F8カンファレンス:FacebookがMessengerのチャットボットのプラットフォームを発表

2016-04-13-chatbots

FacebookはF8 2016デベロッパー・カンファレンスでMessengerを利用した企業のチャットボットのプラットフォームをリリースした。これにより、見込み顧客の質問へのの回答、カスタマー・サポート、eコマースの手続き説明など、あらゆる対話的なリアルタイム・コミュニケーションが可能になった。Facebookではデベロッパー・ネットワークとビジネス・エコシステムの巨大さにものをいわせて、MessengerをすべてのSMSを合わせたより大きな存在にしていく計画だ。

一方、KikLineTelegramなどライバルのチャット・サービスはすでに独自のボット・プラットフォームを展開している。

今回のF8カンファレンスでのFacebookの発表はTechCrunchが2月に掲載したFacebook、メッセンジャーをプラットフォームにするためチャットSDKを準備というスクープを裏付けることになった。われわれは先週、F8でFacebookはチャットボットとライブチャットAPIを発表する予定.だという記事でフォローしている。 [アップデート:このプラットフォームの正式名称は“bots on Messenger”となった。われわれが報じた“agents on Messenger”は発表以前の部内のコードネームだった]

DSC05478

F8でFacebookはチャットボットの新機能にいち早くアクセスできる提携デベロッパーの長いリストを発表した。 たとえばMessengerで受け取り者の名前を入れたメッセージを1-800 Flowersに送るとその相手に自動的に花束がプレゼントされる。CNNはユーザーが要求した関心あるテーマについてMessengerで毎日記事の要約を送ってくれる。ユーザーは必要ない記事を大量に送りつけられて迷惑せずにすむ。

マーク・ザッカーバーグは、「人工知能と自然言語処理〔の発達〕と人力の補助により、ユーザーはMessengerボットに友達に話しかけるのと同じように話かけることができる」と説明した。.

Messengerボットの仕組

MessengerプラットフォームのSend/Receive APIを調べるとボットは単純な文字列だけをやり取りするのでないことがわかる。ボットは 画像、リンク、行動を起こすボタンを含むstructured messages〔構造化メッセージ〕を処理できる。ユーザーはボットとの会話を通してレストランを予約したり、eコマースでの購入履歴を調べたり、必要とあれば追加注文をしたりできる。カルーセル式に横移動するカタログをスワイプして目を通し、気に入った商品があればウェブ・ページに飛んで購入を完了するといった使い方が可能になる。

ただし注意すべきなのはボット・プラットフォームが現在支払機能をサポートしていない点だ。Messengerにクレジットカード情報を登録しているユーザーであってもボットを通じて支払を行うことはできない。

Messenger commerceMessenger support

新しいMessenger画面のトップに常に表示される検索バーはボットを探すのに便利だ。すでにSMSで顧客とコンタクトを取っている企業の場合、電話番号照合ツールで簡単にユーザーのMessengerアカウントにアクセス可能だ。これはTwilioとの提携によって可能となった。ユーザーに会話の主導権を保証するためにボットとの会話では画面トップに「ブロック」ボタンが常に表示される。このボタンを押せばボットを即座に黙らせることができる。

デベロッパーは単独でボットを開発することもできるが、Facebookのボット開発パートナーとなることもできる。またFacebookは自然言語処理のWit.aiを買収して得たテクノロジーを用いた独自のBot Engineによるインターフェイスを用意している。 これはFacebookが教室向けに提供しているシステムと同じもので、Bot Engineを用いたサンプル会話が配信される。またこのシステムは会話の進め方を独自に学習する機能がある。

Mfacebook

人海戦術は時代遅れ

チャットボットは突然テクノロジー界の最大のテーマとなった。ボットはそれぞれのユーザー別にカスタマイズされたリアルタム双方向コミュニケーションを容易にスタートさせることができる。現在のコールセンターや営業部隊と同じような機能を果たすが、はるかにスケールしやすく、コストも低い。

Facebook CNN Chatbot

ごく控えめな予測でもチャットボットが 1-800〔無料通話〕を置き換えることになるのは間違いない。人間が配置されたコールセンターには一定の営業時間があり、繋がるのを待つ時間があり、延々と転送を繰り返される。また担当者が調べ物をする保留時間や人間と会話する精神的ストレスなどもある。こうしたことはチャットボットには無縁だ。

Messengerその他のプラットフォームのボットが広く採用されることになると、セールスやサポートに関する企業活動が一変する可能性がある。ユーザーが自分からカタログの詳細をチェックしなくても、購入にあたってポイントとなる基準を伝えれば、ボットが即座に関連する情報を教えてくれる。ニュースサイトの場合も、大量の無関係な記事をより分けたりせず、興味ある記事だけがタイムリーに手元に届くことになるだろう。ボットは関連する情報やリンクも教えてくれる。

現在FacebookはWhatsAppを買収した状態のままなのシンプルなメッセージ・サービスにとどめている。しかしMessengerにおけるeコマースなどビジネス利用、チャットプラットフォームの導入などが成功すれば、FacebookはこれらをWhatsAppに導入しようと考えるかもしれない。

チャットボット・プラットフォームはもちろんビジネスの一環だ。Facebookは企業が「スポンサー・メッセージ」、つまり広告を送信することに課金す計画だ(このメッセージはMessengerでユーザーが自発的に企業にコンタクトを取ったときに限り送信が許可される)。また広告主は「クリックしてMessengerのボットに飛ぶ」タイプの広告をニュースフィードに掲載することができる。とどちらのタイプの広告もボットが大きな役割を果たし、効率化とコストの削減に寄与するだろう。

チャットボットに力を入れ始めたのはもちろんFacebookだけではない。しかし9億人というMessengerの膨大なユーザー数を考えれば、広告プラットフォームとしてのメリットは言うまでない。デベロッパー・エコシステムが順調に成長すれば、ビジネスにとってMessenngerはもっとも魅力的なボット利用プラットフォームとなるだろう。企業は見込み顧客数が最大となりそうな場所に引き寄せられる。現在Facebookより巨大なソーシャル・ネットワークは存在しない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、Messengerのビジネス利用をプロモーション―ページに短縮URLとスキャン可能コード導入

Extensive series with shoppers and growers in a plant or flower nursery.  Multi-ethnic group includes Caucasians and Asian Americans.

Facebookは今日(米国時間4/7)、企業は運用するページ内から簡単にMessengerが利用できるようになると正式に発表した。

ビジネス向けのこの機能については昨日からユーザーの報告が相次いでいた。Facebookは企業がプラットフォームとしてさらに効果的に利用できるよう、専用のツールもリリースしている。これらのアップデートの一環としてFacebookページは企業ページ名がさらに多くのメンバーの目に触れるようにすると同時に、顧客が企業とチャットする手段を新たに2種類提供した。ひとつはMessengerリンクで、これは本質的には短縮URLだ。もうひとつはMessenger内に表示されスキャンできるコードだ。

Facebookの個人メンバー同様、Facebookページもfacebook.com/JaspersMarketのようなカスタムURLを持つことができる。こうしたいわゆ「バニティーURL」を設定しているビジネスの場合、ユーザー名は自動的にスラッシュの後が用いられる。つまり@JaspersMarketとなる。

設定されたユーザー名は企業のFacebookページのトップ、タイトルの直下に@マーク付で大きく表示される。短縮URLをまだ作っていないページの場合は、新しくユーザー名を作る必要がある。また以前あまり注意を払わず短縮URLを作ってしまったページは覚えやすい適切なURLに変更する必要があるだろう。

  1. 12057255_993514144051606_782868524_n.jpg

  2. 12601312_191053397944919_477478883_n.jpg

近く実施されるこのアップデートはFacebookが顧客とビジネスを緊密に結びつけるプラットフォームとなるという戦略的なビジョンを実現する一環とみられるが、そうであれページの運営者にとってはユーザー名の選択は非常に重要なものとなる。ビジネスの内容を効果的に表示するユーザー名の登録を巡って、ドメイン名の登録で見られたような先陣争いが起きるかもしれない。

Facebookによれば新機能は「向こう数週間のうちに利用可能になる」という。これと同時にMessenger Linksと呼ばれる短縮URLとCodesと呼ばれるスキャン可能なコードも提供される。

12481743_220453861675538_1119022713_n

Messenger Linksは上記のように、ユーザーが簡単に記憶可能な短縮URLで、これがページのユーザー名を兼ねる。設定にはFacebook独自のURL短縮メカニズムが用いられる。フォーマットは“m.me/username”だ。ユーザーが短縮URLをクリックすると即座にMessengerで企業とチャットを始めることが可能になる。.TechCrunchが今年に入ってFacebookが新機能を開発中だというニュースを報じた。

Messenger Codesも目的はユーザーと企業のチャットの開始だが、方法が異なっている。Messengerに表示されるのはスマートフォンのカメラでスキャン可能なQRコードに似たコードだ。コードをスキャンして新たな友達をネットワークに加えるという手法は最初にSnapchatが採用し、非常にポピュラーになった。Facebookもこの手法を採用しようとしている。

ただし、今回Facebook Codesが提供されるのは企業ユーザーだ。コードも本質はURLなので、Facebookは「広告や自社ウェブサイトなどオンラインのあらゆる方面で利用可能」だとしている。Messenger Codeの画像はPageの受信トレイを通じてダウンロードできる。

12919916_10156878445055195_3119686625306675850_n

ただし、スキャン可能なコードも短縮URLもビジネス利以外に広い応用範囲がある。Facebookは「Messengerの新機能は、将来は一般ユーザーにもアクセス可能になる」とあまり目立たない形で予告している。これは論理的にいって当然考えられる次の段階だ。手間をかけてこの機能を開発した以上、利用を企業ユースに限るのは理屈に合わない。ビジネス・ユーザーにページに注目させるというのが当面の主要なテーマだというにすぎないだろう。

FacebookのMessengerプロダクトの責任者、David Marcusのブログによれば、「企業同様に一般ユーザーもLinks(短縮UR)とCodes(スキャン可能コード)を持つことになる」としている。

Marcusはまた「Messengerの月間アクティブ・ユーザーは9億人であり、企業とユーザーの間でやり取りされるメッセージの数は毎月10億に上る」としている。

12481745_967252169991442_452072590_n

Facebookはブログの最後に「企業は近く“Messenger Greetings”をカスタマイズできるようになる」と書いている。この「Messengernのあいさつ」というのは企業がユーザーとチャットするとき、本文メッセージの前に挿入される企業の短い自己紹介文だ。企業はテキスト中に顧客に知らせておきたい重要情報も含めることができるようになる。

Facebookがビジネス・ユーザー向けにカスタマイズ機能を提供するのはこれが初めてではない。われわれも昨年報じたとおり、Facebookはi「保存済みの返信」という機能をリリースしている〔ページの管理者はテンプレートを自由に編集し、保存、利用できる〕。【略】

FacebookによるMessenger機能の強化は、ソーシャル化にあたって多くのユーザーがスマートフォン上で長い時間を過ごし、リアルタイムのチャットアプリを利用する傾向が強まっているトレンドに対応したものだろう。しkし企業の多くはまだMessengerあまり使っておらず、従来どおりページの利用に力をいれている。しかし新しいツールが「向こう数週間」のうちに公開されれば、企業ユーザーはFacebookのモバイル・メッセージ・アプリの利用に真剣に取り組む必要があることに気づくはずだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebookがリアルタイム・モバイルビデオのハブになる―大規模アップデートでYouTubeに攻勢

2016-04-07-facebook-video-hub

今日(米国時間4/5)、Facebookはモバイル・アプリ内からライブ・ビデオを録画、検索、視聴できる専用タブ、Facebook Liveを発表した。FacebookのYouTubeなどに対する全面的攻勢が始まった。

このLiveタブは以前Messengerへのリンクとなっていたアイコンを置き換え、文字通りFacebookのセンターステージを占領している。ビデオはカテゴリーに分類され、Facebook上でワンタップでビデオを共有、視聴することができる。もはやニュースフィードに散らばったビデオのリンクと格闘する必要はない。

Screen Shot 2016-04-06 at 5.29.13 AM

Facebookがライブビデオに賭ける熱意を表すビデオハブ機能はiOS版とAndroid版が用意されており、ここ数週間で世界のユーザーに公開される〔日本版:今朝はまだ日本では公開されていない〕。来るべきアップデートにはビデオハブ以外にもライブビデオ機能を中心とした改良が数多く含まれている。

  • 自サイトでなくFacebookのライブビデオ機能を利用してビデオ放映を行うメディアなどのサイト運営者に対する報酬の支払い 
  • 特定のテーマを共有する家族やグループが利用するFacebookグループでのライブビデオの利用
  • イベント・ページでメンバーを招待し、あるいは報告する際にQ&Aやライブビデオを含めることができる。結婚式に参加できなかった招待者がパーティーの模様をビデオで視聴可能
  • ライブ視聴の際のリアルタイムでコメント書き込み
  • ビデオをアップロードする際、検索されやすくするために内容に応じたタグづけ
  • Facebookの6種類の「いいね!」、「ひどいね!」絵文字が動画に表示される(Periscopeのハート印の表示に似ている)
  • カラー調整フィルターが5種類用意され、ライティング不要で見やすい動画に
  • 動画視聴に友達を口コミで招待
  • 世界で動画をライブ放映しているユーザーのマップ(現在はウェブ版のみ)。
  • Snapchat式の動画への手書き書き込み(発表のみで未実装)
  • ライブビデオの反応の表示。現在ビデオを見ているユニーク・ユーザー数が表示される。さらにビデオ放映の終了後、どの時点で何人が観ていたかを示すグラフが表示可能。

この大掛かりなアップグレードでFacebookはライブビデオの機能に関してTwitter傘下のPeriscopeを一気に追い抜いた。特にライブでビデオを視聴しながらコメントができる機能はベータテストで書き込みを10倍に増やす効果があったとFacebookでは述べている。

ライブビデオ機能は思いつきでFacebookに追加されたというわけではない。Facebookのビデオ機能の責任者、Fidji Simoによれば「このソーシャルネットワークの本質的な機能に根ざし、それらを拡張、強化するもの」だという。【略】

カメラさえあれば「アクション!」だ

Facebookがセレブや著名人を対象としたライブビデオのテストを始めたのは昨年夏にさかのぼる。昨年12月には一般ユーザーもFacebookのタイムラインでライブビデオを視聴できるようになっていた。しかし今回のアップデートで、テレビ局やセレブ、スターだけでなく、誰もがビデオをライブで公開できるようになった。24時間後に削除されるPeriscopeビデオと異なり、Facebook
Liveのビデオは恒久的に保存され、いつでも再生可能だ。

だが先行するPeriscopeは昨年3月に公開されて以來、リアルタイムビデオ共有の代名詞となっている。3月末の時点で公開されたビデオの総数は2億本となり、先月1ヶ月だけで1億本のビデオが共有されている。Facebookが挑戦する相手は巨大で機能も優れており、現時点で市場の支配者であるることは間違いない。

Live Map

Facebook Liveのマップ機能は世界中、誰がどこでライブ配信をしているかを示す

こうした状況hがFacebookがライブビデオ機能をニュースフィードのもっとも目立つ場所に表示した理由だろう。 FacebookのSimoは私の取材に対して「なんであれ先行者に優位性がもたらされるのは確実だ」と述べている。

Facebookページの場合と同様、こうしたプロモーションの努力が結果を出し、ビデオ機能の利用者の数がライブビデオの代名詞となるまでに増えることを期待している。とSimoは「昨夏以來、われわれがメディアやセレブにライブビデオの放映に協力を求めてきたのもライブビデオというコンセプトに慣れ、仕組みを知ってもらいたかったからだ」と述べた。

特にライブビデオが視聴統計の収集と表示に力を入れているのもビデオ放映者がFacebookを利用する理由になるかもしれない。またテレビ局など、プロのエンジニアが放映するビデオのためにAPIも用意されている。これはすでにNew York Timesが放映に利用したことをSimoが認めた。

livemetricsbannerfinal-1

さらにSimoによれば Facebookは一部のパブリッシャーに対し、自サイトでなくFacebookでライブビデオを放映するインセンティブとなるべく、ビデオ放映のコストに相当する額がFacebookから支払われるという。【略】

New video destination Android

こうした初期のプロモーションの努力は大いに理にかなっている。オンラインにおけるビデオ広告はマーケティングにおけるもっとともホットな分野であり、ブランドはテレビCMに匹敵する巨額の資金を投じる用意がある。多くのユーザーがFacebookでライブビデオを公開し、さらに多数のユーザーが視聴するようにれば、ライブビデオのユーザーベースは大きく拡大する。ブランドはビデオ間に広告を挿入し、あるいはビデオの末尾に「その他のお勧め」としてプロモーションを行うことができるだろう。

もちろんネットにおけるエンターテイメントはきわめて競争が激しい。Facebookはベストの品質でなければならない。しかしそうであればビデオハブは多くのユーザーやクリエーターを惹きつけることができ、YouTube、Periscope、Snapchat等々に対して優位性を獲得することも可能になるだろう。

FacebookのF8デベロッパー・カンファレンスに行く予定の読者は月曜夜にサンフランシスコで開催されるTechCrunchのプレF8ミートアップにもぜひ参加を。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Twitter、iOSとAndroidアプリにDMボタンを追加―ワンタップで公開ツイートを特定の相手と共有できる

2016-04-06-twitterdm

Twitterが木曜夜のNFLのフットボールの試合をライブでツイートするというニュースが注目を集めている。それに比べると地味だが、今日(米国時間4/5)発表された新機能はやはりセキュリティー上の大きな進歩だ。Twitterでは「ダイレクト・メッセージ(DM)の機能と使い勝手を改善する」としている。

Twitterは今日からiOSとAndroidngアプリに新しいメッセージ・ボタン〔DMボタン〕を追加した。ユーザーはダイレクト・メッセージでツイートを共有することがこれまでよりはるかに簡単になる。

ユーザーが新しいボタンをクリックすると、ツイートをタイムラインから移動せず即座に公開ツイートをDMで共有できる。

念のために付け加えれば、ツイートをDMで共有すること自体はこれまでも可能だった。

DMでのツイート共有機能が最初に実装されたのは2014年だ。デスクトップとモバイルでサポートされたこの機能はTwitterユーザーにとって、当時も、さほどホットなものではなかった。しかし「公開投稿を特定の相手との非公開の会話に移す」という利用法が広がるにつれ、TwitterとしてはDMを簡単に使える方法をプロモーションする必要性を感じたようだ。

Message Button

Twitterの発表によると、プライベートに共有されたツイートの数は2015年下半期中に2倍に増えたという。.2015年のプライベート・メッセージの総数の増加は60%だったとされるからそれよりも大きく伸びたことになる。

Twitterによれば、モバイル・アプリにおけるDMボタンの追加はユーザーのフィードバックに基づくものだという。ユーザーはツイートを簡単にプライベートに共有する手段を強く望んでいた。これまでダイレクト・メッセージによるツイートの共有はハンバーガー・アイコンからドロップダウン・メニューを開き「ダイレクト・メッセージで共有」を選択するしかなかった。今回のアップデートで、タイムラインのツイート自体に「DMで共有」ボタンが追加され、モバイル・デバイスの狭いスクリーンでの使い勝手が大幅に改善された。

Twitterはこの数ヶ月、ダイレクト・メッセージの機能改善に力を入れてきた。またツイート内でGIF絵文字が使えるようになり、グループ・メッセージカスタマー・サービス機能が導入された。またDM内では140文字制限が取り払われた

Twitterはダイレクト・メッセージ機能をアプリとして独立させるべきだという意見も強い。これは今のところ実現していないが、re/codeの記事によれば、Twitterの社内でも支持する意見があるという。 DMの独立アプリ化からは遠いが、今回のDMボタンの設置はTwitterがプライベートな会話の重要性がたかまっていることを認識しており、Facebook Messengerのようなチャット・アプリと競争する方策を慎重に探っていることを推測させる。

新しいDMボタンはiOSとAndroidでTwitterアプリをアップデートすれば有効となる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Snapchatは「Chat2.0」でビデオや音声、GIF、スタンプをシームレスにつなぎ合わせる

snapchat-chat-2-0

言いたいことを、言いたいように言おう。Snapchatが本日ローンチした、数多くの新しい機能を備える「Chat2.0」について、CEOのEvan Spiegelはこのように表現した。Chat2.0では、ユーザーがコンテンツを「見せたい」のか、それとも「話したい」のか、そしてそれに音を発してほしいのか、そうでないのかによってコンテンツ自体がいろいろな姿に形を変える。WhatsAppがシンプルさにこだわり、Facebook Messengerがコマース分野に注力する一方で、Snapchatはみずからを、最も生き生きとした人間味のあるチャットアプリとして位置づける。

今日、基本的にはSnapchatはすべての機能をアップグレードしたようなものだ。そしてそれらの機能に関する説明は、このQR Snapcodeをスキャンすると再生される特別なDiscoverチャンネルのビデオで観ることができる。だが、それぞれの機能について詳しくみる前に、それらの機能を簡単に説明したこのリストを見てほしい。2-snapcode-to-special-discover-channel

  • Snapchatの「ストーリー」は自動で進むようになった。だから友達のストーリーを鑑賞しおわったり、左にスワイプしたりしたときには、リストにある次のストーリーが自動で再生される。ユーザーは椅子にもたれながらストーリーを鑑賞し続けられる。これにより視聴回数を大幅に増やすことができ、ユーザーにポストすることを促すことができるだろう。
  • 200以上のスタンプがプライベートチャットで利用可能になった。「愛してる」や「お腹すいた」という文字を入力してスタンプボタンを押せば、文字に対応したスタンプが一覧で表示される。(これで、SnapchatがBitstripsを1億ドルで買収したことが意味をなした。BitmojiはまだSnapchatでは利用できないが)04a-how-to-send-a-sticker2
  • Video Notesでは、サムネイルサイズのGIFのような最大10秒間のループ映像を送ることができるので、あなた自身の顔で会話内容に対してリアクションすることができる。受信者はそれをタップすることで、音声を再生することも可能だ。02a-how-to-send-a-note
  • Audio NotesはVideo Notesに似た機能で、短い音声を送信することが出来る。何か声に出して伝えたいことがある時や、移動中で文字の入力ができない時などに使える。
  • 受信者があなたとチャットを開始していなくても、ビデオ通話や音声通話をかけられるようになった。Snapchatが電話により近づいたのだ。03b-how-to-video-chat_1103c-how-to-video-chat
  • チャット上で一度に複数の写真を送れるようになり、Snapchatのツールで画像を編集することも可能になった。写真に文字を入れたり、絵を描いたりすることができる。
  • ビデオ通話や音声通話中、カメラロールの写真を送ることができるようになった。送信された写真はウインドウ上に半透明で表示されるので、相手に何かを見せたいときに使える機能だ。
  • Chat2.0では、ユーザーは通話の途中でビデオ通話から音声通話に切り替えたり、Video notes、Audio notes、スタンプ、テキストなどの機能に切り替えたりすることが可能になった。環境や意図が変われば、それに応じてユーザーは送受信を始めたり、消したりできる。相手の話を聞くだけということも、見るだけということもできる。
  • 新しいPrivacy Centerサイトでは、Live storiesに投稿されたスナップを一時的に保存する以外は全て削除していることを明確にしている。だが、プライバシーポリシーについては変更をしていない。

ここで紹介したアップデートは、今日からすべてのiOSユーザーとAndroidユーザーに配信される。これらの機能のビデオデモと、「なぜSnapchatを打ち負かすことが難しいのか」という理由について私が熱弁している様子は下のビデオで見ることができる。

一つのインターフェイスで、人間が持つすべてのコミュニケーションを

「私たちが最初にChatをローンチした時の目標は、face-to-faceの会話の良いところを再現するということでした」とSnapchatは説明する。「Snapchatにいる楽しさこそが、Chat1.0のすべてでした。他の多くのアプリでは、友達がタイピング中であることを教えるだけでしたが、Chatでは友達があなたの声に耳を傾けていることを知らせます」。そして今Snapchatは、リアルな会話に次いで最も活気に満ちた会話の手段になりつつある。chat-screen

Snapchatは、どうすれば人間が持つすべてのコミュニケーションを、ビデオや音声、テキスト、スタンプ、お絵かきなどを駆使した1つのインターフェイスの中に集約できるのか考え、そして実現した。会話を始める前にコミュニケーションの手段を決めるのではなく、会話の最中にそれ自体が進化していくのだ。

比較してみると、ほかのチャットアプリが柔軟性に欠けたつまらないものに見える。まるで、コミュニケーションがバケツに閉じ込められ、他から隔離されているように思えてしまうのだ。自然で表現豊かなスタイルは、これまで常にSnapchatが持つアドバーンテージであり続けてきた。しかし今となっては他社のアプリがどれだけ時代に遅れた、モバイル用の「AOL Instant Messengers」のような存在なのかは痛いほど明らかだ。

Webを使った会話では、ユーザーのシチュエーションが会話の開始から終了まで変わることはない。歩き回ったり、邪魔をされたり、こそこそと会話したりすることはないだろう。SnapchatのChat2.0は、より現実世界に適応されたものだ。

移動中にもテキストができるし、シームレスに音声通話からNote機能に切り替えることができる。ビデオ通話中にトイレに駆け込むこともあるだろう。そんな時には、あなたはビデオを切って音声通話に切り替えながらも、パートナーの映像はそのままで会話を楽しむことができる。音声通話の最中でも、最近訪れた旅行先の写真を同時に楽しむことができる。もしその画像を見て、パートナーがVideo Noteやビデオ通話でリアクションをしたくなったら?もちろんそれも可能だ。

この柔軟性は中毒になる。

SnapPhone

パートナーとチャットをしていない時にでも、通話ができるようになった。これは一見するとマイナーチェンジのようにみえるが、もっとも重要な変更点の1つだ。Snapchatは今では電話の役割も果たすのである。いつでも誰かとビデオ通話や音声通話をすることが可能になった。しかもSnapchatは賢くて、もしパートナーが電話を取らなければ「不在です」と教えてくれるし、パートナーが意図的に電話をキャンセルすれば「取り込み中です」と教えてくれる。01-swipe-right-to-open-chat

これによりSnapchatは単なるメッセージング・アプリではなく、あなたのデバイスが提供するどんなアプリよりも機能が豊富に揃ったコミュニケーション手段となった。たしかにSnapchatは機能が増えてより複雑になった。だが、これらの機能が既存のインターフェイスの中にきっちりと編み込まれていることと、これらの機能はオプションだということを踏まえれば、このアップデートは困惑しがちなお年寄りにとってもそこまで迷惑なものではないだろう。

今回のアップデートにはマネタイズに直接関係するものはない。だが、右にスワイプする人が増えれば、Snapchatカメラの反対側には何があるのか気になる人も増えるだろう。それには広告がぎっしりと詰まったLive StoriesやDiscoverチャンネルも含まれる。

今のところ、Snapchatはソーシャルメディアにおけるシェアリングとコミュニケーションの基盤のような存在になりつつある。Snapchatは小さなインターフェイスを駆使しながら、フルスクリーンでさまざまなことをやってのける。FacebookやTwitterには空白のスペースやつまらないテキストがいっぱいだ。Instagramでさえも、コンテンツは画面の半分を埋めるだけだ。しかもそこでの他のユーザーとの交流は、写真を加工するのと同じくらい非社会的なものだろう。

Snapchatは、友達の生活を覗くことができる窓に限りなく近い存在だ。競合アプリがその根底をくつがえし、それ以上に進歩的な機能を提供してSnapchatのユーザーを奪い取るのはかなり難しいことだろう。

[原文へ]

(翻訳: 木村 拓哉  /Website/ Twitter

Pinterest、「How-toピン」なる新たなリッチピンを導入。サイト滞在時間の大幅拡大を狙う

fooddrink_how-to_pin

Pinterestが収益をあげるビジネス展開を拡大しようとしている。単純に写真をシェアするだけでなく、より長くサイトの利用を継続してもらえるような仕組みを導入してきているのだ。

このたびPinterestが導入したのはリッチピン(Rich Pin)の1種で、How-to Pinと名付けられたものだ。料理や工作、最適な化粧法などの手順を紹介するPinを作成することができるようになった。これまでとは異なり、Pinterestの外部にジャンプすることなくハウツーコンテンツを確認することができるようになったのだ。

How-to Pinはまずアメリカ、フランス、イギリス、そしてドイツにて、Android版アプリケーションで閲覧することができるようになった。iOS版は準備中なのだとのこと。プロダクトマネージャーを務めるJason Costaによれば、提供開始当初より、25を超えるブランドないし組織がHow-toピンのコンテンツを提供し始めた様子。How-toピンを提供するのに追加料金などはかからないのだとのこと。

コンテンツの提供を開始したのはBrit & Co(昨年、以前からハウツーコンテンツの提供を行なってきて、Pinterestにもアカウントを持つSnapguideを買収している)、Home Depot、Food.com、Martha Stewart、Cosmopolitanなどとなっている。

なお、個人利用者はブランドの提供するコンテンツを再投稿したりすることはできるが、自分でHow-toピンを作ることはできない。How-to Pinを提供するピナーをフォローしたり、How-toピン形式で生成されたコンテンツを検索して、フィードを閲覧して楽しむためのものとなっているわけだ。

DIY_How-to_Pinこれまでは投稿されたPinが表示されるボタンや写真自体をクリックして、コンテンツ提供者のサイトにジャンプするなどしてハウツーコンテンツを楽しむ手法が普通だった。これからはPinterestから離れることなく、より詳しいコンテンツを楽しむことができるようになったわけだ。

すなわちPinterestはリファラルサイトとして機能するだけでなく、自分自身がデスティネーションサイトとして機能するようにもなり得るわけだ。これはTwitterやFacebookが自身のサービス内でビデオコンテンツを表示差できるようにしたのと同様の発想によるものといえる。

Pinterestは現在、月間1億のアクティブユーザーを抱えており、100万社が利用している。投稿されたPinは500億を超え、ボード数も10億以上となっているそうだ。

そのような中、PinterestはPin投稿数を増やそうとするだけでなく、Pinterestの利用時間を拡大しようとしているわけだ。

いろいろと登場しつつあるリッチピンは、まさにPinterestのそうした狙いを示すものといえる。これまでにも「アプリ」、「ムービー」、「レシピ」、「リーディング」、「プロダクト」、「プレイス」などのためのリッチピン機能を提供して、より幅広いコンテンツをPinterest内で楽しめるようになってきている。

Costaによれば、これまでのリッチピンの利用状況をみる限り、How-toピンに大きな可能性を感じているところなのだそうだ。Pinterest上には40億のレシピ情報があり、DIY系のPinも、やはり40億を数える。ヘアメイクや化粧関連も10億件が投稿され、フィットネス絡みも5億件のデータが存在する。How-to機能の実現により、そうしたコンテンツがさらにたくさん投稿されるようになるとふんでいるわけだ。

(レシピとHow-toは重なりあうところもありそうに思えるが、どちらかが不要になるというわけではないとCostaは言っている)。

How-toピンや、他のリッチピンを提供するようになり、Pinterestのサービスが拡大していく可能性があるのだとCostaは述べている。たとえばHow-toピンにて、各ステップで紹介されるプロダクトを購入するための仕組みなどは実現されていないが、それはあくまでも「今のところ」の話であるのだそうだ。

たとえば、以前導入したBuyable Pinをリッチピンと統合するような仕組みも生まれてくるのだろう。

また、今のところはHow-toピンを制作することができるのは有名ブランド限定のような感じだが、これをプロシューマーなどに広げることも考えられるだろう。利用者層を増やすことで、Pinterest上で展開されるビジネスを拡大することにもなる。

(まずはビッグブランド向けにサービスを提供して、その後に利用者を拡大するというのは以前にもPinterestが採用している手法だ)。

Pinterestとしては、広告収入を拡大しつつ、さらに他のビジネスチャンスも拡大していこうとしている。Pinterestはこれまでに13億2000万ドルの資金を調達している。同社は2018年までに売り上げを30億ドルにする予定であると報じられている。しかし現在のところは広告収入の1億ドルが主収入となっていて、どうしてもビジネスチャンスの拡大が欠かせないのだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

Facebook、パキスタン自爆テロの安否確認通知を他地域のユーザーに送ったことを謝罪

shutterstock_140953558

Facebookは、日曜日(米国時間3/27)にパキスタンのラホーレで起きた自爆テロの安否確認通知を、誤って米国、英国を含む他の地域の人々に送ってしまったことを謝罪した。SMSで通知を受けたユーザーは恐れをなし、混乱した。なぜならテキストには「あなたは爆発の影響を受けましたか?」と書かれているだけで、どこで起きたかが書かれていなかったからだ。

Facebookは、Facebookの災害対応ページの投稿で、通知は誤って送られたものであることを伝えた。「この種のバグは我々の意図に反するものだ。直ちに問題を解決したことを報告し、誤って通知を受け取った方々にお詫び申し上げる」

Facebookは、災害に遭った地域のユーザーが自分は無事であることを発信する場として2014年10月に、安否確認サービスを開始した。これは、自分が安全であることを、すばやくFacebook友達に伝えられる便利な機能だ。

しかし、自動化システムである安否確認は、時として無神経とも思われる間違いを犯すことがある。大惨事の後では特にそうだ。例えば2015年11月のパリ同時多発テロの後に開設した安否確認ページが、その前日にベイルートで43人が死んだ自爆テロの時には開設しなかったことを、Facebook CEO Mark Zuckerbergが謝罪した

原文へ

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Netflix Partyで他のユーザーと番組視聴を共有してチャットができる

2016-03-29-netflix-devices

残念ながら『ハウス・オフ・カード 野望の階段』の今シーズンが終わってしまったらNetflixが次のシーズンのストリーミングを始めてくれるまで新しいエピソードを見ることはできない。しかし朗報だ。Netflix Partyがやってきた。

これはChromeブラウザの拡張機能で、時間も場所も関係なく、番組の視聴を他のユーザーと共有できる。このサイドバーでは自由にグループ・チャットができる。Xbox LiveでもNetflix Partyは可能だ。ただしChromeブラウザを立ち上げなければならない。

重要な点はこの拡張機能はNetflixが提供するものではなく、サードパーティ製だという点だ。インストールは自己責任で。

Netflix Partyのインストールは非常に簡単だ。拡張機能をダウンロードしてNetflixを見るだけだ。プラグインは自動的に共有可能なリンクを用意する。もうThe Red Fern Grows(原作は『ダンとアン』』)を見ても一人で涙をこぼさなくてよい

〔日本版〕このChrome拡張機能は日本からも追加できるもよう。ただし記事にもあるように、作者はStephan Boyerという個人。ランダム文字列を暗記しやすくするためのハフマン符号化を利用したニーモニックの自動生成などのアプリを発表している。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

メッセージングサービスを超え、スマートポータルを目指す——LINE出澤CEO

LINE代表取締役CEOの出澤剛氏

LINEは3月24日、今後の戦略などを発表するプライベートカンファレンス「LINE CONFERENCE TOKYO 2016」を千葉県・幕張にて開催。誕生から5年を目前にしたコミュニケーションアプリ「LINE」を軸にした同社の今後の戦略について語った。

LINEのMAU(月間アクティブユーザー)は全世界で2億1500万人、日本、タイ、台湾、インドネシアの主要4カ国では1億4770万人に成長した。すでにメッセージにとどまらず、LINE GAME、LINE LIVE、LINE MUSICをはじめとしたエンターテインメント領域や、LINE PayやLINE TAXI、LINE NEWSをはじめとしたライフ領域のプラットフォームとしての取る組みも進められている。

カンファレンスではまず、LINE代表取締役CEOの出澤剛氏が登壇。これまでのサービスを振り返った上で、次の5年を見据えた新ミッションを「CLOSING THE DISTANCE」とすると語った。

出澤氏はLINEによって人と人、さらに人と情報、サービス、ビジネスとの距離を縮め、生活を豊かにしていきたいと語る。その実現のため、LINEは「メッセージングサービス」を超え、様々なサービスとと繋がる入り口、「スマートポータル」を目指す。
このスマートいう言葉には「賢い」という意味、そして「スマートフォン」という意味があるいう。

「PCからスマートフォンへの変化は単なるデバイスの変化ではない。1人1台、24時間持ち歩く非常にパーソナルなデバイス。検索ではなくコミュニケーション起点でユーザーが活動する。複雑でなくシンプルなサービスが求められる。言い換えると『コミュニケーション中心、人間中心』に設計し直される必要がある。我々はスマホ時代に合った最高のポータルをやっていく」(出澤氏)

カンファレンスは現在も開催中。追って発表をレポートしていく予定だ。

Instagram、通知タブの追加でウェブ版インターフェイスをさらに強化

2016-03-23-instagram

Facebook傘下のソーシャル写真共有サイトのInstagramはもともとスマートフォン専用アプリとしてスタートした。しかしその後ブラウザ版にも力を入れてきたので現在はスマートフォンをいちいちポケットからひっぱり出さなくても利用できる。

今日(米国時間3/22)、Instagramはウェブ版アクティビティ・タブを追加した。

これはサービス内から通知を送るための機能で、モバイル・アプリ版の「通知」とまったく同じものだ。 投稿に対する「いいね!」、コメント、フォロー、タグ付けなどの状況が通知される。このウェブ版のアクティビティ・タブが今日から全ユーザーに対して有効になった。

新機能についての最初の報告はRob Poitrasからだった。モバイル・ファーストでスタートしたライバル、Snapchatも先月、重要イベントについてについてライブ・ストーリーという形でウェブ版に通知を送る機能が追加された。

Instagramがユーザー・プロフィールをウェブ版でタイムライン風に表示し始めたのは2012年だった。つづいて2013年に「いいね!」を含めたフィードやコメントがスクロールで閲覧できるようになった。そして昨年、ウェブ版でも検索が可能になった。

Instagramは今回の機能追加がウェブ版の強化への大きな動きの一部なのかどうかについては明らかにすることを避けた。つまり単発のバージョンアップという可能性もある。しかしInstagramのクロスプラットフォーム性の拡充は利用を増加させ、ネットワーク効果を強める効果があるだろう。
Instagramの城壁を厚くし、堀を深くして他の同種の写真共有サービスを寄せ付けないようにできるかもしれない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Jack Dorsey曰く、Twitterは140文字制限を維持する

456915678

Twitterはツイートの文字制限を増やす計画を方針変更したのだろうか?Twitter CEO Jack Dorseyが”The Today” に出演したことを報じた記事を読んだ人はそう思ったかもしれないが、私は彼の心境に大きな変化があったとは思わない。

去る1月にRe/codeの記事が、「Twitterはツイートの文字制限を1万文字にすることを考えている」と書いたことを覚えているかもしれない。ただしそれは、長大なツイートが有無をいわさずあなたのタイムラインに現れるという意味でなかった ー 実際にはこれまで通り140文字だけが表示され、その先を見るにはクリックしなくてはならない。

Dorseyはこれに答えて、140文字の制限は「美しい制約」であり、Twitterが「あのフィーリングをなくすことは決してない」と語った。同時に彼は、ユーザーはテキストのスクリーンショットをTwitterでシェアすることがしばしばあり、それは文字制限を回避するためであることも指摘したため、こう質問された。「そのテキストが…実際にテキストだったら?」検索可能のテキスト。ハイライト可能なテキストなら。

【要約:初めから140文字制限したのではない。SMSメッセージ(160文字)に合わせたものだ。それが見事な制約になり、大いに気に入っている。創造性と簡潔性を生み出した。そしてスピード感覚をも。そのフィーリングを失うことはない。】

そして今日(米国時間3/19)午前のThe Today Showに出演したDorseyは、Twitterの10周年について語った ー ただしまず、ホストのマット・ラウアーだこう尋ねた、「140文字。この制限は続くのか? もしなくなるならいつ?」。

「そのままだ」とDorseyは答えた。「これはよい制約であり、その瞬間を簡潔に切り取ることができる」。

ラウアー:何も変えるつもりはない?

Dorsey:われわれは多くのものを変えていく。常にTwitterをよくしようとしている。

ラウアー:それでも、140文字。

Dorsey:140文字。

言い換えれば、ツイートには140文字制限が続くということだ。しかし、ツイートにもっとテキストを埋め込むことについてはどうなのだろうか、画像やビデオを埋め込むように。それについては何も語らなかった。Twitterはやるかもしれないし、やらないかもしれないが、Dorseyは可能性を排除しなかった。

それで何か新しいことがわかったのか? もしあなたが本当に、140文字制限が完全になくなることを心配しているなら、とりあえず安心していいだろう。それ以外については、Dorseyは1月と同じメッセージを繰り返しているようだ。

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitter、Windows版TweetDeckアプリを廃止、ブラウザ版への一本化を促す

2016-03-19-tweetdeck-web

TwitterはWindows版アプリのTweetDeckを廃止する。昨日(米国時間3/17)、まずTweetDeckユーザーのログインの自動化などがリリースされた。別々にTweetDeckにログインすることをユーザーに要求しないとする変更でTwiterのデスクトップアプリとTweetDeckとの切り替えが容易になる。

Mac版のTweetDeckは当面サポートが続けられる。アプリは引き続きMac App Storeからダウンロードできる。しかしWindowsユーザーは今後、アプリではなくウェブ版のTweetDeckを利用するよう求められる。TwitterはまたWindowsユーザーにウェブ版TweetDeckを画面下部に「ピン留め」するよう示唆している(ユーザーはChromeでアプリを開き〔訳注〕、Customize and control > More tools > Add to taskbarと進めばよいとwitterは説明している)。

Twitterの説明によるとWindows版TweetDeckアプリの開発を中止したのは「TweetDeckの開発においてユーザー体験の改良に集中するため」だという。つまりはWindows版アプリは開発とサポートのコストを正当化するほどのユーザーを集められなかったということだろう。

tweetdeck-web-windows

同時にTwitterはここ数ヶ月でTweetDeckに追加された多くの機能を紹介している。これはWindows版TweetDeckをシャットダウンしても、このプラットフォームそのものを放棄するつもりではないことを示すためだろう。追加機能にはTweetDeck Teamsグループ・ダイレクト・メッセージ、Vines、GIF、Periscopesなどに拡張された検索などがある。ユーザーが開いているTwitterアカウントを持っていてウェブサイトにすでにログインしているなら、TweetDecknのログインは省略できる。【略】

Twitterによれば今回のアップデートは「向こう数週間で全ユーザー行き渡る」ということだ。

Windows版TweetDeckのシャットダウンに先立って、Twitterはタイムライン表示のアルゴリズムの一新し、最新の投稿ではなくTwitterが推薦する投稿を上位に表示している。

〔日本版/訳注〕Windows 10におけるウェブページの「ピン留め」について訳者のChromeでは記事に引用されているメニューが見当たらなかった。ただしChromeのハンバーバーガー・メニューから「その他のツール > デスクトップに追加」を選択してTweetDeckページのショートカットをデスクトップに貼り、そのアイコンをタスクバーにドラグすれば「ピン留め」が可能だった。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Instagramが表示アルゴリズムを一新―最新の投稿ではなくもっとも関心を引きそうな投稿がトップに

2016-03-16-instagram-locket1

平均的なInstagramユーザーはフィードに表示される写真の70%を見ていないという。たとえ大量に「いいね!」が付き、友達の間で繰り返し共有されているような評判の写真であっても見過ごしている可能性が高い。

そこで今日(米国時間3/15)、Instagramは写真が表示されるアルゴリズムを一新することを発表した。 これまでは厳密に時間の逆順(最新のものがトップ)で表示されてきた。Instagramによれば今後は「ユーザーがコンテンツに興味を示す可能性が高い順序」となる。写真の表示順序には投稿したユーザーとの関係や投稿のタイミングも考慮されるということだ。

新しいInstagramのテストは、少なくとも当初は、かなりゆっくりしたペースで行われる。「すべての投稿は従来どおりユーザーが閲覧可能だ。ただし別の色でマークされる」という。しかし将来は質が低い写真はフィードから完全にフィルターされて姿を消すことになるだろう。

つまりこういうことになりそうだ。友達が投稿した写真に「いいね!」をたびたび押していた場合、夜寝ている間に友達が投稿した写真がたくさんの「いいね!」を集めていたとする。ユーザーが朝Instagramを開くと、投稿が数時間前であっても、その写真がまっさきに目に入る。これは基本的にFacebookの投稿が表示されるアルゴリズムであり、最近Twitteもこの方式を有効と認めてニュースフィードの表示に採用している。

関連性の高さで表示が最適化されるとなれば、神経症的にすべての写真をチェックしていなくても、人気の写真を見逃す心配はなくなる。また関心のない写真の洪水に見舞われる心配も少なくなるので、今までよりも多くのアカウントをフォローすることができる。特に外国の友人の場合、寝ている間に投稿されることが多く、時刻がずれるために見逃す可能性が高かった。

ただし、こうした最適化により、Instagramのリアルタイム性は薄れることになる。最新の投稿が常にトップに表示されることがなくなるため、ニュース性にとっては不利となる。投稿者側から見れば、アルゴリズムに選んでもらえるような質の高い写真でないとどこか消えてしまいかねないという心配が生じる。Facebookページの表示の順序の変更と同様、企業やブランドにとってはマーケティングのチャンネルとしての有効性が低下するかもしれない。

写真がフィルターされるようになれば、ユーザーにとって退屈な写真な写真ばかり並ぶ事態が避けられ、サービスの利用率はアップするだろう。Instagramはすでにわれわれの生活に深く根ざしたサービスになっているので表示アルゴリズムが変更されたからといって利用を止めるユーザーはほとんどいないはずだ。同時にInstagramとTwitterが共に新しいアルゴリズムの採用に動いたことを見るにつけ、ソーシャルメディアで投稿を多くの人に見てもらうための競争はこれまで以上に激化していくものと思われる。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

これは驚き―あの4Chanのファウンダー、元CEO、MootことChris PooleをGoogleがスカウト

2016-03-08-moot-hero

Googleは「ソーシャル」が不得手だ。あれほどのリソースがあるにかかわらずGoogle+はいっこうに離陸できなかった。しかし Googleにとって幸運なことに、あの4Chanのファウンダーをスカウトすることに成功したようだ。4Chanはインターネットにおける人間性の善、悪、醜を遺憾なくわれわれに見せつけてくれた。

ハンドル名MootことChris Pooleが自宅の寝室で4Chanを始めたのはわずか15歳のときだった。その12年後、Pooleはアクティブ・ユーザー2000万人の一大画像共有ネットワークを築いた。テーマはコスプレやかわいい動物の写真といった無害なものからアニメ・ポルノ、さらには悪名高い無検閲の/b/チャンネルまだなんでもありだ。

4Chan is weird

4Chan is weird

しかしPooleは他のプロジェクトで資金を使い果たし、昨年4Chanのトップから退き、ついで売却せざるを得ないことになった。結果的にこれでPooleはテクノロジー界でもっとも優秀なフリーエージェントとなった。

GoogleはまさかPooleにネクタイとスーツを着せたりしようとしないだろうが、今後Pooleは巨大企業の一員として働くことになるようだ。PooleはGoogleの副社長でストリーミング、共有、写真事業部の責任者、Bradley Horowitzに付く。

Pooleは Googleがスタート時から持っているナード文化に魅力を感じたらしい。

What Is 4chan

われわれは繰り返しPooleに「Googleでどういう仕事をするのか?」という質問を送っているがまだ返事がない。しかしする仕事はいくらでもあるはずだ。

chris-poole

Chris Poole

繰り返し失敗を重ねた後で、無料の巨大な保存容量と強力な検索を組み合わせたGoogle Photosは同社としてソーシャル・サービス分野で最初の成功となった。Pooleなら写真共有サービスをさらに面白くし、サービスをベースとした本当の意味でのコミュニティーを築く方法をGoogleに教えることができるだろう。Googleは大学生向けのソーシャル・アプリ、Who’s Downなどを実験しているが、Pooleならたび重なるリークで最近活気が薄れてきた匿名サービスを再活性化できるかもしれない。

ソーシャルなサービスを手掛ける人間は無数にいる。しかし本人に何度もインタビューした経験から言うのだが、Pooleは人がなぜソーシャル・メディアに引き寄せられるのかということを本当に理解している数少ない人間の一人だ。アルゴリズムならふんだんに持つGoogleだが、ソーシャル・メディアを成功させるために欠けていたのが、この人間に対する理解だと思う。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

R&Bのライアン・レスリー自ら開発したサービスにベン・ホロウィッツが投資―SuperphoneはSMSのeコマース

2016-03-08-superphone

ボーカリスト、音楽プロデューサーとして有名なライアン・レスリー(Ryan Leslie)がなんと、ファンに電話番号を公開した。 (915) 600-6978だ。何百万という馬鹿げた着信を集めようとしているわけではない。音楽界で他の誰よりも密接にファンと交流しながら、しかも収益源になる新たなビジネス・モデルの実験だ。

それがシリコンバレーを代表するベンチャーキャピタル、Andreessen Horowitzのベン・ホロウィッツやBetawork他の投資家が150万ドルのシード資金をレスリーのスタートアップ、Disruptive Multimediaに投じた理由だ。 簡単にいえばSuperphone はSMSベースのeコマースと顧客管理のシステムで、レスリーは自らこのサービスをコーディングした。セレブであれクリエーターであれ、ファン向けに販売したいアイテムを持っている人間は誰でもこのプラットフォームを利用できる。

私の取材に対してレスリーは「われわれはアーティスト自身が自分のファンと交流し、関係を築ける方法を作っている。実は今のソーシャル・ネットワークは少しもソーシャルではないと分かった」と語った。

レスリーはR&Bやヒップホップで成功した後、Snoop Dogg、Cassie、Usherといったミュージシャンをプロデュースしたことで広く知られるようになった。

FacebookやTwitterのようなプラットフォームはアーティストがファンと交流するためには確実性に欠ける。しかし生まれたときからモバイル環境にいる世代はメールを使おうとしない。Superphone開発の動機はそういう点にある。なんといっても個人にコンタククトするのに1番確実な情報は電話番号だ。

Screen Shot 2016-03-07 at 10.37.04 AM

現在Superphoneは非公開ベータ版で、2700人がプラットフォームをビジネスに利用しているという。ベータ・ユーザーにはリル・ウェイン、ケビン・ジョーンズ、ボニン・ボウといった著名人がいる。利用料金は受信メッセージ数とeコマース支払額の5%で、ユーザーは誰がいつ、何に対していくら支払ったかなどの情報を最大漏らさず保存できる。また個人宛てにカスタム・メッセージを送ってアイテムのプロモーションをすることも可能だ。

「Superphoneにちょっと電話くれ」

Superphoneの仕組みはこうだ。セレブその他のクライアントはまず自分のSuperphone用の電話番号を用意してファンに公開する。ファンがその番号に電話するなり、テキスト・メッセージを送るなり、あるいはオンライン・ストアで何か購入するなりすると、セレブ・ユーザーはSuperphoneを通してファンに個人的なサンキュー・メッセージを送る。このメッセージはファンの発信場所や経歴情報などを利用してセグメントすることができる。

Superphoneはeコマースのプロモーション・ツールであると同時に未来的な電話帳であり、顧客管理データベースの役割も果たす。現在Superphoneはブラウザ・ベースだが、開発チーム数週間後にはモバイル・デバイス向けのネイティブ・アプリをリリースできるとしている。Superphoneのダッシュボードにはグラフ化機能もあり、誰が何を買っているかなどの情報を視覚的に把握できる。

Superhpone Dashboard

対話を購入に誘導する

レスリー自身のSuperphoneには4万人のファンがいる。今年、ウィーンの古城でニューイヤー・コンサートを開いたとき、レスリーはSuperphoneの顧客管理機能を利用してもっとも高額の支払いをしたファンをヨーロッパに招待した。また1700ドルという高額なチケット200枚を48時間で売り切ることができた。同時に、レスリーは「ライフタイム・アルバム」と呼ばれる音楽サービスを持っており、新曲をリリースするたび1ドルから100ドルの任意の金額を投ずる(プレッジする)ことでファンは誰よりも早く曲を聞くことができる。

BLACK-MOZART_cover_sm_034655da-091b-49a1-a3ae-3753e9cfc1aa_1024x1024

Ryan Leslie

このサービスを開発するためにレスリーはCodeacademyのチュートリアルを見ながら2年かかったというが、ミュージシャンとしては大したものだ。スタートアップBevelのファウンダーであり、Andreessen
Horowitzのメンバーでもあるアフリカ系アメリカ人のTristan Walkerの強い推薦があってベン・ホロウィッツの支援を受けることができるようになった。ちなみにホロウィッツは生涯変わらぬ熱烈なヒップホップのファンでもある。投資家の長いリストは以下のとおり。

[MOOR & MOOR AB, Betaworks, Anxa Holding, Donald Katz, Keith Smith, Linda Bernard, Anthony G. Aguila, Base LV Tech, Judge Ventures, Kofi Kankam, Nnemdi Kamanu Elias, Robert T. Melvin, Ryan Babel, Shanti Kandasamy, BPG Fund, Jennifer Byrne, Radiary Creations, LLC, Taj Clayton, RPM, Sherrese Clark-Soares, Mychal Kendricks, Williams Anderson Investments, Monami Entertainment, Galvanize Ventures, and Transmedia Ventures.]

次のステップとしてレスリーは新たにエンジニアを採用して開発チームを編成することを考えている。「人工知能と機械学習を取り入れるのが長期的なビジョンだ。サービスに知能レイヤーを加えることが絶対に必要だ。なんといってもこういうサービスには自然な対話性がいちばん重要な要素だと思う」とレスリーは見ている。

インターネット・スタートアップといえば誰もが広告を収入源と考える中で、ファンにリーチするためのまったく異なるニッチを発見したことは非常にスマートだ。Superphoneを使えばクリエーターは友達に電話する気軽さでファンと交流し、アイテムをプロモーションできる。

LinkedInによればRyan Leslieはハーバード大学で政治学、政府政策(Government)のB.A.を取得している。発音は「ライアン・レズリー」が近い。ここではLeslieのカナ表記として一般的な「レスリー」を採用している。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook Messengerに音楽機能―Spotifyの曲をその場で共有できるようになった

2016-03-04-messenger-spotify

Uberとの提携で公共交通のハブの地位を獲得したFacebook Messengerだが、今度はアプリ内からSpotifyの音楽を共有できるようなった。

iOSとAndroidでMessengerのその他のオプション(…)アイコンを開いて音楽をタップすると、Spotifyの「共有を検索」オプションが表示される。楽曲、アーティスト、プレイリストのいずれかを選択するとユーザーはMessengerに戻される。メッセージに音楽のアートワークを画像として含めるかどうか選択できる。受信した相手が画像をクリックするとSpotifyにジャンプして音楽を聞くことができる。

Messenger Spotify Search

8億人のMessengerユーザーの音楽体験を改善するためにFacebookではプレイリストも作った。自分が何を聞いているか知りたいユーザーはこれを利用できる。

Messenger Spotify playlist sharing

Spotifyにはすでにメンバー同士で簡単に音楽を共有するオプションがある。このオプションではメール、SMS、WhatsApp、Facebook Messengerが送信手段として利用できた。しかし今回のアップデートでMessengerを利用しているユーザーがその場で音楽を共有できるようになった。友達に新しいお気に入りのアーティストを説明したり、コンサートの様子を伝えたりしているときに簡単にSpotifyに移動し、共有したらすぐにMessengerに戻れるのは便利だ。

これまでSpotifyのアカウントを持つMessengerユーザーは楽曲の共有にスクリーンショットやタイプ入力された楽曲名などを使ってきた。これは作業が面倒なだけでなく、受け取った側でもそのままではどんな音楽なのか聞くことができないという問題があった。Messenger内部に音楽機能が加わったことでこうした難点が一層されたといえる。

FacebookとしてはMessenger内から音楽が共有できるようなったことでユーザーをより一層このプラットフォームにロックインする効果が期待できる。これは長期的には売上にもう好影響を与えるだろう。またSpotify側でも、Messengerが口コミを増幅する役割を果たしてくれることはApple Musicとの競争を有利にすると同時にまだ利用していないユーザーにストリーミング・サービスの便利さを訴える効果がありそうだ。

〔日本版〕訳者の環境ではMessengerの〔…〕オプションにまだ音楽共有は表示されていない。これまでの例からするとMessengerアプリの次のアップデート時に新機能が導入されるのだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

企業向けFacebook at Wok、世界への拡大を控えてTelenorの社員3万6000人をユーザーに加える

2016-03-04-facebookatwork

Facebookのエンタープライズ版、Facebook at Workのユーザー企業はセキュリティーを強化した独自の社内ソーシャル・ネットワークを構築することができる。まだ非公開ベータ版の実験中だが、待機リストに載っている利用申し込み企業は6万社にも上るという。カスタム・アプリ開発のプラットフォーム機能を追加したうえで今年末までに世界に公開される予定だ。

昨日(米国時間3/2)、Facebookは最新の大口顧客を発表した。世界13ヵ国で活動しカバーし、ユーザー数2億300万というノルウェーを本拠とするキャリヤ、Telenorの3万6000人の全社員が3月2日からFacebook at Workを利用し始める。

TelenorグループのCEO、Sigve Brekkeはわれわれの取材に対し、「Telenarはこのプロダクト最初期からのパートナーであり、Facebookと密接な協力の一環として大規模なテストに参加してきた。われわれは〔At Workの導入で〕社員が働く環境をまったく新しくしたいと考えている」と語った。一新されるのは、社員に対して送るCEOのメッセージの発表の仕方ばかりではないく、これまで各部門ごとに閉じられていたコミュニケーションを全社的に風通しよくすることも含まれる。

またBrekkeは「多くの社員がすでにメンバーとして日常利用しており、十分に慣れ親しんでいるという点からもFacebookはわれわれにとってもっとも自然な選択だった」と語った。Telenorの社員はデスクトップでも(また通信キャリヤという業務を考えればその方がいっそうありそうだが)モバイル・デバイスからも自由にFacebook at Workにアクセスできる。

Telenorはバングラデシュ、インド、パキスタン、ミャンマーなどの途上国のキャリヤも所有している他、 Telenorが大株主である総合通信グループのVimplecomを通じて他の14ヵ国でも活動している。先週MWCで発表されたInfraの開発に重要な役割を果たすなどFaceookとは長年にわって提携してきた。

Facebook at Workはこれまでも定期的に新規ユーザーの加入を報じてきたが、いくつかの理由でTelenorの参加の意義は非常に大きい。

Telenorはまず第一に世界的な有力キャリヤであり、Facebook at Workの国際展開の責任者、Julien Codorniouによれば、これまでAt Workに参加した中で最大の企業だ。実はスコットランドの銀行、社員10万人を有するRoyal Bank of ScotlandもAt Workに加入を発表しているが、全社員向けに運用が開始されるのは年末になる。同銀行は現在3万人の社員について独自の社内ネットワークへの参加のための作業を行っている。

企業向けAt Workの規模拡大がビジネスの将来にとって重要なのはもちろんだが、キャリヤをメンバーに加えることの利点の一つは〔キャリヤ側で十分なテクノロジーを持っているため〕Facebook自身がエンジニアを増員しなくてすむことだ。Codorniouによれば、At Workビジネスの拡大にあたってエンジニアの数がFacebook側で最大のボトルネックとなっているという。この点に関連してFacebookは先月Boxで長年副社長を務めたMonica Adractasを北米セールス部門のトップに引きぬいている。【略】

Quip、Box等と協力して新プラットフォームを開発

Codorniouによれば、At Workは年末までベータ版から実用版にグレードアップされ、その後多数の新機能が追加される予定だという。At
Workは現在無料だが、将来は企業に利用料金を課する機能も追加されるらしい。有料化を正当化するためにも新機能のリリースは重要だろう。

Facebook at Workは本体の機能をできるかぎり忠実に企業内利用に適合させようとしている。重要な例が今年リリースされたWork Chatアプリで、これはMessengerのAt Work版といってよい。また「いいね!」ボタンの内容の拡大も先週の世界への公開と同時にAt Workでサポートされた。

Codorniouによれば、将来、企業は追加料金を支払うことによって他の社内システムとAt Workの統合運用が可能になるという。この場合、料金の計算は利用人員、利用月単位となるという。

またFacebookはQuip(クラウド・ベースのワープロ。Facebookの元CTOが創立。世界のFBネットワークを利用)や、Dropbox、Box,とも協力が進んでいる。またFacebookはMicrosoftのOffice 365もなんらかの形で取り入れたいと考えているということだ。Codorniouが示唆したようなMicrosoftとの提携が実現すればFacebookにきわめて大きなインパクトをもたらすことになりそうだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleは使わない、SEO対策しているから——Instagram有名人のGENKINGが語った10代の「リアル」

GENKINGさん

GENKINGさん

3月3〜4日に福岡で開催中の招待制イベント「B Dash Camp 2016 Spring in Fukuoka」。初日午後には「次のビジネスを仕掛けるなら、Instagramに乗れ!」と題したセッションが行われた。Instagramで話題の芸能人GENKINGさんのほかフェイスブックジャパン代表取締役の長谷川普氏、セプテーニ・ホールディングス代表取締役社長の佐藤光紀氏が登壇。Supershipデジタルエージェンシー事業部事業部長の菅原健一氏がモデレートをする中、Instagramを積極的に利用する10代20代の実態、そしてInstagramを利用したマーケティングの現状が語られた。

TechCrunchの読者はGENKINGさんをご存じだろうか?今やInstagramでフォロワー84万人を誇るマルチクリエーター・タレント・モデルだ。同氏がInstagramを始めたのは約2年前。その頃はフォロワーは友だちだけだったという。インスタグラムを積極的に活用するきっかけとなったのは、美容室で髪の毛のカラーリングをした際の写真をアップしたこと。初めて知らないユーザーから「どこの美容院で染めたのか」なんて質問が来たのだという。そこから友人以外とのコミュニケーションが生まれ始めた。「この写真はどこのレストラン?」「この写真はどこの洋服?」見知らぬユーザーとそんなコミュニケーションを繰り返すウチにフォロワーがだんだん増えていった。

IT系にどっぷりの人間ならまだしも、SNSで見知らぬ人とコミュニケーションを取ることに抵抗はなかったのだろうか?「初めて使ったSNSはmixi。mixiでコミュニティ機能を使っていたから全く抵抗なかった」(GENKINGさん)。次第にどんな写真だとフォロワーやいいねが増えるかを意識するようになった。

「これはもしかしたらInstagramが仕事になるかも知れない」——そう考えるようになってからはInstagramに写真をアップするためにレストランに行く、ブランドの新作を買う、高級ホテルに泊まるといったアクションを起こしていく。その投稿は各種ブランドなどにも認知されていき、ラグジュアリーなパーティーに呼ばれるようになった。Instagramを始めて約半年。フォロワーが1万人ほどになったとき、韓国のファッションブランドからファッションショーに来て、ギャランティーを払うのでInstagramにアップしてくれないかという招待を受けた。ビジネスとしてInstagramを利用できることを確信したという。

こんなことを書くとインスタグラマーのシンデレラストーリーみたいだが、GENKINGさんはInstagramの利用について戦略的だし、10〜20代の利用動向についても詳しい。またファッションECサイトのアルバイトをしていたということで、ネットの仕組みだってちゃんと理解している。ここからはそのあたりの話をお伝えしたい。

1枚の写真のアップに「800枚撮る」

まずInstagram向けの撮影、そしていかに影響力の投稿ができるかについて。当然だがInstagramに求められるのは写真のクオリティ。GENKINGさんは1枚の写真をアップロードする際、ベストショットが撮れるまで何度も何度も写真を撮り直すという。「ひどいときには800枚くらい。1枚の写真だけれども、それが10枚、100枚と『その人』になっていく。なので写真の品質は徹底している。(後から品質がダメだと思うと)上げても落としたりする」(GENKINGさん)。撮影にはiPhoneを使うが、2台持ち歩いている。1台で撮影し、もう1台はライティングに使うのだという。

また海外戦略もしっかりしている。「今は海外でお仕事がしたい、受け入れられたいので、テキストをたまに英語にしてみたりしている」とのことだが、以前は韓国語での投稿に注力する時期なども作っていたのだそうだ(それが前述の韓国からのオファーに繋がった。「韓国や米国、1カ月くらいの間当てたいところ(ユーザー層)に当てていく」。国によって好みの写真も変わる。米国ならパキッとした原色が受け入れられる、韓国ならエフェクトが掛かっている方が受け入れられるといった具合だ。

大人がやっているInstagramは「ダサい」

Facebookの長谷川氏、セプテーニの佐藤氏はそれぞれプラットフォームの提供者、Instagram向け広告を手がける代理店として、ビジネス視点でInstagramというプラットフォームを見ている。佐藤氏からはInstagramに広告が入っていることについてどう思うかという質問が飛ぶ。

「リアルな話を言っていいですか? Instagramに合っているブランドさんと合っていないブランドさんががあると思っていて。あとは…写真がダサい」(GENKINGさん)

800枚撮影して、最高の1枚をアップロードするなんていう同士は、1枚1枚の写真に重要さがあると語る。だが今のInstagram広告はイケてないのだという。「せっかくお金を払っているのに、あれじゃ(クリックせずに)飛ばしてしまう。その1枚をクリックする写真に変えていかないといけない」これは単純なクリエイティブ品質だけではなく、ターゲットの話もあるそうだ。

「Instagramをやっているのは10〜20代。『大人っぽい』ものはクリックしないと思うんです。どの会社でも若い子がいて、そういう子の方が『リアル』を知っている。そういう子にSNSのマーケティングを任せないと『わー、大人がやってるんだな』と思ってしまう」

GoogleはSEO対策されていて「リアルじゃない」

では今10代20代のInstagramユーザーは、このプラットフォームを何に使っているのか?

「僕の友だちは雑誌を買わなくなっている。雑誌は作られていてリアルじゃないんですよ。Instagramは好きなモデルの私服を見られたり、すごくリアル。それ(モデルなどのアカウント)を見ることで、『このブランドの新作の鞄がかわいい』と発見できたり、レストランだって新しい情報がケータイで見れる。好きな子をフォローすると、好きな子の情報が全部入る。若い子、間違いなく10代はかわいい子や格好いい子を探して、Instagramで欲しい洋服を探している」(GENKINGさん)

長谷川氏も「旅行で行き先を見るだけでなく、旅の準備だってInstagramを見て決めるということがある」と語るが、GENKINGさんもそれに同意する。

面白いのは検索ツールとしてのInstagramの使い方だ。「例えばパンケーキ屋のハッシュタグで、その店で何が食べられているのか分かる。ディズニーランドに行きたいとなったとき、混み具合も分かる」。佐藤氏はそもそもこういった検索がTwitterで行われていたと指摘するが、GENKINGさんはInstagramで検索するのだという。

「Googleで検索すると文字が出てくるし、(検索結果は)SEO対策されている。あとはスポンサー(広告)とかが上がってきて…ネットってリアルじゃない。Instagramは検索することで言葉より画像が表示される」。もちろんInstagramにだって広告は入っているわけだが、これは確かに言い得て妙な話だ。

GENKINGさんは「昔の若い子の楽しみって買い物からおけ、今はセルフィーなんですよ。SNSに写真をアップするのがライフスタイルの1つになっている」と続ける。だから、ビジュアルで個人ユーザーがリアルに使っているモノが分かるのだと。「一昔前ならGoogleで検索して化粧品のランキングを見ていたが、いまは見ません。結果にウソが多いのも若い子は知っている。自分が使っている化粧品が良くなくても評価いいと『ウソだな』と思う。Instagramは個人がやっているからウソがない」——もちろんInstagramにだって広告は入っている訳だけど、SEOの件も含めて、すごく核心をついた話に聞こえる。

今後のトレンドは写真から動画に

長谷川氏はFacebookの戦略として、テキストから写真、動画、そしてAR/VRの領域で人と人のコミュニケーションを提供してきた。Instagramでも今は写真だけでなく動画もアップできるが、今後メディアフォーマットのトレンドはどうなるのかとGENKINGさんに尋ねる。

「今はSnapchatも流行ってきていて、来年には全部動く(動画になる)とも思うんすよ。今ってネットで洋服を買うとき、正面や後ろしか見えないけれどど、動画なら他の角度も見えます。メイクにしても、写真だと「コテがどちらに曲がっているかも分からない」。メイクだってごはんの作り方だって、どんどん写真から動画になっていくと語る。「僕はInstagramでも動画をどんどん上げていくと思う」

Facebookのプライベート写真共有アプリ、Momentsのアップデートはビデオをサポート

2016-03-01-facebook-moments

今日(米国時間2/29)、Facebookは、Momentsがビデオ共有をサポートすると発表した。これは従来の写真同期の後継としてスタートさせたアプリで、ソーシャルネットワーク上でプライベートな写真共有を行う。ビデオ共有機能はiOS版、Android版のMomentsのアップデートして公開される。Facebookによればここ数週間のうちにMomentsのスライドショーでもビデオが表示できるようになるとのことだ。

アップデートの発表を機に、FacebookではMomentsアプリの人気ぶりを示す数字をいくつか公開した。

Facebookによれば2015年6月の発表以來、4億枚の写真がMomentsで共有されており、先月だけで1億枚に上ったという。

この数字は、アプリの人気度を示す一つの指標だが、Facebookの強力なプロモーションのおかげも大きいだろう。Facebookはニュースフィード中でMomentsの利用を促す手を打っている。これはニュースフィードではなるべく自然な選択による記事を表示したいFacebookとしてはかなり異例なことだ。 これは同時にMomentsの人気が自発的な盛り上がりではないかもしれないことを推測させる(実はFacebookは作られたアプリが人気が出なかったときにCreative Labsなど開発を担当した部署を閉鎖している)。

MomentsVideo

しかしMomentsとなると話は別で、ニュースフィードでもプッシュされている他に、Facebook Messengerとも連動している。友達が写真を共有するとユーザーに通知が届く仕組みだ。FacebookではMomentsに非常に大きな期待をかけている。写真同期機能を廃止してユーザーにMomentsの利用を促してきたのもそのためだろう。 前回、FacebooはユーザーにMessengerを強く勧めた。その結果、このアプリはいまやApp Storeのトップ10(トップ5やトップは取れない日が多いが)の常連だ。

FacebookはMomentsでもMessenger同様App Storeのトップ・チャート入りの再現を狙っている。現在Momentsは競争が極めて激しい「写真とビデオ」部門の12だ(全ジャンルでは81位)。またGoogle Playの写真部門では2位となっている。

まだMomentsを使い込んでいない読者のために説明しておくと、このアプリはシンプルな操作で写真共有ができるようになることを狙っている。誰が写っているか、どこで、いつ撮影されたかをアルゴリズムで自動的に判定し、どのグループのユーザーと共有するのが適切か候補を挙げてくれる。またFacebookの友達が新たにMomentsを使い始めると、そのメンバーに送るべき写真が推薦される機能もある。

ただし、今まではMomentsではビデオを共有することはできなかった。Facebookによれば、ユーザーは写真と同じようにビデオも簡単に共有できるようになり、さらに近々スライドショーでもビデオがサポートされるようになる。つまり特に知識がなくてもMomentsを使えば多数の写真に音楽をつけた短いミュージック・ビデオを誰でも簡単に作り、Facebookその他で公開できるわけだ。

iOS版、Android版ともアップデートをインストールすればビデオが利用可能だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ISIS支援ハッカーグループ、アカウント削除を巡りTwitterとFacebookのCEOをビデオで脅迫

screen-shot-2016-02-25-at-8-05-35-pm

最近TwitterとFacebookは、過激派コンテンツ投稿との戦いを強化することを表明した。

実際、過激派による主要ソーシャルメディアプラットフォームの占有に対する、一定の戦術 ― 例えばTwitterによる重複アカウントの停止 ― が、過激派宣伝活動に影響を与えているという証拠もある

今月Twitterは、「暴力的過激主義」との戦いを強化するために、問題コンテンツに関する報告のレビューチームを増員し、「脅迫あるいはテロ行為を推進する、主としてISISに関連する」アカウントを、2015年中期以降だけで12万5000件以上削除したことをブログで発表した。

しかし、ISISを主要プラットフォームから追放しようとするこの積極的行動がISIS支援グループの目に止まり、彼らはTwitter CEOのJack DorseyおよびFacebook CEOのMark Zuckerbergを名指しで脅迫するビデオを投稿し、2人の顔写真に弾痕を残した。

Sons of Caliphate Army video

ビデオは、ウェブの詳細な分析を行うハイブリッドメディア、Vocativが発見し、ビデオのスクリーンショットを2枚掲載した。TechCrunchもそのビデオをネットで入手し、脅迫文が含まれていることを確認した。

ビデオの大部分は、ビデオを作成したISIS支援グループによってハックされたと見られる、一連のFacebookおよびTwitterアカウントを映し出しており、グループは自らを「カリフ軍の息子たち」と呼んでいる。

ビデオには他に英語で書かれたメッセージがあり、アカウント削除に直接言及している:「お前たちは毎日われわれの多くのアカウントを削除したと発表しているが、われわれはこう言いたい。できることはそれだけか?われわれはお前とは格が違う。お前がアカウントを1つ停止したら、われわれはお返しに10個消し、すぐにお前たちのサイトを削除して、お前たちの名前は消されるだろう、アッラーの意志による。すぐにわれわれの言うことが正しいことを知るだろう。

Twitterと同社CEOが、過激派をプラットフォームから追放しようとしてISIS支援者の標的にされたのはこれが初めてではない。昨年3月、Twitter社員とDorsey個人を脅迫する投稿がネットに出現した。

Vocativによると、ビデオはメッセージングアプリのTelegramによって掲載された。ジョージワシントン大学が実施した、あるISIS支援グループの主要ソーシャルメディア利用状況に関する最近の調査によると、TelegramはTwitterを追放された過激派がバックアップとして好んで使われている。

本誌はTelegramに、同アプリで見つかったビデオに関するコメントを求めている。TwitterとFacebookにも連絡を取ったが、本稿執筆時点で回答はない。

Telegramは、ISIS宣伝活動に対して独自の対抗策を講じており、一連のISIS支援チャンネルを昨年11月に閉鎖した。チャンネルは過激派によるISIS支援コンテンツの配信に利用されていた。

しかしジョージワシントン大学の調査によると、ISIS支援者らはTelegramのグループおよびスーパーグループを使用することで、集団とのコミュニケーションを行っている。ただし、こうした方法では、公開チャンネルや主要ソーシャルメディアほど、広く大衆に募集メッセージを発信することはできない。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook