Googleのブランド検索結果とPeople Also Askが重要である理由

数年前に米国のGoogle検索結果に導入された、「People Also Ask」。日本では「他の人はこちらも質問」という形で表示されるのを見かけます。通常のスニペットとは異なるレイアウトで表示されることもあり、比較的目立つコンテンツを言えるのではないでしょうか?今回は、そんな「People Also Ask」に注目したSearch Engine Landの記事を紹介します。

あなたのブランドについての質問は特にであるが、そろそろPeople Also Askについて注目してみても良いだろう。この記事ではその理由をお伝えしよう。

Googleの検索結果画面に表示されるPeople Also Ask(PAA)がここ数年の間に進化していることは、よく知られている。PAAはSEOにおける機会だと捉えられているが、ときに見落としられがちな機会でもある。

ブランド検索結果とは、あなたのブランド名をGoogleで検索した際、オーディエンスに表示される検索結果のことを指す。Googleが提案するこれらの質問は、「機会」ではない。それ以上に、「必ず対策しなければならないもの」、と言えるだろう。なぜだろうか?ブランド検索結果で表示される領域は、可能な限りコントロールすべきだからである。

ブランドが中心となっているPAAの例(UbigiはKalicubeのクライアントである)

ブランド検索結果のコンテキスト

ユーザーが完全一致のブランド名で検索する際、彼らはそのWebサイトに行きたいと思っているか、そのブランドについての情報を探しているのだろう。Webサイトに行きたいと思っている場合、検索結果はさっと確認する程度だろうが、少なくとも、アバブ・ザ・フォールドは見ているはずだ(PAAはアバブ・ザ・フォールドに表示されることが多い)。ブランドについての情報を探している場合は、検索結果全体を確認し、そこに表示されている情報を読み、1つか2つのリンクをクリックするだろう。

Googleの視点から考えてみると、そのブランドのオーディエンスに関連があり、価値があり、役に立つコンテンツ(リンク、動画、画像、Twitter、PAA)を含めた検索結果を作成しようとしているはずだ。これは、PAAに表示される質問は、ユーザーの役に立ち、価値があるとGoogleが判断している質問であることを意味している。つまり、そのブランドのオーディエンスが尋ねている、核となる質問だ。これは、それ自体が素晴らしいインサイトであると言え、特に2つの種類の質問を検討している場合は重要である。

2種類の質問とはなにか?これについて解説していこう。

あなたのブランドについての質問

Googleは、多くのブランドについての質問と、彼らの提供物についての質問を表示する(上記の例を見てみよう)。マーケターとして、あなたは、「その回答は正確か?」、「ブランドにとってポジティブであるか?」、「誰が提供しているか?」といった、現実的な質問を受けるだろう。それらの回答は正確であり、ブランドにとってポジティブであり、ブランド自体が提供している、といった状態が望まれる。

Googleは、質問に対する回答が事実に基づくような場合(例:「”ブランド”の使い方は?」、「”ブランド”とはなんですか?」)、ブランドからの回答を優先する傾向がある。しかし、その回答が意見である場合(「”ブランド”は信用できますか?」、「”ブランド”はお金を払う価値がありますか?」)は、他のソースからの回答を優先する傾向がある。

あなたのブランドについて役に立つ質問を掲載した「よくある質問」のセクションをWebサイト内に作成することが、これらの質問を独占する方法である。質問に回答すらしていないのであれば、PAAで勝利を勝ち取ることはできない。

「友好関係」にあるサードパーティのWebサイトに回答を掲載することは、意見に基づく返答を自然に引き出すための、賢い方法と言えるだろう。

あなたのブランドの周辺についての質問

Googleは、そのブランドが最も知られているトピックについての質問を表示することもある。下記の例を見てみると、SE Rankingというソフトウェアについての質問と、SEOについての2つの質問が表示されていることがわかる。これは、Googleが、SE Rankingの専門領域(SEOのランキングとキーワード)を理解していることを意味している。

[se ranking]のGoogleの検索結果画面

このタイプのPAAの場合、あなたのブランドについての質問への回答ほど、ブランド検索結果画面を独占することは容易でない。

話題性のある質問の場合は、ブログ記事やFAQを書き、SEO戦略の1つとしてあなたが書いている他のコンテンツと同様に最適化を行うことが、良い方法となる。こうすることで、検索結果の上位に表示されることや、強調スニペットに表示されることも期待できる。

Searchmetricsは、競合ブランドの検索結果でのPAAと強調スニペットの両方で表示されている。

さらなる活用法:PAAは、あなたがターゲットにする一般的な検索クエリについての重要な情報も提供してくれる。

Googleが関連性があると判断した他の質問があった場合、ブランド検索結果に表示されるPAA内の質問をクリックすると、リストが展開される。そこには、話題性のある質問が表示されるはずだ(最初に表示されるPAA内にその質問がなければ)。こうした質問は、Googleがあなたのブランドと関連性の高い質問であると認識しているはずである。そのため、あなたが通常行っているSEOの戦略の参考材料として考える価値があるはずだ。

