ユーザーのホログラムを世界中にテレポート、新たなつながり方で働き方や遊び方を変えるPORTLが13.7億円調達

Zoom(ズーム)がすばらしいことは認めよう。しかしコンピューターの画面に並んだたくさんの二次元の人と話すことは、我々が夢見ていた未来ではない。これに同意するのが「If you can’t be there, beam there(そこにいないならテレポートしよう)」というキャッチーなスローガンとともに、ユーザーのホログラムを世界中にテレポートするという新しい市場を切り開くPORTL(ポータル)だ。同社は先日、True Capital Management(トゥルーキャピタルマネジメント)が主導した資金調達ラウンドで、高さ67m分の20ドル紙幣の束を、投資家たちの銀行口座から自社の銀行口座にテレポートしたと発表した。そう、1200万ドル(約13億7000万円)分の20ドル紙幣で、高さ67m。もっとも、ラウンドの参加者はトランク一杯の現金を持ってくるのではなく、ワイヤー送金したはずだが。

PORTLの操業者でCEO、そして発明家であるDavid Nussbaum(デビッド・ヌスバウム)氏は次のように話す。「CEO、ブランド、大学、そしてNFTアートクリエイターたちが、PORTLを使ってまったく新しい方法でつながり、コミュニケーションをとっています。これからはPORTLが、私たちの働き方、学び方、遊び方を変えていきます」「ビジョンを共有できる投資家がいることは非常に幸運です」。

PORTLは現在、約40名のチームで構成され、そのうち半数はエンジニアリングのスタッフである。同社はこれまでに約100台のフルサイズのPORTL(Epic)を販売し、一部は非常設の設置やキャンペーンのために貸し出している。近々デスクトップ向けに設計されたより小型のPORTL Miniもリリースされる。PORTLは、等身大の人と同じ体積を持つ4Kのホログラムプロジェクションとして、すでに20カ国以上で、さまざまなユースケースで利用されている。

ヌスバウム氏は次のように説明する。「教育現場のユースケースとしては、セントラルフロリダ大学に設置されたPORTLでは、医療従事者の卵たちが遠隔で患者の治療法・診断法の訓練を受けています。スポーツスタジアムでは、PORTLを通じてスポーツ選手がファンに語りかけています。さらに、多くの企業にコミュニケーションツールとして利用してもらっています」「世界最大規模の小売業者の数社が、パイロットプログラムでPORTLを購入しました。お店に入って、PORTLに近づいていく自分を想像してみてください。お店にマネキンはありませんが、自分の体と同じサイズや形のバーチャルマネキンが表示されたPORTLで、店内のあらゆる服を試着することができます。PORTLはバーチャルアシスタントや企業のコミュニケーションなど、さまざまな場面で活用されています。エンターテインメント分野ではレンタルが上手くいきました。Netflix(ネットフリックス)やHBO(エイチビーオー)などがPORTLを採用し、展示会のブースにPORTLを設置して集客に利用しています」。

PORTL Epicに表示されるラッパーのクエヴォとアメリカンフットボール選手のマーショーン・リンチ。手前はPORTLの創業者でCEOのデビッド・ヌスバウム氏(画像クレジット:PORTL)

シードラウンドから1年、PORTLは多くの称賛を集め、収益を上げることに成功した。Mobile World Congress 2021 Barcelona(MWCバルセロナ2021)ではReuters(ロイター)がNo.1イノベーションとしてPORTLを選出。最近では、CES 2022イノベーションアワードの3つの賞にノミネートされた。今回新たに調達した1200万ドルで、同社はより積極的な成長を推し進めようとしている。

「Tim Draper(ティム・ドレイパー)をシードラウンドに迎え入れたことは、非常に大きな収穫でした。彼は  『物事を正しく進める』という意味では伝説的な存在です。彼の勝率は非常に高く、彼が「次は君たちの番だ」と言ってくれたことで、私たちは多くのことを実現できました。ドレイパー氏がいることで他のメンバーを簡単に獲得することもできたのです。彼は達人です」とヌスバウム氏。「シリーズAラウンドにドレイパー氏が戻ってきてくれたことで、ラウンドが活気づきました。前回のラウンドで最後の参加者だったTrue CapitalがシリーズAに再度参加し、ラウンドを主導してくれました」。

今回調達した資金で次の成長に向けてスタートを切ったPORTLだが、ヌスバウム氏は今後の展開について壮大な計画を持っている。筆者が10年後の世界について質問したところ、すべてが計画通りに進んだ場合、として話をしてくれた。

ヌスバウム氏は彼のビジョンを次のように語る。「すべての家庭にPORTL Miniがあり、すべての会議室に大型のPORTL Epicが置かれます。私はPORTLは単なるコミュニケーションプラットフォームではなく、ブロードキャストチャネルだと信じています。10年後には、ブロードキャストやコミュニケーション、さらには旅行手段までもが変わる未来が来るはずです。すべての駅、空港、小売店、喫茶店のテーブル、医療センター、学校、会議室などにPORTLが1台ずつ設置されることになると思います」「私たちはハードウェアを設計していますが、本来は受信の手段としてハードウェアを使用するソフトウェアとテクノロジーを扱う企業です。今回のシリーズAラウンドと今後のラウンドで獲得する資金をテクノロジーに投入すれば、可能性の限界を押し広げることができます。スタートレックでおなじみのテクノロジーは私たちが考えているよりもずっと早く実現するはずです」。

PORTLのCEOデビッド・ヌスバウム氏と投資家のティム・ドレイパー氏(画像クレジット:PORTL)

資金調達をしている他の多くの企業と同様に、同社はエンジニアリングと営業・運営の両面で採用活動を行っている。

True Capital Managementの共同創業者兼CEOであるDoug Raetz(ダグ・レッツ )氏は次のように話す。「1年ほど前、ビジネスパートナーに「今すぐLAに飛んでPORTLのテクノロジーを見てこい」と言われました。私はそこで未来に遭遇しました。その後はPORTLのデモのたびに新しい人を連れてLAに通っています。最初はDante Exum(ダンテ・エクザム、オーストラリアのプロバスケットボール選手)、次はRGIII(ロバート・グリフィン3世、アメリカンフットボール選手)。その後、QuavoにPORTLを紹介したところ、翌日には彼から電話があり「次のアルバムは、いくつかの都市で同時にライブを行ってリリースしたい」と言われました。それを実現したのがPORTLです。私たちのコミュニケーションとコンテンツの楽しみ方は今後必ず変化すると確信しました」「私たちのクライアントはテクノロジー、特に自分自身が信じ、個人的に利用したいと考えるテクノロジーの大ファンです。私は彼らがPORTLを見て興奮するだろうと思っていましたが、実際に全員が大喜びしました。私はPORTLを支えるすばらしいチームと、ビジネス拡大に向けた彼らのビジョンを知り、全面的にバックアップすることを決断したのです」。

画像クレジット:PORTL

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:Dragonfly)

裸眼で立体的に見える3Dディスプレイ第2世代モデルをLooking Glass Factoryが発表

ブルックリンに拠点を置くLooking Glass Factory(ルッキング・グラス・ファクトリー)は米国時間7月13日、新型ホログラフィックディスプレイ(裸眼3Dディスプレイ)2機種を発表した。2020年末に発売されたエントリーモデル「Looking Glass Portrait(ルッキング・グラス・ポートレイト)」に続き、今回発表されたのは15.6インチの「Looking Glass 4K」と、32インチの「Looking Glass 8K」の第2世代モデルだ。

これらのモデルには、サイズだけでなく価格にも大きな差がある。7.9インチの「Portrait」が299ドル(約3万3000円)であるのに対し「4K」が3000ドル(約33万円)、そして「8K」は1万7500ドル(約193万円)。裸眼で立体的に見ることができる3Dコンテンツを映し出すための基本的な技術が同じであることを考えると、この価格差はより顕著に感じられる。

画像クレジット:Looking Glass

「生産規模も価格差の要因の1つです」と、同社のShawn Frayne(ショーン・フレイン)CEOはTechCrunchに語った。「人々が使っているこのサイズの8Kディスプレイは、実際にはほとんどありません。今後数年で8Kディスプレイの販売は大きく伸びると我々は予想していますが、現在の初期段階にPortraitと同じ規模で製品を生産することはできません」。

Looking Glassでは、Portraitを自社技術のアンバサダーのようなものと考えている。特に2020年までは、同社のシステムを潜在的なバイヤーに見せることは、ほとんどできなかった。実際に同社の古いシステムをいくつか見たことがある筆者は、Zoom(ズーム)を通して見るのとは効果が全然違うということを証言できる。Looking Glassによると、同社はこれまで約1万1000台の製品を販売しており、需要を満たすために、世界的なサプライチェーンの問題を切り抜けながら、毎月「数千台」を出荷しているという。

画像クレジット:Looking Glass

「当社のPortraitは、上司から承認を得る必要なしに、自分のホログラフィックディスプレイを手に入れることができる最初の機会になると思います」とフレイン氏はいう。「興味を持って購入したものが、期待通り、あるいは期待以上のものであれば、その先に進もうと思うでしょう。Portraitの品質レベルは非常に高く、より大きな製品はその品質をより大きな画面で実現しています」。

画像クレジット:Looking Glass

今回発表された2つの新モデルは、一般消費者向けというよりも事実上の開発者向け製品であった従来のモデルの後継に当たる(ただし、旧モデルのサポートは引き続き提供される)。これら第2世代の製品は、価格が抑えられたことに加え、大幅に軽量化されており、さらに映像の再現度も、特にホログラフィックディスプレイで問題となりやすいエッジ部分において、先代モデルより改善されている。

なお、日本においては、第2世代の4Kと8KおよびPortraitの3モデルとも、クラウドファンディングサイトのMakuakeで、7月21日14時より注文受付が開始される。日本向けの販売価格もそこで発表される予定だ。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Looking Glass Factoryディスプレイ3Dホログラム

画像クレジット:Looking Glass Factory

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

普通のスクリーンをホログラフィックディスプレイに変えるVividQ

旧来のスクリーンにホログラムを描画する技術を持つ英国のディープテック企業VividQ(ヴィヴィッドQ)は、次世代のデジタルディスプレイやデバイスに向けた技術を開発するために、1500万ドル(約16億7000万円)の資金調達を行った。同社はすでに米国、中国、日本の製造パートナーを確保している。

シード延長ラウンドとなった今回の資金調達は、東京大学のベンチャー投資部門である東大IPC(東京大学協創プラットフォーム開発株式会社)が主導し、Foresight Group(フォーサイト・グループ)とWilliams Advanced Engineering(ウィリアムス・アドバンスト・エンジニアリング)の共同出資会社であるForesight Williams Technology(フォーサイト・ウィリアムス・テクノロジー)、日本のみやこキャピタル、オーストリアのAPEX Ventures(エイペックス・ベンチャーズ)、スタンフォードのベンチャーキャピタルであるR42 Group VC(R42グループ)が参加。以前から投資していた東京大学エッジキャピタル、Sure Valley Ventures(シュア・バレー・ベンチャーズ)、Essex Innovation(エセックス・イノベーション)も加わった。

今回の資金は、VividQのHoloLCD技術をスケールアップするために使用される予定だ。同社の主張によれば、この技術は一般的な民生機器のスクリーンを、ホログラフィックディスプレイに変えることができるという。

2017年に設立されたVividQは、すでにArm(アーム)をはじめ、Compound Photonics(コンパウンド・フォトニックス)、Himax Technologies(ハイマックス・テクノロジーズ)、iView Displays(アイビュー・ディスプレイズ)などのパートナー企業と協力して開発に取り組んでいる。

VividQの技術は、コンピューター生成ホログラフィによって「真の被写界深度を持つ本当の3D画像をディスプレイに投影し、ユーザーにとって自然で没入感のあるものにする」ことができるという。同社ではこの技術を、自動車用HUD(ヘッドアップディスプレイ)、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、スマートグラスなどで活用することを目指している。同社はまた、通常の液晶画面をホログラフィックディスプレイに変える方法を発見したとも述べている。

「『アイアンマン』や『スター・トレック』のような映画でおなじみのシーンが、これまで以上に現実に近づいています」と、VividQの共同設立者でCEOを務めるDarran Milne(ダラン・ミルン)氏は語っている。「VividQでは、ホログラフィックディスプレイを世界に初めて提供することをミッションとしています。当社のソリューションは、自動車業界に革新的なディスプレイ製品を投入し、AR体験を向上させることに役立ちます。近い将来には、ノートPCや携帯電話など、パーソナルデバイスとの関わり方も変えるでしょう」。

画像クレジット:VividQ

東大IPCの最高投資責任者である河原三紀郎氏は「ディスプレイの未来はホログラフィです。現実世界と同じ様に見える3D画像を求める声は、ディスプレイ業界全体で高まっています。VividQの製品は、多くのコンシューマーエレクトロニクス事業者が将来に向けて抱く野心を、現実のものとするでしょう」と語っている。

APEX Venturesのアドバイザーであり、Armの共同設立者であるHermann Hauser(ヘルマン・ハウザー)氏は「コンピューター生成ホログラフィは、私たちの周りの世界と同じ3D情報を持つ没入型の投影像を再現します。VividQは人間のデジタル情報への接し方を変える可能性を秘めています」と述べている。

筆者による電話インタビューで、ミルン氏は次のように付け加えた。「私たちはこの技術をゲーミングノートPCに搭載し、標準的な液晶画面でホログラフィックディスプレイを利用できるようにしました。スクリーンの中で、実際に画像が奥行きを持って広がっているのです。光学的なトリックは使用していません」。

「ホログラムとはつまり、基本的に光がどのように振る舞うかを指示する命令セットのことです。その効果をアルゴリズムで計算し、それを目に見せることで、本物の物体と見分けがつかなくなります。それはまったく自然に見えます。現実と同じ情報を、文字通り目に与えているので、人間の脳や視覚システムは現実のものと区別することができません。だから、通常の意味でいうところのトリックは一切ありません」。

もしこれがうまく機能すれば、確かに変革をもたらす可能性がある。UltraLeapのような「バーチャル触感」技術とうまく融合させることも期待できそうだ。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:VividQ資金調達ホログラムイギリス東大IPC3Dディスプレイ

画像クレジット:VividQ founders

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(文:Mike Butcher、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ホログラフィックディスプレイのEnvisicsがパナソニックと提携、車内AR技術実現を加速

Envisics(エンヴィシクス)の創業者兼CEOであるJamieson Christmas(ジェイミソン・クリスマス)博士は、ホログラフィック技術を使って車内体験に「革命を起こす」ために3年前にスタートアップを立ち上げた。そしてこの度、その使命を達成するためのパートナーを得た。

英国を拠点とするホログラフィック技術のスタートアップである同社は、米国時間1月8日、Panasonic Automotive Systems of America(PASA)と、自動車・トラック・SUV向けの新世代ヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display、HUD)を共同開発し、商品化することで合意に達したと発表した。PASAはPanasonic Corporation of North America(パナソニック ノースアメリカ株式会社、PNA)の一部門であり、Tier1(ティア1)自動車サプライヤーだ。ヘッドアップディスプレイは車両のダッシュに組み込まれたユニットで、フロントガラスに映像を投影し、ナビゲーションやその他の警告をドライバーに提供する。「パナソニックHUD」と呼ばれるHUDは、Envisics社のホログラフィック技術を採用することになる。

今回の契約は、2021年にオンライン開催されるCES展示会に先立ち発表されたもので、Envisics社の5000万ドル(約52億円)のシリーズB資金調達ラウンドと、その技術がキャデラックの電気自動車Lyriqに搭載されるというニュースに続く。この資金調達ラウンドでは韓国のHyundai Mobis(現代モービス)、米国のGeneral Motors Ventures(ジェネラル・モーターズ・ベンチャーズ)、中国のSAIC Ventures(上海汽車集団のベンチャー部門)、米国Van Tuyl Companies(バン・タイル・カンパニー)からの投資を含め、Envisicsの評価額は2億5000万ドル(約260億円)以上となった。

Envisicsの技術の基盤は、15年以上前にクリスマス博士が、光の速度を電子的に操作することにより、ケンブリッジ大学で博士号を取得した際に開発されたものだ。このプロセスにより画像を立体的に見せることができると、博士は最近のインタビューで説明している。同社は250件以上の特許を取得しており、さらに160件を申請中だという。

クリスマス博士は、同社はもっぱらホログラフィーの自動車アプリケーションに焦点を当てていること、そしてその第一世代はすでに15万台以上のJaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー)車に搭載されていることを付け加えて語った。

クリスマス博士は、今回の契約は、パナソニックの光学設計の専門知識と、Tier1サプライヤーとしてのグローバルなリーチをEnvisicsの技術と組み合わせることで、ホログラフィを広く普及させることを目的としていると述べた。両社によると、Envisics社の技術を用いた自動車の量産は2023年を予定しているという。

「これは当社の事業計画の一環でした。シリーズBの資金調達ラウンドは、事業を拡大し、市場への参入に向けて前進できるようにすることを目的としていましたから」とクリスマス博士は語る。「その一環として、市場に製品を提供するために協力できるティア1とのパートナーシップを約束していました」。

「これはそれらの契約の最初のものです」と彼は付け加え、Envisicsがさらに大きな目標を持っていることを示唆した。

クリスマス博士によると、それが意味するものは、高解像度で広色域のヘッドアップディスプレイであり、現実に重ね合わせて表示できる大きな画像であるという。この技術は、同時に複数の距離の情報を投影することもできる。

「これにより、非常に興味深いアプリケーションへの道が開きます」とクリスマス博士はいう。”短期的には、ナビゲーションや車線の強調表示、安全アプリケーションなど、比較的単純な拡張現実アプリケーションになるでしょう。しかし、自律運転のようなものに目を向けると、エンターテインメントやビデオ会議のような他の可能性の領域が開けてきます」。

彼は、暗い道に拡張された情報を重ね合わせて、道がどこに向かっているのか、どんな障害物がそこにあるかもしれないのかを明確にするような暗視アプリケーションにも利用できると付け加えた。

関連記事:車載ホログラフィック・ディスプレイ開発の英国Envsicsが約53億円調達、Jaguarランドローバーへの搭載目指す

カテゴリー:モビリティ
タグ:Envisics資金調達ヘッドアップディスプレイ / HUDARCES 2021ホログラム

画像クレジット:Envisics

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(翻訳:Nakazato)

Looking Glassが2D画像を3Dにするホログラフィック技術のためのソフトを開発

2020年12月にLooking Glass Factoryは、より一般的なユーザー向けの最初の製品であるPortraitを発表した。このデバイスは、同社の印象的なホログラフィックイメージング技術を利用したより身近なフォームファクター、つまりデジタルフォトフレームとして登場した。

もちろんこのようなテクノロジーの最大の課題の1つは、常にコンテンツだ。349ドル(約3万6000円)の製品を購入した人は、実際にどのようにして3D画像を作成して使用するのだろうか?その問題に対する解決策を用意すべく、Looking Glassは米国時間1月6日にHoloPlay Studioを発表した。これは、2D画像を3Dに変換するために作られた同社独自のソフトウェアだ。

「今日ではあらゆる種類の非常にリアルなホログラフィック画像を作成し、これまで以上に多くの人々が楽しむことができるようになりました。そして、私たちがホログラムを通してイメージを創造し、伝え、体験する世界に一歩近づくことができます」と、Shawn Frayne(ショーン・フレイン)CEOはリリース文で述べている。

ソフトの使い方は簡単だ。ユーザーは画像をアップロードするだけでよい。変換の結果は、多くの要因によって異なる可能性がある。この種のソフトウェアは長年待ち望まれていたが、ここ数年の結果は期待外れだった。

このテクノロジーは今春のどこかの時点で、Looking Glassのサイトで利用できるようになる。その後、新しいPortraitに同梱される。支援者は20回のコンバージョンを無料で利用でき、20ドル(約2060円)支払えば100枚の画像を変換できる。

関連記事:Looking Glassの次期製品はホログラフィック・デジタルフォトフレーム、写真はiPhoneで撮影

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Looking Glass Factoryホログラム

画像クレジット:Looking Glass

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

Looking Glassの次期製品はホログラフィック・デジタルフォトフレーム、写真はiPhoneで撮影

Looking Glassのテクノロジーは非常にクールだが、これまでの製品は600ドル(約6万3000円)の8.9インチディスプレイから6000ドル(約62万7000円)の15インチディスプレイ(32インチの8Kディスプレイの価格は公表されていない)までと、とても高価だ。一方でPortraitはブルックリン拠点のスタートアップである同社が生み出した製品の中で、最も技術的に野心的で汎用性の高いものではないかもしれないが、最も入手しやすい製品だ。

349ドル(約3万6000円)という価格は決して安くはない(Kickstarterで早期購入すれば199ドル、約2万1000円)が、市場で最も手頃なホログラフィックディスプレイの1つであることは間違いない。また価格に加えて、Looking Glassは機能面でもより大衆的なアプローチをとっており、基本的には非常に高度なデジタルフォトフレームとして利用できる。このシステムはSony(ソニー)の新しい3Dディスプレイのような製品とは異なり、3D画像に対して最大100カ所の異なる視点を提供し、一度に複数の人が見ることができる。

画像クレジット:Looking Glass

製品はコンピュータに接続しなくても利用できる。スタンドアローンモードでは、内蔵コンピュータを使って60fpsのホログラフィック画像を再生する。これらの写真はiPhoneで撮影し、付属のHoloPlay Studioソフトウェアを使って3D画像に編集できる。ホログラフィックビデオは、Azure KinectやIntel RealSenseのカメラでも撮影できる。

「これはホログラフィックなビデオ通話への最初の一歩です」とLooking Glassは述べており、将来の計画について少し触れている。

「小さな子供の頃から、自分のホログラムディスプレイを作ることを夢見ていました」と、CEOのShawn Frayne(ショーン・フレイン)氏はリリースで述べている。「誰かにホログラムの誕生日メッセージを送ったり、私のひいひいひい孫娘にホログラムで挨拶するのはどんなものか想像しました。『Looking Glass Portrait』 はブルックリンと香港を拠点とするチームによる6年間の活動の集大成であり、これまで以上に多くの人々の夢を実現します」。

Portraitは米国時間12月2日よりKickstarterに登場し、早期支援者には199ドルで提供される。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Looking Glassディスプレイホログラム

画像クレジット:Looking Glass

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

すべての家庭にホログラムマシンを届けたいPORTL Hologramが3.1億円調達

ホログラムに魅了された起業家は、ロナルド・レーガン記念図書館のバーチャルRonald Reagan(ロナルド・レーガン)元大統領のホログラム展示や、ナッシュビルで開催されたカントリーミュージックアワードにハリウッドにいるJimmy Kimmel(ジミー・キンメル)を転送させたあのイベントの次に、どんな出し物を見せてくれるのか。

その起業家が、PORTL Hologram(ポートル・ホログラム)の創設者David Nussbaum(デイビッド・ヌスバウム)氏ならば、次なる論理的なステップは、ホログラムによるコミュニケーションの楽しみを多くの人に届けるマシンの製造だ。

それが、著名なベンチャー投資家Tim Draper(ティム・ドレイパー)氏、元Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)の幹部Doug Barry(ダグ・バリー)氏、そして長年アワード・ショーのプロデューサーを務めてきたJoe Lewis(ジョー・ルイス)氏から同社が調達した300万ドル(約3億1300万円)のお陰で追求できる、ヌスバウム氏の目標だ。

バリー氏は支援者というだけでなく、同社初の最高執行責任者として取締役会に加わる。

この事業に対する彼の興味は、その多くが、トゥーパック・シャクール(2Pac)が死後にホログラムで出演したコーチュラ・フェスティバルに原点がある。

ヌスバウム氏は、あのイベントで生み出された興奮をビジネスに変えた。彼は、2Pacの復活パフォーマンスを実現させた特許を買い取り、そのテクノロジーを使って、ロンドン在住時にエクアドル大使館に身を寄せていたJulian Assange(ジュリアン・アサンジ)氏を呼び出したり、またしてもこの世を去ったスターたちのライブ(それにツアー)を行った。

その視覚効果は「ペッパーズ・ゴースト」のアップグレード版に過ぎない。John Pepper(ジョン・ペッパー)が19世紀にこの手法を発明して以来、映画業界もこのイリュージョンマジックを利用していた。

ヌスバウム氏によれば、PORTLはこれを大幅にアップグレードしたのだという。

そのプロジェクターは、昼夜を問わずいつでも映像を送ることができる。6万ドル(約630万円)と白い背景を用意できる人なら誰でも、PORTLのボックスの中のキャプチャースタジオから、世界中のどのポータルへも自分の姿を転送できる。

同社ではすでに100台を売り上げ、数十台がショッピングモール、空港、映画館のロビーなどに出荷されている。「私たちは数十台を製造し出荷しました」とヌスバウム氏はいう。

ひとつ上のレベルの迫真性を誇るホログラムのギミックだけでなく、これにはもうひとつ、インタラクティブ性というセールスポイントがある。スタジオの機材とPORTLのハードウェアを使えば、ユーザーはPORTLの周囲にいる人たちの声が聞こえて、返事もできる。

次なるトリックとしてPORTLは、このシステムのミニチュア版の開発を検討している。デスクトップパソコン程度のサイズで、ホログラムの録画ができ、PORTLデバイスを持っているあらゆる人に転送ができる。

「このミニ版は、コンテンツをキャプチャーして背景から自分の姿を浮き上がらせたロトスコープを作り、本物らしい立体感のある表示に欠かせないスタジオ効果を加え、好きな相手に転送するという、すべての機能を備えます」。

事業化するにあたっては、PORTLミニにはコミュニケーション機能の他に、録画した娯楽コンテンツも必要になるとヌスバウム氏は話す。

「ミニにはPleton(プレトン)やMirror(ミラー)のようなコンテンツがバンドルされます。非常に特別なタイプのコンテンツがバンドルされます。現在、私たちがポータルをバンドルしたい数多くの有名コンテンツのクリエイターたちと話をしているところですが、専用の独自コンテンツも制作します。……それらは月39〜49ドル(約4000〜5100円)でバンドルできる予定です」。

それが自身の狙いよりもずっと拡張性の高いビジョンであることを、ヌスバウム氏も認めている。このさらに野心的なビジョンを与えてくれた人物に、彼は感謝すべきだろう。それはンチャー投資家のドレイパー氏をおいて他にない。

「これを始めたときから、奇抜な会社になると私は感じていました」と彼は話す。「パンデミックが発生したとき、私たちがもっとがんばらなければならないことを、彼はわかっていました」。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:PORTL Hologramホログラム資金調達

画像クレジット:PORTL Hologram Co.

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(翻訳:金井哲夫)