BtoBのリードナーチャリングは何をすべき?考え方や手法を解説

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BtoBでは、顧客が自社商品やサービスに興味を持って、すぐに導入するといったことはほとんどありません。顧客は自社商品を知って、興味を持ってから長期間検討し、他の商品・サービスと比較した上で稟議を通して導入を決めるからです。

この記事ではBtoBにおけるリードナーチャリングの手法を解説します。

「BtoBのリードナーチャリングを進める上で、知っておくべきことは?」
「BtoBのリードナーチャリングには、どんな手法が効果的?」
「BtoBでリードナーチャリングするには、どんな流れで進めるべき?」

この記事ではこのようなお悩みを持つ方に向けて、BtoBに特化したリードナーチャリングの方法や具体的なナーチャリングの進め方を紹介します。検討期間に顧客と接点を持つリードナーチャリングは、BtoBにおいて特に重要です。

BtoBならではのマーケティングの特徴にもふれているので、これからマーケ施策を強化していきたい方もぜひ参考にしてください。

そもそもリードナーチャリングとは?

リードナーチャリングとは、見込み顧客に対して適切な情報提供を行うことで自社の製品・サービスへの購買意欲を高めてもらい、将来的に契約へとつなげるマーケティング施策のことです。

  • 資料請求のあった顧客に対して、電話で課題をヒアリング
  • 問い合わせのあった顧客に対して、無料相談会などを紹介

といった顧客の行動や悩みに合わせて、アプローチ方法を変えて商談につなげていきます。

「リードの数が多く、営業担当者がなかなかアプローチしてくれない…」
「営業してみたものの、興味関心が薄い顧客で失注してしまった…」

といった事態になることが少なく、効率的にアプローチが可能です。

ほかにも、リードナーチャリングには魅力がたくさんあります。リードナーチャリングのメリットや具体的な手法を知りたい方は、事前に以下資料をご一読ください。

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BtoBマーケティングの3つの特徴

BtoBリードナーチャリングの話へ進む前に、BtoBマーケティングの特徴を押さえておくと良いでしょう。なぜなら、リードナーチャリングの対応方法を考える際の参考になるからです。

ここでは、以下3つに分けてBtoBマーケティングの特徴を見ていきましょう。

リードナーチャリング btob

【特徴1】検討期間が長いことが多い

BtoBで扱う商品・サービスにおいて、顧客が気に入っただけではすぐに導入することはありません。なぜなら社内での承認を得るために、競合製品のリサーチや導入後の費用対効果のシミュレーションなど準備が必要だからです。

また、「社内の予算の都合で上期は導入できないから、下期に導入を検討しよう」といった理由で導入時期をずらされることもよくあります。そのため、リードナーチャリングを実施するときも、半年から数年単位の導入期間がかかる点を考慮しましょう。

【特徴2】「課題解決」を理由に導入を検討する

BtoBの場合は特に、購入する目的が「課題解決」である点に注意が必要です。

■課題解決の例

  • 業務効率を上げたい
  • 売上向上につなげたい
  • 生産性を上げたい
  • DX推進を進めたい
  • コミュニケーション不足を解決したい
  • 自社商品・サービスがどのような課題解決につながっているのか
  • 課題解決をするために、顧客はどのような手段で解決しようとするか

などを分析した上で、リードナーチャリングを実施することが重要です。

【特徴3】社内で稟議を通して導入するか決める

BtoCとの大きな違いが、社内の稟議を通すという点です。いち担当者レベルで「良い商品・サービス」と思ってもらえたとしても、社内で稟議をうまく通せないと導入に踏み切れません。特に担当者が稟議用の資料作りに慣れていないケースなども考えられるので、稟議に必要な準備につながる情報などの提供も検討しましょう。

■稟議を通す際に役立つコンテンツの例

例1)

導入の壁
コンサルの導入をしたことがなく、売上が上がるか判断できない
リードナーチャリング施策
顧客へ費用対効果のシミュレーションがわかる資料を、実績を添えて提示する

例2)

導入の壁
自社で内製化を進めているため、コンサルの依頼は不要
リードナーチャリング施策
顧客へ内製化を支援して構築に成功した事例、具体的な効果をまとめた資料を提示する

BtoBのリードナーチャリング手法7つ

BtoBのリードナーチャリングの手法7つを紹介します。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

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1. 電話

電話は、古くからあるナーチャリングの手法の1つです。顧客と直接対話できるため、顧客の課題を直接ヒアリングできる点が魅力です。ほかのナーチャリングの手法でアクションのあった顧客(資料請求など)に対して、フォローのために電話することもあります。

2. メール

電話と同じく、古くからあるナーチャリングの手法です。内容やタイミングを決めて送信する「ステップメール」や、資料請求のあった顧客に対して送信する「サンクスメール」などがあります。また、顧客の課題に合わせて追加で必要な資料を送ったり、セミナーや無料相談会に誘導したりなどの組み合わせも効果的です。

3. オウンドメディア

オウンドメディアとは、企業が顧客の知りたい情報を発信するメディアのことです。検索エンジンでわからないことを調べる人に向けた記事はもちろん、メールなどで最新情報を送る活用法などもあります。またリードナーチャリングだけではなく、リード獲得にも効果が高い施策です。

4. ウェビナー

ウェビナーとは、オンラインセミナーのことです。興味関心度の高いユーザーを集めることができるほか、1度収録すれば2回目以降は録画した映像を見込み顧客に届けることもできます。ウェビナー実施後のアンケートで、自社商品・サービスへの興味関心度が測れる点もメリットです。

5. リターゲティング広告

リターゲティング広告とは、一度ウェブサイトに来訪した見込み顧客に対してのみ特定の広告を掲載する手法です。見込み顧客に自社の商品・サービスを思い出させる効果があるため、通常の広告よりも高い効果が見込めます。自社商品・サービスの認知はしていても、導入までに至っていない顧客の興味関心度を上げたいときに有効です。

6. チャットボット

チャットボットとは、ホームページなどに設置するチャット返信ツールのことです。質問内容によって回答するメッセージが変わるようになっており、専門的な知識が必要な製品、よくある質問が多い場合などに効果があります。

7. SNS

Meta(旧:Facebook)やTwitterなど、SNSを活用するリードナーチャリングもあります。見込み顧客に対して新しい情報を発信したり、インフルエンサーなどと連携して認知拡大させることもできます。またSNS上に良い口コミを集めることができれば、口コミを見て導入を検討するユーザーも増やすことができるでしょう。

BtoBでリードナーチャリングする4つのステップ

リードナーチャリングを進める流れは、下記の4ステップがあります。詳しく見ていきましょう。

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STEP1 シナリオ設計を行う

まずはシナリオ設計を作り、リードナーチャリングの準備をしましょう。シナリオ設計とは、「資料請求のあった顧客に対して、資料請求の15分後に電話でヒアリングする」といった顧客のアクションなどに合わせたアプローチ方法を決める設計のことです。

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STEP2 スコアリングのルールを作る

スコアリングとは、顧客の属性やアクションに合わせて点数をつけ、興味関心度の高い顧客がわかるようにする仕組みのことです。従業員数100人以上で+10点、メールの開封で+3点、資料請求で+5点などのルールを決めます。ルールを決めるときは既存顧客が導入した理由を参考にしたり、営業担当者にヒアリングして検討することをおすすめします。

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STEP3 シナリオに合わせてコンテンツを作る

シナリオ設計とスコアリングのルールができたら、シナリオに合わせてコンテンツを準備していきましょう。例えば、顧客の興味関心が高そうなホワイトペーパー(お役立ち資料)を紹介するメールの準備などです。作成済みのメディア記事やホワイトペーパーなどの資料を活用しつつ、リードナーチャリングのコンテンツを作ります。

STEP4 スコアリングのデータをまとめて受注確度を見極める

実際にリードナーチャリングを始めたら、スコアリングで決めたルールをもとにデータを整理していきましょう。整理できたら、スコアの特典が高い見込み顧客に対して商談を持ちかけるなどのシナリオを進めていく流れとなります。

とはいえ、一度に商談までつながるシナリオ設計の作成は難しいことです。顧客と電話で課題をヒアリングしている営業担当者なども交えて、スコアリングのルールやシナリオ設計を見直しながら進めていくことが重要となります。

BtoBのリードナーチャリングには、MAツールがおすすめ

リードナーチャリングを進めるときは、MAツールがおすすめです。MAツールとは、マーケティングオートメーションツールの略で、マーケティングを自動化するときに役立つツールのことを指します。リードナーチャリングの業務を効率化したり、より成果を上げたりする上でとても重要なツールです。

例えばMAツールには、以下のような機能を搭載したツールもあります。

リードナーチャリングに活用できるMAツールの機能例

1. リードのアクセス履歴や接点の管理

リードの属性(企業規模や業種)だけでなく、メディア記事の閲覧やメールの開封数、架電の成功数などアクションの履歴も顧客ごとに管理・確認できる。

2. 設定したルールで自動的にスコアリングを実施

スコアリングルールを用いて、顧客のアクションごとに自動計算が可能。MAツールを開くだけで、興味関心の高い顧客を確認できる。

3. 顧客のアクションに応じた個別メールの自動送信

「採用の課題」に関する資料請求のあった顧客に対して、関連度の高い「【2021年度版】コロナ禍における採用の課題と解決策」などのセミナーをメールで送るような設定ができる。

リードナーチャリングは顧客情報の整理、仮説をもとにしたシナリオ設計やスコアリングルールの策定、実践後の分析と設計・ルールの見直しなど業務が多岐にわたります。これら全てを手動で整理・分析・実施までするのは困難です。また成果を上げるまでにはPDCAを何度も回す必要があるため、可能であれば早く回数をこなせる環境もセットで導入することをおすすめします。

おすすめのMAツールは以下でまとめているので、リードナーチャリングに力を入れたい方はご一読ください!

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検討期間の長いBtoBでは、ナーチャリングが重要

BtoBのリードナーチャリングは、将来的に安定した商談化率を実現する上で重要な施策です。導入事例や営業担当者へのヒアリングを参考に、まずはシナリオ設計とスコアリングのルールを決めましょう。リードナーチャリングが実際に始まったら、点数付け後の顧客リストを分析し、設計やルールの見直しをすることがおすすめです。

また、数字をただ追うのではなく、「スコアの高かった顧客に商談を持ち掛けた営業担当者」にヒアリングする機会も設けられるとベストでしょう。「高いスコアにもかかわらず、興味関心が薄かった」「スコアの低い顧客から、先日問い合わせがあった」など生の声を聴くことができれば、スコアリングの精度を上げられる可能性があるからです。

ぜひマーケティング部と営業部のチーム連携を大切にして、リードナーチャリングを実践してみましょう。

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