炭素市場Agreenaは農家が環境再生型農業に切り替える経済的インセンティブを提供する

ヨーロッパの温室効果ガス排出量の24%は農業が占めているが、これは過去数十年間に行われてきた集約的な「工業型」農法と、肉の消費の増加によるところが大きい。しかし、新しいアプローチが農業界に旋風を巻き起こしている。「環境再生型農業(リジェネラティブ農業)」とは、劣化した土壌を自然に戻し、野生生物を増やし、地球を破壊する二酸化炭素を蓄えるというもので、文字通り土壌を炭素吸収源として利用する。

森林地帯を作り、泥炭地を復元することで、炭素を吸収すると同時に、ミツバチの授粉などに欠かせない自然多様性の減少を食い止めることができる。さらに、再生農業は、環境やCO2排出に焦点を当てた古い政府の補助金制度や、工業的な農業からの脱却にもつながる。

Agreenaはデンマークのスタートアップで、環境再生型農業に移行した農家が生み出す炭素クレジットを発行、証明、販売している。

2021年夏に設立されたばかりの同社は、このたびGiant Venturesとデンマーク政府のDanish Green Future Fundがリードし、470万ドル(約5億3000万円)のシード資金を調達した。また、欧州の多くの農家も参加している。

Agreenaのプラットフォームは、農家に「CO2e-certificate」を発行し、農家と購入希望者の間で販売することで、農家が従来の耕作地から再生農法に切り替えるための経済的なインセンティブを提供するという。

その仕組みとは?農家は自分の畑を登録し、再生農法に移行するためのアドバイスを受ける。そして、その変化をAgreenaが衛星画像と土壌の検証によって監視する。その後、農家はCO2e-certificateを単独で、またはAgreenaのマーケットプレイスを通じて、農家からカーボンオフセットを購入したい企業に販売することができる。買い手は、Agreenaのプラットフォームを介して、スポンサーしたCO2削減をフィールドレベルで追跡する。

AgreenaのCEOであるSimon Haldrup(サイモン・ハードルップ)氏は次のように述べている。「当社のチームは、カーボンサイエンティスト、ソフトウェア開発者、商業的グロースハッカーを含む30人のプロフェッショナルで構成されています。農業は、歴史的に誇り高い農業国であるデンマークに深く根ざしているため、会社はここで生まれましたが、私たちはヨーロッパ全体で規模を拡大しており、今後はグローバルに展開していく予定です」。Agreenaは、ハードルップ氏、Julie Koch Fahler(ジュリー・コッホ・ファーラー)氏、Ida Boesen(アイダ・ボエセン)氏によって設立された。

Agreenaは、初年度に5万ヘクタール以上の契約を締結し、発行されたカーボンオフセット証書の20%以上を事前に販売したという。

Agreenaには、いくつかの競合が存在する。農業分野のボランタリー炭素市場には、米国のスケールアップ企業Indigo(米国のユニコーン)、Nori(米国&ブロックチェーン特化)、英国・フランスを拠点とするSoil Capitalなどがある。しかし、Agreenaは、垂直統合されたカーボンプラットフォームが重要な差別化要因だとしている。

Giant Venturesの共同設立者兼マネージングパートナーであるCameron McLain(キャメロン・マクレーン)氏は、次のように述べた。「Agreenaの農業カーボンオフセットに対する垂直統合型のアプローチは、業界のニュアンスや農家にとってのインセンティブに共感的なもので、大きな期待を抱いています。また、Agreenaは、まだ誰も解いていない農業分野でのオンラインB2Bコマースを促進する有力なインターネット市場になれると信じています」。

画像クレジット:Agreena

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(文:Mike Butcher、翻訳:Aya Nakazato)

オフラインから企業向けバーチャルイベントにピボットしたTameがシードラウンドで約6億円を調達

Tameの創業者チーム

2020年3月にTameはオフラインの企業イベントで利用するデジタルイベント製品を公開した。しかしコロナ禍により、主にセールスイベントに利用したい企業向けにカスタマイズの自由度が高いバーチャルイベントプラットフォームを提供する、難しいピボットを実施。その結果、同社はシードラウンドでデンマークの企業としては大規模な550万ドル(約6億円)を調達した。このラウンドを主導したのはデンマークの投資基金であるVF Ventureで、byFoundersと、エンジェルであるPlandayの共同創業者でCTOのMikkel Lomholt(ミケル・ロムホルト)氏、The Eye Tribeの共同創業者で元CEOのSune Alstrup(スネ・アルストラップ)氏、Ulrik Lehrskov Schmidt(ウルリック・リースコフ・シュミット)氏も主導した。

この資金は、コペンハーゲンとロンドン、ポーランドのクラクフにいる従業員を20人から60人に増員、英国進出、売上増のために使われる。

Tameの共同創業者でCEOのJasenko Hadzic(ヤーセンコ・ハジチ)氏は、バーチャルへのピボットで売上が「2020年にオーガニックで700%増加しました。セールスもマーケティングもせずに、オーガニックに、です。したがってTameは大きなチャンスがあると見ており、マーケットリーダーとしての地位を積極的に拡大しようと全力で取り組んでいます」と述べた。

VF VentureのパートナーであるJacob Bratting Pedersen(ヤコブ・ブラッティング・ペダーセン)氏は次のように述べた。「VF Ventureは開発を支援しイノベーションを推進したいと考えています。コロナ危機でデジタルの勢いが増し、デンマークのIT起業家にはこの課題に取り組んでデンマークのテクノロジーと専門性を世界のマーケットへと展開するチャンスがあります。Tameはまさにその好例です。Tameにはデンマークで成長と雇用をもたらす強力なグローバルビジネスを構築する大きな可能性があります」。

ハジチ氏自身がすでにサクセスストーリーだ。同氏はユーゴスラビア内戦の中、子どもの頃に戦禍のボスニアから難民としてデンマークにわたり、最終的にテック業界に入った。

TameをバーチャルイベントプラットフォームのHopinと間違えてはいけない。ハジチ氏は筆者に対し「我々はTechCrunch Disruptを顧客として獲得しようとは思わないし、大規模なトレードショーにも関心はありません。企業のマーケティングや人事部門への販売に集中していきます」と語った。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Tameデンマーク資金調達バーチャルイベント

画像クレジット:Tameの創業者チーム

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(文:Mike Butcher、翻訳:Kaori Koyama)

バーチャルワークショップを運営するための「オールインワン」プラットフォームButterが約3億円調達

デンマークで登記され、完全にリモートで運営されているスタートアップButterは、バーチャルワークショップを企画・運営するための「オールインワン」プラットフォームを構築している。

同社はビデオソフトをはじめとするワークショップ専用の機能を提供することで、Zoom(ズーム)やMicrosoft Teamsなど、ワークショップにはあまり適していない一般的なツールの使用から人々を引き離そうとしている。これはZoomの連続に悩まされている多くのリモートワーカーが歓迎すべきアイデアであり、すでにベンチャーキャピタルも誘致している。

中央ヨーロッパ時間4月8日に発表されたButterの275万ドル(約3億円)のシードラウンドは、Project Aが主導した。また他のエンジェルに加えて、Intercomの共同設立者兼CSOであるDes Traynor(デ・トレイナー)氏もこの急成長中のスタートアップに投資している。今回の資金調達は、Morph Capitalからのエクイティファイナンス、The Danish Growth Fundからのベンチャーデット、Innovation Fund Denmarkからの助成金などにより調達した44万ドル(約4800万円)に加えて行われた。

Butterの共同設立者兼CEOであるJakob Knutzen(ヤコブ・クヌッセン)氏によると、戦略コンサルタント、人事トレーナー、デザインスプリンターなどのようなワークショップファシリテーターは、一般的に「テクノロジー過剰」と「ワークショップでのエネルギー不足」という2つの問題を抱えているという。

前者には、ワークショップを企画・運営・発信するのに必要なツールが多すぎる、さらにインターフェースが直感的でない、ワークショップの要素を事前に設定できないなどの問題がある。また、バーチャルでワークショップを開催する際の「エネルギー」不足は定義するのが難しい問題だが、オンラインワークショップに参加したことのある人なら誰でも経験したことがあるのではないだろうか。

「当社はこれらを2つの方法で解決します」とクヌッセン氏はいう。「ファシリテーターがワークショップの準備、運営、デブリーフィングを1つの場所で行えるオールインワンツールと、ファシリテーターがより人間的な体験を提供できるようサポートする楽しいデザインです。90%のユーザーがこの点についてコメントしています。Zoom疲れは本物です」。

画像クレジット:Butter

Butterでは、まず「ルーム」を作成して設定する。オプションでアジェンダ、投票、またはタイマーを作成したり、ウェルカムページ、画像、音楽などさまざまなカスタマイズも可能だ。次に、簡単にシェアできる自動生成されたリンクを使ってワークショップの参加者を招待する。

当日、参加者はブラウザから直接参加し、ワークショップリーダーは作成したアジェンダを主な指針として、ワークショップを進行する。Butterは、ホワイトボード機能やメモ作成など、さまざまなサードパーティ製品との統合にも対応している。セッション終了後、ファシリテーターはルーム概要にある「まとめ」にアクセスし、チャットのトランスクリプト、録音、投票結果などを確認できる。

