Googleの「ゲスト投稿はペナルティ対象」騒動を一刀両断

日本では余りこれまで有効活用されてこなかったゲストブログ、他のブログやサイトに自分の記事を掲載してもらい、そこからリンクを得る、一種のホワイトハットなリンク構築手法として海外ではかなり活用されてきました。ところが最近、余りにSEO目的で質を伴わない記事や、手法が行き過ぎた例が出始めたため、Google自らゲストブログはペナルティ対象になりうるという宣言を出す始末。ゲストブログ自体を完全否定した発言ではなかったと思いますが、こういう時には少なからず大騒ぎする皆さんが一定数表れるのも日米問わずまた事実ですよね。米国を代表するコンテンツマーケティングブログであり、自身のサイトにも多数のゲスト記事を掲載しているコピーブロガーがそんな騒動に一言。 — SEO Japan

Guest Blogging is Not Dead

最近、グーグルのスパム対策を統括するマット・カッツ氏が、ゲスト投稿に関して、相手選手を罵倒したリチャード・シャーマン(アメフト選手)のように激しく口撃した。

ゲスト投稿の衰退と崩壊」と言うタイトルが与えられた記事の要点をまとめると、次のような内容になる:

ゲスト投稿は、かつて、インターネットユーザーに接触する上で信頼のおける手法であった。しかし、現在は、スパム行為が横行している。そのため、ゲスト投稿を配信するブログは、グーグルのお仕置きの対象になると考えるべきだ。

以下に、実際の記事の一部を抜粋する:

もうダメだ。ゲスト投稿は終わった。スパム化が進み過ぎたからだ。

Copybloggerでは、ゲストの寄稿者が記事を配信している。同じことをサイトで行っている方もいるははずだ。また、ゲストとして記事を1度、2度、あるいは、何度も投稿したこともあるのではないだろうか?私達は、とんでもないヘマをしてしまったのだろうか?一人残らずお仕置きを食らうことになるのだろうか?

そんなことはない。しかし、私の言葉を鵜呑みにしてもらっても困る。

ゲスト投稿は終わっていない

カッツ氏のブログの記事が、ツイッターユーザーの間で広まり始めた頃にツイートを投稿した、CopybloggerのCEOの言葉なら信頼することが出来る:

本物のメディアを作るためにサイトを運営している人にとって、この「ゲスト投稿の危険性」を指摘する現象は、バカバカしいと思えるはずだ。

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

その後、次のように解説している:

@MichelleDLowery @mattcuttsが、数名の寄稿者を抱えるオンラインマガジンに言及しているはずがない。

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

@MichelleDLowery 厳しく品質の基準を設定している雑誌のように対応すれば、全く問題はない: @mattcutts

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

そして、最後に究極の教訓を送っている:

@joehall 確かに君の言う通りだ。しかし、@mattcuttsの発言に応じて、サイトのタイプを変える必要があるのか?たとえ何があろうと、品質を優先するべきだ。

— ブライアン・クラーク(@brianclark)2014年1月20日

何があろうと質を優先するべきだ

万が一、コンテンツが、ゲスト投稿と言う形式を採用していることを理由に、質の高いコンテンツを提供しているサイトにペナルティーを与えるなら、グーグルは検索エンジンとして失格である。一方、仮想のアルゴリズムの変更を追求する戦略を採用しているなら、その時点で、私達もパブリッシャーとして失格である。

品質を求める戦略は無敵だ。

ゲスト投稿は、「終わった」わけでも、滅亡したわけでも、破滅したわけでもない。厳しい基準を設け、オーディエンスを適切にもてなし、目先の利益ではなく、長期的に成功を収めることが出来るように心掛けるべきである。

つまり、スパマーのように振る舞うべきではない。こう言えば、分かってもらえるはずだ。

このシンプルな原則に従っていれば、外部の寄稿者による記事を配信していても問題ない。そして、他のサイトに寄稿していても問題ない。

グーグルが愚かなら、そして、パブリッシャーがスパマーなら、確かに危険な状態に身を置かれていると言えるだろう。しかし、そんなことは、マット・カッツ氏に言われるまでもなく、誰にでも分かるはずである。

アップデート: 誤解を解く

マット・カッツ氏は、次のようにゲスト投稿に関する記事をアップデートしている:

追加: ほとんどの人は私の言いたいことを理解してくれたようだが、もう少し情報を加えたいと思う。私は大切なものを取り上げようとしているのではない。今でも、ゲスト投稿を行う理由は数多くある(見てもらう機会を増やす、ブランディングを行う、接触範囲を拡大する、コミュニティを構築する等)。このような理由は、グーグルが生まれる前から存在し、今後も消えることはない。実に素晴らしい、質の高いゲストブロガーも存在する。検索エンジンに対する最適化を行う(SEO)ためのゲスト投稿に言及している点をハッキリさせるため、少しタイトルをいじった。

また、私は数名のライターを抱えるブログに言及しているわけでもない。Boing Boingのような数名のライターが所属する品質の高いブログは、ウェブが生まれる前から存在し、魅力的であり、素晴らしく、そして、有益である。

私が強調したいのは、品質の低い多くのサイト、あるいは、スパムサイトが、リンク構築の手法として「ゲスト投稿」にしがみついており、このスパム行為は右肩上がりに増え続けている、と言うことだ。そのため、見知らぬ人から連絡があり、ゲスト投稿を提案されたら、まずは疑うべきである(少なくとも注意してもらいたい)。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Matt Cutts Declares Guest Blogging “Done” … Are We All Screwed?」を翻訳した内容です。

最後はマット・カッツのフォロー発言まで紹介されていましたが、まさしく読んで納得の記事でした。「バカバカしい」ことは気にせず、優良メディア作りに励むのみ。 — SEO Japan [G+]

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。