新規事業開発パートナーのコパイロツト、誰でもプロマネを実践できるSuperGoodMeetingのスタートアップ向けプランを開始

新規事業開発、DX推進などプロジェクト推進支援を行うコパイロツトは、2021年6月に提供を開始した。定例会議・ミーティングを活用して不確実性の高いプロジェクトを最短で成功まで導くクラウドサービス「SuperGoodMeetings(SGMs)」の少人数向けプランを開始した。

同社は、2005年の創業以来、100社以上の企業にプロジェクト推進支援を実施。現在は、主に新規事業開発やデジタルマーケティング、DX(デジタルトランスフォーメーション)など大型プロジェクトの推進支援を行い、そのスキルセットを普及させるためSGMsの開発、提供を行っている。

定例ミーティングを活用したプロジェクト推進支援の経験から生まれたプロジェクトマネジメントSaaS

SGMsは、熟練のプロジェクトマネージャーたちが行っているファシリテーションや会議術を、誰でも簡単に実践できるようにしたウェブサービスだ。定例会議・ミーティングと合わせて利用することで、多様なメンバーを取りまとめ、複雑性の高いプロジェクトを着実にゴールへと導いていく。同サービスには、長年にわたり、コパイロツトで数多くのプロジェクト支援を手がけてきたメンバーの知見やノウハウが盛り込まれている。このサービスでは「プロジェクトの目標は何か」「いつまでに何をすべきか」「今、この会議で何を議論すべきか」を徹底的に可視化する。

会議運営を支援するのはプロジェクトをさらに推し進めるため

コパイロツトではこれまで、数々のプロジェクト推進支援を行ってきた。その経験から新規事業開発などの不確実性の高いプロジェクトにおいては、定例会議・ミーティングをより良い場にすることが、プロジェクトの質を上げることにつながるという仮説を立てている。

「Slackなどの非同期ツールで反応があまりない人がいる場合、その人の性格というよりも、プロジェクトの理解が足りていなかったり、関係構築ができていないことがその原因になっている場合もあります。定例会議で良く交流できていれば。非同期のコミュニケーションも円滑になるのではないでしょうか」と同社共同創業者の定金基氏はいう。そのため、SGMsは定例会議をベースにしたプロジェクト管理ツールとなっている。各自がマイルストーン(中間目標)を立てて、状況を書き込めるようになっており、定例会議で「いま何を意思決定すべきか」の状況把握がしやすく、議論を促す設計になっている。

左から共同創業者の定金基氏、プロダクトCOOの高山道亘氏

ツールの開発のきっかけは、社内にあったプロジェクト推進のための知見を体系的に整理し、メソッドとして社外に広く公開したことだ。そのメソッドを実践するために、Officeなど自由度の高い既存のツールや、その他のプロジェクト管理ツールなどを試したが、プロジェクト推進のための会議運営には特化していなかったため、限界があると感じた。そこで開発されたのがSGMsだ。開発にあたり、よりプロジェクトの参加者がプロジェクト全体の状況を理解し、自律的に動けるようになる環境づくりを支援する設計を意識した。

プロダクトCOOを担う高山道亘氏は「ユーザーのみなさまからは、『資料が点在せず、議事録、タスク、アジェンダが一元管理できた』『参加者のロール(具体的に何をすればいいか)が明確になった』といった声が寄せられています。今後は、よりチームとして使いやすくなるような機能の拡充や、他サービスとのAPI連携も視野にプロダクトを育てていきます。まだまだ一部の方にしかアプローチできていないので、分野・チーム規模に関わらず、プロジェクト推進に関わるすべての方に知っていただきたいですね」とプロダクトの拡張に意欲を示している。

スタートアップなどの少人数向けプランも登場

SGMsは、アカウント数制限なし、1プロジェクトまで無料。これまで有料プランは大規模利用向けの月額8580円(税込)のものだけだったが、2021年11月にスタートアップなどの小さなチームでも導入しやすい月額880円(税込)のプランが追加されている。

また、SGMsを使用したプロジェクト推進コンサルティングパッケージも展開している。

これまで従来のクライアントに導入を推奨してきていたが、広く多くの方に使って欲しいということからプランを拡充している。多様なメンバーで、変化の激しいプロジェクトに取り組んでいる幅広いチームに、ぜひ利用してみて欲しい。

防災備蓄共同保有プラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyがシードラウンドファーストクローズとして5000万円調達

大災害などで必要となる防災備蓄を共同で備蓄するプラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyは1月28日、シードラウンドファーストクローズとして、第三者割当増資による5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はKUSABI、サムライインキュベート。調達した資金は、プロダクト開発と採用・組織体制の強化にあてる。

あんしんストックは、マンションや町内会、事業者といったある程度の共同体のエリアごとに水や食料といった防災備蓄を共同で保有するプラットフォーム。防災備蓄スペースや防災備蓄品の確保、賞味期限などの管理コスト削減、食品ロス対策やSDGsへの対応などが可能なワンストップソリューションとして提供している。

調達した資金により、防災備蓄共同保有の仕組みを実際に街へ配備できるよう加速する。具体的には、Laspy独自の防災備蓄の管理最適化・効率化、また2022年春頃取得見込のビジネスモデル特許を表現し災害時における防災備蓄の最適な配布を行うためのシステム開発に注力。同時にそれらを実現するためのシステム開発エンジニアの採用を進めている。

また街作りに関わる大手不動産デベロッパーに加えて、多種多様なメーカー、データベンダー、インフラ企業、大手商社などとのパートナーシップを拡大させる。現状においても、東京都中央区兜町エリアや近隣ビジネス街向けの備蓄プラットフォーム事業や、東京都内・愛知県名古屋市内の大規模な新築マンション開発プロジェクトへの導入に向けた実証実験などを推進させているという。こうしたパートナーとの各種実証実験を多く成功させ、多数のモデルケース獲得を目指すとしている。

 

防災備蓄共同保有プラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyがシードラウンドファーストクローズとして5000万円調達

大災害などで必要となる防災備蓄を共同で備蓄するプラットフォーム「あんしんストック」を展開するLaspyは1月28日、シードラウンドファーストクローズとして、第三者割当増資による5000万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はKUSABI、サムライインキュベート。調達した資金は、プロダクト開発と採用・組織体制の強化にあてる。

あんしんストックは、マンションや町内会、事業者といったある程度の共同体のエリアごとに水や食料といった防災備蓄を共同で保有するプラットフォーム。防災備蓄スペースや防災備蓄品の確保、賞味期限などの管理コスト削減、食品ロス対策やSDGsへの対応などが可能なワンストップソリューションとして提供している。

調達した資金により、防災備蓄共同保有の仕組みを実際に街へ配備できるよう加速する。具体的には、Laspy独自の防災備蓄の管理最適化・効率化、また2022年春頃取得見込のビジネスモデル特許を表現し災害時における防災備蓄の最適な配布を行うためのシステム開発に注力。同時にそれらを実現するためのシステム開発エンジニアの採用を進めている。

また街作りに関わる大手不動産デベロッパーに加えて、多種多様なメーカー、データベンダー、インフラ企業、大手商社などとのパートナーシップを拡大させる。現状においても、東京都中央区兜町エリアや近隣ビジネス街向けの備蓄プラットフォーム事業や、東京都内・愛知県名古屋市内の大規模な新築マンション開発プロジェクトへの導入に向けた実証実験などを推進させているという。こうしたパートナーとの各種実証実験を多く成功させ、多数のモデルケース獲得を目指すとしている。

 

NFTゲーム事業を展開するNFTARTSが1200万円のシード調達、2次元アイドルNFTメタバースゲームを開発

NFTを活用したゲーム事業を展開するNFTARTS(エヌエフティアーツ)は1月27日、シードラウンドにおいて、第三者割当増資による合計1200万円の資金調達を実施したと発表した。引受先はエンジェル投資家2名と事業会社。調達した資金は、NFTゲームの開発とマーケティングにあてる。

NFTARTSは、「アイドルコネクト」や人気VTuber「ウタゴエ放送部♪」などのコンテンツプロデューサー宮脇元康氏が、「NFTゲーム・メタバース」に特化したスタートアップ企業として2021年12月に設立。NFTを活用したクリエイター支援事業を行うことなどを目的としている。「アイドルインフィニティ(IDOL INFINITY)」(仮称)を開発中。またオリジナルIPとしてハイクオリティなNFTゲームをリリースしていく。

NFTARTSが手がけるNFTメタバースアイドルゲームは、プレイヤーがアイドル事務所のプロデューサーとなり、担当アイドルとトップを目指して活躍するというもの。NFTを活用した「Play to earn」ゲームとなる。

NFTゲーム事業を展開するNFTARTSが1200万円のシード調達、2次元アイドルNFTメタバースゲーム開発を加速

キャラクタービジュアル(一部)

NFTホルダーの特典例としては、ゲーム内に登場するアイドルキャラクターのボイス声優オーディションへの参加、NFTホルダーによる投票オーディションで選ばれるなどがある。NFTトークンホルダーは、アイドルプロデューサーとして新人声優発掘オーディションを体験できるという。また新人声優に対して、前述の仕組みにより新たな活躍の場とNFTを活用した1次・2次収益を提供し、継続的な活動支援を行うとしている。

同作品のロードマップとしては、NFTゲームからスタートし、アイドルが活躍するメタバースを目指し展開するという。3D CGによるアイドルがメタバース空間でライブ活動を行うなど、プレイヤーはリアリティーのあるプロデュース体験を楽しめるとしている。将来的にはアイドル特化メタバースの最高峰を目指すとのこと。

開発中のメタバース空間(3Dライブステージ)

開発中のメタバース空間(3Dライブステージ)

化粧品ECプラットフォームNOINを運営するノインが累計約10億円のシリーズC調達、化粧品業界DXに向けた事業を拡大

化粧品ECプラットフォームを運営する「NOIN」が累計約10億円のシリーズC調達、化粧品業界DXに向けた事業を拡大

化粧品ECプラットフォーム「NOIN」(Android版iOS版)を運営するノインは1月28日、シリーズCラウンドにおいて、累計約10億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、Sony Innovation Fundや博報堂DYベンチャーズ、新日本製薬、マイナビなど。調達した資金により、EC事業などで培った独自のデータベースとその分析に基づいた独自ノウハウを基に、化粧品業界DXに向けた事業を拡大する。

NOINは、自分に合う化粧品に、誰でも当たり前に出会えるための化粧品ECプラットフォーム。

テクノロジー・文化の進展により、日常生活で使用するものをネットで購入することが一般的になっているが、化粧品市場におけるオンライン購入率は約6%にとどまっているという。同社は、多くの商品数と販売チャネルの中から自分に合った化粧品と出会うのは至難の業と指摘。その現状を打破するべく「明日の自分に、ドキドキしよう」を理念に掲げ、「自分に合う化粧品に、あたりまえに出会える世の中」を作るため、化粧品メーカーと消費者を最短距離でつなぐ化粧品ECプラットフォームとしてNOINを運営しているという。

NOINでは、バリエーション豊かな商品を展開しており、新商品や気になっていた化粧品の購入をはじめ、メイクアップ術やメイクの悩みを解決するオリジナル動画や記事といったコンテンツ、ユーザーとのコミュニケーションなどを通じて、最も自分に合った化粧品を見つけることができる世界の実現を目指している。

eラーニングシステム「learningBOX」を提供する龍野情報システムが総額8800万円調達

使いやすさと低価格にこだわったというeラーニングシステム「learningBOX」を提供する龍野情報システムは1月26日、5000万円の第三者割当増資と3800万円の融資により総額8800万円の資金調達を行ったと発表した。引受先は、みなと成長企業みらいファンド2号投資事業有限責任組合。借入先はみなと銀行。調達した資金は、新規採用を通じた人材確保、learningBOX開発領域の拡充およびユーザーサポート体制の強化などにあてる。

同社は、2016年にlearningBOXの提供を開始。登録者数は1万3000人を突破しているという。
従来のeラーニングシステムは、高い専門性が必要で高コストであったが、learningBOXではこれまでeラーニングに手が届かなかった層にも広く利用してもらえるよう、可能な限りそうしたハードルを取り払ったとしている。

2012年7月設立の龍野情報システムは、「IT教育のチカラで世界を変える」を経営理念に掲げ、learningBOXを提供。同サービスを世界にも広げることまで見据えており、さらに多くの教育機会の創出の一端を担うことを目指している。

エネルギー卸取引マーケットプレイスeSquare運営のenechainが総額20億円調達、今後3年間で10倍以上の流動性増加を目指す

エネルギー卸取引マーケットプレイスeSquare運営のenechainが総額20億円調達、今後3年間で10倍以上の流動性増加を目指す

様々なエネルギー商品を売買できる卸取引マーケットプレイス「eSquare」を運営するenechainは1月26日、シリーズAラウンドでの16億円の第三者割当増資および取引銀行からの融資により、総額で約20億円の資金調達を行なったことを発表した。引受先は、リードインベスターのDCM VenturesとMinerva Growth Partners。調達した資金により、eSquareの流動性を拡大させ、エネルギー業界全体のDXを推進させたいという。

enechainは「Building energy markets coloring your life」をミッションに掲げ、あらゆるユーザーがオンライン上のマーケットプレイスeSquareを通じ、電力やLNGといったエネルギー商品を自由に売買できる社会の実現を目指すスタートアップ。

2016年の電力自由化以降には数百社の小売事業者が電力事業に参入し、従来の電力会社よりも安価に電力の販売がされるといったメリットが生まれた。しかしその一方で、自由化当初には想定されていなかった、燃料市況や需給動向に応じた電力のスポット価格の乱高下といった課題も浮き彫りになっている。このような事業環境では、生産者にとっても小売企業にとっても価格変動に対して「収益を安定化するためのヘッジ取引」が必要となるものの、これまで日本のエネルギー業界には価格をヘッジするマーケットが存在していなかった。エネルギー卸取引マーケットプレイスeSquare運営のenechainが総額20億円調達、今後3年間で10倍以上の流動性増加を目指す

そうした背景を受けenechainは、経済産業省の認可の元、法人ユーザー向けに電力やLNGなどエネルギー商品のヘッジ取引を行うマーケットプレイスを開設、取引のマッチングサービスを提供。創業から2年半で、ユーザーは電力会社やガス会社、新電力のほかにも欧米トレーダーなど120社を超えるまでに成長している。

今回調達した資金は、採用と組織拡大、コアプロダクトであるeSquareの開発およびユーザーへの導入の加速に充てる。今後3年間で、ソフトウェアエンジニアやコーポレート人材などを中心に社員数を150名と現状の3倍規模にまで増やす予定。ユーザー獲得の加速に向けた投資も積極的に行ない、eSquare上の流動性を10倍以上とすることを目指す。

enechainは、卸電力のヘッジマーケットプレイスでの取引を活性化させることで、発電・小売事業者の収益性を安定させ、エンドユーザー向けにより競争力のある条件での安定的な電力小売に寄与したいという。

レーザー核融合商用炉の実現を目指すフルスタック核融合スタートアップEX-Fusionが1億円調達、研究・開発を始動

レーザー核融合商用炉の実現を目指すフルスタック核融合スタートアップEX-Fusionが1億円調達、研究・開発を始動

レーザー核融合商用炉の実用化を目指すEX-Fusion(エクスフュージョン)は1月26日、第三者割当増資による1億円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、ANRIが運用する「ANRI-GREEN1号投資事業有限責任組合」。調達した資金は、将来のレーザー核融合商業炉の基盤技術の1つであるターゲット連続供給装置とレーザー照準装置の開発にあてる。ハイパワーパルスレーザーを用いたレーザープラズマ実験の高繰り返し化を実現する。

EX-Fusionは、レーザー核融合商用炉の実用化を目指す国内唯一のスタートアップ企業。2021年7月、レーザー核融合研究開発を遂行してきた大阪大学レーザー科学研究所、光産業創成大学院大学の研究者が設立した。

核融合エネルギーは、発電時に二酸化炭素の排出がなく供給可能なクリーンエネルギー源として、近年ますます注目を集めている。特にレーザー核融合は、負荷変動に対応できるため、既存のエネルギー源を代替し、2050年のカーボンニュートラル実現に大きく貢献できる可能性を秘めた技術とされる。

同社は、日本を拠点とするレーザー核融合エネルギーのスタートアップとしての地位を確立することで、民間資本を集め、高い開発リスクを受け入れながら、実用化に必要な技術開発を加速する。さらに、レーザー核融合商用炉実現を目指す過程で得られる最先端の光制御技術・知見などを活用し、エネルギー分野にとどまらず、様々な産業分野の技術開発に貢献するとしている。

レーザー核融合とEX-Fusion

レーザー核融合商用炉の実現を目指すフルスタック核融合スタートアップEX-Fusionが1億円調達、研究・開発を始動レーザー核融合は、高出力レーザーを用いて重水素と三重水素の混合物を高密度に圧縮するとともに、高温度に加熱することで核融合反応を起こし、エネルギーを得る手法。日本をはじめ、米国・仏国・英国・中国・ロシアを中心に研究が行われている。

米国では、2021年8月、ローレンス・リバモア国立研究所の国立点火施設(NIF)の実験において、レーザー投入エネルギーの7割を超える核融合出力1.35メガジュールが達成された。これは、レーザー方式で核融合燃料を点火燃焼させることが可能であることを実証したものという。

ただ商用炉の実現には、(1)核融合反応発生効率の向上、すなわちレーザー投入エネルギーを超える核融合出力の達成、(2)核融合反応を10Hz程度の繰り返しで定常的に発生させ、核融合エネルギーを回収して電気・水素などの社会が利用可能なエネルギーに変換することが必要となる。

国内では、(1)の核融合反応発生効率の向上について、高効率化が期待される高速点火方式とよばれる外部からレーザーで高密度核融合燃料を追加熱する方式に注力しており、大阪大学レーザー科学研究所に整備された激光XII号・LFEXレーザーを用いて実験が遂行されている。EX-Fusion CEOの松尾一輝氏が第一著者としてまとめた最近の成果(Petapascal Pressure Driven by Fast Isochoric Heating with a Multipicosecond Intense Laser Pulse)は、米国のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)が出版した世界の核融合研究サマリーでも参照されているという。

(2)の高繰り返しレーザーによる核融合発生については、同社CTOの森芳孝氏が光産業創成大学院大学の中核メンバーとして、浜松ホトニクスが開発した半導体励起ハイパワーレーザーを用いてトヨタ自動車などの連携機関と共同研究を遂行してきた(2030年以降を見据えたレーザー核融合研究開発の中長期展望)。

EX-Fusionは、国内で培われてきたレーザー核融合に関する知見を集約し、レーザー核融合商用炉を実現するために設立された。現在、光産業創成大学院大学が所有する10Hz連続ターゲット供給レーザー照射技術を同社へ技術移管中という。同技術をコア技術として研究開発を始動するとしている。

月面活動に向け衛星コンステレーション構築を目指すアークエッジ・スペースがシリーズAファーストクローズとして16.7億円調達

キューブ衛星による小型衛星コンステレーションの構築を進める株式会社アークエッジ・スペースが16.7億円の資金調達を実施

超小型衛星の開発運用などを手がけるアークエッジ・スペースは1月26日、シリーズAファーストクローズとして、第三者割当増資による16億7000万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先には、インキュベイトファンドをリードインベスターに、リアルテックファンド、MSIVC2021V投資事業有限責任組合(三井住友海上キャピタル)などが加わっている。累積調達額は約21億円となった。

アークエッジ・スペースは、経済産業省の「超小型衛星コンステレーション技術開発実証事業」に採択(2021年8月)され、JAXAの「⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発」の委託先にも採択(2021年12月)されている。さらにJAXAの公募型企画競争「Comet Interceptor ミッションにおける超小型探査機システムの概念検討」の委託先にも選定された(2021年8月)。またルワンダ政府より、同国初の人工衛星の製造開発を受注し、2019年にはISSの「きぼう」日本実験棟から放出を成功させるなどの実績を持つ。

今回調達した資金で、アークエッジ・スペースは、月面活動に必要となる通信と測位の衛星コンステレーション構築、6U衛星による衛星コンステレーションの実現、人材採用による組織力の強化を目指すという。

月面活動に関しては、「⽉⾯活動に向けた測位・通信技術開発」に関連し、2025年を目途に、月と地球間の超長距離通信システムの構築に必要となる超小型衛星の開発と実証を行う。また、月面活動向け通信・測位システムを担う超小型宇宙機の開発・打ち上げ実証を着実に実施するとしている。「日本の持続的な月、月以遠の深宇宙探査や月面産業の構築」に貢献するという。

6U衛星コンステレーションは、「超小型衛星コンステレーション技術開発実証事業」の一環。「IoT通信」「地球観測」「海洋DX(VDES)」「高精度姿勢制御ミッション」の4テーマに対応した6U衛星7機からなる衛星コンステレーションの開発と軌道上運用を2025年までに実現させる。この衛星により、世界中の政府や研究機関、民間事業者に6U衛星プラットフォームを提供し、「SDGs達成、地球課題解決、海洋のデジタルトランスフォーメーション、持続可能な宇宙産業の創出」に貢献するという。

DRP創薬を手がける産総研技術移転ベンチャーVeneno Technologiesが2億円のシード調達

DRP創薬を手がける産総研技術移転ベンチャーVeneno Technologiesが2億円のシード調達

Veneno Technologies(ベネイノテクノロジーズ)は1月24日、シードラウンドとして、第三者割当増資による2億円の資金調達を完了したと発表した。引受先は、SBIインベストメント、筑波総研、SBI地域活性化支援。

調達した資金は、採用・組織体制の強化、同社独自のペプチド創薬プラットフォーム技術のさらなる発展と、DRP機能性ペプチドを基盤分子とする自社創薬パイプラインの研究開発に投資し、DRP創薬を推進する。DRPは、ジスルフィドリッチペプチド(Disulfide-Rich Peptide)の略称。分子内に3つ以上のジスルフィド結合を有し特徴的な構造を持つ、20から60アミノ酸残基程度のペプチドの総称したもの。

Veneno TechnologiesのVeneno Suiteは、独自のDRP創薬一気通貫技術により、天然のDRPを鋳型に人工的に加速進化させ作成される巨大な遺伝子ライブラリーと、そのライブラリーから目的とするDRPを高速・効率的に探索できるスクリーニングシステムという。また多様なDRPを短期間で効率よく製造できる技術からなるとしている。

同社は、これまで創薬困難とされてきた膜たんぱく質などの標的や、それに関与する難治性疾患に対し新たな薬剤を提供することで、医療の進歩に少しでも貢献することをミッションとして掲げており、DRP創薬の新たな展開に向けて、調達した資金により以下の点を中心に強化するという。

・DRP創薬を進める高度な研究員の登用、研究所の新規開設
・DRP焦点化ライブラリー(DRP Space)の拡充
・DRP高速探索システム(PERISSTM)の強化とパイプライン拡充(共同研究の推進)
・DRP製造技術(Super Secrete)の開発(高効率な少量多品種製造技術の確立)
・DRP分析技術の開発

Veneno Technologiesは、DRP機能性ペプチドの研究開発を加速し、先進的で持続可能な医療と社会への貢献を目指し、2020年7月に設立。産業技術総合研究所(産総研)で長年研究されてきた革新的なDRP探索技術と、現在研究開発を進めているDRP製造技術の統合により、新薬や研究試薬、農薬、バイオスティミュラントなど、様々なDRP創薬の研究開発をリードするとしている。

また産総研による技術移転措置により、特許実施許諾契約を締結し、産総研技術移転ベンチャーの称号を付与されている。

オンライン肌相談・医薬品EC「「東京美肌堂クリニック」提供のLATRICOが3億円のシリーズA調達

オンライン肌相談・医薬品EC「「東京美肌堂クリニック」提供のLATRICOが3億円のシリーズA調達、マーケ・システム開発・採用強化オンライン医薬品EC「東京美肌堂クリニック」のシステム開発・運営、およびマーケティングを行なうLATRICO(ラトリコ)は1月26日、シリーズAラウンドとして、第三者割当増資による総額約3億円の資金調達を発表した。引受先は、コロプラネクスト、HIRAC FUND。累計調達額は約5億5000万円となった。

調達した資金は、経営基盤のさらなる強化を目指してマーケティング、システム開発および人材採用に充当。東京美肌堂クリニックの事業展開をさらに加速させる。

2020年9月設立のLATRICOは、「医療にテクノロジーのチカラを」をビジョンとし、人々の医療へのアクセシビリティの向上を目指すヘルスケア領域スタートアップ。同社ユーザー調査によると「この症状で病院に行っていいのか」と受診をためらってしまうケースや、待ち時間の長さを理由とする受診控え、クオリティにバラつきのある民間療法に高い費用をかけてしまう人は少なくないという。LATRICOはそのような背景を踏まえ、オンライン診療の普及を推進し、ユーザーには利便性とクオリティを両立したソリューションの提供を、医師には隙間時間の活用・働き方の多様化の機会を提供することで、医療インフラの有効活用への貢献を目指している。

東京美肌堂クリニックは「美容に医薬のチカラを」をコンセプトに、オンラインで肌の相談・診療と医療用医薬品・漢方薬を提供するサービス。オンライン診療とECのスキームを組み合わせることによって、医師との相談・お薬の処方を便利に利用できるという(東京総合美容医療クリニックと提携し、プラットフォーム・システムの提供、マーケティング、医薬品の発送を実施している)。肌にトラブルや悩みがあるものの、心理的・物理的なハードルの高さで美容皮膚科にアクセスしづらかったユーザーに対し、有益な情報と利便性の高いサービスを届けることを目標としている。

日本のお菓子をサブスクで届けるBokksuが25億円調達、伝統的なアジアの食料品配達事業も拡大

Bokksu(ボックス)のCEOであるDanny Taing(ダニー・タン)氏は、常に日本の食と文化に夢中で、大学卒業後に東京に移り住み、そこで4年間暮らした。タン氏は大好きな日本のお菓子をスーツケースにたくさん入れてニューヨークに戻り、友人たちと分け合った。そして、他の米国人も日本のお菓子が大好きなのに、米国でそれを見つけたり購入したりする方法がないことに気づいた。

タン氏は2015年にBokksuを設立し、2016年に日本のお菓子のサブスクリプションサービスを開始した。100カ国超の顧客に100万個以上の日本のお菓子のサブスクリプションボックスを届けたBokksuは、2018年にプレミアムな日本のライフスタイル製品のデジタルマーケットプレイスBokksu Marketを立ち上げた。また、2021年にはオンライン食料品店Bokksu Groceryをオープンし、誰もが簡単に本物のアジア食材を見つけて購入できるようにした。

「100万個の(サブスクリプション)ボックスを届け、他の方法では決して試すことのなかった食品を発見して食べることを顧客がどれほど愛しているかを目の当たりにしました。私は本物のアジアのメーカーがさらにリーチを広げるのをサポートするために、より多くの方法を見つけようという気になりました」と、タン氏は話した。

ニューヨークと東京に拠点を置くBokksuは現地時間1月25日、アジアの伝統的な製品が世界中の人々に届くよう支援し、文化の架け橋となるべく、評価額1億ドル(約114億円)での2200万ドル(約25億円)のシリーズAを発表した。このラウンドはValor Siren Venturesがリードし、Company VenturesSt. CousairWorld Innovation Lab(WiL)、Headline AsiaGaingelsが参加した。

「今回の資金調達により、Bokksuは創業時をはるかに超える水準で資本を増強することができ、提供する製品の迅速な拡大や納期の改善を図るとともに、チームを増強することができます」とタン氏は話した。

調達した資金でBokksuはサブスクリプション、マーケット、グロサリーという主要なビジネスラインを加速させることができる。同氏によると、Bokksuは食料品を米国とカナダに出荷しているが、サブスクリプションとマーケットサービスは、米国、カナダ、英国、オーストラリア、ドイツ、シンガポール、スウェーデン、オランダを含む100カ国以上に提供しているとのことだ。

Bokksuは2018年から連続して前年比100%の成長を遂げており、今後も継続的な成長が期待できる、とタン氏はTechCrunchに語った。

画像クレジット:Bokksu

Bokksuが競合他社と異なるのは、日本で何十年も生産しているスナックメーカーのストーリーを伝えることにこだわっていることだとタン氏は話す。また、100社超のスナックメーカーと独占的提携を結んでいて、つまり顧客は他では手に入らないスナックをBokksuのプラットフォームで見つけることができる。

同氏はまた、Bokksuを始めた当初、日本の伝統的なスナックメーカーがその技術を世界に伝える手助けをすることが目標だったと語った。米国とアジアの両方で暮らした経験から、多くの米国人は日本について、芸者やポケモン、寿司といった表面的な理解しか持ち合わせていないことに気づいた。そして、Bokksuを通じて、日本の豊かな文化や歴史をもっと多くの人に知ってもらいたいと考えた。

Bokksuの食料品サービスは、UmamicartやWee!、そしてHMartやSunrise Martといった既存の食料品店と競合する。Bokksu Groceryは全国配送と適正価格の両方を提供すると同氏は述べた。

「最も興奮しているのは、最近のBokksu Grocery立ち上げです。これは、民族性や場所、アジア料理に関する知識などに関係なく、すべてのアメリカ人がアジア食材をより身近に感じられるようにするものです」。

World Innovation Labのゼネラルパートナー兼CEOである伊佐山元氏は「大都市圏を中心に展開する競合他社と異なり、Bokksuは全国配送を通じて幅広いファンに本物のアジアの商品と体験を届けています」と述べた。「多くのアジア系eグローサリープラットフォームは主にアジア人によって利用されていますが、Bokksuの忠実な顧客層の大半はアジア料理についてもっと知りたいと思っている非アジア人であり、Bokksuにはより大きな獲得可能市場があります」。

オンライン食料品部門は過去数年間成長し、大規模な投資を集めてきた。伊佐山氏は「eグローサリーマーケットは、スピードと利便性に重点を置き、食料品購入をより手間のかからないものにすることに注力してきました。今後、eグロサリー企業は、顧客が新しいもの、例えばスナックやフレーバーを探求し、食を通じて個々の栄養ニーズを満たすことをサポートするようになると予想しています」とTechCrunchに語った。

Valor Siren Venturesのパートナー兼ファンドマネジャーのJon Shulkin(ジョン・シュルキン)氏は「Bokksuが事業を拡大するにあたり、パートナーとして協力できることをうれしく思っています」と述べた。「Bokksuのチームは、短期間のうちに本物かつ目的志向のブランドを構築しました。厳選された商品とグルメ体験を日本から世界へ提供する彼らの成功により、Bokksuはアジア食品のためのプレミアムな目的地となる、破壊的なD2C食料品プラットフォームを構築する潜在可能性を持っていると確信しています」

Bokksuのサブスクは月額49.95ドル(約5690円)で、米国などほとんどの国で送料無料だ。また、複数月の前払いでさらにお得になるオプションもある。3カ月プランは月44.95ドル(約5120円)、6カ月プランは月42.95ドル(約4890円)、12カ月プランは月39.95ドル(約4550円)だ。

画像クレジット:Bokksu

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(文:Kate Park、翻訳:Nariko Mizoguchi

パナソニックがテスラ向け大容量バッテリーを2023年に生産開始との報道

Panasonic(パナソニック)は、早ければ2023年にも、Tesla(テスラ)向けのより大容量なバッテリーの量産を開始する可能性があると、Nikkei Asia(日経アジア)が報じた。この新しい「4680」バッテリーセルは、電気自動車の航続距離を15%以上も向上させるという。テスラの「Model S(モデルS)」では、1回の充電で走行可能な航続距離が現行の650kmから750kmにまで伸びる可能性があるということだ。

バッテリーセルの大きさは従来の約2倍に大きくなるものの、エネルギー容量は5倍になっているとNikkeiは伝えている。そのため、1台の自動車に必要とされる電池の本数は少なくて済むため、製造コストはすでに10~20%安くなっているという。バッテリーはEVのコストの30%を占めていると言われる。バッテリーのコストが下がれば、EVがより手頃な価格になり、電気自動車への移行が早まる可能性がある。さらに航続距離が伸びれば、充電の頻度も少なくて済むようになる。

テスラの長年のパートナーであるパナソニックは、4680を生産するための新しい設備に約800億円を投資すると報じられている。日本の和歌山県にある既存の工場を拡張し、まずはそこで新しいバッテリーの生産を始めるとのこと。Nikkeiによると、パナソニックは2023年に量産を開始する前に、安全で効率的な生産工程を開発するために、2022年から小規模にバッテリーの製造を開始するという。その後、他の国で電池を量産する可能性もあるようだ。

Reuters(ロイター)によると、パナソニックは2022年にテスト生産ラインを設置することを認めたが、大規模なバッテリーの量産を開始する時期については言及せず「我々は大量生産のためのさまざまな選択肢を検討している最中です」と述べたという。

パナソニックは、テスラからの依頼を受けてこのバッテリーの開発に着手した。パナソニックのバッテリー部門責任者は2021年11月、同社ではテスラを優先するものの、他の自動車メーカー向けにこの電池を生産する可能性も除外していないと語っている。テスラのElon Musk(イーロン・マスク)CEOは以前、同社ではバッテリーの自社生産を計画しているが、他のサプライヤーからの調達も継続すると述べていた。

テスラは、2020年9月に開催された「Battery Day(バッテリー・デイ)」というイベントで、この4680を発表した。マスク氏は当時、このバッテリーセルの導入とその他の開発が進むことにより、テスラは2万5000ドル(約285万円)のEVを販売できるようになると語っていた

編集部注:本記事の初出はEngadget。執筆者のKris HoltEngadgetの寄稿ライター。

画像クレジット:Panasonic

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(文:Kris Holt、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

freee会計が法人・個人事業主向けEコマース「Amazonビジネス」の購買明細APIと公式連携を開始

freee会計が法人・個人事業主向けEコマース「Amazonビジネス」の購買明細APIと公式連携を開始

freeeは1月24日、「freee会計」において、日本の法人・個人事業主向けEコマース「Amazonビジネス」が提供する購買明細APIと公式に連携を開始したことを発表した。これにより、セキュアかつ正確で安定した同期、注文した商品単位での明細連携が可能となる。

freee会計の従来連携手段(スクレイピング連携)では、1回の注文で複数品目を購入した場合、勘定科目や消費税率を商品ごとに設定できず、注文がまとめて明細に表示されていた。このため、自動同期した明細を注文商品ごとにわけて勘定項目を設定するという手作業が必要だった。

今回のAPI連携では、商品ごとに明細が作成されるため、勘定科目や税率の設定が簡単になり、「自動で経理機能」の活用によって自動化・業務効率化を実現できるようになった。また、Amazonビジネス上でユーザーが設定したグループ単位での同期が行えるため、部門や取引先単位での購入履歴取り込みが可能となっている。

APIの連携は、freee会計の口座機能より行える(「Amazonビジネス – 購入履歴を取り込む」参照)。ただし利用には条件があり、「日本のAmazonビジネスを利用中の方」と「今回初めてAmazonビジネスとfreeee会計の連携を行う方」の両方を満たす必要がある。

従来の方法で連携した方が新たに連携を行ってしまうと、明細の作成単位の変更に伴い、決裁書上の勘定項目が同じものであると判定されず手作業による修正が必要となる。そのため、現時点では今回のAPI連携への切り替えは推奨していないとのこと。そうした場合の移行方法は、別途ヘルプページにて案内する。

ビットキーが手がけるスマートロックとhomehubをレオパレス21が採用、2022年6月より44万戸に設置

ビットキーは1月24日、同社が開発・販売するスマートロックと、様々なサービスを自宅でシームレスに利用できるコネクトプラットフォーム「homehub」(ホームハブ)について、レオパレス21が管理する物件に採用されたことを発表した。2022年6月よりレオパレス21が管理する物件の約8割となる44万戸を対象に設置を開始する。

レオパレス21では、以前から非対面・非接触対応を目指し、新築物件に対してスマートロック「Leo Lock」(レオロック)の設置を進めていたものの、設置条件や初期投資額などの障壁、入居者専用サービス「レオネット」といった各種システムとの連携が困難な点から普及と拡大に課題があったという。今回、ビットキーのスマートロックおよびhomehubによってそうした課題が解消され、採用に至ったとのこと。

スマートロックは、スマートフォンの専用アプリやICカードテンキーでの暗証番号入力など複数の手法で鍵の解錠が行えるシステムで、入居者はキーレス環境を享受できる。ICカードや暗証番号はセカンドキーとしての利用を目指している。

また、入居者以外でも利用時間や回数制限のある「ワンタイムチケット」「ワンタイムパスコード」を発行してもらうことで、暗証番号やスマートフォンによる解錠・入室が可能。オートロック機能や施解錠履歴管理機能を備えているため、セキュリティ対策にもなる。

なおこのワンタイムチケットでは、一時的な解錠が許可されるため、お部屋探し中の顧客に対して、営業スタッフの同行なく単独での完全非対面かつ鍵の貸出の手間を省いた内見を提供できる。

homehubはIoT架電や置き配・家事代行サービスなどと連携可能な暮らしのコネクトプラットフォーム。また、不動産管理会社などへ鍵の発行システムや内見予約システムを提供しており、前述のワンタイムチケットとあわせて内見予約に連動した鍵の自動発行など、業務を効率化できる。

お部屋探しプラットフォーム「カナリー」が不動産業者間流通サイト「リアプロ」と連携、タイムリーな空室情報提供を実現

不動産仲介業者の業務をデジタル化する業務効率化ソリューションと、お部屋探しプラットフォーム「カナリー」(CANARY。Android版iOS版)を開発・運営するBluAgeは1月24日、リアルネットプロが運営する不動産業者間流通サイト「リアプロ」と2021年11月から連携を開始したと発表した。

今回発表された連携後は、リアプロ管理の会員不動産管理会社は物件の空室情報を直接カナリーへ掲載することが可能になる。これにより仲介会社による入稿プロセスが省かれ、エンドユーザーに最新の空室情報をタイムリーで発信できるようになるという。カナリーにとっては、アプリ上の物件情報の鮮度と正確性を高めることで、ユーザー体験のさらなる向上、アプリダウンロード数の増加とそれに伴う反響数・成約数の上昇が期待できるとしている。

カナリーは、賃貸・売買物件を探すお部屋探しプラットフォーム。全国の賃貸マンション・アパート、新築・中古マンション・アパートの売買両方に対応している賃貸物件検索アプリとして提供しており、新規ダウンロード数は月10万件、累計ダウンロード数は100万件を達成しているという(2021年10月時点)。

また、募集終了物件や重複した情報を大きく削減した透明性と利便性の高さを特徴としており、ユーザーは最新情報を元に部屋探しが行える。不動産仲介・管理業務から部屋探し体験に至るまで、不動産業界における一気通貫したDXを推進し、「デジタルなインフラとして産業の発展に貢献する」というミッションの実現を目指している。

リアプロは、元付け情報のみを取り扱う賃貸物件情報データベースを活用し、管理会社や仲介会社の業務軽減・情報把握を可能にするシステム。賃貸管理業務用サービス「リアプロ管理」と賃貸仲介会社向けの業務用サービス「リアプロ仲介」からなる。リアプロ管理は2613店舗、リアプロ仲介は3万1766店舗(2021年10月現在)の利用があり、登録物件数は約620万戸に上るという。

リアプロ管理は、管理物件をデータベース化し、管理会社やオーナーの日常業務を効率化するというもの。「紙による入退去履歴の管理」「仲介会社との電話・FAX のやり取り」などの業務負担を削減できるほか、社内での共有、全戸登録での各種統計データ(物件情報登録はリアルネットプロが代行)、入居者管理にも利用できる。

またリアプロ仲介では、複数の管理会社やオーナーが持っている物件の空室情報をリアルタイムに把握でき、諸条件の画面上での確認により管理会社への電話・FAXによる問い合わせの手間を激減可能という。

動物性原材料を使用しない「プラントベースフード」ブランド2foodsを展開するTWOがカゴメから5億円調達

プラントベースフードブランド「2foods」(トゥーフーズ)などウェルビーイング事業を展開するTWO(トゥー)は1月21日、第三者割当増資による5億円の資金調達を実施したと発表した。引受先はカゴメ。調達した資金は2foods事業の展開加速にあてる。

また、カゴメとはすでに2021年4月に包括業務提携を締結しており、双方の強みを活かしたプラントベースフードの新しいプロダクト開発を共同で進行中。カゴメとの共同商品の開発など両社の連携強化によりシナジー創出を図り、店舗展開と加工食品展開の2軸のビジネス戦略で事業成長を加速させることで、立体的なブランドビジネスの基盤を構築する。

2foodsは、動物性原材料を使用しない食「プラントベースフード」を提供するブランドとして2021年4月にローンチ。味覚を刺激するおいしさ「Yummy」と、食べることでカラダを整える健やかさ「Healthy」を併せ持つ「ヘルシージャンクフード」をコンセプトとしている。

現在は都内6店舗とオンラインショップを展開し、すべて動物性原材料不使用、植物由来原料のメニューによる食事やデザート、ドリンクなどを合計50種類提供中。2022年は素材開発・加工食品展開と2軸のビジネスモデルで様々な企業とのコラボレーションやプラントベース素材・商品開発に取り組むという。

2015年12月設立のTWOは、「健康と欲求はトレードオフの関係」という常識を覆し、カラダ、ココロ、そして社会的にも満たされる「真の健康」をデザイン、健康と欲求という相反する2つを同時に享受できるプロダクトやサービスを提供するウェルビーイングカンパニー。

三菱電機がCartkenの自律走行ロボットを使った配送サービスの実証実験をイオンモールで開始

Mitsubishi Electric(三菱電機)が、自律走行ロボットの価値を探るための実証実験を日本で開始した。同社の⾃動⾞機器事業部は、2021年3月にステルス状態から脱却したGoogle出身のスタートアップ企業Cartken(カートケン)と協力し、少数のCartken製配送ロボットを愛知県にあるショッピングモールに導入。店舗内や敷地屋外でフードデリバリーサービスを提供する。まずは同モール内のStarbucks(スターバックス)から商品の配達を行う。

関連記事:元Googleのエンジニアによる自動運転ロボットがマイアミで料理配達業務を開始

三菱電機によると、ショッピングモールの来店客はスターバックスのアプリを使ってロボットによる配達を選択でき、Cartkenのロボットがモールの内外に設置された配達ポイントのいずれかで、顧客に注文の品を届けるという。CartkenのCOO(最高執行責任者)兼共同創業者であるAnjali Jindal Naik(アンジャリ・ジンダル・ナイク)氏によると、この実証実験は1月11日から「イオンモール常滑」で行われ、2022年4月まで実施される予定で、今後は他の買い物客のためのカーブサイド・ピックアップに似たポーター・サービスに拡大していく計画だという。

今回のCartkenとの共同試験は、三菱電機にとって初となる配送ロボットの実証実験であり、日本における自律走行ロボット配送の市場を開拓しながら、この技術を使った他のユースケースを模索するのに役立つ。

「三菱電機は、Cartkenのロボットを使って、日本に新しいロボット配送市場を作りたいと考えています」と、三菱電機のモビリティイノベーション推進部を統括する藤田氏は語った。「これは我々にとってまったく新しい試みであり、この過程において、我々の知識、技術、さらには三菱のさまざまな事業部のお客様との関係を活用し、このプログラムの開発を成功させることで、この技術を使用できる新しい市場に拡大していくことができます」。

このパートナーシップの第一段階では、三菱はCartkenの技術の配給業者となるが、将来的には両社が協力して、三菱の将来のパートナーシップを支援するためのさらなる技術を開発していく予定だ。例えば、Cartkenのロボットがエレベーターと連携できるような設備技術の開発を検討していると、藤田氏は語る。

Cartkenは2021年、REEF Technology(リーフ・テクノロジー)と提携し、マイアミのダウンタウンで自動運転ロボットによるフードデリバリーを開始している。同社にとって今回の提携は、三菱の電気機器に関する専門知識を得られるだけでなく、このスタートアップ企業が日本においてプレゼンスを確立するためにも役立つはずだ。

Aeon Mall(イオンモール)で実証実験を始めるということも、その一助となるだろう。イオンはアジア最大級の小売企業で、数百カ所のショッピングモールのみならず、コンビニエンスストアやスーパーマーケットにまで小売ネットワークを広げている。

「イオンモールを選択した理由は、大規模な商業環境でロボットの成功を試すのに最適なエコシステムだからです」と、藤田氏は語った。「また、イオンモールでは、さまざまなユースケースを調査することもできます。より多くの来場者に配達サービスを体験してもらうために迅速にロボットを追加し、2022年中に規模を拡大することを目指しています」。

Cartkenのロボット「モデルC」が三菱電機に採用されたのは、屋内外の両方における安全性と信頼性が高く評価されたからだと、藤田氏は述べている。Cartkenによれば、同社のロボットはショッピングモールの内外を自律的に運行することができるが、すべてのロボットには遠隔監視システムが搭載されており、必要に応じて人間が操作できるようになっているという。

「これまでのところ、緊急の遠隔支援が必要な状況は数えるほどしかありません」と、ナイク氏は語る。「ロボットの代替ルートが必要になる新築工事などは、遠隔オペレーターが関与する例です。同様に、遠隔支援はセットアップの段階でも使用されます。これによってロボットはサービスエリアの地図を学習し、わずか数日で展開することが可能になります」。

最近では、Uber(ウーバー)のスピンアウト企業であるServe Robotics(サーブ・ロボティクス)が、同レベルの自律性を備えたロボットを発表した。同社によると、ジオフェンスで囲まれた特定の運用領域では、同社のロボットは完全な自律性を発揮できるという。Cartkenと同様、Serve Roboticのロボットでも、緊急時に備えて遠隔オペレーターが待機している。

関連記事:Serve Roboticsの新しい自律型歩道配達ロボットは遠隔オペレーターの助けも必要としない

画像クレジット:Cartken

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

マイナンバー特化のデジタルソリューションを提供するxIDが総額2億円調達、金融・保険領域でのサービスを加速

マイナンバーカードに特化したデジタルIDソリューション「xID」(Android版iOS版)を提供するxID(クロスアイディ)は1月19日、第三者割当増資による総額約2億円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、スカラ、セゾン・ベンチャーズ(クレディセゾンのCVC)、SOMPO Light Vortex(SOMPOホールディングスのデジタル事業子会社)。

デジタルIDソリューション「xID」は、ユーザー向けの「xIDアプリ」と、開発者向けのAPI based SaaS「xID API」からなる。xIDアプリについては、初回登録時にマイナンバーカードの署名用電子証明書をスマートフォンのNFCで読み取り、本人確認後IDを生成することでより手軽に本人認証や電子署名が可能になるというもの。

また同社は、金融・保険領域を中心として、マイナンバーカード・xIDアプリを利活用したサービスの推進・加速に向け、各企業と以下取り組みを主とした協業・提携を進め、この連携を強固なものとするため資本提携を行った。

各社との取り組み

  • スカラ:スカラグループでは、主要顧客である大手企業、自治体向けに数多くのデジタルプラットフォームを開発、提供している。今後様々な業界で本格化するオンラインでの本人確認・電子署名・電子契約において、マイナンバーカードと連携した「xIDアプリ」を活用した次世代のデジタルプラットフォームの企画・開発の協業を推進する
  • クレディセゾン:クレディセゾンが発行するクレジットカード申し込み時の本人確認手続きに、xIDのデジタルIDソリューションを導入。ペイメント領域・ファイナンス領域において、次世代デジタルIDを活用した様々な協業に取り組む
  • SOMPO Light Vortex:行政との連携によるパーソナルデータのデータ分析や活用推進、住民の利便性向上につながる非保険領域でのデジタルサービスの提供に取り組む

2012年5月設立のxIDは、「信用コストの低いデジタル社会を実現する」をミッションとするGovTech領域のスタートアップ企業。2020年4月より「マイナンバーカードを、スマートに。」をサービスミッションに掲げ、xIDアプリとxID APIの提供のほか、デジタルIDを活用した民間・行政向けシステム開発を事業として展開。2021年12月には、アプリの大幅なUI・UXの改善と、API機能をアップデートしたxIDバージョン4.0をリリース。マイナンバーカードの署名用電子証明書による電子署名機能の提供も開始した。

2022年1月現在、xIDは全国の200を超える自治体において電子申請サービスなどで利用されているという(無償トライアル期間中の自治体を含む)。

新規事業・イノベーションに必要なつながりを提供するCtoCマッチングサービスSpreadyが1.1億円のプレシリーズA調達

新規事業に必要な情報とのつながりを提供するプラットフォーム「Spready(個人向け企業向け)」を運営するSpreadyは1月20日、プレシリーズAラウンドとして、第三者割当増資による総額1億1000万円の資金調達を実施したことを発表した。引受先は、HRテック投資事業有限責任組合、ベルテクス・パートナーズ、Relic、NEWh、CRGインベストメント、およびエンジェル投資家2名など。累計資金調達額は1億8000万円となった。調達した資金は、人材採用、利用企業・ユーザーの獲得に向けたマーケティング費用にあてる予定。

2018年5月設立のSpreadyは、日本のイノベーションに必要な出会いをワンストップで提供できるプラットフォーム構築を目指すスタートアップ企業。

同社が提供する「Spready」は、新規事業を創出しようとする企業と、その対象領域について知見を持った人材などとのマッチングを行うサービスという。独自の特徴として、「CtoC」体裁であることが挙げられる。これは、利用する企業が「新規事業のテーマ」と「会いたい人」について掲載すると、登録個人ユーザーが「会いたい人」の条件に該当する自分の知人・友人などを探して紹介するというもの。大手企業による新規事業の情報を閲覧できることから、ビジネス感度の高い個人ユーザーが登録しているという。登録個人ユーザー数は4343名、またのべ283社が利用している(それぞれ、2022年1月20日現在)。

もう1つの特徴として、個人ユーザーが紹介を行った際のインセンティブとして、金銭報酬を設定していない点がある。その代わり、新商品や話題のサービスが試せる独自のリワードプログラムを用意している。