クヌッセン氏はこう付け加えた。「将来的には、もっとプランニング部分も含め、参加者のためのプレワークショップのスペースを充実させ、ポストワークショップ体験を充実させるなどして、これをさらに『フル・ワークショップ・フロー』にしていきたいと考えています。でも今は、ワークショップ『中』のフローをスムーズにすることに専念しています」。

そのためにも、Butterはまだ収益化していないが、SaaSモデルを採用する予定だ。クヌッセン氏は競合他社として、ZoomやTeamsなどの既存のジェネラリストプラットフォーム、Adobe ConnectやWebex for Trainingなどの従来のスペシャリストプラットフォーム、そして同じ問題を解決しようとしているスタートアップ(Toasty.ai、circl.es、VideoFacilitatorなど)を挙げている。

「当社は、レーザー光線のようにワークショップに集中することで差別化を図ります」と同氏は語った。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:Butterデンマーク資金調達バーチャルワークショップ

画像クレジット:Butter

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(文:Steve O’Hear、翻訳:Aya Nakazato)

コペンハーゲンの投資家6人に聞く2021年の投資見通し

デンマーク、あるいはコペンハーゲンが、ヨーロッパでスタートアップを創業する拠点として選ばれることは少ない。しかし、コペンハーゲンは、スタートアップ向けの優れたカンファレンス開催地として、地元のテクノロジー企業が活発に活動している都市だ。そもそも、コペンハーゲンに行ってみたくない人などいるだろうか。

住民の教育水準の高さ、名門大学の存在、充実した医療、ヨーロッパ各地への移動のしやすさといった特徴を持つコペンハーゲンは、他の都市に負けず劣らず、創業しやすい環境が整った都市である。

TechCrunchが投資家たちにインタビューしたところ、彼らが、サスティナビリティに配慮したサプライチェーン物流、eスポーツとゲーム、エンタープライズ向けSaaS、気候関連技術、ディープテックのハードウェア、農業や教育関連のテクノロジーといった分野に関心を持っていることがわかった。未来の働き方と、多様な働き方への移行に興味があると語った投資家も多かった。

彼らが期待している企業には、Afresh Technologies(エーフレッシュ・テクノロジーズ)、Seaborg Technologies(シーボーグ・テクノロジーズ、原子炉)、Labster(ラボスター、バーチャル科学研究所)、Normative.io(ノーマティブ、社会と環境への影響評価)、DEMI(デミ、シェフとコミュニティをつなげるサービス)などが含まれる。

投資家は全体的にデンマークを拠点とする企業を重視しているが「新スカンジナビア(スカンジナビアとバルト諸国)」地域へも進出しつつある。欧州や北米でスタートアップハブとなっている大都市に投資している投資家もいる。

「回復の兆し」はコミュニティ関連のあらゆるデジタル技術分野で観察され、パンデミックを契機として従来よりもスピーディーな新しいビジネスモデルを生み出したスタートアップ企業にも同じ兆しが現れている。

今回は以下の投資家がインタビューに応じてくれた。

  • Sara Rywe(サラ・リュー)氏、byFounders(バイファウンダーズ)、プリンシパル
  • Mads Hørlyck(マッズ・ヘリック)氏、Maersk Growth(マースク・グロース)、アソシエイト
  • Henrik Møller Kristensen(ヘンリク・モラー・クリステンセン)氏、Bumble Ventures(バンブル・ベンチャーズ)、アソシエイト
  • Benjamin Ratz(ベンジャミン・ラッツ)氏、Nordic Makers(ノルディック・メーカーズ)、パートナー
  • Mark Emil Hermansen(マーク・エミール・ヘルマンセン)氏、Astanor(アスタノー)、アソシエイト
  • Eric Lagier(エリック・ラジエー)氏、byFounders(バイファウンダーズ)、マネージングパートナー

Sara Rywe(サラ・リュー)氏、byFounders、プリンシパル

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

ソフトウェアとテック企業です(個人的に特にワクワクするのは「未来の働き方」、フィンテック「食の未来」です)。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

Digitail(デジテイル)です(ミレニアル世代のペットの飼い主たちが期待するサービスと、現状のツールで獣医師が提供するサービスとのギャップを解決するための、獣医師向けソフトウェアプロバイダー)。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

宿泊業界のAirbnb(エアビーアンドビー)、タクシー業界のUber(ウーバー)などのように「これまでにない仕方で変革を起こす」ソフトウェアの分野で成功を目指す創業者たちが、もっと増えて欲しいと思っています。現在のスタートアップの多くが構築しているのは、全面的な解決策というより単一の機能であって、業界を徐々に変えていこうというビジョンで動いています。ですので、この場を借りて、スカンジナビアとバルト諸国にいる、先見の明を持った創業者のみなさんに呼びかけたいと思います。ぜひ私に連絡してください!

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

当社は常に、先見の明と情熱を持ち、人々が喜ぶ製品を作る、才能豊かな創業者を探しています。業界を特定しないベンチャーキャピタルとして、いつでも幅広い分野のさまざまな機会に目を配っています。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

次のようなトレンドが見られていると思います。

フィンテック:給与前払い、ファクタリング、サステナビリティの報告と測定。

フードテック:代替タンパク質食品、ペットフード、フードロス。

未来の働き方:バーチャルオフィス、コラボレーション、生産性向上ツール。

上記の業界のいずれかに進出することを決めるのであれば、どのように他との差別化を図るのか、そのミッションを遂行するためにチームをどのように整えるべきか、慎重に検討することをおすすめします。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

50%未満です。スカンジナビアとバルト諸国全体に投資しています。私自身はスウェーデン、ノルウェー、デンマークを担当しています。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

デンマークには、サステナビリティとエネルギー(Vestas(ヴェスタス)やデンマーク工科大学などから優秀な人材が現れている)、消費者向け製品(LegoやCarlsbergなどのブランドが確立されるまでの長い歴史がある)、バイオテクノロジー(中でもNovo Nordiskの貢献が大きい)などの分野に関する優れた実績があります。さらに、Peakon(ピーコン)、Pleo(プレオ)、Templafy(テンプラフィ)といった拡大機のソフトウェア企業も、デンマークで新世代のテック系スタートアップの繁栄を牽引しています。デーマンク人の創業者については、経血を非侵襲的血液検査の機会として利用することで医療に革命をもたらそうとしているQvin(キューヴィン)のような企業に期待を寄せています。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

大いに期待していただいていいと思います。2021年だけでも、以下のような進展が見られています。

イグジット:ピーコンが7億ドル(約750億円)でイグジット、Humio(ヒュミオ)が4億ドル(約430億円)でイグジット。

大規模ラウンド:Andreessen Horowitz(アンドリーセン・ホロウィッツ)のリードで、Public.com(パブリック・ドットコム)が2億2000万ドル(約235億円)、Vivino(ヴィヴィノ)が1億1500万ドル(約120億円)、ラボスターが6000万ドル(約65億円)を調達。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

ある程度はそうなると思います。すでに、多くのイノベーションがAarhus(アーフス)やOdense(オーデンセ)など、コペンハーゲン以外の都市で生まれています。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス行動の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

新型コロナウイルスの影響を最も強く受けた業界は、当然ながら旅行・宿泊業界です。しかし同時に、そのような状況だからこそ生まれたイノベーションもたくさんあります。当社の投資先にもいくつかの例があります。

AeroGuest(エアロゲスト):「非接触型」の旅行を可能にするプラットフォーム(順番待ちの列や受け付けを省略する、オンラインで直接部屋を予約するなど)。

BobW(ボブW):「自宅とホテルのいいとこ取り」、つまり、それぞれの長所を組み合わせた新しいタイプのサスティナブルな宿泊サービス。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

新型コロナウイルスは当社の投資戦略に大きな影響を与えていませんし、引き続き以前と同じ分野(ソフトウェアとテクノロジーへの投資)を重視しています。とはいえ、一部の業界において、このような難しい時期にもサスティナビリティや社会貢献などの分野での進歩が見られるのはうれしいことです。

当社の投資先企業の創業者にとって、最大の悩みは変動性と不確実性です。最初のロックダウン以降、当社は「ロックダウンの結果として生じる状況をコントロールすることはできない」というシンプルなアドバイスを伝えています。そのため、投資先の企業と一緒にいくつかのシナリオを準備しておき、ビジネスへの最終的な悪影響を緩和する方法をクリエイティブに考えるようにしてきました。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

Tame(テイム):投資先企業の1つですが、イベントプラットフォームの対象範囲をバーチャルイベントにまで広げたことで、このコロナ禍において非常に人気が出ています。

Corti(コルティ):別の投資先企業です。人工知能を使って新型コロナウイルスと戦うための製品を4週間未満という短時間で開発できました。

両社は、パンデミックに「プロダクトを順応させた」ことが優れた結果を生んだ良い例だと思います。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

ベンチャーキャピタルの間で、環境への影響と社会貢献投資への意識が突然高まっていることです。私たちの働き方を向上する方法について、いくつか優れた議論が行われています。

TC:地元で成功を収めたスタートアップ業界の主要人物を挙げていただけますか。投資家や創業者だけでなく、弁護士、デザイナー、グロースエキスパートなど、スタートアップのエコシステムで別の役割を果たす人たちでも構いません。地元住民のみぞ知る注目すべきキーパーソンについて教えてください。

デンマークで私が尊敬する非常に優れた創業者には、以下のような方々がいます。

Simple Feast(シンプル・フィースト)のJakob Jønck(ヤーコブ・ヨンク)氏、コルティのAndreas Cleve(アンドレアス・クリーブ)氏とLars Maaløe(ラース・マーロウ)氏、キューヴィンのSara Naseri(サラ・ナセリ)氏とSøren Therkelsen(ソーレン・ターケルセン)氏、ContractbookのNiels Martin Brochner(ニールス・マーティン・ブロシェナー)氏、Jarek Owczarek(ジャレック・オウチャレック)氏、Viktor Heide(ビクター・ハイデ)氏、CobaltのJacob Hansen(ヤーコブ・ハンセン)氏、Esben Friis-Jensen(エスベン・フリース-ジェンセン)氏、Jakob Storm(ヤーコブ・ストーム)氏、Christian Hansen(クリスチャン・ハンセン)氏。

デンマーク国内にはすばらしい投資家も数多くいます。PreSeed Venturesの(プレシード・ベンチャーズ)のHelle Uth(ヘレ・ウート)氏、Christel Piron(クリステル・ピロン)氏、Alexander Viterbo-Horten(アレクサンデル・ヴィタボ-ホルテン)氏、Anders Kjær(アンデルス・ケア)氏といった方々、バンブル・ベンチャーズのDaniel Nyvang Mariussen(ダニエル・ニヴァン・マリュッセン)氏とそのチームが挙げられます。また、デンマークのテック企業のエコシステムが今あるのは、デンマーク成長基金の貢献のおかげです。

Mads Hørlyck(マッズ・ヘリック)氏、Maersk Growth、アソシエイト

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

サスティナブルサプライチェーンをはじめとした、サプライチェーンと物流。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

エーフレッシュ・テクノロジーズ。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

全般的に、サプライチェーンにはいろいろな場所にまだたくさんのチャンスがあります。現在、具体的にあったらいいと思うものは特にありません。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

サプライチェーンの1つまたは複数の部分の効率を向上させるデジタルソリューション。上流側と下流側の両方を含みます。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

欧州と北米の貨物輸送は、両方とも大規模なスタートアップ数社によって成熟しつつあります。市場はまだまだ大きいのですが、利益率が低いため、強力な新しいモデルが必要です。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

デンマーク重視ではありません。特に重視しているのは、欧州と北米の大規模なスタートアップハブです。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

医療産業とそのサポート機能向けのテクノロジーを提供するスタートアップは好業績です。また、デンマークのシーンにOnomondo(オノモンド)が現れたのはうれしいことです。当社の投資先でもあります。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

これからチャンスが見込める国だと考えてもらっていいと思います。テック企業のハブがいくつか出現しています。また、国の支援する融資やプレシード向け投資があり、かなりの数のエンジェル投資も始まっているなど、全体として環境は良好です。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

デンマークについては、創業者の環境が大きく変わるとは思いません(国が小さすぎるため)。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス行動の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

パンデミックの期間中、人々はこれまで以上に柔軟で信頼できるサプライチェーンを利用し、依存する機会が増えました。それで、供給の安定性から、サプライチェーンの可視性、配達とラストワンマイルに至るまで、当社の投資分野であるサプライチェーンと物流への注目は高まっていると思います。サプライチェーンの変化の鍵を握るのは消費者だと思います。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

受注コンバージョン率は低下し、パイプラインは干上がりつつあります。アドバイスとしては、他の企業もしているように、コストを最小限に抑え、ビジネスモデルとして可能な限り収益を上げてランウェイを長く確保しておくことです。その上で、融資のニーズについて検討できます。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

はい。一部のスタートアップ企業は、柔軟性の高さとデジタル構造のおかげで、従来型の企業よりも、パンデミックをうまく利用しています。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

当社の投資分野が、グローバルにもデンマーク全体でも、まだデフォルトの波に襲われていないことです。

ヘンリク・モラー・クリステンセン氏、バンブル・ベンチャーズ、アソシエイト

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

期待しているトレンドとしては、(1)デジタルメディアとエンターテインメント市場の拡大、特にEスポーツとゲームの分野、(2)未来の働き方関連などエンタープライズ向けSaaS、(3)ディープテックのハードウェアとソフトウェアなどの気候変動対策、(4)eコマースビジネス、特にデジタルネイティブの垂直展開ブランドと消費者直販の事例があります。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

高齢者のニーズに応える製品やサービスです。今後数十年の間に高齢者の割合が大幅に増加するので、人口構成の変化に対応し、社会への圧力を緩和するためのニーズに対応した製品とサービスの市場が確立されるでしょう。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

チームスピリットとトラクションを非常に重視しています。エンジニアリング、製品、商品化の各方面で優れた能力を備え、可能であれば新規ソリューションで参入する業界で長い経験を持つ、優れた創業者を探しています。市場が製品を必要としていることを示すものがあると望ましいと思います。料金を支払う顧客、豊富な客層、制御可能なファネルがあって収益が着実に増大していく、しっかりしたコアビジネスがいいですね。収益が出るまでにまだ2〜3年かかるような製品は選びません。次のFacebookを見逃すことになるかもしれませんが、それは承知の上です。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

従来のソーシャルメディアとアプリは、ビジネスモデルが動き出すのに何百万人ものユーザーが必要になっています。SaaSマーケティングツールの市場も飽和しているように思います。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

今度、当社初のデンマーク国外での投資案件を発表します。デンマークだけでなく、スカンジナビアにも進出する第一歩になります。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

デンマークで有望な業種は医療テック、フィンテック、ゲーム、クリーンテックです。GamerzClass(ゲーマーズクラス)、Pie Systems(パイ・システム)、LeadFamly(リードファムリー)、Omnigame(オムニゲーム)、Organic Basics(オーガニック・ベーシックス)、Cap desk(キャップ・デスク)、Roccamore(ロッカモア)、Too Good To Go(トゥー・グッド・トゥー・ゴー)、Pleo(プレオ)、Tradeshift(トレードシフト)、SYBO、Unity(ユニティー)といった企業は楽しみです。優れた創業者として、ゲーマーズクラスのVictor Folmann(ビクター・フォルマン)氏、パイ・システムのSunny Long(サニー・ロン)氏、ロッカモアのFrederikke Antonie Schmidt(フレデリッケ・アントニー・シュミット)氏、キャップデスクのChristian Gabriel(クリスチャン・ガブリエル)氏を挙げたいと思います。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

これまでは、成長段階のスタートアップをデンマークに引き止めておくためにもっと資本と人材が必要でしたし、人材と資本を求めて海外に出る必要はありませんでした。でも、投資環境は改善しています。資本と人材の獲得しやすさは相関しており、現実に投資環境をよくしている要因は、成功したデンマークのスタートアップがデンマークに戻り、スタートアップコミュニティに再投資していることだと思います。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

今後はリモートワークの人気がさらに高まるでしょう。それでも、スタートアップにとっては、バーチャルだけではなく実生活においても、志を同じくする他のスタートアップや創業者、アドバイザー、投資家の近くにいることが非常に重要だと思います。成功するためには、人脈を広げ、個人的な関係を深めることが大切で、リモートワークはあまりそれに適していないというのが私の意見です。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス行動の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

旅行・宿泊業界は大変そうですし、リモートワークとサステナビリティの問題のために需要は減っていくでしょう。一方、ゲームやeコマース、およびデジタル関連の製品やサービスは伸びていき、画面を通じてつながる相手が増えていくと思います。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

新型コロナウイルス感染症の中でも投資を続けています。例えば、ゲーム業界にとってはコロナ禍が追い風になっています。とはいえ、多くのスタートアップが新型コロナウイルス感染症の影響に苦労しています。スタートアップにとって最善の道は、ランウェイをしっかり管理し、投資家とよく話し合い、コストをカットして、変化に対応できるようにすることです。限界ではなく機会に目を向けてください。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

まだですが、新型コロナウイルス感染症で不利な影響を受けた投資先は多くありません。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

投資家は、新たな投資先に投資したいと思っていますし、苦労している投資先企業を助けたいとも思っています。創業者は胸を張って新しい状況に対応すべく最善を尽くしています。時には、そこから新たなイノベーションも生まれています。

Benjamin Ratz(ベンジャミン・ラッツ)氏、Nordic Makers、パートナー

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

エネルギー関連や化石燃料社会からの移行、データガバナンス、教育の役割の変化。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

シーボーグ:モジュラー式で安全な小型原子炉を製作。

ラボスター:世界中の学生たちが科学およびSTEM(科学・技術・工学・数学)を集中して学べるバーチャル科学研究室。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

公共セクターの改善。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

パンデミックによってどのような行動変容が起こり、どれほど続くのか、という点についての見方。

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

超小型モビリティ、遠隔医療。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

100%。

TC:御社の投資先であるかどうかは別として、今後が楽しみだと思う企業や創業者を教えてください。

Willa(ヴィラ)。コルティ。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

多くの創業者がこの地域で成功を収めています。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増すると思いますか。

いいえ。大都市で起業する創業者が増えると思います。

Mark Emil Hermansen(マーク・エミール・ヘルマンセン)氏、Astanor、アソシエイト

TC:通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

食品とアグリテック。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

デミです。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

フードテック企業にはもっと「食品を取り入れて」欲しい、つまり人間的要素に目を向けて欲しいと思います。テクノロジーだけを重視し、フードテックは人間中心でなければならない、という事実が見えていない企業が多すぎます。それがあまりに多いので「フードテック」を自称するスタートアップを本能的に避けるようになりました。食べ物はテクノロジーではないし、テクノロジーは食べ物ではありません。そこに難しさがあり、やりがいがあるのです。この記事にはその点がまとめられています。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

ジャック・ケルアックの『路上』の冒頭数行を思い出させるものすべてです。「彼らはディングルドディーのように路上を踊りながら進んでいき、僕はそれまでも興味を惹かれた人についていっていたのと同じように、その後をヨロヨロとついていった。なぜなら僕にとって人といえば狂った人だけで、狂ったように生き、話し、救われたがっている人、すべてを一度に欲しがり、決してあくびをせず、ありきたりのことを言わず、ただ燃えて、燃えて、燃えて……」

TC:新しいスタートアップにとって、現時点で飽和状態にある分野、あるいは競争が難しい分野は何ですか。投資を検討する際に慎重になる、または懸念材料がある製品やサービスはありますか。

DNVB(デジタル・ネイティブ・バーティカル・ブランド)。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

地元が25%です(デンマークはスタートアップが頭角を現すほど十分に成熟していないものの、ベンチャーキャピタルの勢力が小さく、まだ競争があまり激しくない分、チャンスがあります)。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

企業:デミのようなオンラインコミュニティ。

創業者:Infarm(インファーム)のErez Galonska(エレス・ガロンスカ)氏。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

いい商談の流れやコネにつながることができれば、たくさんのチャンスがあります。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス行動の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

デジタルから脱却するコミュニティ、例えばTonsser(トンサー)やデミなど。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

懸念:不確実性と採用戦略。

アドバイス:生き残り、準備せよ。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

小売拠点を持つフィジカルなものすべて。コミュニティを持つデジタルなものすべて。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

誰もが今後(コロナ後)がどうなるか楽しみにしていること、物事は元に戻らないという実感(または「期待」かもしれません)。

TC:地元で成功していると思われるスタートアップ業界の重要人物を挙げていただけますか。

Highbridge(法務)のKasper Ottesen(カスパー・オッテセン)氏。

Kasper Hulthin(カスパー・フルシン)氏(起業家、投資家)。

Christian Tang-Jespersen(クリスチャン・タン-イェスペルセン)氏(投資家)。

エリック・ラジエー氏、バイファウンダーズ、マネージングパートナー

通常、どのようなトレンドに投資するときが、一番ワクワクしますか。

未来の働き方、生産性向上プラットフォーム。

TC:最近、一番エキサイティングだと感じた投資はどの案件ですか。

ノーマティブ。

TC:特定の業界で「こんなスタートアップがあったらいいのに」と考えることはありますか。現在、見過ごされていると感じるチャンスはありますか。

未来の新しい人材採用手法。

TC:次の投資を判断する際に、通常、どのようなことを検討しますか。

創業者の熱意、大きな問題を解決してより良い未来を築きたいという思い。

TC:御社の投資全体の中で、地元のエコシステムへの投資が占める割合は、他のスタートアップハブ(または他の場所)への投資と比べて、50%を超えていますか。それとも、50%未満ですか。

新スカンジナビア(スカンジナビアとバルト諸国)地域を重視しています。欧州でも最も大きな発展の可能性がある地域です。

TC:御社が本拠とする都市やその周辺地域で、長期的な繁栄に適していると思われる業種、または適していないと思われる業種は何ですか。御社のポートフォリオに含まれているかどうかに関わらず、どの企業に期待していますか。有望だと思う創業者は誰ですか。

気候関連テクノロジー、ヘルステック、フィンテック。企業は、ノーマティブ、コルティ、Lucinity(ルシニティ)。

TC:他の都市の投資家は、御社が拠点とする都市の投資環境と投資機会全体についてどのように考えるべきでしょうか。

コペンハーゲンは成長著しい都市です。経験豊かな創業者たちが変化を起こせる企業を作り、強固な基礎ができています。

TC:今後、大都市以外の地域で起業する創業者が急増し、パンデミックや先行きへの不安、リモートワークが持つ魅力のために、スタートアップハブから人が流出する可能性があると思いますか。

いいえ。ただし、リモートを優先させた多様なチームが増えるとは思います。

TC:御社の投資先のうち、コロナ禍による消費者やビジネス行動の潜在的な変化への対応に苦慮すると予想される業界セグメントはありますか。また、そのような変化の影響を他より強く受けると思われる業界セグメントはどこですか。このような未曾有の時代にスタートアップが活用できるチャンスとは何でしょうか。

オンライン化の加速、リモート化、eコマース、決済全般の迅速化。

TC:新型コロナウイルス感染症は投資戦略にどのような影響を与えましたか。投資先のスタートアップ創業者はどんな点を最も懸念していますか。御社のポートフォリオに含まれるスタートアップにはどのようにアドバイスしますか。

新型コロナウイルス感染症は今後のトレンドを大きく加速させています。うまく適応できた創業者が今後の勝者になるでしょう。

TC:御社の投資先のうちパンデミックに適応してきた企業では、収益の成長や維持、その他の機運に関して「回復の兆し」が見えてきたでしょうか。

その通りだと思います。

TC:この1カ月ほどの間に希望を感じた瞬間はありましたか。仕事上のことでも、個人的なことでも、あるいはその両方が関係していることでも構いません。

このような激しい変化の中で、創業者たちが不屈の努力を続けている様子。

TC:地元で成功していると思われるスタートアップ業界の重要人物を挙げていただけますか。

シンプルフィーストの創業者、Jakob Jønck(ヤーコブ・ヨンク)氏。ノーマティブの創業者、Kristian Rönn(クリスチャン・レン)氏。コルティの創業者、Andreas Cleve(アンドレアス・クリーブ)氏とLars Maaløe(ラース・マーロウ)氏。

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カテゴリー:VC / エンジェル
タグ:インタビューコペンハーゲンデンマーク

画像クレジット:Joe Daniel Price / Getty Images

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(文:Mike Butcher、翻訳:Dragonfly)

Microsoftがデンマークに初のAzureデータセンターリージョンを展開へ

Microsoft(マイクロソフト)はAzureデータセンターのグローバルなプレゼンスを急速に拡大し続けている。2020年10月にオーストリアと台湾の新リージョンを発表した同社は、米国時間12月7日、デンマーク(Microsoftリリース)に新リージョンを立ち上げる計画を明らかにした。

近日のマイクロソフトの発表の多くと同様に、デンマークの20万人(2024年までに)にデジタルスキルを提供するというコミットメントも発表されている。

「今回の投資により持続可能な成長、イノベーション、雇用創出を推進するために必要なデジタルツール、スキル、インフラをデンマークの社会と企業に提供するという長期的なコミットメントの新たな一歩を踏み出したことになります。デンマークの野心的な気候目標と経済回復をサポートするかたちで、私たちはデンマークのデジタルの未来への飛躍に投資しています」と、Microsoft DenmarkのゼネラルマネージャーであるNana Bule(ナナ・ブレ)氏は述べた。

画像クレジット:Microsoft

新しいデータセンターは100%再生可能エネルギーで稼働し、複数の利用可能ゾーンを備え、AzureやMicrosoft 365、Dynamics 365、Power Platformといった標準セットとなったマイクロソフトのクラウド製品をサポートする。

例によって、新リージョンはマイクロソフトのツールやサービスに低レイテンシでアクセスできるようにすることが目的だ。同社は以前から、世界中をローカルデータセンターでカバーする戦略を取ってきた。ヨーロッパはその好例であり、すでに十数カ国の地域(稼働中と発表のみの両方)がある。Azureは現在、米国内で13のリージョン(政府機関限定の3カ所を含む)を提供しており、西海岸でも近く新しいリージョンを提供する予定だ。

マイクロソフト社のBrad Smith(ブラッド・スミス)社長は、「これはデンマークのマイクロソフトにとって、誇らしい日です」と述べた。「デンマークに超大規模データセンターを建設するということは、デンマークのデータを同国に保管し、より高速にコンピューティングにアクセスできるようにし、弊社の世界クラスなセキュリティでデータを保護し、デンマークのプライバシー法でデータを保護し、同国の人々に当社の最高のデジタルスキルトレーニングを提供するために、さらに多くのことを行うことを意味しています。この投資は、デンマークのグリーンでデジタルなリーダーシップを世界的に評価し、同国の未来へのコミットメントを反映したものです」。

カテゴリー:ネットサービス
タグ:MicrosoftMicrosoft Azureデンマーク

画像クレジット:SeanPavonePhoto / Getty Images

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter