スマートドライブとソラコムが国内外でプラットフォーム連携、モビリティ領域のIoT利活用を促進

スマートドライブとソラコムが国内外でプラットフォーム連携、モビリティ領域のIoT利活用を促進

モビリティデータ活用サービス「Mobility Data Platform」を提供するスマートドライブと、IoTプラットフォーム「SORACOM」提供のソラコムは10月30日、プラットフォーム間連携と協業ソリューションの開発を開始したと発表した。

今回の連携により、ソラコムのSORACOMから、スマートドライブのMobility Data Platformとのデータ連携が可能となった。ソラコム提供のIoT通信とSORACOM認定デバイスSORACOMリファレンスデバイスから得られたIoTセンサーのデータと、スマートドライブが収集・解析する移動データをかけ合わせることで、車両管理による業務効率化、移動データを利用した新サービス、さらには地域の移動をつなぐMaaSまで、幅広い分野における「IoT×移動」のアイデア実現をサポートする。

スマートドライブとソラコムが国内外でプラットフォーム連携、モビリティ領域のIoT利活用を促進

スマートドライブは、2013年の創業以来、「移動の進化を後押しする」をコーポレートビジョンに掲げ、移動にまつわるモビリティサービスを提供。Mobility Data Platformは、スマートドライブ独自のデバイスに限らず、様々なデバイスから収集したモビリティデータを蓄積・解析するサービスで、データを利活用して課題解決に役立てられる。これまで幅広い業種・業態の顧客と多くの実証実験を行ってきており、新しいサービスの創出などにも活用されている。

スマートドライブとソラコムが国内外でプラットフォーム連携、モビリティ領域のIoT利活用を促進

ソラコムは、SORACOMを通じてIoT通信とインターネットに「つなぐ」システム構築に必要なサービスを提供。SORACOMの利用で、少ない初期費用でIoT活用のアイデアをスピーディに実現でき、2020年6月時点で1万5000超の様々な業界・規模の顧客がビジネスの進化に利活用している。

スマートドライブとソラコムが国内外でプラットフォーム連携、モビリティ領域のIoT利活用を促進

スマートドライブとソラコムは、移動データ活用拡大をともに目指し、各専門分野技術をより使いやすく提供するとともに、MaaS分野での新たな協業ソリューションの開発・提供を目指し、連携を進めていく。

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カテゴリー: IoT
タグ: スマートドライブsmartdriveソラコムSORACOM日本

スマートドライブがHondaの法人向け二輪車用管理サービスに走行データ蓄積・活用プラットフォーム提供

スマートドライブがHondaの法人向け二輪車用管理サービスに走行データ蓄積・活用プラットフォーム提供

スマートドライブは9月24日、Hondaの「Honda FLEET MANAGEMENT」(Hondaフリートマネジメント)に対して、走行データを取得・蓄積・活用する同社「Mobility Data Platform」を提供したと発表した。Honda FLEET MANAGEMENTは10月1日からサービスを開始する。

Honda FLEET MANAGEMENTは、ビジネスシーンで活躍する二輪車に車載通信機を取り付け、業務上の各種動態管理を可能とする法人向け二輪車用コネクテッドサービス。

同サービスは、走行データを取得・蓄積・活用するスマートドライブの「Mobility Data Platform」を採用しており、業務用二輪車の位置情報、加速・減速等の運転状況、訪問地点や走行距離などの記録、日報の自動作成、登録済み地点への接近・到着を管理者に知らせるメール通知機能などが可能となる。

また取得した走行データをもとに、スマートドライブのデータサイエンティストが分析・解析を行うことで、顧客ニーズに合わせた課題解決を提案可能としている。

スマートドライブは、2013年の創業以来「移動の進化を後押しする」をビジョンとして、移動にまつわる様々なモビリティサービスを提供。Mobility Data Platformを用いて、幅広い業種業態の企業と新しいサービスの創出に向けた協業を行ってきた。

モビリティ業界の変革期にある中、モビリティサービス作りにおける実績・データ解析の質・スタートアップならではのスピードなどが評価され、二輪車を利用する法人顧客を含めて、共にビジネスを成功に導くパートナーとしてHondaとの連携に至ったという。

業務上得られたデータを利活用することで、ビジネスユース二輪車のより効率的な運用に加え、ライダーの安全運転啓発にも貢献できると考えているとした。

また今後も、移動データの利活用を通して、移動をより価値の高いものにすることを目指し、「移動の進化を後押しする」サービスの開発・提供に努めていくとしている。

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高齢者の運転見守りサービス「SmartDrive Families」が正式リリース、月額2480円

自動車の走行データを活用した各種サービスを提供するスマートドライブは9月14日、高齢の家族などの運転見守りサービス「SmartDrive Families(以下、Families)」を正式リリースした。

高齢化が進む日本では、高齢ドライバーによる運転事故は社会課題の1つだ。法律として免許を返上する年齢を定めるべきなどの議論はあるが、運転のスキルや安全性は個人によって大きく異なる。特に、僻地に住む人たちにとってはクルマは生活に欠かせない移動手段であり、できるだけ長く免許を保持したいというのが正直なところだろう。

そんな課題を解決するため、スマートドライブが開発したのがFamiliesだ。クルマのシガーソケットに専用デバイスを差し込むだけで、運転の安全度や特徴などの走行データを取得することができる。取り付け工事も不要で、約5秒で取り付けが完了する。月額料金は2480円だ。

走行データは専用のスマホアプリから見ることができる。クルマの現在地、走行ログ、急操作のアラートなどをリアルタイムで確認することが可能だ。それぞれ走行ログごとにハンドリング、加速、減速のスコアを確認できるため、運転の“クセ”を把握して今後のアドバイスにつなげることもできる。

スマートドライブはこれまでに保険会社などと共同で、数万車分の走行データを分析。そのノウハウをもとにスコアリングしている。

スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によれば、同社は今後、ランキングや運転診断レポートなどの新機能の追加、Familiesの走行データと保険料金との連動などにも取り組んでいくという。また、自治体との連携して免許返納の判断にデータを活かすことも将来的に進めたいとしている。

スマートドライブは2013年10月の創業。2018年8月には産業革新機構などから17億円を調達している。

月定額カーレンタル事業など展開するSmartDriveが17億円調達、高齢者の運転見守りサービスも開始へ

自動車の走行データ解析サービスを提供するスマートドライブは8月6日、産業革新機構、ゴールドマン・サックス、モノフル、2020(鴻海グループのファンド)を引受先とする第三者割当増資により総額17億円を調達した。

スマートドライブは、自動車に取り付ける専用デバイスから50〜60項目にわたるデータを取得・解析し、それをもとに自動車保険の開発や走行データ可視化サービスなどを展開するスタートアップ。その解析技術を軸に、法人向け車両管理サービスの「SmartDrive Fleet(旧DriveOps)」や、運転の安全度によって掛け金が変動するテレマティクス保険をアクサ損害保険と共同で提供するなどしている。

走行データの解析技術をもとにさまざまな事業を展開するスマートドライブだが、なかでも特に注目を集めたのが、運転の安全度によってポイントを付与する機能などが特徴の月定額カーレンタルサービス「SmartDrive Cars(以下、Cars)」だ。スマートドライブ代表取締役の北川烈氏は、2018年2月よりスタートしたCarsについて具体的な数字を明かさなかったものの、初動は順調で「年内には全国展開をはじめる」とした。

また、このサービスは本来、スマートドライブのパートナー企業が保有する車両を貸し出すというモデルだが、中古車や新車を販売するディーラー各社からの引き合いも多くなっているという。Carsが提供するデータ解析機能(安全運転によりポイントがもらえるなど)を切り出し、自動車を販売する際にセットサービスして提供できないかというものだ。そのため、スマートドライブは今後、プラットフォーマーとしてこれらの機能をディーラーに提供する役割を担うことも検討しているという。

スマートドライブは今回の資金調達を期に、Carsなど自社のC向け事業の拡大を目指す。調達した17億円はCarsのさらなる開発費用とプロモーションに使用するほか、2018年10月に正式リリース予定の新サービス「SmartDrive Families(以下、Families)」の開発費にも充てる。Familiesは、自動車の走行データを利用して離れて住む高齢の家族を見守ることができるサービスだ。

高齢化が進む日本では、高齢ドライバーによる運転事故は社会課題の1つ。そういった事故が増えるにつれ、「〇〇歳以上のドライバーからは免許を取り上げる」などの議論も出てきた。しかし、そもそも安全運転の度合いは個人によって異なるし、クルマが日々の生活に欠かせないものとなる僻地に住む人は、できるだけ長く免許を保持したいというのが正直なところだ。

Familiesでは、専用デバイスを家族のクルマに取り付けるだけで運転の安全度を計測することができ、より実態に即した形で、彼らが保有する免許を返上させるべきかどうか判断できるようになる。同様のサービスを提供する競合他社は存在するものの、Familiesの強みとしては、シガーソケットに取り付けるだけという導入の容易さ、費用の安さなどがあると北川氏は話す。

走行データの解析という技術を軸に、さまざまな領域へのビジネス展開を模索するスマートドライブ。今回の資金調達では、今述べたC向け事業の強化のほか、物流のモノフルとの連携によりロジスティクス領域でのビジネスを強化するほか、研究開発部門の「SmartDrive Lab」を中国・深センに設立するなどしている。

スマートドライブ、法人向けの車両管理・安全運転支援サービス「DriveOps」を正式公開

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自動車に備え付けられた「OBD-IIコネクタ」に専用デバイスを接続して車速やエンジン回転数などの走行データを取得。スマートフォン経由でクラウドにそのデータを保存・解析することで、自動車の安全運転を診断する個人向けサービス「DriveOn」を提供するスマートドライブ。同社は9月1日、法人向けの車両管理・安全運転支援サービス「DriveOps」の正式提供を開始した。

DriveOpsは、専用デバイスを通じて取得した自動車のデータ、それと連携するスマートフォンから取得する位置情報データをなどを組み合わせることで、自動車の運転に従事する従業員の走行データの可視化や管理、安全運転のフィードバック、経費精算や日報の自動作成などを行う法人向けのサービスだ。料金は月額1480円から。ドライブレコーダーやデジタコ(運行記録計)が必要だった領域を工事不要、3980円から購入できる安価な専用デバイスとスマートフォンで解決するプロダクトとなっている。

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スマートドライブ代表取締役の北川烈氏によると、正式公開以前に、大手コンビニの配送車両へ導入したような事例もあるという。「これまでOBD-IIコネクタを通じて走行データを取得しても、結局保険(テレマティクス保険:運転特性に応じて保険料を割引する保険)くらいにしか使っていないと思われていたが、すでにそれだけでない状況になってきている」(北川氏)

同社では法人向けのサービスの展開に合わせてデバイスのバリエーションも追加。従来のBLE接続型に加えて、3Gの常時接続型、シガーソケット給電型(OBD-IIコネクタから直接データを取得できないが、これまで取得してきた大量の運転データをもとに、精度の高いデータが取得できるようにチューニングしていくという。近日発売予定)の2種類のデバイスを追加している。

またスマートドライブでは、デバイスを通じて取得したデータをパートナー企業に提供するプラットフォーム「SmartDrive Data Platform」を構築していくとして、パートナー企業の募集も開始した。

今後はパートナーとともに、個人向けには運転特性をもとにしたテレマティクス保険(すでにアクサ損害保険と提携している)から自動車ローン、ロードサービス、トレーサビリティサービスなどを、法人向けには安全運転のスコアリング、リアルタイムな位置管理、経費精算、GIS(地理情報システム)などを提供していくことを検討している。

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