NFLのスター、トム・ブレイディらも投資するZoom対応のオンライン学習スタートアップ「Class」

Zoomと統合してリモート教育をもっと洗練させるEdTechスタートアップのClassが、新たに1225万ドル(約13億2500万円)を調達した。このラウンドではSalesforce VenturesとSound Ventures、そしてアメフトのスーパースターで2021年のスーパーボウルでMVPを獲得したTom Brady(トム・ブレイディ)氏が投資した。

Classの創業者でCEOのMichael Chasen(マイケル・チェイスン)氏は、SalesforceのCEOであるMarc Benioff(マーク・ベニオフ)氏がClassに投資を持ちかけてきたと語る。Classが起業した1カ月後の2020年10月に、Salesforce VenturesはEdTech企業やクラウドエンタープライズ企業を支援する1億ドル(約108億円)のインパクトファンドを立ち上げた。

トム・ブレイディ氏がEdTechの世界に参入していることについてチェイスン氏は、ブレイディ氏は過去にもテック業界に投資をしており「3児の父として教育を通じて人々を支援することに情熱を持っている」と述べた。

チェイスン氏は「トム・ブレイディも私も子どもが3人いて、どの親もそうだと思いますが、我々も教えたり学んだりするためのツールをZoomに追加する必要があると感じています」と補足した。

Classは1年未満で5800万ドル(約62億7000万円)を調達した。2020年9月のシードラウンドでは1600万ドル(約17億3000万円)、2021年2月のシリーズAでは3000万ドル(約32億4300万円)を調達している。今回の資金調達はシリーズAより小規模だが、これは必要に迫られてというよりは戦略的に投資家を呼び込む意図が大きかったと見られる。

調達した資金はClassを世界中のK-12や高等教育機関に展開するために使われる。ClassのソフトウェアはMac版が数カ月前に公開され、Windows、iPhone、Android、Chromebook版は今後数週間以内にベータ版を提供する予定だとチェイスン氏は述べた。提供される製品が増えれば、Classの採用に興味を示している約7500校をさらに増やすのに有利に働くだろう。

Classにとって、そしてeラーニングのソリューションを教育機関に販売するスタートアップにとっての高いハードルは、コロナ禍収束以降の実用性だ。教育機関の慣習として形式主義によりソフトウェアの採用に時間がかかるが、チェイスン氏によればClassの顧客はK-12も高等教育機関も積極的に同社のツールに予算を取っているという。Classの価格は児童・生徒・学生数に応じて年間1万ドル〜6万5000ドル(約108万円〜700万円)だ。

関連記事:Zoomアドオンのオンライン教育ソリューションを開発するClassが約31.7億円を調達

チェイスン氏は2021年2月に「予算の問題にぶつかったことは一度もありません。高等教育機関はすでにオンライン学習への第一歩を踏み出して次に歩を進めようとしていますが、K-12は第一歩を踏み出しつつあるところです」と述べていた。Classの顧客は125校 / 社以上となっており、K-12と高等教育機関が半々で、顧客のうち10%は企業だ。

Zoomユニバーシティ、つまりZoomなどを使ったオンライン授業を変えようとしているスタートアップはClassだけではない。多くの企業が、せいぜいギャラリー表示でおしゃべりをしている程度の現在のビデオ会議ソリューションに疲れている学生と教員の市場に寄与しようとしている。トラクションを獲得している企業としては、Engageli、Top Hat、InSpaceの3社がある。

それぞれのスタートアップが独自の戦略と製品を有しているが、スタートアップの創業者たちはみんな、同じ質問に答えなくてはならない。コロナ禍の収束後、デジタル学習を単なる予備の手段ではなく、教育と理解のための望ましいあり方にすることができるだろうか?

この問いかけに対する追求は続いているが、Classはその答えがイエスであると信じる人々を採用するのに苦労していないことを示すニュースが発表されている。わずか9カ月で同社の従業員は2人から150人以上に増加した。

カテゴリー:EdTech
タグ:Class資金調達オンライン学習Zoom投資

画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch

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(文:Natasha Mascarenhas、翻訳:Kaori Koyama)

電動スクーターの台湾Gogoroが世界最大規模のインド二輪メーカーHero MotoCorpと提携

Gogoro(ゴゴロ)の交換・再充電可能なバッテリーで動く電動スクーターは現在、同社のホームマーケットである台湾の月間販売の約4分の1を占めている。しかし共同創業者でCEOのHorace Luke(ホレイス・ルーク)氏が頻繁に聞かれる質問の1つが、Gogoroがいつ他国でスクーターを展開するのか、というものだ。

「私はいつも『準備してます、準備してます、準備してます』と言ってきました」とTechCrunchに語った。そしてGogoroは現地時間4月21日、世界最大の二輪車メーカーの1社で、本社を置くインドでマーケットリーダーであるHero MotoCorpとの戦略的提携を発表することでその質問に答えた。

GogoroとHero MotoCorpの提携にはインドにおけるバッテリー交換ネットワークを構築する合弁会社の設立が含まれる。Hero MotoCorpはまた、Gogoroのテクノロジーをベースとする電動二輪車をHero MotoCorpブランドで立ち上げる。これはHero MotoCorpにとって初の電動車両となる(この提携はHero Electricとではない。Hero ElectricはHero MotoCorpの創業者の親戚が運営している別会社だ)。

提携では、Hero MotoCorpの他のマーケットに拡大する前にまずインドにフォーカスする(同社は世界40マーケットで事業を展開している)。初の車両がどのようなものになるのか、立ち上げ都市、価格など詳細は今後発表されるが、ルーク氏はGogoroとMotoCorpが「かなり急速に準備中」だと述べた。

ルーク氏は戦略的提携を、エネルギー効率のい車両を生産したい企業にとってのターンキーソリューションとして、バッテリー交換とスマートモビリティプラットフォームになるというGogoroの目標の認証だと表現した。

「当社は、いつかHeroのような大手企業を誘うことができると期待してテクノロジー、能力、ビジネスモデルをデザインしました」とルーク氏は語った。

最初のGogoroスマートスクーターは2015年に立ち上げられた。以来、提携企業が電動スクーターを自前のブランドで生産できるようヤマハ、PGO、A-Motorなどのメーカーと提携を結んだが、Gogoroの海外展開はかなり遅々としたものだった。例えば韓国での納車すでに廃止となった欧州のシェアリングサービスCoupとの提携などだ。米国での初の製品展開はスクーターではなく、電動自転車Eeyoだった。

GogoroとMotoCorpは1年以上協議してきた。ルーク氏は戦略的提携を同社がこれまでに結んだ契約の中で最も重要なものの1つだとした。

「大きな変化を起こすために、我々は本当に大規模な採用を必要としています。軽量のパーソナルモビリティを発進させるために、台湾は当社にとってテクノロジーを開発して改良し、プラグをつなげて充電するのではなく交換して乗車するテクノロジーが可能であることを世界に示すための最高のパイロットマーケットでした」とルーク氏は話した。

しかしインドは明らかに、地理的、そして人口という点でも台湾よりかなり大きなマーケットだ。インド政府は補助金プログラムで電動車両を推進したいと考えており、人々にとって同国の燃料コストの高さもガソリンから電気へと切り替えるインセンティブとなっている。しかしながら、多くの消費者にとって大きな障害は「航続距離の心配」、つまり1回のフル充電でどのくらい長く走行できるかについての懸念だ。

だからこそGogoroとMotoCorpの交換ステーション合弁会社は重要だ。台湾ではGogoroは37万5000人超のライダーを抱え、バッテリー交換・充電ステーション2000カ所で1日あたり26万5000回のバッテリー交換が行われる。この割合は鍵を握るセールスポイントだ。というのも、ライダーはGogoroのスマホアプリを通じてすばやく近くの交換ステーションを探し出せる。

Gogoroのバッテリー交換ステーションの1つ

Gogoroのバッテリーと充電ステーションはGogoroのネットワーククラウドサービスにつながっていて、バッテリーの状態を監視し、いかに早くバッテリーが充電されるかを管理している。これにより、バッテリーは長持ちする。立ち上げ後の6年間でスマートバッテリーをまだ1つもリタイアさせていない、とルーク氏は話した。Gogoroネットワークのデータはまた、どこにステーションを設置すべきかも示す。インドではGogoroとMotoCorpは人口密度の高いエリアでまず事業を開始し、その需要に基づいてステーションを加える。台湾のネットワークで取ったアプローチに似ている。

インドの後、GogoroとMotoCorpは他のマーケットへの進出も計画しており、Gogoroの海外展開を一層促進する。

「この提携で本当に重要なことは、二輪マーケットにおけるMotoCorpの影響力、そして新興マーケットにおける二輪マーケットの重要性です」とルー氏は話した。

報道機関向けのリリースの中で、MotoCorpの会長兼CEOのPawan Munjal(パーワン・ムンジャル)博士は戦略的提携は研究の延長であり、開発によってすでに電動車両のポートフォリオが作られつつある、と述べた。

「二輪におけるHeroのリーダーシップ、グローバル展開、イノベーションの原動力、そして台湾と世界で過去数年にわたって展開されてきた交換ビジネスモデルにおけるGogoroのリーダーシップを持ち寄り、今日は我々の旅におけるもう1つの大きなマイルストーンです」とムンジャル氏は付け加えた。

カテゴリー:モビリティ
タグ:GogoroHero MotoCorp台湾インドバッテリー電動バイク

画像クレジット:Gogoro

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(文:Catherine Shu、翻訳:Nariko Mizoguchi

経費管理スタートアップのPleoがシリーズCで約110億円調達、新請求書支払いサービスを開始

経費管理ツールや「スマート」なカンパニー向けのMastercardを提供しているフィンテックの後発企業であるPleoは、2021年夏にシリーズCラウンドの資金調達を予定している。また今週中には、B2Bの請求書支払いサービスを開始する。

共同創業者でCEOのJeppe Rindom(ジェッペ・リンドム)氏は、電話で「私達はは2022年までの資金がありましたが、ここ数四半期で信じられないほどの勢いがあり、また多くのインバウンドからの関心が寄せられているので、夏にシリーズCでの資金調達を行い、1億ドル(約110億円)程度を調達する予定です」と語っている。

Pleoはこれまでに7880万ドル(約85億円)を調達している。前回の資金調達は2019年5月の5600万ドル(約61億円)で、主な投資家はSeedcamp、Creandum、Kinnevik、Stripes、Foundersなどだった。

PleoはDext、Soldo、Spendesk、Expensifyなどといくつかのレベルで競合している。

そしてPleoは米国時間4月21日、企業間の請求書支払いとサプライヤーの利用規約を統合し、追跡し、支払うためのプラットフォーム「Bills」をローンチした。このプラットフォームでは、国内送金を無料で行うことができる。

請求書はPleoのOCR技術を用いて自動的に処理され、重複していないかどうかを相互に参照し、真正性を確認した上で支払いが承認される。

さらに、管理者の承認管理や国内送金の無料化も実現する。

リンドム氏は「請求書の処理と請求書の有効性の確認に半分の時間を費やしていると管理者の66%が回答していることから、この複雑なプロセスを単純化し、エンド・ツー・エンドで概要を把握できるようにすることが私達の使命となりました」と付け加えた。

Pleoは、Tradeshiftの初期チームメンバーであったリンドム氏とNiccolo Perra(ニッコ・ロペラ)氏によって、2015年にコペンハーゲンで設立されだ。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:Pleo経費資金調達コペンハーゲン

画像クレジット:Pleo founders

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(文:Mike Butcher、翻訳:塚本直樹 / Twitter

アクセス許可APIサービス開発のAuthzedが4.2億円のシード資金を調達

開発者がアプリケーションにパーミッション(アクセス許可)を組み込むことを容易にすることを狙うアーリーステージのスタートアップAuthzed(オースゼッド)は、米国時間4月21日、390万ドル(約4億2000万円)のシードラウンドを発表した。今回のラウンドは、Work-Benchが主導し、Y CombinatorとAmplify Partnersが参加している。

CEOで共同創業者のJake Moshenko(ジェイク・モシェンコ)氏によれば、同社のサービスは、開発者がアプリケーションにパーミッションをすばやく追加できるように設計されたAPIだという。モシェンコ氏は「Authzed はアプリケーションのパーミッションを登録、計算、検証するためのプラットフォームです。私たちはGoogle(グーグル)、Red Hat(レッドハット)、Amazon(アマゾン)での経験から、このやり方が、企業がアプリケーションパーミッションを行う際の適切な方法だと考えています」と語る。

サービスの仕組みは、まずユーザーのグループを定義し、そのグループのメンバー資格に基いて、どのようなデータを見ることができるか、どのような機能にアクセスする権限があるかを定義することだ。パーミッショングループの基盤としてActive Directory(アクティブ・ディレクトリ)やLDAPに依存する場合もあるが、モシェンコ氏によれば、実際のパーミッションの実装をシンプルにすることができるのだという。

「Active Directory単体では、実は問題を完全に解決できません。また、そのグループのメンバーシップに、それが意味する一連のパーミッションを結びつける必要があるからです。私たちのシステムを使えば、権限とグループメンバーの両方について考える方法を統一することができます」とモシェンコ氏はいう。

同社はこのサービスのフレームワークを構築したところだが、モシェンコ氏はActive Directoryやその他のディレクトリサービスとの連携はロードマップ上にあるという。これまで、設計パートナーと協力して製品の基本を固めてきたが、米国時間4月21日以降、同社はこのサービスを利用したいと考える開発者に向けて公開を行う。

当初は無料だが、将来的には有料プランの導入を考えている。モシェンコ氏はこのサービスを、コミュニケーションのTwilioや、決済のStripeのような、API企業に例えている。つまりアプリケーションの運用を始めたばかりの頃はコストが低く、時間が経ち、人気が出てきてパーミッションをより定期的にチェックする必要が出てくるに従って、コストが上がっていくと予想している。

会社は設立されたばかりで、共同創業者の3人以外の社員は1人だけだ。今回のラウンドで得た資金を使って、エンジニアを増員するとともに、開発者コミュニティ内でのプロダクトの人気を高めることを目指していく予定だ。モシェンコ氏は新しく雇用する従業員の数は、プロダクトがどれくらい市場に受け入れられるかによるという。

創業者たちは以前、Docker(ドッカー)コンテナのプライベートレジストリであるQuay(クエイ)を創業し、それを2014年にCoreOS(コアOS)に売却した。そのCoreOSをRed Hat(レッドハット)が2018年1月に2億5000万ドル(約270億3000万円)で買収した。そして同年末にはRed HatをIBMが340億ドル(約3兆7000億円)で買収している

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Authzed資金調達API
画像クレジット:Yagi Studio / Getty Images
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(文:Ron Miller、翻訳:sako)

アップル2021年春の新製品イベントは投資家マインドに響かず、株価は微減

Apple(アップル)の米国時間4月20日の新製品発表イベントには同社の今後の成長と業績についての多くの情報が含まれていた。こうした情報は株式市場にとってAppleが期待に応えるかのか下回るのかを決める重要なヒントになるはずだった。しかし実際にはAppleの株価はほとんど動かなかった。

つまり新たな常識はこういうことだ。「Appleが新製品、新サービス、新ソフト、新周辺機器などをいくら発表しようと株価に影響しない」。Appleといえども四半期決算の発表は株価に影響することがある。しかし新製品の予告では対した影響は出ない。

少なくともTechCrunchが注目している間には多きな動きはありそうにない(こちらに詳しい記事)。Appleのユーザー(とマスコミ)はApple製品に熱狂的だ。見たものについて非常に声高に語る。一方、投資家はその間、いわば黙々とランチを食べていた。

関連記事:WWDC基調講演中に新OS、新機能の発表でアップル株価はどう動いたのか?

今回のAppleイベントの結果はといえば、場内の引け値は1.28%下落、その後さらに時間外取引で0.36%下落した。株価はイベントが始まった時には133.40ドルだったが現在は133.11ドルだ。Appleはこのイベントで逆風が強まるのを防ぐことはできなかった。

Yahoo Financeによれば、市場の総合的な状態を示すNASDAQ指数は0.92%の下げだった。

言い方を変えると、Appleからの多数の発表クレジットカードをアップデートすること、ポッドキャストアプリをリニューアルして有料会員をサポートすること、iPhoneのカラバリに紫色を追加すること、AirTagsを本当に準備していること、ついに新しいApple TVが登場すること、新しいiMacがとてもホットであるらしいこと、新しいiPad(iPad Proを含む)が登場すること、等々のニュースは投資家からは概ね無視された。

関連記事:アップルが「Spring Loaded」で発表した新製品まとめ、新iMac、iPad Pro、AirTagなど

使い古されているのでここには「君らは退屈しているのか?」という(映画の)「Gladiator(グラディエーター)」をネタにしたGIFは貼らないでおくが、こうした結果になったのには理由がある。投資家は決算の数字にしか注意を払わない。将来の決算の収入の源となるはずの製品には目を向けず、影響が出たら出たときに改めて検討すればいいと考えるわけだ。Yahoo Financeのグラフを貼っておく。

 

画像クレジット:YCharts

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カテゴリー:イベント情報
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021株価

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(文:Alex Wilhelm、翻訳:滑川海彦@Facebook

ビジョナル南壮一郎氏上場インタビュー、創業から12年の道のりとこれから目指す場所

転職サイトの「ビズリーチ」や人材活用プラットフォームの「ハーモス」などを展開するビジョナルが4月22日、東証マザーズに上場した。公開価格をもとに算出した時価総額は1779億円。スタートアップ業界の内外から注目を集める「ユニコーン上場」となった。ビジョナル代表取締役社長の南壮一郎氏に上場までの道のりと、同社がこれから目指す場所を聞いた。

自身の転職活動から生まれた創業アイデア

南氏がビズリーチを創業したのは2009年のことだ。南氏は米タフツ大学卒業後にモルガン・スタンレー証券に入社。その後、2004年に楽天イーグルスの創業メンバーとなった。楽天イーグルスを離れた後、自身の転職活動で感じた経験と、米国で開催されたビジネスセミナーで出会った「LinkedIn(リンクトイン)」に影響を受けた南氏は、企業と求職者を直接つなげるというアイデアでビズリーチを創業した。

2016年、TechCrunch Japanが主催するスタートアップイベント「TechCrunch Tokyo」に登壇した南氏は、ビズリーチのアイデアが生まれた背景についてこう振り返る。

「プロ野球のドラフトでは、『僕、プロに行きたいです!』と誰かが宣言したら、全球団が手を挙げる権利がある。そのように(当時転職活動をしていた)私も、真っ白の状態からせっかく仕事を探すんだったら、『今、仕事を探しています!』と手を挙げたときに、なるべく多くの選択肢と可能性の中から選びたいなと思った。なぜそういう仕組みが転職活動にはないのかな、という自身の転職活動中の発想がビズリーチを創業するきっかけになった」とTechCrunch Tokyo 2016で南氏は話している。

しかし、2009年当時はリーマン・ショックの真っ最中だ。VCによるスタートアップへの出資も冷え込み、本記事執筆時である2021年のような活気はこの業界にはなかった。外部資金による資本の積み上げが期待できないなか、ビズリーチはある意味必要に迫られて「稼ぐ力」を身に着けてきた。それによりビズリーチは、創業から7年目で700名の従業員を抱えるまでに成長。創業から12年目の2021年第2四半期現在では117億円の現金を保有し、これまでの利益の積み上げを表す利益剰余金も61億円まで膨らんだ。直近会計年度(2020年度)の当期純利益は46億円だ。

