RedisとKafkaのためのサーバーレスデータプラットフォーム構築のためにUpstashが約2.3億円のシード資金獲得

データ集約的なアプリケーションは、インフラストラクチャのセットアップが高く付き、時間もかかる。特にクラウドでは、実際には使わないリソースに料金を支払っていることもある。そしてそんなとき、サーバーレスのメリットが生きる。使っているリソースにだけ払えばよいし、寝ているリソースに払う必要はない。

アーリーステージのスタートアップであるUpstashは、リソースの消費量をベースとする料金モデルにより、データインテンシブなアプリケーション開発者のためのサーバーレスのデータプラットフォームを開発している。手始めに、人気の高いオープンソースプロジェクトであるRedisKafkaをサポートしている。

Upstashの創業者でCEOのEnes Akar(エネス・アカール)氏によると、クラウドにただデータベースのインフラストラクチャをセットアップするだけでは、実際にデータを自分のシステムから移送し始める前から、月額数百ドル(数万円)の費用が生じる。そうしたサービスのマネージドバージョンも存在するが、アカール氏がやりたいのは、運用時のもっと多くのオーバヘッドを抽象化してしまうことだ。

「私たちのシステムは何百ものRedisのデータベースやKafkaのクラスターを扱えますが、リクエストがないときは一銭も払わなくてよいものです」とアカール氏はいう。

サーバーレスは、サーバーがないという意味ではない。サーバーはあるが、開発者は自分の需要に合わせるためのプロビジョニングで悩む必要がない。サーバーレスのプロバイダーは、正確に必要な量だけリソースを供給する。少なくとも、そういう理論だ。

さらにUpstashは、データのメモリの要量とストレージの要量のバランスを取ることによっても費用を下げる。アカール氏によると「私たちのやり方では、データをメモリとディスクの両方におき、アクセスのないデータはメモリから外してディスクにおきます。私たちの料金に大きな柔軟性があるのは、そのような秘密のソースがあるためです」。

トルコに本社のある同社は2020年に創業し、2021年にプロダクトが登場した。すでに1万3000の顧客の開発者がプロダクトを使っている。1日に最大1万リクエストまでという無料版もあり、毎秒のリクエストが1000コミットを超えたらエンタープライズ料金になる有料版もある。

有料ユーザーはまだそれほど多くないが、中小のデベロッパーか、大きなエンタープライズか、どちらを主力にするかそろそろ決めたいとアカール氏はと考えている。後者であれば、従来からの営業で対応できる。いずれにしても、まだ検討中の段階だという。

現在、社員は7名で全員が技術者だが、年内に10名に増やしたいとのこと。2023年はその倍を考えている。現在は全員男だが、ダイバーシティが重要であることは認識している。「それは重要なことです。投資家は企業文化もみます。今の7名は残念ながら全員男です。今後はダイバーシティを意識しなければなりません」とアカール氏はいう。

同社は米国時間3月17日、190万ドル(約2億3000万円)のシードラウンドを発表した。投資家はMango Capital、AngelList、ScaleX Venturesそして個人の業界エンジェルたちとなる。

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画像クレジット:Yuichiro Chino/Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Hiroshi Iwatani)

アプリ統合プラットフォームJitterbitがローコードサービスのPrimeAppsを買収

APIトランスフォーメーションカンパニーのJitterbit(ジタービット)は、トルコのローコードアプリケーション開発サービストルコPrimeApps(プライムアプス)を買収したことを米国時間1月12日に発表した。Jitterbitは自社のAPIプラットフォームをPrimeAppsと組み合わせることで、非技術者がビジネスアプリを簡単に作れるエンド・ツー・エンド・プラットフォームを提供する。ビジネスアプリには、ほぼまちがいなく、複数のデータソースの統合が関与している。この新しいプラットフォームは2022年4月に提供開始される予定だ。

両社は、本件の金額面の詳細を公表していない。JitterbitのCEOであるGeorge Gallegos(ジョージ・ガレゴス)氏は「数十億ドル(数千億円)の取引と比べてお買い得で」と信じているとだけ語った。

Jitterbitはちょっとした買収まつりの状態にある。2021年11月には中南米をターゲットにしているエンタープライズ向けiPaaS(サービスとしての統合プラットフォーム)プロバイダー、Wevo(ウィボ)を買収、5月にはこれもiPaaSサービスでオンプレミスあるいはクラウドベースのeコマースとCRMシステムの間でデータ統合を可能にするeBridgeを買収した。こうした動きを可能にした理由の一部は、未公開株式投資会社Audax(オーダックス)が2020年に行った同社への投資だ。

Jitterbitは最近、自社プラットフォーム上にノーコードあるいはローコードサービスを載せることにチャンスを見出した。ガレゴス氏によると、会社は設立当初からビジネスプロセスの自動化に焦点を合わせてきた。多くの場合、この種の統合や新しいワークフローから生まれるユーザー体験は、デベロッパーが作らなくてはならない。「これが繰り返し起きていることに気づきました。それを自分で開発するか誰かを探すかを考えていた時にPrimeAppsを見つけ、それはすばらしく最適な組み合わせでした」とガレゴス氏は言った。「これは当社の現行顧客がエンド・ツー・エンド・ソリューションを1つだけもてばよいようにするという私たちの能力を加速するための鍵です」。

