理化学研究所、機械学習・最適制御技術により人の動作意図を推定し運動を精度よく支援する装着型アシストロボット

理化学研究所、機械学習・最適制御技術により人の動作意図を推定し運動を精度よく支援する装着型アシストロボット

開発した装着型アシストロボット(黒の部分)をマネキンの両足に装着

理化学研究所情報統合本部ガーディアンロボットプロジェクト人間機械協調研究チーム(古川淳一朗氏、森本淳氏)は2月15日、膝の関節に装着する軽量な「装着型アシストロボット」を開発した。機械学習により装着者の動作の意図を推定して、適切な運動支援を行うというものだ。

カーボン樹脂のフレームに空気圧人工筋アクチュエーターを内蔵した、片足わずか810gという軽量なアシストロボットだが、装着者の意図を推定することにより、様々な身体の動きに対応して、適切に目的の動作だけを支援できるようになっている。例えば、椅子に座った状態から立ち上がる場合、従来の方法でも立ち上がる動作を支援できたが、腰を浮かして遠くのものを取ろうとしたり、座り直したりといった「紛らわしい」動作の場合も、立ち上がりと判断して作動してしまう可能性がある。そこで理化学研究所は、様々な動きの中から、いくつかの動きだけを選択して支援するアルゴリズムを提案した。

機械学習では、学習の手本となるラベルを使う。たとえば、立ち座り動作のみを支援するロボットの場合は、座った状態のラベルと、立ち上がろうとして体幹が傾き始め、ロボットの支援が必要になる状態に「立位動作」とラベルを付けて学習させればよい。ただし、これでは「紛らわしい」動作のときもロボットが作動してしまう恐れがある。それを避けるには、あらゆる動作に正確なラベル付けをしなければならないが、それは不可能だ。できるだけ少ないラベルで正確な推定を行う必要がある。

理化学研究所は、立ち上がりの動作にのみラベルを付け、その他の動作にはラベルを付けずに学習させる方法をとった。そして、機械学習を使い、筋活動と関節運動のセンサー信号から支援対象の動作意図を精度よく推定する技術と、対象動作に対して個人に合わせた適切な量で支援する制御の法則(制御則)を導き出す「最適制御技術」を組み合わせて、提案アルゴリズムを実現させた。

理化学研究所、機械学習・最適制御技術により人の動作意図を推定し運動を精度よく支援する装着型アシストロボット

装着者の動作意図を推定し適切な運動を支援するアルゴリズムの概要。PU-ラーニング(Positive and Unlabeled learning)で構築された動作分類(PU-分類器)から適切な制御戦略を選択する。支援対象の動作に関しては、最適制御技術iLQG(iterative Linear-Quadratic-Gaussian)を用いて制御戦略を算出する。装着者の動作意図がポジティブと推定された場合は、支援対象動作に対する「πtarget」でロボットを空気弁コントローラーにより駆動させる。ポジティブではないと推定された場合は、装着者の動きを妨げないようにロボットの重さを常に打ち消す「πother」で駆動させる

数名の被験者の協力で、このシステムの動作支援実験を行った。支援対象をイスからの「立ち上がり」とし、その他「脚を組む」「少し離れた物を手を伸ばして取る」「座り直す」という動作を想定し、ロボットの装着者から取得した筋活動と関節角度のデータに基づき、提案アルゴリズムでロボットを駆動させた。その結果、立ち上がりには100%の確率で支援動作の制御則が選択され、その他の動作では83.4%の確率で支援対象以外の制御則が選択された。

また、ロボットが装着者の動作を妨げたかを、ロボットの軌道と本来の関節の軌道との誤差で比較したところ、従来手法に比べて提案方法では誤差が小さいこともわかった。これらの結果から、理化学研究所が提案した手法は「精度よく装着者の動作意図を推定」していることがわかったとのことだ。このアルゴリズムを使えば、「一部のデータに対してだけ分類情報が整理されている状況」でも適切に運動を支援できるため、ウェアラブルセンサーが普及して多様な運動データが収集できるようになれば、ロボットによるさらなる支援技術に貢献できると理化学研究所は話している。

車いすユーザーや運動障害を持つ人々の自立歩行を支援する外骨格ロボットメーカー「Wandercraft」

Wandercraft(ワンダークラフト)は2012年、車いすユーザーのモビリティを向上させることを目指して設立された。同社のソリューションは、ロボットエクソスケルトン(外骨格)によってもたらされ、着用者にロボットの助けを借りて歩く能力を提供できる。2019年、パリに拠点をおく同社は、12の自由度を持ち、歩行アルゴリズムに依存してユーザーの足取りを決定する自己バランス外骨格「Atalante」を発表した。

米国時間1月19日、同社は、これまでに調達した3050万ドル(約34億8000万円)の倍以上となる4500万ドル(約51億3500万円)のシリーズCをクローズしたと発表した。今回のラウンドは、既存の投資家であるBpifranceに加え、米国を拠点とするQuadrant Managementが主導した。特にQuadrantの参加は、WandercraftがAtalanteを欧州だけでなく、米国にも展開することになるという点で注目される。

同社のMatthieu Masselin(マチュー・マセリン)CEOは、リリースの中で次のように述べている。「当社の開発プログラムを進めるために、米国と欧州から世界トップクラスの投資家を引きつけることができ、非常に興奮しています。患者、医療関係者、ディープテックコミュニティの支援を得て、Wandercraftのチームは、リハビリケアを向上させる独自の技術を生み出しました。近い将来、車いすに乗っている人々が自立性を取り戻し、日々の健康を向上させることを可能にするでしょう」。

米国には、ReWalk Robotics、Ekso、SuitX、Sarcosなど、名の知れた外骨格企業で市場が混雑しており、これらの企業はこれまでに多額の資金を調達し、注目度の高いパートナーシップを発表している。しかし、Wandercraftが他と異なる点のひとつは、競合他社の多くが力仕事をする労働者や軍事用途を対象としているのに対し、ユーザーのモビリティーを重視していることだ。

この場合それは、病院やその他の医療機関との提携の可能性を意味する。

画像クレジット:Wandercraft

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

German Bionicが第5世代のパワースーツ「Cray X」を発表、持ち上げと歩行の両方を支援可能に

German Bionic(ジャーマン・バイオニック)は2020年末、Samsung Catalyst Fund(サムスン・カタリスト・ファンド)が共同主導したシリーズAラウンドで2000万ドル(約22億7000万円)を調達したことを発表した。サムスンが独自にロボティクス外骨格技術を披露していることを考えると、この提携は不思議に思えた。筆者は数年前のCESで、サムスンの「GEMS(Gait Enhancing and Motivation System、歩行の強化と動機付けシステム)」を試したことがあるが、機能は限られているものの、歩行補助には十分な効果があった。

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もちろん、サムスンのロボティックスに対する野望をどれだけ真剣に受け止めればいいのか、全面的に明らかになっているわけではない。これまでのところ、同社の製品は主にショーのために作られているように見える。その一方で、German Bionicは以前からこの分野に取り組んできた。実際に同社はその外骨格パワースーツ「Cray X(クレイ・エックス)」の第5世代を発表したばかりで、数週間後に開催される来年のCESで展示されることになっている。

2022年初頭より出荷開始が予定されているこのシステムは、Hardware-as-a-Service(サービスとしてのハードウェア)のサブスクリプションモデルとして提供される。料金は月額499ドル(5万7000円)から。とはいえ、家の中で家具を動かすためにこのシステムを借りる人はいないだろう。

画像クレジット:German Bionic

この新モデルでは、1回の持ち上げ時に最大約30㎏の支援が可能だ。さらに、歩行支援機能も追加されている。これはCray Xシリーズ初のことであり、通常は別々の装置に分かれている支援機能が組み合わされている。これにより、第5世代のCray Xは「荷物をaからbに移動させる際に、脚を前方に優しく押し出すことで、荷物の持ち上げと歩行の両方を行う作業者の早期疲労を軽減し、エネルギーレベルを維持することができます」と、同社では述べている。

新モデルのCray XはIP54の防塵・防滴性能を備え、継続的なサポートのためにホットスワップ可能なバッテリーが新たに採用された。この分野ではGerman Bionicだけでなく、大小さまざまな企業が、人間とロボット作業者の境界線を曖昧にするために、肉体的に過酷な労働を機械的に支援する仕組みに取り組んでいる。しかし、German Bionicは、Ikea(イケア)やBMWをはじめとする企業からの多大な支持を受けている。

画像クレジット:German Bionic

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ドイツの義肢装具メーカーOttobockが外骨格ロボットスーツのSuitXを買収へ

ドイツに本社をおく医療機器メーカーOttobock(オットーボック)は、ベイエリアを拠点とする外骨格スタートアップのSuitXを買収する契約を締結したと米国時間11月2日に発表した。今回の買収は、義肢・装具とともに独自の外骨格を製造しているOttobockにとって、理にかなったものだ。

SuitXは、カリフォルニア大学バークレー校の機械工学教授であるHomayoon Kazerooni(ホマユーン・カゼローニ)博士が設立した、バークレーロボティクスおよび人間工学研究所のスピンアウトベンチャーだ。同社を設立し、2012年にCEOに就任する前、カゼローニ教授は2005年にもEkso Bionicsを設立している。その会社は2014年に上場した。

OttobockとSuitXは同じカテゴリーで、作業支援と健康管理という2つの異なる目的のために設計されたロボット外骨格を製造している。SuitXは現在、3種類の作業用外骨格(腰、肩、脚)と、歩行補助用の「Phoenix」、医療スタッフが重い鉛エプロンを着用する際のストレスを軽減する「ShieldX」という2種類の医療関連システムを製造している。また、最近では「Boost Knee」と呼ばれるロボット膝装具の試験を開始した。

カゼローニ教授とOttobockのサミュエル・ライマー氏(画像クレジット:SuitX)

カゼローニ教授は、今回の発表に関連したリリースでこう述べている。「私は今、我々の人生を豊かにする医療用および産業用外骨格製品をグローバルに提供する立場に置かれており、大変幸運と感じています。この一歩は、SuitXだけでなく、世界中の人類のために起業家精神を最大限に育むカリフォルニア大学バークレー校にとっても成功だといえます。QOL(生活の質)の向上のために、Ottobockとともに我々の技術を国際的なコミュニティに提供することを楽しみにしています」。

Ottobockは、頭上での作業時に首、腰、肩をサポートするように設計されたPaexo Shoulderなどの外骨格を自社で製造している。外骨格デバイス(エクソスケルトン)は、2021年初めにSPAC経由で上場したSarcosの製品を含め、最近ホットな話題となっている。

今回の取引では、OttobockがSuitXの株式を100%取得する。なお、買収条件の詳細については公表されていない。

画像クレジット:Ottobock

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ルービックキューブロボは終わったがPepperは死なず、先週のロボティクスまとめ

思わず二度見してしまった。1億ドル(約110億円)というのはいずれにしても大きな数字だが、5600万ドル(約61億8000万円)を調達したラウンドから2カ月半しか経っていないことを考えると途轍もない。少なくとも、Path Robotics(パス・ロボティクス)が、口でいうだけでなく実際に資金を投入する準備ができていることは確かだ。そして、Tiger Global(タイガー・グローバル)が、この溶接ロボット企業を気に入っているらしいことも。

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この「先買」シリーズCラウンドで、同社は総資金額が1億7100万ドル(約189億円)となり、最も資金力のある建築ロボット企業のトップに躍り出たことになる。だが、そこにはもちろん、かなりの余地がある。世界の建設市場は年間で数十兆ドル(数千兆円)規模と言われている。そして、この業界の美点の1つは、攻めることができる側面がどれだけ多いかということだ。

画像クレジット:Path Robotics

つまり、Pathのこれほどの資金調達は、溶接に留まらない野望を示しているということだ。とはいえ、溶接業では2024年までに米国だけで約40万人の労働力が不足すると言われていることを考えると、最初に溶接のロボット化から始めるのは良い判断と言えるだろう。Tiger GlobalのパートナーであるGriffin Schroeder(グリフィン・シュローダー)氏は、その幕を少しだけ引いて次のように述べている。

コンピュータービジョンと独自のAIソフトウェアを使ったPathの革新的なアプローチにより、ロボットはそれぞれ異なる溶接プロジェクトの課題を感知、理解、適応することができます。この画期的な技術は、溶接のみならず、さまざまな用途や製品に応用でき、顧客に総合的なサービスを提供することが可能であると、我々は考えています。

スタートアップ企業が、早い時期からあまりにも多くのことを引き受けてしまうことには危険がともなう。たとえPathのような資金力のある企業であっても。

画像クレジット:ADUSA Distribution

Verve Motion(ヴァーヴ・モーション)の資金調達ラウンドは、先週のラウンドアップ掲載にぎりぎり間に合わなかった。1億ドル(約110億円)規模のラウンドを主導するのは大変なことだが、1500万ドル(約16億5000万円)だって決して馬鹿にできる金額ではない。ハーバード大学のヴィース研究所(Wyss Institute)に属するConor Walsh(コナー・ウォルシュ)博士の研究室と、同大学のJohn A. Paulson School of Engineering and Applied Sciences(ジョン・A・ポールソン工学部および応用科学部)で行われている非常に興味深い研究から生まれたVerve Motionは、いわゆるパワードスーツやエクソスーツと呼ばれる筋力強化スーツをてがけている数多いスタートアップ企業の1つである。

関連記事:食料品店従業員の腰を守る外骨格のパイロット試験を経てVerve Motionが約16.5億円調達

この技術には、移動に問題を抱える人々とブルーカラー労働力という2つの需要層がある。Verveは、少なくとも現在のところは、後者をターゲットにしている。このソフトなエクソスーツは、荷物などを繰り返し持ち上げるような作業を行う職場で、負傷を減らすことを目的として設計されている。率直に言ってこのスーツは「退屈で、汚くて、危険」な業務の革新に非常に適している。

人工知能を研究する非営利団体のOpenAI(オープンエーアイ)からは、ロボット工学チームをひっそりと解散させたという、あまり楽しくないニュースも聞こえてきた。この動きは2020年10月から見られたものの、Venture Beat(ベンチャー・ビート)が米国時間7月16日にそれを報じた。OpenAIのロボット工学チームは、ルービックキューブを解くロボットハンドでよく知られていた。それは魅力的なプロジェクトだったが、どうやら行き詰まってしまったようだ。広報担当者は以下のように述べている。

私たちは、ルービックキューブプロジェクトやその他の取り組みを通じて、強化学習の最先端を進んできましたが、2020年10月、これ以上はロボット工学の研究を続行することはせず、チームを他のプロジェクトに集中させる決定を下しました。その理由は、AIとその能力が急速に進歩しているため、人間のフィードバックをともなう強化学習など、他のアプローチの方が強化学習の研究をより早く進めることができると考えたからです。

画像クレジット:Dick Thomas Johnson Flickr

Pepper(ペッパー)の死を伝える報道は、かつてMark Twain(マーク・トウェイン)が言った「新聞で、唯一信頼に足る事実が含まれているのは広告だけだ」という言葉を思い出させた。それは誇張したものではないかもしれないが、少なくとも公式には否定されている。

とはいえ、ソフトバンクのロボット事業の顔が、同社の期待していたほど成果を上げていないことは依然として明らかであり、少なくとも、同社は振り出しに戻すことに決めている。

Softbank Robotics(ソフトバンクロボティクス)の蓮実一隆CMOは、看板を持った人型ロボットの販売を練り直して継続するという話に加えて「私たちは5年後もPepperを販売しているでしょう」とReuters(ロイター)に語った。これがどういう意味であるかを判断することは難しい。Pepperは、ソフトバンクが買収したフランスのAldebaran(アルデバラン)という企業に由来する確かな血統を持つにもかかわらず、この種のものとしては、特に実用的なロボットではなかった。

少なくとも、ソフトバンクロボティクスでは、デザインの変更などを検討しているようだ。しかし、それだけでは大きな変化は起こりそうもない。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Path RoboticsVerve Motion外骨格倉庫OpenAISoftbank RoboticsPepper

画像クレジット:OpenAI

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

食料品店従業員の腰を守る外骨格のパイロット試験を経てVerve Motionが約16.5億円調達

ここ数年、エクソスケルトン(外骨格) / エクソスーツのカテゴリーが盛り上がっている。これは実に理に適っていると思う。2つの巨大な、そして劇的に異なる潜在的な顧客層があるからだ。1つは、ウェアラブルの支援によってメリットを得られる職種。もう1つは、このような技術が非常に役立つ可能性のある、モビリティの問題を抱える人々だ。

ハーバード大学のヴィース研究所(Wyss Institute for Biologically Inspired Engineering)と工学応用科学部に所属するConor Walsh(コナー・ウォルシュ)博士の研究室からスピンアウトしたチームによって2020年に設立されたVerve Motionは、現在のところ前者をターゲットにしている。労働集約的な仕事がしばしば負傷につながることを理解するのにたくさんの統計は必要ないかもしれないが、ここでは同スタートアップのサイトから3つほどご紹介する。

  • 連邦労働統計局によると、米国の職場では毎年100万件の背部傷害が発生している
  • 米国のBone and Joint Initiativeによると、背部傷害による労働損失日数は毎年2億6千万日以上にのぼる
  • 「Liberty Mutual Workplace Index 2018」レポートによると、これは米国の事業者にとって年間140億ドル(約1兆5400億円)の直接コストとなっている

画像クレジット:ADUSA Distribution

人々の良識に訴えられないのであれば、せめて彼らの財布に訴えることは可能なはずだ。いずれにしてもVerve Motionは、シードラウンドと、大手食料品流通会社ADUSA(Ahold Delhaize)での試験運用の成功を受けて、新たな資金調達を発表した。シードの調達はパンデミックの最中、フードサプライチェーンで働く多くのエッセンシャルワーカーが日常的に肉体的限界に追い込まれていた時に行われた。

Construct Capitalが主導した今回のシリーズAでは、Founder Collective、Pillar VC、Safar Partners、OUPなどの既存投資家が参加し、同社は1500万ドル(約16億5000万円)の資金を調達した。

共同創業者兼CEOのIgnacio Galiana(イグナシオ・ガリアナ)氏は、リリースで次のように述べている。「今回の新たな資金調達は、当社のソリューションの継続的な開発を促進し、製品に対する需要の高まりに対応するため事業規模を拡大して、これを最も必要としている労働者の方々に製品を提供するためのものです。新規および既存の優れた投資家グループの支援に感謝しています。また、未来の産業労働者のためのソリューションを創造するために、Construct Capitalを迎えることができてうれしく思います」。

Verveの最初の製品「SafeLift」は着用者の動きに適応する布ベースのソフトなエクソスーツで、腰にかかる負担を最大30~40%軽減することができる。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:エクソスケルトンVerve Motion資金調達倉庫

画像クレジット:ADUSA Distribution

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

ヒザを痛めた人用のスマート装具をRoam Roboticsが開発

ロボットの外骨格を作っている企業はとても多い。むしろそれは、この分野のもっとも活気あるカテゴリーだ。それには理由がある。この種の技術には、人間の仕事や動きや機能再生努力の未来に重要な影響を及ぼす力がある。

このカテゴリーにはまた、驚くほど多種類のソリューションがあり、まるでSFのようなSarcosもあれば、他方にはRoam Roboticsがある。Roamのソリューションは実は、ウェアラブルをウェアラブルロボットに仕立てている。つまり具体的には、同社はロボット的な補助装具を金属やプラスチックでなくファブリックから作る。

そうすると結果的にはもっと工業的なソリューションの強みの一部を失うことになるが、日常的利用により適しているとも言える。だからこそ、ロボットのスマートニー(コンピューター内蔵のスマートヒザ)による整形術が、極めて理に適っているといえるようになる。この製品は最近、Class 1の医療器具としてFDAに承認されたが、AIを利用する適応化技術により装着者の動きを関知して、それに合わせて自分を調整する。

画像クレジット:Roam Robotics

共同創業者でCEOのTim Swift(ティム・スウィフト)氏が、ニュースと同時に出た発表声明で次のように述べている。「Roamは製品やサービスがまだほとんど発達していない市場に奉仕しています。地球の人口の20%ほどが、体の動きに不自由があり、医学の進歩で人間の寿命が長くなるとその数は増える一方です。ウェアラブルロボットへの弊社のアプローチは人体の動きと完全に滑らかにフィットし、人びとにより健康で幸せで活動的な人生を届けることができ、物理的な制約に邪魔されることがありません」。

この製品は同社のスキーヤー用や軍用製品の仲間入りをし、階段の昇降や、坐った姿勢から立ち上がるなどの動きを検出する埋め込みセンサーを利用している。他に電源装置と、運動をアシストするための動きを作り出すエアーコンプレッサーが使われている。

この装置は予約受付中で、発売は2021年夏の終わり頃になる。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:Roam Robotics外骨格

画像クレジット:Roam Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Hiroshi Iwatani)

米海軍やデルタ航空の「着るロボット」を作る外骨格パワードスーツのSarcosがSPAC合併計画を発表

VCの世界がこのところSPACにとりつかれているのは周知の事実だが、Berkshire-Greyのような特筆すべき例外を除いて、ロボティクスにおいてはこの逆合併手法はこれまで大きな推進力にはなっていなかった。しかし米国時間4月6日朝、ユタ州に本拠を置くSarcos Robotics(サーコス・ロボティクス)は、Rotor Acquisition Corp.との合併によりSPACの時流に飛び乗る計画を発表した。

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この取引により、ロボットエクソスケルトン(外骨格)メーカーと白紙小切手会社の合計企業価値は13億ドル(約1427億円)になる可能性があり、さらに2億8100万ドル(約308億5000万円)のアーンアウトが見込まれる。Sarcosはもちろん、現在、ロボット外骨格のカテゴリーを開拓している数多くの企業の1つだ。James Cameron(ジェームズ・キャメロン)風のヘビーデューティーなデザイン言語以外に、この会社が他社と一線を画している理由は何だろうか?

パートナーシップは常に大きなモチベーションになる。Sarcosは2020年のCESで、かなり大きな提携パートナーを確保していた。Sarcosは同イベントで、デルタ航空の大規模な技術プッシュの中心にあった。

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デルタ航空のCEOであるEd Bastian(エド・バスティアン)氏は、6日の発表の中で次のように述べた。「デルタ航空の従業員は、我々の成功を支える重要な要素です。当社は、より健康で安全なチームのために、労働災害を減らすだけでなく、従業員の多様性を促進し、寿命を向上させることに尽力しています。Sarcosの可能性に対する私の熱意は、(2020年に提携を結んで)以来高まるばかりです。当社はSarcosと緊密に協力して、日常のヒーローをスーパーヒーローに変え、彼らの仕事をこれまで以上に安全で簡単なものにしていきます」。

2020年当時、デルタはSarcosと提携してこのエクソスケルトンをスタッフの間で試験的に導入すると発表した。その際Sarcosは、この技術を使うことにより200ポンド(約90kg)の荷物を最長8時間、着用者を疲れさせることなく持ち上げられると述べている。これは、ウェアラブルロボットに対するSarcosのより産業的なアプローチに沿ったものだ。

2020年末、同社は「Guardian XO」の商品化に向けて4000万ドル(約44億円)の資金調達を発表した。本日のリリースによれば、2022年半ばの時点で同システムを納入し、その次には遠隔操作型の「Guardian XT」を発売する予定だという。

軍事資金がロボット産業の大きな原動力であり続ける中、2020年10月、Sarcosは米海軍から補助金を受け、XOシステムの遠隔操作版を製造することになった。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:Sarcos外骨格SPAC米海軍デルタ航空

画像クレジット:Sarcos Robotics

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

外骨格と義肢の環境適応をカメラとAIで支援する研究

カナダのWaterloo(ウォータールー)大学の研究者たちは、カメラとAI(人工知能)を活用して、より自然な人間の動きを実現する義肢と外骨格の研究を紹介している。ExoNetプロジェクトでは、ウェアラブルカメラで撮影した映像をディープラーニングAIで処理することで、人間が環境に適応して動きを調整する能力を模倣する。

このプロジェクトは、現在のスマートフォンのアプリやその他の外部コントローラを備えたシステムでは提供できないより自然な動きをその場で実現しようとする試みだ。

「それは不便で認知的に難しいケースがあります。新しい運動をしたいときには停止してスマートフォンを取り出し、希望のモードを選択しなければなりません」と、ウォータールー大学の号取得者であるBrocoslaw Laschowski(ブロコスロー・ラショフスキー)博士は研究に関連したリリースで述べている。

今回の研究では、主にロボットの外骨格に焦点を当てている。ロボット外骨格は、運動機能が低下した人を支援するためにさまざまな企業が開発している。ExoNetのシステムはより自然な運動を実現するために、最終的には装着者による外部制御の必要性を排除することが期待されている。

もちろん、まだやるべきことはたくさんある。当然のことながら、システムは平坦な地形でのナビゲーションは容易だ。次のステップでは階段や障害物など、移動が制限されている環境に適応する。システムの最終バージョンはそのような環境を予測し、適応できるシステムにしたいと考えている。

「私たちの制御アプローチは、必ずしも人間の思考を必要としません」とラショフスキー氏は付け加えた。「自律走行車のように、私たちは自力で歩く自律外骨格を設計しています」。

課題は他にもある。1つはバッテリーの問題だ。研究チームは、装着者の動きにより充電できるシステムを実験することで、駆動時間の向上を目指している。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:外骨格ディープラーニング

画像クレジット:Bloomberg/ Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

外骨格ロボットは歩行能力と重作業補助の未来を約束する

この数年で、ロボットエクソスケルトン(外骨格)技術の能力が格段に向上した。それも十分に納得できる。第一に、これが生活の向上に役立つと初めて実感できた希有なテクノロジーであることが挙げられる。私はこれまで、数社のデモンストレーションを見学してきたが、数年ぶりに部屋の端から端まで歩けた人を見て、横に立っていたその人の伴侶が涙するといった光景を目にするにつけ、正直、息を呑む。

第二に、このテクノロジーには2つの際立った使用事例があることだ。1つは前述の移動能力。完全麻痺の人や歩行障害者を介助して移動するときの助けになる。もう1つは、重い物を持ち上げたり、長時間立ったままでいるときの体の負荷をエクソスケルトンが大幅に軽減してくれることだ。そのため、Esko Bionic(エスコ・バイオニクス)など多くの企業は、それらに別々に対応するために部門を2つに分けている。

つまりこれは、成長するまでにまだ数年かかると思われるが、大きな潜在市場だ。そんな事情から、ここでは大まかな予測しかお話できないのだが、この分野には小さな企業が参入し、実のあるビジネスを開拓できる余地が十分にあると私は信じている。

だが大手企業が参入してきたとしても、私は驚かない。それは、ロボティクス分野にお墨つきをもらうには良い方法だからだ。今週開催されたCES 2021に登場したSamsung(サムスン)のGEMSは、それほど多くの発表時間は割かなかったものの、間違いなく最大級の製品だろう。これは2年前のCESでデビューし、私たちも実際に試すことができた。発表された内容は、主にバッテリーなどのハードウェアの進化と、間もなく始まる臨床試験に関するものだった。製品を送り込む先として、医療と医療関連の分野は欠かせない。

しかし今週のCESで発表されたSamsungのロボティクス技術は、どれを見ても同社の本気度を判断する決め手には、ほとんどなっていない。2020年のCESでは「没入型のトレーニング体験」の一環としてわずかに顔を出した程度だった。

画像クレジット:Archelis

もっと小規模な企業が、魅力的な製品を披露していた。一番に思い浮かぶのが、日本語で「歩けるイス」から命名したArchelisFXを展示した日本のArchelis(アルケリス)だ。この装置は、さまざまなシナリオを想定してデザインされている。腰痛のある人や外科手術を受けたばかりの人なども、その範疇に入る。レンタルもあるが、45万円で購入することもできると同社は話している。

全体として、2021年のバーチャルCESに登場したエクソスケルトンは、どちらかといえば移動に重点が置かれていた。その証拠に、2020年のCESでデルタ航空との提携を発表したSarcos Robotics(サーコス・ロボティクス)は欠席だった。2020年9月、同社はこの取り組みに4000万ドル(約42億円)のラウンドで資金調達を果たしている。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:外骨格CES 2021

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:金井哲夫)

力仕事をサポートする外骨格テクノロジーのGerman Bionicが2000万ドルを調達、サムスンが主導

外骨格テクノロジーは、人間に取って代わる機械を作るのではなく、身に着けた人間の能力を何倍にも高めるハードウェアを作る、ロボット工学の世界で最も興味深い開発の1つだ。産業および物理的な応用を目的とした外骨格ロボットを設計しているスタートアップ、German Bionic(ジャーマン・バイオニック)は今日、その将来性を明確にする資金調達ラウンドを発表した。同社のCray X ロボットは、重いものを持ち上げて作業する人間にパワー、精度、安全性を提供してサポートする「ネットワークに接続した世界初の産業用外骨格ロボット」だという。

ドイツのアウクスブルクに拠点を置く同社は、2000万ドル(約20億7000万円)の資金調達を達成した。この資金は、同社の事業を継続し、外骨格ロボットのハードウェア技術と、ハードウェアを最適化し、より優れた機能の「学習」を支援するクラウドベースのソフトウェアプラットフォームであるGerman Bionic IOの技術を構築し続けるために使われる。

Cray Xは現在、1度の持ち上げ動作で最大30kgまでサポートすることができるという。

ジャーマン・バイオニックのCEOであるArmin G. Schmidt(アルミン・G・シュミット)氏は声明の中で「当社は人間の動作とIIoT(産業IoT)を組み合わせた画期的なロボット技術により、すぐに利用できる持続可能な方法で、現場作業員を文字通り背後から増強します。このテクノロジーが生産性と作業効率を向上させることは、測定可能なデータによって実証されています。スマート・ヒューマン・マシン・システムの市場は巨大であり、当社は今、将来的に大きな市場シェアを獲得し、多くの人々の仕事と生活を大幅に改善するために最適な位置に立っています」と述べている。

シリーズAはハードウェア大手の戦略的投資部門であるSamsung Catalyst Fund(サムスン・カタリスト・ファンド)とMIG AGが共同でリードした。MIG AGは、初めてグローバルに展開した新型コロナウイルスワクチンを開発した画期的な企業BioNtech(バイオエヌテック)を当初支援した投資会社の1つであるドイツの投資会社だ。

Storm Ventures(ストーム・ベンチャーズ)、Benhamou Global Ventures(ベナムー・グローバル・ベンチャーズ)(Palm(パーム)の創業者兼CEOであり、それ以前は3com(スリーコム)のCEOを務めたEric Benhamou(エリック・ベナムー)氏が設立し率いている)の他、IT Farm(アイティーファーム)も参加している。過去にジャーマン・バイオニックが調達したのは、アイティーファーム、Atlantic Labs(アトランティック・ラブス)、個人投資家が参加したシードファンディングの350万ドルのみにとどまっていた。

自動化とクラウド技術が労働現場を席巻している最中という非常に興味深いタイミングで、ジャーマン・バイオニックが注目を集めている。次世代の産業労働について語るとき、一般には、自動化と生産の様々な段階で人間に取って代わるロボットに注目が向けられる。

しかし同時に、異なるアイデアに取り組んでいるロボット技術者もいる。人間そっくりでありながら、認知やすべての動作の面で人間より優れたロボットを作れるようになるまでは、まだかなりの時間がかかるだろう。そのため、実際の労働者に取って代わるロボットではなく、人間の信頼性が高く細やかな専門知識を維持しつつ人間を補強するハードウェアを作ろうというアイデアだ。

COVID-19の感染拡大により、産業界における自動化の議論はここ最近より緊急性を帯びたものとなっている。工場はアウトブレイクが多い場所であり、ウイルスの拡散を減らすために物理的な接触や近接を減らす傾向にあるからだ。

外骨格ロボットはCOVID-19のこの側面には対処していない。たとえ外骨格ロボットを使用した結果必要なマンパワーが減ったとしても、結局のところ人間がそれを身につけて作業する必要があることには変わりはない。しかし、一般的に自動化に注目が集まっていたことから外骨格ロボットを使用する機会への関心が高まっている。

パンデミックを度外視したとしても、あらゆる状況で人間に完全に取って代わる費用対効果の高いロボットが完成するのは、まだまだ遠い先の話だ。そのためワクチン接種が開始され、ウイルスへの理解が多少深まった今、外骨格ロボットのコンセプトには強力な市場が用意されている。ジャーマン・バイオニックによれば、2030年までに200億ドル(約2兆700億円)の価値を創出する可能性があるとアナリストは予測している。

そういった意味ではSamsung(サムスン)が投資家であるという事実は実に面白い。サムスン自体が消費者・産業用電子機器を提供する世界有数の大手製造業者だが、自社ブランドとして、またHarman(ハーマン)のような子会社を通じて、他社の製造業務に使用する機器も製造している。サムスンの興味が、独自の製造・物流業務でCray Xを使用することなのか、または他社のためにこれらを製造する上で戦略的パートナーになることなのか、どちらにあるのかは分からない。両方という可能性もあるだろう。

Samsung Electronics(サムスン電子)のコーポレートプレジデント兼最高戦略責任者であり、ハーマンの会長でもあるYoung Sohn(ヤン・ソン)氏は声明の中で「ジャーマン・バイオニックの世界をリードする外骨格テクノロジーの継続的な開発が支援できることを大変嬉しく思います。外骨格テクノロジーは、人間の健康、健全性、生産性の向上において大きな可能性を秘めています。マスマーケットに拡大できる可能性がある、変革的な技術になると考えています」と述べている。

ジャーマン・バイオニックはCray Xを、主に持ち上げる動きを強化し、着用者が怪我の原因となる誤った判断を下すことを予防するのを目的とした「自己学習型パワースーツ」であると説明している。工場労働者、倉庫労働者、あるいは地元のガレージで働く個人事業の整備士などに応用できる可能性がある。同社は顧客リストを公開していないが、広報担当者によると「大手物流企業、工業生産者、インフラのハブ」などが含まれているようだ。そのうちの1つとして、シュトゥットガルト空港が同社のサイトに掲載されている。

MIGのマネージングパートナーであるMichael Motschmann(ミヒャエル・モッチマン)氏は声明で、「これまで肉体労働における効率化と健康増進はしばしば相反するものでした。ジャーマン・バイオニックはこの問題を打破しただけでなく、肉体労働をデジタルトランスフォーメーションの一部として、エレガントにスマートファクトリーへと統合させることに成功しました。私たちはこの企業に計り知れない可能性を感じており、経験豊富な起業家やエンジニアからなる一流のチームと一緒に仕事ができることを特に嬉しく思っています」と述べている。

外骨格テクノロジーは、概念としてはすでに10年以上前から存在しており、MITが2007年に重い荷物を運ぶ兵士をサポートすることを目的とした初の外骨格ロボットを開発した例もある。しかしクラウドコンピューティング、ハードウェア自体のプロセッサの小型化、人工知能などの技術が進歩したことによって、外骨格ロボットがどこでどのように人間を強化できるのかというアイデアが広がってきた。産業界以外にも、膝を痛めた人(または膝の怪我を避けたい人)がうまくスキーで滑走できるようにしたり医療目的で利用したりと様々なアイデアもあるが、最近のパンデミックの影響でこういった利用例の一部に制限がかかり、いつ生産が開始できるかは未だ見通しが立っていない。

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カテゴリー:ロボティクス
タグ:資金調達 サムスン 外骨格

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(翻訳:Dragonfly)

パワードスーツ「Guardian XO」の市場投入でSarcoが42億円を調達

新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行は、企業の自動化を前向きにさせ、ロボティクスへの投資の強力な触媒になっていることがわかった。ユタ州を拠点とするSarcos Robotics(サーコス・ロボティクス)も、その傾向を少しだけ支えているが、自動化で大量の労働者を追放することはせず、今いる人間の労働力を強化するようデザインされたテクノロジーを提供する。

米国時間9月1日、このパワードスーツのメーカーはRotor Capital主導によるシリーズC投資で4000万ドル(約42億4000万円)を調達した。以前からの投資家も大量の追加資金を投入している。申し込みが殺到した今回のラウンドは、2015年に防衛関連事業の大手Raytheon(レイセオン)から独立して以来調達してきた5610万ドル(約59億4000万円)に可算される。

1980年代初頭に創設されたSarcosは、長年にわたりDARPA(米国防高等研究計画局)の助成金を獲得し続けていた。2020年1月のCESでは、Delta(デルタ)がSarcosと提携して90kgを楽に持ち上げられるこのパワードスーツを地上作業員用に導入する発表した。

Sarcosは、今回の資金をGuardian XOを完全な市販品として仕上げる作業に充てると話している。バッテリー駆動式のこのシステムは、2021年中の発売を予定。すでに予約注文の受け付けが始まっている。Sarcosは、数ある産業用パワードスーツのメーカーの1つだ。他にはRewalk(リウォーク)、Ekso(エクソ)、SuitX(スートゥエックス)、それに自動車メーカーの本田技研工業などがある。

画像クレジット:Sarcos Robotics

調査会社ABI Reserchが見積もりによるとこの種のデバイスの市場規模は、次の10年間で115億ドル(約1兆2200億円)を超えると広報資料にはある。

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カテゴリー:ロボテックス

タグ:Sarcos パワードスーツ

画像クレジット:Sarcos Robotics

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(翻訳:金井哲夫)