アイロボットが自動ゴミ収集機付属で10万円以下の掃除ロボ「ルンバi3」発表、数カ月はゴミ捨て不要

アイロボットが自動ゴミ収集機付属で10万円以下の掃除ロボ「ルンバi3」発表、最大60日分のゴミを収納

アイロボットは、10万円以下のロボット掃除機「i3」シリーズを2月26日に発売します。価格は自動ゴミ収集機のクリーンベースが付属するi3+で9万9800円(税込、以下同)、クリーンベース付属しないi3は6万9800円。全国のアイロボット認定販売店がアイロボット公式ストアが取り扱います。

クリーンベースは、掃除が終わるとルンバ本体のダスト容器のゴミをクリーンベース内の密封型紙パックに自動で排出する仕組み。約60日分のゴミをためておけるため、数か月間はゴミ捨てが不要になる点をうたっています。

アイロボットが自動ゴミ収集機付属で10万円以下の掃除ロボ「ルンバi3」発表、数カ月はゴミ捨て不要

クリーンベースが付属する「ルンバ i3+」

クリーンベース付きのルンバといえば、上位機種にあたるルンバi7+が12万9880円で販売中ですが、ロボット掃除機としては高価なのが購入時のハードルとなっていました。

それに加え、これまではクリーンベースが付くルンバi7+とクリーンベースが付かないe5(4万9800円)の間の価格帯を埋めるモデルがなく、e5では物足りないが、i7では高価すぎる、という消費者の声に応えたというのが今回のトピックといえます。

飛行機のクラスでいうとプレミアムエコノミーのような「最高にちょうどいいルンバ」をラインナップの中心におくことで幅広いユーザーに対応できる(アイロボット)としています。

クリーンベースが付属する「ルンバ i3+」

他モデルとの違い

吸引力については、AeroVac搭載の600シリーズ比で10倍にアップ。ルンバ上位機種に搭載されている「AeroForce 3段階クリーニングシステム」を踏襲しつつ、ゴム製のデュアルアクションブラシとパワーリフト吸引で、微細なゴミやカーペットの毛まで取り除けるとしています。

アイロボットが自動ゴミ収集機付属で10万円以下の掃除ロボ「ルンバi3」発表、数カ月はゴミ捨て不要

今回のモデルはコスパを重視したこともあり、光学センサー(カメラ)を搭載していないため、間取りを把握したり家具を認識することはできませんが、フロアトラッキングセンサーをはじめとする各種センサーの精度が増したため、カメラなしでもクリーンマップ(清掃エリア全体の地図)を作れるそうです。

また、新たに搭載したリアクティブセンサーにより、立ち往生を回避できるほか、特に汚れやゴミが多かった場所では、ダートディテクトモードに切り替わり、重点的に清掃をしてくれます。

本体のデザインを刷新したのもポイントです。アイロボットが実施した調査によると、一般家庭のインテリアは織物のようなファブリック調のデザインを多用するような傾向があるとのこと。そのため、これまでのルンバよりも指紋がつきにくい加工を施し、家のインテリアに馴染むようなデザインに仕上げたそうです。

アイロボットが自動ゴミ収集機付属で10万円以下の掃除ロボ「ルンバi3」発表、数カ月はゴミ捨て不要

ファブリック調のデザインになった

ルンバとブラーバが連動

iRobot HOMEアプリを使うことで、清掃する部屋の選択や、スケジュール設定などの細かなカスタマイズができるほか、外出先から清掃を開始することも可能です。清掃完了時にはスマートフォンに通知が届き、清掃状況の確認もできます。

また、iRobot Geniusユーザーの清掃習慣を学習し、花粉の時期や、ペットの毛が抜け変わる時期には清掃回数を増やすなど最適な掃除方法を提案してくれます。

清掃を終えると床拭きロボット「ブラーバ ジェット m6」に通知、すぐに拭き掃除を始める機能も加わりました。

iRobot HOMEアプリを使って『ルンバでリビングとキッチンを掃除したあと、ブラーバでキッチンのみを水拭き』などといった設定も可能になり、掃除機掛けの後に拭き掃除をするといったことも手軽に行えます。

スマートスピーカーとの連動も可能で、Google アシスタントや Amazon Alexa対応のスマートスピーカーに話しかけるだけでルンバを操作できます。

サブスクで試してから買うのもアリ

前述の通り、今回のルンバi3シリーズの価格は10万円以下になりましたが、一度、試してから買ってみたいという方には「ロボットスマートプラン+」への加入がおすすめです。

本プランは、家電レンタル「Rentio」とアイロボットジャパンが協業したサブスクリプションサービスで、「おためし2週間コース」と「あんしんコース」という2つのプランを選べます。

おためし2週間コースは、2週間のレンタル終了後に同型の製品を公式オンラインストアで購入すると、おためし2週間コースの料金相当額をキャッシュバックするもの。高価なルンバでも実質無料でレンタルできるようなイメージです。

おためし2週間コースでi3+を選ぶと3980円、i3の場合は2980円となります。

一方、「あんしん継続コース」では、36か月間の保証はそのままに、返品可能時期が12か月以降から6か月以降へと短縮されています。こちらはサービス名のとおり、長期間、使う人に向けたサービスです。

あんしん継続コースでi3+を選ぶと3080円、i3の場合は2180円となります。

(Source:アイロボットEngadget日本版より転載)

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:iRobot(企業)ブラーバRoomba / ルンバ(製品・サービス)日本(国・地域)

掃除ロボのルンバと水拭きロボのブラーバでAIによる掃除提案やスケジュール掃除、音声操作が可能に

既報のとおり、掃除ロボットの「ルンバ」、水拭きロボットの「ブラーバ」のソフトウェアアップデートが国内でも発表された。

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「iRobot Genius」と呼ばれる今回のアップデートでは、ルンバi7や同i9などのロボット掃除機、水拭きロボットのブラーバジェットM6などで動作する。

具体的には、専用アプリ「iRobot Home」アプリに、AIによる掃除の提案や掃除スケジュールのパーソナライズ機能などが搭載される。ルンバは室内のマッピング機能が備えているが、今回のアップデートによりダイニングルームやキッチンなどの大まかなエリアではなく、テーブルやキッチンカウンターなどごみの溜まりやすい場所を細かく指定して掃除できる。GoogleアシスタントやAmazon Alexa経由での音声操作にも対応する。「ねえグーグル、ルンバでソファの周りを掃除して」といった使い方が可能だ。外出時に自動的にルンバやブラーバを始動させることもできる。

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iRobotが掃除ロボ最新モデル「ルンバ s9+」を発表、米国発売から遅れること9カ月

アイロボットジャパンは2月19日、掃除ロボットの最新モデル「ルンバ s9+」を発表した。発売日は2月28日で税別価格は16万9800円。一部のアイロボット認定販売店アイロボット公式ストアにて販売される。本体パッケージには、Clean Baseや交換用フィルター、交換用コーナーブラシ、交換用紙パックがそれぞれ1個付属する。

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s9+はアルファベットのDの形に似た形状となっており、丸みを帯びていないフラットの部分が前面になる。D形になったことで壁際の掃除でのゴミの取り残しが軽減される s9+の正面に向かって左下には、30mmほどの5本のブラシが備わっており、正面下に設けられた吸入口にゴミを集める仕組みだ。

昨年発表されたi7+と同様に、専用ゴミ箱のClean Baseが用意されており、ルンバが集めたゴミをClean Baseが吸い出して溜め込み、Clean Baseの上のフタから簡単に捨てることができる。

また、床拭き掃除ロボットの「ブラーバジェットm6」との協調掃除を可能にする「Imprintリンク」も搭載する。具体的には、ルンバとブラーバがクラウドでつながっており、ルンバで掃除を終えると、ブラーバーが水拭きする。s9+の発売を記念して、ブラーバジェットm6のセット製品を税別21万9800円で3月31日までの期間限定で販売する。なお、別々に購入すると税別23万9680円なので2万円程度割引となる。

家の間取りをマッピングして最適なパターンで掃除できる「Imprintスマートマッピング」機能も搭載する。専用のスマートフォンアプリを利用することで、進入禁止エリアを設定できるほか、外出先からルンバをコントロールすることも可能だ。

前モデルのi7に比べてブラシ幅が30%広くなったほか、内蔵ブラシ(デュアルアクションブラシ)は、汚れやほこりを掻き出すゴム製のブラシとそれらを掻き込むが逆に回転することで、AeroVac搭載のルンバ600シリーズに比べて、吸収力が40倍に高まったという。ブラシ幅を30%広くできたのは、移動するための車輪を後部にブラシの取り付け位置を最前面に移動したことで実現した。

同社は今年設立30周年を迎え、ロボット掃除機の累計販売台数は3000万台を突破。国内での販売実績は明かされなかったが、ルンバe5は15カ月連続数量シェア1位、ルンバ s7+は11カ月連続金額シェア1位、売上は金額比でプラス205増を達成したとのこと。

s9+は米国発売から9カ月遅れての発売となるが、同社CEOのコリン・アングル氏によると「地域によって市場投入の時期を変えている」と語り、日本法人の代表執行役員社長の挽野 元氏によると「米国やドイツで先行販売して、そのフィードバックを反映するために日本投入の時期が遅れた」とのこと。

AzureとiRobotで実現するJR渋谷駅構内の無人ラーメン店、利用者の行動をカメラで追跡・分析

エースコックは2月14日、マイクロソフトのMicrosoft Azureを基盤にした無人店舗システムのSmart StoreやiRobotの床拭き掃除ロボットの「ブラーバジェットm6」を活用した、駅ナカ無人ラーメン店「モッチッチ ステーション」をJR渋谷駅の外回りホーム上にオープンした。2月28日までの期間限定オープンとなる。

モッチッチ ステーションで食べられるのは、その名のとおりモチモチした食感が特徴のインスタント食品「モッチッチ」シリーズの焼きそばとラーメン(ワンタン麺)。店内には立食用のテーブルが5席用意されており、5人が入店して満員になると自動ドアが開かなくなる仕組みだ。店内の客が誰か一人退店しないと、6人目の客は店内に入れない。

モッチッチの貯蔵庫は計量器メーカーであるイシダの計測器を内蔵しており、客が商品を手に取って貯蔵庫の扉を閉めると、全体の重量から減少したぶんを計算して、客が手に取ったモッチッチの個数を算出する。

価格はいずれも212円で、交通系ICカードもしくはクレジットカードで決済する。内蔵の液晶パネルに決済金額が表示されたら決済方法を選んで、決済端末にICカードをかざせばいい。クレジットカードの場合は残念ながらタッチ決済(コンタクトレス決済)には対応しておらず、決済端末の下部に備わっているカードリーダーにクレジットカードを差し込んで暗証番号を入力する必要がある。ちなみに、決済端末はCoiny(コイニー)製。Coinyは決済サービスを提供するスタートアップで、現在は事業持株会社であるヘイの傘下企業だ。

決済終了後は、モッチッチ貯蔵庫の左側のテーブルに設置されている、電気ポットもしくはウォーターサーバーからモッチッチのカップにセルフサービスでお湯を入れる。割り箸などもこちらに用意されている。このテーブルを注意深く見ると、それぞれの置き場がテーブルとは独立していることがわかる。

実はここにもイシダの計量器が仕込まれており、モッチッチの調理に必要なお湯の量である320mlを計測している。具体的には、お湯が減ったぶんの総重量の変化を認識する。計測器が320mlのお湯が注がれたと判断すると、自動的にモッチッチの標準調理時間である5分のタイマーがスタートする仕組みだ。なお割り箸置き場の計測器は、補充の目安を判断するためのもの。

あとは、お湯を投入したモッチッチを持って5席ある立食スペースのいずれかに移動すると、各スペースに設置されている液晶パネルに先ほどの5分のカウントダウンタイマーが表示される。

出来上がったらモッチッチを味わい、食べ終わったら返却口にカップを返すとともに、液晶パネルに表示される掃除ボタンをタップすることで、立ち食いスペース奥に設置されているiRobotの床拭き掃除ロボットのブラーバジェットm6が自動起動し、テーブルをまんべんなく拭いてくれる。

入店から退店までは以上のような流れになる。この店舗でAzureのSmart Storeがなにをやってるかというと、来店直後に客がモッチッチ貯蔵庫の前に立つと、設置されているカメラで性別や年齢を判別。

上部に設置されている超指向性スピーカーからモッチッチ貯蔵庫の前に立っている客だけに聞こえる音声で店内システムを解説してくれる。

店内に入って天井をを見上げると、モッチッチ貯蔵庫以外にもさまざまな場所にカメラが取り付けられていることがわかる。これらは来店者の移動経路を追跡・分析しており、お湯を入れて客がどの立食テーブルに移動するかをSmart Storeが判別し、その客が選んだテーブルの液晶パネルにモッチッチにお湯を入れてからの正確な時間を表示する仕組みだ。前述のように320mlのお湯を入れた直後からカウントダウンは始まっているので、席に着いたタイミングで表示される残り時間は数秒経過した4分55秒や4分50秒などになっている。

もちろんAzureのSmart Storeは、専用端末を使った決済処理も担っている。さらには冒頭で紹介した自動ドア制御による入店人数の制限もSmart Storeの役回りだ。

今回は試験店舗なので、モッチッチ貯蔵庫に異物が入ったり、モッチッチがスペースに正しく並べられていないと正確な計算処理ができない、自動ドア制御による入店制限を周知するために人員が必要など、完全な無人化とは言えない。しかし、飲食業界の人手不足を解消するソリューションとして進化する期待感は高い。

実際のレストランで電子レンジや電気ポッドを使って調理するのは、味的にも見映え的にも顧客満足度が低いと思われるが、客が退店したあとのテーブル掃除はコミュニケーション不要なのでロボットでの自動化余地が大いにあると感じた。

なお、下膳についてはすでにグーグル出身のエンジニアが創業したスマイルロボティクスが開発を進めているほか、職人顔負けの技術でたこ焼きを作るコネクテッドロボティクスのアームロボ「オクトシェフ」もある。さらには、弁当工場などで活躍する協働ロボットとしてはアールティの「Foodly」も実際に導入されている。人手不足が深刻化している飲食業界にとって、人と一緒に働く協働ロボットは今後さらに重要な存在になっていくだろう。

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