SMX West 2014-マット・カッツも登場!GoogleとBingになんでも聞こう!!

GoogleのWebスパムチームのトップとBingのプロダクトマーケティングマネージャーをスピーカーに迎え、SEOについての質問に答えてもらうセッション。Dannyを加え、仲の良さがうかがえるセッションでしたが、質問の内容と回答はストレートなものでした。初頭からMatt Cuttsが彼の取り組みについて、オープンに語ってくれています。– SEO Japan


原題:Meet The Search Engines

Speakers:
Matt Cutts, Distinguished Engineer, Google Inc. (@mattcutts)
Duane Forrester, Sr. Product Manager, Bing (@DuaneForrester)

(以下、スピーカーは略称を用います。Danny Sullivan=Da、Matt Cutts=Ma、Duane Forrester=Du。)

Da
各位、今はどんな肩書き?
Du
Bingマスターツールなどをやってる。シニアプロジェクトマーケティングマネージャー。
Ma
多分エンジニアでいいんじゃない?
Da
今どんなことを取り組んでいる?
Ma
モバイルとSSLとJava Scriptかな。Java Scriptを読み込めるようにしている。もし、クローラーをブロックしているのであれば、CSSも含め、解除してほしい。

あと、次のパンダアップデートに取り組んでいるよ。今回はあまり大きなインパクトはないよ。結果はローカルビジネスの人たちに良いことになると思う。

モバイルからのトラフィックの拡大は著しい。Googleではどのくらいかはわからないが、増加しているのは間違いない。Twitterは75%がモバイルかららしいね。こうした事実を踏まえ、モバイル対応をしっかりして欲しい。モバイル対応が貧相であれば致命的だ。

セキュリティも重要な課題だ。サイトにhttpsを採用することを検討してほしい。世界はより安全な検索を望んでいる。

リンクネットワークについてだけど、ヨーロッパの有名なゲストブログに何らかのアクションを起こすよ。

Webマスターアカデミーについての改良も検討している。

また、IEからのトラフィックが落ちているとしたら、一時的な現象だ。数週間後には戻るはずだ。

Da
”(not-provided)”問題については?
Ma
実は僕もあの部屋にいたんだ。アミットは安全に検索できる現在の状況に満足しているみたいだね。でも、(いままでの)自然検索からのキーワードが戻ってくることはないと思う。彼も言っていたとおり、(ユーザーと広告側の)不一致を解消するために、色々なチームと共同して作業しているよ。
Da
ナレッジグラフは?
Ma
ユーザーが使用するに連れ、情報は拡大していくはずだ。Googleは検索結果をより早く返そうと努めている。ユーザーにとってもっと便利になるようにね。ナレッジグラフも同様の目的だ。
Da
ペナルティを受けたサイトのコンテンツを新しいドメインに載せる。ペナルティは継続されるか?
Ma
ビルで例えてみよう。どこかの部屋がペナルティを受けて、別の部屋に引っ越したとする。そういった場合、どこの部屋に引っ越したかはすぐにわかるよ。どこに重複コンテンツがあるかをGoogleは見ている。
Da
全部あきらめて全く新しいページにすることは?
Ma
それはいいと思うよ。新しいドメイン、新しいコンテンツであれば。
Da
どのくらいBingつかってる?
(→会場の反応は少人数)
ところで、マットは?
(→僕はGoogleだよ)
Google使ってるのか!?
(一連のやり取りに会場爆笑)
Da
新規ドメインはランキングにどう影響している?
Du
ドメインを選ぶときは検索エンジン視点ではなく、ユーザー視点であるということ。URLにキーワードが含められていても、そのキーワードで上がるわけではない。”ブランド.com”とすべきで、あなたのそのドメインを守るべきだ。
Da
ハックサイトについて。優先度は?
Ma
非常に優先事項が高いよ。セキュリティソフトを導入している企業は多いが、スキャンをしていない企業が驚くほど多い。
Du
知人のWordPressのサイトが長い間ハックされたままになっている。彼はそれを、ハッキングされたらこういった見かけになる、と他のWebマスターに伝えるため、そのままにしている。彼のWebマスターツールにはハックされているというメッセージは来ていない。
Da
ハックされたサイトとランクについて。
Ma
過去にハックされててもそれが現在のランクに影響することはないよ。通常はね。
Da
Getty’sの新しい機能はリンクスキーマになるか?
Ma
リンクを獲得する目的か、画像の属性を伝えるためか?Getty’sの場合は後者だと思うけど。ウィジットについてはもう説明する必要がないと思うけど、それと同じだと考えていいと思う。隠しリンクの場合、Googleはそういったリンクをカウントしない。
Da
Google+の場合は?リンクスキーマかな?
Ma
Google+についてはリンクのことは考えなくていい。
(会場からの質問)bingについて。サポートチームなどはあるか?
Du
ダイレクトEメールサポートがある。すぐに返信がこなくても担当がカレンダーを持ち、期日にポップアップするようになっている。返信までには数日かかるかもしれない。スパムについては報告してもらうシステムになっている。
Da
Google Glassにスパムスキャン機能があればいいね。スパムサイトを見ればすぐにわかるように。(笑)
Ma
そんな機能つけてみるよ。(笑)
Da
モバイルについて。Webサイトのサイズはランクに影響?
Ma
最適化しているかどうか。例えばフラッシュ。ない方が上位に行く可能性がある。モバイルに最適化されていないサイトの評価を下げる、という方法は考えている。これからモバイルの需要が大きくなるが、その潮流に合わせてのアイデアだ。
Du
品質による。クエリとの関連性、ユーザーエクスペリエンス、デザインなどの総合的なもの。
Da
ペナルティにレベルは設定している?
Ma
多くのペナルティについてレベルは設定していない。また、できる限りのことは自動処理している。たまにだまそうとする人がいる。だからマニュアルも使う。基本的に外部リンクはだめ。スパムメールと一緒だと思う。絶対に安心!なんて書いてあっても開く人間はいない。ホワイトハットのリンクビルディングと言っている業者も似たようなもの。
Da
ペンギンのスケジュールは?
Ma
たぶん今は決まったものはない。
Da
アルゴリズムのペナルティについて。悪いリンクを処理しても、新しくロールアウトされないと解除されない?
Ma
その通りだよ。
Da
なぜWebマスターツールを通して、パンダに引っかかったかを伝えない?
Ma
Webマスターとのリバースエンジニアリングが始まってしまう。どのシグナルが悪いかと最終的にはわかってしまうかもしれないから。
Da
パンダにひっかかって解除されたら、ペンギンもOKということか?
Ma
そうとは限らない。
Da
SEMで大事なことは?
Du
いろいろある。まずはコンテンツとユーザビリティだ。あとはソーシャル、リンク、さらに基本的なSEOの技術かな。
Ma
コンテンツの質だね。オリジナルな調査、インタビュー、ユニークなサービス。いろいろあるけど。
Da
オーソリティは重要?
Ma
誰が何についてかいたか、などは検索エンジンがさらに使用していくだろう。ただし、オーソリティの利用目的はたった一つ。コンテンツのより深い理解だ。
Da
リンクはネガティブSEOに使用できるのでは?
Ma
そうは思わない。GoogleはネガティブSEOかどうかも認識できる。もちろん、完全ではないが。
Da
モバイルのランクはPCのランクに影響する?
Ma
そうでもないよ。
Da
全部のリンクデータがほしい。
Ma
それはできない。今の量でもスパム報告には十分な量だ。
Da
ペナルティを受けてなくても悪いリンクは否認すべき?
Ma
その通り。ドメインレベルで否認することを忘れずに。
全体を通して印象的だったのが、Mattがセッション中もセッション後の囲み質問の際にも、オーディエンスからの要望などをメモ帳に書き留めていたことです。(もちろん、ポーズなのかもしれませんが、ユーザーの改良に向けての取り組み方が伝わります。)どうしてもGoogleへの質問が多くなってしまいますが、DuaneもBingの状況を丁寧に話してくれていました。Mattの冒頭の発言以外は、既に重要という認識のある事柄でしたが、彼ら二人からの発言のため、より信頼度が深まったと思います。– SEO Japan

投稿者:

SEO Japan

002年開設、アイオイクスによる日本初のSEOポータル。SEOに関する最新情報記事を多数配信。SEOサービスはもちろん、高機能LPOツール&コンサルティング、次世代SEOに欠かせないインフォグラフィックを活用したコンテンツマーケティング等も提供。 SEOブログながら、ウェブマーケ全般。アドテク、ソーシャル、スタートアップ、インフォグラフィック等。