顧客生涯価値(CLV)から考えるSEMのポテンシャル

SEMの効果検証を行う際、一般的にはコンバージョンを元にした比較的単純な計算を行うケースが多いと思います。一部の大型商品を除けば、顧客生涯価値(CLV。。日本ではLTVの方が一般的でしょうか)、その顧客がその後行う取引も考慮することがより深い・正しい効果検証には必要になりますよね。今回は顧客生涯価値を踏まえたSEMのプランニングについて考えた勉強になる記事をサーチエンジンランドから。 — SEO Japan

理髪店の外に立ち、お客さんを呼び込む仕事を与えられたと仮定しよう。ぼさぼさ頭のサラリーマンが歩いていたら、大声で呼び込むものの、スキンヘッドの男性を見ても、熱心にアピールする気にはならないはずだ。

この例は、Google Adwordsが、Enhanced cost-per-click(エンハンストコストパークリック)機能を説明するために用いたものである。この機能は、コンバージョンに導く可能性が高いオークションを特定し、自動的に入札額を上げて、売り上げを獲得するために投じた資金に「身を粉にして働かせる」ことを意図している。cpaclvwee 強力なコンセプトであり、当然のことながら、SEMコミュニティでは、支持者が増えつつある。

この論理をさらに前に進めることが出来ると仮定しよう。素晴らしい顧客 — 忠実で、長期間にわたり、繰り返し買い物をする可能性が高く、初回のコンバージョンを最終的に大幅に上回る買い物客 — を集める確率が高い広告グループ(またはキーワード)を特定することが出来たら、どうするだろうか?

このような顧客を獲得するために、進んで支出を増やす気はあるだろうか?その可能性は高いはずだ。

今年の1月、PPCは、コンバージョン全体の15%を占め、昨年の1月からは1%シェアを増やしていたものの、有料検索のチャンネルは、自然(2013年:26% -> 2014年:30%)やeメール(2013年:12% -> 2014年:15%)等のその他のチャンネルの爆発的な成長により、輝きを失っている。 ちなみに、これは、無料で米国のオンラインショッピング業界を調査し、100以上の米国のオンラインショッピングサイトからデータを集めるCustora Pulseが計測したデータを、オンラインショッピング分析サービスのCustora情報開示: 私の勤務先)が作成し、更新したスタッツである。

つまり、PPCは今でも成長を続けているものの、有望な新しい顧客を無限に獲得しているわけではない。そのため、有料検索プログラムでは、獲得を後押しする顧客の長期的な価値に焦点を絞ることが肝要である。

検索マーケッターが得られるチャンス

SEMの管理への従来のアプローチでは、コンバージョンの価値を、そのコンバージョンを獲得するために費やすコストに対して、追跡することで、具体的な広告グループやキーワードへの見返りを改善する取り組みを行う。私達は、このプロセスを、即時の見返りの管理とイメージする。以下に、シンプルなスタッツの例を挙げていく:

  • 平均のコストパークリック(CPC): $3.00
  • コンバージョン率: 20%
  • コスト/コンバージョン(トランザクション): $3.00/20% = $15.00
  • 価値/コンバージョン (=トランザクションの量): $30.00

利益: $30.00/$15.00 = 2x

コンバージョンが、新しい顧客に該当すると仮定してみよう。通常、初回の購入では、ビジネスにおける長期的な価値の一部のみを得ることになる。そのため、初回のコンバージョンを得るための金額を$30以下に抑えたくても、顧客の長期的な価値を考慮すると、この金額は$45、そして、$50へと跳ね上がる可能性がある。

顧客の生涯価値(CLV)を考慮する

抜け目のないデジタルマーケッターは、顧客獲得戦略を顧客の生涯価値(CLV)に合わせる重要性を以前から心得ている。CLVは、特定の顧客から「生涯」得られる収益の全額を指す。CLVには、初回のコンバージョンだけでなく、今後行う可能性がある購入も含まれる。

全ての顧客が同じではない点は、マーケッターなら分かっているはずだ。一度きりしか購入しない顧客もいれば、忠誠心の高い、常連の買い物客になる顧客もいる。そして、高い価値の顧客を集めているチャンネル、アフィリエイト、そして、広告ネットワークを特定することが出来れば、そのチャンネルに対する投資を増やしたいはずである。これは、単なる机上の空論ではない。事実、各種の有料検索の用語で獲得した顧客の長期的な価値が、最大で30%も異なるケースは日常茶飯事である。

その上、この違いの多くは、初回の注文の金額ではなく、今後、繰り返し購入を行うかどうかの可能性に左右される。つまり、SEMプログラムを即時の見返りのみを考慮して編成すると、利益をみすみす見逃してしまうのだ。最高の価値を持つ顧客をもたらす広告グループを特定することが可能なら、新たな顧客の獲得から十分に見返りを得られることを把握し、支出を増やすことが出来るのではないだろうか。

CLVを考慮して有料検索を最適化

それでは、CLVを活用して、顧客獲得マーケティングプログラムの利益を増加させるには、どうすればいいのだろうか?まずは、様々なキャンペーンで獲得を試みている顧客、広告グループ、キーワードに対する見解を得て、この見解を使って、SEM戦略を導くことが重要である。その方法を伝授しよう。

ステップ 1: トランザクションの計測基準から顧客中心の計測基準に変更する

Google Analyticsのeコマースタグを用いると、固有のオーダーIDに関連するデータを引き出することが可能になる。このデータをデータベース内のオーダーIDと一致させることで、顧客とオーダーを関連付けられるようになる。つまり、「キーワード Xから幾らの収益を得たのか?」等の問いから、「キーワード Xを介して得た顧客は誰か?」等の問いにレベルアップすることが可能となり、有料検索を介して獲得したそれぞれの顧客を、当該の顧客を獲得したキャンペーン、広告グループ、そして、キーワードと照合することが出来るのだ。shutterstock_84816412-measuring-tape

ステップ 2: 顧客の生涯価値を特定する

コホート分析等のツールを使えば、過去の顧客の各種区分への支出に関する見解を得ることが出来る — 例えば、ある広告グループで獲得した顧客の1年間の支出額の平均と、別の広告グループで獲得した顧客の1年間の支出額の平均を比較することが可能だ。生涯価値を推測する機能を持つマーケティング分析ソフトウェアもある。このツールは、各種の有料プログラムで獲得した新しい顧客のCLVを — キャンペーンやキーワードを最近立ち上げたばかりであっても — 素早く、そして、正確に特定する(顧客の生涯価値、そして、その計算方法の詳細は、Custora Uの顧客の生涯価値コースを参考にしてもらいたい)。

ステップ 3: 顧客単価(CPA)を考慮する

各種広告グループの顧客のCLVを特定したら、次に、それぞれの顧客を獲得するために現在支払っている金額を把握する。一定の期間内(例えば、前四半期)のキャンペーン、広告グループ、キーワードへの支出額を、当該のルートで獲得した新たな顧客の人数で割ってもらいたい。例えば、ある広告グループに前四半期で$2,500を投じ、100名の顧客を新たに獲得したなら、CPAは$25になる。

ステップ 4: 望ましい比率を探し出す

続いて、平均のCLV:CPAの比率が高い広告グループやキーワードを特定する — つまり、新しい顧客の生涯価値が、獲得のコストを遥かに上回る広告グループを探すのだ。 特定の広告グループが、著しく価値が高い顧客を引き寄せている可能性がある。あるいは、特定の広告グループに対する競争が少なく、平均のクリック単価の低下につながっていることもあり得る。もしくは、特定の広告グループのコンバージョンの大半が新しい顧客であり、新しい顧客の獲得を支えるために、リピーターに費やす「経費」を抑えることに成功したのかもしれない。いずれにせよ、高いCLV:CPAの比率は、有料検索への支出額を増やす機会を示唆していると言える。

ステップ 5: 真の機会を特定する

CLV:CPCの比率が高い広告グループを特定したら、支出を増やすと実際に効果があることを確認する作業に入る。見返りの多いキャンペーン、広告グループ、キーワードからより多くの顧客を獲得することが目標である。特定の広告グループが、既に必ず上位に入っているなら、入札額を上げたところで、顧客の獲得にはつながらない(ブランドの検索用語が、「幻」の機会として現れることが多いのは、このためだ)。真の機会とは、入札額を上げると、平均のポジションを上げるポテンシャルを持つ機会を指す — 例えば、平均の入札順位が、1.5、またはそれ以下。

shutterstock_177128498-experimentステップ 6: テストして、学習する

チャンスのある広告グループに対して、最高のCPA(または最高のCPC)を10%ずつ上げ、平均のポジション、CPA、そして、CLVへのインパクトを計測していこう。テストと結果の計測の最終段階は、CLVベースの有料検索戦略を成功に導く上で非常に重要である。SEMの支出の投資対効果を時間の経過とともに計測することで、継続して、入札のアプローチを次第に調節し、新しい機会をもたらす広告グループを発見し、戦略の総合的な効果を裏付けることが可能になる。

始動

CLVを中心とした有料検索戦略の最適化は、簡単な取り組みではない。そのままの状態で、生涯価値を基に自動的に入札額を設定し、管理することが可能なソリューションは存在しない(ただし、最高で30日間クッキーの期間を融通することが出来るツールは存在する)。しかし、CLVを使って、SEMプログラムを導くと、顧客を獲得する取り組みの利益は増えていく。見返りの高いキャンペーン、広告グループ、キーワードに投資することで、SEMに投じる資金を有効に活かし、長期的な価値をもたらすようになるだろう。

画像: Custora

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「6 Steps To Boost The Profitability Of Your SEM Acquisition Program」を翻訳した内容です。

キーワードや広告で変わるのは単純なコンバージョン率だけでなく、コンバートした顧客がその後行う取引回数にまで及ぶ可能性は十分にあるわけですし、それを考慮しつつSEMを展開していくと、SEMの費用対効果はさらに上がりそうですね。 — SEO Japan [G+]

米国ウェブ業界の有名ライターが語る成功の秘訣

10年以上の歴史を誇る人気SEOブログTop Rank Blogの著者でもあり、コンサル会社の経営者でもあるリー・マッデン。その活躍の場はSEOのみならずコンテンツマーケティングやソーシャルメディアまで幅広く、米国の各種カンフェレンスでも引っ張りだこの一人です。今回はそんな彼がコンテンツマーケティングの老舗ブログであるコピーブロガーに語ったインタビュー記事をお届け。人気ライターとして成功してきたその理由を誠実に語ってくれており、成功を夢見るブロガー&ウェブライターのヒントになる点があるかも。 — SEO Japan

image of Lee Odden with Authority Intensive colors and branding

Wall Street Journal、The Economist、そして、New York Timesに登場したことがある。

香港、ロンドン、サンフランシスコ、そして、ニューヨークで講演を行ったことがある。

Content Marketing World、Social Media Marketing World、そして、BlogWorld Expo等の毎年恒例のイベントの常連である。

キーノートを担当したイベントのリストもまた壮観である:

  • Search Congress(バルセロナ – スペイン)
  • NMX BlogWorld(ネバダ州 – 米国)
  • Fusion Marketing(アントワープ – ベルギー)
  • Social Media Junction(オークランド – ニュージーランド)
  • Search Exchange(ノースカロライナ州 – 米国)
  • MN Blogger Conference(ミネソタ州 – 米国)
  • Online Marketing Summit(ミネソタ州 – 米国)

2010年には、注目のソーシャルメディアストラテジストの一人に名を連ねていた。2008年には、トップ 100オンラインマーケッターで、15位を獲得していた。そして、Twitter Power 150リストでは、トップ 10入りを果たしている。

この多産のライターは、本(Optimize: Win more customers with Social Media, SEO and Content Marketing)も出版しており、また、Online Marketing Blog(良質なオンラインマーケティングのウェブサイト)ではエディターを務めている。

  • Content Marketing Instituteは、Online Marketing BlogをNo.1のコンテンツマーケティングのブログに3度選んでいる。
  • Social Media Examinerは、ソーシャルメディアブログで2位に選んでいる。
  • AdAgeは、Power 150 Listの一人に挙げている。

検索、ソーシャルメディア、そして、コンテンツマーケティングが交わるポイントを心得た人物と言うだけでは、過小評価に当たる。

Duct Tape Marketingの代表を務めるジョン・ジャンツ氏は、リー・オデン氏をこのように表現している:

リー・オデンは、オンラインツールと戦略を誰よりも心得ている。さらに、この一見テクニカルなトピックを誰でも利用することが出来るように、分かち合い、分かりやすく説明し、そして、教える才能を持っている。

Minnesota Interactive Marketing Association、DMA Social Media Advisory Council、そして、DMA Search Engine Marketing Councilで役員を務めていた経歴を持っていても、驚くようなことではない。

最後になるが、コンテンツ、ソーシャル、検索マーケティングエージェンシーのTopRank Online Marketingでは、CEOを務めている。このエージェンシーは、McKesson、LinkedIn、そして、Dell等のB2B企業を顧客に抱えている。

さて、Copybloggerが主催するイベント「Authority Intensive」でオデン氏が講演を行う点は既に伝えただろうか?必ずや場を盛り上げてくれるはずだ。

紹介はこれくらいで十分であろう。後は、ライター自身に語ってもらうことにする。

ライターについて…

自己紹介して下さい

「自己紹介」とは、随分と抽象的な項目で始まりましたね。そうですね、基本的に、私は人間とテクノロジーが交差するポイントに強い関心を持っています。好奇心に身を任せた結果、複数のキャリアを経て、TopRank Online MarketingのCEO & 共同創設者に落ち着きました。

過去13年間、私は世界中を旅して、大勢の読者のために文章を綴り、多数の大企業の相談に乗り、弊社で賢く、創造力豊かなマーケッターで構成されるチームと共に働き、そして、毎日のように新しい発見をしてきました。

大学生の頃に、未来から誰かがやって来て、私がライターとして活躍し、講演活動を行っていると言ったら、ビール、いや、スプライトを吹き出してしまったはずです。

私達のマーケティングエージェンシーでは、私は弊社自身のマーケティング、執筆の多く、そして、コンテンツの作成を担当しています。記事の執筆であれ、インフルエンサーと共同して行うカンファレンス用のEブックの作成であれ、あるいは、業界イベントでのプレゼンであれ、常にコンテンツ関連のプロジェクトに関わることを好みます。

基本的に、私はマーケッターですが、良き父親であり、旅を楽しみ、食に興味を持ち、そして、全く関係ありませんが、立派なヒゲを蓄えています。

ライターとして専門とする分野は何ですか?

執筆の大半(なんと過去10年間で120万ワードに達しています)は、ブログ — toprankblog.com — を介して行っており、このブログでは、マーケティングとパブリックリレーションズの交わるポイントを取り上げています。

通常、ブログの記事、業界紙の記事、eブック、レポート等のコンテンツを作成しています。また、複数の本に寄稿したことがあり、私自身も、本「Optimize: How to Attract and Engage More Customers by Integrating SEO, Social Media and Content Marketing」を出しています。

どこで作品を見ることが出来ますか?

MarketingProfs、Content Marketing Institute、そして、ClickZに至るまで、様々なサイトに寄稿していますが、定期的に記事を投稿しているのは、Online Marketing Blogです。ただし、今年の後半には、marketingblog.comで新たなブログを立ち上げる予定です。

ライターの生産性について…

一日の中で、読む取り組み、または、調査にどれぐらいの時間を費やしますか?

ケースバイケースです。私は多数の仕事を担当し、また、移動することも多いため、読む時間と調査する時間を分散させています。恐らく、合計で2時間ほど調査に費やしていると思います。

書き始める前に、何か事前に行う儀式やしきたりはありますか?

特定の時間において記事を作成する際は、決まった習慣がありますが、儀式と呼べるほどのものではありません。始めてみた方が良いかもしれませんね。

例えば、ブログの記事を書く前はオレンジを食べ、雑誌の記事を執筆する前には、ブライアン・クラークさんに悪戯電話をかけてみる、と言うのはいかがでしょうか?

記事を書く際に、好んで聞く曲はありますか(あるいは、音楽を聞きませんか)?

音楽は大好きですが、書く際は邪魔になります。曲を聞いていないほうが、あるいは、ホワイトノイズに囲まれているほうが、確実に流れに乗ることが出来ます。

文章の作成(Eメール、ソーシャルメディア等は除く)に1日にどれぐらいの時間を割きますか?仕事がはかどるのは何時ごろですか?

平均で、1日に3時間ほどを書く作業に当てています。しかし、移動する際は、大きく異なります。私にとって最も仕事がはかどるのは、静かになり、邪魔が入らない時であり、大抵、飛行機に乗っている時間、あるいは、朝早く、もしくは、夜遅くが該当します。

毎日文章を作成していますか?それとも、何か特別なシステムにこだわっているのでしょうか?

システムですか…教えても構いませんが、生きて帰れなくなりますよ。

と言うのはもちろん冗談です。かつては、ブログの記事を全て私が作成していました。今でも大半の記事は私が書いています。そのため、毎日書く作業は欠かせません。私は、指定されたトピックのコンテンツ計画を実行する取り組みと、経験、ニュース、そして、コミュニティとの交流を通じて現れた機会を活用する取り組みを組み合わせています。もしかしたら、おみくじも効果的かもしれませんね。

「ライターズブロック」の存在を信じていますか?信じているなら、どのように回避していますか?

ライターズブロックは、私にとって天敵です。過去5年間、ライターズブロックに何度か遭遇しました。状況を変えると短期的には効果がありますが、長期的な効果をもたらしたのは、実際の生活で、そして、インターネット上の双方で、同じ考えを持つ人達、そして、異なる考えを持つ人達と濃い交流の機会を作る取り組みでした。

コミュニティとの交流が濃ければ濃いほど、多くのアイデア、そして、答える必要がある疑問が浮かんでくる、と私は考えています。

ライターズブロックに打ち勝つアイデアが、コミュニティには沢山眠っているのです。

ライターの創造力に関して…

創造力を定義して下さい。

創造力は、独特で、魅力的で、尚且つ、予想外の方法でアイデアを見て、伝える能力のことを指すと私は考えています。

オンライン、または、オフラインで好きな作家を教えて下さい。

子供の頃は、サイエンスフィクションが大好きでした。アイザック・アシモフ、ロバート・ハインライン、J.R.R トールキンの作品もたくさん読みました。また、フランツ・カフカの作品にも手を出しました。

一番好きな名言を教えて下さい。

「人が想像すること、そして、信じることは、実現する」 ナポレオン・ヒル

ライターとして、創造力をどのように高めたいと願っていますか?

今まで多くの作品を書いてきましたが、いまだに自分が優れたライターだとは思えません。そのため、あらゆる改善が、成長をもたらすのです。

長期間において、様々なコンテンツのタイプとメディアに、様々なレベルのストーリーを組み込む取り組みを大幅に上達させたいと思っています。そのため、現在、トランスメディアのストーリーテリングのリサーチを集中的に行っています。

書く作業を行う際、現在、誰から、または、何からインスピレーションを受けていますか(具体的に刺激を受ける作品等)?

スタン・リーの作品です。子供の頃よく読んだMarvelのコミックを何冊も読み返しています。全く新しい角度で、ストーリーテリングや視覚の要素を見ているのです。

優れたライターの条件を教えて下さい。

優秀な商業ベースのライターは、「情報で読者をもてなし」、ストーリーを使って、ビジネスのトピックを関連させており、ライターが伝えようとしているポイントを伝え、読者に実感させることに卓越していると私は考えています。

ライターのワークフローについて…

どのハードウェアとタイプライターのモデルを好んで利用していますか?

13インチのMacBook Airは、デジタル版タイプライターとして活躍しています。また、iPhoneやiPadをリサーチに用いることもあります。

書く取り組み、そして、通常のワークフローに対して、どのソフトウェアを頻繁に活用していますか?

書く作業と調査の整理にはEvernoteを愛用しています。このツールは、クラウドと同期するため、どこにいても容易にリサーチを行い、一つの場所にメモを残すことが出来るのです。そして、どのデバイスでもアクセスすることが出来ます。

先送りを回避するコツを持っていますか?締め切りを忠実に守っていますか?

このアンケートに取り組むタイミングから判断すると、私は締め切りに追われるタイプのようです。先送り、または、テキパキと行動する努力は同時進行で進んでいます。そのため、マーケティングアシスタントを採用するのです。

それでも多少は進歩しています。期限を定め、逆算して作業を進め、残りの量、そして、いつまでに終える必要があるのかを把握するように心掛けています。また、5-6本の記事の作成を同時に進め、中断が頻繁に生じる問題を解決しています。個人的には、数週間に渡って、徐々に作業を進めてきた800ワードの記事を完成させる方が、1時間、あるいは、2時間腰を落ち着け、リサーチを行い、記事を一気に書き上げるよりも遥かに楽なのです。

どのように整理された状態を保っています(方法、システム、あるいは、「常識外れなテクニック」)?

EvernoteとGoogleドキュメントに助けられています。

一生懸命仕事をした後、どのようにリラックスしていますか?

子供と一緒に過ごすこと、家族との食事、50キロほど自転車に乗ること。

おまけ…

恩師は誰(または何)ですか?

実験、常軌を逸した困難な状況から抜け出す方法を見つける取り組み、失敗、そして、成功から、多くのことを学んできました。

人生で一番の成功は何だと思いますか?

私にとっては家族が最も重要であるため、家族のために素晴らしい生活を作り出すことは、とても大きな意味を持ちます。長年に渡って、この目標を実現する上で貢献してくれた、社内のスタッフ、クライアント、そして、仲間にとても感謝しています。

仕事の面では、カンファレンスで、誰かと出会った際に、私のブログ、記事、そして、本が仕事の役に立った、会社を成長させる上で役に立ったと言ってもらえると、この上ない喜びを感じます。これは期待していなかったことであり、実際に起きると感激します。

現在、最も腹立たしく思っていることを教えて下さい(執筆に関連することでも、全く関係がなくても構いません)?

個人的に関わっているプロジェクトにのめり込み過ぎてしまうことです。制御して、もっと任せる必要があります。

一緒に食事をしたい作家(故人でも構いません)は誰ですか?

難しい質問ですね。ベンジャミン・フランクリン…いいえ、ドクタースース(絵本作家)にします。

明日、世界のどこにでも行くことが出来るとしたら、どこに向かいますか(コストや仕事は度外視して下さい)?

ネパールに行きたいですね。ブラジルも良いですね。でも、ハワイが一番です。オアフ島のノースショアに行きたいです。

仲間のライターに対して、時間を遡ることが出来たら、自分自身にも伝えるであろうアドバイスを何か送って下さい。

気合で試行錯誤してライティングスキルを磨こうとすると、無駄に時間がかかってしまいます。そのため、講座を受講する、相談相手を探す、そして、出来るだけ実戦経験を積むと良いでしょう。最も好きな取り組みにこだわり、粘り強くチャレンジしてもらいたいです。

本サイトの読者に何か他に知ってもらいたいことはありますか?

仕事ばかりで、遊ばないでいると、つまらない人間になってしまいます。

ウェブ上で連絡の取れる場所を教えて下さい。

ライターの仕事場…

私は、執筆作業の大半を飛行機の中で行っていますが、本腰を入れ、仕事を終わらせる聖域も持っています。

仕事中に集中力が切れそうになると、信頼するパートナーのココが脱線を食い止めてくれます。

また、退屈になったら、創造力を活性化してくれる巨大なシェイクスピアの本を読むようにしています。

Image of Lee Odden desk

ライターファイル…

私達に刺激を与えてくえるライターの作品の中に、さらに多くの問いや答えが眠っている。アーカイブを調べたい方は、このページをクリックして、インスピレーションを得てもらいたい。

Copybloggerをeメール、または、RSSを介して既に購読している方には、通常のコンテンツと同様に、次回の連載も送信する。購読していないなら、貴重な情報を見逃さないように、今すぐに購読しよう。

それでは、締め切りを大胆に決めて、仕事に戻ろう。次回をお楽しみに!

また、この記事に関する議論に参加したい方は、Google-Plusにアクセスしてもらいたい。

編集者注

Copybloggerが主催するコンテンツマーケティング & ネットワーキングイベント「Authority Intensive」では、リー・オデン氏の講演が予定されており、期待は膨らむばかりだ(2014年 5月7-9日 コロラド州デンバー)。チケットは完売しているが、来年のAuthority Intensiveの詳しい情報を提供するので、しばらく注目して頂きたい。


この記事は、Copybloggerに掲載された「Here’s How Lee Odden Writes」を翻訳した内容です。

なんというか、特に特別な秘訣があるわけではなかったと思いますが、逆に考えれば誰にでもチャンスはあるともいえるかもしれません。多産で有名な彼ですが、そんな彼でもライターズブロックを何度も経験しているんですね。結局は諦めずに書き続けることが大事、ということでしょうか。 — SEO Japan [G+]

疑問視されるFacebookの効果、Pinterestがデータの提供を始める – 米国発Web業界ニュース5月下旬号

引き続き米国のWebマーケティング関連のニュースを。Facebookのマーケティング効果に関する疑問が出てくると思えば成長中のPinterestが新たにマーケティングデータ提供、、豊富な話題が続きます。 — SEO Japan


The guards, they are a-changing

今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・New York Timesのレポートがジャーナリストとマーケッターの境界線等、緊張と二元性の議論を呼ぶ、・マーケッターに最も求められるソフトスキルとは、・FacebookとPublicisが大型契約を結ぶ、・大半のマーケッターがFacebookの効果を疑問視、・認識の問題を抱えるTwitter、・LinkedInが同僚のアクティビティを介してアクションを活性化、・Pinterestがデータフィードをマーケッターに公開、・コンテンツをアピールするべき理由、・動画がバイラル化する条件、・ネガティブなレビューと法律、・ソーシャルメディア業界を震撼させた発表等の話題を伝える。

それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える重要なリンクをまとめて紹介していく。

毎週、経営者の方々が、最新の変化、レポートする価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

インダストリー

MarketingCharts Econsultancy soft skills of marketing 2014

プラットフォーム

  • Facebook
  • Twitter
  • LinkedIn
  • Pinterestは200万ドルの資金を調達し、その結果、同社の価値は、50億ドルになった(Forbes)。
  • 匿名アプリのSecretはAndroidとiOSで世界展開されている(re/code)。
  • 計測/基準/ビッグデータ

    法律/人事

    • KlearGear.comは、製品に関するネット上のクレームを阻止するため、非難禁止項目を利用項目に含め、顧客から3500ドルを徴収しようと試みていた。しかし、裁判所は消費者に有利な判断を行った(Consumerist)。

    コンテンツ

    重要な記事、オーディオ & 動画

    • 大学の学位授与式、そして、卒業のシーズンが迫る中、NPRは、300名の学位授与式のスピーチ(一番古いスピーチは1774年)を紹介するアプリを作成した(NPR)。
    • デジタルを優先するべき必要があるのは、New York Timesだけではない。パブリックリレーションズ業界もデジタル化を進めた方が良いようだ(SHIFT Communications)。
    • eブック「Social Brands: The Future of Marketing」は、ソーシャルを行うだけでなく、ソーシャルになる上で欠かせない要素を紹介している。レポートを以下に埋め込んでいるが、特に重要な教訓を伝えておく価値はあると思うので、参考にしてもらいたい(We Are Social)。
    • ソーシャルエクイティがブランドエクイティを活性化する。
    • コミュニティはプラットフォームよりも価値が高い。
    • マーケティングの取り組みでは、価値を与えなければならない。
    • モバイル化するつもりがないなら、行動を起こす必要はない。
    • 義務的に意見を聞くのではなく、積極的に耳を傾けよう。
    • 経験は、新たな製品である。
    • 社会の利益を意識するブランドは、成功する確率が高い。



    おまけ

    通常、この週刊ニュースでは、私自身の取り組みには触れないようにしている。最新の情報を紹介し、このページを読む価値を提供することを目標としているためだ。ただし、読者の方々の役に立つような大きなイベントが、個人の生活、あるいは、仕事上で起きた際は、例外である。

    今回は、ご存知の方もいると思うが、私がFord Motor Companyを退職したことを伝えたいと思う。私の退社によって、a href=”https://www.facebook.com/shel.israel/posts/10152420328300726″ target=”_blank”>興味深い意見が至る所で上がっていたが、誇張行き過ぎた見解も見られた。 そんな中で、業界の今後の展開に関する2本のとりわけ質の高い記事を発見した。それは、フランク・エリアソン氏が投稿した「ブランドよ、ソーシャルメディアを理解せよ」、そして、リチャード・ビンハマー氏が投稿した「ソーシャルメディアの長旅: 標識で右折R」の2本だ。

    また、私の見解を詳しく知りたい方は、AdWeekの簡潔なインタビューに目を通してもらいたい。この記事に掲載された私の発言の一部は、幅広くシェアされている:

    Q: この6年間を経て、今後、ソーシャルメディアは、どこに向かおうとしているのでしょうか?
    現在、非常に重要な岐路に差し掛かっていると思います。Facebook、そして、自然のリーチの減少に関する様々な意見を考慮すると、ソーシャルメディアにおける有料の要素の進化が鍵を握っていることは明らかです。Fordは別として、業界全体を見ると、マーケティングにソーシャルメディアが吸収され、大々的な広告/マーケティングのチャンネルの一つになってしまいましたが、これは残念で仕方ありません。関係の構築こそが、ソーシャルの武器だと私は考えており、何度も口を酸っぱくして言ってきました。Fordの進歩に関するプレゼンでは、必ず、注目、そして、信頼に焦点を絞って話をしました。広告は、消費者に割って入って注目を獲得しますが、消費者、そして、企業が接触を望む方々と関係を構築することが、より重要なのです。また、コミュニケーションとマーケティング、そして、カスタマーサポートは、ソーシャルに関して協力する必要があると考えています。

    Q: それでは、効果に関して、無料メディアは、有料メディアを、一部において、上回ると言うことでしょうか?プラットフォームについて考える際、必ず、無料、有料、そして、最近使われ始めている用語では、借物をイメージします。Twitter、Facebook、そして、YouTube等のサイトは、我々が所有しているわけではなく、他人の所有物を利用しているのです。つまり、このようなメディアを一つにまとめて、適切に利用する必要があります。と言っても、リスクを分散させることが、大切なわけではありません。今後は、簡素化されるどころか、ますます複雑化していくのではないでしょうか。

    画像 — Gabriel Villena Fernandez (Flickr)


    この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital 5/23 2014」を翻訳した内容です。

    デジタルのダイレクト広告の支出が、ブランディング広告を上回った、って、いわれてみると凄いことなのですかね。しかし月曜で2週分まとめて公開したのですが、余りに濃すぎる内容で(他の記事もアップしないといけませんし)時間が欲しい!という感じです。– SEO Japan [G+]

    ネイティブ広告が原因で編集者が解雇?! – 米国発Web業界ニュース5月下旬号

    先週は諸々忙しく少し記事の更新をお休みいただいていました。さりげなくSEO Japanのデザインをフルリニューアルしたりもしていたわけですが、米国では様々なウェブマーケティング関連のニュースがありましたのでまとめて紹介。 — SEO Japan

    Many a doctrine is like a window pane. We see truth through it but it divides us from truth. ~Khalil Gibran

    今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・政府によるネットの中立性に関する議論、・New York Timesが編集者を解雇し、重要なレポートを用いて見直すを図る、・30歳になったザッカーバーグCEOと共に成長するFacebook、・ブランドのツイートはオフライン & オンラインの行動を促す、・EUの裁判所がGoogleの結果を削除する方針を支持、・ビッグデータの現状、・ソーシャルメディアと法律の講義の期末試験、・進む短文化、・復活を遂げた企業ブログ、・廃れたマーケティングファンネル等の話題を伝える。

    それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

    毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

    他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

    インダストリー

    • FCC(連邦通信委員会)は、ネット上のコンテンツに関する、所謂「追い越し車線」に対する新たなネットの中立性の提案を採用し、公の議論が始まった(The Verge)。
    • ネイティブ広告が、犠牲者を出した。New York Timesが、エグゼクティブエディターのジル・アブラムソン氏を解雇した。ネイティブ広告に反対したことが要因の一つであったようだ(Silicon Valley Watcher)。
    • しかし、そのNew York Timesからリークされたイノベーションレポートは、現代で最も素晴らしいレポートと言っても過言ではない(Nieman Journalism Lab)。
  • モバイルで多く読み込まれているコンテンツの種類は何だろうか?ラジオのストリーミング、ゲーム、ソーシャルメディア、天気の情報、そして、買い物だ(Marketing Charts)。
  • Share of time spent online, by device and category by comScore and MarketingCharts.com

    プラットフォーム

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  • プラットフォームを変身させる取り組みの一環として、Vineはウェブサイトのデザインを変更し、検索機能を導入した(GigaOm)。
  • Yahoo!はモバイル初のネイティブ広告を立ち上げた。この広告では、大きな画像にスポンサードコンテンツと明記される(The Next Web)。
  • EUの最高裁判所が、検索結果から個人情報を削除する要請をGoogleに行うことが出来ると判断した(CNBC)。
  • もう少しバランス良く普及させてもらいたいものだ。現時点では興味を引かれるアイテムが何もない。Pinterestでは、ピンの92%が女性によって登録されている。また、Pinterestは、4年前からユーザーベースの84%をキープしている(VentureBeat)。
  • FoursquareがSwarmアプリをリリースした。このチェックインアプリは、近くにいる友達と会う、もしくは、計画を立てる際に役に立つ(The Next Web)。
  • 計測/基準/ビッグデータ

    • 先週、顧客の獲得に関する議論を行い、ソーシャルメディアプログラムを復活させる方法を紹介した。パート 2では、顧客の開拓および維持が取り上げられている(Olivier Blanchard)。
    • PRの取り組みを活性化する上で役に立つ、知ってもらいたい計測基準(SHIFT Communications)。
    • ビッグデータは、複雑なコンセンプトである。考えを整理する(?)ため、ビッグデータの現状を1つの表でまとめる取り組みが行われた(Venture Beat)。
    • ソーシャルメディア戦略において、なぜ毎回同じツールに頼らなければならないのだろうか?最高のハッシュタグツール 21点をチェックしておこう(SteamFeed)。

    法律/人事

    コンテンツ

    • インターネット上に配信されるコンテンツが増え続ているため、コンテンツショック(人間が処理不可能なほどコンテンツの量が増えてしまう問題)が、迫り来るのは致し方ない。しかし、視覚的なコミュニケーションへの依存が進むと、社会、そして、読み書きの能力にどのような影響が出るのだろうか(Geoff Livingston)。
    • 長く、複雑なストーリーは避けた方が良さそうだ。Reuters Americaの編集者は、スタッフに対して、出来るだけ500ワード以下に抑えるよう要請している(Talking Biz News)。
    • しかし、何もかもが失われたわけではない。消費者は、ブランドによるオリジナルのコンテンツを高く評価しており、また、WP Engineが実施した調査によると、直接的な関係を消費者と構築する試みが行われる中、企業のブログが復活を遂げようとしている(Twist Image)。
    • 消費者の46%は、好きなブランドのブログを読んでいる。
    • 40%は、ブログで最新のコンテンツを提供しないブランドには、ネガティブな影響が出ると考えている。
    • 40%は雑誌やウェブサイトよりも、直接会社のブログでコンテンツを読むことを望んでいる。
    • バイラル化するヘッドラインの次の段階に興味があるなら、人気の高いヘッドラインから得られる教訓をチェックしておこう(Contently)。

    ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム




      イメージ: Lotus Carroll (Flickr)


      この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital 5/16 2014」を翻訳した内容です。

      New York Timesのイノベーションレポートは日本でも少し話題になりましたが、しかし早速の犠牲者?というか新しいやり方に抵抗した編集者が解雇されたんですね。他も思わず元記事を読みたくなる話題が多かったのですが、時間が取れそうにないのが辛い。。。気になった方は是非。 — SEO Japan [G+]

      ネイティブ広告は倫理的に見て問題ないのか?

      ネイティブ広告に関する記事を連投してきたSEO Japan、最後はネイティブ広告が批判される理由でもあるその倫理性について深く考えた記事を。コンテンツか広告か区別がつきにくく、受け手の混乱を招く、場合によっては騙す手法として批判もあるネイティブ広告、日本でも有名人ブログのステマが一時問題になりましたが、昔から米国以上に使われている雑誌のPR記事なども一読して広告やコンテンツか判断出来ないような内容が多いのもまた事実です。そんなネイティブ広告の倫理性に関する様々な議論を。 — SEO Japan

      image of mountainous wilderness with varying shades of light and shadow

      早速、検証していこう。

      ある日曜日、怪しげな6ページの折り込み広告がDenver Postに掲載されていた。

      広告をめくると、「埋め立ては環境のバランス、そして、エネルギーのニーズを改善する」や「コロラド州の環境の規制は、全米の模範となっている」等の記事が現れる。

      このセクションは「Advertising Supplement to the Denver Post」(Denver Postの広告付録)と記されていた。見た目、そして、デザインにおいては、Denver Postの他のセクションとは若干異なっているものの、通常の記事に似せようとする意図は明白であった。

      しかし、実際には記事ではない。

      これは、コロラド州を拠点に活動する2つのエネルギー供給会社によって設立された団体、Coloradans for Responsible Energy Development(CRED)の広告である。

      皆さんなら、どのような反応を示すだろうか?

      コロラド州の大勢の市民(Denver Postの大勢の職員を含む)は、激怒した。

      抗議を受けて、CREDの広報は、「これほどの嬉しいニュースは滅多にありません。この朗報を皆さまと分かち合う機会だと私達は考えています。賛否両論があるから語られないのではなく、純粋に良いストーリーなのです」と主張している。

      そのストーリーを伝える最適な方法と言えば、当然、PR記事(日本語)が真っ先に思い浮かぶ。

      と言うことで、ネイティブ広告シリーズを締めくくる今回の投稿では、「ネイティブ広告に関する一般的な懸念」を取り上げる。

      懸念その1: 消費者が混乱する

      ネイティブ広告において最も厄介な点は、詐欺を連想させてしまうことだ — 広告が実際には編集コンテンツ(メディアが自主的に作成した記事)だと、巧みに思わせる意図を持つためである。

      これが、冒頭で紹介した件で、「広告」と明記されているにも関わらず、大勢のコロラドの市民を怒らせた原因であった(のではないだろうか)。

      ここで、「無害の団体(キルト作りの団体等)が見開き広告を買ったなら、ここまで批判されていたのだろうか?」と言う疑問が浮かぶ。

      恐らく、これほど大勢の人達が、目くじらを立てることはなかっただろう。

      広告と明記されているか否かに関わらず、「私達の自然」をスローガンに掲げる州では、エネルギー開発はデリケートなトピックに該当する。

      しかし、「表記」が問題ではないことを示唆する証拠が、増え続けている。

      サンフランシスコ大学で法律を教えるデビッド・フランクリン教授が実施した調査では、大半の読者が、「スポンサー」と言う表示を見ていない点が判明した。単純に飛ばしているのだ。

      その上、大半の参加者 — 過半数 — は「スポンサー」の意味すら理解していない。「スポンサー」の意味を理解する人達は、この表示を重要視しているのだろうか?フランクリン教授は、否定的な考えを持っている。

      また、この調査で、同教授は、60%以上がコンテンツを気に入っていることも発見していた。

      「読者は、マーケッターが仕掛けた刺激を楽しみ、「People Magazine」を読むように、好みのページを読むだけだ」とフランクリン教授は指摘している。

      BuzzFeedのジョン・スターンバーグ社長による消費者の混乱は作り話に過ぎないと言う主張は、あながち的外れではないのかもしれない。

      また、スポンサードコンテンツを楽しんでもらえるかどうかは、コンテンツの質にも左右される。

      しかし、Buzzfeedのオーディエンスに受け入れられることが、New York Timesのオーディエンスにも受け入れられるとは限らない。この件に関しては、ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)の中で説明した。この調査では、BuzzFeedと比べ、The Timesがブランデッドコンテンツを配信した場合、懸念を持つ人が多いことが判明していた:

      graphs showing differing opinions on how much people would care if brands published content in the New York Times and BuzzFeed

      ニューヨークタイムズは「真面目なジャーナリズム」、一方のBuzzFeedは全く毛色の異なる存在と見られているためだ。

      教訓: 意図を徹底して明白に記し、ネイティブ広告計画(PDF)の開示の推奨事項を学び、常に、質の高いコンテンツを作成する。

      懸念その2: Googleはネイティブ広告を嫌う

      状況に左右される。

      約1年前、Googleのスパム対策を統括するマット・カッツ氏がPR記事に関する動画を投稿していた。カッツ氏は、紛らわしい広告を掲載する行為、もしくは、売買したリンクを介してページランクを渡す行為を糾弾していた。

      カッツ氏の発言を以下に掲載する:

      また、PR記事 — ネイティブ広告の一種 — にも注目している。この手の広告は、品質ガイドラインに違反している。従って、取り上げる代わりに、もしくは、広告等を行う代わりに金銭を受け取っているなら、この広告にページランクを循環させるべきではない。

      Googleのルールを違反すれば、検索ランキングにペナルティーが科される。

      しかし、この動画から1ヶ月も経過しないうちにGoogleは、DoubleClick Digitalにネイティブ機能を加えていた。Facebookが広告で大儲けしていると言う噂を耳にしたのかもしれない:

      J.P Morganは、ネイティブ広告の長所として、支出に対して大きな利益をもたらす点を挙げている。同社によると、ネイティブ広告は、2013年にはFacebookのインプレッションの5-10%に過ぎなかったものの、収益の60%以上を占めていたようだ。

      ネイティブ広告から60%以上の収益を得た、と聞けば、誰だってこの広告ユニットに対する立場を見直すはずである。

      教訓: ペナルティーの対象になる行為は慎む必要がある。要するに、インターネットユーザーが求める有益なコンテンツを作ろう。

      懸念その3: 利害の対立

      このタイミングで、ネイティブ広告業界は、二分されていることを伝えておく(ネイティブ広告の例を紹介した記事(日本語)のハーフタイムで示唆した)。

      スポンサーやブランドによるコンテンツ、および、PR記事等の編集コンテンツを持つグループ、そして、スポンサー記事、プロモツイート、推奨ウィジェット、モバイルアプリ広告等のコンテンツを持つグループが存在する。

      後者に関しては、異なる定義が存在する。

      AppsFireのオーリエル・オハヨンCEOは、「ネイティブ広告とは、製品の購入、アプリのインストール、サービスの利用、登録、ニュースレターの購読等、直接的な反応をベースにしている」と指摘している。

      オハヨンCEOは、さらに次のように述べていた:

      広告を読んだ後なら、もしくは、双方向的なやり取りを行った後なら、全てを計測することが可能だ。例えば、恐らく、ネイティブ広告の中では最も進歩した部類に入るモバイルにおいては、特定のソースからアプリをダウンロードしたユーザーのLTV(障害顧客価値)まで把握することが出来る。経験上、ネイティブ広告のCTR(クリックスルー率)とCVR(コンバージョン率)は、通常の割り込む広告形式よりも、5-20倍高い。これは、多くのスポンサーにポジティブな印象をもたらす。

      つまり、このタイプのネイティブ広告(日本語)は、割と容易に計測することが出来る。

      この広告ユニットは、利益の対立に関する懸念を呼び起こす可能性は低いだろう。媒体の流れから逸脱していないためだ。

      利害の対立に関する懸念が生じるのは、例えば、Forbes、New York Times、Gawker、あるいは、Denvor Postに代表されるような、編集コンテンツである。

      その前に、利害の対立とは、何のことを言っているのだろうか?「利害の対立とは、一次的な利益に関する仕事上の判断や行動が、過度に二次的な利益による影響を受ける状況を指す」。

      例えば、CNET(NBCの子会社)が、競合する製品に賞を与えることをCBSが禁じる行為に代表される。

      教訓: 良質なブランデッドコンテンツは、混乱を招くことを意図しているわけではない。商業的な動機を明確に公表し、顧客候補に対して、適切な背景で有益なコンテンツを提供することを重視するべきである。

      懸念その4: 人材不足

      コンテンツマーケティングにおいては、規模が課題となる。

      一般的に、大量のコンテンツを作成する取り組みは、中小企業には向いていない。誰もがこの点を心得ている。薄っぺらいコンテンツを作成するのとは、大いに異なる。中身のあるコンテンツを作るには、遥かに多くの人的資源が必要になる。

      例えば、本サイトが「ブログの記事に欠かせない11点の材料」を記したインフォグラフィックを作成した際は、2週間に渡って、1名のライター、1名のエディター、そして、1名のデザイナーが参加していた。

      ブランデッドコンテンツやスポンサードコンテンツのようなネイティブ広告作品には、多くの労働力が求められる。Forbesは毎日400本の記事を配信しているが、それが出来るのは、400名の寄稿者が毎日記事を投稿しているからだ。

      この大規模な労働力は、ブランドに代わってコンテンツを作成する、Studio@Gawker等の社内の代理店によって満たされる。当然、費用は要求される。また、CopyPress等のコンテンツマーケティングサービスを提供する会社も存在する。

      直接反応広告ユニットによって、中小企業でもネイティブ広告を利用することが可能である。

      キャンペーンを軌道に乗せ、管理するために必要な労力は、大規模なコンテンツマーケティングプログラムに比べれば、少なくて済む。もちろん、無数のアプローチから適切なものを選び、ある程度の予算を持っていることが前提となる(ちなみに、コンテンツマーケティングの代わりに、この取り組みを推奨しているわけではない)。

      教訓: 予算を組み、(どれだけ規模が小さくても)コンテンツマーケティングプログラムに資金をつぎ込む。 オーディエンスを構築することが真の目標であり、そのためには、まず、ブログのようなメディアサイトの運営に着手する必要がある。その後、ネイティブ広告ユニットを用いて、このサイトにトラフィックを送り込み、拡大する取り組みを継続していくべきである。

      懸念その5: 連邦取引委員会(FTC)

      最後に、この類の広告をマークすると思われる米国政府の機関 — 連邦取引委員会(FTC)を取り上げる。

      懸念としての唯一の問題点は、機能しているようには思えないことだ。

      昨年末、FTCは1日限りのワークショップ「曖昧な境界線」を行い、「警戒していることを」印象づけようとしていた。しかし、広告を専門とするオーガスト T. ホーバス弁護士も指摘しているように、FTCはネイティブ広告が何かさえ理解していないようだ。

      事実、主催したカンファレンスで認めてしまっている

      FTCは、スポンサードコンテンツ(曖昧な境界線と言っておきながら、ハッキリとスポンサードコンテンツと名指ししていた)に焦点を絞っているようだが、先程も説明した通り、これはネイティブ広告の半分でしかない。

      FTCは、Google、Facebook等の広告ネットワークやモバイルアプリの広告をマークしているとは、私には思えない。なぜなら、単なる広告にしか見えていないためだ。また、ブランデッドコンテンツの領域において、消費者を保護する活動は、無意味だと考えられる。

      先程紹介した、ネイティブ広告に対する意識調査を行ったサンフランシスコ大学のフランクリン教授は、このカンファレンスに参加していた。フランクリン教授は、調査結果(ほとんどの調査参加者が「スポンサー」を見ていなかった)を発表し、その後、「消費者を何から守ろうとしているのか?」と発言していた。

      教訓: 明確に表記する。また、(まだ読んでいないなら)今のうちに.com Disclosures: デジタル広告で効果的に開示する方法(PDF)に目を通しておこう。

      最後に

      壊れたレコードのように聞こえるかもしれない — ネイティブ広告に関わる懸念を避けたいなら、明確に表記するべきである。意図が明白に伝わるように心掛けよう。

      唯一の適切な表記は「広告」だと主張する消費者保護団体も存在する。パブリッシャーはこの考えを受け入れられないはずだ。しかし、全て正当な懸念である。New York Timesを見てみよう。このような表記には「注目しないで下さい」と合図する意図があるのだろうか?

      しかし、Denver Postの件で発覚したように、気候変動、銃規制法、あるいは、性と生殖に関する権利等、デリケートなトピックにおいては、抗議問題に発展する可能性もある。

      それでは、ネイティブ広告に対する最終的な結論を提供する。

      PRのエキスパート、エリス・フリードマン氏の考え方は、個人的に気に入っている:

      ネイティブ広告は、最悪、おとり商法になり得るが、最高のケースでは、役に立ち、有益なアイテムとなり、たまたま、金銭の享受が行われている、と言うことも出来る。

      どのアプローチを私達が支持しているのかは、皆さんなら容易に判断することが出来るはずだ。

      Google-Plusのディスカッションに参加し、意見を発表してもらいたい。

      ネイティブ広告シリーズ

      ネイティブ広告シリーズの記事に全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:


      この記事は、Copybloggerに掲載された「Is Native Advertising Ethical? (It Depends On Who You Ask)」を翻訳した内容です。

      一人一人が考えたい、常にどこかで意識していたい問題でした。批判はありつつも、その効果の高さからさらなる利用が見込まれるネイティブ広告、こうした議論を通じてより良い形で普及していってほしいですね。 — SEO Japan [G+]

      ネイティブ広告はブランドに利益をもたらすのか?

      ネイティブ広告関連記事を連投しているSEO Japan、今回はネイティブ広告の主要な利用主となるであろう、ブランドにとってネイティブ広告は実際に活用できる存在なのか?という記事を。ネイティブ広告の意味から効果、各種意見等、様々な内容が盛り沢山のネイティブ広告について考える上で色々参考になる点が多い記事になっています。 — SEO Japan

      vintage image of a man looking at bags of gold

      新たな収入源を必死で求めるパブリッシャー達が、ネイティブ広告に大挙して押し寄せている。

      パブリッシャーは、ウェブサイトの貴重なスペースを、トラフィックを獲得し、ブランドアウェアネスを強化する新たな手段を探しているブランドに渡している。

      そして、このスペースに対して、プレミアム価格を請求する。

      PR記事、スポンサードコンテンツ、そして、モバイルフォンアプリのインタースティシャルに至るまで、ネイティブ広告(日本語)には、様々な形がある。そして、選択肢は増え続けている。同時にネイティブ広告に費やされる金額も増加の一途を辿っている。

      しかし、(簡単な答えは存在しないが)ブランドは、「ネイティブ広告に費やす資金に対して、プラスの利益を得ているのか?」を問う必要がある。

      そこで、私はこの分野の複数のキープレイヤーに見解を尋ねてみた。

      ネイティブ広告が台頭していることは明白

      コンサルティングエージェンシ-のKIA/Kelseyは、米国のソーシャル広告の収益は、2012年の47億ドルから、2017年には110億ドルに大幅にアップすると推測している。

      年間18.6%のペースで増加することになる。

      このような成長率を経験すると、当然ながら、ネイティブ広告に関するアドバイスを送る取り組みが増え続ける(もちろん、我々も参戦している)。

      さらに、パブリッシャーは、この需要に応えるため、社内にエージェンシーを作っている。Onion Labs、Snap、そして、Studio@Gawker…この分野で台頭するプレイヤーが続出している。

      また、SharethroughOutbrainRespondHQ、そして、AppsFire等、ネットワークを設立して、フィード内広告を支援する企業も現れている。

      Sharethroughのダン・グリーンバーグCEOは、Eメールを介して、「ネイティブ広告によるフィードの収益化は、パブリッシャーにとって、収益を増やしていく究極のチャンスである。適切に実施すれば(つまり、通常の広告ではなく、コンテンツを活用する必要がある)、品質の高い、礼儀を重んじたユーザー体験を読者に与えることが出来る」と主張している。

      パブリッシャー、そして、メディアの仲介者は、毎年、バナー広告の見返りが減り続けているため、スポンサーはこの形式を採用すると指摘するようになるだろう。しかし、Chartbeatのトニー・ハイレCEOは、この考え方を完全に否定している(後ほど詳しく説明する)。

      このように、ネイティブ広告を利用する動きは活発になっている — しかし、実際に効果はあるのだろうか?

      ネイティブ広告の効果

      AppsFireのオーリエル・オハヨンCEOは、「ネイティブ広告には2つの種類がある。すぐにROIを求めるのではなく、ブランディングを意識して作られる広告、そして、すぐにROIを計測し、その要因を特定することが可能なネイティブ広告が存在する」と明言している。

      オハヨンCEO曰く、Jeep等の自動車メーカーのInstagramでの広告は、恐らく、直後の販売増加を期待しているのではなく、エンゲージメント(参加を介した交流)と接触範囲を成功の基準として計測するようだ。

      「大半の編集関連のコンテンツに同じことが言える。データを持っているわけではないが、直接的なレスポンスではなく、ブランド構築、あるいは、購入/意思決定の援助を考慮しているのではないだろうか。つまり、ROI主導のパフォーマンスを求めているわけではない」とオハヨンCEOは続けた。

      SharethroughのグリーンバーグCEOは、ネイティブ広告の効果を評価するために実施された調査を幾つか紹介してくれた。

      まず、SharethroughとIPG Labsが協力して実施した調査: 「ネイティブ広告の有効性」を検証する。

      クリックすると新しいウィンドウで拡大した画像を閲覧することが可能。

      infographic exploring the effectiveness of native ads

      結果の概要を紹介する:

      • 消費者は、バナー広告よりも、ネイティブ広告を見る確率が高い。
      • ネイティブ広告は、ブランドの好感度を高める効果がある。
      • ネイティブ広告は、購入する意欲を高める。
      • ネイティブ広告はシェアしてもらえる確率が高い(32% vs 19%)。
      • 広告するブランドに個人的に共感する確率が高い(71% vs 50%)。
      • ネイティブ広告をオリジナルのコンテンツと同じように読み、同じ時間を費やす。

      別のSharethroughのレポート(Neilsen Labsとのコラボレーション)「最もブランドの好感度を上げる動画広告のメソッドは?」では、ネイティブ動画広告とプレロール動画広告の比較が行われている。

      クリックすると新しいウィンドウで拡大した画像を閲覧することが可能。

      infographic explaining what-video-advertising-methods-drive-highest-brand-lift

      ネイティブ動画広告は、ユーザー側が再生を始める広告であり、時間の長さは決まっていない。一方のプレロール広告は、動画が始まる前に自動的に15-30秒間再生される。

      それでは、この調査の結果を簡単に説明する:

      • ネイティブ動画広告は、ブランドのイメージを85%アップさせる。
      • プレロール動画広告は、ブランドの好感度を下げる確率が高い。

      さらに、昨年の8月には、InMobiの製品部門を統括するピユシュ・シャー氏が、フルページのインタースティシャル(「間」の別の言い方)モバイル広告は、動画の視聴数が25倍、コンバージョンは7倍、そして、広告スポンサーの収益は9倍に増やすと述べている。

      シャー氏は、「通常、インタースティシャルは、ゲーム、ソーシャルアプリ、そして、娯楽関係のアプリの宣伝において特に効果が高い」と結論付けている。

      これまでは文句のつけようがない。

      ネイティブ広告の効果を測定する方法

      そもそも、何を計測しようとしているのだろうか

      クリックスルーが測定基準として最も適切しているだろうか?エンゲージメントは向いているだろうか?オンサイトまたはオフサイトだろうか?ページビューを数えればいいのだろうか?ページの滞在時間がベストだろうか?

      何よりも最も重要なのは、「ネイティブ広告は利益をもたらしているかどうか」である。

      パブリッシャーは、様々なアプローチを考案している。Forbesのチーフレベニューオフィサーを務めるマーク・ハワード氏曰く、Forbesは、「ページビューのカウント、ユニークビジターのカウント、フォロワー、シェア、コメントのカウントをスポンサーに伝え、好きな時にいつでもこのデータを分類することが出来るようにしている」ようだ。

      また、SheKnowsのチーフレベニューオフィサー、サマンサ・スカイ氏は、「私達はコンテンツの有効性を計測する方法とほぼ同じ方法でネイティブ広告の有効性を計測している。つまり、基本的に、関心の大きさ、ユーザーが広告に没頭した時間、そして、シェアする欲求が計測の対象となる」と明言している。

      また、NewsCredは、下の便利なガイドの中で、適切なソーシャル広告のオプションに対する、適切な計測基準を特定している。

      クリックすると新しいウィンドウで拡大した画像を閲覧することが可能。

      proper measurement for the proper social ad option

      どうやら、ネイティブ広告は、堅実で、健全な生活を送っているようだ。しかし、このようなバラ色の未来を予測していない人物が少なくとも二人はいる。

      ネイティブ広告否定派

      一人目は、ネイティブ広告は滅亡すると確信しているジャーナリスト/マーケッターのカーク・チェイフィッツ氏だ(ただし、その他の否定派のように連邦取引委員会が、滅亡に追い込むとは考えていない)。Story WorldwideのCEOであり、編集長を務める同氏は、ネイティブ広告は、単なる一時的な流行に過ぎないと断言している(つまり、バナー広告と同じだと言うことだろうか?)。

      チェイフィッツ氏の主張は、ネイティブ広告が、ブランドの信頼性を落とすと言う仮説に成り立っている。「コンテンツマーケティングがここまで成功している中、なぜネガティブに考えるのか?」

      と言う問いに対して、同氏は次のように説明している:

      ニュートラルなプラットフォーム(例えばYouTube)、または、広告スポンサーが所有するサイトに表示される際、ブランドを語るストーリーはブランドのために全力を尽くす。

      つまり、ブランドは、ネイティブ広告が、自らのコンテンツに関して、期待に応えていないことに気づくようになる、と同氏は指摘しているのだ。

      この見解には一理ある。

      2011年のCustom Content Councilの支出調査で判明した事実を以下に挙げていく:

      • マーケッターの72%は、雑誌の広告よりも、ブランデッドコンテンツの方が効果は高いと考えている。
      • 62%は、テレビのCMよりも効果が高いと考えている。
      • 69%は、ダイレクトメールとPRよりも優れていると答えている。

      もう一人のやや悲観的な考えを持っているのは、先程紹介したChartbeatのトニー・ハイレCEOである。

      このTimeの記事で、トニー・ハイレ氏は、インターネットに関して、私達の見解はいつも誤っていると主張している。「バナー広告は役に立たない等の一般的な考えは、現実とは異なる」と同氏は述べている。

      ネイティブ広告が、パブリッシャーの救世主であると言うアイデアもハイレ氏は否定している。

      「通常の記事では、読者の3分の2が15秒間没頭するものの、ネイティブ広告の場合、その割合は3分の1に激減する」と言うのが同氏の持論だ。

      要するに、ネイティブ広告を見ても、オーディエンスに没頭してもらえないことになる。

      「ブランドが料金を支払い、パブリッシャーがトラフィックをもたらすコンテンツは、ビジターの注目を集めることも、クリエイターの目標を達成することもない。平たく言うと、ネイティブ広告は、注意欠陥障害を患っているのだ」とハイレ氏は指摘している。

      この指摘は当然と言えば当然である。

      試しに、Inc.、The New York Times、または、Gawker等のサイトのブランデッドコンテンツを見ると、コンテンツが、売れるコンテンツの重要な要素を満たしていても、編集記事には勝てないことは明白である。

      Buzzfeed: ネイティブ広告大使

      しかし、あるパブリッシャーは、有益なビジネスモデルを確立している可能性がある。それは、BuzzFeedだ。そして、そのモデルは、直感に訴える、優れたコンテンツを目玉に掲げている。

      ネイティブ広告の現状を把握する意識調査」(日本語)で私はCaptain Morganを例に出したが、それはコンテンツの質が高かったためだ。

      しかし、上の記事では言及しなかったが、この件に関して、少し奇妙な点があった。Captain Morganは、自社のウェブサイトでこの記事を15ヶ月間以上も掲載していなかったのだ。その理由を考えてみよう。

      色々な理由が考えられる — 予算が枯渇した、他のことに注目していた、目標を達成した等々。気になったので、Captain Morganに連絡を取ってみた。すると、同社の代わりにキャンペーンを行ったエージェンシーを紹介してもらえた。そこで、担当者に質問を投げ掛けたが、まだ返事は受け取っていない。

      また、BuzzFeedの広告部門にもeメールを送ったが、こちらも返事は貰えていない。

      このページには、BuzzFeedでの広告に関して、次のように記されている:

      • ブランデッドコンテンツは、ソーシャルメディアでのシェアが平均で1.3倍増える。
      • クリックスルー率は、1-3%増える(大して増えていないと思うかもしれないが、業界の平均の20倍と聞けば考えが変わるはずだ)。

      そして、Taco Bell、Mini、そして、Virgin Mobile等の一流ブランドによるケーススタディを見る限り、BuzzFeedは価値を与えているように見える。しかし、どのぐらいの価値を与えているのだろうか?また、この価値は全ての広告スポンサーにメリットを与えているのだろうか?現時点では、ハッキリとした答えは分かっていない。

      結論: ライターが再び得をする

      ネイティブ広告は滅亡することはない。

      そうではなく、現在、ネイティブ広告の価格 — とりわけ、ブランデッドコンテンツとスポンサードコンテンツの類 — が、マーケットの価値に合わせて、下がる現象が起きている。何を測定するべきかに関して賢くなり、測定するツールが開発されるようになると、ROIを明確に理解することが出来るようになり、その後、プレミアム価格は下がる。

      最後にもう1点気になったことを言っておく。

      私は「ネイティブ広告が圧倒的な勝利を収める」と言う考え方には、懐疑的な立場を取っている。しかし、ライター、特に優秀なライターにとってチャンスであることは疑いようがない。

      Contentlyでジョー・ローソースカス氏が指摘しているように、かつてブランドは編集コンテンツを深く理解しているとは程遠い状態であったが、最近では、プロのジャーナリストが参加し、また、Red Bull、Chipotle、そして、GE等の優れたブランドによって模範が示されていることもあり、大きく進化を遂げている。

      事実、ライター冥利に尽きる1年がまた訪れようとしているのかもしれない。

      意見募集

      ネイティブ広告は、大事な成果をもたらすことに、どの程度成功しているのだろうか?

      この記事でスタッツや裏話に目を通した結果、ネイティブ広告への期待度は高まっただろうか、それとも、下がっただろうか?

      奮ってGoogle+で議論に参加してもらいたい。

      ネイティブ広告シリーズ

      ネイティブ広告シリーズ記事に全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:

      Flickrのクリエイティブコモンズの画像 — The University of Washington


      この記事は、Copybloggerに掲載された「Is Native Advertising Even Profitable for Brands?」を翻訳した内容です。

      色々意見はあるようですが、成長していくことは間違いないこの分野、さて皆さんどう思われたでしょうか? — SEO Japan [G+]

      最高のPR記事(アドバトリアル)を成功させる14の手順

      コピーブロガーのネイティブ広告関連の記事を集中投稿しているSEO Japanですが、今回はネイティブ広告の一種であり、日本でも雑誌メディアを中心に古くから使われてきたPR記事を書くティップスを14まとめた記事を同じくコピーブロガーから。 — SEO Japan

      still life image of a desk with Mac products, colored pencils, books, etc

      PR記事はネイティブ広告であり、「読者から特定のアクションを引き出す」と言う意図を持つ。

      例えば、チャリティ団体への寄付、PDFのダウンロード、Eメールニュースレターの購読、店への訪問、あるいは、製品の購入等が、このアクションに該当する。

      効果的なPR記事は、読者の心をつかみ、– 具体的な言葉を介して向けられた、次に起こすべき行動に論理的に導く。これが コールトゥアクションと呼ばれるものだ。

      様々な種類のPR記事がある。

      • リストやガイドの形式で提供されることもある。
      • 動画や印刷媒体の記事の形式を取ることもある。
      • 1ページの作品もあれば、6ページの作品もある。

      フォーマットやメディアに関わらず、大半のPR記事には、ストーリーが存在する。

      そのため、ブログの記事の欠かせない要素とPR記事の欠かせない要素の間には多くの共通点が見られる。

      しかし、知っておかなければならないPR記事特有のポイントもある。

      以下に、成功する — つまり売れるPR記事を作成する際の基本的なステップを挙げていく。

      1. メディアを調べる

      PR記事は、雑誌やウェブサイト上で、背景を踏まえて掲載される。

      そのため、この背景を詳しく調べる必要がある。

      • レイアウト、フォント、そして、列の選択等、デザインの技法
      • タイトル、キャッチコピー、署名欄等、編集の技法。

      それよりも、メディアのオーディエンスを理解しなければならない(後ほど詳しく説明していく)。

      2. タイトルを調べる

      タイトルのスタイルを一致させる必要がある。

      そのメディアは、Time誌の「法廷、ベルルスコーニに社会奉仕活動を求める」等、ニュースの断片を取り上げるタイトルを採用しているだろうか?あるいは、Quartzの「大気汚染が原因で何年寿命を縮めていますか?」等、好奇心を刺激し、完全な文章のタイトルを用いているだろうか?

      もしくは、Upworthyのように長く、それでいて、ルーズなタイトルだろうか?それとも、BBCのように短く、内容の濃いタイトルだろうか?

      3. 冒頭を調べる

      複数の記事の最初の2、3行を調べてみよう。当該のメディアがどのように読者をストーリーに引き寄せているのか理解してもらいたい。

      特に人気の高い記事から始めると良いだろう。

      • キャラクターを紹介することから始めているだろうか?
      • 詳細に説明しているだろうか、または、簡単に説明しているだろうか?
      • 場所を説明しているだろうか?
      • どの感覚に焦点を絞っているのだろうか: 視覚?触感?音?
      • 冒頭の文は、短く、パンチが効いているだろうか?それとも、長く、詳しく説明しているだろうか?

      4. 本文を調べる

      メディアは、American Conservativeのようにテキストの塊を規則正しく用いているだろうか?それとも、Sports Illustratedのように会話が不規則に散りばめられているだろうか?

      Scientific Americanのように洗練された言葉が用いられているだろうか?それとも、BuzzFeedのようにシンプルな言葉で綴られているだろうか?

      短い文を好むだろうか?長い文を好むだろうか?

      PR記事でも全く同じパターンを採用するべきである。

      5. オーディエンスを調べる

      どんな人が読んでいるのだろうか?

      何よりも重要なのは、オーディエンスが何を求めているのかを探ることだ。

      • 読者層と読者の心理に関するレポートの提供をメディアに求める。
      • コメント欄やお便りのコーナーを読む。
      • 読者層に関して、編集者に見解を尋ねる。
      • 数名の読者とEメールでやり取りする。

      6. 広告のポリシーを把握する

      メディアに広告ポリシーを尋ねてもらいたい。その際は、PR記事に関する立場を把握することを心掛けよう。

      不安があるなら、具体的な質問を投げ掛けるべきである。

      7. ストーリーを作る

      ジャーナリストの視点で、PR記事の作成に取り組んでもらいたい。データを集め、格言を集めよう。

      キャラクターを紹介し、キャラクターの人生を描写し、葛藤を伝えると良いだろう。

      優れたストーリーは、紆余曲折した構想を基に展開されていく。

      要するに、ストーリーテリングのスキルを磨き上げる必要があると言うことだ。

      8. 読者の痛みを特定する

      理想的な読者の悩みを一つ特定しよう。

      眠れない原因は何だろうか?何を心から求めているのだろうか?

      そして、理想の読者にどんな感情を持ってもらいたいだろうか?

      9. 痛みを悪化させる

      優れたストーリーでは、キャラクターの紹介が行われる。キャラクターの日常生活を紹介し、その後、この日常的な習慣を徹底的にぶち壊し、キャラクターをどん底へと突き落す。

      順調に出世街道を突き進んでいた…乳がんによって戦線離脱するまでは。

      何もかもがうまくいっていると思っていた…妻が他の男を愛し、家を出ていくまでは。

      読者が共感するストーリが必要になる。

      10. 敵を紹介する

      この痛みの原因は何だろうか?

      • 給与を根こそぎ奪い、無駄遣いする政府が、原因に該当するときもある。
      • 製品の製造過程を隠ぺいした大企業が、痛みをもたらすこともある。
      • 平穏な週末をぶち壊しにした奇妙な隣人が怒りの対象なのかもしれない。

      憎らしい敵が登場すれば、読者はストーリーに引き込まれる。

      11. 解決策を紹介する

      読者が動揺したら、解決策を与えよう — この解決策こそが、製品であり、サービスである。

      例えば、自分が値する給与額の交渉を行う方法を、メンタープログラムがどのように教えるのか実証しよう。薬品を使わずに、青々とした芝生にする方法を伝えよう。

      ここで、製品、または、解決策のメリットを伝えてもらいたい。問題が消えてなくなるほどの大きな利点を分かってもらうのだ。

      12. 大胆な主張を裏付ける

      ストーリーは主張として受け取られる。そのストーリーが、実際の人物に関する、実際のストーリーであるなら言うことはない。

      • 孫と過ごすのどかな時間が、突然やってきた鬱によって台無しになった。
      • 同僚に裏切られた結果、重役が思い描いていた財務の見通しが、根底から覆されることになった。

      データ、テストの結果、そして、スタッツを用いて、製品やサービスに関する主張を立証しなければならない。この情報を豊富に提供してもらいたい。

      自分の製品が提供するメリットを提供する製品が他には存在しないと思わせる必要がある。

      13. ハッピーエンドで終わる

      これはブラックユーモアでもなければ、アバンギャルドなフランス映画でもない。サンダンスやカンヌを狙っているわけではない。

      工夫は必要だが、ハッピーエンドでストーリーを締めてもらいたい — 最後に正義は勝ち、敵を倒し、再び平穏な日常生活が戻って来る。

      14. コールトゥアクションを加える

      13までを実行に移したら、読者は連絡を取る方法を求めているはずだ。例えば、製品を買いたくなっている、もしくは、雇用したくなっているのだ。

      そのため、何をするべきか具体的に示してあげよう

      • 購読する方法
      • Eブックをダウンロードする方法
      • アプリを購入する方法

      具体的な行動に導こう。推測は禁物だ(Star News OnlineがこのPR記事をどのように締めているのか確認してもらいたい)。

      結論

      良質なPR記事は、読む人、見る人、そして、聞く人を意識している。受け手側が、自分自身を記事の中に反映することが出来るのだ。

      優れたPR記事の最終的な目標は、「広告」と言うラベル、企業名、そして、コールトゥアクションを削除すると、コンテンツがメディアに溶け込むことだ。

      効果的なPR記事の例(日本語)を参考にすると良いだろう。

      次回の予告

      PR記事において見て見ぬふりが横行しているポイントがある — それは、編集作品の背景に溶け込ませる方法である。悪質な会社は、何の躊躇いもなく、境界線をまたいで、詐欺に走りがちである。だからこそ、今後の記事では、PR記事、そして、ネイティブ広告全般における倫理的な懸念を考察していく。

      しかし、次回の投稿では、広告スポンサーにとって、そもそもこのタイプの広告が利益をもたらすのかどうかを検討する。

      意見募集

      PR記事について、どんな考えを持っているだろうか?詐欺に近いと思うだろうか?あるいは、広告の形式としてポテンシャルを秘めていると感じているだろうか?とりわけ巧みに実施されたPR記事、もしくは、見事に失敗した記事を見たことはあるだろうか?

      奮ってGoogle+の議論に参加してもらいたい。

      ネイティブ広告シリーズ

      ネイティブ広告シリーズに全て目を通しているだろうか?まだ読んでいない記事があるなら、今のうちに追いついておこう:

      1. ネイティブ広告が古いジャーナリストを黙らせる5つのポイント ? ネイティブ広告徹底解剖シリーズ パート1(日本語)
      2. ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)
      3. ネイティブ広告の実例集12選(日本語)

      画像: Aleks Dorohovich — Unsplash


      この記事は、Copybloggerに掲載された「The 14 Keys to Writing Advertorials That Sell」を翻訳した内容です。

      ネット業界どっぷりの私ですが、意外と雑誌にPR記事を定期的に出しているのですが、ウェブでも雑誌でもPR記事を考えている人には基本を理解できる良い内容だったと思います。PR記事は日本の場合、雑誌の広告はかなりの比率で何らかのPR記事的なメニューになっていますし、ウェブと比べても提案内容・実績含めかなり充実していると思いますが、これからウェブにもこういった手法が広まってくるのでしょうか。

      記事の内容については途中の「読者の痛みを特定し、悪化させ、敵を紹介し、解決策を紹介して主張を裏付ける」という一連の流れは定番ながらいわれてみるとそういうことだよね、と思ってしまいました。最後にハッピーエンドで終わる、というのはアメリカらしい?でもんですか。

      ちなみに日本のPR記事というと、私だけかもですが古くは大手メーカーが有名作家にエッセイ風に書いてもらったブランディング?記事が思い浮かびますが、あれはブランデッドコンテンツの部類に入るのですかね。明確に最初から「何らかのアクションを誘う意図を持つ」と書かれていたので米国ではそういう用途なのかな、と思いました。最も前述の例もそこでブランディングしてそのメーカーの商品を買ってもらいたい、という意図はあるのでしょうけど。 — SEO Japan [G+]

      ネイティブ広告の実例集12選

      ネイティブ広告関連の記事を連投しているSEO Japanですが、なんとなくネイティブ広告の意味は分かっていても具体的にどういうものかといわれると、すぐにイメージできない人も多いのではないでしょうか?ということで、今回はネイティブ広告の実例を12集めた、ネイティブ広告を理解するにはもしかすると一番簡単かもしれない記事を。 — SEO Japan

      Guinness Guide to Cheese advertorial

      大きな注目を集めているものの、ネイティブ広告(日本語)は、大半のマーケッターにとって、今も尚、曖昧なコンセプトである。

      2014年の現状調査(日本語)によると:

      • 調査参加者の49%はネイティブ広告が何だか全く理解していない。
      • 24%はほとんど理解していない。
      • 24%は少し理解している。
      • 十分に理解しているのはたった3%である。

      今回の投稿では、この認知度の低さ(そして、スポンサーシップ等と勘違いする人達が多いこと)を踏まえ、ネイティブ広告の例を幾つか紹介し、うまくいく理由を検証していくことにした。

      それでは、早速例を見ていこう。

      1. 印刷媒体のPR記事…一番手は古典的な作品

      基礎、つまりPR記事から紹介していく。

      デビッド・オグルヴィの「Guinness Guide to Oysters」は、上の「Guinness Guide to Cheese」と同じく、典型的なPR記事である。PR記事が話題に上がる際は、大抵、このPR記事が言及される。ブライアン・クラークもその一人だ。

      一見すると、記事のように見える:

      David Ogilvy Guinness Guide to Oysters advertorial native advertising example

      先週(日本語)、このコンテンツがPR記事である理由を説明した(来週は、コンバージョンをもたらすオンラインPR記事の書き方を詳しく説明する予定だ)。ここでは、このコンテンツを活かすためには、通常の記事のように見え、また、背景の様式とマッチしていなければならない、とだけ言っておこう。

      つまり、ブランドの名前を削除した際に、メディアのスタイルにフィットする必要がある。

      Guinness Guideは、印刷媒体の広告であり、「PR記事はウェブ上でも効果があるのか?」と言う疑問が湧く。一緒に考えていこう。

      2. オンラインのPR記事

      これはAtlanticに掲載されたIBMのPR記事である:

      Example of IBM's branded content on The Atlantic

      ご覧のように、「Sponsor Content」(スポンサーのコンテンツ)と明記されている。また、ヘッダーとナビゲーションバーを除くと、その他のIBMのコンテンツに組み込まれている。

      さらに、この記事を作成したのは、IBMのマーケティング、ビッグデータ、および、分析部門のバイスプレジデントを務めるデビッド・ラバティー氏である。それでも、Atlanticの編集スタイルとデザインにマッチしている。

      これはPR記事なのだろうか?実はPR記事ではない。明確なコールトゥアクションが掲載されていない。そのため、スポンサードコンテンツ、または、ブランデッドコンテンツと言うことになる。

      Gawkerに掲載された以下のコンテンツはもっと分かりやすい。

      この記事はGawkerのルートドメインを用いており、また、Gawkerの編集スタイルとデザインのスタイルとマッチしている。

      example of an advertorial on Gawker

      そして、「Sponsored」(スポンサー)と明記されている。

      また、2段落目に進むと、スポンサーの意図が明確に記されている — 番組を見て下さい!

      example of Gawker advertorial call to action

      これは明確なコールトゥアクションである。リンクをクリックすると、King of Nerdsを放映するTV局のウェブサイトに導かれる。これは正真正銘のPR記事である。

      3. オンライン動画のPR記事広告

      オンライン広告が話題に上がる際は、必ず動画も話題に上がる。

      PR記事広告は動画にもなり得るのだ。Onion Labs クリエイティブエージェンシーを介して、The Onionは、まさにこの取り組みを行っている。

      先週投稿した記事で、Southwest Airlineの動画を紹介した。今回は、知る人ぞ知る企業、Microsoftの動画を紹介しよう。

      Microsoftは、この愉快なパロディーを介して、Onionの洗礼を受けているが、メッセージを伝えることに成功している。

      コールトゥアクションは明確だ — Explorer 9を試してみよう。

      4. PR記事…失敗

      AtlanticによるScientologyの実験(失敗に終わる)により、「ネイティブ広告」と言うワードが広告業界に浸透するようになったと言える。

      この実験の前では、「native advertising」(ネイティブ広告)の検索結果は、2011年の2月まで遡らなければ見つからず、しかも、2012年の11月になるまで1桁に達していなかった。

      以下に、配信した直後に削除した当該のPR記事を掲載する:

      Image of controversial Church of Scientology  sponsored post on The Atlantic

      PDF形式でならPonyterで全体を見ることが可能だ。

      なぜAtlanticはこの記事を引っ込めたのだろうか?専門家は、Atlanticが失敗したポイントを挙げている:

      • 「Sponsor Content」(スポンサーコンテンツ)と言う曖昧な表現を使った。これは、Guardianのライター、ダン・ギルマー氏曰く、広告を広告のように見せたくない際に使う表現のようだ。
      • デザインのレイアウトが、Atlanticのデザインと似すぎている。
      • 記事がAtlanticの記事と似すぎている。

      コールトゥアクションも見当たらない。

      しかし、このジョークは、Atlanticではなく、Scientologyに向けられたものである。この宗教団体は、広告が下手クソだ。個人的には、Atlanticがプレッシャーに屈したことが意外であった。広告が目立たないと言うなら、なぜ大量のクレームが出たのだろうか?

      それでは、スポンサードコンテンツを見ていこう。

      5. スポンサードコンテンツ

      スポンサードコンテンツとは、パブリッシャーが作成し、その後、企業が製作費を支払うコンテンツを指す。The OnionによるH&R Blockのスポンサードコンテンツを紹介しよう。

      example of sponsored content on The Onion for H and R Block

      明確なコールトゥアクションはなく、このコンテンツは、ブランドアウェアネスに該当する。

      しかし、この記事はH&R Blockのバナー広告で囲まれたページに掲載されている。

      Screen shot showing banner ads surrounding H and R block sponsored post on The Onion

      このバナー広告には、コールトゥアクションが含まれているが、クリックしてもらえる可能性は、あまり高いとは思えない。

      オフラインの世界では、Mutual of OmahaによるWild Kingdom(テレビ番組)がスポンサードコンテンツに該当する。 保険会社のMutual of Omahaが、この番組の製作費を支払っていた。コールトゥアクションはなく、単なるブランドアウェアネスである。

      6. シングルスポンサー号

      印刷メディアの世界では、単一の広告主が、雑誌全体のスポンサーを務める状況を、シングルスポンサー号と呼ぶ。

      Targetが、2005年にThe New Yorkerの8月22日号の広告欄全体(表紙を含め、約18ページ)を買ったケースが、最も有名である。

      Image of two Target ads in the New Yorker

      スチュアート・エリオット氏は、このキャンペーンを報道しようとした際、「シングルスポンサー号の目的は、広告スポンサーが、テレビ番組シリーズのCMの時間を買い占める際の目的 — つまり、広告の環境を整理することで、注目を集めるのと同じ」点に気づいた、と指摘している。

      このケースでもコールトゥアクションは存在せず、ブランドアウェアネスのみである。

      オンラインでも仕組みは似ている — シングルスポンサーは、ウェブサイト(または関連するウェブサイトのネットワーク)の広告インベントリの大半を期間限定(1日、半日、あるいは、1時間)で購入する。例えば、Subwayは、通常、特定の注目に値するイベントに合わせて、スポーツ関連のウェブサイトでこの取り組みを実施している。

      本サイトのコンテンツディレクター、ジェロッド・モリスがスポーツブログ「Midwest Sports Fans」を運営していた頃、スポーツブログネットワークのYardBarkerとの関係のおかげで、1ヶ月に1度の頻度でこのような機会に恵まれたようだ。

      既に配置されたYardBarkerの広告をコントロールする特別なコードをヘッダーに加えると、ネットワーク内の参加するサイトは、同じスポンサーの同じ広告のみを表示する。

      7. ブランデッドコンテンツ

      スポンサードコンテンツとブランデッドコンテンツの唯一の違いは、ブランドがパブリッシャーに対してコンテンツを作成している点である。

      NYTimes.comのDellの記事を以下に掲載する。有償のコンテンツである点を示すシグナルに注目してもらいたい。

      dell-ny-times-branded-content

      このように、有償のコンテンツの名称に関しては、広告の基準が存在しないため、用語を正確に利用すると、混乱を招く可能性がある。

      今まで紹介してきた例、そして、これから紹介する例では、ネイティブ広告に対して様々な名称が用いられている。デビッド・ロドニツキ氏は、連邦取引委員会が定めた虚偽的広告の規定に違反する可能性があると指摘している。しかし、この件については、また別の機会で検証していく。

      Spotifyのブランデッドプレイリストをこのカテゴリーに含めることも出来る。

      必ずしもブランド側が楽曲を作るわけではないものの(セサミストリートは作った)、テーマに沿って楽曲を集めている。

      Jaguar USAAbercrombie + Fitch、そして、ニュージャージー州のクリス・クリスティ知事(クリスティ知事もブランドである)は、良い例だ。

      8.プロダクトプレイスメント

      1993年に公開された映画「The Firm」で使用されたRed Stripeのビンが典型的なプロダクトプレイスメントである。

      American Idolの審査員の前に置かれたCokeのカップもこの手法に該当する。

      映画E.Tには、Reese’s Pieces(チョコレートキャンディー)が登場していた。

      それでは、インターネット上では、どのような取り組みが行われているのだろうか?

      必ずしもViceを読んで欲しいとは思わないが(間もなくその理由が分かる)、リサーチを実施している際に、同サイトがネイティブ広告の分野で何を行っているのか気になった。

      その時、この逸品に遭遇した(仕事中には見ないこと): 「Talking to Girls About the Good Ol’ Number Two Taboo」。このスライドショーは、American Apparelを中心としたアパレルメーカーのファッションショーと化している。

      1ページ目のコメントに手掛かりが掲載されている(さもなければ、このスライドショーを取り上げることはなかった):

      example of product placement on vice

      なるほど、Ericha Kemmは、良い嗅覚を持っている。そこで、私はこの記事の作者に問い合わせてみた。

      この記事を作成したのは、Caisa Ederydであり、スウェーデン人のとても謙虚なライターである。私はネイティブ広告を取り上げており、「記事」ないの写真のほぼ全てに、American Apparelの服を身にまとったモデルが写っている点を指摘した。さらに、American Apparelがスライドショーの製作費を支払っているのか尋ねてみた。

      Ederydさん曰く、American Apparelは料金を支払っていないようだ。

      「これはスウェーデンの記事であり、このプロジェクトには予算がなかったため、無料で服を貸してくれる会社を探さなければいけませんでした。偶然、Beyond RetroとAmerican Apparelが、私達のスタイリストが求める服の大半を持っていたのです」とEderydさんは説明してくれた。

      しかし、私がさらに「このプロジェクトには予算がなかった」の意味を追求してみたところ、この記事を投稿する時点では、回答はない。

      これは明らかにプロダクトプレイスメントである。

      金銭の享受が行われなかったとしても、利益の享受は行われていた。たとえ少額であっても、無料で服を提供する行為は、American Apparelにとってはコストとなる。その代りに、同社は、大勢の人に見てもらうと言うメリットを得た(少なくとも24時間にわたって、この記事は「人気の高い記事」に指定されていた)。

      Onionの記事でも、プロダクトプレイスメントを見たことがある。例えば、このCanon PowerShot S1100 IS デジタルカメラの言及だ:

      Canon product placement in Onion article

      Canonはこの広告に料金を支払っているのだろうか?広告部門によると、支払いは行われていないようだ。しかし、それなら、なぜここまで具体的なのだろうか?

      宣伝の意図がないなら、「Cannon」または、単純に「カメラ」と言っても良かったはずだ。この疑問に対する回答も、まだ受けていない。

      プロダクトプレイスメントもまた、ブランドアウェアネスを意識した取り組みである。明確なコールトゥアクションは存在しない。またH&R Blockの例とは異なり、コンテンツはCannonのバナー広告で囲まれているわけではない。

      ハーフタイム

      ネイティブ広告の現状を把握する意識調査(日本語)の中で、これから取り上げるFacebookのスポンサードポストやプロモツイート等のプロモーテッドコンテンツは、ネイティブ広告ではないと私は指摘した。フィード内広告とGoogle Adwordsも同じくネイティブ広告とは一線を画している。

      その理由は、私のネイティブ広告の定義を読めば分かる:

      ネイティブ広告とは、配信媒体の編集基準にマッチし、尚且つ、オーディエンスの期待に沿う有償のコンテンツである。

      FacebookとTwitterは、どちらも配信媒体ではないため、この定義を満たしていない。Google Adwordsにも同じことがいえる。所謂、従来の編集部が存在しないのだ。

      TwitterおよびFacebookに関しては、ブランドが再シェアのために料金を払うユーザー生成コンテンツが該当するが、これは、パブリッシャーが作成した編集コンテンツを装うわけではない。一方、Googleの場合、広告スポンサーが、オーディエンスに見てもらうために、料金を支払っているだけである。

      これは通常の広告だ。

      この点に関して、Sharethroughのダン・グリーンバーグCEOは、 異論を唱えるだろう。さらにリサーチを行った結果、グリーンバーグCEOの主張にも一理あることを認めざるを得なくなった。

      ソーシャルストリームや検索リスティングに表示されるため、この類の広告「スポンサードポストやプロモツイート」が、ネイティブ広告に該当する、と言う原理である。つまり、広告の分類では、プロモーテッドコンテンツはPR記事に関連することになる。しかし、私は編集を経ていないため、やはりネイティブ広告とは異なると考えている。

      要するに、誤りを認めている、ようなものである。:D

      それでは、この告白を最後にハーフタイムに区切りをつけ、4つのネイティブ広告のアプローチを再び紹介していく。

      9. フィード内広告

      「ウェブ上」のコンテンツを推薦するウィジェットを目にしたことがあるのではないだろうか?

      Slateのウィジェットを以下に掲載する:

      Examples of in-feed ads on Slate

      このリンクは、多少の宣伝と共にユーザーを別のサイトに導く。

      SharethroughOutbrain、そして、Respond等のサービスは、このような広告を運営するネットワークを提供し、広告スポンサーはクリックに対して料金を支払う。

      しかし、次に紹介するフィード内広告は一味違う。明らかに宣伝する目的を持っている。

      Example of commercial in-feed ad on Slate

      ヘッドラインは、Slateの編集スタイルとマッチしているものの、「Sponsored」と記されている。リンクをクリックすると、業界最高の会社として、航空会社が進化した経緯を説明する動画が掲載された、British Airwaysのブランドページに導かれる。

      次に、別のサイトに導くフィード内広告を紹介する。どんなアイテムだか想像がつくのではないだろうか?

      • お腹の贅肉を燃やすたった1つの単純な運動。
      • 地域の逮捕に関する情報。

      ボールド体の「ウェブで話題を集めているコンテンツ」の下に、目立たない薄いグレーで「広告」と記されている類の広告である。

      この手の広告は、コンテンツに関して、そして、導くウェブサイトに関して、パブリッシャーによる編集を感じさせるものの、商業的な意図を持っている。このタイプの広告は嫌われているものの、広告スポンサーにとっては有効に働く気がする。なぜなら、今でも利用されているためだ。

      10. スポンサードポスト(Facebook)

      Facebookのスポンサードポストの良い例を見つけることが出来なかった。私が避けているからだろうか?と言っても、スポンサードポストが何なのかは、よくご存知のはずだ。

      以下に比較的良い例を掲載する:

      example of a sponsored post on Facebook

      スポンサードポストの投稿はここで確認しよう。

      11. プロモツイート

      プロモツイートは割とベーシックな部類に分類される。Twitter自身のプロモツイートを以下に掲載する。

      example of a promoted tweet

      プロモツイートの詳細はこのページで確認してもらいたい。

      12. Googleのテキスト広告(検索リスティング)

      広告がどれだけ分かるだろうか?

      google-text-ads

      Bingでも状況は同じだ。

      example of text ads on bing

      Googleのテキスト広告の詳細はここで学ぼう。

      コンテンツマーケティングがネイティブ広告と同類扱いされる理由

      コンテンツマーケティングは、同じ家で生まれ、そして、同じ目標を掲げている。コンテンツマーケティングでは、ブランドがパブリッシャーになる点が主な違いだ。

      コンテンツマーケッターの模範を紹介しよう:

      • Red Bull
      • GE
      • Mint
      • Magnolia

      本サイト、Copyblogger Mediaでも同じようにコンテンツマーケティングを巧みに実施していると思いたいものだ。ちなみに、常に収益の成果は、期待を満たす、あるいは、超えている。

      上記したブランドは、情報を与える、教育する、あるいは、楽しませるコンテンツを作成している。これはビジネスを構築するオーディエンスを構築する方法そのものである。

      そのため、ネイティブ広告は、コンテンツマーケティングのコンテンツにトラフィックをもたらす有償のコンテンツと言うことも出来るだろう。

      最後に、もう1つ比較をしておこう — ゲスト投稿は、ウェブサイトのコンテンツにトラフィックをもたらす償のコンテンツである。

      次回の予告

      このシリーズの次回の作品を紹介する。

      まず、コンバートをもたらすPR記事の作り方を説明する。

      その後、ネイティブ広告は、利益をもたらすかどうかを結論づけるリサーチを提供する。 パブリッシャーにとって利益があることは分かっているが、広告スポンサーにとっても利益はあるのだろうか?それをこれから調べていく。

      最後に、ブライアン・クラークの言葉でこの記事を締めさせてもらう:

      良質なネイティブ広告は、読む人、見る人、そして、聞く人を重視したコンテンツである。しかし、New Rainmakerから無料のレポートを承諾するように、広告スポンサーにとって実用的な目的が存在するはずである(今後、この件を取り上げる予定)。

      この記事に関して意見をお持ちなら、あるいは、ネイティブ広告の他の例を紹介したいなら、Google+でのディスカッションに参加すると良いだろう。


      この記事は、Copybloggerに掲載された「12 Examples of Native Ads (And Why They Work)」を翻訳した内容です。

      整理された分類と丁寧な解説で、私自身、ネイティブ広告の理解が深まった記事でした。SEO Japanの読者にはお馴染みのリスティング広告でさえ、ネイティブ広告の一種と捉える考え方もあるのですね。見た目もユーザー体験上もコンテンツのように見える、という意味ではそうかもです。細かな定義はともかく、ソーシャルウェブ時代の広告の新しい流れとして今後さらに普及が進んでいくことは間違いないでしょう。この記事の実例を参考にあなたならどんなネイティブ広告にチャレンジしてみたいか考えてみては? — SEO Japan [G+]

      ハッシュタグでショッピング、ネイティブ広告は下品なだけ – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース5月上旬号

      今週の米国ウェブ界隈のニュースは小粒な話題が幅広く、といった内容です。とはいえ、1つ1つを見てみると、小粒とはいえない話も多いのですが。 — SEO Japan

      Omnicom and Publicis couldn't keep things together - promises broken

      今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・合併が未遂に終わる、・Facebookがユーザーに見てもらいたくない広告とは、・動画の重要性とポッドキャストの台頭、・ハッシュタグから直接買い物する機能、・デート?コネ作り?、・スポンサーの支持を必要とするTumblr、・連邦取引委員会がSnapchatを取り締まる、・全米労働関係委員会がソーシャルメディアポリシーに物申す、・ケビン・スペイシーがストーリーテリングを語る等の話題を伝える。

      それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

      毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

      他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

      インダストリー


      プラットフォーム

      • Twitter
      • 先週、Twitterは瀕死の状態だと思われていたが、今週は正反対の情報が出回っている。昨年のMoPubの買収によって、モバイル広告の利益が大幅に増加し、同社は巨大なオーディエンスを活用する新たな手段を見つけ出すと見られている(Slate)。
      • 大局的な視点で考えるため、もう一つスタッツを紹介する — Twitterを利用するアメリカ人は15%から16%に増加している。これは悪くない数字である(Convince and Convert)。
    • Google
    • LinkedIn
      • LinkedInは中国で大きな難題に直面している: それは検閲ではなく、文化である。中国では、西洋の企業と比べると、シェア、そして、透明性を重視する姿勢が欠けているためだ(Tech in Asia)。
      • コネを作ることだけがLinkedInではない。Tinderのような役目を持つLinkedUp!アプリを使えば、LinkedInに同期させて、恋人の仕事上の信頼性をチェックすることが可能だ(WSJ At Work)。
    • WeiboのCEOは、Twitterのようなビジョンを思い描いている。中国政府の検閲を受けずに済むと良いのだが(The Next Web)。
    • Tumblrは、広告スポンサーに同プラットフォームのメリットを理解してもらうことに苦戦している(Digiday)。
    • Deliciousが再び売却された。今回の売却先は、Science, Inc.であり、同社はモバイルコンテンツサービスに対する軸としてDeliciousを用いる計画を立てている。
    • 下着メーカー、MeUndiesの広告がFacebookの厳しい監視下に置かれている — コンテンツがかなり際どいためだ。最後に笑うのは、クリエイティブディレクターだ(All Facebook)。
    • MeUndies and the Facebook censorship

      計測/基準/ビッグデータ

      法律/人事

      コンテンツ

      ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

      • 今週、ハーバード大学の講義の中で、作家/ブロガーのアンドリュー・サリバン氏は、アーンドメディア世界を全否定する賛否両論の発言を行った: 「How Advertising Defeated Journalism」(広告がジャーナリズムを打ち負かした経緯)の中で、同氏は、ジャーナリスト達は、購読者をコンテンツに導く方法を理解していなかったため、広告に依存するサイトの方が成功した、と述べていた。サリバン氏は、また、ネイティブ広告、スポンサードコンテンツやブランデッドコンテンツ等の用語を「下品」として一刀両断していた(Digiday)。
      • デビッド・アルマノ氏は、別の見解を持っており、一般のネットユーザーは、有償メディアとアーンド(無償)メディアの区別が出来ないと主張している。ユーザーにとっては、どちらものコンテンツであり、評判を上げるのも下げるのもジャーナリスト(および企業)次第だと指摘している(Logic + Emotion)。
      • 20年前に「テクノロジーは広告業界にマイナスの影響を与える」と警告したP&Gの元CEOの見解を基に、現在に至った経緯を振り返ろう(AdAge)。

        画像: Thomas Hawk(Flickr)


        この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital 5/9 2014」を翻訳した内容です。

        後半のネイティブ広告周りの議論はSEO Japanでもネイティブ広告関連の記事を集中配信しているだけに気になる内容でした。 — SEO Japan [G+]

        ネイティブ広告の現状を把握する意識調査

        ネイティブ広告関連の特集記事第二弾は、ネイティブ広告に関しての意識調査を米国の有名コンテンツマーケティングブログ「コピーブロガー」の読者を対象に行った紹介した記事を。そもそもコピーブロガーの読者なので、何らかの形でウェブマーケティングに関わる人が中心とは思いますが、2000人以上が参加したというこの調査、一見の価値ありです。原文ではインフォグラフィックで結果が公表されていたので、グラフィックの下に翻訳した調査結果も記載しました。 — SEO Japan

        blog post title image for Copyblogger's 2014 State of Native Advertising Report

        ネイティブ広告とは、配信媒体の編集基準にマッチし、尚且つ、オーディエンスの期待に沿う有償のコンテンツである。

        BuzzFeedでのCaptain Morgan(酒造メーカー)のキャンペーン、とりわけ、「キャプテン、コマンダー、征服者について知らなかった15の事実」を思い浮かべてもらうと良いだろう。

        まず、記事のテーマは、ブランドの価値 — Captain Morganは、実際に存在した海賊であり、冒険と荒々しい征服を生き甲斐にしていた — とマッチしている。そして、このテーマは、BuzzFeedの読者にとって、それほど異質ではない。

        その上、この記事は、BuzzFeedの編集基準も満たしている — 大きな画像と短く、奇抜なコピー。これはBuzzFeedのオーディエンスが期待する形式である。

        ここで重要なポイントを3つ挙げておく:

        • コンテンツには明確に「BuzzFeedのパートナー」と記載されている。
        • 何も販売されていない。コールトゥアクションは、「Captain MorganのYouTubeのページへのアクセス」であった。
        • Captain MorganのBuzzFeedの作者ページは、同ブランドによって運営されている。

        これは典型的なスポンサード、または、ブランデッドコンテンツである。ネイティブ広告の例をもう一つ見ていこう。次に紹介する広告は、随分昔の作品である。

        今のうちて言っておくが、お腹が空いてしまうかもしれない。

        ネイティブ広告としてのPR記事

        デビッド・オグルヴィによる「The Guinness Guide to Oysters」は、古典的なPR記事だ。ちなみに、ブライアン・クラークが、数週間前にこの広告記事を検証していた。以下に大事なポイントを挙げていく:

        • 関連する背景: 生活や食べ物に関する雑誌の中で、もしくは、パブやクラブでポスターとしてこの広告が掲載されていたはずだ(オグルヴィ& メイザーに連絡を取ったものの、誰も分からなかった)。
        • 明確なコールトゥアクション: カキを食べるときは、Guinessを飲もう。カキを食べなくても、Guinessを飲もう。とにかくパブに行って、Guinessを飲もう。

        このガイドは典型的なPR記事であり、Betty Crocker(ケーキミックスのメーカー)等の企業が、料理本の中で、製品を楽しむための便利な方法を紹介する取り組みと同じ働きをする。

        要するに、消費者の想像力に火を付ければ、売り上げは増加するのだ。

        もっと最近では、AtlanticでのIBMの取り組みや、サウスウェスト航空のThe Onion Labの動画等が例として挙げられる(下の動画を再生するか、ここで視聴してみよう)。

        すべてのケースにおいて、コンテンツにブランドの宣伝が色濃く反映されている。

        スポンサード/ブランデッドコンテンツ、そして、PR記事の後に続くのは、フィード内広告、コンテンツウィジェット、プロダクトプレースメント、そして、プロモーテッドポストとリスティングである。

        また、ポール・キアーズも言っているように:

        当然だが、料金を支払うブランドにとって適切であり、個性を維持する必要があるパブリッシャーにとって適切であり、そして、コンテンツに価値を見出さなければ没頭することはないオーディエンスにとって適切なコンテンツを作る能力に成功は左右される。

        少し先走りしてしまったようだ。

        Copybloggerが実施した「ネイティブ広告の現状調査 2014」

        イントロの段階で、くどくどと説明したのは、ネイティブ広告の調査結果を公開する前に、実用的な定義を確立したかったためだ(この件に関しては以前約束した通りだ)。

        その場しのぎでも構わないなら、Copybloggerのローレン・マンケがデザインしたシェア可能なポスターにざっと目を通すだけでも良い。

        ポスターの下には、見解、そして、2088名の参加者の意見の一部を掲載していく。

        blog post title image for Copyblogger's 2014 State of Native Advertising Report

        サイトにポスターを埋め込む

        次のコードをコピーし、ブログの記事やウェブページに貼り付けよう:

        調査結果と参加者の言葉

        まずは基本から。この調査では:

        • 2080名を超える方々が参加した。
        • 640点以上のコメントが寄せられた。

        言うまでもないが、一番気に入ったコメントは、「ネイティブ広告って何なの?」であった。今なら、何だか説明することが出来るのではないだろうか — 348番さん。

        1. ネイティブ広告が何だか分かりますか?

        • いいえ、全く分かりません – 49%
        • あまり分かりません – 24%
        • 少し分かります – 24%
        • 良く理解しています – 3%

        参加者の半分近くが、ネイティブ広告について全く知識を持たず、また、48%は少ししか理解していないことが判明した。曖昧な広告モデルなのではないか、と言う疑いが、この問いの答えで証明されたことになる。

        2. 次のうちネイティブ広告と考えられるのはどれですか?

        • プロモツイート – 9%
        • PR記事 – 16%
        • ブランデッドコンテンツ – 14%
        • 上の3つすべて – 23%
        • 分かりません – 38%

        正解は「上の3つすべて」である。

        私自身は「プロモツイート」と「Facebookのスポンサードポスト」がネイティブ広告だとは考えていなかったものの(後ほどその理由を説明する)、リサーチによって複数のソースがこのモデルもネイティブ広告として扱っていたため、この問いを設けた。

        3. ネイティブ広告に関して、どんな感情を持っていますか?

        • 全く気にしていません – 25%
        • 反対です。邪悪な取り組みだと思います。 – 3%
        • 大好きです。 – 21%
        • 疑っています。 – 51%

        「全く気にしていません」と答えた25%の回答者は、ネイティブ広告が何だか分からなかった可能性が高い(Gravity Formsの条件機能を利用するべきであった)。

        4. あなた(または、あなたの会社)はネイティブ広告に予算を用意していますか?

        • はい – 9%
        • いいえ – 91%

        思った通りの結果であった。

        5. 広告予算のうち幾らをネイティブ広告に当てていますか(毎月)?

        • 0ドル – 100ドル – 91%
        • 101ドル – 500ドル – 5%
        • 501ドル – 2000ドル – 2%
        • 2001ドル – 5000ドル – 1%未満
        • 5000ドル以上 – 1%未満

        意外にも、ネイティブ広告に毎月5000ドル以上を費やす参加者が16名もいた。この人達のことをもっと知りたくなった。

        6. フリーランスとエージェンシーの方へ: 仕事のうち、ネイティブ広告は何%を占めていますか?

        • 0% – 81%
        • 少なくとも25% – 13%
        • 少なくとも50% – 3.5%
        • 少なくとも75% – 1.5%
        • 100% – 1%

        この問いの答えも予想通りであった。

        7. ネイティブ広告を広告、または、サービスの選択肢として今後提供する可能性はありますか?

        • 絶対に提供しません – 37%
        • 恐らく提供しません – 22%
        • もしかしたら提供するかもしれません – 30%
        • 提供する可能性が高いです – 11%

        ネイティブ広告を利用する人達よりも、しない人達の方が明らかに多い。しかし、11%の差は大きな差ではない — ネイティブ広告を深く理解していくと、このギャップは埋まるだろう。

        8. ネイティブ広告を効果的に利用しているブランドを一つ挙げて下さい。よく名前が挙げられた10社のブランドを以下に掲載する。

        • Amazon
        • Apple
        • Buzzfeed
        • Coke
        • Copyblogger
        • Nike
        • Red Bull
        • Starbucks
        • Target
        • Virgin Mobile

        特に意外な名前は出てこなかったが、コンテンツマーケティング全体をネイティブ広告と認識している人達が多少いるのではないかと、私は気になった。AmazonやStarbucksがネイティブ広告を利用しているとは、少なくとも私は認識していない。もちろん、私にも知らないことはある。

        9. ネイティブ広告は読者を欺くと思いますか?

        • はい – 39%
        • いいえ – 61%

        この問いに対して、「時々」や「たぶん」を答えに用意して欲しいとコメントした人達がいた。その通りであった。このような選択肢を用意していたら、どのような答えになっていたのだろうか?

        10. New York Times等のメディアで、ブランドがコンテンツを作成したら、どの程度懸念しますか?

        • まったく懸念しない – 33%
        • ほとんど懸念しない – 18%
        • 少し懸念する – 31%
        • 大いに懸念する – 18%

        参加者の一部もコメントしていたように、The New York Timesは既にネイティブ広告を利用している。ご指摘に感謝する。

        結果がほぼ二分したため、興味を惹かれた。懸念しない派を合わせると51%になり、懸念する派は49%に達する。

        BuzzFeedとは大きく異なる結果であった…

        11. ブランドがBuzzFeed等のメディアでコンテンツを作成したら、どの程度懸念しますか?

        • まったく懸念しない – 45%
        • ほとんど懸念しない – 27%
        • 少し懸念する – 22%
        • 大いに懸念する – 6%

        ある参加者は「既にBuzzFeedはブランドのコンテンツを提供しているのではありませんか?」と指摘していた。その通りだ。

        否定的な意見(下の2つ)はたった28%だったが、肯定的な意見は72%に達していた。The New York Timesは真面目なジャーナリズムの媒体と見られ、一方、BuzzFeedは、全く毛色の違う媒体と見られているような気がした。

        12. 企業や広告スポンサーがニュースを報道したら、どの程度懸念しますか?

        • まったく懸念しない – 19%
        • ほとんど懸念しない – 12%
        • 少し懸念する – 25%
        • 大いに懸念する – 44%

        信じられない結果が出た — 参加者の半分近くが、大いに懸念すると答えていた。信じられない、と言ったのは、企業は既にニュースで報道を行っているからだ。あらゆるメディアが収益を得ている。メディアも企業である。

        この調査に寄せられたコメントを幾つか紹介していく:

        「最後の方の問いは、個人的には、特に重要だと思った。有償の広告をニュースのコンテンツや作成を混合することに、当初は懸念を持つべきだと考えていた。つまり、編集者と企業お抱えのライターを一つ屋根の下で生活させる方針(宗教と政治)には、反対であった。しかし、もともとニュースを信頼していない市民は多く、だからこそ、ネイティブ広告に懸念を持たない人が多いのではないだろうか。結局、コンテンツが面白く、役に立つなら、作成費を誰が支払ったかなど、わざわざ気にしない。」 No. 631

        「新しいトレンドだとは思えない。良くてもPR記事、卑劣なものもある。宣伝戦略だと思う。」No. 15

        「消費者が目にするコンテンツが、企業/ブランドによって作られたことが明確なら、ネイティブ広告がメディアに掲載されることに、特に問題があるとは思わない。うまく実施すれば、とても簡単に消費者とのつながりを築くことが出来るような気がする。緻密さが要求されそうだ。」No. 1417

        「支持するスタンスに左右される。PR記事は、企業を宣伝する素晴らしい手段ではあるものの、経験上、私のようなライターは、トピックに関して何も知らない企業が、まるで権威のように思えるような記事を作ることが出来る。誤解を招く恐れがあるが、企業が成功するためには、欠かせないマーケティングツールである。しかし、結局、あまり前には進めない。成功は、宣伝ではなく、結果に現れるのだ。」 No. 1822

        「編集済みのコンテンツとしてコンテンツを提示するものの、実はブランドによって作られているなら、その点が判明した際に、欺かれた気になる。」 No. 971

        次の記事では、ネイティブ広告の定義を深く追求し、起源を探り、さらに、ネイティブ広告に対する土壌を整えた、3点の新しいディスラプション(破壊)について検証していく。

        お楽しみに。

        この調査結果に関して言いたいことがあるなら

        皆さんの意見を是非聞かせてもらいたい。

        「ネイティブ広告の現状調査 2014」に関する記事をブログで投稿し(目玉としてポスターを利用する手もある)、@copybloggerにリンクをツイートして、私達が目を通せるようにしてもらいたい。

        また、Google+で議論に加わることも可能だ。


        この記事は、Copybloggerに掲載された「Copyblogger’s 2014 State of Native Advertising Report」を翻訳した内容です。

        まず、半分の人がネイティブ広告を知らない、と答えたのは少し驚きました。ネイティブ広告に予算配分している人も9%止まり。月額予算50万円以上の人(2000人以上が参加した調査)が16人。ネイティブ広告がそもそも何なのか余り分かっていない人がまだまだ大半のようですが(コンテンツマーケティングをネイティブ広告と勘違いしている人が一定数いそうなのはナルホドという感じでした)、ニューヨークタイムズなど既存の有名メディアが利用することには何となく躊躇を覚える人は半数いるようです(Buzzfeedなど新興ウェブメディアは2/3が許容)。

        米国で注目を集め出しているネイティブ広告ですが、まだまだ知らない人も業界内でも多数いる状況なようですね。ネイティブ広告の1種であるPR記事やタイアップ広告はジャーナリズムとメディアの境目が良くも悪くも緩い日本では米国以上に長年行われてきたことですが、その境界線が日本よりははるかに厳格な米国ではある種の気持ち悪さを感じる人も多いようですね。とはいえ、広告の新しい形として注目されていることには疑いがありませんし、普及も相当進んでいくと思われるだけに、今後の発展に注目していきたいです。 — SEO Japan [G+]

        ネイティブ広告が古いジャーナリストを黙らせる5つのポイント – ネイティブ広告徹底解剖シリーズ パート1

        単なるバズワードなのか検索・ソーシャルに続く本命なのか、ネイティブ広告という言葉がインターネット業界、特にメディア界隈で話題になっています。あるリサーチによれば2017年には4500億円を超える市場になるといわれるこの分野、その内幕に迫った記事をネイティブ広告と切っても切れない関係のコンテンツマーケティングを長年提唱してきたCopybloggerが語る。 — SEO Japan

        image of young journalist diligently writing while older journalist stands beside her looking dumbfounded

        この記事はネイティブ広告に関する連載の第一段である。序論のようなものと位置づけてもらって構わない。

        今のうちに、賛否両論があることを、伝えておこう。

        そもそも、なぜネイティブ広告に関する連載を始める必要があるのだろうか?

        答えは単純だ: なぜなら、ネイティブ広告は、ビジネスの世界で、知名度は圧倒的に低いものの、熱過ぎるほど熱いトピックだからだ。

        事実、ネイティブ広告を定義することが出来る人は少ない。この業界の外部の人達においては、存在することすら気づいていないはずだ(この指摘の正しさを証明するデータを持っているので、後程紹介する)。

        それでも、メディアリサーチグループのBIA/Kelsey社は、2017年までに、企業は、ソーシャルネイティブ広告に45億7000万ドルを投資すると見込んでいる。

        45億7000万ドル…間違いなく、これは大金に入る額である。

        それでは、この曖昧な広告に対して、熱気憎しみが同居するのはなぜだろうか?

        それは –

        効果が高いからだ。

        広告 vs 編集

        ネイティブ広告は、効果が高い。その高さ故、ジャーナリストを筆頭に、懸念を持つ人達がいる。

        ネイティブ広告に対する意見が分かれるのは、広告を記事に挿入するためだ。ただし、必ずしも相対する必要はない。

        ネイティブ広告、そして、優れたジャーナリズムは、両立しないわけではない。事実、どちらも広告モデルであり、どちらも利益を上げるポテンシャルを持つ。

        それでは、(過去を振り返る、もしくは、紛れもない現在のトレンドを指摘して)保守的なジャーナリストを苛立たせる5つのポイントを指摘して、主張を展開していく。

        1. ジャーナリズムは広告と手を組んでいるはずだと言ってみる(実際に手を組んできた)

        これは、ある職業(広告)は汚れており、もう一方の職業(ジャーナリスト)は神聖であるため、分けるべきだ、と言う考えに基づいている。

        しかし、この考え方は、ニュースの歴史では、割と新しい部類に入る。

        シカゴのイリノイ大学でコミュニケーション学部の学部長を務めるケヴィン・バーンハースト教授は、18世紀の新聞においては、「広告と記事の違いは明確ではなかった」と指摘している。

        新聞は、全てニュースで埋め尽くされており、当時の読者は「これは広告で、これは記事ですね」と区別していなかった。

        事実、この時代、ニュースと広告の融合は問題視されていなかった。営業を続けるためには、新聞と言えでも、利益を上げなければならなかったためだ。

        ボストン大学でジャーナリズムを指導するクリストファー・ダリー教授は、著書「Covering America: A Narrative of a Nation’s Journalism」の中で、ニュースビジネスを理解するためには、ニュースをビジネスとして理解することが重要である。これが、この本のテーマである」と述べている。

        要するに、新聞社も収益を上げなければ成立しなかったのだ。

        これは現在にも当てはまる — だからこそ、(デジタルメディアも印刷メディアも)パブリッシャーは、倫理的に、合法的に、そして、確実に収益を得る方法を見つけ出さなければならないのだ。

        ネイティブ広告は、その方法の一つであり、ジャーナリズムと広告の間にある壁を溶かしている。

        そして、それは、望ましいことである。

        2. 報道における絶対的な客観性の考え方に異議を唱える

        作家のジョーン・ディディオン氏は、「ライターは常に他の誰かを裏切っている」と指摘している。

        その通りだ。

        ストーリー、つまりスクープを私達は狙っている。そして、私達は、偏見、そして、好みがあり、意図を持っている。そのため、報道における絶対的な客観性など、所詮フィクションに過ぎない。

        この考え方は、一部のジャーナリストを苛立たせる。

        それでも、ジャーナリストのジョン B. ジュディス氏が指摘しているように、「より客観的な判断は、偏見、希望、恐れ、そして、願いの影響をほとんど受けず、客観性に欠ける判断は、反対に影響を受けている」と言える。

        ソースが、意図、贔屓する派閥、あるいは、広めたい見解を持っている可能性がある。しかし、報道に影響を与えることは許されないため、ジャーナリストは、このような(そして、自分自身の)スタンスから距離を置く必要がある。

        さらに、ジュディス氏は、この主観性に打ち勝つ方法に関して、素晴らしいアドバイスを提供している:

        思い込みを疑問視すること、草稿を二回目、三回目と作成していくこと、再び録音したインタビューを聞くこと、編集者は質問をすること、そして、事実確認の担当者も質問すること。そうすれば、– たとえ自分の希望や願いとは相反していても、正確で、客観的な記事を書くことが出来る時もある。

        コンテンツマーケッターの私でさえ、このような習慣を認識している。そして、これはネイティブ広告にも当てはまるのだ。

        良質なネイティブ広告は、客観性と正しさを両立させることが出来る。しかし、客観性よりも重要なことは、ネイティブ広告には、透明性をもたらすことが出来る点である。

        3. ジャーナリズムの計算を見直す

        ベンジャミン・フランクリンは、「プリンター達(1700年代半ばのジャーナリスト)は、スキャンダルと問題を明らかにすることで、公共の役に立っている。彼らを苦しめたり、処刑したり、殺したりするのではなく、感謝するべきだ。」と述べている。

        そんな中、イエロージャーナリズム(註:深い考察や調査もせず、派手な見出しの数多くのニュースを流し、より多くの新聞を売ろうとするスタイル)が台頭することになる。

        1920年代、ジャーナリストは、専門的な指針を基に、洗練された職業にする欲求を持つようになる。

        カリフォルニア大学サンディエゴ校でコミュニケーションを教えるマイケル・シャドソン教授は、米国新聞編集者協会が「もともとの営利目的から距離を置く」と規則に記しているように、次第に高尚化する倫理上の目標 — 客観的な真実、そして、「公共の関心への忠誠を除く、あらゆる義務からの解放」– をジャーナリストは、体系化しようと試みた、と示唆している。

        そして、デジタルの時代が幕を開けた瞬間から、この見解は攻撃の対象になった。

        この難題は、ルイス・ドゥヴォーキン氏(Forbes Mediaの製品担当役員)によるジャーナリズムの公式に要約されている: 質 + 量 + 種類 = オーディエンス

        ある意味、これは効果的なビジネスモデルである。事実、Forbesは、3000万のユニークビジター/月を集めている。

        しかし、デビッド・カー氏も指摘しているように、この公式は、Forbesの焦点を薄めてしまう弊害を持つ。

        かつては、富裕層にアドバイスを与える雑誌として知られていたものの、現在は、世界のビリオネアのリストに加え、履歴書の書き方、気候変動、癌、そして、全米大学競技協会に関する記事も掲載されている。なんと、Forbesでは、1日に400本近い記事が配信されているのだ。

        驚くべき事実である。

        希釈と取る人もいるが、Forbesの会長兼CEOのマイク・パーリス氏は、ディスラプション、つまり、破壊と表現している。そして、これは生き残りをかけた戦いでもある。

        創業97年の老舗と言えども、環境に対応しなければ、生き残ることは出来ないのだ。

        ネイティブ広告は、生き残るためのメカニズムの一つである(テクノロジー企業になる手もその一つ)。

        4. 記者や編集者の職を守るための解決策として、コンテンツマーケティングを提案する

        20年以上前、新聞と雑誌は、莫大な利益を得ていた。購読率、そして、広告料金は、非常に高かった(毎日のようにロブスターが昼食で提供されるぐらい儲かっていた)。

        その後、インターネットが登場する。

        しかし、インターネットは、従来のビジネスモデルを一夜のうちに崩壊させたわけではない。インターネットは、従来のモデルを支持していた会社を一社ずつ葬っていったのだ。その結果、ジャーナリスト達は、自分達の職が、消えていくことに気づき始めるのであった。

        生き残るため、大勢のジャーナリストは、広告代理店や広告会社と手を組む決断を下した。そして、このニーズにより、ジャーナリストを雇用する会社が登場する。例えば、Contentlyだ。

        以下に、Adweekの一部を抜粋する:

        Contently等の企業では、大勢のフリーランスのジャーナリストが、IBM等の企業のために、調査および報道をベースとしたネイティブ広告のコピーを作成して、収入を得ている。しかも、この手の企業は、大半の報道機関よりも、多くの報酬を支払っている。

        一部の保守的なジャーナリストは、企業のためにジャーナリストが記事を書くようになると、真実と意見広告の間の境界線がぼやけてしまうと懸念している。

        そこで、私はContentlyのコンテンツ部門上級役員のサム・スローター氏に接触し、この懸念に関する見解を聞いてみた。以下に、スローター氏の意見を掲載する:

        広告と記事の間の境界線がぼやけてしまう危険は確実に存在する。しかし、新聞で企業が広告を始めた時から、その危険は存在していたはずだ。だからこそ、スポンサー付きのコンテンツを書く側、そして、買う側にとって、完全に、むしろ積極的に誰が報酬を支払っているのか明らかにする必要がある — そうすることで、コピーが、企業の代わりに宣伝しているのかどうかを読者自身が判断することが可能になる。無視したければ、無視すれば良い。

        因みに、太字にしたのは私ではない。

        5. 「ネイティブ広告」だと打ち明ける

        例えば、昨年、アンドリュー・サリバン氏は、BuzzFeedのスポンサー付きコンテンツの利用を批判していた。不満の対象として名指しされたのは、BuzzFeedであったが、ネイティブ広告全般にサリバン氏は、懸念を持っている。

        アンドリュー・サリバン氏は、典型的なジャーナリストとは異なる。しかし、BuzzFeedも典型的なニュースメディアではない。いずれかを少しでも知っているなら、すぐに両者のジェネレーションギャップに気がつくはずだ。

        サリバン氏は、ベビーブーム世代(X世代と言っても許されるかもしれない)である。一方のBuzzFeedは、30歳以下の若年層のためのメディアであり、この違いは、サリバン氏が公開した読者のeメールにも如実に表れている:

        スポンサー付きコンテンツモデルに対して、あなたが嫌悪する要因は2つあると思う: 1) 職業、そして、2) 世代だ。私のような世代(27歳)にとっては、広告とコンテンツの差はあまりない。どちらのカテゴリーにも、読む価値があるものもあれば、ないものもある。YouTubeでミュージックビデオを検索するのは、好きなコマーシャルを探すようなものだ。PS4の記事を広告だと知らずに私は読んだものの、(あなたのサイトを通して)広告だと知った時、特に怒りを感じたわけでもなければ、騙されたとも思わなかった。

        それでは、ネイティブ広告への反応の違いは、やはり、世代の違いが影響しているのだろうか?ニュースは、商業を優先するルーツへと原点回帰しているのだろうか?

        これからその答えを探っていく。

        今後のネイティブ広告の調査

        このトピックを今後数週間/数ヶ月間にわたって取り上げていくなかで、ネイティブ広告が、実に曖昧なトピックである点に気づくことになる。

        双方(ジャーナリズムと広告)に紛らわしい点が多数存在し、実に複雑な構造を持つ — しかし、パブリッシャーも企業もこの構造からメリットを得られる。

        この連載では、次の点を学ぶことが出来る:

        • PR記事、スポンサー付きコンテンツ、ブランドコンテンツ、そして、宣伝用コンテンツの違い(重要)。
        • 消費者の混乱等の懸念を解消する方法。
        • 人手が少ないブランドやパブリッシャー向けのネイティブ広告戦略。
        • Googleが嫌うネイティブ広告のタイプ。
        • ネイティブ広告のケーススタディ(真似して、最高の成果を得ることが可能だ)。
        • バイラルコンテンツに関して知っておきたい点。

        等々。

        因みに — この問題の紛らわしさを分かってもらうため、次回の投稿では、ネイティブ広告の現状をひも解く調査の結果を紹介する。全体像が見えてくるのではないだろうか。

        会話に加わりたい方へ

        ネイティブ広告に関する経験をお持ちなら、Google+に参加し、考えを発表してもらいたい。

        画像: Flickr(クリエイティブコモンズ指定の作品) Chris Beckett


        この記事は、Copybloggerに掲載された「5 Ways to Rankle an Old-School Journalist」を翻訳した内容です。

        話題のネイティブ広告に関しては、まずはその批判がそもそもどういう視点から出てきたのか、という所までさかのぼって考えた中々に面白い記事でした。ジャーナリズムの歴史の中で、広告と分離した公正な記事が求められそれを実践してきた時代に育ち活躍しているジャーナリストにしてみればバズフィードの人が語る「広告とコンテンツの差はない」という意見は言語道断、歴史を知らない恐ろしい意見に聞こえると思いますが、さて今後も記事が続くということでその内容が楽しみです。SEO Japanでも随時紹介していきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

        ネイティブ広告が古いジャーナリストを黙らせる5つのポイント – ネイティブ広告徹底解剖シリーズ パート1

        単なるバズワードなのか検索・ソーシャルに続く本命なのか、ネイティブ広告という言葉がインターネット業界、特にメディア界隈で話題になっています。あるリサーチによれば2017年には4500億円を超える市場になるといわれるこの分野、その内幕に迫った記事をネイティブ広告と切っても切れない関係のコンテンツマーケティングを長年提唱してきたCopybloggerが語る。 — SEO Japan

        image of young journalist diligently writing while older journalist stands beside her looking dumbfounded

        この記事はネイティブ広告に関する連載の第一段である。序論のようなものと位置づけてもらって構わない。

        今のうちに、賛否両論があることを、伝えておこう。

        そもそも、なぜネイティブ広告に関する連載を始める必要があるのだろうか?

        答えは単純だ: なぜなら、ネイティブ広告は、ビジネスの世界で、知名度は圧倒的に低いものの、熱過ぎるほど熱いトピックだからだ。

        事実、ネイティブ広告を定義することが出来る人は少ない。この業界の外部の人達においては、存在することすら気づいていないはずだ(この指摘の正しさを証明するデータを持っているので、後程紹介する)。

        それでも、メディアリサーチグループのBIA/Kelsey社は、2017年までに、企業は、ソーシャルネイティブ広告に45億7000万ドルを投資すると見込んでいる。

        45億7000万ドル…間違いなく、これは大金に入る額である。

        それでは、この曖昧な広告に対して、熱気憎しみが同居するのはなぜだろうか?

        それは –

        効果が高いからだ。

        広告 vs 編集

        ネイティブ広告は、効果が高い。その高さ故、ジャーナリストを筆頭に、懸念を持つ人達がいる。

        ネイティブ広告に対する意見が分かれるのは、広告を記事に挿入するためだ。ただし、必ずしも相対する必要はない。

        ネイティブ広告、そして、優れたジャーナリズムは、両立しないわけではない。事実、どちらも広告モデルであり、どちらも利益を上げるポテンシャルを持つ。

        それでは、(過去を振り返る、もしくは、紛れもない現在のトレンドを指摘して)保守的なジャーナリストを苛立たせる5つのポイントを指摘して、主張を展開していく。

        1. ジャーナリズムは広告と手を組んでいるはずだと言ってみる(実際に手を組んできた)

        これは、ある職業(広告)は汚れており、もう一方の職業(ジャーナリスト)は神聖であるため、分けるべきだ、と言う考えに基づいている。

        しかし、この考え方は、ニュースの歴史では、割と新しい部類に入る。

        シカゴのイリノイ大学でコミュニケーション学部の学部長を務めるケヴィン・バーンハースト教授は、18世紀の新聞においては、「広告と記事の違いは明確ではなかった」と指摘している。

        新聞は、全てニュースで埋め尽くされており、当時の読者は「これは広告で、これは記事ですね」と区別していなかった。

        事実、この時代、ニュースと広告の融合は問題視されていなかった。営業を続けるためには、新聞と言えでも、利益を上げなければならなかったためだ。

        ボストン大学でジャーナリズムを指導するクリストファー・ダリー教授は、著書「Covering America: A Narrative of a Nation’s Journalism」の中で、ニュースビジネスを理解するためには、ニュースをビジネスとして理解することが重要である。これが、この本のテーマである」と述べている。

        要するに、新聞社も収益を上げなければ成立しなかったのだ。

        これは現在にも当てはまる — だからこそ、(デジタルメディアも印刷メディアも)パブリッシャーは、倫理的に、合法的に、そして、確実に収益を得る方法を見つけ出さなければならないのだ。

        ネイティブ広告は、その方法の一つであり、ジャーナリズムと広告の間にある壁を溶かしている。

        そして、それは、望ましいことである。

        2. 報道における絶対的な客観性の考え方に異議を唱える

        作家のジョーン・ディディオン氏は、「ライターは常に他の誰かを裏切っている」と指摘している。

        その通りだ。

        ストーリー、つまりスクープを私達は狙っている。そして、私達は、偏見、そして、好みがあり、意図を持っている。そのため、報道における絶対的な客観性など、所詮フィクションに過ぎない。

        この考え方は、一部のジャーナリストを苛立たせる。

        それでも、ジャーナリストのジョン B. ジュディス氏が指摘しているように、「より客観的な判断は、偏見、希望、恐れ、そして、願いの影響をほとんど受けず、客観性に欠ける判断は、反対に影響を受けている」と言える。

        ソースが、意図、贔屓する派閥、あるいは、広めたい見解を持っている可能性がある。しかし、報道に影響を与えることは許されないため、ジャーナリストは、このような(そして、自分自身の)スタンスから距離を置く必要がある。

        さらに、ジュディス氏は、この主観性に打ち勝つ方法に関して、素晴らしいアドバイスを提供している:

        思い込みを疑問視すること、草稿を二回目、三回目と作成していくこと、再び録音したインタビューを聞くこと、編集者は質問をすること、そして、事実確認の担当者も質問すること。そうすれば、– たとえ自分の希望や願いとは相反していても、正確で、客観的な記事を書くことが出来る時もある。

        コンテンツマーケッターの私でさえ、このような習慣を認識している。そして、これはネイティブ広告にも当てはまるのだ。

        良質なネイティブ広告は、客観性と正しさを両立させることが出来る。しかし、客観性よりも重要なことは、ネイティブ広告には、透明性をもたらすことが出来る点である。

        3. ジャーナリズムの計算を見直す

        ベンジャミン・フランクリンは、「プリンター達(1700年代半ばのジャーナリスト)は、スキャンダルと問題を明らかにすることで、公共の役に立っている。彼らを苦しめたり、処刑したり、殺したりするのではなく、感謝するべきだ。」と述べている。

        そんな中、イエロージャーナリズム(註:深い考察や調査もせず、派手な見出しの数多くのニュースを流し、より多くの新聞を売ろうとするスタイル)が台頭することになる。

        1920年代、ジャーナリストは、専門的な指針を基に、洗練された職業にする欲求を持つようになる。

        カリフォルニア大学サンディエゴ校でコミュニケーションを教えるマイケル・シャドソン教授は、米国新聞編集者協会が「もともとの営利目的から距離を置く」と規則に記しているように、次第に高尚化する倫理上の目標 — 客観的な真実、そして、「公共の関心への忠誠を除く、あらゆる義務からの解放」– をジャーナリストは、体系化しようと試みた、と示唆している。

        そして、デジタルの時代が幕を開けた瞬間から、この見解は攻撃の対象になった。

        この難題は、ルイス・ドゥヴォーキン氏(Forbes Mediaの製品担当役員)によるジャーナリズムの公式に要約されている: 質 + 量 + 種類 = オーディエンス

        ある意味、これは効果的なビジネスモデルである。事実、Forbesは、3000万のユニークビジター/月を集めている。

        しかし、デビッド・カー氏も指摘しているように、この公式は、Forbesの焦点を薄めてしまう弊害を持つ。

        かつては、富裕層にアドバイスを与える雑誌として知られていたものの、現在は、世界のビリオネアのリストに加え、履歴書の書き方、気候変動、癌、そして、全米大学競技協会に関する記事も掲載されている。なんと、Forbesでは、1日に400本近い記事が配信されているのだ。

        驚くべき事実である。

        希釈と取る人もいるが、Forbesの会長兼CEOのマイク・パーリス氏は、ディスラプション、つまり、破壊と表現している。そして、これは生き残りをかけた戦いでもある。

        創業97年の老舗と言えども、環境に対応しなければ、生き残ることは出来ないのだ。

        ネイティブ広告は、生き残るためのメカニズムの一つである(テクノロジー企業になる手もその一つ)。

        4. 記者や編集者の職を守るための解決策として、コンテンツマーケティングを提案する

        20年以上前、新聞と雑誌は、莫大な利益を得ていた。購読率、そして、広告料金は、非常に高かった(毎日のようにロブスターが昼食で提供されるぐらい儲かっていた)。

        その後、インターネットが登場する。

        しかし、インターネットは、従来のビジネスモデルを一夜のうちに崩壊させたわけではない。インターネットは、従来のモデルを支持していた会社を一社ずつ葬っていったのだ。その結果、ジャーナリスト達は、自分達の職が、消えていくことに気づき始めるのであった。

        生き残るため、大勢のジャーナリストは、広告代理店や広告会社と手を組む決断を下した。そして、このニーズにより、ジャーナリストを雇用する会社が登場する。例えば、Contentlyだ。

        以下に、Adweekの一部を抜粋する:

        Contently等の企業では、大勢のフリーランスのジャーナリストが、IBM等の企業のために、調査および報道をベースとしたネイティブ広告のコピーを作成して、収入を得ている。しかも、この手の企業は、大半の報道機関よりも、多くの報酬を支払っている。

        一部の保守的なジャーナリストは、企業のためにジャーナリストが記事を書くようになると、真実と意見広告の間の境界線がぼやけてしまうと懸念している。

        そこで、私はContentlyのコンテンツ部門上級役員のサム・スローター氏に接触し、この懸念に関する見解を聞いてみた。以下に、スローター氏の意見を掲載する:

        広告と記事の間の境界線がぼやけてしまう危険は確実に存在する。しかし、新聞で企業が広告を始めた時から、その危険は存在していたはずだ。だからこそ、スポンサー付きのコンテンツを書く側、そして、買う側にとって、完全に、むしろ積極的に誰が報酬を支払っているのか明らかにする必要がある — そうすることで、コピーが、企業の代わりに宣伝しているのかどうかを読者自身が判断することが可能になる。無視したければ、無視すれば良い。

        因みに、太字にしたのは私ではない。

        5. 「ネイティブ広告」だと打ち明ける

        例えば、昨年、アンドリュー・サリバン氏は、BuzzFeedのスポンサー付きコンテンツの利用を批判していた。不満の対象として名指しされたのは、BuzzFeedであったが、ネイティブ広告全般にサリバン氏は、懸念を持っている。

        アンドリュー・サリバン氏は、典型的なジャーナリストとは異なる。しかし、BuzzFeedも典型的なニュースメディアではない。いずれかを少しでも知っているなら、すぐに両者のジェネレーションギャップに気がつくはずだ。

        サリバン氏は、ベビーブーム世代(X世代と言っても許されるかもしれない)である。一方のBuzzFeedは、30歳以下の若年層のためのメディアであり、この違いは、サリバン氏が公開した読者のeメールにも如実に表れている:

        スポンサー付きコンテンツモデルに対して、あなたが嫌悪する要因は2つあると思う: 1) 職業、そして、2) 世代だ。私のような世代(27歳)にとっては、広告とコンテンツの差はあまりない。どちらのカテゴリーにも、読む価値があるものもあれば、ないものもある。YouTubeでミュージックビデオを検索するのは、好きなコマーシャルを探すようなものだ。PS4の記事を広告だと知らずに私は読んだものの、(あなたのサイトを通して)広告だと知った時、特に怒りを感じたわけでもなければ、騙されたとも思わなかった。

        それでは、ネイティブ広告への反応の違いは、やはり、世代の違いが影響しているのだろうか?ニュースは、商業を優先するルーツへと原点回帰しているのだろうか?

        これからその答えを探っていく。

        今後のネイティブ広告の調査

        このトピックを今後数週間/数ヶ月間にわたって取り上げていくなかで、ネイティブ広告が、実に曖昧なトピックである点に気づくことになる。

        双方(ジャーナリズムと広告)に紛らわしい点が多数存在し、実に複雑な構造を持つ — しかし、パブリッシャーも企業もこの構造からメリットを得られる。

        この連載では、次の点を学ぶことが出来る:

        • PR記事、スポンサー付きコンテンツ、ブランドコンテンツ、そして、宣伝用コンテンツの違い(重要)。
        • 消費者の混乱等の懸念を解消する方法。
        • 人手が少ないブランドやパブリッシャー向けのネイティブ広告戦略。
        • Googleが嫌うネイティブ広告のタイプ。
        • ネイティブ広告のケーススタディ(真似して、最高の成果を得ることが可能だ)。
        • バイラルコンテンツに関して知っておきたい点。

        等々。

        因みに — この問題の紛らわしさを分かってもらうため、次回の投稿では、ネイティブ広告の現状をひも解く調査の結果を紹介する。全体像が見えてくるのではないだろうか。

        会話に加わりたい方へ

        ネイティブ広告に関する経験をお持ちなら、Google+に参加し、考えを発表してもらいたい。

        画像: Flickr(クリエイティブコモンズ指定の作品) Chris Beckett


        この記事は、Copybloggerに掲載された「5 Ways to Rankle an Old-School Journalist」を翻訳した内容です。

        話題のネイティブ広告に関しては、まずはその批判がそもそもどういう視点から出てきたのか、という所までさかのぼって考えた中々に面白い記事でした。ジャーナリズムの歴史の中で、広告と分離した公正な記事が求められそれを実践してきた時代に育ち活躍しているジャーナリストにしてみればバズフィードの人が語る「広告とコンテンツの差はない」という意見は言語道断、歴史を知らない恐ろしい意見に聞こえると思いますが、さて今後も記事が続くということでその内容が楽しみです。SEO Japanでも随時紹介していきたいと思います。 — SEO Japan [G+]

        ABテストの統計的な信頼性を簡単に計算するExcelツール

        LPOを中心に様々なウェブサイトの改善テストを行っているデータアーティスト社の社内資料「営業向け ABテストの統計学 データアーティスト」のプレゼン資料を一般公開しましたのでここにご紹介。ダウンロードして使えるABテストの統計的な信頼性を簡単に計算するExcelファイルもあります! — SEO Japan

        データアーティスト社では、ABテスト、多変量テストなどを駆使したウェブサイトのクリエイティブテストを行っていますが、スタッフ教育の一環で様々な教育用資料を作成しています。今回はそんな中から、基本的ながらも初心者には役に立つであろう、ABテストの信頼性に関する資料を紹介します。

        スライド資料:ABテストの統計学

        ・ABテストを1000回行った時のクリック率が3%、その信頼性は?

        ・ABテストを2つのクリエイティブで行った際、1000回表示でコンバージョン率が5%と3%だった、その信頼性は?

        ・コンバージョン率が3%だったページを 測定し直したら2.8%に下がってしまった、何故そうなった?

        ・・・などなど、ありそうで自信を持って答えるのが意外と難しい基本的なABテストの信頼性の考え方を学べる資料です。また自分で計算するのが面倒!という方のために、ダウンロードして使えるABテストの信頼性を簡単に計算できるExcelツールも用意しました。是非ダウンロードしてご利用ください!

        ダウンロード用:ABテストの信頼性を計算するExcelファイル

        SEOに関する情報はネット上に多数存在しますが、LPOやABテストに関してはティップス集はあっても、基本かつ実用的な情報は余り公開されていないと思いますので、今後も時々紹介していきたいと思います。社内資料で説明が足りなかったり、専門用語がそのままになっている点もあるかと思いますが、ご活用いただければ幸いです m(_ _)m — SEO Japan [G+]

        エンゲージメント・マーケティングの基礎知識

        数年前からたまに使われるようになりましたが、小難しすぎるのかバズワードになりそうでならなかった「エンゲージメント」という言葉。SEO Bookがエンゲージメントに焦点を当てたマーケティング活用をしようという記事を書いており内容も納得できるものだったのでここに紹介します。SEOはもちろんウェブマーケティング全般に通用する内容だと思います。 — SEO Japan

        エンゲージメントマーケティングは、トラフィックをサイトにもたらす行為とは別物である。ビジターがサイトにやって来たら、どうすればサイトにエンゲージ(没頭)してもらえるのだろうか?

        ペンギン/パンダアップデートが行われて以来、エンゲージメントのメトリクスは重要性を増しつつある。サイトを上位にランクインさせるためには、直帰 – すぐに“戻る”をクリック – は避けたい。ランキングが落ちてしまうためだ。ビジターをサイトの奥深くに導く必要がある。本当の意味でのエンゲージメントが求められているのだ。

        エンゲージメントのメトリクスは直接ランキングに影響を与えないとしても、エンゲージメントに対する最適化は必ずプラスに働く。オーディエンスにより没頭してもらえると、影響力を高めることが出来るようになり、その結果、メリットを得ることが出来るようになる。

        ビジターのエンゲージメント、そして、そのための最適化に関するアイデアを今回は幾つか提供したいと思う。

        対話

        ビジターは多くの選択肢を持っているため、長時間没頭させることは至難の業である。あらゆるニーズを1つのサイトに収めることは出来ない。1回、または2回のクリックですべてのニーズに対応することは確実に不可能である。そのため、すべてのチャンスを最大限に活かすために、エンゲージメントの要因を最適化するべきである。

        コンテンツベースのアプローチには問題がある。それは、トップダウンになる傾向が見られることである。ビジターは、配信されている情報を受動的に受けると推測されがちなのだ。しかし、エンゲージメントの中心は、双方向の会話である。エンゲージメントを促すためには、コンテンツを単純に提供するのではなく、参加を呼び掛けなければならない。

        ウェブは、情報時代から関係時代に移行しつつある。ソーシャルメディアによって、情報が新たな方法で交差していることが証明されている。情報は薄切りにされ、角切りにされ、再利用され、リミックスされ、そして、再提供されており、事実上、受信者を作成者に変えている。情報を消化する行為が情報を変え、そして、新たな情報を作り出しているのだ。クルートレイン宣言でも取り上げられているように、対話はこの新たな経済において欠かせない要素である。

        作者は、「歴史的に見て、市場は人々が集まり会話を持つ場所であった: 人々は手に入れることが可能な製品、価格、評価について話し合っていた。そうすることでつながりを持ったのだ」(2-5)と指摘していた。さらに、作者はインターネットに接続している人に対して、インターネットはこのようなバーチャルな市場に再び入り、同様のレベルのコミュニケーションを達成する手段を与えていると主張している。この環境は、インターネットが登場する以前のマスメディアの時代では、提供されていなかった(6)

        そして、この対話は大部分においてビジターによって決定される。確実にマーケティングを変えるだろう。オフラインの例を挙げよう。テレビやラジオのマーケティングの問題点は何だろうか?私達はコンテンツを見たり聞いたりしているが、マーケティングが常に割り込んでくる。これは煩わしく、混乱をもたらすだけである。

        エンゲージメントマーケティングは全く反対の試みを行う。マーケッターは、一歩身を引き、ビジターに求められた際にビジターと対話を行う。そのため、ビジターがエンゲージメントを始め、導くことが出来る方法を探す必要がある。

        ベンチマーク/成功を判断するメトリクス

        エンゲージメントを効果的に計測するにはどうすればいいのだろうか?

        まずは、エンゲージメントの現在のレベルを示すベンチマークから決める。グーグルアナリティクスのエンゲージメントリンクを確認する手もある。サイトに滞在する時間、1度の訪問で見たページの数、被リンク、ツイッターでのメンション、再訪問した人の人数、期間の新たなユーザーの人数、関心のあるカテゴリー、ページの深さ等が用いられることが多い。

        すべて役に立つ。このようなメトリクスを得られると、ビジターを魅了している気分になるはずだ。例えば、サイトを介して、ビジターの流れを精査することが出来る。障害 – エンゲージメントが決裂する場所 – を特定することが出来れば、この場所でのアプローチを調整して、障害を克服することが可能になる。

        しかし、このエンゲージメントが実際に効果があることを確認しなければならない。こういったメトリクスは事業の目標と一致しているだろうか?ビジターはサイトで長時間に渡って滞在しているかもしえないが、迷子になっていることが原因かもしれない。フェイスブックやツイッターでよく言及されているかもしれないが、実際に何かを買ってもらえているだろうか?ツイッター & フェイスブック上のメンションはブランド戦略としては素晴らしいメトリクスになるかもしれないが、コンバージョン戦略においては、少なくとも短期間では、また、単独では、あまり効果は見込めないだろう。

        エンゲージメントは、説明することが出来なければ意味がなく、また、事業の目標と一致している必要がある。計測するエンゲージメントのメトリクスを選ぶ際は、当該のエンゲージメントが目標を達成する上で役に立つのかどうか考えてみてもらいたい。また、目標を支援する上で、促進することが出来るその他のエンゲージメントのタイプがあるかどうかも自問してもらいたい。

        エンゲージメントにおける実用的な教訓

        この動画は、若干宣伝色が濃いものの、エンゲージメントの最適化における興味深い教訓が幾つか含まれている。

        この動画では、オバマ大統領の選挙事務局に加わる前にはグーグルに務めていたオプティマイザーのダン・シロカー氏は、エンジーメントを高めるためにメトリクスを用いた方法を明かしている。オバマ大統領の2度の選挙戦で、デジタルエンゲージメントおよび計測を効果的に利用したことが、良い結果につながった同氏は明かしている。選挙では基準値を確立する取り組みが用いられていた – 例えば、既に実施している行動を見て、調整や調節を加えてパフォーマンスを高め、結果を計測する。

        シロカー氏は、通常、エンゲージメントを最適化する上で次のようなルールが適用されることを学んだ:

        成功を定義することから始める – エンゲージメントの最適化の効果をどのように把握するのだろうか?望む行動をビジターが取ったかに関して、幾つかの定量化可能な計測を基に決定する必要がある。そして、こういった行動を事業の見返りに関連付ける。

        少ないと、多くなる – 選択肢を減らすと、ビジターはより没頭するようになる。この例では、欲しい情報を全て要求するのではなく、記入する必要があるフィールドを実際に必要なものだけに減らしている。 エンゲージメントを簡素化し、それによってエンゲージメントを強化する方法を考えてもらいたい。

        言葉は重要 – コール・トゥ・アクションに力を入れること。コール・トゥ・アクションは、ビジターにするべきことをそのまま伝えると最も効果が高い。明確に表現する必要がある。この例では、「無料のトライアル」と「無料で試そう」を比較した。すると、後者は14.6%改善したことが判明したようだ。明確なコール・トゥ・アクションであったことが改善された理由と思われる。しかし、“理由”はあまり重要ではない。重要なのは、あるコール・トゥ・アクションに対して別のコール・トゥ・アクションを比較し、良い方を確認することである。

        さっさと失敗するそして、安く失敗する。反復することが非常に重要である。柔軟に対応しよう。積極的に試すのだ。これは、多くの取り組みは、どれだけ利に適っていても、そして、考案したときはどれだけ合理的に思えても失敗すると言う推測に基づいている。

        そのため、失敗する可能性があるため、変更を加えることを躊躇するのではなく、チャンスを掴んで変更を行い、失敗するならさっさと失敗してしまおう。うまくいかないなら、早い段階で見切りをつけ、うまくいくまで別の何かを試すべきである。失敗したら、すぐに諦め、次に進もう。

        今すぐ始める – エンゲージメントについて語ることは簡単だが、さらに没頭してもらえるように行動を起こす方がよっぽど重要である。サイトを今以上に魅力的にするために今日できることがあるとしたら、それは何だろうか?その取り組みをすぐに実施しよう。テストしよう。そして、明日は別の何かを実施しよう :)

        この動画では、ダン・シロカー氏は、プロセスの変更点を中心に話を進めている。その他のトピックとして取り上げられていたのは、やはりウェブデザインであった。
        この記事は、あるデザインよりも好まれるデザインに関する意見を基に、デザインのエンゲージメントへの影響を説明している。

        エンゲージメントの原則に話を戻すと、テストが重要な取り組みに当たる。デザインを別のデザインに対して試し、望まれるビジターのアクションをベースにどちらのデザインがビジターを没頭させているのか確認してもらいたい。その際は、例えば、「ウェブサイトを介して、注文を50%増やしたい」等、事業の目的に沿ったエンゲージメントの計測を行う必要がある。

        ソーシャルメディアのエンゲージメントとは?

        ブログ、ツイッター、フェイスブックはエンゲージメントの目標を達成する上で貢献するのだろうか?

        投稿した記事を読んでいる人はいるのだろうか?いるなら、読者は記事を読んだ後何をしているだろうか?何もしていないだろうか?この分野で忙しなく行動を起こしている人達は多いが、大抵の場合、投資に対する利益はほとんどゼロなのが現状である。エンゲージメントにおいては、アクティビを計測するのと、そのアクティビティが何か意味があるのかを計測するのは異なる。

        問題の原因の一部は、ROIに焦点を絞っていないことだ。事業の目標を決め、次に目標を達成するためのソーシャルメディアのアプローチを考案する必要がある。例えば、「ツイッターのトラフィックが、慈善事業への寄付金になる」ことを目標として掲げ、ツイッターのトラフィックを計測し、良好な寄付に結びつける手が考えられる。

        これはメトリクスが紛らわしくなる良い例である。ツイッターのトラフィック、サイト上で過ごした時間、そして、アクティビティの深さを計測し、その結果がエンゲージメントの面では良くみえても、事業の目的に合っていないなら、実施する価値はあるのだろうか?サイトで過ごす時間が長いのは、良い兆候なのだろうか?ビジターに登録して欲しいものの、していないなら評価することは出来ない。

        エンゲージメントメディア & 戦略

        レリバンス(関連/適切)の代わりは存在しない。まずはレリバンスを実現しなければならない。ビジターを集め、貢献してもららい、戻ってきてもらうのはその次だ。

        MIT(マサチューセッツ工科大学)でコンペラティブ・メディア・スタディーズプログラムのディレクターを務めるアラン・ムーア氏は、この点を分かりやすく説明している:

        エンゲージメントマーケティングは、透明性 – 双方向性 – 即時性 – 円滑化 – エンゲージメント – 共同作成 – コラボレーション – 経験 – 信頼の上に成り立つ。こういったキーワードは、マスメディアからソーシャルメディアへの移行を決定づける要素である。マイスペース、ユーチューブ、セカンドライフ、その他のネットゲーム、市民ジャーナリズム、ウィキペディア、ポップアイドルやジャイミー・オリバーのスクールディナー等のテレビ番組の形式、ブログ、ソーシャル検索、ダブリンのギネスビジターセンターやコーンウォールのエデンプロジェクト(UK)、スーパーステイブルやツインズ等の携帯ゲーム、Spreashirt.com等の新たなビジネスプラットフォームは、すべてエンゲージメントを中心に据えた新しい社会経済モデルを実証している。

        効果的なメディアの例および戦略に従う上で、- 透明性 – 双方向性 – 即時性 – 円滑化 – エンゲージメント – 共同作成 – コラボレーション – 経験 – 信頼 – のうち、出来るだけ多くの要素を持っている必要がある。誰もが大手メディアの記事に対して投稿するコメントが極度に管理され、反映されまでに時間がかかり、イライラした経験があるはずだ。このような行為は、対話の即時性および信頼を損なってしまう。そのため、比較的オープンで迅速な市民メディアおよび報道に大手マスコミのビジネスモデルが苦戦を強いられるのは当然である。

        質の高いコンテンツ戦略を実施すると、ビジターはコンテンツを読み続け、ブックマークを行い、そして、戻ってくる可能性が高い。質とはもちろんのレリバンスのことだ。ライバルのコンテンツと自分のコンテンツと比較してみよう。当然ながら、ライバルのコンテンツよりも優れたコンテンツを提供する必要がある。ビジターが自分のサイトを去ったとしても、ライバルのサイトを訪れ、質が欠けていることに気づけば戻って来てもらえるだろう。

        動画とオーディオは同じ線上に存在するため、ビジターは一度サイトに没頭すれば、メディアが続く限り、没頭するだろう。同様に、ウェブ配信イベントは、ビジターが望むなら参加することが出来ると言うボーナスが加わるため、やはり没頭してもらえる可能性が高い。サイトで過ごす時間を伸ばすことが事業の目標に合っているなら、動画とオーディオは試してみる価値があるかもしれない。

        意見を述べる行為が好きな人達が大勢いる。そのため、意見を述べる機会を与えてあげよう。ブログのコメント、フォーラムがすぐに思いつく。ツイート、そして、それぞれのお気に入りのソーシャルメディアチャンネルでの共有を呼び掛ける手もある。チャットアプリを用意して、必要に応じて、直接フィードバックを求めることも可能だ。アマゾンの価値は、- 顧客に声を上げる機会を与えている(ネガティブであれ、ポジティブであれ)レビューシステムが支えていると言っても過言ではない。

        メーリングリストを活用しよう。メーリングリストは、購入後のアップセルおよびクロスセルに効果的である。アップセルとは、顧客にさらに高価な製品を買ってもらうことであり、クロスセルとは、既存の顧客にさらに別の製品を買ってもらうことである。例えば、私のもとには過去の購入履歴に基づき定期的に服の小売店から特別なディスカウントを知らせるメールが届く。こうすることで、私がサイトを去った後でもエンゲージメントは続く。なぜなら、この取り組みは私にとって適切であり、メリットがあり、押しつけがましくもない。既に獲得している顧客に気を配るよりも、新たな顧客を獲得するには遥かに大きな投資が必要とされる。従って、この価値を既存の顧客にもたらす方法を探し出してもらいたい。既存の顧客は受け入れる気持ちが強く、また、既に一度説得して関心を持ってらえているため、自ら関心を持とうとするだろう。

        ブランド。とてつもなく大きなトピックだが、エンゲージメントに関して、ブランドに少し注目してみよう。ブランドにとって最も重要なのは経験である。消費者は感情と考えをブランドに関連付けようとする。アップルのブランドは、テクノロジーであるだけでなく、ファッションであり、品質、そして、個性でもある。アップルは様々なレベルでエンゲージメントを作り出しているが、最も効果的なのは、アップルの製品を購入すると“仲間”になれた気持ちになる点ではないだろうか。賢明に作り出された「アップル vs その他のメーカー」の構造の中で、アップルに所属する感覚、そして、製品の購入を擁護する感覚および正しさを主張する感覚は、奥深いエンゲージメントを生む。

        仲間意識を育てる試みを行ってもらいたい。人間は心の奥深くでコミュニティを求めている。かつては地域でコミュニティの感覚を得ていたが、現在は、主に自分が所属するグループによって仲間意識が育まれている。


        この記事は、SEO Bookに掲載された「Engagement Marketing 101」を翻訳した内容です。

        SEO Bookだけに基礎知識という割には若干必要以上に長めの内容になっている気もしますが、日々トラフィック獲得に苦慮しているサーチマーケッターにとっては、そのトラフィックの価値を最大化するアプローチとして学ぶ・参考にすべきところが多い考え方だったのではないでしょうか。コンテンツマーケティングが注目されている最近ですが、記事にもあるようにコンテンツの提供のみに終わらず、コンテンツ経由でさらなるエンゲージメント、対話につなげていくことが重要ですよね。

        エンゲージメントレベルが高いサイトはGoogleのアルゴリズム的にも今後はSEOにも有利になりそうですし(って話を小さくしてはいけないのですが)、エンゲージメント・マーケティングと新たなバズワードを目指さずとも、エンゲージメントを意識したSEOやコンテンツマーケティングに取り組んでいきたいものです。 — SEO Japan [G+]

        人気ニュースメディア運営者が教える注目を集めるプレスリリースの極意

        最近新サービスのリリースに関わっていたこともあり、プレスリリースの確認の機会が何度かあったのですが、タイムリーにプレスリリースのティップスをニュースメディアの運営者自ら伝授してくれた記事を見つけたのでここに紹介します。PR作業の基本中の基本であるプレスリリースですが、効果的に活用できている企業は意外と少ないのではないでしょうか。メディア視点のアドバイスから学べることは新人からベテランまで多いかも。 — SEO Japan


        [コンラッド・エグサによる寄稿]

        まずは、この記事を寄稿する機会を与えて頂いた、スコット・モンティに感謝の意を伝えたい。

        現在、企業のPRは、今まで以上に重要度を増している。この記事では、皆さんの企業のPRをさらに改善してもらうことを願って、PRのプロセスを分解して説明していく。

        今回の投稿は、VentureBeatのライターとしての経験、 南米で2番目に大きな英語のニュースメディア「Colombia Reports」の共同オーナーとしての経験、そして、マーケティング代理店のBrownstein & Egusaの創設者としての経験を基に綴っている。 質問がある方は、コメント欄で尋ねてもらいたい。喜んで答えさせてもらう。

        PRのプロセスの概要

        企業は、待望の発表を行う際、プレスリリースを介して、メディアに伝える取り組みを行う。ジャーナリストのeメールアドレスにプレスリリースを送る企業もあれば、techcrunch.comのように一般的なメディアに接触する企業もある。

        企業にとって難しいのは、ジャーナリストには、同じように大勢の消費者に知ってもらいたい企業から、多くの依頼が舞い込んでいる点である。

        そのため、ターゲットのオーディエンスに接触する前に、狙いがはっきりしない、あるいは、適切ではないeメールを読むことに飽きた、疲れ気味のレポーターに注目してもらわなければならない。

        この記事では、メディアで会社の特集を組んでもらう方法を説明していく。PRのプロセスでは、以下の構造が適用されることになる:

        1. ジャーナリストに接触するべきストーリーを認識する。
        2. 説得力のあるプレスリリースを作成する(冒頭から)。
        3. 知名度の高いメディアでの独占記事を確保する。
        4. さらに取り上げてもらうために多くのメディアにeメールを送信する。
        5. 3-4ヶ月おきに、このプロセスを新たな告知で繰り返す。

        全てのニュースが取り上げる価値を持つわけではない

        PRに初めてアプローチする際は、ジャーナリストに接触するべきストーリーを特定する必要がある。

        残念ながら、ジャーナリストは、会社のニュースに興味を持っていない。例外はあるものの、例えば、ホームページのデザインを変更したニュースは、TechChrunchで取り上げてもらえないはずだ。

        メディアに、常に登場することは重要だが、取り上げもらえる可能性が低いストーリーをジャーナリストに宣伝していると、信用を失ってしまう。

        取り上げてもらえることが多い告知のタイプを以下に挙げていく。実際に該当する告知を用意しているなら、PRを行うために活用してもらいたい:

        • 会社の創設
        • 資金調達
        • 製品の立ち上げ
        • 買収
        • 販売の目標達成(モバイルデバイスによる250,000回のダウンロード等)

        冒頭から全力を出す

        ストーリーを特定したら、次に、プレスリリース、つまり、ストーリーをジャーナリストに説明するためのメディアの作成に取り掛かる。

        取り上げてもらいたいなら、ジャーナリストがオーディエンスに向けて記事を書くことが出来るように、ストーリーを受け入れてもらえるeメールとプレスリリースを作成することを肝に銘じておくべきである。

        現実の世界では、どれだけ第一印象が重要であっても、後で挽回する機会が与えられる。しかし、プレスリリースには、このルールは適用されない。

        1行目で、後続の文章を要約する必要がある。なぜなら、1行目で要約に失敗し、説得することが出来ない場合、残りの文章を読んでもらえる可能性は事実上ゼロになるためだ。

        プレスリリースの1行目では — なぜ注目する必要があるのか?と言う疑問に答えなければならない。これが「ストーリーライン」と呼ばれるものだ — 業界にとって、そして、読者にとって、会社、または、製品の何が、そして、なぜ重要なのかを説明することになる。

        ストーリーラインの例を紹介しよう:

        スタンフォード大学の博士号取得者 & パートナーは、言語のオンライン学習に革命を起こすことを目指し、2年の開発期間を経て、Lingua.lyに対して500,000万ドルの資金を調達することに成功した

        大胆に、そして、興味を引くことが重要である — 曖昧になり過ぎるのは良くないが、かと言って、過度に具体的な情報を提供するのも良くない。説得力のあるストーリーを求めて、大量のeメールに目を通すことに疲れて切っている人物に注目してもらう必要がある点を忘れないでもらいたい。

        1行で、書き手/読み手は、書く価値のあるものが存在するかどうか、そして、読む価値のある良質なストーリーがあるかどうかを判断する必要がある。

        社会的証明

        プレスリリースで社会的証明を提供するスキルが、成功を左右する。ジャーナリストは、自分、もしくは、会社のことを何も知らないと仮定しなければならない。

        有名な大学を卒業したなら(スタンフォードやハーバード)、知名度の高い会社に勤務したことがあるなら(Facebook、Twitter)、何らかの賞をもらったことがあるなら、あるいは、経歴で何かしら特筆すべきことがあるなら、早い段階で紹介しておこう。

        上のストーリーラインでは、この会社の創設者がスタンフォードの博士号を持っていることが分かる。ジャーナリストの注目を出来るだけ早く掴むことが肝要である。

        最終的に多くの情報を伝える

        質の高いストーリーを作るために必要な情報を全て手に入れた(そして、その他のデータを得るために、調査する必要がない)と自信を持って言える状態が理想的だ。

        強調するべきポイントの概要を提供したら、次に情報を与える必要がある。出来るだけ多くの情報を与えよう。公平な視点で、この作業を行えば、ジャーナリストに、情報をより信頼してもらえるようになる。ここに具体的なプレスリリースの例を用意しているので、興味があるなら、是非チェックしてもらいたい。

        独占記事を使ってPRにアプローチする

        現代のニュースは、熾烈な競争を繰り広げる、多忙な業界であり、最新のストーリーを伝えるためにあらゆるメディアがしのぎを削っている。

        プレスリリースを配信したいなら、特に人気の高いメディアに告知への独占的なアクセス権を与えることを薦める。

        疲れ切った、過労気味のライターは、その他の大勢の疲労困憊のライターに売り込まれていることを感じると、そのストーリーに飛び付かなくなる。一方、オリジナルのコンテンツを伝える唯一のチャンスを与えると、注目してもらえる確率は高くなる。

        大半の企業は、独占によって、注目度を高め、適切なソースに取り上げてもらえるようになる。

        PRをドミノのようなイメージでとらえてもらいたい。 間違った駒を倒しても、何も起こらない。しかし、正しいメディアでストーリーを配信すると、規模の小さなメディアが後を追うようになる。運が良ければ、大手メディアが、探りとして利用している業界固有のソースからストーリーを取り上げる可能性がある。

        さらにメディアへの露出を要請する

        独占記事を確保して、記事がオンラインで配信されたら、その他の多くのメディアにeメールを送信し、掲載を要請すると良いだろう。 無料のテクノロジー分野のライターのリスト(eメールアドレスとTwitterのハンドル名付き)を時間をかけて集めたので、活用してもらいたい。

        3-4ヶ月おきに報道する価値のある重要なストーリーを用意することが、PRの目標である。これを実現することが出来れば、トップ 10%どころから、1%に食い込むことが可能になるはずだ。

        最後になるが、今一度、この投稿の機会を与えて頂いたスコット・モンティに感謝の意を伝えたい。私が答えることが出来る質問をお持ちなら、コメント欄で問い掛けるか、あるいは、conrad (at) brownsteinegusa.comにeメールを送り、尋ねてもらいたい。


        この記事は、Scott Montyに掲載された「PR Advice from Former VentureBeat Writer」を翻訳した内容です。

        プレスリリース、何となくフォーマットに合わせて無難にまとめ、一括配信サービスを使って大量にばら撒いて終わり、という流れ作業になってしまっている人も多いのではと思いますが、メディア視点で「ニュースに取り上げられるリリース」を作るためのアドバイス、私自身も色々反省と改めて気づきのあった内容でした。 — SEO Japan [G+]

        検索マーケティングはセクシーじゃない?

        21世紀で最もセクシーな職業といえばデータサイエンティスト(私じゃなくて米国でそういわれているという話です)ですが、しばらく前まで最も旬な職業といえば検索マーケッターだったはず?(そうでもないか)検索広告、SEOが中心だった2000年代に比べソーシャルの普及とDSP、DMP等アドテクの台頭で若干存在感が薄くなった感もある検索マーケティング。米国の最新のカンフェレンスから検索マーケティングの今を探る。 — SEO Japan

        私は検索の魅力に関するこの記事を、カリフォルニア州のマウンテンビューにあるコンピュータ歴史博博物館の「緑の間」で書き始めた — この情報があるだけで、私がギークである点は、私のことを知らない方でも、容易に推測することが出来るはずだ。

        なぜこの博物館にいたかと言うと、LiveRamp 2014カンファレンスがこの博物館で開催されたためだ。データテクノロジー会社が主催したこの毎年恒例のイベントで、私はざわつく会場を去り、一人で考え事をしたくなった。30年以上この業界で活躍するパトリック・コノリーCMO(現在はWilliams-Sonomaのマーケティングを担当)と和気あいあいと会話を交わした後、あるアイデアが頭から離れなくなった。それは、「検索は今もセクシーなのか?」と言う疑問だ。

        LiveRampのマーケティングカンファレンスは、デジタルマーケティングの最新のトレンドと未来をテーマに掲げていた。「オーディエンスの精度」等のトピックに関する素晴らしい話し合いが行われ、また、DSP、DMP、SSP、そして、RTB等の頭字語が飛び交っていた。しかし、その中にSEOは含まれていなかったのである。

        LiveRampカンファレンスの参加者は重役が多く、私の知る限り、1000名以上が参加していた。サンプルとしては大きな規模ではないものの、重役がSEOに対する興味を失いつつあることを示唆していると言えるだろう。

        もともとSEOはセクシーではなかった

        しかし、2012年に行われたAltimeter Groupの調査によると、魅力に関して、もともとSEOは下位に沈んでいたようだ。この調査は、56名のインタビューで構成されていた — 25名のフォーチュン 500に名を連ねる世界的な企業に勤める人物、そして、31名のマーケティングエージェンシーの従業員、コンサルタント、そして、ソートリーダー(革新的なアイデアを示すことが出来るエキスパート)がこの調査に参加した。SEOの人気がいかに低いか確認してもらいたい。

        Content types

        この2012年の調査では、ディスプレイとリターゲティングは姿を見せず、また、ソーシャルやモバイルも上位に位置づけられていなかった点は、注目に値する。

        現在に話を戻すと、マーケッター達は、この2つのマーケティングの手段に大いに注目しているように見える。 また、カンファレンスのセッションでも証明されたように、オーディエンスの分割のテクノロジーとリマーケティングにおける改善は、ディスプレイとリマーケティングが2014年に重要度を増すことを物語っている。

        当然だが、これはとても理に叶っている。マーケティングも良いが、ターゲットを絞ったマーケティングはもっと良い。ターゲットのオーディエンスを理解する取り組みは、昔からマーケティングの基本中の基本であり、現在、スタイルと方法を大幅に変えて、再びその姿を現している。

        現代のマーケティングのプロのデータには、オンラインおよびオフラインで向かう場所を含む、一般のウェブサーファーの行動に関するあらゆる情報が反映されている。実に頼りになる 情報だと言えるだろう。

        効果的な、統合的なSEO/SEMのプロセスの仕組みを見ていこう:

        私には2014年にSEOを優先する方針は、人気がなく、その他のターゲットを絞った有料メディアが注目を集めているように思えるが、チャンネル間マーケティングに関する大々的で、セクシーな議論から、SEOを除外する行為は、重役陣にとって適切とは言い難い。

        例えば、有料検索、とりわけパフォーマンスマーケティングは、従来、広告費用対効果(ROAS)を重要視する傾向があるため、アウェアネス(認識)関連のキーワードはコストが高くつく。しかし、ここでSEOが心強い味方となる。さらに、SEO戦略では、コストの高いCPCの用語に対する自然なポジションを上げる以上のメリットをもたらすことがある。

        見過ごされがちなSEOと他のマーケティングチャンネルの統合戦略

        • 需要またはコンバージョンの観点で、インパクトを与えるハイコストのCPCのキーワードをリストアップする。
        • このリストをキャンペーンに分類して、各種のオーディエンスのパーソナリティに訴えかける戦略に応じて、それぞれのオーディエンスのタイプに狙いを定める(コホート)。
        • このデータを、SEOチームに渡し、それぞれのプロフィール/パーソナリティにおいて、Googleで上位にランク付けされているウェブサイトを特定する。
        • それぞれのハイコストのキーワードを検索する消費者に接触している(SEOおよび有料の結果で)上位のウェブサイトを特定する。このSEOのランキングの結果を使って、ディスプレイの内容に関する戦略を改善する。
        • ディスプレイ戦略の一環として、マーケッターは、有料ソーシャルキャンペールでのターゲティングを改善するために、追跡を展開することも出来る。
        • eメールの情報を入手すると、eメールキャンペーンの関連性を改善することも可能になる。

        今週行われたSMXで、この戦略を得意とするティム・メイヤー氏と話をする機会を得た。現在、同氏はTrueffect.comでマーケティングの取り組みを統括している。SEOとその他のマーケティングの手段 — 特にディスプレイ — を組み合わせる方針について、メイヤー氏の意見を求めた。以下にメイヤー氏が指摘してくれたポイントを幾つか加えていく:

        ディスプレイと広告を提供する場所で検索のクリックを加えると多くのアドバンテージが生まれる:

        1. アトリビューションと最後にクリックした場所を正確に解明することが出来る。つまり、最後のクリックが検索のクリックであった際にCPAを広告ネットワークに支払うことも、そして、PPCをAdWordsに支払うこともなくなる。広告スポンサーは、様々な領域で検索とディスプレイを実施し、コンバージョンに2度料金を支払ってしまうことがよくある。!

        2. 第一者のクッキーを追跡メカニズムとして活用する。また、広告アクティビティの長い文字列を作り、コンバージョンのイベントの前に起きた多くの接触のインパクトをより正確に理解することが可能になる。すると、ディスプレイ等の[セールスファンネル]の上部のアクティビティのインパクトを証明する上で役に立つ。

        3. AdWordsの広告グループのIDをタグ内で継承する取り組みも有効である。なぜなら、カスタマージャーニー/顧客のストーリーをデータを使って、再現する上で役に立つためだ。

        ご覧のように、SEOのデータは、有料ソーシャルキャンペーン、ディスプレイキャンペーン、そして、eメールキャンペーンでターゲットを絞る方法を改善することで、有料検索のROIを高める取り組みに活用することが出来る。 統合型パフォーマンスマーケティングに対する全体的なアプローチではあるが、私の知る限り、誰も取り上げていない。

        私には理由が分からない。これは、SEOをとてもセクシーにする取り組みであり、何とかして、SEOに魅力を取り戻そうと私は試みている。

        チャートの画像: Altimeter Groupから許可を得て使わせてもらった。

        この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


        この記事は、Search Engine Landに掲載された「Is Search Marketing No Longer Sexy?」を翻訳した内容です。

        タイトルを見て多くの人が思ったように、そもそも検索マーケティングはセクシーでもなんでもなく元々ゲリラ的であり労働集約的な作業も多い地味なマーケティング手法だったわけですが、、、記事にもあるように、そのせいか効果の割にそこまでマーケッターや手法が脚光を浴びることもなく、どちらかというと毛嫌いか無視され(どこまで自虐)、結果、他のマーケティング手法とシームレスな連携がされていない状態で今まで来てしまっている点はありますよね。実際にウェブで成功しているサービスの多くは検索マーケティングを最大限に有効活用し、他のマーケティングやサイトとも連動し相乗効果を上げているわけですが。ソーシャルやアドテクとの連携で検索マーケティングの効果を激増させることはまだまだ可能ですし、検索マーケティングが本当にセクシーになる時代は実はこれからなのかもしれません。 — SEO Japan [G+]

        無料で使えて便利すぎる29のウェブマーケティングツール

        29という具体的&多目の数入り、さらには「無料」という言葉まで入る最強の釣り記事タイトルですが、タイトルで敬遠して読まない人は勿体ない!と思わずにいられないような、きっとあなたも知らなかった数々の無料ウェブマーケティングツールが紹介されている記事をThe Next Webから。Twitter、Facebook、LinkedIn、ウェブサイトなどジャンル毎に整理されており、かつシンプルに使えるツールが多く、ちょっと便利なツールが満載です。英語圏のツールですが、ほぼ日本語のサイトでも活用できそうなものばかり、是非お試しあれ。 — SEO Japan

        他の人達が遠回りする中、ショートカットを使うと、タスクを楽々こなし、数ステップ飛ばすことが可能になり、賢明な措置を講じた気分になる。

        マーケッターが毎日実施しなければならない様々なタスクを考慮すると、良質なマーケティング用のショートカットを見つけたくなる。

        そこで、様々なマーケティングのカテゴリーにおける無料の優れたマーケティングツールを探してみた。これから紹介する ?- すぐに使いこなすことが出来る — ツールは、リサーチ、文章作成、評価、そして、分析等、マーケティングの取り組みをクローズアップしている。是非、完璧なショートカットを見つけてもらいたい。

        リサーチツール

        順番に沿ってツールを紹介していく。まずは、トピック、サイト、そして、アイデアをリサーチするためのツールをリストアップしていく。

        1. Google Scholar

        Google Scholarは、もっと注目されてもいいはずだ。科学分野の記事をリサーチし、新しい研究を調べる際に私はこのツールを愛用している。このツールは、学術系の出版社、職業団体、インターネット上のコレクション、大学、その他のタイプのウェブサイトに掲載されている、記事、論文、書籍、抜粋、裁判所の見解に限定している。

        Google Alertと一緒に使うと、興味のあるトピックのリサーチの情報を受信箱に運んでもらえる。

        Screen Shot 2014 02 07 at 6.43.54 PM 520x356 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        2. Open Site Explorer

        リンクの検索エンジンとも言えるOpen Site Explorer は、自分のサイト — もしくは別のサイト — にリンクを張っているサイトをリストアップしてくれる。

        リンクはSEOにプラスの影響を与える。また、同類のサイトと良好な関係を構築する上でも、あるいは、競合するサイトを監視する上でも、このツールは有効である。

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        3. Google トレンド

        Google トレンドを使えば、世界のインターネットユーザーが何を検索しているのか、そして、時間の経過と共にコンセプトにおける興味がどのように変化しているのか、把握することが出来る。

        「Growth Hacker」や「Growth Hacking」等のワードを最近よく耳にするようになった気がする。このワードをGoogle トレンドに入力してみたところ、やはり、このコンセプトに対する関心が急に高まっていることが判明した。

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        アイデアを探すためのツール

        4. Blog Topic Generator

        アイデアが枯渇しているなら、HubspotのBlog Topic Generatorでコンテンツの分野を表現する名刺を幾つか入力してみよう。すると、1週間分の記事のアイデアが続々と出てくる。
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        「social media」(ソーシャルメディア)、「content marketing」(コンテンツマーケティング)、「aardvarks」(ツチブタ)を入力したところ、次のようなアイデアを提供してもらえた:

        • ソーシャルメディアに投資するべき10の兆候
        • コンテンツマーケティングをマスターしたと思うなら、この問いに答えてみよう
        • マイリー・サイラスとツチブタ: 10点の意外な共通点
        • ソーシャルメディアに関するブログ トップ 15
        • 100年後のコンテンツマーケティング

        悪くはない。どの記事を読みたくなっただろうか?

        5. Content Idea Generator

        キーワードを入力して、遊び感覚の、適当な提案をPortentのContent Idea Generatorに要請してみよう。

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        メモ: The Next Web カンファレンスヨーロッパをチェックして、マーケティングとソーシャルメディアの最新の情報を仕入れよう。

        リーディング & ライティングツール

        このタイプのツールは、読みやすさ、キーワードの密度、そして、スペルや文法をチェックしてくれる。

        6. Readability

        Readabilityブックマークレットをツールバーにドラッグすると、ウェブ上のコンテンツを、シンプルで、読みやすい形式に変換することが出来る。しかも、所要時間を教えてもらえる。また、長いコンテンツをKindleに送って、後で読む機能を含む、その他のオプションもチェックするべきである。

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        7. Hemingway

        誰もがシンプルで、明確な文章を目指して、努力している。自信がなくなったら、Hemingwayに少し手を貸してもらおう。このアプリに文章を貼り付けると、当該の文章に対する分析が行われ、過剰に難解な句、不要な副詞等の問題点を指摘してもらえる。

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        8. Onpage Optimization Tool

        Internet Marketing Ninjasが無料で提供するオンページの最適化ツールは、サイトの特定のページの状況を一目で把握することが出来る。URLを入力すると、キーワードの密度、内部リンクおよび外部リンクの本数等のスタッツが表示される。

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        9. After the Deadline

        Chromeのエクステンション、After the Deadlineは、閲覧しているウェブページのスペル、スタイル、そして、グラマーをチェックする。

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        10. Readability Test Tool

        Readability Test Toolにウェブページのアドレス、または、テキストの塊を入力すれば、コンテンツの分かりやすい分析データが生成される。このツールは、様々な「読みやすさ」のスコアを計測し、それぞれの項目を分かりやすく説明してくれる。

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        Twitterのツール

        Twitterのツールは、タイミング、共有、そして、分析に至るまで、Twitterでの存在感を最大限に高める上で有効である。

        11. Save Publishing

        Save Publishingを使って、140文字以内の句を手っ取り早く探そう。Save Publishingは、ツイート可能な一句をスクリーン上でハイライトする便利なブックマークレットである。ワンクリックで、Twitterに投稿することが出来る点も嬉しい(もしくは、句をハイライトして、Bufferのエクステンションをクリックすれば、Bufferさせることも可能だ)。

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        12. Followerwonk

        Followerwonkは、優れたソーシャルメディアデータを提供するBufferのパートナーの1つである。Twitterのタイミングに関する非常に有益なデータを数多く提供するだけでなく、Followerwonkは、異なるアカウントのフォロワーの人数を比較する機能等、実用的な機能を多数提供している。

        Screen Shot 2014 02 07 at 4.21.47 PM 520x183 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        13. Latest.is

        Latest.isは、最新のニュースでもなければ、意味のないハッシュタグでもない。Latest.isは、「誰よりも早く良質なリンクを常にツイートするユーザー」に焦点を絞ったアルゴリズムを介して浮かび上がった、注目に値するリンクを自動的にリストアップしてくれる(ただし、ユーザーの詳しい情報を得られるわけではない)。

        Screen Shot 2014 02 09 at 5.16.20 PM 520x218 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        14. Tweriod

        Tweriodは、アカウントを分析して、より多くのTwitterユーザーに見てもらい、より多くのリプライを得るための最高のタイミングを教えてくれる。その上、ピークの時間に到達したら、Bufferのアカウントと同期させることも出来る。

        Screen Shot 2014 02 09 at 5.46.18 PM 520x301 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        15. Must Be Present

        Sprout Socialが提供する無料ツールのMust Be Presentは、Twitter上のコメント、そして、質問に返信する頻度と早さを計算する(このツールを使うには、eメールとその他の情報を少し提供する必要がある)。

        Screen Shot 2014 02 07 at 2.25.25 PM 520x360 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        Facebookのツール

        これから紹介するツールは、Facebookのページを分析して、アクティビティに関するデータやレポートを提供する — Facebookは常に変化するため、重要なツールだと言えるだろう。

        16. Conversation Score

        Facebook ページの影響力、エンゲージメント(参加を介した交流)、そして、パフォーマンスをConversation Scoreを使って把握しよう。

        Screen Shot 2014 02 06 at 9.57.00 PM 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        17. Wolfram Alpha Facebook report

        自分のFacebookのアカウントを分析して、つながり、利用する言語、投稿する時間等の多数の興味深いデータを取得したいなら、Wolfram Alpha’s Facebook reportを試してみると良い。

        Screen Shot 2014 02 07 at 4.16.36 PM 520x508 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        18. LikeAlyzer

        LikeAlyzerは、存在、会話、アクション、そして、情報を基に、Facebookでの企業の存在感に関する提案とフィードバックを提供する。

        Screen Shot 2014 02 06 at 10.06.52 PM 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        19. Fanpage Karma

        Fanpage Karmaは、競合に焦点を絞っているツールである。名前やIDを使って、2つのファンページを比較すると、どちらが優れているのか教えてもらえる。

        Screen Shot 2014 02 06 at 10.09.07 PM 520x346 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        20. Facebook Page Barometer

        Agora PulseのFacebook Page Barometerは、Facebookのパフォーマンスを記録し、6000を超えるページの平均値と比較する。
        Screen Shot 2014 02 06 at 10.04.27 PM 520x255 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        LinkedInのツール

        LinkedInのツールは、LinkedInのコネクションと存在感を視覚化し、最大限に活用する上で効果がある。

        21. SimplyMeasured LinkedIn Analysis

        SimplyMeasuredのLinkedIn Company Analysisを使って、– 最もアクティブな投稿、活発な日時等、LinkedInの企業ページのアクションを視覚化しよう。SimplyMeasuredは、その他にもチェックしてもらいたい無料ツールを多数提供している。

        Screen Shot 2014 02 06 at 9.58.54 PM 520x288 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        22. LinkedIn Maps

        LinkedInのつながりが、どのようにお互いに関連しているのか、そして、重複しているのか知りたいなら、LinkedIn Mapsを使って、新たな図を入手しよう。関係を理解し、強化する上で役に立つかもしれない。

        Screen Shot 2014 02 07 at 2.28.13 PM 520x341 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        ウェブサイトの分析ツール

        以下のツールは、サイトやマーケティング戦略の各種の領域の全体像を把握する上で有効である。

        23. Quicksprout

        QuickSproutは、総合的なウェブサイトの評価、ソーシャルメディア分析、そして、競合者分析を一箇所で提供してくれる。

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        24. Marketing Grader

        HubspotのMarketing Graderは、QuickSproutと同様の機能を提供しており、複数のカテゴリーでマーケティングの取り組みの状況を確認することが出来る。
        Screen Shot 2014 02 07 at 7.38.03 PM 520x234 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        25. SharedCount

        自分の(あるいは他人の)コンテンツがウェブで広がっていく様子を見たいだろうか?ソーシャルメディアのシェアボタンがクリックされた回数を表示していないなら、SharedCountにウェブサイトのアドレスを貼り付けよう。あるいは、複数のURLのダッシュボードを使って、様々なウェブアドレスを入力し、簡素なレポートをエクスポートする手もある。
        Screen Shot 2014 02 09 at 5.21.53 PM 520x231 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        関係のツール

        このタイプのツールは、新たなユーザーとの関係構築、そして、既存のつながりとの関係強化に焦点を絞っている。

        26. Newsle

        動向を追いたいソートリーダー(新たな考えを提示することが出来る人物)や業界のインフルエンサーがいるなら、Facebook、または、LinkedInを介して、Newsleに登録しよう。すると、Facebookの友達、LinkedInのつながりを追跡し、話題になった際にeメールで伝えてもらえるようになる。

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        27. Rapportive

        Rapportiveをインストールして、eメールにもっと働いてもらおう。このChromeのエクステンションは、写真、仕事、会社、LinkedInのプロフィール、さらには、最新のツイートを表示するため、相手をより良く知ることが出来るようになる。

        rapportive example 520x409 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        28. MentionMapp

        MentionMappを使えば、Twitterのユーザーが、他のユーザーとどのようにつながっているのかが分かる。このツールは、つながりを視覚化するため、理解しやすく、そして、調べやすくなる。

        Screen Shot 2014 02 09 at 4.29.52 PM 520x380 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        その他のツール

        29. Down For Everyone Or Just Me?

        ダウンしたのが、インターネット接続なのか、もしくは、自分(あるいは接触を試みている人)のサイトなのか、分からないことがある。そんな時は、このシンプルなウェブサイトにサイトのURLを入力しよう:

        Screen Shot 2014 02 07 at 2.31.00 PM 520x181 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        すると、ダウンしているのが、インターネット接続なのか、自分のサイトなのかが分かる。

        Screen Shot 2014 02 07 at 2.31.17 PM 520x118 29 free Internet tools to improve your marketing starting today

        私が見過ごしている便利なツールがあるなら、コメント欄で教えてもらいたい。このリストをさらに有益にしてもらえると嬉しい。


        この記事は、The Next Webに掲載された「29 free Internet tools to improve your marketing starting today」を翻訳した内容です。

        私自身も知らなかった、ちょっと時間がある時に試したくなるようなツールが色々と紹介されていました。お昼休みに早速私も遊んでみたいと思います。。。 — SEO Japan [G+]

        創設8年目に突入したTwitter – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース4月1日号

        毎度お馴染みの米国発ウェブマーケティング業界ニュース、4月1日号はツイッターからフェイスブック、中国企業のIPOからコンテンツ編集のモデルまで旬な話題が満載です。 — SEO Japan


        Cloak - an anti-social app that tips you off to where your friends have checked in.

        今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・軽視される行動データ、・2014年のデジタル世界の機会、・アンチソーシャルネットワーク、・米国でのIPOに向け加速する中国のテクノロジー企業、・誕生日を迎えたTwitter、・Facebookのプライバシーの設定、・企業のニュース編集室の4つのモデル、・20ドル以下で重要なマーケティングの知識を得られるワークショップ等の話題を伝える。

        それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

        毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

        他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

        インダストリー

        Three digital areas that are the top priorities for 2014: content marketing, social media, and targeting and personalization

        プラットフォーム

        Edison Research finds Facebook still sees the most daily visits among teens (12-24 year-olds, actually)

        計測/基準/ビッグデータ

        • データの分析は、専門的な企業向けのITソリューションから、マーケティングツール、そして、その他の部門の取り組みにとって欠かせない存在となり、より総合的な役割が与えられるようになった(New York Times Bits Blog)。

        法律/人事

        コンテンツ

        ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

        • リサーチャーのデイナ・ボイド氏は、Facebookの人気は異常だと指摘している。一つのサイトに人気が集中する状況は、もはや存在しないものの、Facebookは、過去の時代の精神を維持することに成功している(The Verge)。
        • 起業家であり、作家であり、そして、マーケティングコンサルタントでもあるセス・ゴーディン氏が、Skillshareと共にModern Marketing Workshopを開始した。これは、現代のマーケッターを対象とした、短期集中コースである。Modern Marketing Workshopは、23本の動画、eブック、ワークシートで構成されており、良心的な価格(19ドル)で販売されている(Skillshare)。

        セス・ゴーディン氏による、Skillshareのオンラインレッスン


        この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – 3/19/2014」を翻訳した内容です。

        かなり盛り沢山な内容で短いながらお腹一杯のニュースでした。しかし一番驚いたのはセス・ゴーディンがオジサンというかお爺さんぽく見えることでした。。まだ53歳なんですけどね。あえてそういう教授風の井出達なのかもですが。 — SEO Japan [G+]

        匿名サイトが大ブーム、Instagramが50億の広告契約 – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース3月中旬号その2

        米国発ウェブマーケティング業界ニュース3月中旬号2通目をお届け。今回は旬なニュースが盛り沢山! — SEO Japan

        President Obama goes on Between Two Ferns on funnyordie.com to promote healthcare.gov

        今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・匿名は利益になる、・redditは話のネタとして最高、・OmnicomとInstagramが契約を結ぶ、・Facebookに動画広告が登場、・WeChatがアプリ内にEコマースを導入、・ソーシャルイノベータと凡人の違い、・コンテンツマーケティングの辛い現実、・SXSWの本当の姿、・信頼が一番大事等の話題を伝える。

        それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

        毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

        他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

        インダストリー

        Two-thirds of 16-24 year olds are second-screening with their mobile devices - from GlobalWebIndex

        プラットフォーム

        • Whisperがさらに3000万ドルの資金を調達した。同社には2億ドルの価値があると言われている(re/code)。
        • 5週間前にローンチされたばかりのSecretには、4000万ドルの価値が見積もられており、同社は1000万ドルの資金を獲得している(WSJ Digits)。

        Shh!

        計測/基準/ビッグデータ

        法律/人事

        コンテンツ

        • 「ソーシャルは、マーケティングの中心であり、モバイルは乗り物であり、コンテンツマーケティングは、この2つの欠かせない領域に入る最高の手段である」 — Social Media Weekカンファレンスのコンテンツマーケティング革命に関するプレゼンでの一幕(Percolate)。
        • コンテンツマーケティングの辛い3つの現実」は、成功を収めたプログラムの隠された事実に迫っている(The Digital Influence Mapping Project)。
        • コンテンツマーケティングは、通常のコンテンツよりも遥かに質が高いコンテンツを必要とする。
        • カスタマージャーニーを理解するには、新たなリサーチを行う必要がある。
        • 編集を意識して(オーディエンスにとって刺激的であり、役に立つ)コンテンツを作成するには、トレーニング、育成、そして、練習が求められる。
      • 信頼に関して2点:
      • ブックマークする、後で読む、視聴するアイテム

        • SXSWはテクノロジーをメインとしたイベントではなく、マーケティングにおけるイノベーションを中心としたイベントである(AdAge)。
        • 2025年、インターネットは、どのようになっているのだろうか?「2025年のデジタルライフ」では、エキスパートが推測する未来の世界が描かれている。目に見えない情報、教育の装着可能化および民主化、まん延するオンラインのアクティビティや製品の暗い現実、そして、未来を迎える用意ができていない地理と政治の関係等が取り上げられている(WSJ Digits & Pew)。
        • 今週、オバマ大統領が、ザック・ガリフィアナキスが司会を務めるトーク番組「Between Two Ferns」に登場し、世間を驚かせた。HealthCare.govに対する若い世代の登録を促すことが、番組に出演した理由であった。素晴らしい成果が出ている。


        現在、Funny or Dieが、最も多くの加入者をHealthCare.govにもたらしています


        この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital 3/12」を翻訳した内容です。

        小粒なネタが中心だった気もしますが、しかし匿名サイトが大ブームとは、、、(というか正確には大ブームを見越した巨額投資ブーム)Snapchatの成功があってのことなのでしょうが、さてどうなることやら。匿名サイトといえば、歴史も人気も米国のはるか先をいっている日本ですが、余り匿名サイトに投資という話は聞きませんね。今後米国の流れに乗って国内でもそういった動きがあるかも? — SEO Japan [G+]

        FacebookがWiFi無人飛行機買収? – 米国発ウェブマーケティング業界ニュース3月中旬号

        最近、新たな取り組みで始めた米国デジタルマーケティング界隈の最新ニュースを抜粋してお届けするニュース。米国フォード社で活躍する超有名デジタルマーケッターのスコット・モンティのブログより。これを読めばあなたも米国デジタルマーケティング通を気取れること間違いなし! — SEO Japan


        今週の3分で読めるウェブマーケニュースでは、・Twitter、Samsung、そして、エレン・デジェネレスが世界記録を達成、・Mashable、資金の調達に成功、・Yahoo!、提携を中止する、・Getty Imagesの写真が無料になる、・メッセージアプリの台頭、・メジャーなソーシャルメディアの特徴、・FacebookがWiFi無人飛行機の買収に乗り出す、・ビッグデータのデメリット、・ソーシャルメディアと訴訟、・ニュースビジネスの未来、・インターネットを駆け巡ったジョン・トラボルタの大失態等の話題を伝える。

        それでは、デジタルマーケティング業界に影響を与える関連するリンクをまとめて紹介していく。

        毎週、経営者の方々が、最新の変化、報道する価値のあるアイテム、そして、仕事で役に立つ可能性があるコンテンツを把握することが出来るように、テクノロジー、ソーシャルメディア、モバイル、デジタルコミュニケーション、そして、マーケティング業界の現在のイベントとトレンドに関するリンクを集めて、ニュースレターを提供している。

        他にも、役に立ちそうなリンク、ソース、または、アイデアを持っているなら、コメント欄で加えてもらいたい。また、Flipboardを利用しているなら、「This Week in Digital Magazine」を購読すると、リンクを入手することが出来るようになる。

        インダストリー



        ブラッドリーの腕がもう少し長ければ…お気に入りの写真
        • SXSWのインタラクティブ部門が、今週開幕するが、この業界の人間なら、製品の立ち上げや発表を行う場として、SXSWがもはや役に立たなくなったのではないかと考えている人もいるだろう(Wall Street Journal)。
        • MashableはTribune Companyから資金を調達した。Mashableは、テクノロジー/ソーシャルメディアのニュースから、一般的なニュースサイトへの脱却を試みている。この取引の結果として、Mashableのコンテンツは、Tribune新聞に掲載される可能性はある(re/code)。
        • Comcastが動画広告サーバーのFreeWheelを買収し、同社の動画広告プラットフォームにこのテクノロジーを利用する(TechCrunch)。
        • Yahoo!が、同社の全ての製品からGoogleとFacebookのサインインのオプションを削除している(The Verge)。
        • Getty Imagesは、3500万枚の画像を無料で埋め込むことが出来るようにした。同社が著作権を保有する画像を、個人や検索エンジンが、無断で利用する行為を辞めさせることが出来ないと判断したGetty Imagesは、YouTube、Twitter等と同じ道を辿りエンベッドコードを公開して、画像を無料でシェアすることが出来るようにした(British Journal of Photography)。

        プラットフォーム

        • Facebookは、若者に偏りがちだが、中高齢のユーザーもハイペースで参加しており、さらに、富裕層のユーザーも増えつつある。その上、Facebookは、大勢の米国外のユーザーを抱えている。
        • Instagramのユーザーベースは、主に女性によって占められているが、これはPinterestにも共通する。
        • Twitterは、大型のソーシャルネットワークにしては、驚くほど若年のユーザーが多い。また、収入に関しては、全ての層に平均的に分散している。
        • LinkedInは国際色豊かであり、男性のユーザーがやや多い。
        • Google+は、最も男性のユーザーの割合が多いソーシャルネットワークである。
        • Pinterestは、タブレットのユーザーが多く、また、女性のユーザーから支持を受けている。
        • Tumblrは、自己表現に関心を持つ、10代および若者の間で人気が高い。
      • マーケティング業界は、Google+に対して、ほとんど関心を持っていないと言えるかもしれないが、Tumblrには対する関心はさらに低い(Business Insider)。
      • Google+ is of little interest to marketers but Tumblr is even less significant in 2014

        Google+に関心を示さないマーケッター達

        2014年に優先するべきソーシャルネットワークと位置づけるマーケッターの%

        Twitter is growing in the US - particularly in age groups over 18-24

        年齢ごとの米国のTwitterユーザーの浸透度 2012-2018年

        各グループのインターネットユーザーの%

        注記: Twitterのアカウントに何らかのデバイスを使って、少なくとも1ヶ月に1度はアクセスするインターネットユーザーが対象


        Percent of US population that uses Twitter is growing

        米国のTwitterユーザーの浸透度 2012-2018年

        Twitterのユーザー数(-百万)

        _%の変化

        ソーシャルネットワークユーザーの_%

        インターネットユーザーの_%

        人口の_%

        注記: Twitterのアカウントに何らかのデバイスを使って、少なくとも1ヶ月に1度はアクセスするインターネットユーザーが対象


        計測/基準/ビッグデータ

        • デューク大学院Fuqua経営学科が発表したCMO(マーケティング主任)を対象とした最新の調査により、マーケティングの分析データを活用することが出来る人材が、多くの企業に欠けていることが浮き彫りになった(Convince and Convert)。
        • ビッグデータの最大の難点は、ノイズからシグナルを区別する取り組みである – 特定のウェブユーザーのグループが、ウェブ全体の世界を反映しているとは限らない。要するに、Twitterでトレンドになっているイベントが、実は全くトレンドにはなっていない可能性もある(NY Times Media Report)。
        • トレーダー向けのマーケットのトレンドを読むツールが新たに開発された: Bloombergが発表した感情分析ツールは、アクティビティにおいて急激な上昇が見られた際に警告し、良いニュースなのか、悪いニュースなのかを特定する(GigaOm)。

        Bloomberg stations will now show representative Twitter postings with sentiment that may help them determine the direction of stock prices

        法律/人事

        コンテンツ

        ブックマーク/後で読む、または、視聴するアイテム

        解説

        インターネットは、情け容赦のない場所となることもある。


        日曜日の夜に放映された第86回アカデミー賞で、世界中に広まった失言があった。俳優のジョン・トラボルタが、歌手のイディナ・メンゼルを紹介する際に、大失態を犯してしまった。読み方を誤ったぐらいなら、まだ許されたのかもしれないが、完全に別人の名前としか思えない「アデル・ダジーム」と堂々と紹介してしまったのだ。



        イディナ・メンゼルの歌が始まるや否や、トラボルタの失態を咎める発言がネットに拡散した。Twitterはこの話題で持ち切りになり、BuzzFeedは「ジョン・トラボルタがオスカーの受賞者を全員読み上げなければいけなかったら」と言う実に不名誉なリストを作成した。Slateに至っては、アデル・ダジーム 名前生成ツールなるものを作成していた。

        See how John Travolta would have mispronounced your name at the Oscars

        ジョン・トラボルタは、Twitterでトレンドのトピックとなり、月曜日、そして、火曜日の大半、この位置をキープしていた。Googleでジョン・トラボルタの名前と「オスカー」または「イディナ・メンゼル」を検索すると、1億以上の結果が返される。

        セレブが失敗すると痛い目に遭うように、ブランドにも同じリスクが存在する。適切な文法を利用し、スペルに注意する必要がある。過ちは、伝えようとするメッセージよりも目立ってしまうのだ。 テレビ中継される授賞式ほど、大勢のオーディエンスを抱えているブランドは、ごく僅かだが、私達の行動や発言は、何らかの方法でオーディエンスに伝わる。他人の悪口を言うことに快感を覚える人達 — さらにはファンもまた、人為的なミスに対して、非難する機会を窺っている可能性がある。

        誰もが、メンゼルさんほど寛容だとは限らない:




        ありがとう、ジョーン・トロモルトさん!

        アデラ・ダジーム(@AdelaDazeem)


        それでは、また来週。以上、スチュアート・モーファイでした。


        この記事は、Scott Montyに掲載された「This Week in Digital – 3/5/2014」を翻訳した内容です。

        かなり勉強になりつつ、面白いのがいいですね。超高度キュレーションとはこのこと、という感じです。好評なら翻訳続けます! — SEO Japan [G+]