セブン&アイ・ホールディングスの英断、イトーヨーカドーがついにPayPay対応へ

コード決済サービスを提供中のPayPayは8月26日、イトーヨーカドーの約150店舗の食料品売場レジ、ヨークマートの79店舗で9月1日からPayPayでの決済が可能になることを発表した。イトーヨーカドーとヨークマートでのQRコード決済サービスの導入は「PayPay」が初となる。

もちろん、イトーヨーカドーとヨークマートはPayPaが9月1日に実施する還元キャンペーン「ワクワクPayPay」の対象店舗となり、10時~14時の時間帯に決済すると決済金額の最大10%が還元される。

適用条件はほかのコード決済に比べると複雑なので注意してほしい。金融機関の口座もしくはYahoo!マネー、Yahoo!カードからチャージした場合は5%の還元を受けられるが、Yahoo!カード以外のクレジットカードからチャージした場合はたった0.5%しか還元が受けられない。この場合の1回の還元上限は500円、月の上限還元額は3万円。

なお、イトーヨーカドーとヨークマートの店内にはセブン銀行ATMが設置されており、このATMを使うことでPayPay残高に現金を1000円単位でチャージすることが可能だ。チャージの際にセブン銀行の口座は不要で、現金とPayPayアプリをインストールしたスマートフォンがあればOK。金融機関の口座やクレジットカードを連携させるチャージよりも簡単なので、シニア層にも訴求できるかもしれない。この場合の1回の還元上限も500円、月の上限還元額も3万円となる。

最大の還元を受けられるのは、5%還元の条件を満たした状態で、月額498円のYahoo!プレミアム会員に入っている場合か、ソフトバンクもしくはワイモバイルの回線を利用している場合に限られる。この条件に適合すれば10%還元だ。この場合の1回の還元上限は1000円となるが、月の上限還元額は3万円。

イトーヨーカドーとヨークマートはセブン&アイ・ホールディングスのグループ会社。同社のグループ会社が7月にセブンーイレブンに導入した独自コード決済「7pay」は、セキュリティーの脆弱性から発生した一連の不手際により9月末での終了を余儀なくされてしまった。本来ならイトーヨーカドーやヨークマートに最初に導入されるQRコード決済導入は7Payだったはず。セブン&アイ・ホールディングスが悔しさかみしめながらPayPay対応を決めたのは想像に難くないが、今回の同社の決断は利用者にとっては有益だ。