SMX West 2014-ハミングバードアップデートとエンティティサーチ革命

最新のGoogle検索エンジンのアップデートである、ハミングバード。Googleの新たな試みの中心となるものです。前回のSMX East 2013でも開かれたセッション(こちらをご参照ください)ですが、その後の進捗状況は非常に気になるところです。検索の未来を語る上で欠かすことのできない技術。最新の取り組みは、どこまで進んでいるのでしょうか?– SEO Japan


原題:What Is Hummingbird & The Entity Search Revolution

Speakers:
Janet Driscoll Miller, President and CEO, Marketing Mojo
Warren Lee, Senior Global SEO Manager, Digital Media, ADOBE
Marcus Tober, CTO, Searchmetrics Inc.

Warren Lee
ハミングバードとは
新しい検索アルゴリズム。Googleの検索の90%に影響。従来の機能と全く新しい機能を組み合わせたものであるが、今現在の検索の需要に対応しようとするものだ。
ハミングバードは従来のランキングファクターを変更するものではない。新たに、”関連性”というファクターを追加するものだ。そのため、コンテンツの品質は引き続き重要になる。

今の検索の需要とは
デスクトップPCのシェアは縮小しており、モバイルのシェアが拡大している。

エンティティ(Enities)
人々、場所、物事などの関連性

サーチエンティティ(Search Entities)
キーワード間の関係性。

ハミングバードの新しい部分とはなにか?
ナレッジグラフが第一歩。

“頭がいたい”と”頭痛”
“頭が痛い”での検索結果は画像(痛そうな)、”頭痛”での検索はWikipediaや治し方のサイト。それぞれの意味を理解した検索結果を出している。

どう現在のSEOに影響しているか。
漠然としたクエリ(”猫”など)は競争力が一段と高まった結果、ロングテールの重要性がより一層高まった。そのため、キーワードの選定が更に大事になる。

KW選定に役立つツール
・LSI(http://lsikeywords.com/)
・Ubersuggest(http://ubersuggest.org/)

取り組む理由として
検索エンジンのアップデートに合わせての対応ではなく、自身のコンテンツがよりオーディエンスに貢献できるように考えるきっかけとして考えてほしい。

Marcus Tober
Googleはクエリの意味を理解する
世界で一番大きな山は?◯◯は誰?などのクエリにも答えてくれる。

ハミングバード以前
同意語や似た意味のクエリの場合、それぞれのクエリに対する別の検索結果を表示。

ハミングバード以降
同意語や似た意味のクエリの場合、それぞれのクエリに対する同一の検索結果を表示。

完全ではない
“the knots”と検索するとネクタイの結び目の画像が1位に表示され、ナレッジグラフも表示される。ただし、”how to tie knots”と検索してもネクタイの結び方が上位表示されない。

検索結果画面の変化
・検索結果画面で、ユニークドメイン数の減少。
・Navigational keywords は4%しか下がってないが、Informational Keywordsは6.5%も下がっている

クエスチョンクエリ
what、who、howなどがついた検索でも、検索結果画面でのユニークドメイン数が減少。

関連性にフォーカス
ハミングバード以前と以降で同一クエリの検索結果のサイト数が変化。ハミングバード以前は、あるクエリで検索した結果、関連性へのフォーカスが低かったため、さまざまなサイト(ドメイン)が表示され、全体の検索結果の数も多かった。ハミングバード以降は、関連性へのフォーカスが強まったため、対象となるサイト数が減少した結果、全体の検索結果の数が減少した。

Janet

モバイルの急増
例えば、Youtube。モバイルからのトラフィックが激増している。デスクトップは全体的に減っている。また、モバイルとデスクトップとではユーザーの行動が全く違う。

ボイスサーチ
ハミングバードは会話型の検索であり、ボイスサーチを手助けする。また、モバイルの増加はボイスサーチの需要を高める。

混乱する必要はない。
このような大規模な変革が行われているが、慌てる必要はない。リリース後まだ間もない、新しい技術。冷静になってSEOの優先順位をつける。

構造化データの準備を進めるべき
自分自身がナレッジグラフの一部になる。
もしなれなかったら将来のトラフィックに非常に大きな影響がある。

ナレッジグラフがもたらす困難な状況
例えば、bengal tiger。画面右側にナレッジグラフがあり、そこで情報がもたらされている。その結果、画面左側のリンクを押す必要はない。

パブリッシャーにとっては非常に大変だ
ナレッジグラフで完結してしまう。つまり、上位表示されてもクリックされない。Webサイト戦略はどうすればいい??それを考える必要がある。

シボレーの例
ナレッジグラフが表示され、その間に広告(近くのディーラー情報)がある。

ナレッジグラフを最適化すべきか?
もちろん。モバイル時は非常に需要が高いため。

ハミングバードへは?
あなたのコンテンツはよく書かれているか?そして、それは会話式であるか?

エンティティ検索
1.エンティティは他者との関連性
2.あなたのKWで一位になる。
3.構造化データ
4.Freebaseに情報を入れる

最後に
・ハミングバードは検索結果ページの数を減少させている。
・そのため、ある検索の結果が悪く、次違うクエリでも一緒、ということもある。Googleはテストしている。

ハミングバードが導入されてから数ヶ月。検索への影響は確かにあるようです。しかしながら、前回のセッションとの比較で大きな変化があったかというと、そこまで大きなものはありませんでした。まだまだ導入段階であるため、こうしたイントロダクションのセッションも需要が高いみたいですね。今のうちに私もしっかりと理解を深めていきたいと思います!– SEO Japan

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。