病みつきになるアプリの18の要素

隠れたIT&ベンチャー大国イスラエルで開催されたモバイルのマネタイゼーションに関するイベントで発表されたアプリが成功するための18の要素をここに紹介。シンプルながら人気アプリを産み出すヒントが盛り沢山? — SEO Japan

Mattel's Angry Birds board game is on di

モバイルを収入増加につなげるのは、難しい。アプリに広告を掲載する手もあるが、完璧なモバイル広告戦略を編み出した企業は、ゼロに近い。また、アプリに広告を追加する手法は、ユーザーにとっては、迷惑であり、不快そのものである。

アプリに広告を掲載しても、利益にならないとまでは言わないが、それよりも、優れた、病みつきになるアプリを提供する必要がある。なぜなら、アプリをダウンロードし、利用する行為は、ユーザーに手間をかけるものの、消去するのは簡単だからだ。アプリを利用する価値をすぐに分かってもらえなければ、二度と使ってもらえないはずだ。

さて、数週間前にイスラエル・モバイル・マネタイゼーション・サミットが開催され、モバイルのビジネスモデルを学ぶために、私は出席した。第三世界は、高額なコストのかかるラップトップをスキップして、3Gスマートフォンに飛び付いているため、モバイルは、世界を均一化する原動力となりつつある — 従って、この領域で収入を上げる取り組みは、最新の課題と認識されている。

利益をもたらすモバイルアプリを作成していることを、どうすれば把握することが出来るのだろうか?残念ながら、それは不可能である。期待し、計画を立て、世界最高のビジネスモデルでサポートすることも出来る — しかし、単純な運任せよりも確率が高いかどうかを、体系的に確認し、判断することが可能な要素は存在するのだろうか?

エリック・ライス氏(Lean Startupで有名なエリック・ライズ氏とは別人)が、この要素を分かりやすく説明してくれている。ライス氏は、The FatDUX GroupでCEO兼コンテンツストラテジストを務めている。そして、同氏は、UXに特に注目しており、アプリは、その中核において、真の価値を持っていなければならない、と考えている。

それでは、ライス氏が掲げる、アプリの成功を示唆する「モバイルアプリの18点の要素」を挙げていく。

基盤

コンセプト

  • 手頃な価格 – 無料で提供しているなら、それ以上の良心的な価格はない。無料ではないなら、価格に見合う価値を持っているだろうか?
  • 利便性 – Evernote、もしくは、写真をファックスに変えるアプリ等をイメージしてもらいたい。頻繁に利用するわけではないものの、持っている必要がある。ここではゲームは当てはまらないが、Lumosityは例外だ。
  • 使いやすさ – そのアプリは、簡単に、そして、楽に理解し、使うことが出来るか?Instagram並に簡単に使えるだろうか?

コンディション

  • ビジネスに不可欠(仕事に必要) – 会計ソフトが当てはまる。ゲームは該当しない。
  • 依存性 – ゲームは、ビジネスには不可欠ではないものの、病みつきになる。Facebookも病みつきになるアプリであり、個人的にはPinterestにものめり込んでいる。
  • 本質的な価値 – そのアプリは、極めたいと思わせるだろうか?eメールが良い例である — 例えばInbox Zero。これは、あらゆるアプリにとって、究極の目標だと言えるだろう(私自身はまだ到達していない)。

コミュニケーション

プラットフォーム

  • 紹介 – ブログ、Pinterest、Tumblr、LinkedIn、Dribbble – 作品・好み等を見せびらかすものは全て含まれる。
  • ルート – 何かを起こす力を持つ – Bufferは、オーディエンスにとって最高のタイミングで、様々なソーシャルプラットフォームに投稿を配信する。これはルートであり、目的地ではない。
  • ソーシャルシステム – Facebook、Twitter、Snapchat…社交的になる場所。他の人達とのつながりを持つ。

環境

  • マーケットが明白 – そのままだが、例えば、子供用のゲームが該当する。
  • マルチチャンネル機能 – Evernoteは、オンラインおよびオフラインにおいて、ユビキタス化しており、この要素においては、模範的な存在だと言えるだろう。
  • チャンネル間のコンバージョン(ゲームを想像すると良い) – Disneyは巧みにこの取り組みを行っている。Where’s My Waterでは、購入することが可能なキャラクターやバージョン、そして、解除可能なレベルが用意されている。

収益化

手っ取り早い収益化

  • インセンティブ – Dropboxが良い例だ。 友達を参加させると、無料で容量を増やすことが出来る。
  • 見返り – アプリが求める行動を取ったユーザーには、ポイント、クーポン、バーチャルグッズ等で見返りを与える。
  • クロスセル – ここでもゲームが当てはまる。バーチャルグッズやプレミアムゲームをアプリ内で買ってもらおう。

支払いの自動更新

  • 購読 – NYTimes等のメディアは、現在、購読モデルを提供している。
  • アップグレード – Dropboxのプレミアムサービス(例)。フリーミアムモデルでは、アップグレードを自動課金することが出来る。
  • 拡張性 – 例えば、Esty等のマーケットプレイスは、取引に対して少額の手数料を徴収するものの、金額に応じて、収益が変動する。

ライス氏曰く、「問題を解決していないなら、問題を作っている」ことになる。

私が絶対に遊びたくないゲーム、Candy Crush Sagaは、上の18点のうち13点を満たしている。このゲームを開発したKingは、依存性を見事に活用している。スタッツを調べなくても、この点は明らかである。なぜなら毎日のように、Facebookでこのゲームへの招待を受けているからだ(ちなみに、通知を既に無効にしているが、それでも右側のスペースで招待される)。

さらに例を挙げていこう。西欧ではあまり知られていない日本のゲーム「Toshi」は6点の要素を、そして、Angry Birdsは7点の要素を持っている。Angry Birdsにあって、Toshiに欠けているのは、タイミングの良さであった。

ライス氏によると、Rovioは(Angry Birdsのメーカー)、誰よりも早くモバイルを適切に利用し、Appleの寵愛を受けるようになった。これは、Rovioが、他社を圧倒するヒットを達成した理由そのものなのかもしれない。もちろん、これだけヒットすれば、フランチャイズ化が可能になる。

皆さんのアプリと比較してみよう。最後に、コメント欄で考えを聞かせてもらいたい。

画像: ROBYN BECK/AFP/Getty Images


この記事は、The Next Webに掲載された「How to check if your app is addictive enough to make money」を翻訳した内容です。

どれも納得はできるのですが、ここに書いてある多くの要素に該当せずとも成功したアプリもあるでしょうし、これらの要素があるからヒットするというよりは、ヒットするアプリに該当する要素の例、にも聞こえますけどね。とはいえ、リリース前のチェック項目リストとしては参考にしてもヒントがあるかもです。 — SEO Japan [G+]

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SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。