ベントレーのSUV「Bentley Bentayga」ファーストインプレッション、乗り心地は素晴らしい

私は新しいBentley Bentayga(ベントレー・ベンテイガ)を24時間借りた。以下は、17万7000ドル(約1880万円、日本国内ではBentayga V8モデルが税別1892万4545円から)のSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)の簡単な試乗体験だ。限られた時間だったのでSUVの奥深くに飛び込むことができなかったので、完全なレビューというわけでない。

とにかく常にベンテイガには驚かされる。私は、ベンテイガの乗り心地、性能、クセに、良くも悪くも驚き続けた。

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ベントレーのクーペやセダンとはひと味違う走り

新しいベンテイガは、最近乗った3台目のベントレーだが、他のベントレーとは異なる。乗り心地はしなやかで、ほとんど欠点がない。どんな断層や段差の上でも浮いているように、道の上をバンバンと弾むように流れていく。これはベントレーのセダンであるNew Flying Spur(ニュー・フライング・スパー)や、クーペのContinental GT(コンチネンタルGT)で経験したものとも異なる。

ベンテイガのバネのような乗り心地は非常に弾力性があり、最初の街乗りでは吐き気がするほどだったが、数十マイル走ると乗り心地に慣れてきた。

何時間も車内で過ごした今、その乗り心地のよさには驚かされる。急カーブを曲がると、重いSUVは驚くほどフラットなままだ。コーナーでは期待を裏切るような俊敏な走りを見せてくれる。ツインスクロールV8エンジンとサスペンションは瞬時に立ち上がり、SUVが後足で立ち上がるのを防いでくれる。

乗り心地のよさを追求するために、ベンテイガにはもっと時間をかけて乗りたい。好きか嫌いかはまだわからない。直線道路では想像以上に柔らかい走りを見せてくれる。一方、曲がりくねった道になると乗り心地は驚くほどよくなる。

インフォテインメントシステムは反応速度が気になる

ベントレーの次世代インフォテイメントシステムを搭載した新型ベンテイガ。デザイン的には往年のバージョンと似ているが、操作が少し緩慢に感じた。ボタンをクリックして少し待ってやっと反応する。この点は決して低価格車ではないベンテイガで考えるとちょっと残念に感じた。

ベントレーはフォルクスワーゲン社の一部であり、Audi(アウディ)車と多くのコンポーネントやシステムを共有している。新型ベンテイガに搭載されているシステムは、アウディの最新のインフォテインメントシステムとデザイン言語が似ているが、アウディの実装でこのような遅延を経験したことはない。

反応の鈍さはさておき、インフォテインメントシステム自体はデザイン性が高く、レイアウトもいい。

しかし、ベンテイガのインフォテイメントシステムには、フライングスパーやコンチネンタルGTに搭載されていた、人目を引く機能が欠けている。これらのベントレー車では、画面をダッシュボードの内側に反転させて画面を隠し、3つのアナログメーターを表示させることができるのだ。この価格帯ではほかのどこにもないユニークな機能なのに、ベンテイガにはないのが残念でならない。

後部座席は居心地がいい

ベントレーの銘板とスポーツユーティリティのスタンスに騙されてはいけない。ベンテイガはあくまでもミッドサイズのSUVだ。後部座席エリアは快適だが、大きさや装備は控えめ。サイズ感のある高級ランドヨットではない。

ベンテイガは、豪華な個人的な移動手段というよりは、スポーティな食料品配送車かもしれない。ほとんどのベントレーと同様に、ベンテイガはドライバーのために設計されており、ドライバーのためのSUVといえる。助手席などにも心地いいファブリックとソフトなシートが用意されているが、最高級のアウディやBMWのSUVに比べれば特別なものはほとんどない。

結局のところ、ベンテイガには大人4人とそのクラブを地元のゴルフコースに運ぶのに十分なスペースがあり、それだけで十分なのかもしれない。
画像クレジット:Matt Burns

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(翻訳:TechCrunch Japan)

フォルクスワーゲングループは燃費水増し訴訟の和解金約10億円超を支払いへ

フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカは、米国時間8月30日、約9万8000台のガソリン車に関する燃費の数値の水増しに関する訴訟で、米国内の数千人の顧客と和解したと発表した。対象車種は、Audi(アウディ)、Bentley(ベントレー)、Porsche(ポルシェ)、Volkswagen(フォルクスワーゲン)の4つのブランドにまたがる。

今回の和解の対象となるのは、燃費の数値に誤りがあったとされる、9万8000台の車両。これは、米国内で販売、またはリースされた、モデル年2013〜2017のフォルクスワーゲン・グループ全車のおよそ3.5%に相当する。EPAによると、燃費の数値は1ガロンあたり1マイルの差異が修正されることになる。これは、米国固有の「Monroney」(モンロニー)ラベルに表示するための要件に従って四捨五入された後の数字だ。

燃費が実際よりも多く発表されていた車のほとんどは、2013年、2014年、2015年型のAudi、Bentley、Porscheの各ブランドと、2016年型のAudi A8L、同RS7、同S8だ。また、Porsche Cayenne(カイエン)のバリエーション、Cayenne S、Cayenne Turboも対象に含まれる。

フォルクスワーゲンは、和解の条件として、不正があったことを認めていない。

和解金支払いの対象となる顧客は、対象者を所有またはリースしていた期間について、毎月5.4ドル(約570円)から24.3ドル(約2580円)を受け取ることができる。フォルクスワーゲンによると、和解金の総額は、裁判所による承認待ちだが、9650万ドル(約10億2540万円)になるという。

また、フォルクスワーゲン・グループ・オブ・アメリカは、燃費の数値の相違に合わせて、温室効果ガスのクレジットを修正することになる。

和解金を受給する資格のある人は、請求を申し立てなければならない。ただし、今の段階では、まだ該当車のオーナーがアクションを起こす必要はない。フォルクスワーゲンによると、提案された和解内容の仮承認を裁判所が認めた場合、集団訴訟に加わった個々のメンバーは、権利とオプションに関する情報を受け取ることになるという。そのオプションには、和解を受け入れないという選択肢も含まれる。

画像クレジット:Audi

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(翻訳:Fumihiko Shibata)