クラウド受付のRECEPTIONISTがスマートロックのRemoteLOCKと連携、受付から入館・入室まで非対面化しセキュリティも向上

クラウド受付のRECEPTIONISTがスマートロックのRemoteLOCKと連携、受付から入館・入室まで非対面化しセキュリティも向上

クラウド受付システム「RECEPTIONIST」を提供するRECEPTIONISTは3月23日、構造計画研究所が提供するクラウド管理機能を備えた入退室管理システムの「RemoteLOCK」(リモートロック)と連携を開始したことを発表した。今回の連携によって、来訪者の受付から入館・入室までの非対面化を実現し、受付運営の効率化とセキュリティ向上が促進される。

RECEPTIONISTは、オフィスなどの入口の受付端末(iPad)で来訪者がチェックインを行なうと、社内担当者にメールやビジネスチャットなどで自動通知されるクラウド受付システム。来客履歴は自動で保存され、QRコードを用いた非接触の受付も可能。サービス開始からオフィスを中心に5000社以上に導入され、受付の無人化・省人化、受付業務の効率化を支援している。

RemoteLOCKは、鍵の発行から受け渡しまでをクラウド上で管理できるスマートロックシステム。施設を遠隔・リアルタイムで監視でき、ICカード認証・PINコード認証・顔認証など様々な認証方式に対応、APIによるシステム拡張も可能で、既存施設に後付け導入することができる。クラウド受付のRECEPTIONISTがスマートロックのRemoteLOCKと連携、受付から入館・入室まで非対面化しセキュリティも向上

受付対応からゲストの入室までを自動化するRECEPTIONISTとRemoteLOCKの連携

クラウド受付のRECEPTIONISTがスマートロックのRemoteLOCKと連携、受付から入館・入室まで非対面化しセキュリティも向上

  1. RECEPTIONISTにゲストの来訪予定を登録。発行された受付QRコードをメールなどでゲストに送付
  2. ゲストが受付端末でチェックインを行なうと、メールなどで社内担当者にゲストの来訪が自動通知される
  3. ゲストが、チェックイン端末で発行された入館用のQRコードを受け取る。アクセスが許可されたスペースのRemoteLOCKにQRコードを読み取らせることで、非接触で解錠・入室できる

今回の連携により、オフィスの受付窓口対応から社内担当者への来館者通知、ゲストの入館権限付与までが自動化された。RECEPTIONISTおよびRemoteLOCKは、オフィスにおける受付業務の効率化・セキュリティの向上、従業員がより業務に集中できる環境を創出することで、今後も働きやすい職場づくりに貢献していきたいとしている。

ビットキーが手がけるスマートロックとhomehubをレオパレス21が採用、2022年6月より44万戸に設置

ビットキーは1月24日、同社が開発・販売するスマートロックと、様々なサービスを自宅でシームレスに利用できるコネクトプラットフォーム「homehub」(ホームハブ)について、レオパレス21が管理する物件に採用されたことを発表した。2022年6月よりレオパレス21が管理する物件の約8割となる44万戸を対象に設置を開始する。

レオパレス21では、以前から非対面・非接触対応を目指し、新築物件に対してスマートロック「Leo Lock」(レオロック)の設置を進めていたものの、設置条件や初期投資額などの障壁、入居者専用サービス「レオネット」といった各種システムとの連携が困難な点から普及と拡大に課題があったという。今回、ビットキーのスマートロックおよびhomehubによってそうした課題が解消され、採用に至ったとのこと。

スマートロックは、スマートフォンの専用アプリやICカードテンキーでの暗証番号入力など複数の手法で鍵の解錠が行えるシステムで、入居者はキーレス環境を享受できる。ICカードや暗証番号はセカンドキーとしての利用を目指している。

また、入居者以外でも利用時間や回数制限のある「ワンタイムチケット」「ワンタイムパスコード」を発行してもらうことで、暗証番号やスマートフォンによる解錠・入室が可能。オートロック機能や施解錠履歴管理機能を備えているため、セキュリティ対策にもなる。

なおこのワンタイムチケットでは、一時的な解錠が許可されるため、お部屋探し中の顧客に対して、営業スタッフの同行なく単独での完全非対面かつ鍵の貸出の手間を省いた内見を提供できる。

homehubはIoT架電や置き配・家事代行サービスなどと連携可能な暮らしのコネクトプラットフォーム。また、不動産管理会社などへ鍵の発行システムや内見予約システムを提供しており、前述のワンタイムチケットとあわせて内見予約に連動した鍵の自動発行など、業務を効率化できる。

Schlageの新型スマートロックはApple Watchで玄関を解錠することが可能

この数年、スマートロックを目にする機会は少なくはなかったが、業界の大手も未来に向けて目覚め始めたようだ。CESでは、大手Schlage(シュレージ)がスマートフォンやApple Watchに触れるだけでドアを開けられる機能を導入した「Schlage Encode Plus Smart WiFi Deadbolt」を発表した。

この技術は、iOS 15で導入されたAppleの最近のHome Keyの革新的技術に基づいて構築されている。この技術では、Apple Walletに家の鍵を追加することができ、身の回りの鍵と通信することができる。これにより、スマホやApple Watchをタップをするだけで(わざとらしく「オープンセサミ」「オープンシュレージ」と叫ぶのはオプションだと思われるが、同社のプレスリリースには明記されていない)、家の中に入ることができるのだ。

この技術のメリットは、鍵を簡単に配布できることだ。ゲストに一時的に家の鍵を渡すことができるのだ。例えば、カプチーノを買いに出かけなくてはいけなくなった後、あなたのドッグウォーカーが愛犬を連れて帰る必要がある場合や、配管工が予定より早く来て、家に入れないと帰ると脅された場合などだ。

Schlage Encode Plusロックは、Home Key機能を備えたHomeKitに対するAppleの最新の機能強化にいち早く対応したものとなる。エコシステムへの追加は歓迎すべきことだと思う。Schlageには100年にわたる錠前製造の経験があり、スマートホーム技術に関しては、BluetoothとIoTチップセットの助けを借りて製品全体を構築するよりも、もともとすばらしい働きをする製品にスマートさを追加する方が簡単なことが多いのだ。

Allegion(アレジオン)のブランドであるSchlageのゼネラルマネージャーであるDave Ilardi(デイブ・イラルディ)氏は「当社は100年の歴史を通じて、お客様が信頼できる便利で安全なホームアクセスでユーザーエクスペリエンスを革新することに専念してきました。私たちは、コネクテッドホームに革新をもたらしているという歴史と評判を持つ、高く評価されているこの2つのブランドを結びつけるAppleとのコラボレーションに興奮しています」と述べている。Schlage Encode Plus Smart WiFi Deadboltは、ホームオーナーに、よりシンプルで安全なアクセス方法を提供する。これは、シンプルさと安心感をもたらす目的にかなった体験を創造するという同社のビジョンの新たな一歩にすぎない。

イケているのが、当技術が「省電力」モードでも動作することだ。つまり、スマホやApple Watchの充電が切れそうになっている状態でも、さらに数時間、ドアを開けるために使用することができるということだ。

Schlage Encode Plusロックは、タップして開けるというワザを除けば、機能的にはSchlage Encode Wi-Fi対応ロックとかなり似ており、ドアがロックされているかどうかを確認したり、施錠 / 解錠をスマホから行うことができる。アプリから特定の時間帯にアクセスコードを設定できるので、永続的、一時的、定期的にかかわらず、特定のコードで特定の時間帯に他人へアクセスを与えることができる。また、同デバイスはリアルタイムのアクティビティログを保持しているので、どのコードがいつ、どの鍵を開くために使われたかを確認することもできる。Siri、Googleアシスタント、Alexaにも対応しており、それらからデバイスのコントロールが可能だ。

タップして解錠する機能は、AppleのHome Key機能で、iOSまたはApple Watchのデバイスでしか利用できないので、Androidユーザーは今のところその機能を使わずにやり過ごすことになるが、もちろんGoogleアシスタントやSchlageアプリを使ってデバイスをコントロールすることはできるだろう。

Schlage Encode Plus Smart WiFi Deadboltは2022年春末に購入可能で、小売価格は299.99ドル(約3万4800円)だ。

画像クレジット:Schlage

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Akihito Mizukoshi)

スマートロック入退室管理「Akerun」のフォトシンスが17.5億円調達、累計調達額は約70億円に

スマートロック入退室管理「Akerun」のフォトシンスが17.5億円調達、累計調達額は約70億円に

Photosynth(フォトシンス)は7月7日、第三者割当増資による総額17億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、海外機関投資家Fidelity International Limited(フィデリティ・インターナショナル)、SBIインベストメント、既存株主の三井不動産CVC(グローバル・ブレイン)、NTTドコモ・ベンチャーズ。今回の資金調達には、すでに発表済みのJR東日本スタートアップ、コクヨ、野村不動産グループCVCファンド(NNコーポレートキャピタル)との資本業務提携も含まれており、累計調達額は約70億円となる。

Photosynthは、「つながるモノづくりで感動体験を未来に組み込む」をミッションに掲げ、キーレス社会の実現を目指し、Akerunブランドのクラウド型IoTサービスを提供。デジタルIDと物理IDを組み合わせてユーザーを認証するアクセス認証基盤「Akerun Access Intelligence」によりあらゆる扉をインターネットにつなげることで、様々な場所やシーンへのアクセス管理を実現することを目指している。

既存ドアに後付けで設置できる法人向け「Akerun入退室管理システム」では、スマートフォンやICカードでの施錠・解錠に加え、ウェブ管理画面やスマートフォンアプリからの入退室履歴の確認、鍵権限の付与・剥奪など、クラウドを通じた鍵の権限管理や入退室管理が可能になる。

2020年8月発表の35億円の資金調達、今回新たに調達した資金によりAkerun Access Intelligenceを通じたキーレス社会の実現を加速するという。

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カテゴリー:IoT
タグ:スマートロック(用語)Photosynth(企業)資金調達(用語)日本(国・地域)

スマートリモコン「Nature Remo 3」とスマートロック「Qrio Lock」が連携可能に

スマートリモコン「Nature Remo 3」とスマートロック「Qrio Lock」が連携可能に

Nature(ネイチャー)は11月27日、スマートリモコン 「Nature Remo 3」(Remo-1W3)が、Qrio(キュリオ)製スマートロック「Qrio Lock」(キュリオロック。Q-SL2)との連携・操作が可能となったと発表した。Nature Remo 3で利用できるオートメーション機能やシーン機能は順次対応予定。同時に、「Nature Remo」アプリは「Amazon Alexa」のアプリ間アカウントリンクに対応し、「Amazon Alexa」との連携がワンタップで行えるようになった。

Nature Remo 3をネットワークハブとしてQrio Lockと連携可能となっらことで、「Nature Remo」専用アプリからの鍵の遠隔操作や、外出先での施錠・解錠状況の確認、施錠・解錠が行われた際の情報を通知で受け取れるようになった。万一閉め忘れがあっても、その場ですぐに施錠ができるため、鍵の閉め忘れによる空き巣被害を防げる。鍵の施錠・解錠履歴を随時スマートフォンから確認することもできる。

スマートリモコン「Nature Remo 3」とスマートロック「Qrio Lock」が連携可能に

Qrio Lockアプリを使って施錠・解錠が行われた場合の通知に加えて、手動での鍵の施錠・解錠についても通知を受け取れる。これにより、スマートフォンを所有していない児童の帰宅を知らせる見守りグッズとしての活用や、不法侵入を知らせる防犯グッズとしても役立てられるという。

スマートリモコン「Nature Remo 3」とスマートロック「Qrio Lock」が連携可能に

「Nature Remo」シリーズは、スマートフォン専用アプリから家電を一括操作・管理できるスマートリモコン。スマートスピーカーと連携させると、声で家電を操作することも可能。また、時刻、アプリのGPS機能、搭載された環境センサー(温度・湿度、照度、人感)を利用し、オートメーションを設定することで家電を自動で操作できる。2020年9月には累計販売台数20万台を突破した。
最新製品のNature Remo 3の価格は、税込9980円。赤外線対応リモコンの家電商品全般、BLE対応家電に対応している。

Qrio Lockは、Qrioが手がけるスマートフォンでカギを操作できるスマートロック。Qrio Store販売価格は税抜2万3000円。工事不要で、玄関ドアロックに簡単に取り付け可能な上、ハンズフリー解錠やオートロック機能により、スマートフォンを取り出さずに鍵の操作が可能。スマホアプリから合鍵を発行してシェアすることもできる。

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カテゴリー:IoT
タグ:Amazon Alexa(製品・サービス)ガジェット(用語)スマートロック(用語)スマートリモコン(用語)Nature(企業)日本(国・地域)

スマートさを内部に秘めたロック「Level Touch」が登場、豊富な外装仕上げでさまざまなドアと調和

ハードウェアスタートアップのLevel(レベル)は今年初めに初のプロダクトをリリースし、それに続く新たなスマートロックを発売した。オリジナルのLevel Lockはインビジブルのデザインでスマートロック界の常識を大きく覆した。あらゆる標準的なドアや既存のデッドボルト外部ハードウェアに合う。しかし新しいLevel Touchは独自のサムターンや外側のキープレートなどが付いてくるフルパッケージ商品で、新しいスマート機能が加わるなど内部もアップグレードされている。

新Level Touchは米国8月25日に発売され、同社のウェブサイトで入手できる。価格は329ドル(約3万5000円)だ。外装仕上げははサテンクローム、サテンニッケル、ポリッシュドブラス、マットブラックなどが用意されている。スマートフォンで施錠・解錠ができ、一定の範囲内での自動解錠やタッチ操作での施錠・解錠も可能だ。プログラムできるNFCベースの鍵ではオンデマンドでアクセスを許可したり無効にしたりもできる。

画像クレジット: Level Home

元Apple(アップル)従業員が手掛けたハードウェアデザインは、新プロダクトによくその特徴が表れている。外部デザインは市場に出回ってるものの中で最も滑らかで、スマートロックのようには見えない。Levelのブランド名すら入っていない。ただしデッドボルトの端にロゴがスマートに刻まれている。見栄えは素晴らしく、さまざまな仕上げオプションのおかげでどの装飾にもマッチするはずだ。

大きなキーパッドやスマート部品を収容したかさばるターナーなど、大方のスマートロックがスリーブ部分にスマート部分を持ってきているのに比べれば、かなりの改善が見られる。Levelのアプローチはというと、スマート部分をドアの中に持ってくるというLevel Lockで使ったものをベースにしている。そして、新たに静電容量に対応する表面を加えてタッチでロックを操作できる便利な機能を追加した。たとえばタッチして施錠でき、出掛ける際に本当に簡単にロックできる。また、ポケットにスマホが入っているときにタッチして解錠できるようにもセットできる。

画像クレジット: Level Home

一式には、(1つ以上の)Level Touchへアクセスできるプログラム可能なNFC搭載キーカード2枚も含まれる。カードのプログラミングは簡単で、Levelアプリに従ってスマホをタップすればいい。また必要に応じてカードへのアクセスを不可とする操作もリモートでいつでもできる。ロックにビルトインされたNFCはプログラム可能なあらゆるNFCデバイスに対応する。なのでAmazonなどで購入できる高価でないタグなど、簡単に入手できる物を使って自前で鍵を作ることもできる。

Levelによると、バッテリーにはカメラリチウム電池として標準のCR2を使用し、1年以上作動する。インストールはドライバー1本あればOKだ。また、Siri音声操作を可能にするHomeKitや、他のスマートホームオートメーション機能にも対応する。

説明にある通りに本当に機能するか、TechCrunchでは実際にLevel Touchを試すことにしているが、Levelはいかに日々の暮らしにスマートホームデバイスを統合するかを熟慮しているスタートアップだ。

画像クレジット: Level Home

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(翻訳:Mizoguchi

スマートロックAkerun開発のフォトシンスが35億円調達、アクセス認証基盤とビル管理入館システムも発表

フォトシンスは8月4日、都内で記者発表会を開催した。同社はスマートロックの「Akerun」を軸に主にB to B向けにキーレスセキュリティシステムを展開しているスタートアップ企業。同社によると都内でのAkerunの普及率は特に高いとのこと。

全国では66万件を超えるアカウントが登録されており、サービスインからわずか4年で都内ではオフィスワーカーの7.4%がAkerunを使ってドアの開閉を行っているという。ちなみに1日の開閉回数は98万回を超えるとのこと。

そして同社は本日、第三者割当増資とデットファイナンスにより35億円の資金調達を発表した。調達先は、農林中央金庫、NTTドコモベンチャーズ、31 Ventures(三井不動産)、LINE、凸版印刷、BBSPグループ、Scrum Ventures、常陽グループ、グロービス・キャピタル・パートナーズ、日本政策金融公庫、新生銀行、みずほ銀行、常陽銀行。

詳細は追って記載する。

Wi-Fi内蔵型スマートロック「August Wi-Fi Smart Lock」の新モデルレビュー、価格は2万7000円

ここ数年、新製品を発表していないAugust(オーガスト)だが、そんな中、2020年のCESで発表されたAugust Wi-Fi Smart Lockの販売が始まった。前世代のAugust Smart Lock Proに代わってオーガストの新たなフラッグシップ商品となるAugust Wi-Fi Smart Lockは、同社が展開するコネクテッドロックの最新世代で、機能満載のモデルである。デザインが改良され、Wi-Fiも搭載されている。オーガストはこれまで、既設のサムターンとデッドボルトを簡単に取り換えるタイプのロックでスマートロック市場を牽引してきたが、今回のAugust Wi-Fi Smart Lockにはあらゆる点でこれまでの評価をさらに押し上げる改良が施されている。

デザイン

共同創業者の1人にYves Béhar(イヴ・べアール)氏が名を連ねるオーガストのデザインはもともと評価が高い。今回のAugust Wi-Fi Smart Lockもベアール氏がデザインを監修したため、非常にオーガストらしいデザインに仕上がっているが、見た目も触れたときの質感も以前と比べてさらに上質になっている。筆者がレビューしたサテン調ニッケル仕上げタイプもおしゃれで高級感があり(色はブラックも選べる)、手動で施錠・解錠するときに握る外縁部分の独特な手触りも心地いい。また、施錠中かどうかがひと目でわかる新機能として、少し隆起した「ポインタ」という部分が新たに追加されている。

スマートロックのデザイン

しかし、前世代モデルAugust Smart Lock Proのデザインから最も大きく変化した点は、かなり小型化されたということだ。オーガストによると、実際に体積比が45%減、奥行きは20%減とのことだが、その差は歴然と見て取れる。Smart Lock Proは比較的大きかったため、一部のドアには取り付けることができなかった。そのため、小型化によって実用性も機能性も向上したわけだが、それだけでなく見た目もかなり改善され、住宅のインテリアやエクステリアにもなじみやすくなった。

Wi-Fiを内蔵してもこれだけの小型化が実現できた理由の1つは、CR2電池を採用したことにある。Smart Lock Proで使用していた単三電池と比べたら取り扱う店はかなり少ないが、それでもドラッグストアやAmazonなどで簡単に手に入る。

サイズ以外でも設計がすばらしく、手で回せば物理的にドアを施錠・解錠することも簡単にできる。取り付けも前世代と同じく非常に簡単で、手先が特に器用でなくても設置できる。サムプレートを取り外すときに錠前の反対側を仮止めしておくマスキングテープまで同梱されており、専用アプリを見れば、既設のデッドボルトのメーカーに応じてどのサイズの同梱アダプタを使えばよいかが簡単にわかる。筆者が自宅のサムターンをこの製品に交換してみたところ、すべて完了するまでに5分しかかからなかった。

機能

オーガストの技術の核心は、スマホからドアの施錠・解錠ができることである。August Wi-Fi Smart LockではWi-Fiが内蔵されたため、今までよりはるかに簡単にこの技術が使えるようになった。オーガストの従来製品はBluetoothにしか対応していなかったため、Wi-Fiに接続するにはブリッジとなるConnectドングルを別途購入し、家の中のコンセントに差し込んでBluetoothでロックと接続する必要があった。

Connectが不要になったため、セットアップ時にWi-Fi Smart Lockをインターネットに接続すれば、オーガストのスマホ用アプリでどこからでもロックを操作できるようになった。オンラインであればいつでもスマホの画面からドアの施錠と解錠ができるし、他の人に操作の権限を付与するなど、他にも多くの機能を利用できる。

オーガストの製品では、友人にEメールで仮想キーを提供することができる(仮想キーを使用する友人もアカウント登録が必要)。ロックの操作が不要になった人からは権限を取り消すこともできるため、この機能はAirbnbホストに重宝されている。また(いずれまた旅行ができる状況になったときの話だが)自宅にいるペットのエサやりを隣人に頼みたい場合や、自分がいないときに家族に自宅に入っていてもらいたい場合などにも便利だ。さらに、この機能は同居人と共有できるため、同居人が無制限の操作権限や管理権限を持つオーナーになるように設定することもできる。

August Wi-Fi Smart Lockには自動施錠機能もついている。ドアを閉めてからすぐ、あるいは一定時間の経過後に自動的に施錠されるように設定できる。この機能を使うには、セットアップ時に同梱のDoorSenseという磁気センサーをドア枠に取り付ける。

自動解錠については、筆者が試したところ大抵はスムーズだったが、玄関前に来てスマホのAugustアプリで「Welcome home」通知が表示されたのにドアが自動で解錠されず、スマホ画面でアプリを開いてボタンを押さなければならないということが何回かあった。しかし、全体的にはきちんと機能している感じがするし、買い物袋で両手がふさがっているときなどには非常に便利な機能である。

性能

スマートロックの動作

August Wi-Fi Smart Lockでは、デザインが刷新されてWi-Fiが内蔵されたが、中核機能は従来のオーガスト製品からあまり変わっていない。性能については、少なくとも前世代モデルと同程度の信頼性が備わっていると思う。筆者が専用アプリを使って家の内外から何度も施錠と解錠を試してみたところ、一貫してスムーズに機能した。

オーガスト製品はまた、Alexa、Google Home、HomeKitなどの音声アシスタントにも対応している。筆者はHomeKitを試してみたが、解錠がうまくいかなかったことが少なくとも1回あり、動作が少し不安定な感じがした。しかし全体的には、Augustアプリから直接操作する場合より少し反応が遅いものの、スムーズに動作する場合の方が多かった。音声コマンドで解錠することも可能だが、その場合は専用アプリで認証コードを登録しなければならない設計になっている。誰かがドアの外から大声でAlexaに話しかけて解錠するといった不正操作を防止するためだ。

施錠や解錠が行われるとプッシュ通知を受け取れるようにするオプションのほか、ドアの開閉ステータス、手動・自動・リモートでの施錠・解錠の履歴など、ロックの使用履歴をすべて保存するオプションも利用できる。誰がいつどのように自宅に入ったのかを確認できるため安心できる。

総合評価

コネクテッドロックを長年作り続けて高い評価を受けてきたオーガストは、その実績が買われ、2017年にYaleなど数々のブランドを抱える世界有数の錠前メーカーAssa Abloyに買収された。買収後初の新製品となるAugust Wi-Fi Smart Lockは、オーガストならではの製品開発力が依然として健在であることを感じさせる製品である。簡単に手ばやく取り付けられて人間工学的にも優れており、美しいデザインと高い互換性を誇るAugust Wi-Fi Smart Lockは、スマートロックとして非常に優秀な製品である。特に自動施錠・解錠機能によって、使い走りから犬の散歩まで、毎日の外出が大きく変わる。ちょっとした便利機能が使えるだけで、何気ない日常の動作がこんなにも楽しくなるなんて驚きだ。

August Wi-Fi Smart LockはAugust.comとBest Buyで販売されており、価格は249.99ドル(約2万7000円)。5月17日からは他の小売店でも販売が開始される。

関連記事:スマートロック分野を狙っているのはAmazonだけではない

Category:ハードウェア

Tag:スマートロック August ガジェット

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(翻訳:Dragonfly)