「ニュース共同作業」プラットフォームのCronycle、260万ドルを調達

cronycle

もしあなたが複数のアプリ、ニュースソース、ソーシャルメディア、プラットフォームをひっきりなしに切り替えて、自分のセクターに関連する重要なトピックスを常に探しているアナリストあるいはビジネスマンであるなら、それが時間のかかる、うんざりするような作業であることはご存知だろう。さらに、押し寄せてくる情報すべてについてチームと共同作業する必要があるとしたら、Slackなどにコピー&ペーストしていないだろうか? 実に非効率的だ。

英国に拠点を置くCronycleは、ユーザーがTwitterやRSSフィードの記事を絞り込んで特に興味深いコンテンツを探し出し、単一プラットフォームへのキュレーションを行えるようにするスタートアップだ。ほかにも数多のスタートアップがこれに挑戦し、消費者向けにはFlipboard、Feedly、Tweetdeck、Zyte、Evernoteなどがあり、共同作業用を含めればさらに山ほど存在する。したがって、これはおそらく「ニュース用Slack」のようなものと考えられるだろう。

Cronycleは、多くのチームが待ち望む企業向けプラットフォームを作り出すためにシリーズAラウンドでAndurance Venturesから260万ドルを調達した。同社はすでにシードラウンドで250万ドルを調達している。また、iOS向けおよびAndroid向けのアプリのローンチも発表した。

Cronycleは、マインドマッピングやブレインストーミングの時代に戻ろうとしている。チームは記事を追加し、コメントし、プラットフォームを離れることなく記事内の特定の情報を強調することができる。現在は、フリーミアムモデルを適用しており、2人目以降のユーザーには費用が発生する。

http://www.youtube.com/watch?v=7FZFmE0_LoA

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(翻訳:Nakabayashi)

インテリアサービスHomeeが500万ドルを調達、投資家にはFounders FundやTinder CEOの名も

homee

正直言って、HGTV Deam Homeに当選することはないだろう。私の家族は過去10年間エントリー可能数の最大限応募してきたが、その努力が報われることはなかった。ミレニアル世代の若者はみんなある地点で、自分のベッドルームが政府の書類保管室のようになってしまっている責任を受け入れなければならない。

Homeeは、対話ベースのビジネストレンドに飛び込んで、インテリアデザインのプロセスをPinterest中毒の人たちにとっては楽しいものに、残りの人たちからはデザインプロセスのめんどくささを取り去ってくれる。Homeeはスマートフォンを持った人全員に対して、パーソナルなデザインのプロを提供しようとしているのだ。

同社はシリーズAで500万ドルを調達したと本日(米国時間:7月4日)発表し、Peter Thiel氏率いるFounders Fundや、個人投資家としてのTinder CEOのSean Rad氏、その他のエンジェル投資家が支援者に名を連ねた。これで合計調達額は720万ドルに達し、Homeeアプリもベータ版を経て、本日から正式版が公開される。

デザイナーはどんな好みにも合うように家具を手動でキュレートし、ユーザーが自分の好みを把握していなくても問題ない。アプリをインストールした後、まずユーザーはボットと会話をしながら、インテリアデザインの好みについての基本的な質問に答えていく。すると、アプリの裏にいる人間が会話の内容を拾い上げながら、質問の回答を基に情報の穴を埋めていくこととなる。ユーザーはそれぞれの好み応じて、デザインの過程に関わる度合いを選ぶこともできる。

「コンセプトボードの見直しプロセスでは、一部の内容を変更したり、全て最初からやり直すこともできます」とHomee CEOのBeatrice Fischel-Bock氏は語った。「大体2回見直しを行うとほとんどのお客さんに満足してもらえます」

Homeeは、ユーザーが家具を購入した時点で収益を上げることが出来るため、デザイナーが最高品質のインテリアデザインを生み出そうとするインセンティブと合致する。ユーザーは部屋全体のデザインに含まれる商品全てを購入することもできれば、その中から選んだ家具をひとつだけ買うこともできる。

「Homeeはとても高いコンバージョンレートを誇っていて、2回目のデザイン提案をユーザーが気に入らないときは、ユーザー自身がちゃんと好みを伝えられていないことがその唯一の理由です」とFischel-Bock氏は付け加えた。

Fischel-Bock氏は、Homeeへと方向転換する以前にZoom Interiorsを創業していた。Zoom Interiorsは、Shark Tank(編集部注:アメリカ版マネーの虎)の中で、ウェブベースでユーザーが料金を前払いするインテリアデザインサービスについてのプレゼンを行った。当初Barbara Corcoran氏は投資を行おうとしていたが、番組収録後、結局その話がまとまることはなかった。

しかしこの2分間におよぶ名声から、実はFischel-Bock氏は重要な洞察やコネクションを持ち帰ることができていた。彼女自身、数日後にTinder CEOのSean Rad氏からいきなりメールが送られてくるまでは、Shark Tank出演の本当の価値について気づいていなかっただろう。Rad氏はHomeeに投資したいと考えており、Fishcel-Bock氏がCorcoran氏のオファーを受け取らないように祈っていたのだ。

結局彼女はCorcoran氏のオファーを受け取らず、Rad氏とのパートナーシップが結ばれることとなり、Rad氏はエンジェル投資家として資金を提供した上で、Homeeの取締役会に加わった。さらに、Rad氏がFischel-Bock氏をFounders Fundの友人に紹介した後でシリーズAが発生したのだ。

「これが私のエンジェル投資家としての2回目の投資でした」とRad氏は語り、「私は自分のことをエンジェル投資家とは思っていませんし、そうなるための十分な時間もありません。私にとっては、どちらかというと、自分自身で投資の痛みを感じようという側面が大きいですね」

Founders FundのPeter Thiel氏は、過去に家具関連のビジネスへ投資したことがあった。彼が共同設立したValar Venturesは、2012年にブラジルのスタートアップOppaが1300万ドルを調達したシリーズAに深く関わっていたのだ。

Homeeは現在ユーザー数増加に総力を挙げているが、Homeeのような会社にとっての大きな課題のひとつは、人的資本のボトルネックだ。ユーザーからの需要に応えるため、知識のあるデザイナーの供給量を保たなければならない一方、急速に拡大するプラットフォームの技術的な面にも目を向けなければならない。

Fischel-Bock氏は、この問題についてプラットフォームの効率性の向上に焦点をあてていると述べた。現在デザイナーは、一度に5〜10件のデザインに取り組んでいるが、デザイナーが複数の案件を効率的に進行できるようなバックエンドのサポート体制が構築できれば、この数が50〜100件に伸びると彼女は考えているのだ。現在Homeeで働く30人の従業員のうち半分がデザイナーで、なかにはデザインのバックグラウンドを持っていない人もいる。そのためHomeeでは、全てのデザイナーに対してユーザーとのやり取りを開始する前にトレーニングを行っている。

Homeeを早くから利用しているユーザーの一部は、App Storeのレビュー上でサービスにアクセスするための待ち時間が長いという苦情を掲載していた。そこでHomeeは、早くサービスを受けたいユーザーのために「割り込み」機能を9.99ドルで提供した。バージョン1.0が2015年11月19日にApp Store上で公開されてから進化を続け、Homeeは将来的にリクエストを受け付けてから24時間以内に最初のデザイン提案行えるようにしたいと考えている。

Fischel-Bock氏によると、Homeeの売上は過去10週間で700%の伸びを見せており、最終的には、デザインから商品の同日配送を含めた設置工程まで、インテリアデザインのプロセス全てを提供したいと考えている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter