水中ドローンによる船底点検の実証実験、人間の代替として「実用性あり」

ドローンの販売事業などを手がけるセキドは2月19日、商船三井やMOLマリンと共同で、MOLマリンが運行管理するケーブル敷設船の海面下の状況を水中ドローンを用いて確認する実証実験を開始したと発表した。

船の速度の低下や燃費の悪化等を防ぐため、船外機器や船底は定期的に点検や清掃を行う必要がある。従来では人間のダイバーがそのような点検作業を行っていたが、今回の実証実験ではそれをドローンに置き換える。航路以外ではない岸壁での水深は東京湾で16mほどだという。そのような場所では船と海底との距離が50cm程度になることもあり、潜水作業には高いリスクがある。

この実証実験において、セキドは水中ドローンによる破損状況の確認作業に実用性があるかどうかを検証。実験に利用したのは、価格が40〜60万円と商用水中ドローンのなかでは比較的低価格だという「BlueROV2」と「CCROV」だ。この実証実験の結果、セキドは「水中ROV(ドローン)の操作性や撮影した画像の精度を確認し、従来のダイバーによる確認と代替可能な手段として効率的かつ安全・確実な方法であることが確認できました」とコメントしている。

下の動画を見ると、おそらく船に太陽の光が遮られているのと水の濁りでかなり視界が悪いこと、そしてドローンの撮影動画がかなり鮮明であることが分かる。気になる読者は一度見てみてほしい。