ハウスクリーニングのマッチング「kirehapi」がローンチ、“口コミ”から清掃事業者を選べる

衣類のネット宅配クリーニング「リネット」などを提供するホワイトプラスは12月24日、口コミ評価から清掃事業者を比較し予約できるマッチングプラットフォーム「kirehapi(キレハピ)」を正式ローンチ。同社は2018年6月より、β版である前身サービスの「生活手帖」を提供していた。kirehapiは全国対応で、エアコンや換気扇のクリーニングを含む「1000種類以上のプロによるお掃除サービス」を提供する。

ホワイトプラスによると、清掃事業者の多くはユーザー獲得に苦しむ中小。ユーザーはネットの口コミサイトや投函されているチラシなどをもとに業者を選んでいたが、どこを選べば良いのか、選択に悩まされていた。そのため、事業者とユーザーを結びつけるためにkirehapiは誕生した。

kirehapiがメインターゲットとしているユーザーは、「女性の社会進出を背景に増加した」共働き世帯や、子育てをしながら仕事をする女性。β版の提供を通じ、男性よりも女性のユーザーが多いことがわかったからだ。

kirehapiでは「女性スタッフ在籍の有無」や「早朝・深夜対応」などの項目から事業者を検索し、「作業・連絡の早さ」「コストパフォーマンス」などの6項目の評価をベースに選ぶことができるようになっている。

ホワイトプラスいわく、日本国内のハウスクリーニング市場は2018年に1700億円を突破する見込みで、年平均5%で成長。事業者も2019年度には全国で2万社に達する勢いだ。

kirehapiでは、「2023年にユーザー数100万人を目標に、サービスの拡充、ユーザー数の拡大に努める」。その目標に向け、ホワイトプラスでは現在、アプリを開発している最中だ。

ネット宅配クリーニング「リネット」に早朝・夜間の集配サービス登場——SBグループ子会社との提携で実現

ネット宅配クリーニングサービス「リネット」を提供するホワイトプラスは4月18日、夜間・早朝の宅配サービス「Scatch!(スキャッチ)」を提供するソフトバンクグループ子会社のMagicalMoveと提携し、朝6時からの早朝集荷や夜24時までの夜間配送などが可能な「プレミアム便」サービスを開始した。

プレミアム便は、月会費(390円)または年会費(4680円)を払って登録した、プレミアム会員が利用できる集配サービスで、早朝・夜間集配の「朝イチ便・夜イチ便」、「翌日届け」など5つのサービスが含まれる。このうち朝イチ便・夜イチ便と翌日届けがMagicalMoveとの業務提携により実現したものだ。

MagicalMoveのScatch!は、提携するオンラインショップの商品を対象に、早朝から夜まで配達してくれるというサービスで、日中は2時間ごと、朝10時までと夜間20時以降は1時間ごとに配達時間を指定できる。ソフトバンクグループで新規事業を手がけるSBイノベンチャーが2015年6月にサービスを開始し、2017年5月に子会社を設立、事業を独立させた。再配達の減少とAI活用で、効率的な宅配を行い、ドライバーの人手不足を解消することを目指している。

リネットプレミアム便の朝イチ便・夜イチ便では、朝6時〜10時、夜21時〜24時までの集配を1時間単位で指定できる。通常の利用料金以外の手数料は無料だ。また翌日届けでは、預けた日の翌日にクリーニングした洋服を配達する。6時〜18時に預ければ、翌日の夜21時以降に配達可能だ。こちらは1注文当たり300円の料金がかかる。

朝イチ便・夜イチ便と翌日届けの対象地域は現時点では、集荷が東京都内10区(千代田区、中央区、港区、新宿区、江東区、品川区、目黒区、大田区、世田谷区、渋谷区)、配達が東京23区内となっている。

プレミアム便ではこのほかに、預けてから最短2日後に洋服が届く「お急ぎ届け」、コンビニ持ち込みで24時間洋服が預けられる「らくらくコンビニ持込」、自宅の宅配ボックス経由で洋服が預けられる「宅配BOX預け」を提供する。

2009年10月にネット完結型の宅配クリーニングサービスとしてスタートしたリネットでは、共働き世帯などでサービスをスムーズに利用できないユーザーがいることを課題としてきた。ホワイトプラスが1月に実施したリネットのユーザーアンケートでは、宅配サービスで指定時間に在宅しておらず、再配達を利用するなど「荷物が1回で受け取れなかった経験がある」と答えた人が56.5%にのぼったという。

ホワイトプラスではプレミアム便導入で「再配達問題に代表される昨今の宅配サービス問題の解決に取り組み、早朝・深夜の集配サービスを展開することで、DINKSや共働き世帯をはじめさらに多くのユーザーに『お気に入りをもっと着たくなる』体験を提供する」としている。

宅配ネットクリーニングのリネット、独自のトラッキングシステム「エスコートタグ」を発表

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宅配ネットクリーニング「リネット」を運営するホワイトプラスは10月6日、富士フイルムイメージングシステムズと共同開発した独自のRFIDを用いたトラッキングシステム「エスコートタグ」を発表した。10月末からふとんの宅配クリーニング「ふとんリネット」で試験運用を開始する。

リネットは、ネット予約で集荷から配送まで頼める宅配クリーニングサービス。関東圏の30代から40代の共働き家庭を中心に利用が拡大。9月には会員数20万人を超えた。9月末からは「“家事の延長”からクリーニング体験を革新する」として「Love more」プロジェクトを始動、「物流」「生産」「商品」の3軸で改革を行っていくとしている。

第1弾として9月29日に発表されたのは、午前0時まで衣服を集配する「夜間便」と、衣類を工場からハンガーにつるしたまま配達する「シワなしハンガー便」の二つのサービスだ。クリーニングの集配が定期的なサービスであることに着目して独自の物流インフラを開発したもので、「物流」面からクリーニングサービスの革新につなげていく。

そして今回発表されたエスコートタグは「生産」のイノベーションとしての導入となる。ホワイトプラス広報・渉外グループマネージャーの中島規之氏によれば、エスコートタグは「クリーニングの生産性を2倍に効率化することを目指し、IoT時代への対応も視野に入れた独自のシステムだ」という。

エスコートタグのRFIDタグは、クリーニングに必要な耐水性、仕上げのアイロンやプレスへの耐熱性、業務用ドラム式洗濯機洗浄への耐衝撃性、ドライクリーニングへの耐油性などを備え、かつ薄く、軽く、柔らかい業界初の独自タグだ。この独自RFIDタグとこれに対応したリーダ/ライタ、アプリケーションを使ったエスコートタグシステムで、検品したクリーニング品の現在地をリアルタイムに把握。工場内で衣類がどの工程にあるかをトレース可能にする。

「エスコートタグ」のRFIDタグ

「エスコートタグ」のRFIDタグ

10月末からふとんリネットにて試験運用を開始し、今後は全工場への導入を目指す。将来的には工程を可視化し、ユーザーが宅配便のように自身のクリーニング品の状況を確認できるサービスを提供したり、注文後の依頼内容を柔軟に変更したりするなど、サービスの拡張も考えているという。さらに「大量のデータを活用することで、例えばクリーニングのタイミングをリコメンドするなど、お客様の満足度を向上するサービスを将来的に提供していきたい」と中島氏は話す。

リネットでは、10月中には物流・生産に続く3軸目の「商品」でも、業界初となる新たなサービスの投入を予定しているそうだ。ホワイトプラス代表取締役の井下孝之氏は「20万人突破は会員の支持のたまもの。現在までに総額で7億円の調達を実施してきたが、すべて品質と顧客の利便性向上に投資してきたことが評価されていると考えている」と話している。

「送料無料のラインを3000円から1900円に引き下げたり、子ども服の料金を標準価格の3割引に設定したり、独自の洗剤を開発するなど、これまでにもさまざまなイノベーションを起こしてクリーニング体験の変革を実施してきた。今回のLove moreプロジェクトはクリーニング革命の集大成とも言えるものだ。顧客からは常にシビアな目で見られている。品質の追求と顧客の利便性向上に対して、今後もより投資していく」(井下氏)