Spotifyの誕生ストーリーがNetflixでドラマ化

Facebookの創立の過程はアーロン・ソーキン脚本、デビッド・フィンチャー監督で「ソーシャル・ネットワーク」という映画になった。ハリウッドの大物プロデューサーであるジェフリー・カッツェンバーグが準備中のQuibiはSnapchatの立ち上げ取り上げるという。米国時間12月11日、Netflixが発表したところによれば、世界最大の音楽ストリーミングサービスのストーリーがドラマ化される。

製作のきっかけとなったのはスウェーデンのDagens Industriに掲載されたSven Carlsson(スベン・カールソン)氏とJonas Leijonhufvud(ジョナス・レイホンフフヴド)氏による Spotify Untold(知られざるスポティファイ)という記事だったという。これはSpotifyの創立と、同社の10年が人々の音楽の聞き方を一変させた過程を描いたものだった。

Netflixの北欧オリジナル担当ディレクターであるTesha Crawford(テシャ・クロフォード)氏は「Spotify創立のストーリーはローカルなスタートアップの創立が世界に大きな影響を与えることになるという驚くべき例だ。Netflixはこのエキサイティングな成功物語をドラマ化しようと取り組んでいる。我々はPer-Olav Sørensen(パー-オラフ・ソレンセン)監督と英国のYellow Bird UKのチームと引き続き協力していく」と述べた。

フランスの独立系スタジオのBanijay Groupに属するYellow Bird UKは、Netflixで近く公開される刑事ヴァランダーの活躍を描くドラマ「Young Wallander」の製作にもあたっている。まだタイトルが決定していないSpotifyの物語の製作もYellow Bird UKが担当する予定だ。製作総指揮となるBerna Levin(ベルナ・レビン)氏はYoung Wallanderの製作にも当たっている。

物語はスウェーデンのテクノロジー起業家であるDaniel Ek(ダニエル・エク)氏、Martin Lorentzon(マーティン・ロレンツォン)氏のコンビが海賊版音楽の横行する時代に無料かつ合法的な音楽サービスを構築するところに焦点を合わせている。Netflixでは「無名の起業家を信念と固い決意がいかに助け、現状を打破して巨大な夢を実現させたかを描く」という。シリーズは英語版、スウェーデン語版の双方で提供される。

製作総指揮のレビン氏は「タイムリーかつエンタテインメント性の高い物語をNetflixに提供できるものとと期待して興奮している。スウェーデンのテクノロジー・コミュニティの数人のメンバーが世界の音楽業界に革命を起こすに至ったかというストーリーだ。音楽の作られ方も聞き方もSpotify以後は一変した。これはまぎれもなく実話だ。この10年でSpotifyは我々の生活を変えたが、それは同時に世界をデジタル化するという文化的、経済的な苦闘の過程でもあった」と語った。

Netflixの声明によれば、テクノロジーの動きは極めてに速いため、スタートアップの物語をドラマ化するのは大変難しいという。Spotifyは現在でも変化を続けている。ドラマが放映されるときはさらに変化を遂げているに違いない。

「Spotifyをテーマにすることでスウェーデンのリアルな生活を描けると期待している。これはスウェーデンのウィズキッズが世界の音楽シーンを永久に変えてしまったという現代版シンデレラ・ストーリーであり、今もなお展開中だ」とソレンセン監督は述べた。

Netflixではリリース日時はまだ明かしていない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook