飯能ムーミン谷でプロジェクションマッピング始まる、キャッシュレス度も再調査してきた

埼玉県飯能市にある宮沢湖を臨むテーマパーク「ムーミンバレーパーク」は11月30日から2020年3月8日までの期間限定で、冬の「ムーミンバレーパーク」イベントを開催する。2019年3月にオープンした同パークは初めての冬を迎えることを受け、「WINTER WONDERLAND in MOOMINVALLEY PARK」と命名した、アートとテクノロジーを融合させた体験型のイベントとなる。ちなみにムーミンバレーパークのオープン前の2018年12月には、同パークに併設されている北欧をイメージした公園のメッツアビレッジで「チームラボ森と湖の光の祭」を開催していた。

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今回のイベントの具体的な内容は、ナイトイルミネーション、おさんぽラリー「りすを探して」、サウンドウォーク「ムーミン谷の冬」の大きく分けて3つのアトラクションがある。ただし、サウンドウォークは1月上旬からのスタートとなる。

ナイトイルミネーション

画像クレジット:ムーミン物語

ナイトイルミネーションのメインは、ムーミンバレーパークのランドマークの1つであるムーミン屋敷を利用した約10分間のプロジェクションマッピングのショーだ。近くに高さ約4mの独特な「ムーミン谷のウィンターツリー」が設置される(下の写真はPixel 4 XLで動画撮影したものキャプチャした)。

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iPhone Pro 11とPixel 4 XLで夜景モードを使って撮影すると、Pixel 4 XLのほうが見た目に忠実な印象だったが、いずれもストロボなしでもここまで撮影できるのでいろいろと重宝するだろう。

通常モードでのiPhone 11 Pro(左)とPixel 4(右)

夜景モードでのiPhone 11 Pro(左、オート)とPixel 4(右、オート)

そのほか、パーク奥に進むと現れるムーミンやミイなどがプロジェクションマッピングによって地面に映し出される「あいまいなものの道」や「おさびし山」へと続く坂道にイルミネーションを散りばめた「光る花の道」、山頂(とっていっても低い丘)にある天文台がそびえ立つ岩壁にも物語のワンシーンを表した映像が流れる。

あいまいなものの道(Pixel 4で動画撮影したものをキャプチャ)

光る花の道(Pixel 4で撮影)

さらに。パークのメインステージである「エンマの劇場」を左手に見ながら進む「みんなの足あとの道」では、その名のとおり通行人の足跡が道の残る不思議な体験ができる。

みんなの足あとの道(Pixel 4で撮影)

ナイトイルミネーションは、日没後の17時ごろからの開始となり、閉園は20時。チケットは閉園1時間前の19時までの販売となる。ちなみに、今回のプロジェクションマッピングなどの演出はCALARが担当している。同社は、茨城県北芸術祭2016や六本木アートナイト2017、同2018などにも作品を展示した実績のあるクリエイティブユニットだ。

おさんぽラリー「りすを探して」

画像クレジット:ムーミン物語

日中から楽しめるアトラクションで、ムーミンバレーパークの謎を解きながら散歩を楽しむという内容だ。同パークの入り口にある、はじまりの入り江エリアの「はじまりの店」からスタートして、りすを追いかけて、落とし物を集めながら謎を解いていく。ムーミンバレーパークとメッツアビレッジには、ジップラインやカヌー、参加型シアター、ハンモック、各種ショーなどあるが、基本的には広大な敷地で散策を楽しむ場所。おさんぽラリーは、ファミリーで散策を楽しめる内容となっている。参加費は1人500円で、受付時間は10時〜16時、平均所要時間は1〜2時間。

サウンドウォーク「ムーミン谷の冬」

画像クレジット:ムーミン物語

「ムーミン谷の冬」の物語を体験できるサウンドアトラクションで2020年1月上旬から利用できる。園内で見られるれるさまざまな情景に合わせたサウンドを聞きながらパーク内を散策できる。ムーミン谷の情景とイメージとマッチするかは賛否があるが、ソニーのスマートフォンであるXperiaとオープンイヤーステレオヘッドセット「STH4D」が貸与される。STH4Dは、ソニーが提案するSound ARを体験できるイヤフォンで、耳を塞がずに周囲の音を聞きながら音楽を楽しめるデバイスだ。

ムーミンバレーパークに入園するにはチケットの購入が必要で、中学生以上は大人料金の1500円、4歳以上で小学生以下は子供料金の1000円。入園チケット付きでジップライン以外のアトラクションが楽しめる1デーパスは大人2800円、子供1800円。ジップラインは大人、子供ともに1回1500円(入園チケットは別途必要)。17時から入園できるナイトチケットは大人1000円、子供500円(アトラクションは利用できない)。

自動車で行く場合は専用駐車場が使える。料金は、平日無料、土日祝日は最大1500円。電車で行く場合は、西武池袋線の飯能駅北口からバスで15分程度だ。なおメッツアビレッジとムーミンバレーパークに向かうバスは、西武バスとイーグルバスが運行しているが、イーグルバスでは交通系電子マネーが使えず現金決済になるので注意が必要だ。

ムーミンバレーパークのキャッシュレス度

ムーミンバレーパークとメッツアビレッジについては実はオープン日の3月16日に取材して、キャッシュレス度を調べていた。当時のムーミンバレーパーク内では、「Peli & Leikki」(ペリヤ&レイッキ)と呼ばれる子供向けのアーケードゲームエリアのみチケット購入に現金が必要だが、ほかのアトラクションは交通系電子マネーが利用できるほか、売店では各種クレジットカードや電子マネーが使えた。パーク内に設置されている飲料の自動販売機も交通系電子マネーとiDを利用可能だ。

今回は新たにパーク内の売店でOrigami Payが使えるようになっていたので報告したい。Origami Payは基本的にクレジットカードと紐付けて都度決済するコード決済方式で、PayPayやLINE Payなどとは異なり、残高不足や残高が残ってしまうことを心配する必要がないがメリットだ。ムーミンバレーパークでキャッシュレスを極めたいなら、インストールしておくべきだろう。

一方、無料で利用できるとメッツアビレッジでは、3月の取材時と同様にカヌー乗り場でPayPayが使えるほか、売店ではクレジットカードや電子マネーを利用できる。もちろん、ビレッジ内のスターバックスではスターバックカードでの決済が可能だ。残念ながら、埼玉県内有数の食品加工メーカーであるサイボクの直営店は前回と同様に現金決済のみだった。

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ムーミン谷を彩るチームラボのテクノロジー

チームラボ森と湖の光の祭

本日12月1日(土)から2019年3月3日(日)の約3カ月間、埼玉県飯能市にあるメッツアビレッジにて「チームラボ森と湖の光の祭」が開催されている。開催時間は、2月11日(月)までは17時30分~21時(最終入場20時)、2月12日(火)~3月3日(日)までは18時~21時(最終入場20時)の時間帯となる。

期間は12月1日(土)から2019年3月3日(日)の約3カ月間

メッツアビレッジは、周囲約2kmの宮沢湖を囲む埼玉県立奥武蔵自然公園の一部で、11月9日にオープンしたばかりの北欧をテーマにした施設。西武池袋線飯能駅北口からバスで約12分、JR八高線・東飯能駅からバスで約10分の場所にある。なお一部のバスではSuicaやPASMOなどの交通系ICカードや高額紙幣が使えないので1000円札や小銭の用意が必要だ。

飯能駅北口からは直通バスが出ている。料金は200円。武蔵高萩駅行きはメッツアを経由するがICカードが使えないバスが多いので注意

入場は無料で、北欧雑貨のほか、地元の野菜が販売されているほか、ワークショップやイベントなども随時開催されている。レストランエリアもあり、都内でも有名な「らーめんAFURI」や埼玉県内で有名な食品加工メーカーである「サイボク」(埼玉種畜牧場)の直営店もある。フィンランドのコーヒーチェーン店で関東初展開となる「ロバーツコーヒー」も出店している。

アート展示に合わせた特別メニューも用意されている

チームラボ森と湖の光の祭は、このメッツアビレッジを中心に展開されるインタラクティブな光のアート空間。入場料は、中学生以上が平日1000円/土日祝1200円、4歳以上で小学生以下はそれぞれ半額、3歳以下は無料だ。チケットは、ローソンやミニストップのほか、西武沿線の主要駅で購入できる。12月14日からは西武沿線各駅の駅ナカコンビニ「トモニー」での入手可能だ。なお、前述のようにメッツアビレッジ自体への入場は無料なので、建物内のレストランなどから光の流れを眺める場合は無料で楽しめる。

浮遊する、呼応する球

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エリアは主に3つに分かれており、カフェなどが併設されている宮沢湖湖畔のエリアが「浮遊する、呼応する球体」。ここにはヘリウムが充填されたバルーンが浮遊しており、それぞれがさまざまな色の光で輝いている。このバルーンを少し強く手で叩くと、音とともに発光色が変わり、そのバルーンを起点にほかのバルーンにも同じ色が伝播していく。

自立しつつも、呼応する生命

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メッツアビレッジの中心エリアから宮沢湖畔を半周回ったところのエリアが「自立しつつも、呼応する生命」。発光色が変化する仕組みは「浮遊する、呼応する球体」と同じだが、このエリアのバルーンは一部が湖上に浮いているのが特徴。バルーンは湖畔から湖上に向けて扇状に配されているいるので、扇の手元部分にあたるバルーンを強く叩くと、瞬く間に湖上のバルーンの色が変わる様が圧巻だった。

たちつづけるものたちと森

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さらに湖畔を進むと「たちつづけるものたちと森」がある。ここにはさまざまな大きさのバルーンが密集しており、まるで迷路にようにバルーンや書き分けながら奥へと進めるようになっている。奥には大人の身長よりも大きなバルーンも設置されていた。バルーンの密集度が高いので、複数人でバルーンを叩くとさまざまな色が混じった幻想的な雰囲気になるのが印象的だった。

チームラボの猪子寿之氏(左)と、ムーミン物語の渡邊基樹社長(右)

ムーミン物語の渡邊基樹社長によると、メッツアビレッジには11月9日からのオープン2日間で1万人程度が入場するなど、想定以上の来場者を集めたとのこと。そして12月1日からは、チームラボさんのアート作品の展示によってより多くの来場者が訪れることを期待したいとのことだ。なお、原作者であるトーベ・ヤンソンが描くムーミン物語の世界感

またチームラボの猪子寿之氏は、素晴らしい森と湖と調和したアート作品に仕上げたいと思った。球体だけでなく森の木々などの色も変わっている様に注目していほしいとのこと。宮沢湖の湖畔は2キロ以上あり、チームラボとしては最長のアート作品とのこと。さらに、チームラボが湖を使ったアート作品を手がけるのは初めてだそうだ。