クライオ電子顕微鏡による構造解析を活かした創薬事業を手がけるキュライオが約3.1億円を調達

クライオ電子顕微鏡による構造解析を活かした創薬事業を手がけるキュライオは6月1日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による総額約3億1000万円を実施したと発表した。引受先はBeyond Next Ventures2号投資事業有限責任組合、Ono Venture Investment(小野薬品工業CVC)、旭化成ファーマ、Gemseki投資事業有限責任組合。

調達した資⾦は、パートナリング(共同研究創薬)事業、⾃社創薬事業の拡⼤、クライオ電⼦顕微鏡構造解析技術のさらなる創薬への有効活⽤のための基盤技術の開発を⽬的とした、設備投資や創薬研究開発事業の体制強化に用いる。

キュライオは2019年8⽉、生体内構造を染色することなく凍らせて観察できるクライオ電⼦顕微鏡による構造解析技術に特化した企業として設⽴。独⾃の解析ノウハウを⽤いた構造解析精度を強みとしており、現在は構造解析ベース創薬(SBDD。Structure-Based Drug Discovery)事業を展開している。「科学の力で、より安心で健康な人生の実現へ」の会社理念の下、人々に画期的新薬を提供することを使命とし、製薬会社や大学研究室との共同研究にも積極的に取り組んでいるという。

キュライオによると、現在は低分⼦医薬のみならず環状ペプチドに代表される中分⼦医薬や抗体医薬、核酸医薬などの医薬品の多様化が進み、それに伴って遺伝⼦治療なども含む新たなモダリティーの開発など、創薬のDXが起こっているという。同社はクライオ電⼦顕微鏡を利用したSBDDによる創薬事業を進めており、同⼿法により多様かつ⾰新的な医薬品創製事業の拡⼤と加速化を目指している。

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カテゴリー:バイオテック
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