PrimeAppsは、Serdar Turan(サーダー・トゥーラン)氏が2015年に設立して以来、外部資金調達を一切行っていない。同社の従業員25名は全員Jitterbitに移る。「以前から世界に進出する機会を常に伺っていました。しかし、簡単ではなく、現実は厳しいものでした」とトゥーラン氏はいう。「Jitterbitの訪問を受けた時、彼らはすでにこの分野でかなり大きく、私たちに欠けていたものを見事に補っていました。私はチャンスだと感じ、力を合わせて成長を目指すことにしました」。

PrimeAppsブランドはこの契約の一環で消滅し、サービスはJitterbitに完全に統合され、顧客も時間をかけて移行される、とトゥーラン氏は言った。

Jitterbitのガレゴス氏によると、同社はMuleSoft(ミュールソフト)やBoomi(ブーミ)などとiPaaSビジネス分野で競合している。そして、これらの会社はJitterbitが今回PrimeAppsとの統合によって実現したエンド・ツー・エンド・ソリューションの類を提供していないため、今後彼らが似たような動きをしてもおかしくない。

「ローコード開発の未来は現実になりつつあります。Jitterbitと一緒になることで、私たちはこの革命を進める先駆者となり、それによって仕事の進め方は大きく変わります」とトゥーラン氏は語る。「Jitterbitの高度なiPaaSとAPI管理ソリューションを得ることで、当社のプラットフォームは、顧客の一番近くにいる一般人デベロッパーに、多数のITエンジニアの力を借りることなく迅速にビジネス課題を解決する新たなデジタル体験を作り出す力を与えます」。

画像クレジット:blackred / Getty Images

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Nob Takahashi / facebook

ツイッターがツイートへの絵文字リアクションをトルコで試験

Twitter(ツイッター)は現地時間9月9日、トルコで期間限定のTweet Reactions(ツイート・リアクション)の試験を開始した。トルコのユーザーは❤に加えて 、 、 、 を使ってツイートにリアクションできるようになる。しかし2015年にハートマークの意思表示がお気に入りマークのスターに取って代わったときのカオスを思い出せないのなら…こちらを読んでほしい

Twitterは2020年にダイレクトメッセージに絵文字リアクションを加えたが、今回試験するのは同じ絵文字ではない。ツイートのやり取りでFacebook(フェイスブック)のような方法を受け入れるとすればどのように反応するか、どのような絵文字を使いたいか、Twitterが3月にユーザーに調査したことを受けての今回の試験発表だ。調査で提案された絵文字には「同意」や「意義あり」のボタン、「嫌い」のボタン、Redditのような賛成と反対があった。しかしTwitterはユーザーが否定的な絵文字が返ってくることを懸念していることが調査で浮かび上がったことに気づいた。

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Twitterが3月に調査した一連の絵文字(スクリーンショット:@WFBrother on Twitter)

「『不満』や『怒り』も人々がツイートを読むときに感じる一般的な感情で、一部の人はツイートに対して意見の不一致を表明したがりますが、当社はこれらの絵文字リアクションは今のところ使いません」とTwitterはプレスリリースで述べた。「当社の目的は常に、公での健全な会話を促進することであり、現在の絵文字のセットがどのように会話に影響を与えるのか様子をみたいと思います」。

2015年にリアクションを加えたFacebookと異なり、Twitterは調査で提案された「怒り」のリアクションをテストしていない。これはおそらく、ユーザーのネガティブな反応に関するためらいのためだろう。しかしそれでも、だ。もしあなたが悪意ある「ざまーみろ」的な反応を受け取ったことがないのなら、大したものだ。そして、絵文字リアクションなしにTwitterで論争が起こらないわけでもない。

画像クレジット:Twitter

絵文字リアクションが人々の感じていることを示す簡単な方法になり、望むらくは公的な会話の改善された表現と参加につながってほしい、とTwitterは話す。

Twitterは先週小さな変更を加えていて、今回のテスト内容は最新の機能にすぎない。関心事ベースのコミュニティや、フル幅の写真やビデオ、そしてフィードに突如現れる新しいセーフティ機能に気づいた人もいるかもしれない。今回の試験に関しては、追加の絵文字リアクションをテストする際に同社は引き続きコミュニティからのフィードバックを考慮する、と述べた。ユーザーの反応に基づき、テストを他の地域に拡大するかもしれない。

トルコのユーザーはこの機能をiOS、Android、ウェブで試すことができ、数日以内にトルコ全国で展開される。

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画像クレジット: Twitter

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Nariko Mizoguchi

フィンテック企業のベンチャーキャピタルFinch Capitalが破産したWiecardのトルコ子会社を買収

ロンドンとアムステルダムに拠点を置くフィンテック企業のアーリーステージベンチャーキャピタルであるFinch Capitalは、破産したドイツのフィンテックであるWirecardの子会社Wirecard Turkeyを買収する。条件は明かされておらず、規制当局の承認を受ける必要があるが、Finchはアイルランドで登録されたNomu Payという新しい企業を設立する。

Wirecardは巨額の会計スキャンダルに直面し、自社のローンの支払いが滞ったため、2020年破産した。それ以来、同社の事業のさまざまな部分が買収されており、その中には英国のRailsbankが買収した最大の資産であるWiecard Solutionsも含まれている。

Finch CapitalのRadboud Vlaar(ラドバッド・ブラール)マネージングパートナーによると、Noma Payの大きな計画はトルコと中東地域の決済インフラに投資することだ。新会社の戦略やブランドについての詳細は、取引が正式に終了した後に説明するとしている。

ブラール氏は次のように説明している。「私達は8000万人のトルコの住民への支払いをさらに強化するため、大きな成長の機会を見出しています。当社はSerkan Yasin(セルカン・ヤシン)CEOが率いるWirecard Turkeyと提携できることをうれしく思うとともに、当社は成長と開発を加速させるため、この地域でさらなるM&Aの機会を積極的に探し続けています」。

Wirecard Turkey(Wirecard Ödeme ve Elektronik Para Hizmetleri A.Ş.)は2008年7月にトルコで設立され、翌年には同国初の「ダイレクトキャリアビリング」サービスプロバイダーとして事業を開始した。2014年にはWirecard AGの子会社であるWirecard Issuing & Acquiring Gmbhに完全に買収されている。

現在、Wirecard Turkeyはダイレクトキャリアビリング、クレジットカードアクワイヤリング、電子マネーという、さまざまな決済サービスを提供している。同社はトルコのGSM事業者3社や銀行の大半、および1200以上の加盟店と契約している。

「トルコには一流の次世代決済会社を作るすばらしい才能があります」 と、ブラール氏は付け加えている。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:Finch CapitalWirecard買収トルコ

画像クレジット:Finch Capital

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(文:Steve O’Hear、翻訳:塚本直樹 / Twitter

米通商代表部がインド、イタリア、トルコのデジタルサービス税を批判、ただし現時点で具体的な措置の計画なし

米国通商代表部(USTR)は米国時間1月6日、インド、イタリア、トルコが近年採用しているデジタルサービス税は、米国企業を差別するものであると発表した。

2020年6月に3カ国のデジタルサービス税の調査を開始したUSTRは、それらが国際的な課税の原則と矛盾しており、不合理であり米国の商取引に負担または制限をかけていることが判明したと述べた。

USTRが公開した詳細な報告書の中で、これらのデジタル税がAmazon(アマゾン)、Google(グーグル)、Facebook(フェイスブック)、Airbnb(エアビーアンドビー)、Twitter(ツイッター)などの企業にどのような影響を与えたかを調査。USTRは1974年通商法第301条に基づいてこれらの調査を行ったとしている。

GoogleやFacebookのようなシリコンバレーの巨人にとって、ユーザー数で最大の市場となっているインドは、2016年に外国企業をターゲットにしたデジタル税を導入。世界第2位のインターネット市場である同国は2020年、その課税対象を拡大し、様々なカテゴリーを追加した。

USTRの調査によると、ニューデリーは「世界中で採用されている他のデジタルサービス税では課税されない、多数のカテゴリーのデジタルサービス」に課税しており、米国企業に対する税請求額は年間3000万ドル(約31億円)を超える可能性があることが判明したという。インドが現地の企業に同様の税金を課していないことにも異議を唱えている。

3カ国のデジタルサービス税に関する断固とした調査結果を提示しながらも、USTRは「現時点では」具体的な措置を取るつもりはないが、「実行可能なすべての選択肢を引き続き評価する」と述べている。

米国のハイテク企業はこれまで、経済協力開発機構(OECD)のデジタル課税に関する取り組みを支持してきた。しかしOECDは現在、100カ国以上による協定の技術的な詳細を検討している最中で、2021年半ばまでに完了するとは考えられていない。OECDの協議が停滞する中、各国は独自にデジタル課税の導入を進めている。

2020年6月以降、USTRはデジタルサービス税の徴収を制定した、あるいは制定を提案している国や地域の調査を開始した。これらの国々には、2020年後半に米国企業からのデジタルサービス税の徴収を再開したフランスをはじめ、英国、スペイン、オーストリア、欧州連合、チェコ共和国、ブラジル、インドネシアが含まれる。

USTRは報復として、化粧品やハンドバッグを含むフランスの輸入品に25%の関税を課すとし、その発動期限を1月6日に設定していた。

追加調査の進捗状況や完了については、近いうちに発表する予定であるとUSTRは声明で述べている

【Japan編集部】USTRは米国時間1月7日、フランスに対する上述の報復関税を無期限で延期すると発表した。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:USTRインドイタリアトルコ

画像クレジット:Getty Images

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(翻訳:TechCrunch Japan)