私はこの簡単な「トリック」を使用して、Searchmetricsのターゲットとなりうる、長文コンテンツのためのアイデアを6つほど得ることができた。これらは競合する検索クエリであるが、比較的簡単に勝利することができるだろう。なぜなら、ブランド検索結果のPAAから、Googleはこのクエリにおいて、Searchmetricsに権威があると認識していることがわかるからだ。

ブランド検索結果のPAAの将来

GoogleがPAA内にアンサーボックスを表示する機会は増えている。そのため、単純な定義に多くの時間を費やさないようにしよう。単純な定義は、ある時点で、それがあなたのブランド検索結果であったとしても、Googleの観点からは無価値となるかもしれない。

PAAは優れたインサイトを提供する

これまで見てきたように、ブランド検索結果のPAAは、以下2点のインサイトを提供する。

  1. あなたのブランドについて、人々が尋ねている質問
  2. あなたのブランドの周辺について(つまり、核となるトピック)、人々が尋ねている質問

つまり、あなたのブランドの確信を突いているのである。あなたは、これらに注意を払っているだろうか?これらの質問に、きちんと答えているだろうか?あなたのブランド検索結果でこうした質問に対する答えを提供するに値する、情報ソースとなっているだろうか?そうでなければ、なぜ、そうならないのだろうか?あなたのブランド名で検索する人々は、クライアント、見込み顧客、潜在的な雇用者、ジャーナリストである。つまり、彼らはA級のオーディエンスなのだ。

こうした質問は、あなたのオーディエンスに関連しているものであるため、あなたのWebサイト上ですでに答えているはずだ。もし、適切に行っているのであれば、あなたはすでに、あなたのブランド検索結果のPAAを支配しているだろう。質問に対する答えをすでに提供しているのにもかかわらず、他の誰かがPAAを専有しているのであれば、SEOのテクニックを駆使し、それらを押し出してしまおう。

もし、ブランド検索結果のPAAの答えをWebサイトで提供していないのであれば、すぐに提供しよう。あなたが答えを提供していなければ、Googleは他の誰かからの回答を表示するだろう。特に、話題性のあるトピックにおいては、競争は激しくなる。

前述の通り、事実に基づく答えを必要とする質問について、PAAを専有しない理由は存在しない。自然な意見が答えとなる質問については、友好的なサードパーティのWebサイトに掲載するという手もある。ここでは、従来のPRの手法が効果的となりうる。リンクビルディングを積極的に行っているのであれば、一緒に作業をしてくれている人たちが、潜在的な「友人」としての素晴らしいアイデアを持っているかもしれない。最後に、話題性のあるトピックについては、丁寧なブログ記事やFAQコンテンツで、正確な回答を提供しよう。

自身のブランド検索結果のPAAが表示されているブランドの60%以上が、たった1つのPAAにさえ、回答していない。興味深いことに、この数字は、前回私が調査を行ってからほとんど改善されていない。これは、多くのブランドがブランド検索結果に注意を払っていないことを意味している。私からすれば、これは非常に大きな失敗だと思う。

下記の理由により、ブランドを中心とする質問に対する答えを管理することに失敗することもある。

  • ブランドが、ブランド検索結果の情報(あなたの「Googleビジネスのカード」をコントロールできていない。
  • ブランドが、ブランド検索結果に表示される自身のブランドについての質問に対する回答を、他社に任せている
  • ブランドが、そのブランドのオーディエンスが抱いている基本的な質問への回答に注力するという戦略を実施していない

あなたのブランド検索結果でPAAが表示されていない場合、「安全」であると感じてしまうかもしれない。そのような感情は無視しよう。1年か2年後、あなたのブランド検索結果に、ほぼ間違いなくPAAは表示されるだろう。準備することで、PAAが表示された場合、きっとあなたの助けとなるはずだ。ブランドについての素晴らしいFAQをコンテンツを作成することは、ファネルの奥にいるユーザーとファネルを通過したユーザーへの助けとなるだろう。

これらの質問は、あなたのビジネスの核心を突くものである。これらの質問は、あなたの顧客や見込み顧客が求めている質問だ。これらの質問に回答することで、ブランド検索結果を支配しよう。そして、この戦略をブランド検索結果以外の戦略にも組み込み、拡大していくのだ。

自社の製品やサービスについて、ユーザーからの質問を受ける機会は多々あり、事前に回答を準備していることもあるでしょう。しかし、提供する側からは当たり前でも、ユーザーにとってはよくわからない、といった状況も起こりえます。そのため、ユーザーが実際に抱いている質問は、Webサイト側にとっては非常に有益な情報と言えるでしょう。PAAのように、検索結果に表示されている機能も活用して、こうしたアイデアを得ていきたいと思います。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「Google brand SERPs: Why you must dominate People Also Ask」を翻訳した内容です。

投稿 Googleのブランド検索結果とPeople Also Askが重要である理由SEO Japan|アイオイクスのSEO・CV改善・Webサイト集客情報ブログ に最初に表示されました。

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。