Telegramのグループ内でメッセージ送信頻度の制限が可能に

人気の高いインスタントメッセージングアプリであるTelegram(テレグラム)は、アプリのグループ管理者たちがメンバーの参加方法をより適切に制御できるようにする新しい機能を導入した。

Slow Mode(スローモード)と呼ばれるこの機能を使用することで、グループ管理者は、メンバーがグループ内でメッセージを送信できる頻度を決定することができる。グループに対して設定が行われた場合、発言を行ったメンバーは、グループ内で再び発言できるようになるまで、30秒から1時間待たなければならない。

telegram slow mode groups

2018年初頭の段階で月間2億人以上のアクティブユーザーを有していたこのメッセージングプラットフォームは、この新機能について、グループでの会話を「より秩序立った」ものにし、「個々のメッセージの価値」を高めることを目的としたものだと説明している。また管理者に対しては「(機能を)永続的に適用するか、混雑時のやりとりを調整するために必要に応じてオンオフする」ことを勧めている。

WhatsAppを含むテックプラットフォームたちは、自身のメッセージングサービス上での誤った情報の拡散の抑制に取り組んでいる。Telegramはこのような論争にはあまり巻き込まれてはいないものの、かなりの問題は抱えている

WhatsAppは、ユーザーがテキストメッセージを転送できる頻度に制限を設けており、機械学習技術を使ってサインアップ手順中に不正ユーザーを排除している

Facebookのインドと南アジア担当公共政策ディレクターであるShivnath Thukral(シヴナ・トゥクール)氏は、今月の会議で、WhatsAppが転送に制限を課したため、コンテンツの拡散度が25%〜30%低下したと述べている。

とはいえ、Telegramは「スローモード」を偽情報拡散への対抗手段として売り込んでいるわけではない。その代わりに、同社はこの機能が、利用者たちにより多くの「心の平和」をもたらすのだと説明している。実際、グループの最大人数が256人であるWhatsAppとは異なり、Telegramのグループでは最大20万人ものユーザーが参加可能なのだ。

同様の狙いで、Telegramはまた、受信者の側での通知音が鳴らないように、送信者がメッセージを送信できるようにするオプションも追加した。同社によれば「送信ボタンを押し続けるだけで、メッセージやメディアを通知音なしで配信できます」とのことだ。「受信者は通常どおりの通知を受け取りますが、サイレントモードを有効にするのを忘れた場合でも、電話の通知音は鳴りません」。

Telegramはまた、グループオーナーが管理者用にカスタムタイトルを追加する機能など、その他のさまざまな小さな機能も投入している。アプリ上のビデオは、ユーザーがスクラブ(指を動かして再生位置を指定)することでプレビューが表示されるようになったので、観たいシーンを素早く探すことができるようになった。YouTubeと同様、Telegramのユーザーも、特定のタイムスタンプへ直接ジャンプする形でビデオを共有できるようになった。またユーザーは、もし興味があるなら、自分自身の絵文字を動かすこともできる。

6月には、Telegramは、ユーザーが数字を入力しなくても連絡先を簡単に交換できるようにする、位置情報を利用した機能を追加している。

画像クレジット:Thomas Trutschel/Photothek via Getty Images /

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(翻訳:sako)

メッセージアプリだけで成功した高級品専門店Threadsが22億円の投資金を獲得

eコマースの市場と聞いてまず思い浮かべるのが、ウェブサイト上に作られた店舗やアプリだろう。しかし今、そのどちらも持たずに、また今後持つ予定もなく、多額の現金を集めて、商品の販売活動を行なっているスタートアップがある。彼らが使っているのは、その成長の原動力でもあるプラットフォーム、「メッセージアプリ」だ。

ロンドンを拠点とするThreadsは、おもに裕福なミレニアム世代の女性を対象にした、その人に合った高級ファッションを厳選して薦めるサービスに、2000万ドル(約22億円)の資金を調達した。彼らは、ウィーチャットワッツアプスナップチャットインスタグラム、アップルのアイメッセージといったサービスを主要な販売窓口として使い、AIではない、人間によるショッピング・アシスタントのチームに顧客対応をさせている。

「私たちは、とくに意識して、顧客のためのウェブサイトを作りませんでした。同様に、アプリも作りませんでした」とCEOのSophie Hillはインタビューに応えて話している。「Threadsの背景にあるのは、キュレーションと利便性です。顧客中心のビジネスなので、顧客が望む場所、そして顧客が望む方法で取り引きが行えるチャットで構成されています。チャットの使い方は、2010年当時から変わっているかも知れませんが」(2010年に同社は創設されている)「そこが私たちの企業努力の結果です。私たちとビジネスの両方にとって便利なように、私たちは新しい物を作るのではなく、チャットを使って顧客サービスを行う方法に磨きをかけたのです」

同社は、新しい資金を投入する予定だと言う。出資者は、ファッションとミレニアル世代に特化して投資を行うC Venturesと、Matchesfashionなどのファッション関連業者にも投資を行なっているHighland Europeだ。この資金を使って、同社はさらに多くのスタイリストとエンジニアを雇い、事業がよりスムーズに進行するよう技術を構築し、事業全体を拡大したいと考えている。また、すでにいる90名の社員に加えて、クリエイティブ系やその他のスタッフも増強することにしている。しかし、この投資以前でも、Threadsは目覚ましい成長を続けてきた。

顧客は100以上の国に広がり、その70パーセントは35歳以下。とくに成長が早い地域はアジアだ。Threadsによると、一人の顧客の一回の取り引き(買い物かごひとつ分)の額は、平均3000ドル(約33万円)と高額だ。高額な商品と、それを求める顧客とを結びつけるビジネスに成功したことで、デザイナーや、ディオール、フェンディ、ショパールの他、250の高級ブランドとのつながりを強め、ブランドを代表する目玉商品の提供を得られるようになった。商品が売れると、Threadsはそのメーカーから手数料を受け取る形になっている。

創設者でCEOのSophie HillがTopshopの親会社Arcadiaで、大学(社会学を専攻)を出てすぐに働き始めたとき、Threadsの構想が具体化した。

時は2010年。メッセージアプリはまだ登場せず、今私たちが毎日使っているような機能が生まれるずっと前、インスタグラムも「ストーリー」も存在していなかったころ、Hillは、彼女がターゲットになると期待した人たちの意見を聞いて回る作業を始めた。するとその人たちは、携帯電話のメッセージング・クライアントを使ったチャットに熱中していることがわかった。

ウエストは、比較的使いやすかったが、Hillは、ウィーチャットが間もなくもたらすであろうものを見通していた。その当時、ウィーチャットは、かなり進んだ中国製のアプリで、すでに彼女がターゲットとする人たちが使っていたこともあり、そこにビジネスの構築に必要なものが十分に備わっていると確信できた。

Threadsのコストベースは、eコマースのスタートアップとしては異例なほどの低予算だった。

サイトもアプリもないので、開発チームはThreadsの特徴でもある販売方法、つまり、その人に合わせたコンシェルジュ式のサービスの改善に注力することができた。それは、顧客のために、より効率的に商品を追跡する技術の構築(ある地点でこれが実質的なチャットボットの形になるかも知れないと、Hillは話している)と、Threadsの顧客のために、特別な商品を探し出す助けとなる、より高性能な検索エンジンの構築を意味する。

Threadsの資金の使い方で、一般的なeコマース企業と大きく違っている分野には、もうひとつ、顧客獲得がある。Hillによれば、マーケティングにかけられる予算がほどんどなかった(「マーケティングを引っ張ってくれる人もいなかった」とのこと)。その代わりに、Threadsは、ユーザー間の口コミで成長し、その後は、インスタグラムなどのソーシャルメディア・プラットフォームの独自のコンテンツを介して、顧客の興味を惹くようになった。

一方、Threadsが平均的なeコマース企業よりも、数段多くの予算をつぎ込んでいると思われる部分に、顧客と製品とを結びつける方法がある。

このチャットを基本とするショッピングサービスは、たとえチャットから始まった関係であったとしても五つ星クラスの上質な対応を期待する顧客のために、広い世界を忙しく飛び回ることが大切だとHillは話している。そのため、Threadsは、街から街へとデザイナーに足を運ばせて、顧客に現物を見せたり、相手がどこにいようとも商品を手渡しするというサービスに定評がある。さらに顧客が、買い物やその他の用事で街を訪れたときに、実際に実店舗のブティックを開いて待つという対応も行なっている。

「これは顧客の要望と、高級品をどのように買いたいかという望みを満たすものです」と彼女は話す。

そこには、基本的にユーザーに仕える人のグループによって成り立つビジネスか、それを行うために技術を開発したビジネスかの違いがある。正直、とてもアナログな感じを受ける。しかし、Hillとその投資家たちは、Threadsの未来にはスケーラビリティーがあると確信している。技術はあくまでも、その成長を支えるものに過ぎない(最初にこのスタートアップが形になるときの助けになったのと同じことだ)。

「ウェブサイトやアプリがないからと言って、直接販売の道がないわけではありません」とHillは言う。「私たちは、それぞれの顧客に合わせたエクスペリエンスを提供するために技術を使うのです。技術と人の応対とを組み合わせて使うことで、高級品業界での究極のサービスが生まれます。私たちはこれを、個人のエクスペリエンスをより豊かなものにするための補完財だと考えています」

「技術は急速に進歩しています。私たちは、AIと、それをどのように統合すべきかを研究しようと考えています」と彼女は言う。「AIの応対と人の応対の間の、どのあたりで顧客は満足するのかが、それによってわかります。顧客がどのように反応するかを見るのは、私たちの役目です」

人間的な触れ合いを大切するところから立ち上がり、そこに高級ブティック型の利益幅を混合させたこの事業だが、その根幹には大人気の技術(メッセージング)があり、さらにその効率を高める、より多くの技術を導入する余地もある。それが、投資家たちの注目を集める要となっている。

「Threadsの顧客となる人たちは、こういう取り引きを好むのです」と、Highland Europeの共同出資者Tony Zappalaは話している。「Threadsも、その顧客も、どちらもどんどん対話を深めています。今のウェブサイトでは、実現がとても難しいことです」

Hillは何も語っていないが、Threadsの次なる目標は、ファッションやジュエリー以外にも、商品のカテゴリーを増やすことにあるはずだ。現在、市場の両面で、顧客に対してより身近なサービスを提供するために、オフィスを増やす予定がある。まずは、ニューヨークと香港がそのリストの載っている。

 

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(翻訳:金井哲夫)

MessengerボットがPayPalの支払い機能に対応、取引履歴の確認もできる

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PayPalはFacebookとの関係性を深めているようだ。Messengerには様々な機能があるが、今回新たにPayPalの決済手段が加わった。増え続けるMessengerのオンライン商店のチャットボットを介してユーザーが何か購入する時、PayPalの支払いサービスを利用することができるようになる。この提携の一環として、PayPalのアカウントとFacebook、およびMessengerとの連携が簡単になる。また、アメリカのMessengerユーザーは、PayPal上での取引に関する通知などを受け取る機能も実装する。

PayPalとMessengerとの機能連携は少し前に発表していた内容だ

FacebookはMessengerでの決済機能を少数の開発者とベータ検証を行っていて、年末まで決済機能を広く展開する予定と伝えていた。カスタマーは以前からFacebookやMessengerに登録した支払い情報を使って決済することができたので、PayPalだけがMessengerでの唯一の決済手段ということではない。

また、FacebookはPayPalとPayPalが所有するBraintreeに限らずStripe、Visa、MasterCard、American Expressとも機能連携を進めていると伝える。

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それでも、Messengerとの連携はPayPalにとって重要な一歩だ。Messengerの圧倒的なユーザーベースに露出することにはメリットがある。PayPalは世界で1億9200万人のユーザーがいるという。一方、Messengerは今年の初めに10億ユーザーを達成したとし、アメリカのモバイルユーザーのおよそ40%がFacebookのメッセージプラットフォームに登録していると報告している。

だが、ひとまずPayPalとMessengerの機能連携はアメリカ市場にフォーカスするようだ。PayPalはアメリカのユーザーに対してのみMessengerの支払いオプションを展開する。PayPalでの取引履歴とレシートにMessengerからアクセスできるのもアメリカのユーザーのみだ。

しかし、今後それも変えていく予定でいる。PayPalはアメリカから機能連携を「始める」と伝えた。海外展開における具体的なスケジュールについてはコメントを差し控えたが、PayPalは現在「いつ、どのように」他の国にも展開するか検討していると話す。

Messengerとの機能連携は、今日からアメリカで展開を始めるとPayPalは伝える。

Facebookはしばらく前から決済手段の実装に取り組んでいた。2015年の春にはMessengerのユーザーが自分のVisaやMasterCardの決済情報をチャットアプリに登録し、友人間でのピアツーピアー決済ができる機能を実装した。これは、Snapchatの決済手段、Squareが持つピアツーピアーの決済手段(Square Cash)、Google Wallet、そしてPayPalと彼らが持つVenmoアプリに対抗するための機能だ。

今回の提携で、Facebookは競合との差を埋めているように見えるが、同社は以前決済ビジネスを構築することに興味はないと話してる。

FacebookとPayPalは過去にも、決済機能の取り組みで提携してきた。最近、MessengerはUberとの機能連携を行い、Facebookのメッセージアプリからタクシーを配車することができるようになった。ここでは、PayPalが所有するBraintreeが決済を担っている。

また、企業もFacebook広告を購入したり、Facebookページの「ショップ」セクションで商品を直接販売したりするのにPayPalを使っている。また、Facebookが所有するOculusのサイトの決済方法もPayPalでの支払いに対応している。

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(翻訳:Nozomi Okuma /Website