NFTをふるさと納税の返礼品に活用する取り組みの推進に向け札幌拠点の「あるやうむ」が2100万円のシード調達

あるやうむは12月17日、シードラウンドにおいて、総額2100万円の資金調達を実施したと発表した。引受先は、Skyland Ventures、林隆弘氏(HEROZ代表取締役Co-CEO)、佐藤崇氏(スマートアプリ創業者、エフルート創業者)。調達した資金は、ふるさと納税の返礼品にNFTを採用するソリューションを自治体に営業するための費用、NFTが返礼品となるポータルサイトの開発費用にあてる。

あるやうむによると、11月24日に「総務省告示百七十九号第五条第五号に沿うイラストのデータをNFT化してふるさと納税の返礼品としてよいか」という質問を総務省市町村税課に行ったところ、「そのイラストが総務省告示百七十九号第五条第五号に適合している場合は可能である」という回答を得たそうだ。

2020年11月設立のあるやうむは、「地域間格差の解消」をビジョンに掲げ、地方に眠る資源とNFTをつなげる北海道・札幌のスタートアップ企業。社名は「あるやうむ」は、アラビア語で「今日」という意味だという。

同社は、暗号資産やNFTへの関心・購買が強い方にふるさと納税の返礼品としてNFTを提供することで、自治体の税収増が見込めること、デジタルアートNFTの場合その自治体の観光資源をアートに盛り込むことで聖地巡礼需要を喚起し、交流人口の増加につなげられることなどを挙げている。

ふるさと納税を利用した「ふるさと神戸ダブル応援基金」が誕生、寄付金の2倍がコロナ禍で苦しむ事業者支援に

神戸市は5月8日、「ふるさと神戸ダブル応援基金」の創設を発表した。ふるさと納税制度を利用し、新型コロナウイルスの影響で業績が落ち込んでいる事業者を個人と神戸市が共同支援する取り組みだ。ふるさとチョイスのプラットフォームを利用し、寄付(ふるさと納税)を募る。

一般的なふるさと納税は、住民登録している自治体以外に寄付というかたちで納税することで、当該自治体から返礼品を受け取れるうえ、実際の住民税が減額されるというメリットがある。一方のふるさと神戸ダブル応援基金によるふるさと納税では、寄付金額と同額を神戸市が一般財源から支出して、事業者を支援するための基金とする。つまり個人や企業が10万円をふるさと納税すると、その倍の20万円が基金として蓄積されるわけだ。

蓄積された基金については、上図の8項目から使い道を指定できる。返礼品の受け取りも可能で、神戸市の全返礼品約170点の中から選べる。加えて神戸市は本日より、新型コロナウイルスの影響で売上が減少した事業者を対象に新規返礼品の公募も開始する。なお市外企業の場合、税の軽減効果が最大約9割となる、企業版ふるさと納税を使ってふるさと神戸ダブル応援基金へ参加することも可能だ。

神戸市では、神戸市立医療センター中央市民病院や介護施設などでクラスター感染が発生し、一時深刻な状態に陥っていたが、新型コロナウイルスの感染者数は4月25日から減少傾向が続いており、5月以降の感染者についてはすべて感染経路を追えているという。

また、4月26日に医療関係者の支援のために創設された「こうべ医療者応援ファンド」については、5月8日12時現在で1億9739万5528円が集まっていることも明らかになった。5月12日には、その使い道を決める第1回ファンド分配委員会を開催し、医療機関への分配が始まる予定だ。

新型コロナウイルス 関連アップデート

マクアケ、ふるさと納税型のクラウドファンディング「Makuakeガバメント」を開始

クラウドファンディングサービスを運営するマクアケは5月15日、地方自治体向けふるさと納税型クラウドファンディング「Makuakeガバメント」を開始すると発表した。

地方自治体の活性化を目的として2008年度から始まった「ふるさと納税」。地方自治体に寄付をすることで、寄付金の一部を所得税や住民税から控除できたり、地域の特産品をお礼としてもらえることなどが特徴だ。しかし、実際には寄付金の使い道ではなく返礼品ばかりが注目されてしまい、自治体のあいだで行き過ぎた返礼品競争が起きてしまうなどの問題が指摘されていた。

そのような背景のなか、マクアケは返礼品ではなく寄付金の使い道にフォーカスしたふるさと納税を目指し、Makuakeガバメントを開始した。

Makuakeガバメントで自治体を支援するユーザーには、通常のふるさと納税と同じく返礼品が贈られるほか、寄付金額の一部が所得税および住民税から控除される。最大の特徴は、Makuakeガバメントでは通常のクラウドファンディングのように、サイト上にあげられたプロジェクト毎に寄付できることだ。そのため、自分が寄付したお金の使い道を明確に知ることができる。

これまでにも、自治体が抱える問題を解決する手法としてクラウドファンディングに着目する例はあり、各自治体が独自にクラウドファンディングを立ち上げる「ガバメントクラウドファンディング」という言葉も生まれた。

しかし、すべての自治体が必ずしもPRやマーケティングに長けているわけではなく、結局は返礼品の魅力を前面に打ち出さざるを得ないという例もあったようだ。そのため、マクアケがこれまでに培ったPR面でのノウハウを自治体が活用できることも、本サービスの魅力の1つだとMakuke取締役の坊垣佳奈氏は話す。

Makuakeガバメントは本日よりサービスリリース。現時点で予定されているプロジェクトは以下の4つだ。坊垣氏によれば、それぞれ数百万円規模がゴールとして設定される見込みだという。

  • 岡山県西粟倉村:河川環境の再生に関するプロジェクト(6月末開始予定)
  • 京都府宇治市:宇治橋通り商店街の活性化に関するプロジェクト(6月初旬開始予定)
  • 北海道下川町:スキージャンプ選手の育成に関するプロジェクト(5月中開始予定)
  • 北海道紋別市:「オホーツクとっかりセンター」の施設改修に関するプロジェクト(6月中開始予定)

マクアケ取締役の坊垣佳奈氏

実家に帰った気分になれる「バーチャン・リアリティ」は、未来の食事のあり方なのかもしれない

自分の作った食事や買ってきたご飯を狭いワンルームで細々と食べる。一人暮らしで、一番寂しいのは食事の時間ではないだろうか。田舎の大家族とみんなでわいわいしながら美味しく食事したいと思う日もある。今回、南あわじ市がふるさと納税のプローモーションの一環としてリリースした「バーチャン・リアリティ」は、まさにそんな体験が味わえるVR動画だ。

バーチャン・リアリティ」ではその名が示す通り、おばあちゃんが登場し、自慢の手料理をふるまってくれる。ただ、このVR体験を最大限楽しむためには、動画と同じ料理を食べながら、VRを見るのが一番だ。南あわじ市は料理のレシピを公開していて、ふるさと納税をした人にご当地の新鮮な食材を届けている。その食材で動画と同じ料理を作り、VRを楽しむことができるのだ。南あわじ市はこのVRで田舎暮らしの魅力を伝え、ふるさと納税者に訴求することを目指している。

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食事を一人で食べる「孤食」は、栄養バランスが偏りがちになり、楽しくもなく、心身ともに悪影響のある問題でもある。VRは孤食問題を解決するのに効果的と名古屋大学大学院の情報科学研究科博士、中田龍三郎氏はいう。中田氏は今回のプレスリリースに以下のようにコメントを寄せている。

「一人で食事をする時に鏡を見ながら食べると、よりおいしく感じることが実験で確かめられました。実際に家族や友人と食事をしていなくても、“誰かと一緒に食べている”と感じることで疑似的な共食によっておいしさが増すと思われます。バーチャルリアリティによる体験でも、鏡の場合と同じ効果を得られると考えられます」。

 

ただ、実際やってみようとすると視野が半分以上ふさがる上、簡易型のVRビューアーだと片手も使えない。VR動画を見るとおばあちゃんが話しかけてくれて確かにほのぼのするが、VR見ながらの食事は今のところちょっと難しそうだ。

ちなみに、海外でもインターネットを介して食事を共有する体験がにわかに注目を集めている。ゲームストリーミングサービスTwitchでは、ユーザーが自分の食事の様子を配信する「ソーシャル・イーティング」の専用カテゴリーがある。これは韓国発祥の文化で、配信するユーザーも視聴するユーザーもお互い食事をしながら、チャットしたりしてコミュニケーションを楽しんでいるのだとTwitchは説明している。

そう考えると、VRで遠隔の人と食事する未来が来るのもそう遠くないのかもしれない。