などChromecast非対応サイトもChromecastでテレビ表示できるスマホアプリSmartVideoCast for Chromecastがある(iOS/Android)。〕

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リビングをスマートにするGoogleの新作、Chromecast 2とChromecast Audioが登場

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Googleのユーザーのリビングを乗っ取る準備が整ったようだ。GoogleはChromecastのバージョン2となる新製品、そしてAUX端子のあるどんなスピーカーでもインターネットとの接続を可能にするChromecast Audioを発表した。これらの小さなデバイスを実際に試した所、非常に強力なツールであることが分かった。

Chromecastは2013年に初めてローンチし、Chromeのブラウザ体験をテレビでもできるようにした。Chromecastは持っているテレビにコンテンツを映す安価な方法で、平凡なテレビをスマートにする製品だ。プロダクトの理念は「インターネットをコーパスとして見たいものを見よう」だとChromecastのプロダクトマネージャーを務めるMicah Collinsは私に話す。理念はそのままに、新しい端末の機能は格段に向上した。

Googleがリーチしたいのは、リビングのテレビだけではない。Chromecast Audioで、同社はスピーカーにもスマートな機能をユーザーに取り付けてほしいようだ。Sonosのようなものだが、Googleの頭脳を持つ。

物理的な端末とともに登場した新しいChromecastアプリからは、ユーザーがこれまでテレビで視聴できるなんて思ってもみなかったコンテンツも探すことができる。リモコンやゲームのコントローラーは必要ない。スマートフォンとWi-Fiがあれば十分だ。

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オリジナルのChromecastは2000万台を販売した。新しいChromecastで最初に気づくことは、新色が登場したことだ。オレンジと黄色(珊瑚色とレモネード色)の2色だ。

また、新しくなった中身を収納するために外観が丸くなった。今月の始めにリークされた写真と一致している。これまでのようなスティック状ではないため、テレビに差し込みやすくなり、HDMIケーブルも内蔵されている。このようにすることは難しいと聞いた。

価格は?そう、価格。Chromecastの価格と他の競合の価格を比べてみよう。

Amazon Fire TV: 99ドル
New Apple TV: 139ドル、199ドル
XBox One: 349ドル
Chromecast: 35ドル

見事だ。

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テレビに映っていた風景写真は今後、Google Photos、Getty Images、Facebook photos、500 PX、Pixirで管理することができ、完全にカスタマイズすることができる。現在どのような写真が映っているかは知らないが、たいていは砂漠とかの写真で特にそれぞれのユーザーと関連性のあるものではなかった。

劇的に変わったのは中身だとCollinsは言う。

クラウドから高い品質とパフォーマンスを届けることに特化したプロダクトを製作することができました。アプリと連携する製品を開発しました。ユーザーは、どこからでもアプリが使用できます。全てのユーザーにSDKからリーチでき、それが全ての基盤になっています。ここ2年間、私たちはこれを構築していたのです。

この優れた製品はスマートフォンから操作できる。何故ならそれが、誰もが理解できるインターフェイスだからだとCollinsは言う。Appleの世界観では、ユーザーはテレビのためだけに製作されたお気に入りのアプリの使い方を学び、全く新しいインターフェイスに慣れなければならない。

また、ハードウェアデザインで起きている最新鋭のことはモバイル端末で起きているという。何故、最新のAppleやAndroid OSとそれらの端末に及ばないであろう、新しいハードウェアを利用する必要があるのか。目標は次の8000万のChromecastユーザーを獲得することだとCollinsと彼のチームは言う。

ChromecastはスマートフォンのGPUを活用しているため、Chromecastを念頭においた、豪華でレンダリングの多いゲームが今後たくさん登場するだろう。

最高のインタラクションとコンテンツを提供するため、端末はHDMIケーブルと3つの異なるWi-Fiアンテナを内蔵していて、それがChromecastの秘訣だという。Googleが「adaptive antenna system(適応するアンテナシステム)」と呼ぶこのアンテナは、アルゴリズムが自動で最適な通信をいつでも選び取ることができるという。鍵となるのは、ユーザーからコンテンツを受け取りChromecastにできるだけ素早く、滑らかにストリームすることだ。

ゲームに関して、これは顕著だ。

GoogleはAngry BirdsのChromecast向けの特別版「GO」を発表した。年内にローンチするそうだ。デモを見ていたが、スマートフォンからテレビへのストリームは驚くほど速かった。少しの遅れもバグっぽい動作もなく、ゲームを試してみたい衝動にかられた。

ChromecastはスマートフォンのGPUを活用しているため、Chromecastを念頭においた、豪華でレンダリングの多いゲームが今後たくさん登場するだろう。

他には、Angry Birds Friends、WGT Golf、Monopoly Here and Now、Mini Motors WRT、Driver Speedboat Paradiseといったゲームが公開予定だ。

もちろんスマートフォンがコントローラーの役割を担う。

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このプロダクトのコードネームはHendrixだ。最適な名前だ。この端末の価格も35ドルで、平凡なスピーカーをインターネットに接続するスマートな端末にする。Sonos(あるいは他の端末も)を考えると分かりやすいだろう。新しく発表されたSpotifyとの連携も早く試してみたいところだ。

Collinsは、彼が話した全員がベッド横のテーブルのスピーカーやテレビと連携するサラウンド・サウンド・スピーカーやAUX端子がついたスピーカーなど何らかのスピーカーを自宅で所有していることを知り、このような端末へのニーズを見つけたという。

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平凡なスピーカーに「キャスト」するのと、Chromecastでテレビに「キャスト」するのは同じ仕組みだ。Chromecast Audioは、高品質の機能がある、2ワットRMSとハイブリッドポートからは光デジタル音声出力が可能だ。賢い製品だ。

ユーザーはスピーカーに端末をつなげるだけで、Chromecastアプリを使い直接スピーカーから音楽を流すことができる。テレビや他に何かを接続する必要はない。音楽を再圧縮する必要もない。Chromecast Audio端末にコンテンツのソースを登録すれば、スマートフォンを他のことに使用できるようになる。スピーカーはスマートになり、音楽を流すという本来の役割を遂行する。

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Jamboxや他のスピーカーはさよならだとCollinsと言う。「Bluetoothの接続は良くありません」。確かにその通りだ。Jamboxで音楽を聞いている時に電話の呼び出し音やiMessageの受信音が音楽と一緒に流れたことはないだろうか。そこで音楽を聞くという体験は台無しだ。Chromecast Audioのコストだけで、それらに難なく対応することができるようになる。

年末までにChromecastアプリは複数の部屋にあるChromecastとChromecast Audioの両方に対応する予定だ。

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これらの新しい端末にはスマートフォンで使用できる新しいインターフェイスも登場する。Googleは、 iOSAndroidのChromecastのアプリもちゃんとを目をかけている。

多くの人はテレビの前に座って、チャンネルを回すことだろう。私はスポーツ以外のテレビ鑑賞はデジタルビデオレコーダーを主に利用しているが、それでも寝る前にチャンネルを回してテレビを見ている。CNNでニュースを見て、ESPNでスポーツの試合のスコアを見るといった具合だ。

新しいChromecastアプリで、ケーブルテレビでユーザーが慣れ親しんだ番組を素早く、シームレスに変えることに応える。ケーブルテレビがComcastでないかぎり、本当に見たい番組にたどり着ける確率はこれまで50%程度だったことだろう。本題に戻そう。

「Googleが学んだことを活かして、サーフする体験を再現したいと思いました。つまり、遅滞のないウェブ体験と早い検索結果の表示です」とCollinsは言う。「その体験とノウハウをキャストのモデルでも再現します」。

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アプリからのコンテンツの発見はこれまで以上に簡単になる。そうでなければならないのは、キャストできるコンテンツが大幅に増えたからだ。Chromecastのアプリは、Chromecast SDKに対応する端末のアプリをスキャンし、使用できるコンテンツとディープリンクする。例えば、HuluやNetflixなどだ。「3rd Rock」のドラマを検索すると、番組とマッチするコンテンツのあるアプリを見つけることができる。また、探しているものに関する補助的な情報も見ることができる。Googleプロダクトの代名詞的な機能だ。

Googleがテレビの検索を正しくする時期が来たようだ。これまで自社のスマートテレビや他のテレビメーカーとの連携ではできなかったことだ。それらの検索は良くなかった。新しいChromecastの一連の機能は、Googleが提供できる機能をうまく活用し、そのような問題を解決する。

Googleはさらに、何を見たいか検討もつかないユーザー向けのChromecastアプリにある「What you might like (ユーザーにおすすめ)」のエリアを刷新した。私としては、何か見たいものが予め頭にあるか、何も見ないかの二択にしている。見たいコンテンツの発掘は非常に手間で、一日の終わりには探すだけで疲れてしまっているからだ。

開発者向けにGoogleは「Fastplay(素早く再生)」と呼ぶ新しい機能を統合した。これは、基本的にはChromeのバックグランドのタブのようなもので、ユーザーが何をしたいかや次に何を見たいかを予測し、次に表示すべき情報をChromecastに送信する。例えば、ユーザーが「Seinfeld」ドラマの最初のシーズンの3話を見ているのなら、次は4話目が表示されるようにする。タップすると、素早く再生することができる。開発者はこの体験を自分のアプリに適した形で改良することができる。

スマートテレビとSonosはなくなるのだろうか?

これらの端末のデモを見て、私は「Sonosやスマートテレビは不要」と思った。Chromecastの端末があるなら、何故スマートテレビなどを購入しようと思うのかということだ。それらの体験は分かりづらく、押し込められてて、インターフェイスはアップデートすらしない。スマートテレビ専用のコンテンツやアプリを製作するチームと話をしたことがあるが、購入者はそれらを使用しないので、製作するだけ時間の無駄だと言っていた。

それに、テレビで面白いことができるようCPUの機能を搭載するのは簡単なことではない。オーディオでも、Sonosには同じことが言える。彼らのインターフェイスを使用しなければならないが、それが最高のものとは限らない。スピーカーの品質は良いが、すでにスピーカーを持っているなら、スマートなものをわざわざ購入する必要はないだろう。

Amazon、Apple、Microsoftはどう出る?

素晴らしアプリの製作を開発者のエコシステムに任せる方法でAppleとGoogleはハードウェアから利益を得ている。それらの開発ツールを簡単に使用できるようにすることにおいてGoogleは素晴らしい仕事をしている。もし企業が自社のアプリをテレビ画面に最適なように再構築することが簡単にできるようになるなら、さらに面白い展開が待ち受けているだろう。彼らはAppleとGoogle、両方のプラットフォームに対応するだろうか?きっとそうだろう。どれだけ簡単に活用できて、開かれているが素早く成功を手にする鍵となる。そのため、Ouyaのようなものが最初は良く聞こえたのだ。ゲームに関しては、世に出してXboxに乗せることは簡単になる筈だったが、期待されていたほどにはなっていない。

最終的に、全てはスマートフォンに集約してくる。ユーザーに新しいガジェットに飛び込ませないことで、Googleは最初から先頭に立っているのだ。Collinsはスマートテレビや彼らが新しいインターフェイスを搭載していることに関して「それらのインターフェイスは良くありません。タッチインターフェイスは人類の進化と言えます。物理的なものと同じように、ただ機能するのです。二歳児でさえ、本のページをめくる前にアプリを起動させることができるのです」と話す。

そしてもう一つCollinsは鋭い指摘をした。

「これ以上リモコンは要らないのです。」

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website/ twitter

Nexus 5Xおよび6Pに触ってみた最初の印象(ビデオ)

Googleが、サンフランシスコで行ったプレスイベントにて、2つの新しいNexusスマートフォンをデビューさせた。同時にChromecastのアップデートおよび音楽専用のChromecastも発表している。Googleが行った中では過去最大級のハードウェアイベントで、新しいデバイスを少々試してみることもできた。

金属ケースをまとったNexus 6Pは、高級感にあふれている。重量はそこそこあるが、これまでの(大きすぎた)Nexus 6よりも若干スマートになったことにより、手に馴染みやすくはなっているようだ。Googleによると、従来モデルよりも多少軽くなっているとのことだが、体感できるほどではないように思う。AMOLEDディスプレイは美しく仕上がっているようだ。ただし実際の使用環境で使ってみるまではよくわからない点もある。会場で見た限りでは非常にシャープで発色も素晴らしかった。しかし、予想を大きく上回るといったほどではない。

やはり会場内の環境下で試した限りでの話だが、カメラの性能も大幅にアップしているように思える。ただし暗い場所でのテストなどは行えていない。

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新しいNexus 6Pに比べると、小型のNexus 5Xの方は高級感に欠けると言わざるを得まい。6Pが金属カバーを採用しているのに対して、5Xの方がプラスチックであることが強く影響している。ただし6Pと比べると130ドルも安いこともあり、全体的には魅力的なデバイスと言えるだろう。カメラ性能については6Pと同等となっている。

5Xを手にしたとき、最初に感じるのはその軽さだろう。2400mAhのバッテリーを使っているとはちょっと信じられないほどだ。1080pの画面に新しさはないが、やはり表示は美しい。

どちらの機種を選ぶべきか。TechCrunchとしてはどちらかをおすすめするほどに十分なテストはまだ行えていない。詳細なレビューはまた時を改めて行いたい。少し触ってみた程度で判断するのであれば、自分としては6Pの方に魅力を感じる。以前のNexus 6ほどの扱いにくさを感じないように思うのだ。それに、手元にNexus 5を持っていることも6Pを持ってみたい理由だ。

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(翻訳:Maeda, H

Googleが新しいAndroidタブレットPixel Cを発表…着脱型のキーボードアクセサリを別売

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Googleが今日(米国時間9/29)サンフランシスコで行ったNexusの発表イベントで、なんとNexusタブレットではない新型10.2インチタブレットPixel Cを予告発表した。発表を行ったプロダクト管理担当役員Andrew Bowersによると、このタブレットは、GoogleのPixeel製品系列(すでにChromebookがある)に“遊び”と“生産性”(お仕事)の要素を加えるものだ。

前のPixel機と違って、このタブレットはChrome OSではなくAndroid 6.0(Marshmallow)が載る。最初のPixel機はラップトップだったが、今度はタブレットだ。ただし、その最大の売り物は、着脱式のキーボードアクセサリだ(磁石方式)。タブレットでありながら、完全なQWERTYキーボードを使えるのだ。

Bowersは着脱式キーボードについて、“タブレットは、どうしてもラップトップ的に使って長文を入力したいことがある。メールの返事とかね”、と説明する。“これまでいろんなキーボードアクセサリが登場したけど、本当に使いやすいものは一つもなかった”。

“そこでわれわれは、タブレット用外付けキーボードの理想的な仕様について研究した。それは、タッチ画面とキーボードが互いに補完し合うものでなければならない”。そして彼は、Pixel Cの”C”は’Convertible’(コンバーチブル、可換型)だ、と説明した。

“Pixel Cのタブレットとキーボードは、一つのデバイス上に遊びと仕事の両方がある、新しいユーザ体験を切り拓くだろう”。

閉じたときにはキーボードとタブレットが一体になるが、磁石の配置によって両者は、ずれずにぴったり重なる。文字をタイプしたいときには画面を立てて、キーボードのうしろのフラップに装着する。画面の角度は100-130度の範囲で調節できる。90度(直立)はノー。

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“キックスタンドや留め金のような、邪魔物はない”、とBowersは述べる。それは、キックスタンドのあるMicrosoft Surfaceに対する軽いジャブだ。“膝の上でも、ベッドの上でも、カウチの上でも、どこにいても楽に使える”。

小型化するために、あまり使われない5つの記号キーは省かれている。それは画面上のタッチタイプの仮想キーボードで入力する。

キーボードとタブレットの通信はBluetoothなので、キーボードに電池はあるが、閉じてるときタブレットから電磁誘導で充電されるから、キーボードを単独で充電する必要はない。閉じるのを忘れたときでも、毎日ふつうに使って2か月以上はもつ。

Pixel Cは今年にクリスマス期にGoogle Storeで発売され、タブレット本体が499ドル、キーボードが149ドルだ。両方買うと計648ドル。

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Chromebook Pixelの初代機が発売されたのが2013年の2月 で、自社ブランドのハイエンドラップトップとChrome OSを組み合わせて、そのクラウドベースのオペレーティングシステムへの、世の中の関心を喚起しようとした。そのお値段は高かったが、2年後の今年にはニューバージョンが出て価格もやや下がった。

メタルケースのPixel Cはルックス的には高級機ではないが、Bowersは“手に持ったときの感触が頑丈でしっかりしている”、と形容する。カバーがキーボードアクセサリになっているMicrosoft Surfaceにルックスはやや似ている(キーボードだけで言うなら、Surfaceの方がゴージャスだ)。

ディスプレイは308ppiで2560×1800だ。AppleがRetinaディスプレイで謳ったpixel-free(人間の肉眼で個々の画素が見えない)をねらっているみたい。最大輝度は、500ニト。プロセッサはクワッドコアのNVIDIA X1と、“デスクトップクラスの”Maxwell GPU、RAMは3GBだ。“モバイルデバイスとしては相当強大なグラフィクス能力だ。どんなゲームでも、十分満足できるだろう”、とBowersは言う。

ステレオスピーカーが画面の両端にあるので、映画も十分に楽しめる。マイクロフォンは4基あって、Androidへの音声による命令は“部屋の向こう端からでもできる”。充電端子はUSB Type C、電池寿命は計測されてないが、Bowersによると、タブレットとしては最高だそうだ。今後、発売までに、さらに詳しいデータを発表していく、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleのナレッジグラフに、該当サイトのURLとハイパーリンクが表示されるように。

検索結果画面ですぐに情報を得ることができるナレッジグラフですが、簡単な調べ物などの場合は非常に重宝しています。サイトへの流入を奪うという意見もありますが、今回Googleはナレッジグラフ内に該当サイトのURLを記載するようになったとのことです。いわゆる”ナビゲーショナルクエリ”が該当されるようですが、「訪問するWebサイトが既に決まっている」というユーザーの意図に合致している変更ではないでしょうか。– SEO Japan

*リンク先の記事は全て英語となっています。

上記の画像のように(クリックして拡大表示)、Googleはナレッジグラフ内で言及されているサイトのURLを追加している。クエリが、ナビゲーショナルクエリの場合に表示されるようだ。

例えば、”fox news”、”pbs”、”yahoo”、”bp”のようなブランド名で検索すれば、URLが記載されているナレッジグラフが表示される。

また、”neil young“のように、著名なミュージシャンやアーティストも、公式サイトへのリンクがナレッジグラフ内に記載されている。

個人的には、GoogleがこうしたURLを追加してくれたことを好ましく感じている。いわゆる、スイス製アーミーナイフが、より良いものになったと感じるのだ。

これについては、既にSearch Engine Landで記事にしている。また、Bluepost Digitalのラウル・ミストリー氏からのアドバイスを得て作成したものだ。

この件に対してのTwitterはこちら。

この記事は、Search Engine Roundtableに掲載された「Google Knowledge Graph Adds Web Site URL & Hyperlink」を翻訳した内容です。

記事内のリンクをクリックしていただければお分かりいただけると思いますが、言語設定を英語にしないと表示されないようです。また、”Mr Children”のように、英語表記の日本のミュージシャンを言語設定を英語にした状態で検索しても、公式サイトへのリンクは表示されませんでした。そのため、現段階では英語対応のみだと思われますが、日本語でも表示されるケースがあれば、ぜひお知らせいただきたいと思います!!

続きを読む Googleのナレッジグラフに、該当サイトのURLとハイパーリンクが表示されるように。

GoogleマップがApple Watchにやってきた

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今日(米国時間9/29)Googleのプレスイベントで数々の新製品と改訂が発表され、新しいスマートフォンNexus 2機種、Chromecastデバイス2機種、Androidタブレット等が登場したが、直前までベールに隠されていたのが、iOSプラットフォームにやってきた注目のアプリケーション、GoogleマップのApple Watchアプリだ。

iTunes App StoreのGoogleマップiOSアプリのアップデートを通じて、Googleは同社の人気マップアプリ(Appleファンでさえ優先的に使っている)のApple Watch版を静かに公開した。

新しいWatchアプリは、スマートフォン版Googleマップの簡易版であり、はるかに高機能でリッチなスマホ版のコンパニオンアプリとして動作する。

Watchアプリでは、「自宅」や「職場」等の保存済み場所への経路をボタン1つで見ることができる。また、iPhoneで経路を指定するとすぐに同期してApple Watchで使えるようになる。

Screen Shot 2015-09-29 at 5.03.35 PMiPhoneで使える移動手段すべてに対応し、車、徒歩、自転車、および公共交通が利用できる。

また、最近使った経路は「自宅」および「職場」ボタン下のリストに保存されていく(これはiPhoneを取り出すことなく使える機能の一つ)。

しかし、Appleの内蔵マップアプリとは異なり、Googleのアプリは経路を教えてくれるだけで、実際のフルカラー地図が見られないのは残念だ。代わりにブルーの矢印が、進行方向を距離と次の曲がり角と共に英語[日本語]で知らせる。

それでも注目すべきアプリであることに変わりはない。なぜならそれはGoogleの詳細で正確なマップ機能をApple Watchにもたらさすだけでなく、Googleが競合スマートウォッチ向けに作ったわずか2つ目のアプリだからだ。

最初のアプリ、「Googleニュースと天気」は比較的飾り気のないアプリで、どちらかというとGoogleがApple Watchとその関連機能を実験するためであり、Apple Watchオーナーにとって役立つものを作ろうとしたわけではないように思えた。Googleマップは、少々未完成な感は残るものの、明らかにもっと魅力的だ。

Apple Watch版Googleマップの公開は、GoogleがAppleのプラットフォームを真剣に考え始めた兆候だ。それは今後他のGoogleアプリもApple Watchに載る可能性があることを意味している ― (願わくば)GmailやHangout等のトップアプリが。

アップデートされたiOS版GoogleマップはiTunesで公開中

Apple Watchサポートに加えて、アップデート版では移動手段毎の到着予定時刻の比較、企業への電話、場所のリストから道順を見る、通知センター用nearby transitウィジェット等の機能が追加されている。

Screen Shot 2015-09-29 at 5.18.44 PM

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook