【コラム】システム思考は世界の女性に害を与える慣習を終わらせるのに役立つ

世界の有害な慣行や問題の多くは、戦うのが難しく、終わらせるのが複雑すぎると言われている。極度の貧困、食糧不安、ジェンダーに基づく暴力、その他の人道的危機などの問題は、しばしば乗り越えられないと感じられることがある。これらの問題は、世界の貧困層に不均衡な影響を与える気候変動という存亡の危機によって悪化している。中でも子ども、女性、障がい者は最も脆弱であり、適応するのも困難だ。

これらの問題は信じられないほど複雑だ。しかし、解決不可能な問題ではない。

なぜ、わかるのか?私は、女性器切除と強制結婚の廃止に取り組むプロジェクトのグループと一緒に仕事をしたからだ。そして、私たちが協力したケニアのコミュニティでは、これらの有害な慣習は一世代のうちに、時には10年未満で終了した。

30年以上テクノロジーの世界に身を置き、Microsoft(マイクロソフト)では長年、さまざまな業界や教育機関のデジタル変革を支援する仕事に携わってきた私は、自分が学んだことを複雑なグローバル問題に適用しようと考えた。10年以上にわたって、World Vision(ワールド・ビジョン)やGlobal Give Back Circle(グローバル・ギブ・バック・サークル)、そして最近では私自身の団体であるMekuno Project(メクノ・プロジェクト)を通じて、女性器切除や児童婚など、ジェンダーに基づく暴力の問題に取り組んできた。

私がテクノロジーのキャリアで学んだことのいくつかは、公共部門や非営利団体にも応用できる。ここでは、特に人権を向上させ、有害な慣習をなくそうとする組織のために役立つ洞察と戦術を紹介する。

システム思考を応用した多面的な問題の理解と解決

テクノロジーの仕事をしている人は、システム思考に馴染みがあるかもしれない。簡単に言えば、複雑な問題をより小さな論理的な部分に分解して考える分析手法だ。システムを一連の部分としてではなく、全体として捉えながら、システムのさまざまな部分がどのように相互作用しているかを理解することが必要だ。その目的は、最終的に複雑なものを単純化することであり、Microsoftが社内文化の見直しを図った際に適用された

例えば、ケニアにおけるジェンダーに基づく暴力の問題を考える場合、システム思考では、強制結婚といった特定の問題を超えて、なぜその問題がそもそも存在するのかという大局を見据えることが求められる。

単に問題に目を向けるだけでは不十分で、その問題が存在する生態系に目を向ける必要があるのだ。例えば、女性器切除や児童婚は、孤立して存在するものではない。それらは、極度の貧困、文化的規範、非識字率の高さなどと関連しており、これらすべてが農村地域の少女たちに不当に影響を及ぼしている。これらの危険因子は、気候変動と新型コロナウイルス(COVID-19)の流行によっても悪化し、両方の有害な慣習の割合の急増につながっている。このような根本的な原因がコミュニティに影響を与え続けるため、このサイクルは次の世代へと続くことが多いのである。

有害な習慣をなくすには、パートナーの協力のもと、現場で全体的かつ拡張可能な、相互作用のあるアプローチが必要だ。これなくして、どのような介入も持続可能な変化をもたらすことはできない。

私たちは、世界的な問題や有害な慣行が存在する理由を理解することで、それらを取り除くことができる。システム思考は、大局的な見地から、これらの問題を解決することを可能にする。

人を巻き込むデザインを通してコミュニティを活性化する

ジェンダーに起因する暴力を含む問題を、地域社会の総体的なアプローチによって解消することは、1つの地域社会で機能するだけでなく、複数の組織が目標達成のために協力すれば、規模を拡大することもできる。

しかし、コミュニティへの信頼が育たないやり方もあり、常にコミュニティの条件での成功を優先させなければならない。人を巻き込むデザインは共感に根ざしている。つまり、コミュニティとの信頼関係、包括性、そして共有のビジョンを構築するために、そのコミュニティにとって何が有効かを学ぶつもりで耳を傾けなければなない。

このように共感することで、より早く変革的な変化をもたらす新しいイノベーションを生み出すことができる。私たちが支援しようとしているコミュニティの中で協力体制を築けなければ、持続可能で大規模な変化をもたらすことはできない。

地域社会を巻き込み、共感をもって耳を傾け、解決策を共同で創造し、透明性をもってコミュニケーションを図り、地域社会のニーズや懸念を尊重し優先することが、複雑な問題を解決する上で最も重要なことなのだ。

コミュニティの信仰指導者を巻き込む

これは、多くのコミュニティで根深い問題を解決するために重要であり、見落とされがちな点だ。

The Gates Foundation(ゲイツ財団)の副理事長であるBlessing Omakwu(ブレッシング・オマクウ)氏は、宗教的なパートナーの関与なくしてジェンダーの平等は実現できないし、実現することもないだろうと述べている。宗教指導者はコミュニティで最も信頼されている人物であることが多く、オーガニゼーションがコミュニティと関わるための道徳的な枠組みを作る手助けをすることができる。実際、World Economic Forum(世界経済フォーラム)は、信仰指導者はコミュニティとの協働において未開発の資源であると述べている

私たちが抱える問題は、乗り越えられない、解決不可能なものに見えるかもしれないが、決してそうではない。世界最大の問題の多くを解決する鍵は、個々に取り組むことではなく、相互に関連する考え方で取り組むことだ。なぜなら、最大の問題は他の問題から独立して存在するわけではないからだ。そして、今日の相互に関連しあっている世界で、私たちはそれらの問題の解決に向けて動き出すことができる。そして、多角的な戦略を用いることで、一世代のうちにより良い世界を作り始めることができるのだ。

編集部注:執筆者のMargo Day(マーゴ・デイ)氏は、ケニアで女性器切除と児童婚の根本原因を取り除くために活動する非営利団体Mekuno Project(メクノ・プロジェクト)のCEO兼共同設立者。

画像クレジット:Hiroshi Watanabe / Getty Images

原文へ

(文:Margo Day、翻訳:Yuta Kaminishi)

南アのクラウドソーシング「Zind」は現実の問題を解決するためにデータサイエンティストのコミュニティを構築、AIも活用

Zindi(ジンディ)は、AIを使用して企業や個人の現実の問題を解決することを目指している。そして、南アフリカを拠点とするこのクラウドソーシングスタートアップは、過去3年間それをずっと実践してきた。

ちょうど2020年、Zindiに参加するデータサイエンティストのチームが機械学習を用いてウガンダの首都カンパラの大気モニタリングを改善し、また別のグループはジンバブエの保険会社のZimnat(ジンマット)が行う顧客の行動予測(特に解約しそうなひとの予測や解約を思いとどまらせるための有効な手段の予測)を支援した。Zimnatは、他のやり方では解約していたであろう人びとにカスタムメイドのサービスを提供することによって、顧客の解約を防ぐことができた。

これらは、企業、NGO、政府機関がZindiに提示した、データ中心の課題に対して実現されたソリューションの一部だ。

Zindiはこれらの課題を発表し、データサイエンティストのコミュニティに対してソリューション発見コンテストに参加するよう呼びかけている。参加しているデータサイエンティストがソリューションを提出して、採用された者が賞金を獲得する。コンテストの主催者は、自身の課題を克服するために寄せられたもののうち最良の結果を利用することができる。たとえばウガンダ全土の大気汚染を予測するための解決策を模索しているAirQo(エアクオ)による大気質監視プロジェクトや、Zimnatの損失削減を支援することなどが解きたい課題だ。

関連記事:Zindiが新型コロナ対策に向け1.2万人のアフリカ人データサイエンティストを活用

「このおかげで、いまやAirQoは、一般の人々が大気質と大気質の予測を確認できるダッシュボードが提供できています。このプロジェクトのエキサイティングな点の1つは、AirQoがプロジェクトの実装を支援するためにコンテストから2人の勝者を採用したことです」とZindiの共同創業者でCEOのCelina Lee(セリーナ・リー)氏は述べている。他には南アフリカのMegan Yates(メーガン・イエーツ)氏とガーナのEkow Duker(エコー・ダッカー)氏が、プラットフォームの共同創業者だ。

リー氏は「AirQoはまた、彼らが構築したソリューションに対してGoogleから資金を調達し、他のアフリカ諸国にもそれを展開していく予定です」と語る。このコンテストはバーミンガム大学のDigital Air Quality East Africa(DAQ EA)ならびにカンパラのマケレレ大学のAirQoプロジェクトと提携して開催されたコンテストだったのだ。

Zindiは、アフリカ全土のデータサイエンティストのデータベースだ。このクラウドソーシングスタートアップは、最近100万ドル(約1億1300万円)のシード資金を調達した(写真クレジット: Zindi)

Zindiを利用した他の注目すべき民間および公的組織には、Microsoft(マイクロソフト)、IBM、Liquid Telecom(リキッドテレコム)、UNICEF(ユニセフ)、および南アフリカ政府が含まれている。スタートアップの、発足以来の成長を目の当たりにして、リー氏はZindiが達成できたことに興奮しており、コミュニティの将来に情熱を注ごうとしている。このプラットフォームは現在、代替手段を提供しており、アフリカ全土で事業を展開し、しばしば高額な従来のコンサルティング会社との競争を激化させている。

Zindiのユーザーは、2020年の初めから3倍に増え、大陸の45カ国から3万3000人のデータサイエンティストを集めるまでになっている。また、データサイエンティストたちに対して30万ドル(約3384万円)の対価を支払った。

この数は、Zindiが2022年3月に、大学生たちがさまざまな解決策を求めて互いに競い合う、3回目の大学間Umoja Hack Africaチャレンジを主催することで増加するだろう。

Zindiは、この大学間コンテストを利用して、学生を実用的なデータサイエンスの経験に従事させ、AIを使って実際の課題を解決させている。2020年のイベントは、パンデミックのためにオンラインで行われたが、プラットフォーム上に約2000人の学生が集まった。

サンフランシスコ出身のリー氏は「学生は最初の機械学習モデルを構築して、そこから、キャリアと教育へのあらゆる種類の扉が開かれます」と述べている。

Zindiには現在「学習から稼ぎまでの道のりを短くする」ためのジョブポータルが用意されている。組織は、人材配置ポータルに人材募集を投稿することで、そこにある人材のプールを活用することができる。

このクラウドソーシングプラットフォームは、新進のデータサイエンティストにトレーニング資料を提供する学習コンポーネントの導入も計画している。これは、プラットフォームが知識のギャップとトレーニングの必要性を認識したためだ。一方リー氏は、Zindiのユーザーのほとんどは、学習経験を必要としている学生や、世界の問題を解決するために高度なスキルを必要とする人たちであるという。

新しい計画は、最近プラットフォームが調達した100万ドルのシード資金によって可能になる。

画像クレジット: Zindi

リー氏は「私たちにとって、それはコミュニティを拡大し、すべてのデータサイエンティストにとってより多くの価値を生み出すことなのです」と語る。

「私たちが理解していることの1つは、特にアフリカでは、データサイエンスが非常に新しい分野であるということです。そのため、この資金を使って、より多くの学習コンテンツを導入していきます。そして、私たちのデータサイエンティストの多くは、まだ大学生か、キャリアの非常に早い段階にいます。彼らは、とにかく自分たちのスキルを学び身につける機会を探しているのです」。

シードラウンドは、サンフランシスコを拠点とするVCのShaktiが主導し、Launch Africa、Founders Factory Africa、FIVE35が参加した。

リー氏によれば、これらの計画はすべて、アフリカ大陸で強力なデータサイエンスコミュニティを構築することを目的としていて、近い将来、プラットフォームのユーザーを100万人に増やすことを目指しているという。これは、キャリアの初期段階にいるデータサイエンティストにトレーニングの機会を提供し、コラボレーションとメンターシップを促進する強力なコミュニティを形成することによって達成可能だと彼女はいう。

リー氏は次のように述べている「そして、最終的にはアフリカで100万人のデータサイエンティストにリーチしたいのですが、そのためにはデータサイエンスを、この分野で成功するキャリアを追求することに関心のある若い人なら誰でも、必要なツール、つながり、経験にアクセスできるようしたいと考えています」。

「私たちのビジョンは、誰もがAIにアクセスできるようにすることです」。

画像クレジット:Zindi

原文へ

(文: Annie Njanja、翻訳:sako)

クリエイターのコミュニティ形成を支援するPlayground、ベータ版の展開を開始

米国時間12月2日よりベータ版の展開が始まったPlayground(プレイグラウンド)は、人々がコミュニティを発見し、発展させることを支援するとともに、クリエイターには視聴者の収益化を可能にさせることを目指すソーシャルプラットフォームだ。すでにそのウェブサイトでは、Museum of Modern Art(近代美術館)や、コメディ司会者のAlexis Gay(アレクシス・ゲイ)氏、Aboritionist Teaching Network(アボリショニスト・ティーチング・ネットワーク)、活動家のNupol Kiazolu(ヌポル・キアゾル)氏、マレーシアのバーチャルダンスクラブなど、さまざまなユーザーが名を連ねている。現在のところ、ベータ版はカルチャー分野(アート、音楽、ウェルネス、ゲームなど)の一部のクリエイターにのみ公開されており、コミュニティメンバーに関してはウェイティングリストが用意されている。

台湾系米国人の娘という移民として、文化的に多様性のあるサンタフェ地域で育った創業者のJia Ling Yang(ジアリン・ヤン)氏は、人々を結びつけることの価値を理解している。しかし、フリーランスのクリエイティブディレクターとして、Facebook(フェイスブック)、Google Play(グーグル・プレイ)、E! Entertainment(E!エンタテインメント)などのブランドと仕事をしているうちに、彼女は新しい方法でオンラインコミュニティの構築に貢献したいと思うようになった。もちろん、ソーシャルメディアでは、地域における本の交換グループから、One Direction(ワン・ダイレクション)の熱狂的ファンによるTwitter(ツイッター)まで、すでにさまざまなコミュニティが生まれている。しかし、オンライン生活では孤立してしまうこともある。

「スクロールしてお互いの生活を見るのではなく、一緒にバタバタしようよと言っているのです。一緒にフィリピン料理を作ったり、一緒にトレーニングしたりしましょう」と、ヤン氏は語る。

画像クレジット:Playground

現在のところ、Playgroundではユーザーが文化機関やクリエイターと一緒に参加できるイベントを、オンラインと対面の両方で見つけられるようになっている。最終的には、ヤン氏はPlaygroundを、クリエイターがビジネスを運営できるオールインワン&エンド・ツー・エンドのプラットフォームにしたいと考えている。つまり、クリエイターはPlaygroundを利用して、ファンのサブスクリプション管理、ニュースレターの送信、イベントや記事やポッドキャストの投稿、分析結果の閲覧、物販などが可能になるということだ。ヤン氏と9人のチームは現在、コミュニティのメンバー同士が互いにつながることを手助けするソーシャルツールを開発中だ。

「私たちは、メンバー間で議論するためのフォーラムを作りたいと考えています」と、ヤン氏はTechCrunchに語った。「単にコンテンツを押し付けるだけのオーディエンスと、コミュニティとの違いは、メンバーが主催者の外で実際に交流できるかどうかということです」。

クリエイターにとって、1つのアカウントで管理できるオールインワンのプラットフォームは価値がある。Discord(ディスコード)、Patreon(パトレオン)、Eventbrite(イベントブライト)、Mailchimp(メールチンプ)など複数のアカウントを使い分けるよりも楽だからだ。しかし、ビジネスの全体像をスタートアップ企業に委ねることには、それなりのリスクもともなう。だが、Playgroundでは、クリエイターがサブスクリプション会員のリストとその連絡先を完全にコントロールできるため、ファンへのアプローチに関して、Playgroundのプラットフォームに依存することはない。

「自分のコミュニティを自分のものにできないことは、本当にフラストレーションが溜まります」と、ヤン氏はいう。「例えば、Clubhouse(クラブハウス)などでファンを獲得した後、そのプラットフォームがなくなってしまったらどうでしょう? そうなると、あなたのファンは、Instagram(インスタグラム)のDMであなたにメッセージを送ってきた人だけになってしまいます」。

クリエイターはPlaygroundのプラットフォームを無料で利用できるが、有料チケットや会員プログラムなどのマネタイズ機能を利用するには、希望するカスタマイズのレベルに応じて、月額15ドル(約1700円)または30ドル(約3400円)を支払う必要がある。

画像クレジット:Playground

ヤン氏は、Web3がPlaygroundの将来にどのように関わってくるかについても考えている。彼女の会社は設立以来、Animoca(アニモカ)、SoGal(ソーギャル)、Gaingels(ゲインジェルズ)、Anomaly(アノマリー)から230万ドル(約2億6000万円)のシード資金を調達している。出資している企業の1社であるAnimocaは、ブロックチェーンベースのプロジェクトに投資していることで知られているが、Playgroundがターゲットとしている文化系クリエイターの間では、暗号資産に対する反感も目立つ。NFT(非代替性トークン)の可能性を歓迎するアーティストがいる一方で、環境コストや規制のない市場で詐欺の蔓延を心配するアーティストもいる。しかしヤン氏は、暗号資産の世界にはコミュニケーションの問題があると考えている。

「この世界では文化が語られていません」と、彼女はTechCrunchに語った。「文化的なクリエイターは、自分で自分のアートを所有し、コミュニティを収益化し、コミュニティの統治方法を自分で決めることができる、そんなコンセプトを好みます。これらはすべて、クリエイターが本当に夢中になれる原則であり、私たちはその会話を、少しだけ橋渡ししているだけだと感じています」。

ヤン氏は、ブロックチェーンを利用したPlaygroundの将来性に興味を持っているものの、今はベータ版のローンチ後、クリエイターやコミュニティメンバーを育成することに注力している。

画像クレジット:Playground

原文へ

(文:Amanda Silberling、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ツイッターがついに「コミュニティ」機能導入、簡単に共通の関心事でつながれるように

Twitter(ツイッター)は、最新ニュースをフォローしたり、関心のある人たちが行っていることを追いかけたりするのに便利な場所だが、発見機能が比較的不足していることと、組織化されたコミュニティスペースがないために、積極的に探さない相手とつながることは困難だ。

Twitterはそれを変えようとしている。最近Twitterは新機能に熱心だが、その最新の実験は「Communities(コミュニティ)」というものだ。これは共通の関心事で簡単につながれるようにデザインされている。ユーザーは、この新しいソーシャルハブに参加して、通常のフォロワー相手ではなく、共通の関心を持つ他の人びとに向かって直接ツイートすることができる。こうしたツイートは今まで同様公開されたものだが、返信できるのは同じコミュニティの他のメンバーに限定される。

コミュニティはユーザーによって作られるようになるが、Twitterによれば今のところ「制限付き」であるため、ほとんどの人は自分のグループを開始するまでに数カ月待つ必要がある。最初期のコミュニティは「犬、天気、スニーカー、スキンケア、占星術」など、Twitterで人気があり一般的には穏やかなトピックを中心に展開する。Twitterのサンプル画像には、暗号資産、植物、黒人の女性写真家も含まれている。

テストは米国時間9月8日に始まり、iOSアプリの下部の専用の場所またはTwitter.comのサイドメニューにメニューが表示されるようになる。Twitterによれば、Android(アンドロイド)ユーザーもコミュニティのツイートを読むことができるようになるとのことだが「より多くの機能」も間もなく登場するらしい。おそらく、専用のアプリタブと、新しいグループに登録して参加する機能だ。

コミュニティは、指定されたモデレーターによって作成および管理される。モデレーターは、DMを介して他のユーザーをグループに招待したり、グループ内に投稿されたコンテンツを削除することができる。当初は招待がコミュニティ参加への唯一の方法だが、Twitterには、人びとが集いたい場所を簡単に見つけられるようにするための発見機能に対して、いくつかの大きな計画があるようだ。

TwitterのスタッフプロダクトマネージャーのDavid Regan(デイビッド・リーガン)氏はこの機能を発表したブログ投稿で「一部の会話はすべての人を対象としているわけではなくて、ユーザーが話したいことについて話したい人だけが対象です」と述べている。「……私たちは、公開されたやりとりを引き続きサポートし、人びとが自分の興味に合ったコミュニティを見つけられるように支援すると同時に、会話のためのより親密なスペースを作成したいと考えています」。

ソーシャルメディア上のユーザー主導のコミュニティスペース、特にアルゴリズムによる発見が組み込まれたコミュニティスペースでは、モデレートが大きな懸念事項となる。Twitterによると、コミュニティに投稿されたコンテンツは誰でも読んだり、報告したり、引用したりできるので、有害なコンテンツにフラグを立てるためには、プライベートFacebookグループのようにコミュニティのメンバーである必要はない。Twitterは、問題のあるコミュニティを積極的に特定するために「新しいレポートフローと特別の対応アクション」に取り組んでいると語っている。

コミュニティの導入は、クリエイターコミュニティの関心を引きたいTwitterの最近の取り組みを反映している。同社は今月初めに、有料サブスクリプションツールであるSuper Follows(スーパーフォロー)を展開し、また最近一部のユーザーを、音声部屋であるチケット制スペースのためのチケット販売へと招待した。また、現在一部のアカウントでのみ利用可能なTip Jar(チップジャー)と呼ばれる機能を使用して1回払いの投げ銭機能をテストしている。

今回の「コミュニティ」機能は、コミュニティ構築のためのよりダイナミックな場所としてプラットフォームを再考しようと苦しんでいるTwitterにとって、かなり大きな出発点だ。Twitterにサブコミュニティのための重要な場所を切り開くことで、同社はDiscord(ディスコード)やReddit(レディット)のようなプラットフォームの方向に徐々に進んでいるように見える。そうしたプラットフォームはすべてが自主モデレートされた関心ベースのコミュニティを中心に展開している。そうしたプラットフォームは、それぞれモデレート上の頭痛の種に取り組んでいるが、特定の関心主導型のコミュニティは、通常のTwitterでのやり取りが比較的浅くみえるほど、ユーザーを深い場所へ連れていく。

このコミュニティ機能の導入は、現時点で10年以上ほとんど変更されていない有名ソーシャルネットワークにとって興味深い方向性だ。テストが上手く行けば、コミュニティはユーザー間を結ぶメディアとなり、ソーシャルネットワークをもっとダイナミックな場所にすることができるだろう。だがそれは、Twitterが新たに生まれるサブコミュニティの成長を促すことと、それらを安全に保つことの間で適切なバランスをとることができる場合にのみ可能だ。

関連記事
ツイッターがディスプレイいっぱいの写真・動画表示をテスト中
Twitterが有料サブスク「Super Follows」を米国で開始、数週間内にグローバル展開
ツイッターが有料の「チケット制スペース」展開をiOSで開始
ツイッターがお気に入りのツイートに投げ銭できる「Tip Jar」機能搭載、まずは英語で

画像クレジット:Twitter

原文へ

(文:Taylor Hatmaker、翻訳:sako)

モバイルアプリでアパートの住人を安全・効率的につなげるSugarが約2.7億円のシード資金を調達

アパートを「インタラクティブなコミュニティ」に変えることを目的とするスタートアップ企業Sugarが、250万ドル(約2億7400万円)のシード資金を調達した。

今回の資金調達には、MetaProp、Agya Ventures、Concrete Rose、Debut Capital、The Community Fund、Consonance Capital、Lightspeed Scout Fund、Jason Calacanis(ジェイソン・カラカニス)氏のLAUNCH Syndicateなど、多数の投資家が参加した。また、SquareFootのCEOであるJonathan Wasserstrum(ジョナサン・ワッサーストラム)氏、Ben Zises(ベン・ジセ)氏、Diran Otegbade(ディラン・オテグバード)氏、Oleksiy Ignatyev(オレクシー・イグナティエフ)氏、Zillowの取締役でありSequoia Scout FundのメンバーでもあるClaire Cormier Thielke(クレア・コーミエ・ティエルケ)氏などのエンジェル投資家も参加した。

ちんたいそこで彼女は、不動産投資グループや不動産管理会社と提携し、近所の人々とのつながりを絶たれて孤立していると感じているアパートや住宅地の住民のために、アプリを作った。

「ほとんどの住宅用アプリは挙動がいまいちで、今風でなく、使いづらいものばかりだ。家賃の支払い、不動産管理者との連絡、ドアの解錠など、簡単であるはずの作業が煩雑で面倒だった」とディッコ氏は語る。

CEO兼創業者のファティマ・ディッコ氏(画像クレジット:Sugar)

その上、隣人とのつながりがなく、孤立していると感じることは、居住者が出ていくことやネット上でのネガティブな評判の原因にもなり、最終的にはビルのオーナーの収入減にもつながりかねない。

そこでディッコ氏は、居住者同士がただ交流できるだけでなく、鍵なしでドアの解錠ができたり、メンテナンスの依頼、家賃の支払いなどができるアプリの開発に着手することにした。このプラットフォームは、パンデミック関連のユースケースを超えて広く成長していった。現在、このスタートアップはさまざまな規模の住宅地、不動産投資グループ、Airbnbによる賃借、ホテル、その他の種類の住宅用地といった顧客を世界中に有している。

Sugarのプロダクトは2つの要素で成り立っている。1つは居住者向けのモバイルアプリ、もう1つは建物のオーナーや管理者向けのウェブベースのダッシュボードだ。モバイルアプリは、建物のオーナーや管理者に直接販売される。不動産管理者も、管理用ダッシュボードにアクセスして、居住者のエンゲージメント指標を把握したり、ポートフォリオ内の物件のオンライン評価やレビューを確認したりすることができる。

ディッコ氏によると、今回の資金調達に先立ち、Sugarは前月比で「一貫した」成長を遂げ、ローンチからわずか4カ月で6桁のARR(年間経常収益)を達成したという。現在、SugarはEquilibrium Real Estate Investment Group、CGI Investment group、Apartment Management Consultants (AMC)などの初期顧客のポートフォリオ内にある特定の物件への展開を開始している。これらの企業は、米国22州で655件の不動産と15万部屋のドアを管理している。

また、Sugarは、7万8000戸以上の住宅を管理し、居住者のエンゲージメントを高めようとしているBozzutoなどの大手不動産管理会社と90日間のパイロット契約を結んだとディッコ氏は語っている。

ディッコ氏によると、ドアの鍵なし解錠のハードウェア製品をコミュニティ・エンゲージメント・ダッシュボードに統合できることが、Sugarの差別化のポイントだという。

「当社のコンシューマー向けアプリは引き寄せる力があり、ユーザーとオーナーにメリットがある。Sugarは、プラットフォームの利用率を高めるためには、アクセスコントロールが最も重要な機能であると考えている」と述べている。「本プロダクトはハードウェアに接続することができ、ユーザーはアプリ内からドアのロックを解除したり、デジタルキーを共有したりすることができるため、製品の導入が進み、コミュニティポータル内でのエンゲージメントが向上するだろう」。

また、建物の既存のハードウェアやソフトウェアのスタックに統合できることも大きな差別化要因であると述べている。スタンフォード・ビジネス・スクールに入学する前、ディッコ氏はProcter & Gambleでシニア・プロダクト・エンジニアとして数年間勤務していた。その時、古い問題を解決するために新しいソリューションを考案するということにワクワクしたという。

2020年は2名だったSugarのフルタイムの社員は、現在9名となっている。今回の資金調達では、エンジニアリングとセールスの両方で重要な人材を採用する予定だ。

Agya VenturesのKunal Lunawat(クナル・ルナワット)氏は、同社がディッコ氏の「粘り強さ、推進力、優秀な人材を惹きつけ、評価する能力」に感銘を受けたと述べている。

「誰もが住宅のコミュニティについて語っているが、それを具体的に解決するプラダクトを作っている人は誰もいない」と彼は語る。「コミュニティに焦点を当てることは、Sugar社の理念の中心であり、だからこそ、世界有数の不動産管理会社の多くが彼らのソフトウェアに集まってきているのだろう」。画像クレジット:Sugar

原文へ

(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:Akihito Mizukoshi)

ウェブ会議とチャットで社内外をつなぐコラボツール「Parque」が資金調達、累積調達額1億円に

ウェブ会議とチャットで社内外をつなぐコラボツール「Parque」が資金調達、累積資金調達額は1億円に

働く人のつながりを強くするコラボレーションツール「Parque」(パルケ)を運営するパルケは、第三者割当増資による資金調達を発表した。引受先は個人投資家複数名。累積資金調達額は1億円となった。引き続きプロダクト開発を進めるとともに、2021年秋予定の正式リリースに向けた準備の強化を行う。

昨今、リモートワークやパラレルワークの浸透などに伴い「いつでも、どこでも」時間や空間に縛られず、また社内外を問わず、プロジェクトごとに人が集まってコラボレーションを進めていく機会が増えており、コミュニティの軸も企業内の人間関係だけではなく、業種・職種・趣味などへの複線化が進んでいるという。

これを受けパルケは、離れていてもつながりを感じられるビジネスコラボレーションツールやコミュニティスペースなどを提供するSaaSサービスとして、Parqueを開発。リモートワークやニューノーマルなど新しい働き方にフィットしたコラボレーションスペースとしており、社内外コミュニケーションのための「チャット」「ウェブ会議」「ダイレクトメッセージ」「ボイスチャット」、同時編集可能な「メモ」などのミニアプリをオール・イン・ワンツールとして提供していくとしている。なお、「パルケ」とはスペイン語で公園を意味するという。

2020年6月設立のパルケは、「for Fruitful Work-Life」(実りあるワークライフを届ける)というミッションの実現に向けて取り組んでいるスタートアップ。未来に向けて変化していく社会を見据えて、離れていてもつながりを感じることができるサービスを提供し続けるとしている。

関連記事
3500社超が導入、属人化し蓄積されていない社内ナレッジを整理・検索できる情報共有クラウド「Qast」が1.5億円調達
ビデオ会議の時間的縛りを解消、非同期ビデオミーティングプラットフォーム「Claap」
リモートワーク社員を「遊び」でつなぐ「バヅクリ」を手がけるプレイライフが1.4億円を調達
マイクロソフトが今や1日に1億4500万人が利用するTeamsの開発者向け新機能やツールを発表
複数の時間帯にまたがるグローバルなプロダクトチームための非同期ビデオチャット「PingPong」
「パッシブコラボ(受動的協業)」がリモートワークの長期的成功の鍵となる

カテゴリー:ネットサービス
タグ:コミュニティ(用語)コラボレーション / コラボレーションツール(用語)パルケ(企業・サービス)リモートワーク / テレワーク(用語)資金調達(用語)日本(国・地域)

カウンセリングやコーチングなど相談援助業務の支援アプリ「ソラハルClientFirst」がトライアルユーザー募集

対人援助・心理支援に従事する専門職が資格や職域を越えて交流できるオンラインコミュニティ「ソラハルBridge」を運営するソラハルは5月31日、業務支援アプリケーション「ソラハルClientFirst」の一般向けランディングページをオープンし、希望者からのトライアル申し込みを開始したと発表した。

ソラハルClientFirstは、カウンセリングやコーチング、キャリアコンサルティングといったコミュニケーションを通じた対人援助(遠隔心理支援)に特化した業務支援ツールだ。想定ユーザーは、開業・医療・福祉・司法・教育・産業などの領域において心理支援をはじめとする相談援助業務に関わる仕事をしている方、またその資格・免許を有する方。

コロナ禍において心の健康やウェルビーイングに注目が集まるなか、臨床心理士・公認心理師をはじめとするカウンセラー、国家資格キャリアコンサルタント、産業カウンセラーなど、相談と援助を仕事とする職種が自ら相談室をオープンし、広く社会に価値提供できる社会基盤となることを目指している。

今回は、2021年夏に予定しているソラハルClientFirstのα版・β版リリースに先駆けて、一般向けにプロダクトを紹介するランディングページをオープンした。また対人援助・心理支援職の従事者らのトライアル申し込みも受付を開始している。トライアル期間中のアプリケーション利用料や登録は無料だ。

関連記事
女性限定チャット相談サービス「メンヘラせんぱい」のメンヘラテクノロジーが資金調達
マインドフルネス入門に最適、コロナ禍の不安解消やClubhouse疲れにも有効な瞑想アプリ「Calm」をレビュー
精神科医が監修のオンラインカウンセリング「マイシェルパ」が資金調達とサービス開始発表
書く瞑想アプリ「muute」がAppStoreのヘルスケア/フィットネス領域で1位獲得、新機能も発表

カテゴリー:ヘルステック
タグ:キャリアコミュニティ(用語)コーチング(用語)ソラハル(企業)メンタルヘルス(用語)日本(国・地域)

クリエイターが食べていくためのコミュニティ立ち上げと成長の場を提供するMighty Networkが約54億円調達

創設者およびCEOのジーナ・ビアンチニ氏(画像クレジット:Mighty Networks)

クリエイターやブランドにコミュニティの立ち上げと成長の場を提供するプラットフォームMighty Networks(マイティー・ネットワークス)は、Owl Venturesが主導するシリーズB投資ラウンドで5000万ドル(約54億円)を調達した。

