MAの効果を最大化するスコアリング方法を解説

MA スコアリング

見込み顧客に的確にアプローチし、マーケティングや営業活動を効率化するMA(マーケティングオートメーション)。MAの効果を最大限に発揮するためには、見込み顧客の興味・関心度合いを可視化するスコアリング機能を活用することが重要になります。

この記事では、MAのスコアリングの概要や使い方について解説します。

MAのスコアリングとは

MAにおけるスコアリングとは、見込み顧客の興味・関心度合いに応じて点数化し、状況を可視化するための機能です。スコアが高ければ高いほど見込み顧客の興味・関心度合いは高く、優先的にアプローチすべきといえます。スコアリングには「属性スコア」と「行動スコア」の2種類があり、それぞれ適切に点数づけを行います。

  • 属性スコア:どのような属性なのかを把握するためにスコアリングする
  • 行動スコア:興味・関心度合いの強い行動に対してより高くスコアリングする

「属性スコア」は「資本金1億円以上の企業は5点」「部長クラスは3点」といったように、ターゲットにマッチした属性の見込み顧客や決裁権を持つ見込み顧客をより高くスコアリングします。「行動スコア」は「資料請求は5点」「サイト訪問は1点」といったように、興味・関心度合いの強い行動に対してより高くスコアリングします。このように、見込み顧客を状況別に分かりやすくスコアリングし、点数によって的確なコンテンツでアプローチすることで、関係性の構築や育成につながるでしょう。

MA運用においてスコアリングが重要な理由

MAの効果を最大化するためには、スコアリングは重要になってきます。MA運用でなぜスコアリングが重要になるのか、その理由を見ていきましょう。

MA スコアリング

営業効率を高めることができる

見込み顧客の興味・関心度合いがわからなければ、営業は手当たり次第にアプローチしなければなりません。展示会でたまたま名刺交換した見込み顧客と、サイトから資料請求を行った見込み顧客では、アプローチの優先順位も方法も異なってきます。MAでスコアリングを行えば、興味・関心度合いの高い見込み顧客が一目瞭然なので、受注確度の高い見込み顧客から優先的にアプローチすることができ、営業効率を高めることが可能になります。

また、スコアが急速に伸びている見込み顧客は、現在積極的に情報収集していることが考えられるので、早急に商談につなげるなど適切なアプローチをとることができます。

顧客の取りこぼしを防ぐ

スコアの高い見込み顧客にアプローチするのが最優先ですが、スコアの低い見込み顧客を放置してしまっては、大きな機会損失を生んでしまいかねません。スコアの低い見込み顧客に対しては、継続的にMAでメールやコンテンツを配信するなど、育成してスコアを伸ばす施策を実施します。見込み顧客の興味・関心度合いを引き上げ、顧客化するという視点もスコアリングでは重要になります。

営業部門とマーケティング部門の連携強化になる

マーケティング部門がさまざまな施策で獲得した見込み顧客を営業部門に連携し、効率的に受注につなげるというのが理想のスタイルですが、現場での認識がそれぞれ異なりうまく機能していない組織は多く見られます。MAのスコアリングでは、営業部門とマーケティング部門が連携することが重要になります。それぞれの現場の意見をくみ取りながら、どのような状況の見込み顧客であれば受注につながりやすいのか明文化し、そこに至るまでの行動をスコアに落とし込みます。そして見込み顧客の定義を明確にした上で、「スコアが〇〇点以上の見込み顧客は営業がアプローチする」といったようにルール化することで、営業効率化につなげることができるでしょう。

効果的なスコアリングの方法

MAのスコアリングは戦略的に設定しなければ、見込み顧客の状況を正確に判断できなくなってしまいます。ここからは、効果的なスコアリングの方法について紹介します。

MA スコアリング

スコアの基準を定める

「属性スコア」と「行動スコア」のスコアの基準を定めます。受注に近い属性や行動であればあるほど、得点を高めるのが基本です。

属性は企業規模や所属部門、役職などがスコアリングの対象になります。役職に関しては、決裁権に近い人と導入決定の判断に近い人、どちらを重視するかによって配点が変わるため、営業部門とマーケティング部門で連携して決定する必要があります。

行動はサイト訪問やメール開封、導入事例の確認、資料ダウンロード、料金表ページへのアクセス、セミナーへの参加などがスコアリングの対象になります。受注に近い行動に対して得点を高くすることで、正確な状況を把握できるようになります。

スコアリングの期間を定める

商材や営業活動、マーケティング活動の傾向に応じて、自社にとって適切なスコアリングの期間を定めることが大切です。同じ50点であっても、1ヵ月で到達した見込み顧客と3年かけて到達した見込み顧客では、興味・関心度合いに大きな差があります。より正確に見込み顧客の状況を理解するためにも、スコアリングの期間を定めるようにしましょう。

効果検証を行う

スコアリングは一度設定して終わりではありません。営業部門とマーケティング部門で連携し、スコアと実際の受注確度に大きな差異がなかったか効果検証を行います。営業部門からのフィードバックを参考に、属性・行動の配点を見直すことで、MAの効果改善につながります。

MAに備わったスコアリングをサポートする機能

スコアリングをより効果的なものにするためのサポート機能が備わったMAが多数リリースされています。MA導入の際は、これらの機能が搭載されているかもチェックしておくことをおすすめします。

スコアリングする行動を細かく設定できる

スコアリングを運用していると、ホットリードに雑音が入ってしまい特定の行動を除外したくなるケースがあります。例えば、採用情報ページを閲覧する学生は見込み顧客ではないものの、「サイト訪問は1点」と配点しているせいで、学生ばかりがホットリード上位を占めてしまう、といったようなケースです。スコアリングする行動を細かく設定できるMAの場合、特定の行動をとったユーザーはスコアリングから除外することが可能です。また、「問い合わせページから離脱した」「メールからサイトに遷移して別ページも閲覧した」といったような、詳細な行動もスコアリングできるMAであれば、より戦略的なマーケティングを実施できるでしょう。

属性をフィルタリングできる

スコアリング画面から属性をフィルタリングできるMAであれば、どのような見込み顧客の情報を蓄積できているのかをすぐに把握でき、属性ごとにメールやコンテンツを配信することができます。スコアリングだけに頼らない、より幅広いマーケティング施策を実施することができるでしょう。

通知機能でホットリードを取りこぼさない

ホットリードに関する通知機能が搭載されたMAであれば、日々の活動に忙しい営業でも見込み顧客の取りこぼしを防ぐことができます。担当顧客をフィルタリングし、ホットリードを通知する設定にして、アプローチのタイミングを見逃さないようにしましょう。

MAのスコアリングを有効活用しよう

MAのスコアリングは受注件数増加の生命線ともいえる機能です。営業部門とマーケティング部門で連携し、現場に即したスコアを定めることで、見込み顧客の取りこぼしを防いで効果拡大することができるはずです。

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