Google検索がモバイルファーストへ――準備が整ったサイトから順次MFIを適用

今朝(米国時間3/26)、GoogleはMFI(モバイル・ファースト・インデクシング)を正式に開始したことを自身のブログで発表した。この新方式は2016年からテストが開始されていたもので、インデクシングをどのように変更するかこちらで詳しく解説している。簡単にいえば検索のベースをモバイル向けサイトのコンテンツとするアルゴリズムだ。検索内容もこれに応じて表示されることになる。MFIはモバイル向けコンテンツを準備したサイトから順次適用される。

2017年12月にGoogleは少数のサイトについてこのアルゴリズム変更を開始したと述べたが、詳細を明かすことは避けていた。

MFIについてGooogleは「モバイル版のページをインデックスやランキングに使用し、主にモバイル ユーザーが探しているものを見つけやすくすることを意味」すると自社ブログで説明している。

「主としてモバイルをもちいている」というのは、今日Google検索を利用するユーザーの大半がモバイル・デバイスを通じてアクセスしているという意味だ。過半数がモバイルデバイスからとなったのは2015年からだ

Googleはまた検索を行う際に用いるインデックスは一つだけだと述べている。つまりあるサイトでモバイル・ファーストのインデックスと従来のデスクトップ主体のインデックスが併存するわけではない。GoogleがMFIを適用すれば、それがそのサイトでの唯一の検索インデックスとなる。

モバイル・フレンドリーかどうかはかなり以前から検索結果の表示ランキングを決定する重要な要素となってきたものの、決定的な要素ではなかった。Googleによればモバイルデバイス向けのページではなくても情報の内容が高品質であれば表示される場合があるという。

しかし Googleはいくつかの側面でモバイルサイトの比重を順次高めていた。たとえば、2015年にすでにモバイル・フレンドリーなページのランクをアップする措置を取っている。最近ではモバイル検索の質を高めるためにページの読み込み速度をシグナルに加えている。2018年7月以降、読み込みの遅いページはランクをダウンさせられる。

ただしGoogleは今日の発表で、MFIが適用されるのは準備が整ったサイトだけで、最終的な表示ランキングに直接影響するものではないと約束している。MFIはコンテンツの収集方法に関するもので、結果のランキングを決定するものではない。もちろんモバイル・フレンドリーなコンテンツがインデックスされれば「サイトのパフォーマンスは改善される」という。

Googleはモバイル・ファースト化を一挙に進めるわけではなく、今回はその第一波だ。

今回MFIの適用対象に選定されたのは、ページの高速読み込みを可能にするGoogle AMPのモバイル版を利用してるようなモバイル化において十分な準備が整い、実績を挙げているサイトだという。

MFIが適用されたサイトにはSearch Consoleを通じてウェブマスターにその旨通知される。また「スマートフォンのGooglebotからのクロールが大幅に増加することに気づくだろう」と述べている。.

Googleは「まだモバイル向け最適化されていないサイトであってもパニックに陥る必要はない」と述べている。「デスクトップ向けコンテンツのみのサイトであっても、引き続きGoogleはインデックスを続ける」という。

モバイル・ファースト化が完了するのがいつになるか、Googleは正確なスケジュールを明かすことを避けた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

GoogleがAMPの規格をアップデートしてSEOねらいの‘釣りページ’を退治する

Googleのモバイルページ高速化規格AMP(accelerated mobile pages)に対して、パブリッシャーは複雑な感情を持っているが、消費者は、すぐにロードされるすっきりしたページを喜んでいるだろう。しかし、AMPで最適化されているページが良いコンテンツか、というとそれは怪しい。AMPの力で読者をつかまえても、彼らが記事を一つ読んだあと、さらにそのサイトを深く探究してもらうことが難しい。そこで一部のサイトは、ページを二種類用意して、片方のAMPページの方には“もっと読む”、“詳しく知りたい”などのボタンを載せ、もう片方の本体ページへ誘っている。

この、ケーキを見せることと、実際に食べてもらうことの両方をねらう戦略では、まずGoogleの検索の上位にはAMPページが出るけれども、そこを訪れたらさらにもっと詳しい、内容の充実したページへ行ける、という算段だ。しかしそんな‘釣りページ’は、ユーザーにとっては不愉快であり、Googleも嫌いだから、今後数か月かけてAMP規格を改良し、AMPを使っている釣りページへユーザーが行くことなく、いきなり本体ページの方へ行けるようにする、と今日(米国時間11/16)Googleは発表した。つまり検索の上位に、その種のAMPページ(釣りページ)は載らずに、本体ページが載るようにするのだ。というか、本体ページそのものをAMP対応にするのが、いちばん良い(後述)。

パブリッシャーは今後、AMPページとAMPでない本体ページの二本立てができない、しても意味がない、ということになる。メイン(ホームページなど)のリンクがコンテンツ本体でなくてAMPの釣りページなら、それは検索の上位に出なくなる。Googleがこのやり方に切り替えるのは、同社ブログ記事によると2018年2月1日からだ。AMPページを作るならその内容は、そのサイトのコンテンツ本体でなければならない。

Googleは、AMPを使う使わないは検索結果のランク付けに影響しない、と何度も言っている。でもしかし、Top Storiesの欄に載るためには、AMPを使わなければならないし、実質的にそれらは、つねに検索の上位に出るページだ。

Googleによると、現在2500万のドメインがAMPを使っているが、上記のようにAMPページが釣りページとして使われているケースは“ごく少ない”そうだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoogleがモバイルWebのデベロッパー資格認定事業を開始、4時間の試験を受けるのだ

Googleが今日(米国時間9/5)、モバイルのWebデベロッパーを認定する事業Mobile Web Specialist Certification立ち上げた。デベロッパーは、これまでどうやって学習したかにかかわらず、この認定により自分にモバイルWebの開発スキルがあることを、世の中に対して示せる。この事業は、Androidデベロッパーやクラウドアーキテクト、データエンジニアなど、Googleの既存の資格認定事業の一員になる。

試験は辞書参考書など持ち込み自由で、受験料は99ドル、インドでは6500インドルピーだ。さまざまなコーディング(プログラミング)の問題があり、最後に10分間の面接がある。面接では、試験の問題に対し自分が選んだ解の根拠や理由を述べる。制限時間は4時間で、最大三回までトライできる。問題の範囲は、Webサイトのベーシックなレイアウト、スタイリング、先進的なWebアプリケーション、パフォーマンスの最適化、キャッシング、試験とデバッグなどだ。

Googleはこの試験のための学習案内を提供している。これで、受験勉強をしよう。

試験に合格したらバッジをもらえるので、それを履歴書やソーシャルメディアのプロフィールなどに表示できる(資格証明のため)。説明には、バッジはGoogle+のプロフィールでも使える、と書いてあるるが、いちいちそれを書く理由がよく分からない。もちろんこれは、いわゆるデジタルバッジではない。主な目的は、求職の際などに自分のスキルを強調するためだ。まだGoogle自身のテストを経ていない事業だから、この資格が求職の際の本人評価にどんな影響を及ぼすか、それは現時点ではまだ分からない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))