スマートウォッチに偽の「薬を服用」アラートを送れる脆弱性が発覚

セキュリティ研究チームによると、高齢者や認知症患者が多く利用しているスマートウォッチに攻撃者が簡単にデバイスの制御を奪える脆弱性があった。

こうしたスマートウォッチは、利用者が医療関係者に簡単に電話をかけたり、医療関係者が利用者の居場所を追跡したりするためのものだ。携帯電話回線を利用できるため、どこにいても動作する。

しかし英国のセキュリティ企業であるPen Test Partnersの研究チームが、スマートウォッチをだまして偽の「薬を服用」リマインダーを利用者に何回でも送信できることを発見したと述べた。

Vangelis Stykas(ヴァンゲリス・スティカス)氏はブログの投稿で「認知症患者は薬を飲んだことを覚えていない傾向があり、簡単に過剰摂取になりかねない」と記した。

脆弱性のあるスマートウォッチに研究者が「薬を服用」アラートを表示させた(画像提供:Pen Test Partners)

この脆弱性は、スマートウォッチで利用されるSETrackerとして知られるバックエンドのクラウドシステムで発見された。このクラウドシステムは、ほかにもヨーロッパ中で多数のホワイトラベルのスマートウォッチや車両追跡デバイスで利用されていて、研究チームによればそのすべてに初歩的な攻撃に対する脆弱性があったという。

研究チームはバックエンドのクラウドシステムを利用するソースコードのコピーを発見し、コード中のセキュリティの問題を見つけた。発見された大きな欠陥のひとつはサーバーがハードコードされたキーを使っていたことで、この場合、攻撃者はデバイスをリモートで制御するあらゆるコマンドを送信できる。

このキーを使うと、攻撃者は「薬を服用」アラートを起動したり、デバイスからひそかに電話をかけたり、テキストメッセージを送信したり、車両追跡デバイスの場合はエンジンを完全に切ったりすることができる。

このコードには、デバイスからアップデートされたデータが保管されていると考えられるSETrackerのクラウドストレージのパスワードとトークンも含まれていた。しかし英国のコンピュータハッキング法違反になるため、研究チームはこれを確かめることはできなかった。

研究チームは、脆弱性は今は修正されていると述べた。この欠陥が悪用されたかどうかは不明だ。わずか数カ月前にPen Test Partnersは広く利用されているホワイトラベルの子供の見守り用スマートウォッチで同様の脆弱性を発見しており、今回の最新の研究はそれに続くものとなった。

スマートデバイスメーカー、それも適切なサイバーセキュリティの実装を考慮せずにデバイスを作ってしまうメーカーの間では、セキュリティ、そしてセキュリティの欠如が問題になりつつある。このため英国政府は、スマートデバイスに一意のパスワードなど最低限のセキュリティを備えた上で販売することを義務づけてセキュリティを強化する(未訳記事)、新たな法律の制定を提議している。

画像:TechCrunch

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(翻訳:Kaori Koyama)

新型コロナ禍でも第1四半期の世界スマートウォッチ出荷台数は昨年比12%増

新型コロナウイルスで世界的に経済が停滞する中で、ウェアラブルは驚くほど活発な部門であることが証明された。今月初めに報告したように、第1四半期のウェアラブル出荷の成長は緩やかになったものの、止まってはいなかった。多くのウェアラブル潜在ユーザーの追跡する歩数が少ないにもかかわらずだ。そして Canalysが米国6月17日に発表したデータによると、スマートウォッチ部門は引き続き成長していることが明らかになった。

カテゴリー全体で第1四半期の出荷台数は前年同期比12%増の1430万台だった。中でも中国では大幅な増加が見られ、前年同期比66%増だった。 Xiaomi(シャオミ)やApple(アップル)のセルラーモデルが大ヒットとなったが、これは中国全土でeSIMが浸透したためだ。北米でも出荷台数は増えたが、Canalysのデータでは初めて世界出荷台数に占める割合が3分の1を下回った。

画像クレジット: Canalys

アップルの出荷台数は実際には前年同期から13%減っている。それでもマーケットシェアは36.3%とダントツのトップだ。AirPodsに対するフォーカスのシフトが北米と欧州で伸び悩んだ理由の1つだとCanalysのアナリストはみている。マーケットシェア2位のHuawei(ファーウェイ)はかなりの生長を見せた。出荷台数が前年同期比113%増となり、これにより昨年7.9%だったマーケットシェアは14.9%へと伸びた。ファーウェイは中国で存在感があり、シャオミiやOppo(オッポ)といった他の中国メーカー大手も今後この部門で主要プレイヤーになることが予想される。

ただ、Canalysのレポートではスマートフォンのような部門が打撃を受けているなかでスマートウォッチの販売が引き続き好調な理由を掘り下げていない。筆者が思うに、スマートウォッチが日々の健康追跡のためのお役立ちツールになるにつれ、消費者は活動目標の達成のためにというより、バイタルサインや他の定量化できる統計に関心を持ち、これが消費者を引きつけている。

画像クレジット: Brian Heater

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(翻訳:Mizoguchi

スマートウォッチの出荷は2020年の1Qまでは増加、Apple Watchが1位を堅守

全世界を襲う新型コロナウイルスによる打撃にもかかわらず、スマートウォッチの世界的な出荷台数は、今年の最初の3か月間成長し続けている。オンライン販売に牽引されたもの。調査会社Strategy Analyticsの新しいレポートが明らかにした。

画像クレジット:d3sign/Getty Images

2020年第1四半期の出荷台数は前年比で20%増加した。昨年の第四半期と比べても、1140万ユニットから1370万ユニットに増加している。Apple Watchのグローバル市場でのシェアは55%で、トップの座に留まっている。それに続く2位はSamsung(サムスン)で、3位には順位を上げたGarmin(ガーミン)が入っている。

「スマートウォッチはオンラインの小売チャンネルを通してよく売れています。多くの消費者は、新型コロナによるロックダウンの中、スマートウォッチを使って自分の健康とフィットネスをモニターしているのでしょう」と、Strategy Analyticsのシニアアナリストを務めるSteven Waltzer(スティーブン・ウォルツァー)氏は書いている。

2020年の第1四半期に出荷されたApple Watchは760万台で、1年前の同時期に出荷された620万台から23%増加している。Apple Watchの市場シェアも54%から55%に増加した。

サムスンは昨年の170万台に対して、190万台のスマートウォッチを出荷した。ただし、市場シェアは15%から14%に減少している。ウォルツァー氏によれば、韓国での新型コロナウイルスによるロックダウンによって、サムスンのスマートウォッチの成長が鈍化したことと、ガーミンのような新たなライバルとの競争の結果だとしている。

ガーミンは2年ぶりに3位の座を奪い返した。第1四半期のスマートウォッチの出荷台数は110万だ。これは、1年前の80万台と比較して38%の増加となっている。この結果、同社のグローバルなスマートウォッチ市場におけるシェアも7%から8%に増加した。OLEDのカラータッチスクリーンを装備したVenuのような新モデルの貢献が大きい。

Strategy Analyticsでは、世界的なスマートウォッチの出荷は、2020年の第2四半期には鈍化すると予測している。新型コロナのパンデミックの影響だ。しかし今年の下期には、実店舗が再開し、自分の健康状態をモニターするためにスマートウォッチを使うようになる消費者のおかげで、売り上げも回復するとしている。

「スマートウォッチの長期的な見通しには、非常に明るいものがあります。新型コロナ後の世界では、若者も高齢者も、より健康志向が高まると考えられるからです」と、アナリストのWoody Oh(ウッディ・オー)氏は書いている。「スマートウォッチを使えば、酸素レベルなど、重要な健康指標をモニターすることができます。消費者も、手首に仮想ヘルスアシスタントを装着しておくことで、安心が得られるでしょう」。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

不静脈と睡眠時無呼吸症候群を感知するスマートウオッチ「ScanWatch」が登場

Withings(ウィジングズ)は1月6日、心房細動(不整脈)のリスクと、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を知らせてくれるハイブリッドスマートウォッチ「ScanWatch」を米国ラスベガスで開催されている2020 International CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で発表した。

循環器専門医と睡眠の専門家と共同開発された製品で、北米とヨーロッパで2020年第2四半期(4~6月)に、38mmモデルが249ドル(約2万7000円)、42mmモデルが299ドル(約3万3000円)で販売予定となっている。日本での販売は現在のところ未定とのこと。現在はFDA(U.S. Food and Drug Administration、米国食品医薬品局)とCE(EUの法律で定められた安全性能基準)の認定待ちとなっている。

特徴は、医療レベルの心電図を測定可能で、不整脈や心拍の状態を手元で把握できる点。心電図の測定にはScanWatch内蔵の3つの電極を使う。ユーザーが動悸などの身体の異常を感じた際に側面にあるボタンを押したあと、ベゼルの両端を触ることによって計測可能だ。30秒後にScanWatch本体が振動することでユーザーに心電図の測定を完了したことを通知し、その結果を画面で確認できる。

さらに継続的に心拍を測定し続けることで、ユーザーが異常を感じなくても異常な心拍が感知されると、心電図計測を促す通知機能もある。集計されたデータを医師または医療関係者と共有することも可能だ。

日本でも中高年を中心に患者が増えている睡眠時無呼吸症候群を検知できる機能にも注目だ。内蔵の酸素飽和度(SpO2)センサーで就寝中の酸素飽和度の推移を測定。呼吸の乱れによる異常値を感知することで、睡眠時無呼吸症候群を認識できるという。

そのほかの特徴としては、金属アレルギーを起こしにくいと言われるステンレス316Lステンレスがケースを採用しているほか、時計版はサファイヤガラスで覆われている。表示パネルには文字や静止画の表示に適したPMOLED(パッシブマトリクス有機EL)を採用。当日・前日の歩数やスリープスコア、消費カロリー、走行距離などの健康・運動データを収集・記録することも可能だ。フル充電状態の電池寿命は30日間。

なおScanWatchの開発元であるWithingsは、2016年にノキア傘下となってブランド名もWithingsからNOKIAに変わったが、2018年5月にWithings創業者であるÉricCarreel(エリック・カリール)が経営権と取り戻し、新生Withingsとして独立企業に戻っている。

CES 2020 coverage - TechCrunch

数百万人のスマートウォッチから位置情報が漏れている事実

両親は子供たちの居場所を確認しようとGPS機能付きのスマートウォッチを買い与えるが、セキュリティー上の欠陥があると子供の居場所は赤の他人にも見られてしまう。

今年だけでも、研究者たちの手により子供の位置情報がトラッキングできる何種類ものスマートウォッチにいくつかの脆弱性が発見されている。しかし、米国時間12月18日に発表された新しい調査結果によると、数百万台ものセルラー対応スマートウォッチの機能を支える共用クラウドプラットフォームに深刻で有害な欠陥が内在しているという。

そのクラウドプラットフォームは、位置情報トラッキング機器の最大手メーカーである中国のThinkrace(シンクレース)で開発されたものだ。このプラットフォームは、Thinkrace製機器のバックエンドシステムとして働き、位置情報や機器からのその他のデータの保管と検索を行う。同社は、我が子の居場所を確認したい親たちに向けた、子供の位置情報をトラッキングできる自社製腕時計だけでなく、サードパーティー向けのトラッキング機器も販売している。それを購入した企業は、自社のマークを貼り付け、自社の箱に入れ替えて、自社ブランド製品として消費者に販売する。

直販されるもの再販されるものを含め、これらすべての機器は同じクラウドプラットフォームを使用しているため、Thinkraceが製造して顧客企業が販売したそのOEM機器はすべて脆弱ということになる。

Pen Test Partners(ペン・テスト・パートナーズ)のKen Munro(ケン・ムンロー)氏は、TechCrunchだけにその調査結果を教えてくれた。彼らの調査では、少なくとも4700万台の脆弱な機器が見つかった。「これは氷山の一角に過ぎません」と彼はTechCrunchに話した。

位置情報をリークするスマートウォッチ

ムンロー氏率いる調査チームは、Thinkraceが360種類以上の機器を製造していることを突き止めた。そのほとんどが腕時計とトラッキング機器だ。実際の販業者はラベルを貼り替えて販売するため、Thinkrace製品の多くは異なるブランド名になっている。「自分たちが売っている製品がThinkraceのプラットフォームを使っていることすら知らない業者も少なくありません」とムンロー氏。

販売されたトラッキング機器は、それぞれがクラウドプラットフォームと通信する。直接通信するのもあれば、再販業者が運営するウェブドメインがホスティングするエンドポイントを通して行われるものもある。調査チームは、コマンドがThinkraceのクラウドプラットフォームに送られることを突き止めた。彼らの説明によれば、これが共通の障害点だ。

調査チームによると、機器を制御するコマンドのほとんどは認証を必要とせず、コマンドの説明がしっかりついているので、基本的な知識のある人間なら誰でも機器にアクセスしてトラッキングができるという。また、アカウント番号はランダムではなく、アカウント番号を1ずつ増やすだけで大量の機器にアクセスできた。

この欠陥は、子供を危険にさらすばかりか、この機器を使う人全員にも危険が及ぶ。Thinkraceはスペシャルオリンピックスの参加者に1万台のスマートウォッチを提供したことがある。しかし、その脆弱性のために、アスリート全員の位置情報がモニターできたとはずだと調査チームは話していた。

子供の録音音声が漏洩する

ある機器メーカーがThinkrace製スマートウォッチの販売権を取得した。他の業者と同じくこの業者も、両親が子供の居場所を追跡できるようにし、両親が設定した範囲から出たときに警報を鳴らせるようにしてあった。

調査チームの話では、簡単に推測できるアカウント番号を1ずつ増やしていくだけで、この腕時計を装着しているすべての子供の居場所をトラッキングできたそうだ。

また、このスマートウォッチには、トランシーバーのように両親と子供とが会話できる機能もある。だが、その音声は録音され、セキュリティーの緩いクラウドに保存されていることを調査チームは発見した。その音声データは誰にでもダウンロードできてしまう。

スマートウォッチの再販業者の脆弱なサーバーに保存された子供の声(子供のプライバシー保護のために音声は削除している)

TechCrunchは、ランダムに選んだ音声をいくつか聞いてみたが、子供たちがアプリを通して親に話しているのがよく聞き取れる。調査チームはこの調査結果を、インターネットに接続して遊ぶテディベアのようなおもちゃCloudPets(クラウドペッツ)に例えていた。2017年、そのクラウドサーバーは保護されていなかったため、200万人の子供たちの声が漏洩してしまったのだ。業者が販売したスマートウォッチを利用している親と子供たちは、およそ500万人いる。

情報開示のモグラ叩き

この調査チームは、2015年と2017年にも、複数のOEM電子機器メーカーの脆弱性を公表している。Thinkraceもそこに含まれていた。一部の販売業者は、そのエンドポイントの脆弱性を修正した。中には、脆弱なエンドポイントを保護する修正を行ったものの、後に元に戻してしまった業者もある。しかし大半は、単に警告を無視し、調査チームに彼らの調査結果を公表しろと促しただけだった。

Thinkraceの広報担当者Rick Tang(リック・タン)氏は、我々の質問に応じなかった。ムンロー氏は、脆弱性が広く悪用されているとは思えないが、Thinkraceのような機器メーカーは、より安全性の高いシステムの構築能力を「高める必要がある」と話している。そうなるまで、それらの機器を持っている人たちは使用を中止すべきだとムンロー氏は言う。

関連記事:スマート家電メーカーは見聞きした情報を政府に開示するのか?

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

シャオミがApple Watchのクローン「Mi Watch」を中国で発売へ

ウェアラブルマーケットでApple(アップル)とトップシェア争いを展開しているXiaomi(シャオミ)は11月5日、同社初のスマートウォッチ「Mi Watch」をホームマーケットの中国で発表した。これによりAppleとの競争はさらに興味深いものになる。Mi WatchはApple Watchにかなりそっくりだ。

Apple Watchと同様、Mi Watchは四角形のデザインで、デジタルクラウンとボタンを備えている。常にオン表示できる1.78インチのAMOLEDディスプレイを搭載し、GoogleのWear OSをベースとしたシャオミのウェアラブル・オペレーティングシステム「MIUI for Watch」で作動する。

アルミ合金製でマットな仕上がりのハウジングの内側は、両サイドに録音や受信のためのマイクがあり、音楽やかかってきた電話を聴くためのスピーカーが左側にある。ワンサイズ(44mm)展開のMi Watchの背面はセラミックで、ここに充電用のピンや心拍センサーがある。

Mi WatchはQualcomm(クアルコム)のSnapdragon Wear 3100 4Gチップで動き、CPUは4つのCortex A7 1.2GHzだ。メモリーは1GB、ストレージは8GBとなっている。セルラー通信(eSIM経由)、Wi-Fi、GPS、Bluetooth、そして支払い用のNFCをサポートする。セルラーモードの場合、フル充電で36時間駆動するとしている。

Mi Watchではまた、睡眠、そして水泳やサイクリング、ランニングなどのパフォーマンスの追跡もでき、心拍も測定する。TikTokやQQメッセンジャーなど、40以上の中国の人気アプリがMi Watchでは初めから利用できる。そしてXiaomiが展開するXiaoAIがデフォルトのバーチャルアシスタントとして搭載されている。

Mi Watchの価格は1299元(約2万円)で、中国で来週発売される。中国外での展開についてはまだ言及はないが、過去の例から見るとインド、シンガポール、インドネシア、その他の国で来期以降に発売しそうだ。サファイアガラスとステンレスのバージョンも中国で来月発売される。こちらの価格は1999元(約3万1000円)となっている。

ウェアラブルマーケットにシャオミが商品を投入するのはこれが初めてではない。同社の25ドル(約2700円)もしない、カラフルなディスプレイを備え、フル充電で数週間駆動するフィットネストラッカーはアジアマーケットで驚くほど人気だ。

また、同社がアップル製品を真似ていると批判されるのもこれが初めてではない。同社の初期のスマートフォンはかなりiPhoneに似ている。しかし近年は、Xiaomiのスマホにはオリジナル性が加わっている。「すべてのスマートフォンでではなく大半のもの」でということだが。同社はまた今年、アップルのMemojiを真似ているとも批判されていた。

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(翻訳:Mizoguchi)

サムスンのGalaxy Watch Active 2はAndroidユーザーに最適なスマートウォッチ

Samsung(サムスン)製のスマートウォッチは、実はなかなかよくできているのだが過小評価されている。1人のプレーヤーがほぼ完全に支配しているカテゴリーで、大きな注目を集めるのは難しい。それでも最近の調査結果によると、サムスンは世界市場のシェアで2位の座を維持している。シェアは11.1%で、Apple(アップル)の数字の3分の1よりもちょっと少ないといったあたり。

Galaxy Watchシリーズは、アップルの製品との違いがかなり際立つものとなっている。サムスンのスマートウォッチに流れる哲学は、同社の他のモバイル製品と共通している。つまり、バラエティに豊んだ製品を提供し、新しいことに挑戦するのを恐れないというもの。これは、Apple Watchの毎年の変化の少なさと好対照だ。アップルの場合、1種類のキーとなる製品を提供し、それを少しずつ改善していく方針を採用している。

Galaxy S10が発表された2月のUnpackedイベントでは、簡略化されたGalaxy Watch Activeも登場した。シンプルになり、そして何よりも安価になったシリーズは、TizenベースのOSを搭載するウェアラブル製品のラインアップに組み込まれた。正直に言って200ドル(約2万1600円)という価格は重要だった。比較的最近になって、このカテゴリでシェアを急拡大したFitbitと競える価格帯に、このデバイスをぶつけることになったからだ。

それからわずか6カ月、早くもGalaxy Watch Active 2が登場した。新しいデバイスは、心拍数モニタリング機能の改良(現状ではいまだベータ版のECGセンサーを使ったもの)、LTEモデルや、大型の44mmバージョンの追加などはあるが、それほど大きなアップグレードは受けていない。ありがたいことに、無駄を省いたデザインは維持されている。同社の他の大きくてかさばる製品と比べると歓迎すべき特徴だ。

なぜかはわからないが、サムスンはActiveシリーズでは回転式のメカニカルベゼルを廃止してしまった。このカテゴリの製品の中で、サムスンならではの差別化のポイントとなっていた部分だ。それも、一種のミニマリズムの追求の結果なのかもしれない。私としては、回転式のメカニカルベゼルは、AppleのDitigal Crownも含むスマートウォッチのインターフェイスの中で、はっきり言って最高のものと考えていた。

しかしActive 2では、回転ベゼルの機能を、触覚フィードバック付きでデジタル的に再現している。ウォッチの外周のエッジをスワイプすると、触覚フィードバックによってホイールのクリック感が再現されるようになっている。この使用感は事前に予想していたよりも優れていた。それでも、物理的な回転ベゼルがなくなったのは残念でならない。これについては、サムスンが将来のバージョンで復元してくれることを願っている。

最新版のApple Watchと同様、画面は常時表示に設定することも可能だが、バッテリー寿命への影響が大きい。とはいえ常時表示でなければ、1回の充電で2日間以上も持続する。これは、他に見劣りするようなものではない。Apple Watchよりも優れているが、Fitbitが到達した領域にはまだまだ及ばない。

はっきり言って、どのスマートウォッチメーカーも、2019年中には、1回の充電でもっと長く持続させる方法を探求する必要がある。特に、何らかの睡眠モニター機能を備えたものでは急務となっている。さらに今後は、ECG(心電計)のような機能が一般的なものになる。そうなれば、バッテリー寿命の改善は業界全体として取り組むべき課題となるはずだ。

自分が着ている服などをスマホで撮影した写真を基に、ウォッチフェイスの色をアプリでカスタマイズできるMy Styleは楽しい。しかし、結局は不要なギミックだ。Apple Watchに比べると、まだアプリの種類はかなり限られている。とはいえ、Spotifyがあるのは大きい。オフラインのプレイリストもサポートするようになった。また、YouTubeのような、他の主要なアプリも進化している。

サムスンが、サードパーティ製のアプリに関してアップルに追いつくことを想像するのは難しい。それでも、Apple Watchにはない大きな利点を最初から持っている。それはAndroidとの互換性だ。そして、GoogleのWear OSが、いつまで経ってもつまらないものでしかないのだから、サムスンにはもっと大きなマーケットシェアを獲得する条件が揃っていると言える。

Active Watch 2は、もうちょっと大胆な価格設定を採用すればよかったのにと思う。アップルが、古いバージョンのApple Watchを継続して販売する意味は、例えばSeries 3を200ドル(税別1万9800円)で入手できるということ。また、200ドル(約2万1600円)のFitbit Versa 2もある。今後、ECGのような機能が追加されることを考えれば、280ドル(約3万300円)から、という価格帯も納得できるという人はいるかもしれない。しかし、ほとんどの消費者にとって、それなら元の200ドルのActive Watchの方が買いだ、ということになってしまうだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

待望の常時表示ディスプレイを備えたApple Watch Series 5、Series 4からの買い替えは微妙か

Apple(アップル)も、このところiPhoneの販売台数には陰りが見られるものの、スマートウォッチに関しては、市場を完全に支配していると言ってもいい状態を維持している。Counterpointによる最近の数字では、Apple Watchの第1四半期の成長率は前年比で48%となり、全世界のスマートウォッチ市場全体の3分の1以上を押さえている。それに対して、Samsung(サムスン)の多様なモデルは、合計してもシェアは11%程度で、遠く離れた2位に位置している。

こうした数字は、アップルがここで何か正しいことをしていることを表している。そして、Fitbit(フィットビット)やFossil(フォッシル)のような競合他社が、スマートウォッチの分野で追いつくためには、まだまだやるべきことが多いということだ。アップルが、最初からかなりうまくやってきたことを考えると、このApple Watchの最新モデルが、すでにあるものを新たに作り直すのではなく、細かな改良に注力したものであるのも納得できるはずだ。

新世代のiPhoneシリーズと同時に発表されたApple Watch Series 5には、以前のアップデートで導入されたLTEやECG(心電図)モニターといった、目立ったハードウェア機能は追加されていない。確かに、常時表示ディスプレイとコンパス機能は新しい。しかし、いずれもスマートウォッチの機能として長年待たされたあげくにようやく実現したことを讃えるようなものではない。しかし全体的に見れば、こうした新機能も、世の中のスマートウォッチの序列の中で、このApple Watchの位置を最上位に保つ役には立っている。

Apple Watchの見た目は、これまでの世代のものと大きくは変わらない。画面サイズについては、すでに前作のSeries 4から大きくなっていて、今回は変更されていない。ただし、ディスプレイが常時表示となったのは、このデバイスの長年の欠点にようやく対処したことになるだろう。これまでのApple Watchは、使っていないときには画面が真っ黒になっていた。これは、ずっと放置されてきた欠陥のようにも思えるが、それも止むなしと思わせるものでもあった。というのも、このサイズの製品では、バッテリー寿命が常に大きな課題だからだ。画面を常に表示し続けていれば、1日も保たずにエネルギーが枯渇することは目に見えていた。

アップルは、この常時表示が可能となったApple Watchのバッテリー寿命については、やや妥協したのか、前任機と同じ18時間というスペック上の持続時間を実現している。もちろん、今後のアップデートでバッテリー寿命が延長されれば、かなり歓迎されることは間違いない。私の通常の使い方では、実際に問題なく1日を乗り切ることができる。私自身は、充電せずに20時間近く保たせることができているが、それでも、このデバイスは毎日充電しなければならないことに違いはない。もし充電を忘れると、翌日には必ず途中で干上がってしまうことになる。

以前から待ち望まれていた睡眠追跡機能は、このモデルでは見送られた。そこは、アップルが競合から遅れを取っている数少ない部分の1つだ。もちろん、そうした機能を実現するには、現状のような1回の充電で18時間保つバッテリーよりも、ずっと強力なものが必要となるだろう。

関連記事:watchOS 6はiPhoneからの独立に焦点

アップルは、常時表示機能がバッテリー寿命に大きなインパクトを与えないようにするため、いくつかの巧妙な手法を採用している。まず、それぞれの文字盤のデザインには、低消費電力の常時表示版が追加された。私が試してみたのは、watchOS 6から使えるようになったMeridianで、黒い背景に白い文字のもの。これを自分の顔に向けると、色が反転する。このアクティブなバージョンは見やすいが、常時表示バージョンは消費電力を少なくすることを重視したものだろう。

また、Apple Watchが採用するLTPO(低温ポリシリコン酸化物)ディスプレイは、使用状況によってリフレッシュレートを調整している。その範囲は広く、最高は60Hz、最小はわずか1Hzとなる。さらに、環境光センサーが明るさを自動調整することで消費電力を節約する。時計を手で覆って見ると、すぐに低消費電力モードに入るのがわかる。

コンプリケーションや、その類のものを表示する機能は残っているが、以前よりシンプルなものになっていて、電力消費の大きな機能は削除されている。たとえば、標準の文字盤からは秒針が消えた。またワークアウトモードでは、文字盤をユーザーの顔の方に向けるまで、ミリ秒の表示も消えたままとなる。

環境光センサーによって、ディスプレイを暗くする機能もある。例えば、映画館で映画を観ているときなど常時表示の画面の明るさでも、まったくの迷惑になるような場合だ。それでも十分に暗くはなるが、そうした場合にはシアターモードに設定するほうがいいだろう。手首を動かしたりしても、デジタルクラウンを押すまでは、決して画面を表示しないようになる。

ハードウェアとしての、もう1つの大きなアップデートはコンパスを内蔵したこと。以前に追加されたLTEやスピーカーと同じように、これも、スマホの機能をスマートウォッチに持ち込んだものの1つに数えられる。現時点では、この新機能を利用するWatchアプリはほんのひと握りだけ。最もわかりやすい例は、アップル純正の「マップ」アプリだ。コンパスが追加されたことにより、このウェアラブルデバイスによって直接ナビゲートするのが、ずっと簡単になった。

これは実際にかなり便利だ。画面が小さいのは仕方ないが、知らない場所に行ったときにiPhoneを取り出さなくても、これだけで道順がわかるのは素晴らしい。アップル純正のコンパスアプリもある。ハイキングに行く際には便利だ。海抜高度の表示も追加された。この数字は、Wi-Fi、GPS、地図データ、さらに気圧センサーの値から算出している。

この製品が、まだ発売前であることを考えると、この機能を利用するサードパーティ製のアプリの数が、まだかなり限られているのも当然だ。とはいえ、人気の高い星座アプリのNight Skyは、このコンパスを最大限に活用した機能を実現している。腕をあちこちの方向に向けることで、この広大な、そして拡大し続ける宇宙の中で、自分が今どこにいるのかよく理解できるはずだ。

ハードウェアに対するもう1つの大きな追加は緊急SOS機能だ。一般にデバイスの新機能は、いろいろな事情で必ずしもすべて実際に確認できるわけではないが、この機能もその1つ。これについては、アップルの言うことを鵜呑みにするしかない。この機能は、Series 5のセルラーモデルでのみサポートされている。海外に旅行したとき、近くに電話機がなくても、現地の緊急サービスに電話をかけることができる。この機能は、前回のモデルから導入された転倒検出機能とも連動し、着用している人が倒れた際には緊急SOSを送信することができる。

一方、watchOS 6で新たに追加されたソフトウェア機能としては、まず周期追跡アプリがある。これは、月経についての健康状態、兆候、周期などの記録、妊娠可能期間の予測といったことが可能なもの。またノイズアプリは、Apple Watchの内蔵マイクを使って、周囲のノイズレベルが90デシベルを超えているかどうかを追跡する。このレベルの騒音を聴き続けると聴力に障害をきたす危険があるからだ。

Series 5の価格は、標準(GPS)モデルが399ドル(税別4万2800円)から、セルラーモデルが499ドル(税別5万3800円)からとなっている。これが最低価格で、価格はすべてこれ以上となる。例えば、新たに登場した魅力的なチタニウムケースのモデルは799ドル(税別8万2800円)からとなっている。中でも、最も見栄えのするのはおそらくセラミックケースのモデルだが、その1299ドル(税別13万3800円)からという価格は、私たちの大多数にとっては候補から外れてしまう要因となるだろう。安くて見た目の優れた製品など期待できないということだ。Apple Watchには、ケースとバンドの組み合わせが数え切れないほど用意されている。アップルの実店舗に行けば、さまざまな組み合わせを試して確認してから購入できる。あなたの知人が、みんなApple Watchを身に着けていたとしても、あなたのものをちょっとだけ目立たせるための余地は残されているわけだ。

低価格のiPhone 11の導入に加えて、アップルはApple WatchのSeries 3の価格を199ドル(同1万9800円)からに値下げした。初めてこのデバイスを買おうという人でも手を出しやすい価格帯だ。すでにApple Watchを持っているという人にとってSeries 5は、特に昨年のモデルから買い換えようというほどの十分な動機は感じにくいかもしれない。とはいえ、常時表示ディスプレイなどの新機能は新しいシリーズならではの特徴として十分魅力的なものだろう。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Fossilがスマートウォッチの新モデルを発売

GoogleのWear OSは、関係者の努力が足りないから苦戦しているのではない。Googleはここ数年、ウェアラブル市場に真剣に挑戦してきた。ハードウェアの著名なパートナーを何社か得ても、Googleは成果を残せなかった。

今のところ、Fossilの新しいスマートウォッチはそれほど興味を引くものではない。しかし今回はクリティカルマスといえるようなところに達したのかもしれない。何しろ、Googleは1月に4000万ドル(約42億5000万円)をはたいて、Fossilのスマートウォッチの開発部門のかなりの部分を、その時点で開発中だったデバイスも含めて手に入れたのだ。

それが、今回発表されたFossilのスマートウォッチの「ジェネレーション5」と考えられる。Qualcommのウェアラブル分野への挑戦であるSnapdragon Wear 3100プラットフォームが登場し、Googleのウェアラブル用オペレーティングシステムも新しくなったタイミングで、このデバイスが登場した。

これは何を意味するのか。Fossil、Google、Qualcommはいずれもそれぞれの分野での大手だが、3社のこの先の道は険しい。Appleがスマートウォッチ市場をすっかり支配し続けている。Fitbitは、最近の製品では機能を削って売上が伸びなかったものの、興味深い戦いをしている。こうした状況から、3社はSamsung(サムスン)やGarmin(ガーミン)などと残りの市場を争っていくのだろう。

攻勢のためにGoogleアシスタントが重要な役割を担うことは明らかだ。Fossilの新製品に新たに搭載されたスイムプルーフスピーカーにより、アシスタントの応答を聞き、電話をかけ、アラート音を鳴らすことができる。デジタル心拍計が内蔵されているのは、FossilがFitbitやAppleなどとヘルスヘア分野で戦おうとしていることの現れだ。糖尿病や睡眠時無呼吸などのさまざまな状態を監視することもできる。

Fossilは、一部の電力消費機能を調整してバッテリーが1日以上持つようにする新しいバッテリーモードも開発した。また、Wear OSの新しいタイル機能で、情報をひと目で簡単に見ることができる。

デザインはシンプルでしっかりしていて、かなりよい。最近のFossilに対する期待に応えるデザインだろう。

サイズは44mmのものしかない。このため、潜在的な市場を切り捨てることになり、大きなチャンスを逃しそうだ。すでに販売は始まっており、本稿翻訳時点の日本のFossil公式サイトでは4万5360円で販売されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

2500ドルのスマートウォッチを探している人へ、それならGarminがある

スマートウォッチに2500ドル(約28万円)払ってもよいという人がいる。しかも驚いたことにその人にはいくつか選択肢がある。そして、Garmin(ガーミン)の名前はびっくりするような贅沢品を意味しないが、ちゃんとしたスマートウォッチの作り方を知っている会社だ。しかも、かなりよくできているように見える。

2500ドル相当の出来栄えかどうかはわからないが、とにかくよくできている。

Marq GPSシリーズは、この会社にはちょっと珍しいタイプの商品郡で価格は1500ドルから。高級腕時計の価格をスマートウォッチに払わせるのはかなり大変な仕事だ。Apple Watchの3倍以上の値段ともなれば、永久に、いや長い間使えるものであってほしい。

さらにこの製品がニッチなのは、それぞれのモデルのターゲット顧客が非常に特異的であることだ。アスリート、ハイカー、ボート愛好家、パイロット、レーシングカー・ドライバー(ちなみに最後のが2500ドル)。すべてデザイン、機能ともにそれぞれのカテゴリーに特化していて、風速計と高度計のついたものもある。

なぜこんなに高価なのかについてGarminはこう言っている。

どの腕時計もチタンでできていて、軽量かつ驚くほど頑強でどんな活動でもすぐれた性能を発揮する。超高温高圧焼成されたサファイアクリスタル製の風防はガラスの2倍以上の強度持つ。

もちろんGarminはスマートウォッチ戦争ではつねに不利な戦いを強いられている。商品がアウトドア人間とアスリート向けに作られているため、対象顧客がどうしても限られるからだ。それにしても1500ドル以上というのはやり過ぎだろう。新スマートウォッチシリーズは今年の第2四半期中に発売予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

TCLのリーク画像、折りたたみスマホの奇妙な将来を示唆?

「折りたたみ」と名がつくプロダクトは、奇妙なものになりそうだ。CNETが入手した、中国TCLのリークされたレンダリング画像を見てほしい。これらの奇妙かつ興味深い、2つのタブレットと3つのスマートフォンは折りたたみ可能で、そのうち一つは腕に巻き付けることができる。また、タブレットもスマートフォンも外向き、あるいは内向きにも曲げられる点も注目だ。

確かに、これらのレンダリング画像の折りたたみ端末が製品化されれば、スマートフォンのデザインを新しく興味深い方向へと進化させるだろう。もちろん、現段階で確定している情報はなく、また初期の折りたたみスマートフォンが顧客の関心を引くことができるかどうかも、まだわからない。

我々は、来週から開催されるMWC 2019(モバイル・ワールド・コングレス)や、今週水曜日に開催されるサムスンのイベントにて、より多くの動向に触れることになるだろう。また、サムスンはGalaxyシリーズの折りたたみスマートフォンの詳細を公開すると期待されている。現時点で市場に投入された折りたたみスマートフォンは中国Royaleの「FlexPai」だけで、その完成度も高くはなかった。

TCLはあまり一般に知られているブランドではないが、TV製品やアルカテル、Palm、BlackBerryブランドの端末の製造などで、ディスプレイ業界にて経験のあるメーカーだ。

今回のレンダリング画像は、折りたたみ製品を開発しているすべての企業が、現在検討しているスタンダードなものだろう。現時点でわかることは、スマートフォン業界は定番となる折りたたみ端末のデザインをまだ見つけておらず、またその定番も時代と共に変化するということだ。

 

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

米国成人の16%がスマートウォッチを持っている

NPDの最新記事によると、ここ米国ではスマートウォッチが好調な売れ行きを続けている。このカテゴリーは全体的に下降気味のウェアラブル分野の中で唯一明るい材料であり、今回発表されたデータはさまざまな層で広く受け入れられていることを示している。12月時点の米国成人のスマートウォッチ所有率は16%で、一年前の12%から伸びている。

成長を支えているのはやはり若年層で、18~34歳のスマートウォッチ保有率は23%に上る。もちろんAppleを始めとする各メーカーは高齢世代での売上増を狙っていて、昨年登場した心電計などの本格的医療健康機能に期待を寄せている。

市場をリードしているのは依然としてApple、Samsung、Fitbitの3社で、昨年11月時点で全売上50億ドルのうち88%を占めた。しかし、Fossil、Garminらもある程度の市場シェアを獲得している。もちろんGoogleもこの分野での躍進を目指してFossil IPを最近買収した。Wear OSの伸びはほぼ横ばいだが、2019年に噂のPixel Watchが登場すればそれも変わるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スマートウォッチ開発のヴェルトがシチズンと資本業務提携、プラットフォームを共同開発

アナログ型スマートウォッチなどのウェアラブル製品・サービスを開発するスタートアップ、ヴェルトは1月21日、シチズン時計との資本業務提携を発表した。シチズンからの出資金額は約3億円で、ヴェルトが第三者割当増資により株式を発行する。

両社は提携により、スマートウォッチをはじめとしたIoT端末のためのプラットフォーム「Riiiver(リバー)」を共同開発する。Riiiverは、専用腕時計のほか、スマートフォン、タブレットなどとのデバイスにも対応。IoTデバイスを起点に「ヒト、モノ、コトを有機的に結び付けるマイクロコミュニティ」として、シチズンが2019年夏にサービス提供開始を予定している。

また、ヴェルトが2019年度中に発売予定のスマートウォッチ「VELDT LUXTURE(ヴェルト ラクスチュア)」の製造・販売の一部をシチズンが担当する。ディスプレイに画像で針を表示するタイプのスマートウォッチとは違い、VELDT LUXTUREは三針モデルのアナログ時計をベースに、文字盤上に間接照明型の光で情報を表示する、というデザイン性の高いモデルだ。VELDT LUXTUREはRiiiverに完全対応する予定だという。

ヴェルトは2012年8月の設立。針を持つアナログ型をベースにしながら、ネットと連動して情報を表示したりモバイル決済に対応したりする、スマートウォッチとしての機能を持つ「コネクテッドウォッチ」を開発・提供している。

ヴェルトではこれまで、2016年にアコード・ベンチャーズ、サイバーエージェント・ベンチャーズから資金調達を実施。2017年にはファストトラックイニシアティブ、Darma Tech Labsほか投資家から約1.6億円を調達している。

Apple、watchOS 5.1.1を公開。一部Apple Watchの文鎮化問題を修正

AppleはwatchOS 5.1.1を公開した。前バージョンのwatchOS 5.1から一週間もたたないなか、一部のApple Watchが文鎮化するという報告を受けてのことだ。

このアップデートには、ほかにウォーキートーキー機能やアクティビティのリワードが一部表示されない問題などのバグ修正も含まれている。

watchOS 5.1は10月29日にiOS 12.1と共に公開されたが、ソフトウェアアップデートをインストールした後Apple Watchが 立ち上がらないという苦情を受けすぐに配信が停止された。Appleは、この欠陥アップデートが「少数」のユーザーに影響を与えた(詳細は語らず)ことを認め、「問題のあるユーザーはAppleCareに連絡をとってほしい。インストールが成功した人は何もしなくてよい」と発表した。

watchOS 5.1.1はwatchOS 5.1の全機能に加えて、グループFaceTimeオーディオ、新しい絵文字、新しい文字盤などいくつか新機能も追加された。

ほかに、セキュリティーアップデートも施され、アタッカーがカーネル特権を得られる重大な脆弱性が修正された。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

HuaweiのWatch GTはWear OSを捨てて自社製OSを搭載、‘競争に勝てる’性能を目指す

LGの奇妙なハイブリッドウォッチWatch W7は、WearOSの小さいが重要な勝利だった。しかし今朝(米国時間10/16)のロンドンでGoogleは、少なくともこの機種に関しては、スマートウォッチの市場競争における重要な同盟を失った。Huaweiの最新のウェアラブルWatch GTはGoogleのオペレーティングシステムを捨てて、自社製のLiteOSを採用した。

Googleのウェアラブル用オペレーティングシステムは苦戦しているだけに、Huaweiのこの動きはショッキングだ。同社はWearOSの分断化を避けるという方針を貫いてきたが、それが結局、メーカーとしての企業を悩ませることになり、Samsung, Fitbit, そして今度はHuaweiが、我が道を行くを選んだ。

事情はメーカーによりまちまちだが、Huaweiの決定はかなり単純明快だ。同社は、電池寿命を極力長くすることに関心があった。その思想は、今日の発表に含まれていたほかのスマートフォンを充電できるスマートフォンにも表れている。

常軌を逸したような主張もある。Huaweiによると、こいつは、ふつうの使い方なら一回の充電で2週間動く。本当なら、これを他社製品と比較するのは馬鹿げている。余計なものが一切動いていなければ、30日は保(も)つらしい。そうなるとこれは、Kindleの領域だ。

当然このウォッチは、やや肥満タイプだ。ユースケースとしてフィットネスを挙げているから、肥満ウォッチは、まずいかもしれない。そもそも、ほとんどの競合製品がフィットネスをメインの用途としている。とくにAppleとFitbitは強敵だ。

心拍計は常時動いているタイプ、正確な走行追跡のために、3-GPSシステムを搭載、スマートフォンと並んでHuaweiは、ウォッチでもSamsungとのシェア競争を意識している。そこで、Wear OSは置き去りにされ、‘後塵を拝する’ことになる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

CasioのオールメタルG-Shockが設定やアラームをBluetooth化してややスマート化

Casioが最初のG-Shockウォッチをリリースしたのは1983年だ。その初代は、クォーツモジュールを保護するすばらしい耐衝撃性によって、タフなウォッチのバーを上げた。今やクラシックウォッチだが、2018年の今でもさまざまな機種が売られている。

最近Casioは、このウォッチのオールメタルバージョンを発売した。それはその独特のデザインを維持しつつ、Bluetoothなどのモダンなテクノロジーをフィーチャーしている。スマートウォッチではないが、ちょっとばかしスマートだ。

Bluetoothの機能はシンプルだが一見の価値がある。それを使ってオーナーは、ウォッチの設定にアクセスできる。ウォッチの上のメニューをたどる代わりにスマートフォンのアプリを使って時間を(スマートフォンの時間へ)シンクし、いろんな設定を調整し、アラームやリマインダーをセットする。ウォッチの上のボタンをひとつ押すだけで、アプリが立ち上がる。Bluetoothの接続や設定はスマホ側が全部やるので、ウォッチ側は何もしないでよい。

実際にやってみると、とても新鮮な感じだ。スマートフォンが常時必要なのではなく、必要に応じて接続する。これが時間管理の未来の形なら、大歓迎だ。ぼくは複雑なメカが大好きな方だが、それでも時間帯とかアラームの設定は面倒くさい。アプリがそれをやってくれるのなら、大いにけっこうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

サウジ記者の失踪事件、Appleウォッチに注目集まるが手がかりにはならないかもしれない

サウジアラビアのジャーナリスト、Jamal Khashoggiが失踪した事件を調べている警察当局は、失踪前のKhashoggiの健康データや位置情報を入手しようと同氏が身につけていたAppleウォッチを探している。しかし、TechCrunchが新たに入手した情報では、ウォッチがそれらデータを示すのは無理かもしれない。

サウジで生まれ米国に居住し、そしてワシントンポスト紙のコラムニストであるKhashoggiは先週、伝えられているところによると、結婚に関する書類を取得するためにイスタンブールにあるサウジ総領事館に入った後に行方不明になった。Khashoggiが結婚するはずだった女性はKhashoggiのiPhoneを持って総領事館の外で待っていた。

Khashoggiは総領事館から出てくることはなく、捜査が行われている。確認はされていないが、Khashoggiは総領事館の中で殺害されたと伝えられている。ワシントンポスト紙は、サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子がKhashoggiをサウジにおびき寄せて拘束しようとしていた工作の通信を米国が傍受した、と報道している。

Khashoggiはサウジアラビア政府に対し批判的だった。同政府はKhashoggiの失踪への関与を否定している。

水曜日、ロイターはトルコ高官の話として、捜査当局はKhashoggiが総領事館に入るときに身につけていた黒いAppleウォッチを探している、と伝えた。Appleウォッチが収集したデータにより、Khashoggiの心拍などの健康データ、位置情報、その他手がかりを得られるのではないか、ということらしい。

ロイターによると、トルコ側はウォッチを保有しておらず、失われたか、破壊されたか、またはサウジ当局の手中にあるかと推測される。

TechCrunchのスタッフがいくつかのフォトライブラリーやソーシャルメディアを探し回り、ウォッチのクラウンに見られる赤いドットから第3世代と思われるAppleウォッチをつけているKhashoggiの画像を見つけた。2017年モデルはオプションでLTE通信機能がついていた。

Jamal Khashoggi in Istanbul, Turkey in May 2018 wearing a third-generation Apple Watch. (Image: Al Sharq Forum/Twitter)

しかしたとえKhashoggiがそのモデルを手首につけて総領事館に入っていたとしても、第3世代Appleウォッチはトルコではセルラー通信をサポートしていない。なので、事実上、彼の健康データが総領事館の外にあった彼のiPhoneもしくはAppleのサーバーにシンクされていたチャンスは除外される。

また彼のウォッチが総領事館内のWi-Fiネットワークに接続したり、領事館の外にあったiPhoneとBluetoothで接続できる範囲にあったというのは考えにくい。

いずれにせよ、もしKhashoggiのウォッチの健康データが、彼のiPhoneとシンクしていたかもしれないAppleのiCloudへと無線で送られていたとしても、そのデータは彼のパスコードによってエンドトゥーエンドで暗号化されている。

Appleでさえーもちろん司法当局もーこのデータにはアクセスできず、これは消息の手がかりがiPhoneの中にあるだろう、ということを意味する。

スマートウォッチやフィットネストラッカーが行方不明者を見つけたり起訴内容を固めたりするのに当局の役に立ったという例がいくつかある。ウェアラブルは身につけている人の運動や行動を追跡するが、そのデータは多くの場合がクラウドに送られ保存される。データは往々にして司法当局によって入手される。これについてはプライバシーのリスクを懸念する声もある。

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(翻訳:Mizoguchi)

LGの奇妙なハイブリッドスマートウォッチはWear OSに命を吹き込めるか?

新しいV40 ThinQの発表に加えて、LGはこの一風変わった新製品を披露した。ハイブリッドスマートウォッチはもはや目新しくないのは確かだが、Watch W7は奇妙なアプローチでこの分野に参入した。

実際、同社が今週この製品について最初に語ったとき、多くの疑問が寄せられた——そしてスマートフォンとは異なり、現物に触ることができなかったため謎はいっそう深まった。

要するにこういうことだ。これは機械式針のついたWear OSスマートウォッチである。つまり、標準的スマートウォッチ画面の上に物理的な時計の針が2本置かれて自分の仕事をしている。タッチで操作できるが、実際には表面のガラスを通じて行われる。一方時針と分針は画面のテキストが見やすいように振るまう。

側面のボタンを押すと針が180度に広がる。その下のテキストは上にずれるので物理的部品に邪魔されることはない。さらに、針が戻る際ガラスがわずかに持ち上がるように見える。LGによると、この機能はLGのFrankensteinウォッチに対応するために最新版Wear OSに組み込まれているという。

これは素晴らしいアイデアか、落第アイデアのどちらかだ。私はレビュー用ユニットが届くまで、定を保留しておくが、最近の主流ウェアラブルの中では、ほかの何もよりこれを試してみたいというのが本心だ。つまりは、革新的であることだけが取りえだ。

LGは概要説明の中で、「腕につけてもらうために努力している」と言った。これはWear OSにとって最近の大きな課題だ。とにかくAppleがこのカテゴリーを支配しており、Android陣営ではFitbitとSamsungがリードしているが、どちらもGoogleのウェアラブルOSでは動いていない。

機械式針についても何か言うべきことはある——時間を見るために画面をオンにしなくてすむのでバッテリーの節約には大いに役立っている。さらには、ふつうの時計として見栄えもよい。純粋な目新しさのためにスマートウォッチを着ける時代は終わりつつあるのだろう。

W7の価格は450ドルと高額だ。奇妙な一品の予約受け付けは今週の日曜日から。店頭には10月14日に並ぶ予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ビデオレビュー: Apple Watch Series 4


IDCが今年発表した数字によれば、 Apple Watchは2017年に出荷されたスマートウォッチの半分以上を占めていたという。ではこの市場リーダーの今年のモデルはどういうことになったのだろう? まず目に付くのはディスプレイの大型化だ。ただし筐体のサイズは現行製品とほとんど変わらない。

Appleは製品の大きさをほとんど変えないままで表示面積を拡大し、いっそう多くの情報を表示できるようにした。クラウン(リューズ)にハプティック・テクノロジーが採用され、回したときにメカニカルな腕時計に近いクリック感が得られるのも大きなアップデートだ。

なければ困る必須の機能というわけではないが、ウォーキートーキー・モードはなかなか面白い。Apple Watch所有者にWiFiと携帯網を通じてボイス・メッセージが送れる機能だ。クラウンを押すとウォーキートーキーのように送信できる。

Appleが力を入れているヘルス関連では心臓の状態を詳しく知ることができる心電計が追加された。実際に利用できるようになるまでまだしばらくかかる〔心電計機能は医療機器に関する規制で日本では当面提供されない〕。さまざまなワークアウトの種類を認識してトラッキングしてくれるのは非常に便利だ。時間や運動強度が自動的に記録される。

外観は現行モデルの全面的アップデートというわけではないが、スマートウォッチのあるべき姿を示すモデルに仕上がっている。

〔日本版〕Brian Heater記者による詳しいレビューはこちら

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滑川海彦@Facebook Google+

Googleのスマートウォッチがいっそう身近に――Wear OSがアップデート

今日(米国時間8/29)、以前Android Wearと呼ばれていたGoogleのスマートウォッチ向けOS、 Wear OSがアップデートされた。Googleによれば、このアップデートでさまざな情報へのアクセスがさらに素早く行えるようになり、ユーザーへのアシストもさらに積極的になったという。Google Fitがアップデートされたことにともない、Wear OSでもAndroidアプリと同様のヘルスモニター機能が提供される。

新しいWear OSでは、ユーザーは多数の情報をスワイプで次々に切り替えて表示させることができる。従来は通知カードをいちいち切り替える必要があった。これは小さな改良のように聞こえるが、実際の使い勝手としては非常に大きな改良だ。従来と同じくスワイプアップで新しい通知を表示することができる。表示された内容に返信するなどなんらかのアクションをする場合は単にタップするだけで必要なオプションが表示される。

新しいWear OSはかなりの程度、Google Nowの代わりになる。右にスワイプすればGoogleアシスタントが今日の予定、天気、フライト、ホテル予約などの重要な情報を教えてくれる。アシスタントを利用した他のアプリのインターフェイスと同じく、Wear OSの画面でもGoogleはタイマーのセット方法などアシスタントの機能をいろいろ教えてくれる(もっともタイマーの設定方法は誰も知っていると思う。実のところ私の場合、アシスタント利用の90%はタイマーだ)。

Google Fit機能についていえば、iWear OSは予想どおりAndroidアプリのHear Points、Move Minutesと同じサークル形のデザインを採用した。 丸型のWear OSウォッチとうまく調和する。

今回のアップデートではドラスティックなデザインの変更はなかったが、クオリティー・オブ・ライフは大きく改良され、Wear OSのスマートウォッチの使い勝手は向上したと思う。

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