出口戦略を考える前に

2015年の日本、スタートアップブームは今年も続くでしょうか?スタートアップ起業家の中にはVCと話す機会がある方も多いでしょうが、その際、問われる質問の一つがいわゆる「出口戦略」。それをきちんと考慮していないと、起業家としてバカにされかねない要素でもありますが、そもそも果たしてそんな風潮は正しいのか?という問いをハブスポット創立者でもある成功した起業家自身が語ります。 — SEO Japan

早い段階の会議で、VCに、出口戦略を問われたら、一番近い出口に向かって、歩く、いや、ダッシュしよう。

投資家には、投資から撤退するアプローチよりも、マーケットに参入するアプローチに関心を持ってもらいたいはずだ。

幸いにも、スタートアップの世界では、以前ほど出口「戦略」に関する議論は聞かれなくなった。かつては、出口戦略を語らずに、事業計画を完成させることは出来なかった。その場合も、結局、毎回同じ2つのオプションからの選択を迫られたのであった。1. 買ってくれる可能性のある会社のリストを作る 2. 株式を公開する。exit icon

現在、大半のテクロノジー関連の起業家は、出口戦略に関する詳細な議論どころか、事業計画書すら作成しない(誰も読まないため、良い判断だと言えるだろう)。

以下に、出口戦略が矛盾していると私が思う理由を挙げていく。

事業を行う目的は、顧客に対して何らかの価値を築くことにある — その結果、関係者に対するメリットがもたらされるのだ。起業に挑戦する際は、「駄目だったら、どうやって逃げればいいのか?」ではなく、「どうすれば成功させることが出来るのか?」を問うべきである。

飛行機、映画館、そして、酒場に入る時は、出口を確認することを薦めるが、マーケットに参入する際は必要ない。

価値を築き上げるにはどうすればいいのか?、顧客候補に接触するにはどうすればいいのか?、– そして、競合者と一線を画すにはどうすればいいのか?に対する答えを得るための戦略の構築にエネルギーを使ってもらいたい。実際に撤退する必要性に迫られたら、出口を探せばよい。

因みに、個人的には、スタートアップの撤退には悪い印象を持っていない。実際に、撤退は日常茶飯事であり、スタートアップの世界におけるライフサイクルの一環である。私は双方の立場を経験したことがある(スタートアップの売却、スタートアップの買収)が、起業家が、不自然な形で、撤退計画を練らされ — 誤って、「戦略」と呼ばれるケースの方がよっぽど問題だと思う。


この記事は、OnStartupsに掲載された「Exit Strategy Is An Oxymoron」を翻訳した内容です。

中途半端なVCに限って、「それで出口戦略は?」と偉そうに聞いてくる気もしますけど、自分の事業を成功させる自信があれば堂々と「そんなこと考えていません」と言い切ってやりましょう。 — SEO Japan [G+]

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SEO Japan

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