Googleがマップアプリを強化、iOSからも事故や交通取締をレポート可能に

Googleマップの表示がさらにWazeに近づいた。 米国時間10月17日、GoogleはGoogleマップをアップデートし、新機能を追加すると発表した。ドライバーはiOS版でも、事故、交通取締、渋滞などの道路情報をマップにアップできるようになる。 この機能はAndroid版で人気があったが、今後はiOSでも同様の機能が利用できる。

またiOS、Androidともマップ・アプリのユーザーは道路工事、レーン閉鎖、故障車両、路上落下物など交通の障害となる可能性のある情報をアップして共有できる。こうした機能はすべて2013年にGoogleが買収したナビゲーション・アプリ、Wazeのセールスポイントだ。道路状況を共有できる機能が利用できることでマップよりWazeを好むドライバーも多かった。

Mid trip UGC Report

今回のアップデートはマップのWaze化が着々と進んでいることを裏付ける。

例えばこの5月に、Androidアプリのマップにはスピード制限区域を通報する機能が40カ国で追加された。 各種の道路上の障害を通報する機能も以前からテストされている。Googleマップはナビを利用中に案内を一時中断 したり、ルート付近のガソリン価格を調べるなどWazeの機能を移植してきた。

マップでナビモードを利用している場合、画面上の「+」アイコンをタップするとドロップダウンメニューが表示され、衝突事故、スピード違反取締、軽い渋滞、工事(以上の項目は日本のAndroidですでに利用可能)、レーン閉鎖、故障車、落下物をワンタッチで通報できる。

マップ本体のWaze化によって、Wazeを使わねばならない理由が次第に薄れている。

とはいえ、カレンダーと連動させて旅行の予定を立てたり、Facebookにイベントを投稿したりするにはWazeのソーシャル機能が便利だ。Wazeでは相乗り情報の設定も可能。これに対してGoogleマップはユーザーの通勤やショッピングなど日常の移動を助けることに重きを置いている。

マップを強化することによってWazeその他のアプリからユーザーを移動させることができればGoogleの他のプロダクトとの連携に有利だ。

Googleマップにおけるデータ収集はたとえばレストランなどの施設の待ち時間、混み具合、滞在時間などにおよんでいる。またマップはGoogleのマイビジネスへの参加を促す入り口としても役立っている。このプラットフォームはFacebookページのライバルに成長しており、マップのユーザーがひいきの店を登録して最新情報を受取ることを可能にしている。

Googleによれば新機能はAndroid版、iOS版とも今週中に世界に公開されるという。

【Japan編集部追記】道路情報のレポート追加のスクリーンショットは日本におけるAndroidアプリのもの。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Navdyの後付HUDカーナビをお勧めする―数ヶ月テストしたが圧倒的に便利

自動車に搭載される情報システムの発達は目を見張るばかりだ。AppleやGoogleのスマートフォン機能を内蔵する新車も数多く登場している。しかしこうしたシステムに共通する大きな問題は数秒にせよドライバーの注意を道路から逸らすところにある。Navdyから発売された後付可能なダッシュボードHUD〔ヘッドアップディスプレイ〕はこの問題を根本的に解決する。数ヶ月にわたってNavdyをテストした結果、このことはますますはっきりしてきたと思う。

デザイン

Navdyは最近大幅に定価を下げて499ドルとした。当初の800ドルから比べればだいぶ手頃になったとはいえ、後付デバイスとしては決して安くない。しかしハードウェアには十分に高級感がある。フィニッシュも含めて品質には問題ない。肝心のフロントガラスへの表示だが、光学像は明瞭かつ完全に透明で道路を見通すのに全く妨げにならない。

このハードウェアで気にいったのはセットアップが簡単なこと、さらにダッシュボードからの取り外し、再取り付けが簡単なことだ。昨今の治安ではこういう高価なデバイスを外から丸見えの状態でダッシュボード上に残したまま車を離れたい人間はいないだろう。泥棒の注意を引くに決まっている。磁石を内臓した取付ベースはあまり目立たない。ディスプレイ本体を取り付けるとカチリと気持ちのいい音を立てるので正しくセットされたことがわかる。

ダッシュボードのマウントは電源部も兼ねており、OBD-IIプラグにケーブルで接続される(OBD-IIの位置は車種によって異なるが、多くの場合ハンドルの下だ)。この接続により電力と同時に車速など各種の車両情報が供給される。車速はHUDによりフロントガラスに表示される。

フロントガラスに表示される情報の主要部分はスマートフォンから来る。ユーザーはセットアップの際にBluetootでスマートフォンをペアリングしておく必要がある。最初のペアリングを済ませた後はNavdyは安定して私のiPhoneを認識した。ハンドルに取り付けるダイヤル式のマニュアル・コントロールの動作も安定していた。これもBluetoothでNavdyに接続するが、数秒でセットアップできるし、多くの同種のメーカー・オプションよりも使いやすいと感じた。

いちばん重要な点だが、HUDの画像自体は明るくクリアで多色利用のマップ、メニューは外界の照明条件によらず非常に見やすい。自動車の通常のフロントガラスに投影されているに過ぎないことを考えれば驚くべき画質だ。Navdayの素晴らしさは写真やビデオではなかなか伝えにくい。実はHUDの投射角度はドライバーの位置に最適化されているので同乗者も正確には判断できないだろう。ここは私の言うことを信頼してもらうしかないがNavdyのディスプレイは優秀だ。

ソフトウェア

Navdyのソフトウェアは単純で使いやすいことを目標にしている。そしておおむね成功しているといっていいだろう。 Navdyのソフト自体は極めて複雑だが、それは背後に隠されており、ユーザーはメニューからオプションを選択するだけでよい。ユーザーは自宅を含め、スマートフォンのナビに登録された地点をダイヤルを回して簡単に選択できる。

通話や通知の着信は多少の程度の差はあるが(デフォールトでは少なく設定されている)HUDに表示される。

ターン・バイ・ターンのナビを利用している場合、曲がり角が近づいてくるとNavdyの画面にそれが表示される。ビジュアルが巧みにデザインされており、曲がるべき地点までの距離などが直感的に判断できる。これは単に距離を数字で表示するずっと分かりやすい。【略】

Navdyのソフトウェアでいちばん優れているところは、ユーザーがいちいち操作する必要がほとんどないことだろう。通常の場合、ハンドルに取り付けたダイヤルを操作することもまずない。スマートフォンのNavdyアプリで必要な行き先を順次入力しておけば、HUDは自動的にナビを表示してくれる。

アップデートはOTA

ソフトウェアは専用アプリを通じて携帯網を通じてアップデートされる。Navdyはユーザーからのフィードバックを重視しており、プロダクトは頻繁に改良されている。すでにv1.1というメジャー・アップデートが行われており、新しいメニューや音声で目的地を検索するなどの機能が追加された。【略】

またNavdyのナビ情報のソースはGoogleであるため、頻繁なアップデートと将来に向けての継続性が期待できる。この点は他のプロダクトにない重要なメリットだろう。

結論

数ヶ月にわたってNavdyをテストしてきた結果、機能も信頼性も十分だと判断する。私の車は CarPlayを装備しているが、Navdyaはこれに較べても大きなステップアップだ。従来の車載ディスプレイに較べてNavdyのHUDは道路から注意をそらすことが格段に少ない。使い勝手もユーザー・フレンドリーであり、運転中に目的地を変更したりハンズフリーで通話したりするのもはるかに楽だ。このプロダクトは完全ではない(たとえば私が通常使うルートに較べて脇道に入り込む頻度が高いように思う)。しかしHUDが付属するというので新車を買うのに較べてNavdyの後付HUDは圧倒的なコストパフォーマンスだと思う。

〔日本版〕NavdyはKickstarterで爆発的な人気を集めた製品だが、日本では道交法の確認を取っておらず利用できなかったという情報がある。記事にもあるとおりHUDナビは通常タイプのディスプレイに較べて格段に安全性が高いため一刻も早く国内で利用できるようにすべきだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleマップ・アプリ、簡単に複数目標の設定が可能に―タイムラインにメモも書ける

Camping site with a caravan and a four wheel drive parked under a tree by the Darling River in Australia.

Googleマップのモバイル・アプリがウェブ版マップと同様に複数目標の設定が簡単にできるようになった。夏休みのバカンス旅行でこの待望の機能を使えばルートに好きなだけ観光スポットを追加できる。訪問するスポットの順序を入れ替えるのも簡単だ。

新機能はまずAndroidアプリに追加されるが、iOS版もそれに続く予定だ。

Google Maps

この夏のアップデートでGoogleは大忙しだろう。今週に入ってGoogleはEarthとマップで表示される衛星写真の画質を強化することを発表している。

Googleはまたユーザーが旅行したルートのいろいろなスポット、夏に氷を切り出せる不思議な氷鉱山やアディロンダックの避暑地の名物のアウトドア・チェアーやらをタイムラインで思い出せるようにした。先週の水曜日に何か面白いことがあってもたいていは細かいことを忘れてしまう。マップの新しいタイムライン機能を使うとテキストや写真でそうした思い出を家族や友達と簡単に共有できる。つまり訪問した場所や活動に自分のメモを付加できるようになる。残念ながらこの機能は当面Android向けに限られるようだ。

そのうちGoogleマップで複数惑星を目標にした旅行ルートが組めるようになるかもしれない。その旅行にかかる時間も計算してくれるといいのだが。

 

〔日本版〕Googleのブログによると、マップ・アプリの右上のメニューにAdd a stopというオプションが追加される〔訳者の日本版マップではまだ追加されていない〕。従来の「目的地を追加」と同じ手順で自由に中間の目的地を設定できるようになるとしている。メニューからの長押しで目的地の順序を入れ替えることができる。また従来タイムラインでは訪問した場所しか編集できなかったが、ユーザーが訪問した場所や撮った写真にメモを付加できるようになった。目的地などについても有効なので将来の計画を立てたり、自分へのリマインダーを書いたりするのにも使える。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ソーシャル・カーナビのWazeに出発時間を教えてくれるドライブ・プラン・モードが登場

2016-03-17-waze-planned-drives

今朝(米国時間3/16)、ソーシャル・カーナビのWazeは、会議やアポイントメントなどの重要なスケジュールに従って車を運転するドライバーのために新しい機能を発表した。 このオプションはWaze Planned Drivesと呼ばれる。 Wazeアプリはスケジュールどおりに目的地に到着するための時間を計算し、いつ出発すべきかをユーザーにアラートを送ってくれる。所要時間には過去のデータから予想される渋滞などその時間帯の交通状況が考慮されている。

Wazeの説明によると、この機能を開発したのはユーザーの時間管理を効率化し、フレキシブルにするためだという。

この機能はオプションでカレンダー・アプリやFacebookイベントと協調させることができる。Wazeはこうしたコンテンツへのアクセスを許可されると、自動的にPlanned
Drivesモードで運転計画を作成し、出かける時間になると通知が来る。

Planned Drivesモードは高度な認識能力があるので、ユーザーは「日程をセットしたら後は忘れていい」仕組みになっているとWazeでは説明する。アプリはリアルタイムで交通情報を取得し、自動的に正しい出発時刻を推定してくれる。ユーザーは参加するイベントを一度入力すれば後はいちいちアップデートする必要がない。

  1. waze-planned-drives-screen-on-ios-english_us.png

  2. waze-planned-drives-reminder-screen-on-ios-english_us.png

  3. waze-planned-drives-eta-panel-on-ios-english_us.png

Planned Drivesを利用するには目的地を入力し、WazeのETA(到着時刻推定)パネルに新しく設けられた“Waze Planned Drives”のアイコンをタップする。するとPlanned Drivesのスクリーンが表示され、予定の経路のラッシュアワーの時間帯が分かる。この時点で目的地に到着する必要がある時刻をアプリに知らせる。最初にこのモードを使うときにアプリがリマインダーを送るのを許可する必要がある。

気になるのは出発地点だが、これは「現在地」がデフォールトで、ユーザーは別の地点(例えば自宅、出張先のホテルなど)から出発することがわかっている場合、その地点に変更できる。ナビゲーションの予約は何週間も前から可能だ。

WazeはGoogleグループの一員だが、こういう予約機能はGoogleマップのナビゲーション・アプリにはない。ただしGoogle Nowのスマートアシスタント機能を利用して所定の時刻にリマインダーを送らせるようにすることはできる。Google Nowは運転経路の交通情報を収集し適切なアドバイスをしてくれる。ただしGoogleマップではWazeのようなナビゲーションの予約はできない。

Waze Planned Drivesは今日(米国時間3/16)、iOSアプリから利用できるようになった。Androidにも近々対応するという。

〔日本版〕WazeアプリはiOS、Androidとも日本語化されている。ただし説明は一部、英語が表示される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Android版Googleマップ、さらに専用カーナビに近づく―自宅や勤務先を記憶

2016-01-14-googlenavi

最近、Uberが私の行動パターンに関心を持っているのに気づいた。たとえばUberの車を呼ぼうとしてアプリを開くと、目的地として私の自宅や勤務先が真っ先に表示される。

今日(米国時間1/13)、こうした例にならって、GoogleもAndroid版マップのナビに同様の機能を付け加えた

Googoleマップを運転モードにすると、最初に自宅、勤務先、それに最近訪れた場所の履歴が行き先の候補として表示される。これに最初に気づいたのはAndroid Policeだった。 Google Nowに似ているが、マップのナビ・モードはきわめて「プロアクティブ」で、つまりユーザーの現在位置付近の交通状況や可能性のある行き先への経路を予め調べて表示してくれる。

drivingmode

もちろんユーザーは今まででおり行き先を住所で入力することもできる。しかしGoogleマップはその週、その日、その時間などにおけるユーザーの行動パターンから可能性の高い行き先を候補して挙げてくる。Googleの予見能力のおかげでユーザーは大いに便利になった。

たとえば、ユーザーがウィークデーには必ず会社の帰りにジムに寄っていくとしよう。会社の駐車場でAndroidのGoogleマップをナビ・モードで開くと、Googleは日頃の行動パターンからユーザーの行動を予知し、ジムが行き先の第一候補として選ばれている。

ユーザーはマップを開いてカーナビ・モードに入ってもいいし、カーナビ・モードのアイコンを別にショートカットとして作ってホーム画面に配置してもよい。

過去何十年もの間、多くのソフトウェアがユーザーから出来る限り多くの情報を集めようとしてきた。検索精度などの改善に役立つからだ。しかし最近になってGoogleその他の企業は、単にデータを集めるだけでなく、ユーザーの生活を積極的に改善するような形で集めたデータを処理して提供するようになってきた。

いわば「ユーザーが質問する前にGoogleは答えを知っている」状態だ。

今回の改良はAndroid版Googleマップにとって小さな一歩かもしれないが、Google Nowに最初に現れたトレンドの一部であることは間違いない。この方向への改良はさらに続くに違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+