南氏は2016年のTechCrunch Tokyoにも登壇した

上場を決めたのは2016年

自ら稼ぐ力を持つビズリーチがこのタイミングで新規上場に踏み切った理由はなんだろうか。

新規上場はスタートアップ業界では「エグジット」と呼ばれ、その言葉にはある意味で「目指すべきゴール」のような響きもある。しかし、もちろん上場企業ならではのデメリットもある。広く一般の投資家から資金を調達できる代わりに、投資家の意向によっては、非公開企業と比べ、腰を据えてビジネスの芽を育てにくくなるのも確かだ。南氏もこの点を認識していて、上場までに12年の歳月をかけた理由もそこにあると話す。

「上場を決めたのは、2016年に行ったシリーズAでの資金調達(11億5000万円)の時だ。当時、上場企業としてどうありたいのかを考えたとき、僕たちは『息を吸うように事業を作り、成長させ、社会の課題を解決するようなインパクトを与える』企業になりたいと思った。しかし、上場をすれば株主が増え、事業運営にあたり考慮しなければならない変数が増える。中長期的な視野をもって事業を成長させたいと思っていても、トラックレコードがなければ投資家は納得してくれない。だから、僕たちは2016年のシリーズAを行った際、2021年春に上場をすると決め、そこから逆算して組織や事業のトラックレコードを作りこんできた」と南氏は語る。

この「中長期」という言葉は、南氏へのインタビューのなかで何度も出てきた言葉だ。その姿勢は、今回の新規上場にともなう新株売出しの方法にも表れている。ビジョナルは新規上場にともない約1124万株を売り出すが、その約88.7%にあたる株式は海外投資家に向けて売り出す。これまでにこの「グローバル・オファリング(国内と海外への株式などの募集・売り出し)」で新規上場を果たしたスタートアップには2018年上場のメルカリ、2019年上場のフリー、2020年上場のプレイドなどがあるが、絶対数としてはまだ少ないのが現状だ。

その意図について南氏は「これまでビジョナルは中長期的な視野を持って事業の運営を行ってきたし、これからもその目線をもって経営することがとても大事になる。新規上場を決めたときから投資家についてのリサーチを行ってきたが、海外には中長期的な目線をもつ投資家が多いことがわかった。シンプルに、理由はそれだけだ」と話した。

ビズリーチとハーモス両方を持つからこそできること

では、ビジョナルが中長期的に達成したい事業成長とは何だろうか。同社は有価証券報告書の中で「HR Techセグメント」の中核として人材のマーケットプレイスであるビズリーチと人材管理クラウドのハーモスを挙げている。ビズリーチの導入企業者数は2016年の約5200社から、現在では1万5500社と約3倍に伸び、外部顧客に対する売上高は209億円で、2018年の121億円から70%以上伸びた。同じくハーモスでも、ARR(年間経常収益率)ベースでは2018年第1四半期比で約5倍、利用企業数ベースでは約4倍と急速に成長中だ。

「ハーモスは採用や人材管理などに関わる機能をモジュールとして提供し、人事が欲している機能を一気通貫で提供してきた。今後は人材管理に加え、労務や給与の分野にも広げていく」と南氏はいう。

ハーモスで提供中の機能例

人材管理のハーモスと、人材のマーケットプレイスのビズリーチの両方を企業に提供するビジョナルだからこそできることがある。例えば、人材管理のハーモス上でパフォーマンスがあまりよくない社員がいたとする。その理由はさまざまであるはずだが、採用後の人事政策(つまりハーモスのカバー範囲)にあるのではなく、そもそも採用のミスマッチが原因だということもあるだろう。その場合、導入企業がハーモスとビズリーチの両方を導入していれば、ハーモスのデータをもとに採用プロセスの見直しができるようになる。それだけでなく、ハーモスで、ある社員の「退職の可能性が高い」というデータが出れば、企業は先回りしてそのポジションにふさわしい人材の採用を行うこともできる。人材にまつわるさまざまなデータを、人材採用の川上と川下の間で相互に活用することで、よりデータドリブンな人材戦略を実行することができる。

ビジョナルは今後、今回の新規上場で新たに調達する約106億円と現在保有する117億円を合わせた220億円以上の資金を、主にこの2つの事業のさらなる成長や、領域拡大のためのM&Aに投下していくという。

変わり続ける組織へ

上場の先を見据える南氏の表情は明るい。南氏は、上場した後も「変わり続ける組織」でありたいと話す。

「上場がスタートラインです。ダーウィンの言葉に『生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである』という言葉がある。社会の変化のスピードが上がり、ビジネスモデルの賞味期限は短くなった。100年続く企業はすごいと思うが、ビジョナルは100年で100回変わる会社にする。その象徴が(2019年に行ったグループ経営体制への移行にともなう)社名の変更だった。どう考えても、知名度のあるビズリーチという社名のままにした方が良いに決まっている。でも、社員に対して、『社名ですら変えられるのだ』ということを示したかった。何かを捨ててでも、学び続けられる組織にするためだ。変わらないものは、企業ページにも載せている『ビジョナルウェイ』(企業理念)だけ。それ以外は、変わり続けていくだろう」と南氏は語った。

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カテゴリー:HRテック
タグ:ビジョナル新規上場ユニコーン
冒頭画像提供:ビジョナル

トランプ氏が強引に進めたFoxconnのウィスコンシン工場計画が大幅縮小

「世界8つめの不思議」だった、とDonald Trump(ドナルド・トランプ)氏は金色のシャベルを地面にさし込みながら言った。時の大統領はFoxconn(フォックスコン)が計画しているウィスコンシンの工場を自身の経済目標にとって大きな勝利とうたっていた。

1年半後、この取引の将来は極めて不確実になった。今週初めにウィスコンシン州は、かつて望んでいた計画の大幅な縮小が労働者にとって厳しい州へ戻ることに帰結すると発表した。台湾の大手製造メーカーであるFoxconnは投資を100億ドル(約1兆800億円)から6億7200万ドル(約726億円)に縮小する。

新しい計画には予定雇用数の大幅削減も盛り込まれ、1万3000人から1454人とする。ウィスコンシン州知事のTony Evers(トニー・エバーズ)氏は今週発表したプレスリリースで節税のための削減だと述べた。

「知事になったとき、私はウィスコンシン州にとってより良い取引を結ぶためにFoxconnと協業することを約束しました。最後の取引はウィスコンシン州のためにならず、私にとっても意味を成しません」とエバーズ氏は述べた。「今日、この取引に関し、Foxconnを他の企業と同じように扱うという合意を発表します。これにより税金27億7000万ドル(約2993億円)を節約でき、州や地元のコミュニティがすでに投じてきた数億ドルのインフラ投資を守り、約束された雇用創出の責任があることを保証します」。

エバーズ氏は、トランプ氏のもとでの取引交渉で主要な役割を果たしたScott Walker(スコット・ウォーカー)氏の後任として2019年に知事に就任した。取引には40億ドル(約4323億円)近いFoxconnへのインセンティブが含まれていて、これは同社にとって破格の取引だった。

テレビ工場の計画は発表された4年前からかなりシフトし、明らかにトランプ氏からの電話で計画が元に戻る前の2019年初めにはFoxconnはすべて中止したようだった。

ロイターが指摘しているように、ウィスコンシン州はすでに2億ドル(約216億円)超をインフラ、トレーニング、計画された工場の開所に先駆けた他の諸々に費やした。

関連記事:Foxconn、トランプ大統領との会話を受けウィスコンシン工場計画を復活

カテゴリー:その他
タグ:ドナルド・トランプFoxconnアメリカウィスコンシン工場投資

画像クレジット:Andy Manis / Getty Image

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

サムスンが古いスマホに新しい命を吹き込むGalaxy Upcyclingのベータを米・韓・英で公開

Samsung(サムスン)は数年前にGalaxy Upcyclingを発表したが、2021年1月に開催されたCESでのステージを除けば、ほとんど動きが見えなかった。米国時間4月21日、同社はUpcycling at Homeのベータを米国、韓国、英国のユーザーに公開すると発表した。

消費者が2、3年おきに古いデバイスをスクラップしてぴかぴかの新しいデバイスを手にするように仕向けられている世界において、これはなかなか革新的なプログラムだ。このプログラムは、埋め立て地に投げ捨てられたり引き出しの中で忘れ去られてしまうであろうスマートフォンに新しい命を吹き込もうとしている。

画像クレジット:Samsung

バイスプレジデントのSung-Koo Kim(キム・ソンク)氏はこのニュースに関するリリースの中で「我々は既存のリソースをどう活用するかを再考し、アップサイクリングの鍵は古いテクノロジーに価値を付加して新しい何かに変えるソリューションを実現することだと確信しています。我々は持続可能な習慣を日常の生活に統合することに努め、ユーザーはGalaxy Upcycling at Homeを通じて持続可能な未来を目指す我々のジャーニーに参加することができます」と述べている。

具体的には、製品を子どもやペット用のモニターといったスマートホームデバイスに生まれ変わらせることができる。

SamsungのSmartThingsアプリにあるSmartThings Labsから、この機能を利用することができる。有効にすると、子どもの泣き声や犬の吠える声などを検知したときに製品からアラートを送信できる。アラートには録音された音声が含まれる。また、内蔵のセンサーを利用して暗くなったら部屋の明かりをつける機能もある。このサービスではデバイスのバッテリーを最適化して、インプットを検出しながら長期間動作させることができる。

関連記事:古いデバイスに新しい役割を与えるサムスンのアップサイクルプログラム

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungSamsung GalaxyスマートホームGalaxy Upcyclingアップサイクルスマートフォン

画像クレジット:Samsung

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(文:Brian Heater、翻訳:Kaori Koyama)

グーグルがAndroid 12の開発者プレビュー最新版を公開、触覚フィードバックなど拡張

Google(グーグル)は米国時間4月21日、同社のモバイルOSの最新版であるAndroid 12の開発者プレビュー第3弾を予定どおり公開した。Googleのロードマップによると、今回の開発者プレビューは、Android 12がベータ版に移行する前の最後のプレビューとなる。通常、開発者ではないユーザーがAndroid 12を試したい場合はベータ版が最初の無線(OTA)アップデートになる。今のところ開発者は、サポートされているPixelデバイスにシステムイメージをフラッシュする必要がある。

Googleは、ベータ版のリリースを間近に控えた今こそ、開発者は自分のアプリの準備が整っているかどうかを確認するために互換性テストを開始する必要があると指摘している。現在のところAndroid 12は、2021年8月までにプラットフォームの安定性を実現する計画だ。その時点で、アプリ向けのすべての機能がロックされ、確定される。

では、今回のプレビューでは何が新しくなったのだろうか?いつものように、数多くの小さな新機能、調整、変更があるが、今回の目玉は、開発者がアプリケーションで新しいハプティック(触覚)フィードバック体験を提供できるようになったことと、新しいアプリ起動アニメーションだ。

新しいアプリ起動エクスペリエンスは、開発者とユーザーの両方にとって、今回の最も顕著な変更点かもしれない。この新しいアニメーションは、アプリの起動から、アプリのアイコンを表示するスプラッシュ画面、そしてアプリ本体へと続く。「新しいエクスペリエンスは、すべてのアプリの起動に標準的なデザイン要素をもたらしますが、各アプリが独自のブランディングを維持できるように、カスタマイズも可能にしました」とGoogleは説明している。開発者は、このスプラッシュスクリーンを自分のブランドでどのようにカスタマイズするかについて、かなりの自由度を持っている。ただし、デフォルトでは最もベーシックな起動エクスペリエンスが有効になっている。

また、リッチなハプティックフィードバックも今回のリリースで加えられた。それを聞くと、今ではほとんど使われなくなったApple(アップル)のForce Touchを思い出さずにはいられないが、これは少し違う。ここでは「ゲームには没入感のある楽しい効果を、プロダクティビティには注意力を向上するハプティック」を提供するものだという。

本リリースのその他の新機能には、着信および進行中の通話をユーザーがより簡単に管理できるようにする新しい通話通知テンプレートが含まれている。Googleによるとこれらの新しい通知は、より視認性が高く、読み取りやすいものになるという。また、機械学習ワークロードのためのNeural Networks API(NNAPI)の改善や、より幅広い超高解像度カメラセンサーをサポートするための新しいAPIも含まれる。

またAndroid 12では、計算負荷の高いタスクを実行するためのRenderScript APIが廃止され、VulkanやOpenGLなどのGPUコンピューティングフレームワークが採用される。

今回のリリースに含まれるすべての変更点の詳細については、こちらから見られる。

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

Appleの探し物トラッカー「AirTag」は税込3800円で4月30日発売、不要な位置情報追跡も防止

Appleの探し物トラッカー「AirTag」は税込3800円で4月30日発売、位置情報追跡の悪用も防止

Apple(アップル)は米国時間4月20日、iPhone用アクセサリーとして探し物トラッカー「AirTag」を発表した。鍵や財布など持ち物などにAirTagを取り付けておき、紛失などした際にAppleの「探す(Find My)」アプリを使い追跡・発見できる。直販価格は、1個セットが税込3800円、4個セットが税込1万2800円。注文は日本時間4月23日午後9時から受け付け、4月30日に発売する。

Hermèsとコラボレーションによる「AirTag Hermès」も発表された。キーリング、バッグチャーム、ラゲッジタグなどの革製アクセサリーとなっている。直販価格は、キーリングが4万1800円から、バッグチャームが3万5800円から、ラゲッジタグが5万3800円から(すべて税込)。

Appleの探し物トラッカー「AirTag」は税込3800円で4月30日発売、位置情報追跡の悪用も防止

AirTagは、ステンレススチールのボディを採用し、IP67等級の耐水性能と防塵性能をサポート。またユーザーは、AirTagを持ち物に割り当てて、「鍵」や「ジャケット」のような名前を付けたり、自分で選んだ独自の名前を付けたりできる。内蔵バッテリーにより1年以上動作し、交換のタイミングはiPhoneに通知するとしている。

AirTagの設定を終えると、「探す」アプリの新しい「持ち物を探す」タブに表示され、持ち物の現在位置や最後に確認された場所がマップ上で表示されるようになる。もしユーザーが持ち物を置き忘れ、それがBluetooth圏内にある場合は、「探す」アプリを利用して、見つけやすいようにAirTagから音を鳴らすことが可能。また、Siriに頼んで持ち物を見つけてもらったりも行える。

iPhone 11とiPhone 12のユーザーは「正確な場所を見つける」機能を利用可能

またAirTagは、Apple設計の超広帯域無線(UWB)チップ「U1」を内蔵しており、iPhone 11とiPhone 12のユーザーは「正確な場所を見つける」機能を利用可能。この機能により、紛失したAirTagが範囲内にある場合に、距離と方向をより正確に特定できるという。

Appleの探し物トラッカー「AirTag」は税込3800円で4月30日発売、位置情報追跡の悪用も防止

さらに「正確な場所を見つける」機能は、カメラやARKit、加速度センサー、ジャイロスコープからの情報を組み合わせ、ユーザーの移動に合わせて聴覚的・触覚的・視覚的なフィードバックを行い、AirTagを見つけられるようにする。

もしAirTagがBluetooth圏外にある場合には、「探す」ネットワークがAirTagを追跡する。「探す」ネットワークとは、10億台に及ぶApple製デバイスを指しており、紛失したAirTagからのBluetooth信号を検知し、位置情報を持ち主に中継するという。このプロセスはすべてバックグラウンドで匿名で行われ、プライバシーが守られるとしている。

またユーザーは、AirTagを紛失モードにすることで、範囲内にある場合や、広大な「探す」ネットワークによって見つけ出された場合に通知を受け取ることも可能。紛失したAirTagを誰かが見つけたときは、その人のiPhoneやNFC対応デバイスを軽くあてると、もし持ち主が連絡先の電話番号を提供していた場合には、その情報が表示されウェブサイトにアクセスできる。

プライバシー機能とセキュリティ機能

Appleは、位置情報やその履歴がAirTag内部に物理的に保存されることはないとしている。「探す」ネットワークとの通信は、エンドツーエンドで暗号化されるため、デバイスの持ち主だけが位置情報データにアクセスでき、AirTagを探す手伝いをしたデバイスの持ち主や位置情報は、Appleを含めて誰も知ることがないそうだ。

また不要な位置情報の追跡を防ぐため、AirTagが送信するBluetooth信号の識別子は頻繁に変更される。iOSデバイス側も、本来の持ち主の側にないAirTagを検知でき、時間が経過しても未知のAirTagがデバイスのユーザーと一緒に場所を移動している可能性がある場合、ユーザーに通知を行う。

Appleの探し物トラッカー「AirTag」は税込3800円で4月30日発売、位置情報追跡の悪用も防止

ユーザーがiOSデバイスを持っていない場合でも、持ち主から離れて一定の時間が経ったAirTagは、移動した時に音を鳴らして注意をうながすという。ユーザーが未知のAirTagを検出した場合、iPhoneまたはNFC対応デバイスを軽くあてると、指示が表示されて未知のAirTagを無効にする方法を案内する。

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Netflixが今四半期の成長鈍化は制作遅延による「コンテンツ不足」のためと説明

Netflix(ネットフリックス)は、2021年第1四半期に400万人の新規加入者を獲得し、同社の総加入者数が2億760万人となったことを、同社の最新の業績報告書で発表した。

新型コロナウイルス感染症流行によって世界中の視聴者が自宅に閉じ込められることになった2020年の同時期には、Netflixは空前の成長率(1577万人の純新規加入者数)を記録していたため、前年同期比でこの最新の四半期が残念な結果となることは必然だった。だが、この数字は、Netflixが予測していた2億1000万人という加入者数にも届かなかった。

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動画ストリーミングサービスの市場は確かに競争が激しくなっているが(Disney+の加入者数は最近1億人を突破した)、Netflixは今回の伸び悩みが「競争の激化」のせいというよりも、新型コロナウイルスの影響で制作が遅れたため、オリジナル番組や映画の公開数が減少したという単純な事実に起因すると見ている。

「有料会員数の伸びが鈍化した原因は、2020年に新型コロナウイルスの影響で新規加入が大きく前倒しされたことや、新型コロナウイルスによる制作の遅れからコンテンツの品揃えが薄くなったことにあると、私たちは考えています」と、Netflixは述べている。「2021年の下半期は、大ヒット作品で新シーズンが再び始まることや、エキサイティングな映画のラインナップが加わることで、好調になると私たちは引き続き予想しています。短期的には、新型コロナウイルスによる不確実性が拭えませんが、長期的に見れば、世界中でストリーミングの台頭がリニアTVに代わるエンターテインメントの明確なトレンドとなっています」。

Netflixでは、停滞は「予想どおり」で、主な課題は新規ユーザーの獲得であると言及している。また「第1四半期前半は、「Bridgerton(ブリジャートン家)」「Lupin(Lupin/ルパン)」「Cobra Kai(コブラ会)」の効果もあり、近年と同様の成長軌道をたどっていたが、3月に成長率が低下した」と同社は述べている。

新型コロナウイルスによる制作の遅延は、第2四半期のリリーススケジュールにも影響を与えるため、Netflixは新規加入者数を100万人と控えめに予測している。話題作のリリースは2021年の下半期に再び活発化する見込みであり「ブラジルとインドを除くすべての主要市場で」制作が再開されたと同社は言っている。

会社の財務状況については、売上高は前年同期比24%増の72億ドル(約7788億円)となり(これは予想通り)、希薄化後1株当たり利益は3.75ドル(約405.6円)だった(アナリストは2.97ドル[約321.3円]と予想していた)。この発表後、Netflixの株価は時間外取引で11%以上下落している(米国東部時間午後4時33分現在)。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Netflix新型コロナウイルス動画配信

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(文:Anthony Ha、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

中国版UiPath、RPAスタートアップLaiyeが54億円のシリーズC+を完了

CEOのワン・グアンチュン氏(画像クレジット:Laiye

ここ数カ月、ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)が話題になっている。ニューヨークを拠点とするUiPath(ユーアイパス)は、2021年2月に350億ドル(約3兆8000億円)という驚異的な評価額を得た後、新規株式公開(IPO)に向けて動き出した。そして中国では、同国産のRPAスタートアップLaiye(ライヤ、来也)が話題になっている。

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キーボード操作やマウスクリックなどの、職場のありふれた作業を模倣するソフトウェアを開発しているLaiyeが、シリーズC+ラウンドで5000万ドル(約54億円)を調達したことを発表した。今回の資金調達は、北京を拠点とする同社が、シリーズCラウンドの第1回目の資金調達を行ってから約1年後に行われた。

Baidu(バイドゥ、百度)の元従業員たちが率いる設立6年目のLaiyeは、公開情報によれば、これまでに1億3000万ドル(約140億4000万円)以上を調達している。

今回のシリーズC+ラウンドを主導したのは、中国の金融コングロマリットであるPing An(ピン・アン、平安)のアーリーステージ戦略投資ビークルであるPing An Global Voyager Fundと、政府支援のファンドであるShanghai Artificial Intelligence Industry Equity Investment Fundだ。その他、Lightspeed China Partners、Lightspeed Venture Partners、Sequoia China、Wu Capitalが投資に参加している。

RPAツールは、オフィスでの共同作業に支障を及ぼしてきた新型コロナウイルス(COVID-19)の中で、ワークフローを自動化する方法を探している企業を魅了していいる。とはいえ、この企業向け技術であるRPAは、パンデミックの前からすでに注目を集めていた。私の同僚であるRon Miller(ロン・ミラー)記者は、2021年4月、UiPathがS1(IPO目論見書)を申請した直後に次のように書いている

「このカテゴリーは、その時点ではレガシーな文脈での自動化を扱うことで人気を集めていた。それは、既存技術に深く絡みつかれている企業、すなわち実質的にはクラウド化されていないすべての企業が、古いプラットフォームを大手術したり置き換えたりしなくても自動化することができるというものだ(高価でリスクの高い大工事は普通のCEOならやりたがららないものだ)」。

たとえば一例として、かつて蘭州市の社会保障担当者は、年金受給者の情報を入力し、その内容が正しいかどうかを手作業で確認していたが、LaiyeのRPAソフトウェアを使用することで、口座照合作業時間を75%短縮することができた

また、中国南部のいくつかの都市では、国勢調査の自動化にLaiyeのチャットボットが活躍し、国勢調査員が一軒一軒家を訪問する必要がなくなった。

Laiyeによれば、2020年の第4四半期に、同社のRPAエンタープライズ事業がプラスのキャッシュフローを達成し、チャットボット事業が黒字化したという。その無料版は40万人以上の開発者が使っているが、同時にLaiyeはフリーランス開発者と自動化を必要とする小規模な企業をつなぐボットマーケットプレイスも運営している。

Laiyeはグローバルにサービスを展開しており、現在はアジア、米国、ヨーロッパに展開できているという。

Laiyeの会長でCEOであるWang Guanchun(ワン・グアンチュン)氏は「Laiyeは、今後3年間で、世界最大のソフトウェアロボットの開発者コミュニティを育成し、世界最大のボットマーケットプレイスを構築することを目指しています。そして2025年までには少なくとも100万人のソフトウェアロボット開発者を認定する予定です」と語る。

「より多くの人間の労働者がRPAやAIの知識でアップスキルできるようになれば、デジタル・ワークフォースとインテリジェント・オートメーションがすべての職業に浸透すると信じています」。

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:LaiyeRPA中国資金調達

画像クレジット: LaiyeCEOのワン・グアンチュン氏)

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(文:Rita Liao、翻訳:sako)

Discordがマイクロソフトによる買収を固辞、独自に新規株式公開を目指す

Microsoft(マイクロソフト)が人気ボイスチャットアプリ「Discord(ディスコード)」の買収を検討していると報道されてから1カ月が経過したが、その話し合いは打ち切られたと、この件に詳しい関係者がTechCrunchに認めた。

Discordは独立を維持する計画を検討しており、そう遠くない将来に独自に新規株式公開への道を切り開く可能性がある。この交渉が打ち切られたというニュースは、The Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)が最初に報じた。

両社は、マイクロソフトがDiscordを約100億ドル(約1兆600億円)の評価で買収するという条件で交渉を進めていた。WSJによると、Discordは3社と行っていた買収交渉を終了させたとのことだが、名前が挙がったのはマイクロソフトだけだった。

Discordの評価額は2020年後半の6カ月足らずで2倍に増え、2021年になってますます高騰している。当初ゲーマー向けに開発されたボイスチャットアプリとして親しまれてきたDiscordは、Clubhouse(クラブハウス)が火をつけたボイスチャットのトレンドよりもはるかに早く、その地位を確立していた。Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)などの企業が音声ベースのコミュニティツールの構築に躍起になっている中、Discordは2021年3月末、そのプラットフォーム上でユーザーが音声イベントを行うための新機能を導入した。

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Discordが売却に踏み切らなかったことは、大企業の既存製品に組み込まれるのではなく、独自のDNAを維持したいと考えている企業にとっては理に適っている。また、同社はこの選択により、長引く独占禁止法上の問題から距離を置くこともできる。米国では、業界のさらなる統合を防ぐために、大手ハイテク企業の合併を阻止する法案が議員によって検討されているからだ。

関連記事:巨大テック企業を規制する米国の新たな独占禁止法案の方針

カテゴリー:ネットサービス
タグ:DiscordMicrosoft買収新規上場音声ソーシャルネットワーク

画像クレジット:Tiffany Hagler-Geard/Bloomberg / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ゲームインフラのスタートアップPragmaはGreylockやZyngaの創設者などから約13億円調達

Pragma(プラグマ)は、いわゆる「サービスとしてのバックエンド」を構築し、既製品としてのインフラストラクチャーを、オンラインのライブサービスゲーム開発者に提供している。同社は米国時間4月20日、シリーズA投資120万ドル(約13億円)の調達を発表した。

このラウンドはGreylockのDavid Thacker(デイビッド・サッカー)氏が主導し、Zyngaの創設者Mark Pincus(マーク・ピンカス)氏、Oculusの創設者Nate Mitchell(ネイト・ミッチェル)氏、Clouderaの創設者Amr Awadallah(アマー・アワダラ)氏、そして以前からの投資者であるUpfront VenturesとAdvancit Capitalが参加している。また、ビジネスインテリジェンスのスタートアップAccompany(アンカンパニー)をCisco(シスコ)に売却したAmy Chang(エイミー・チャン)氏はPragmaの取締役会に加わる。

関連記事:業界に革命を起こすか?ゲーム開発のバックエンドツールキットを提供するPragma

共同創設者でCEOのEden Chen(エデン・チェン)氏が私に話したところによると、Unity(ユニティー)とUnreal(アンリアル)がフロントエンドの人気ゲームエンジンを構築した世界で、彼と共同創設者でRiot Games(ライオット・ゲームズ)の技術主任だったChris Cobb(クリス・コブ)氏は「業界標準のバックエンドゲームエンジン」という隙間を満たしたいと考えたという。

この10年間で「多くの企業がそこに挑戦してきた」が、プラットフォームを立ち上げるのは今が最適な時期だとチェン氏は主張する。これまで「生きて息をする製品」として扱わなければならなかったライブサービスゲーム(「League of Legends(リーグ・オブ・レジェンド)」など)の継続的な成長と、Amzon Web Service(AWS)などのインフラとなるプラットフォームの周囲でツールが進化してきたお陰だ。

画像クレジット:Pragma

Pragmaは、開発者がゲームループを簡単に設定してテストできるようデザインされたスターターキットを本日公開する。一方、より大きなプラットフォームは現在、Blizzard(ブリザード)の第1社員だったPat Wyatt(パット・ワイアット)氏が創設したOne More Game(ワン・モラ・ゲーム)と、Nate Mitchell(ネイト・ミッチェル)氏のMountaintop Studios(マウンテントップ・ステューディオズ)とでプライベートなベータテスト中だ。

このプラットフォームの機能は、プレイヤーのアカウントとソーシャル機能、ゲームループ(ロビーやマッチングも含む)、プレイヤーおよびゲームのデータ管理という、3つの大きなカテゴリーに分類できるとチェン氏は話している。Pragmaは、すべてをゼロから作り上げたわけではない。一部には、Discord(ディスコード)などの他社製プラットフォームの「インテグレーター役となった」ものもある。チェン氏はまた、将来的に完全管理型のソリューションを目指してはいるが、現在のバージョンはオンプレミス型だという。「私たちは、各スタジオのインフラの中に、Pragmaのインスタンスを作っています。そこで私たちのコードベースを使い、それぞれの好みに合わせてカスタマイズできるようになっています」。

Pragmaは、最初は10人から50人規模のゲームスタジオをターゲットにしていく考えだ。いずれは大規模なスタジオに対応できるようにするが、同時に「このツールを民主化して、1人から5人の小さなチームも本格的に支援し、ネットワーク型のオンラインゲームをローンチできるようにしたい」とも望んでいる。

さらに彼はこうも話していた。「私たちの長期的展望は、ソーシャル面に本物の革新をもたらし、ゲームの質を向上させるソーシャル機能を創造して、より強いつながりを作れるようになることです」。

カテゴリー:ゲーム / eSports
タグ:Pragma資金調達

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(文:Anthony Ha、翻訳:金井哲夫)

英国のドローンスタートアップsees.aiがBVLOS飛行試験の許可を取得

英国の民間航空管理局(CAA)は現地時間時間4月19日、産業用ユースケースのためのデータ収集を支援するBVLOS(目視見通し外)飛行のコマンド&コントロールソリューションを開発する同国のスタートアップsees.ai(シーズエーアイ)に、英国の民間企業としては初めて、BVLOSの定常運用の概念実証試験を認可したと述べた

この試験は、2019年5月に発表された、政府の資金援助と規制当局の支援をドローン分野の研究開発に向けるサンドボックスプログラムの一環として行われる。最初は、回避システムや検知システムの仮想テストから実施される。

Sees.aiは、このサンドボックスプログラムに早期から参加している企業の1つだが、これで、3つの(物理的な)試験場で、毎回事前の許可を得ることなく、定常BVLOS運用の概念実証試験が行える権限を手にした。

Techstars(テックスターズ)の支援を受けるこのスタートアップは、工業環境でのドローン運用、つまり、石油やガスなどの工業分野での検査や維持管理の目的に合わせてドローン利用の規模を調整し、フライトごとにパイロットが現地に赴かなくとも、特定の場所から遠隔操作できる技術の構築にフォーカスしている。

だが、BVLOS能力は、配達などの他分野のドローン利用にも欠かせないものであることは明らかだ。そのためCAAも、この試験を「ドローン業界にとって極めて大きなステップ」と呼ぶ。

「検査、モニター、維持管理といった工業環境で概念を試すことで、sees.aiはまずその状況での同社システムの安全性を実証し、その後に、時間をかけて、徐々に困難さを増すミッションへの対処をテストしていきます」と同局は話している。

現在の英国の規制では、特別な許可がない限り、オペレーターはドローンを見通せる範囲内に留め、英国のドローン規定に従わなければならない。

過去にその許可を得た企業に、米国のテック最大手Amazon(アマゾン)がある。2016年に英国でBVLOSによる宅配ドローンの試験を開始した。現在も、Prime Air(プライム・エアー)というブランド名で、商用ドローン配達サービスを市場に投入しようと活動を続けている。

Amazonの取り組みはすでに何年間にも及んでおり(実験は2003年から行われている)、2020年、Financial Times(ファイナンシャル・タイムズ)がPrime Airの文書を引用するかたちで伝えたところによると、世界中で大規模にドローン宅配が行えるようになるまでは、あと「何年」もかかるとのことだ。そのため、また別のBVLOSドローン技術の試験が英国で始まり、これが業界にとって規制当局の大変な進歩であったとしても、ドローン宅配がすぐにでも実現するという英国人の期待は、裏切られることになりそうだ。

関連記事:Amazon、無人飛行ドローンによる配達を実験中

CAAがsees.aiに試験許可を与えたことで、BVLOSのテスト飛行は150フィート(約45メートル)以内で可能となる。最初は、ドローンを目視できる場所に監視人を置き、必要に応じてリモートのパイロットと通信ができるようにしておくことが規定されている。

つまり厳密に言えば、最初は、本当のBVLOSではなく、範囲を限定したEVLOS(拡張視野見通し内)飛行となる。つまり、リモートのパイロットから500メートル以上離れた範囲を飛行できるが、監視人を配置する必要があり、同社が最終目標としている完全に監視人を廃した飛行とはならない。CAAは、監視人を置かない飛行を目指していると明言しているが、それは試験によってsees.aiの概念が実証された場合だ。また同局は、この試験は、従来のEVLOS飛行とは異なるとも話している。監視人が常にパイロットと連絡を取り合う必要がないからだ。必要なときにだけ話ができる手段があればよい。

CAAが2020年秋に発表したロードマップによれば、範囲を限定しない空域での「ごく普通の」状態でのBVLOSになんとか到達するまでには、数多くの手順を踏まなければならない。そのため、商用ドローンが運用者から遠く離れた場所で合法的に飛び回りデータ収集(や荷物の配達)ができるようになるまでには、まだ道のりは長い。

「BVLOS運用における運用者の長期的な願望は、英国中の事業でそれがごく普通のものになることです。これが実現するためには、膨大な量の実証結果と、これに関わるすべての人の膨大な経験と学習が必要です。イノベーターにもCAAにもその未来を構築し、テストし、学習し、そして小さなステップを繰り返し行う努力が欠かせません」とCAAのロードマップには記されてる。

sees.aiのCEOであるJohn McKenna(ジョン・マッケナ)氏は声明の中で、今回の試験の許可を「極めて画期的な出来事」と称し、こう述べている。「私たちは、ドローンが大規模に自律飛行する未来に向かって加速しています。そこには、上は有人飛行から、下は工場や校外や街といった範囲内の飛行が含まれます。英国で初の許可を取得したことは、この旅の大きな一歩となり、公共衛生および安全から、効率化や環境へのインパクトに至るまで、大きな社会的恩恵をもたらすことになります」。

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カテゴリー:ドローン
タグ:sees.ai民間航空管理局(CAA)イギリスドローン配送

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(文:Natasha Lomas、翻訳:金井哲夫)

アップルがポッドキャストの有料定額サービス開始を発表、米国では番組あたり約53円から

Spotify(スポティファイ)との競争が激化する中、Apple(アップル)は米国時間4月20日、ポッドキャストのサブスクリプション(有料定額制)配信サービスを開始すると発表した。同社の「Spring Loaded」イベントで発表された「Apple Podcasts(アップル・ポッドキャスト)」のサブスクリプションサービスは、リスナーが定額料金を支払うことで、広告なしの聴取、エピソードへの早期アクセス、お気に入りのクリエイターをサポートする機能などの「利点が追加」される。このサービスは、Apple Podcastsアプリのアップデートで利用可能になる。このアップル純正ポッドキャストアプリでは、引き続き無料のポッドキャストも探して聴くことができる。

今回の新サービス「Apple Podcasts Subscriptions(アップル・ポッドキャスト・サブスクリプション)」の発表は、Spotifyのポッドキャストリスナー数が、2021年に初めてアップルのそれを上回る見込みとの業界レポートが発表された直後のことだ。

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アップルのTim Cook(ティム・クック)CEOは、イベントの開始時にこのサブスクリプションを簡単に紹介し「Apple Podcastsのデビュー以来最大の変更」と言及した。

今回のアップデートでは、番組やエピソードのページが新たにデザインされ、ポッドキャストの聴取、フォロー、共有が容易になると、クック氏は述べている。また、お気に入りのクリエイターの番組を探したり、おすすめの番組を見つけられる「チャンネル」機能も新たに追加された。ここには無料チャンネルの他に定額料金を支払うことでさまざまな特典がある会員向けの有料チャンネルが用意される。

チャンネルとは要するに、クリエイターがキュレーションした番組のグループで、チャンネルごとに「独自のタイトル、説明、アートワーク」が付けられるという。

画像クレジット:Apple

また、エピソード型の番組では最新のエピソードから、連続型の番組では各シリーズの最初から自動的に開始できるようにする「スマートプレイ」ボタンも搭載される。その他の新機能としては、ユーザーが個々のエピソードを保存してオフラインで再生できるようになったほか、トップチャートにすばやくアクセスできるように検索タブが強化された。ポッドキャスター用のApple Podcasts Connect(アップル・ポッドキャスト・コネクト)ダッシュボードも刷新され、番組のメタデータの編集、番組の配信予約と管理、チャンネルへの追加、複数のユーザーと役割の管理、そして新たに用意されたパフォーマンス指標と可視化ツールによる番組の再生記録の追跡などが可能になる。

アップルはこの新サービスを、170以上の国と地域のリスナーに2021年5月から提供すると発表した。

アップルはプレスリリースの中で、最初のプレミアム有料配信は、Tenderfoot TV(テンダーフットTV)、Pushkin Industries(プーシキン・インダストリーズ)、Radiotopia from PRX(ラジオトピア・フロム PRX)、QCODE(キューコード)の他、NPR、Los Angeles Times(ロサンゼルス・タイムズ)、The Athletic(アスレチック)、Sony Music Entertainment(ソニー・ミュージックエンタテインメント)といった大規模ブランドなど「独立系の音声と一流のスタジオ」の双方から番組を提供すると述べている。

「15年前、アップルはポッドキャストを普及させ、クリエイターに最高のオープンプラットフォームを提供して、世界中の何億人ものリスナーに情報を提供し、楽しませ、刺激を与えてきました」と、アップルのインターネットソフトウェア&サービス担当上級副社長のEddy Cue(エディ・キュー)氏は声明の中で語っている。「現在、Apple Podcastsは、リスナーが何百万ものすばらしい番組を発見し、楽しむことができる最高の場所となっています。そして今回、私たちはApple Podcasts Subscriptionsによって、ポッドキャスティングを次の章に導くことを誇りに思います。このパワフルな新しいプラットフォームを世界中のクリエイターに提供できることに、私たちはワクワクしています。これを使ってクリエイターのみなさまがどのような作品を配信するのか、それを聴くのが楽しみで仕方ありません」。

画像クレジット:Apple

アップルがポッドキャストのサブスクリプションサービスを計画しているということは、Wall Street Journal(ウォール・ストリート・ジャーナル)が同社のポッドキャストアプリに有料配信オプションを追加する準備が行われていると報じたほか、Vox Media(ヴォックス・メディア)のPeter Kafka(ピーター・カフカ)氏が、アップルは新製品発表イベントで有料のポッドキャスト配信を発表するだろうと語ったことから、すでに予想されていた。

また、iOS 14.5ベータ版には、デザインが変更されたPodcastアプリの「今すぐ聴く」タブにアカウントボタンが設けられているなどのヒントも見られた。MacRumors(マックルーマーズ)は、番組の通知がこの場所に移されたことを報じ、将来的には有料サブスクリプションの管理もこの新しいエリアで行われるのではないかと予想していた。

定額制ポッドキャストへの参入は、Apple PodcastsおよびApple Musicの競合相手であるSpotifyが長年にわたって多額の投資を行ってきたことを受けたものだ。Spotifyはアップルに対する批判の先鋒でもある。

Spotifyは2021年2月、自社のプラットフォームに登録されているポッドキャストの数が、前年比3倍の220万件に増えたことを発表した。同社はまた、Joe Rogan(ジョー・ローガン)氏、Kim Kardashian(キム・カーダシアン)氏、 DC Comics(DCコミックス)、Michelle Obama(ミシェル・オバマ)氏、サセックス公爵および公爵夫人などのビッグネームと、長年にわたってさまざまな独占契約を結んできた。ポッドキャスト関連のスタートアップやアドテクノロジー、スタジオの買収も続けており、その中にはホスティングや広告を手がけるMegaphone(メガフォン)、Anchor(アンカー)の制作ツール、Gimlet(ギムレット)、The Ringer(ザ・リンガー)、Parcast(パーキャスト)といったコンテンツ制作会社が含まれている。

最近では、SpotifyはAnchorの機能を利用して独自のポッドキャストのサブスクリプションを計画していることを発表したり、ライブチャットアプリ「Locker Room(ロッカー・ルーム)」を運営するBetty Labs(ベティ・ラボ)の買収を通じてライブオーディオ分野にも投資を行っている。ちなみにSpotifyは、定額購読料による収入をポッドキャストの制作者に分配し、制作者は収益の大半を確保できると語っていた。

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ポッドキャスト制作者が知っておくべきこと

  • Apple Podcast Subscriptionsに詳しい人の話によると、アップルはポッドキャスト制作者がサブスクリプションの一部として提供する条件には口出ししないとのこと。これはオープンな市場であり、ポッドキャスト制作者は、広告なしの聴取、ボーナスエピソード、過去に配信された番組へのアクセスなどを提供するかどうかを選択することができる。
  • 番組は完全無料か有料、または誰でもアクセスできる無料コンテンツと有料会員へのアップグレード機能を組み合わせた「フリーミアム」のいずれかを選択できる。
  • 価格は、米国では月額約0.49ドル(約53円)からとなっており(App Storeとは違うようだ!)、クリエイターは自分で価格を設定することができる。
  • アップルは、ストリーミングサービスやその他のサブスクリプション製品と同様に、1年目は売上の30%を受け取り、2年目には15%に下げる。
  • ポッドキャスターは自分の番組をどこにでも配信することができる。Apple Podcast専用にする必要はない。つまり、Spotifyなどの他のプラットフォームにも有料コンテンツを提供し、収益を増やすことができるということだろう。
  • アップルは、現時点ではポッドキャスター向けに広告を販売していない。広告収入は、クリエイターが100%取得できる。
  • クリエイターは、Apple IDやそれに関連するメールアドレスなど、リスナーの個人データにアクセスすることはできない。ポッドキャストのアナリティクスでは、匿名化され、集約されたインサイトが提供される。
  • しかし「最も熱心なリスナー」や「上位の都市」などの新たな指標を追跡することはできる。これは、クリエイターが最大のファンに合わせてポッドキャストを調整したり、次のライブショーを計画したりするのに役立つだろう。
  • サブスクリプションは、個々の番組またはチャンネルと呼ばれる番組グループのいずれかに対して設定することができる。例えば、有料のポッドキャスト配信サービス「Luminary(ルミナリー)」は「チャンネル」だ。Radiotopia(ラジオトピア)のようなポッドキャストネットワークもチャンネルになる。
  • チャンネルも、個々の番組と同様に、無料、有料、フリーミアムのいずれかに設定することができる。また、国ごとに配信の有無や価格を設定することも可能。
  • サブスクリプションコンテンツのアップロードは、RSSではなくApple Podcasts Connect経由で行われる。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AppleAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021ポッドキャストサブスクリプションSpotify

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ドン・キホーテが税込3万2780円の7インチ小型PC「NANOTE P8」発売、Pentium N4200・8GBメモリー

ドン・キホーテが税込3万2780円の7インチ小型PC「NANOTE P8」発売、Pentium N4200・8GBメモリードン・キホーテは4月20日、プライベートブランド「情熱価格」の新製品として、7インチUMPC「NANOTE P8」(型番 UMPC-02-SR)を発表しました。価格は3万2780円(税込み)で、全国のドン・キホーテ系列店舗が販売します。

本機は同社が2020年4月に発売した低価格のUMPC「NANOTE」の第2弾。7インチ液晶やPCだけでなくタブレットとしても利用可能な2in1構造を継承し、ユーザーからの強い要望により、基本仕様をアップグレードしたのがポイント。

具体的には、CPUをIntel Atom Z8350(初代NANOTE)からPentium N4200(NANOTE P8)へと変更したほか、メモリ容量を4GBから8GBに増量。一方、64GBのストレージや、画面解像度(1920×1200)、OS(Windows 10 Home)などは据え置きとなっています。

  • OS:Windows 10 Home
  • CPU:Intel Pentium N4200(1.1GHz/最大2.4GHz)
  • メモリー:8GB LPDDR4
  • ストレージ:64GB eMMC
  • ディスプレイ:7インチ液晶(1920×1200)
  • 無線LAN規格:IEEE802.11b/g/n
  • Blutooth:4.0
  • ウェブカメラ:0.3MP
  • USB 3.0 Type-A×1
  • 充電用USB Type-C×1
  • microHDMI×1
  • 3.5mmステレオミニジャック×
  • microSDカードスロット(256GBまで)×1
  • バッテリー:2050mAh(約7時間駆動)
  • サイズ:約181×113.6×19.6mm(幅x奥行きx高さ)
  • 重量:約560g
  • 付属品:ACアダプタ(約1.6mヘッド含む)、microHDMI-HDMI変換コネクタ(約165mm)、取扱説明書、保証書
  • 生産国:中国

ドン・キホーテが税込3万2780円の7インチ小型PC「NANOTE P8」発売、Pentium N4200・8GBメモリー

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(Source:NANOTE P8Engadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Windows 10(製品・サービス)日本(国・地域)

シェアリング旅行の仏スタートアップBlaBlaCarが126億円を調達してプラットフォーム構築へ

フランスのスタートアップBlaBlaCarは9700万ユーロ(約126億円)の大型ラウンドを実施したことを発表した。同社はこれまで長距離移動のためのカープールのスタートアップとして知られていたが、最近Ouibusを買収したことにともない、長距離バスのチケットのマーケットプレイス事業にも進出していた。BlaBlaCarはOuibusに加えてオンラインのバス切符販売サービスBusforも買収している。

既存の投資家であるVNV Globalが今回のラウンドをリードした。新たな投資家としてOtiva J/F ABとFMZ Venturesの2社が参加している。Otiva J/F ABはAvitoの創業者であるJonas Nordlander(ヨナス・ノルトランダー)氏とFilip Engelbert(フィリップ・エンゲルベルト)氏が設立したファンドだ。Avitoはロシア市場向けの求人・案内広告を専門としている。ロシアではクラシファイド広告の大手として知られているが、世界的ハイテク投資家であるNaspersがAvitoを買収した。FMZ Venturesは、Alibabaの投資担当でLyftやTripadvisorの取締役を務めた経験を持つMichael Zeisser(マイケル・ザイサー)氏が創立したしたグロースファンドだ。

資金調達はコンバーティブル・ボンド(転換社債型新株予約権付社債)によったため、会社評価額は確定評価額ベースの資金調達ラウンドや株式上場などを待たねばならない。BlaBlaCarの共同ファウンダーでCEOのNicolas Brusson(ニコラ・ブルソン)氏は、BlaBlaCarがまだ十分な額のキャッシュを銀行口座に保有しており「プレIPOラウンド」だとしている。

同氏は、取材に対して「BlaBlaCarは今回のラウンド以前から十分なキャッシュの用意がありましたが、ラウンド後は2億ユーロ(約260億円)以上となっています」と述べた。

今回のラウンドには同社がすぐに上場しなくても(あるいは資金調達をしなくても)、一定の期限によって作動する条項がある。上場、資金調達ラウンドなどがない場合、社債は20億ドル(約2160億円)の評価額でBlaBlaCarの株式に転換される。

BlaBlaCarが今回調達した資金はカープール事業、バス事業、統合プラットフォーム構築という3つの戦略的分野に集中されるものとみられる。

コアビジネスであるカープール事業についてみる、と同社は15年前に自動車の空席と同じ方向に向かいたい乗客をマッチングさせるというシンプルな相乗りサービスからスタートした。2020年来のパンデミックによるロックダウンが逆風となったのは確かだが、カープール事業に与えた影響は電車や飛行機と比べものにならないほど軽微だった。

ブルソン氏は「BlaBlaCarには多額の固定費がありません。我々は自動車を保有していないので空車を走らせる必要はありません。すべてはコミュニティの力で成り立っています。とはいえ我々はトランザクションにともなう手数料から収入を得ているので2020年のロックダウンで売上は減少ししました」と述べた。

2020年夏には経営は回復したが、以後はパンデミックに対する規制に応じて経営はジェットコースター的に上下を繰り返している。しかし「自動車は鉄道や路線バスのような固定的サービスではなく、柔軟かつ普遍的に人々を結びつける要素です。これは今後もそうでしょう」とブルソン氏はいう。

カープールは安定した強力な収入源だ。2020年だけでもBlaBlaCarには22の市場で5000万人の利用者があった。つまりカープールは負け知らずの賭けだ。

ここ数年、第2の柱はバス事業となっている。バスは特に新興国、東欧で大きな事業がチャンスがある。

現在、バスは大量に運行されているが、多くの場合オンラインでチケットを購入できない。BlaBlaCarはこのカテゴリーでの市場の全体は巨大だとみており同社は現在オフラインでしか入手できない大量のサプライをオンライン化するプラットフォームの構築を目指している。

これが、バス座席の在庫管理システムを開発しているウクライナのスタートアップであるOctobusを買収した理由だ。ブルソン氏は「これによってBlaBlaCarのエンジニアの能力は全方位となります」と述べた。

BlaBlaCarの3つ目の柱は、プラットフォームに囲い込める忠実なユーザーの数を増やすことだ。BlaBlaCarは、カーブール、バス、将来的には電車などすべての移動方法について横断的にシェアリングによる旅行を発見できる「マルチモーダル旅行アプリ」を構築したいと考えている。

BlaBlaCarは、2021年末から2022年初めまでにマーケットプレイスに鉄道事業者を追加する予定だ。私はBursson氏に対しヨーロッパのすべての移動手段を対象とするOmioのような存在になろうとしているのかどうか尋ねた。Omio(以前のGoEuro)では、列車のチケット、バスのチケット、フライトを1つのプラットフォームで予約することができる。

ブルソン氏の戦略はこれと異なるとして「BlaBlaCarはまず特定の国に焦点を当て地域のすべての移動手段をプラットフォームに載せ、人々が期待するものをすべて販売できるようにしたいと考えています」と述べた。

BlaBlaCarアプリで「A地点からB地点への最適な移動手段を見つけることができる」ようにするのが最終的だ。つまり列車のチケット バスのチケット購入、相乗りなどユーザーのニーズ応じてさまざまなオプションがすべてプラットフォーム上で提供される。BlaBlaCarは広範囲な地域をサポートするため「2つの小さな町を結ぶ」最適な旅行手段を見つけるという困難な課題を解決するために非常に有利な立場にあるといえる。

カテゴリー:シェアリングエコノミー
タグ:BlaBlaCar資金調達フランス旅行バスライドシェア

画像クレジット:BlaBlaCar

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(文:Romain Dillet、翻訳:滑川海彦@Facebook

Apple M1搭載Mac miniに「10ギガビット Ethernet」オプションが追加、価格は税込1万1000円

アップルがApple M1搭載Mac miniに「10GB Ethernet」オプション追加、価格は税込1万1000円アップルが21日(日本時間)に開催した「Spring Loaded」イベントでは新型iMacなどが発表されましたが、その後ひそかにM1 Mac miniに10ギガビットEthernetオプションが追加されました。

上記のイベント終了後、公式オンラインストアでM1 Mac miniをカスタマイズする際に、標準のギガビットEthernetオプションよりも高速な「10ギガビットEthernet」を注文できるようになりました。このオプションは、2020年末にM1 Mac miniが販売開始された当初は用意されていなかったものです。

アップルがApple M1搭載Mac miniに「10GB Ethernet」オプション追加、価格は税込1万1000円

10ギガビットEthernetにアップグレードする場合、価格は+1万1000円(税込)。実はM1 Mac mini発売直後からアップル認定サービスプロバイダ向けの部品発注リストに10ギガビットEthernetに対応したロジックボードが掲載されていたことが明らかになっており、何らかの事情でストアでの提供が遅れていた模様です。

日々のWeb閲覧からクリエイティブな協働作業に至るまで、10ギガビットEthernetはスピードや生産性に貢献するはず。新iMacの予約開始は4月30日〜と少し先のため、こちらの方がすぐに役立つアップグレードと言えそうです。

M1 Mac mini

(Source:9to5MacEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Apple / アップル(企業)APPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021Apple M1(製品・サービス)Mac (製品・サービス)Mac mini(製品)

Tileがアップルの新しいAirTagを不正競争だと非難

Apple(アップル)の紛失物発見アプリが公式に発表された現在、それと競合するTileは、Appleの最新製品に対する同社の見解を、米国時間4月21日に行われる議会での証言の前に記録に残そうとしている。同社によると、4月21日には議会でAppleの事業慣習、特に今回の紛失物追跡分野への参入を詳細に検分するよう求めるという。

Tileは、Appleが近くTileがマーケットリーダーである紛失物発見ビーコンの分野に独自のデバイスで挑戦すると知ってから、Appleを厳しく批判してきた。同社はTileに接続している紛失物、財布やバッグ、鍵、自転車、札入れなどを消費者が見つけることのできるBluetoothを利用するキーチェインドングルで、新しい市場を切り開くことに成功した。同社はまた、紛失物が持ち主のBluetoothの圏外にある場合、スマートフォンにTileのアプリをインストールしている者同士が協力してその紛失物を見つける「発見ネットワーク」も導入している。

AppleはAirTagでこれらの能力を再現しているが、もっと精密なウルトラワイドバンドの技術のサポートを加えるとともに、AirTagを同社のファーストパーティーアプリである「Find My」に統合して、紛失物発見にiPhoneの大きなインストールベースを利用しようとしている。こうなると、それはTileにとって強敵となり、Appleの全デバイスに競合するAirTagがあるだけでなく、App Storeのポリシーにより、アプリ内購入によるサブスクの収益の一部もAppleが共有することになる。

AirTagの立ち上げよりも前にAppleは、Find Myアプリへのアクセスをサードパーティーに公開して、反競争的云々の苦情を避けようとした。また同社はTileの競合他社であるChipolo ONE Spotと提携して、AirTagと競合するその他の紛失物発見ツールを不利な扱いにはしない証拠を見せつけようとした。しかしこれまでのTileの主張は、自社独自のiOSアプリで築いてきたユーザーとの直接的な関係を捨ててまで、AppleのFind Myユーザーをサポートしたくはない、というものだ。そして、Appleには最初からファーストパーティーであるという利点と、大きなエコシステムのパワーがあるため、この紛失物発見の市場に参入すると決めただけでも簡単に市場を支配してしまうとTileは主張している。

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Tileは2020年にも、Appleが非難されていた反競争的振る舞いについて議会で証言し、米国時間4月21日にはMatchやSpotifyなどAppleを批判する他社とともにそれを再現するつもりだ。

企業は、Appleが最近、小企業に対しては下げたアプリ内手数料、いわゆる「アップル税」に反対している。大企業の多くは、Appleに一切支払いたくない。売り上げも経費も全部自分で把握し処理したい。また顧客との関係も、間にAppleが入るのではなく、直接的な関係にしたい。そしてTileやSpotifyなどのケースでは、Appleが独自のファーストパーティーアプリで直接競合しているようなビジネスに関して、Appleに金を払わなければならないのはフェアでないと感じている。

またTileは、独自のウルトラワイドバンドデバイスでAirTagと競合する、と2021年初めに発表している。でも、そんなデバイスが動くために必要なAppleのU1チップへのアクセスは、まだもらっていないようだ。Appleはチップセットのメーカーのための仕様書の草案を今春リリースする。

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Appleのイベントの後でリリースした声明で、TileのCEOであるCJ Prober(C・J・プローバー)氏は再び、Tileが作った市場へのAppleの進出を批判している。

弊社のミッションは紛失物や置き忘れた物を見つけるという日常的な悩みの解決であり、世界で最も価値ある企業の1つであるAppleが、Tileが開拓したカテゴリーに参入してその価値を検証していることを誇りにも思っている。

紛失物や置き忘れた物の発見に多くの人びとがTileを選んでいるのは、私たちが顧客に提供している差別化された価値のためだ。iOSとAndroidのデバイスで動く弊社のアプリから業界トップクラスの一連の機能を提供することに加えて、弊社のサービスはAlexaやGoogleなど主要な音声アシスタントのすべてとシームレスの統合されている。またすべてのユースケースと、多様なスタイルに手頃な価格で対応する形状により、万人向けのプロダクトになっている。

Tileはまた、HPやIntel、Skullcandy、fitbitなどのトップクラスのブランドとのパートナーシップを成功させ、弊社の発見技術をノートパソコンやイヤーバッド、ウェアラブルなどの大衆的消費者製品のマスマーケットにも広げている。パートナーは現在30社を超えているが、Tileの利点を数百万の消費者に浸透して、重要な物のすべてを追跡できる体験をさらに広げたい。

競争は、それがフェアな競争であれば歓迎する。残念ながら、自己のプラットフォームのアドバンテージを不正に利用してプロダクトの競争を不公平に制限するAppleの歴史は、多くのドキュメントからも明らかであり、その姿勢は疑わしい。またAppleとのこれまでの歴史から見ても、このカテゴリーへのAppleの進出を議会が詳細に検分することは、完全に適切であると私たちは考える。明日議会の面前でこれらの問題をさらに議論する機会を、私たちは歓迎する。

それに対してAppleは、Find MyのネットワークはTileの創業以前からあると指摘し、Tileも、もし選ぶならばFind Myを利用できると述べている。同社はまた、Tileのマーケットシェアは90%もあり、それに追いつくためには膨大な量のAirTagsを売らなければならないだろう、とも述べている。

Appleの声明は、次のとおりだ。

iPhoneはそもそもの最初からユーザーの位置データのプライバシーを保護し、すべてのアプリによるユーザーの位置へのアクセスと共有に関し、透明性とコントロールをユーザーに提供してきた。AppleがFind Myを作ったのは10年以上前であり、それによりユーザーが紛失したデバイスをプライバシーを確保しながら安全に見つけられるようにしている。その後私たちは、Find Myを拡張して、ユーザーが他の重要な品物も管理できるようにしている。また、位置を友だちや家族と共有して、自転車などのサードパーティー製品も見つけられる。私たちは常に、顧客の体験を向上する最良の方法として競争を歓迎している。そして私たちは、サードパーティーのデベロッパーが栄えるプラットフォームをiOSの中に作るために、懸命の努力をしてきました。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:TileトラッカーAppleAirTagAPPLE SPRING HARDWARE EVENT 2021

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(文:Sarah Perez、翻訳:Hiroshi Iwatani)