このラウンドにはZiff Capital Partnersと LionTree Partnersも加わり、以前からの投資者であるIntel Capital、Marie Forleo(マリー・フォーレオ)氏、Gretchen Rubin(グレッチェン・ルービン)氏、Dan Rosensweig(ダン・ローゼンズヴァイク)氏、Reid Hoffman(リード・ギャレット・ホフマン)氏、BBG Ventures、Lucas Venture Groupも参加している。この投資により、パロアルトを拠点とするMighty Networksの2017年創設からの総調達額は、6700万ドル(約72億5000万円)となった。

Mighty Networksを、Tim Herby(ティム・ハービー)氏とThomas Aaron(トーマス・アーロン)氏とともに創設したCEOのGina Bianchini(ジーナ・ビアンチニ)氏は、 コミュニティ構築のための育成環境には前からよく通じていた。以前、Ning(ニング)を共同創設しCEOを務めていたビアンチニ氏は、3年間でNingで構築されるネットワークを300万件に拡大し、全世界で1億人のユーザーを擁するまでに成長させた。

Mighty Networksでビアンチニ氏は、会員制コミュニティ、イベント、ライブオンライン学習を基礎とする「クリエイター中流階級」の構築を目指す。

「基本的に私たちのプラットフォームでは、オンラインショップを開設するようにコミュニティを立ち上げることができます」と彼女はTechCrunchに話した。「つまり、Spotify(スポティファイ)が電子商取引に対して行っているように、私たちはコンテンツだけでなく、何かおもしろいことや重要なことも同時にマスターできるコミュニティを中心としたデジタルサブスクリプションとデジタル決済を行っているのです」。

同社の主力製品であるThe Business Plan(ザ・ビジネス・プラン)は、デジタルサブスクリプションを簡単に立ち上げられる方法を新米クリエイターに提供するものだとビアンチニ氏は話す。すでに確立されているブランド、団体、成功しているクリエイターは、同社のMighty Pro(マイティー・プロ)プランが使える。ここでは、独自ブランドのiOS、iPad、Androidアプリで、Mighty Networksが提供するあらゆるサービスが利用可能になる。

パンデミックはこの事業の追い風になった。おかげで2020年はライブイベントも立ち上げた。

「私たちはヨガスタジオ、企業幹部のスピーチ教室、コンサルティングなど、数多くの事業にオンライン上ですばやく行動するための手助けができました。世界が戻りつつある今、ユーザーは、プラットフォームに組み込まれたさまざまな機能を使って、身近なメンバー、イベント、グループの発掘、さらに、ウェブだけでなくモバイルアプリを通じてあらゆるものの制作が可能になります」とビアンチニ氏はいう。

同スタートアップのゴールの中には、クリエイターとして成功するために大量のフォロワー(たとえばTikTokで100万人とか)を集める必要はないこと人々に知らしめるというものがある。1人あたり年間1000ドル(約10万8000円)のサブスクリプション料を集めるクリエイターの場合、30人の会員がいれば年間3万ドル(約325万円)になる。大儲けとは言えないが、相当な金額ではある。それが、同社が構築を目指す「クリエイター中流階級」というわけだ。

Mighty Networksには、有料で利用しているクリエイター、ブランド、コーチが現在1万人いる。会員の中には、著名なYouTubeスターのAdriene Mishler(アドリーン・ミッシュラー)、Xprize(エックスプライズ)、シンギュラリティ大学創設者Peter Diamandis(ピーター・ディアマンディス)、作家のLuvvie Ajayi Jones(ルービー・エイジェイ・ジョーンズ)、コメディアンのAmanda Seales(アマンダ・シールズ)、Girlboss(ガールボス)の創設者Sophia Amoruso(ソフィア・アモルーソ)、 そしてブランドでは、 TED(テッド)や健康管理プラットフォームMINDBODY(マインドボディー)などが名を連ねる。

「コンテンツのみではクリエイター経済は崩壊します」とビアンチニ氏。「活発なクリエイターのムーブメントは、コンテンツの作家が大手テック企業のプラットフォームからオーディエンスを借りるような、身を削る不公正な力学からは決して生まれません。そこでは、クリエイターはコンテンツを絶え間なく制作し続けるよう強要され、仮に報酬があったとしてもほんの小銭程度という世界です。クリエイターは、自分自身のコミュニティをインターネット上に持つべきです。そこでメンバー同士が集い、成果を上げて、改革が推進されます」。

Owl Venturesの専務取締役Amit Patel(エイミット・パテル)氏は、直接出会う以前から、 Mighty Networksには社として感銘を受けていたという。

「この業界で、彼らほど誠実で情熱的な信念を持つ企業はありません。Mighty Networksでクリエイターたちが有料会員制コミュニティを立ち上げ、たった30人の会員を相手にオンライン学習を提供している様子を初めて見たとき、そんなクリエイター中流階級の規模を100万人レベルに拡大する手助けをしたいと痛感しました」とパテル氏は声明で述べている。

同社は今回調達した資金を、数々のメディアタイプ、決済方式、新規市場への拡大に向けた製品開発にあてる予定だ。

2021年4月初め、オンラインクリエイターやメディア企業の収益化と顧客データ管理を支援するニューヨークのスタートアップPico(ピコ)が、プラットフォームのアップグレード版をローンチし、650万ドル(約7億円)の新たな資金調達を発表した。基本的に同社は、クリエイター市場のためのオペレーティングシステムと思われるものを開発している。

関連記事:収益化ツールを統合したクリエイター向けCRMのPicoが7.1億円調達

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Mighty Networks資金調達クリエイターオンライン学習プラットフォームコミュニティ

原文へ

(文:Mary Ann Azevedo、翻訳:金井哲夫)

チーフコミュニティオフィサーは、いまやCMOとも言えるだろう

コミュニティは単体のSlackグループや、イベント、ニュースレターではない。コミュニティとはこれらのタッチポイント全ての寄せ集めであり、顧客、最終的に顧客になる人、一度限りのユーザーを含んでいる。あまりにも漠然とした状況にある現状だが、リモートワークやデジタルコミュニケーションが私達の生活を支える中、企業はさまざまなチャネルにさらに目を向けている。著者の最近のツイートでは、細分化した顧客ベースを対象にすることが多いエドテックのような分野でも、いかにコミュニティが調和をもたらすかという点を強調している。

著者は2021年2月、スタートアップが実際にコミュニティのために予算を確保し始めており、セールスやマーケティングチームに費用をかけるのではなく、有意義な方法でコミュニティに投資しているという話をする機会があった。

「チーフコミュニティオフィサーは、いまやCMOである」とある創設者が私に言った。FelicisとSeven Seven Sixが率いたCommsorの最近の資金調達、シリーズAの1600万ドル(約17億円)について、同社の創設者であるMac Reddin(マック・レディン)氏と話をしたばかりだったため、私はその言葉に特に興味をそそられた。

コミュニティのアイデアには驚かされ続けているが、Commsorはコミュニティマネージャー達がそういったものへの予算、そして成果を無駄にしていないということを示すのに役立つ解決策を提供している。同氏によると、Commsorはコミュニティのオペレーティングシステムであり、それぞれのコミュニティがどのように見え、感じるかを企業が抽出するための支援をし、最終的には企業のセールスリードや収益へとつなげていくという。Commsorは例えば「Googleにあなた方のプラットフォームを使用しているエンジニアが3人います。Googleにかけあってエンタープライズ契約を結ぶか聞いてみましょう」というような提案ができるわけだ。このようなスイートスポットや、ボトムアップのコミュニティ採用者を見つけることが、Commsorの仕事なのである。

Commsorはまだプライベート・ベータであるが、昨年はコミュニティ予算を持つスタートアップ企業が「大幅に増加」したか、コミュニティ予算が増加したという。まだ曖昧な分野の急発展を目指すスタートアップには独自の課題が伴うのも事実だ。

Commsorは取引を学びたいと熱意あるコミュニティマネージャーを支援するためのC Schoolと、当該分野の企業を支援するファンドを立ち上げた。 また、 コミュニティスペースを定義することへのコミットメントを示すため、Hopin、Lattice、Notionなどの会社からの署名を載せたメモを投稿している。

「10年前のカスタマーサクセスや、300年前の収益業務を行っているようなものです」とレディン氏は言う。「人々はそれを気にしており、そこには役割があるものの、定義すべきことや成長すべき点はまだたくさんあります」。

コミュニティツールの市場マップ。画像クレジット:Commsor

投資家は競合他社にお金を投じるか?

CBDグミ、金融の配管、P2Pカーシェアリングなどなんであれ、投資家がスタートアップを支援するとき、投資家はその企業がその分野での勝者となることを理想として考えている。そのため投資家が競合するスタートアップにも投資した場合、それは良からぬ兆候であり評判を落とすことにもなりかねない。

Alex Wilhelm(アレックス・ウィルヘルム)氏からの情報:ソフトウェア市場が成熟するにつれ、投資の場が競合他社への投資に開いていくかもしれない。これを便利な補完的投資と呼ぼう。

スタートアップのOliveがAmazonと競合

野心的な創設者であれば、設立初期段階に投資家やジャーナリストから頻繁に聞かれる質問がある。Facebook、Apple、Amazon、Netflix、Googleがあなたのスタートアップを作ったらどうなるか?この質問の裏にあるのは、たとえ巨大企業が何百万ドルもの資金とエンジニアチームを投入したとしても打ち勝つことのできない、創業者独自のユニークな解決能力を見極めたいという考えだ。

Jetの共同創設者であるNate Faust(ネイト・ファウスト)氏からの情報:2016年に同氏は事業をWalmartに30億ドル(約3187億円)で売却し、現在は持続可能なEコマース事業でAmazonと競合している。Oliveは買い物客が購入した物を再利用可能なパッケージにまとめて、1週間に一度配送するというサービスを提供している。

ファウスト氏は、できるだけ早く商品を届けようと努めるAmazonや他のEコマースサービスの逆を同社が行っているという事実を認識しているものの、同スタートアップの消費者調査によると、買い物客は別のメリットを得るために少し長く待ってもかまわないと考えていることが判明したという。

パイプライン問題の俗説を打ち砕く

有力者から従業員まで、シリコンバレーにおける多様性の欠如がパイプラインの問題の原因だとされてきた。つまり役割を満たすのに十分な資格を持った多様性のある人材がいないという考えだ。しかし最近の研究が、このマインドセットがいかに古くて間違ったものであるかということを浮き彫りにしている。レポーターのMegan Rose Dickey(メーガン・ローズ・ディッキー)氏が、AI Now Instituteで人工知能におけるジェンダー、人種、権力の研究を主導するJoy Lisi Rankin(ジョイ・リージ・ランキン)博士をインタビューした。

ランキン博士からの情報

パイプラインはすべてをサイロ化してしまっており、「私達はもっと多くの黒人女性をテック分野に迎える必要がある」とは言うものの、「これらの企業は人種差別主義者、白人至上主義者、女性差別者であり、こういった組織や大規模な社会および世界的資本主義構造が根本から変わる必要がある」とは言うことがない。

ランキン氏は、雇用や人事採用の透明性を向上させることが偏見を減らし、大切な情報を人材に伝える助けになり得ると付け加えた。

関連記事:Ethel’s Clubの創設者が有色人種向けソーシャル・プラットフォームSomewhere Goodを開設

カテゴリー:その他
タグ:コミュニティ コラム

[原文へ]

(文:Natasha Lomas、翻訳:Dragonfly)