AIによる献立・栄養管理アプリ「おいしい健康」の買い物リスト機能がバージョンアップ、まとめ買いやSNS共有に対応

おいしい健康は12月21日、AIによる献立・栄養管理アプリ「おいしい健康」(Android版iOS版)において、レシピや献立に必要な材料を自動で一覧にして買い忘れ・買いすぎを防ぐ機能「買い物リスト」のバージョンアップを発表した。複数の献立を1つのリストにしてまとめ買いに対応したほか、SNSなどで買い物リストを共有するなどが可能となった。

おいしい健康は、健康な人からダイエット・生活習慣病対策を考えている人などの「予防・自己実現のための食事」から、何らかの病の患者・妊婦・高齢者など「医療上の制限がある人の食事」まで、幅広く支援する食事管理アプリ。難しい食事管理について、毎日のおいしい食事により誰でも行えるよう医学的な根拠(エビデンス)に基づきつつユーザーをサポートする。提示するレシピは個々のユーザーに適した栄養バランスに加えて、冷蔵庫の食材や好きな食べ物、料理の腕前、調理時間に合わせることで「究極の食のパーソナライズ」を実現するという。

今回バージョンアップされたのは、献立やレシピごとに必要な食材を表示する「買い物リスト」。新たな機能として、これまで献立やレシピごとに表示されていた買い物の内容について、複数分を1回の買い物リストとして表示可能となり、まとめ買いがしやすくなった。

さらに、買い物リストを家族やパートナー、友人とSNSやメールで共有する機能も採用。買い物を分担することで、料理を作る人の負担を軽減できる。また、過去の会物リストを日付別に自動保存する機能も新たに追加した。同じ献立を作る場合に、買い物リストを改めて作成することなく過去のリストを再利用できるようになった。このほかにも買い物を便利に、ラクにする機能が多数追加されているという。AIによる献立・栄養管理アプリ「おいしい健康」の買い物リスト機能がバージョンアップ、まとめ買いやSNSなどで共有可能に

 

同社によると、ユーザー調査において、全体の約8割が3日に1回程度の買い物をしていること、また料理の際の困りごと・負担として半数近くが「買い物に行くのが負担」と回答したという。実際、従来バージョンから買い物リスト機能の利用者は多く、機能改善の声があったことから、ユーザーの要望に応える形でバージョンアップを実施したそうだ。

2016年7月設立のおいしい健康は、AIやビッグデータ、最新の栄養科学によって「食事で病気の無い世をつくりだす」ことを目指す、ヘルスケア領域スタートアップ。献立・栄養管理支援アプリであるおいしい健康、食事タイミング支援アプリ「食べリズム」を提供している。医療機関・薬局・製薬会社と連携した患者支援、食品会社の健康領域事業を立ち上げて支援するDXヘルスマーケティング事業など、健康に関する多様な事業を通じ、世界の80億人が「いつまでもおいしく、食べられる」社会の実現を目指している。

料理系クリエイターがレシピ・コンテンツを収益化できるマーケットプレイス「Foody」

Foodyの共同設立者Dan Stitzel(ダニエル・スティッツェル)氏とBrenna Stitzel(ブレナ・スティッツェル)氏(画像クレジット:Foody)

夫婦で共同創業したDaniel(ダニエル)とBrenna Stitzel(ブレナ・スティッツェル)氏は、グルメな人々が自分の作った料理を収益化する方法を開発しており、そのマーケットプレイス「Foody」を正式に立ち上げるためにプレシード資金として150万ドル(約1億7000万円)のラウンドをクローズした。

このラウンドはSerena Venturesが主導し、Goodwater Capitalと、Patreon(パトレオン)のJack Conte(ジャック・コンテ)氏、Postmates(ポストメイツ)の元COOであるVivek Patel(ヴィヴェク・パテル)氏、Greenoaks CapitalのNeil Mehta(ニール・メータ)氏、KeepTruckinのShoaib Makani(ショエイブ・マカニ)氏などを含むエンジェル投資家グループが参加した。

ほとんどの米国人(98%)は、少なくても週に一度は家で料理をするが、レシピを見つけるためには長い時間インターネットで検索したり、広告や料理ブログの記事をかき分けてレシピを見つけなければならない。

そこでFoodyは、ユーザーがレシピを購入したり、自分のレシピをアップロードしたりして、それらを広告なしで1つの場所に保管できる場所を提供する。また、Jeremiah Tower(ジェレマイア・タワー)氏のようなミシュランの星付きシェフやフードブロガーと提携し、彼らはファンとの関係を築きながら、レシピやその他のコンテンツを収益化している。

Foodyアプリ(画像クレジット:Foody)

この会社のアイデアは、ブレナ・スティッツェル氏が金融業界でのキャリアを経て、2020年に料理学校に行くことを決めた頃に生まれた。世界的なパンデミックで学校が閉鎖され、店の棚にある利用可能な食料品が減っていったとき、スティッツェル氏は友人たちから、手元にある基本的な食材で何が作れるかという問い合わせを受けるようになった。

「多くの人がコンテンツを求めていたので、レシピを発信し始めたのですが、既存のツールには満足できませんでした」と彼女は語る。「レストランから作家まで、あらゆる種類のフードクリエイターがコンテンツを収益化して世に出すための優れたソフトウェアはありませんでしたし、家庭のシェフがレシピを一カ所に保存、共有、保管できる場所もありませんでした」。

そこでスティッツェル夫妻は、クリエイターがレシピを公開・共有し、QRコードやURLでファンにアピールできるツールの構築に着手した。料理好きな人は、無料で登録してサイトを利用でき、少額の料金でレシピ集を作ることができる。

Foodyは、タワー氏や、Mister Jiu’sのシェフBrandon Jew(ブランドン・ジュー)氏、Rich TableのEvanとSarah Rich(エバン&サラ・リッチ)氏、Harold Villarosa(ハロルド・ヴィラロサ)氏、Gaby Dalkin(ギャビー・ダルキン)氏、Amanda Frederickson(アマンダ・フレデリクソン)氏、Amanda Haas(アマンダ・ハース)氏、LauraとSayat Ozyilmaz(ローラ&サヤット・オジルマ)氏、A16レストラン、Tu David Phu(トゥ・デイビット・フー)氏など、12の厳選されたシェフやレストランを含む30人以上のクリエイターが参加してスタートする。

Serena Venturesについて「クリエイターに力を与え、家庭での料理の作り手の日々の生活を向上させるすばらしいソフトウェアを構築するというビジョンを共有できる」パートナーを見つけた、とスティッツェル夫妻は述べている。

Serena Venturesの創設者で経営パートナーのSerena Williams(セリーナ・ウィリアムズ)氏は、声明文の中でこう述べた。「仕事でも家族といるときも、食べ物と料理は、私の生活の大きな部分を占めています。Foodyで新しいレシピを試すことをとても楽しみにしています。そして、あらゆる文化やバックグランドを持つ料理クリエイターが、その創造性を収入につなげる機会を持つべきだと信じています」。

今回の資金調達は、新製品や機能を構築していく中で、エンジニアリングおよび開発部門の10人のチームを強化するために使用する予定だとダニエル・スティッツェル氏は語った。

「私たちは、毎週の食事のプランニングや、食料品の配達サービスと統合するなど、すばらしいキッチンソフトウェアを実現するための大きなビジョンを持っています」と彼は付け加えた。

画像クレジット:Christine Hall

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(文:Christine Hall、翻訳:Aya Nakazato)

買い物データから栄養を分析しレシピを提案する「SIRU+」と西鉄ストアが健康的食生活を支援する社会実験を開始

「がんばらないヘルスケアアプリ」SIRU+と西鉄ストアが買い物内容から健康的食生活を提案する社会実験を開始

買い物から健康的な食生活を目指す「がんばらないヘルスケアアプリ」SIRU+(シルタス。Android版iOS版)を展開するシルタスは7月12日、西鉄ストアと共同で、福岡ヘルス・ラボの支援を受けた健康寿命延伸のための社会実験を開始すると発表した。

購買履歴から栄養を分析し食材・レシピを提案するSIRU+と西鉄ストアが買い物内容から健康的食生活を支援する社会実験を開始

2019年からサービスを開始した「SIRU+」は、スーパーのポイントカードなどを紐付けることで、購買履歴から栄養の偏りを可視化し、栄養バランスが整う食材やレシピを提案するというアプリ。消費者には、より健康的な食材の購入に役立ち、スーパー側にとっては、店舗や地域ごとの消費者の栄養傾向がわかり、健康的な品揃えの参考にできるという。

今回の実験では、福岡市内で西鉄ストアが運営する「にしてつストア レガット」22店舗において、にしてつストアの「ナイスカード」または「あんくるふじやカード」を持つ20代から60代の男女を対象に、購入商品の栄養バランスを自動的に分析し、不足栄養素を補う食品やレシピを提案する。2021年7月15日から8月15日まで被験者の募集を行い、利用開始から6カ月間続けられる。

社会実験の概要

  • 募集期間:2021年7月15日~8月15日(300名程度想定)
  • 参加方法:募集期間中、にしてつストアのポイントカードをアプリに登録。利用は無料
  • 実験期間:利用開始日から6カ月間
  • 対象者:「ナイスカード」または「あんくるふじやカード」を所有する20代〜60代の男女(既往などによる食事制限がない方、妊娠中・授乳中でない方)
  • 実施店舗:福岡市内の、にしてつストア・レガネットの22店舗(SIRU+利用可能店舗は、市外店舗を含む61店舗)
  • 検証内容:SIRU+の利用前後における、参加者の栄養摂取状況や健康意識、購買意識、購買行動の変化

この実験は、福岡市と福岡地域戦略推進協議会が設立した「福岡ヘルス・ラボ」の支援によるもの。福岡ヘルス・ラボは、リビングラボ(市民参加型の共創活動)の手法で、市民、企業、大学などが一体となり社会課題を解決するという取り組み。実験は、その第三期事業に採択されたことで実現した。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:アプリ / モバイルアプリ(用語)キャッシュレス決済(用語)食事(用語)食品 / 食料品 / 食材 / 食品加工(用語)ショッピング / 買い物(用語)シルタス(企業)西鉄ストア(企業)料理 / クッキング(用語)レシピ(用語)日本(国・地域)

レシピから食事プランを作成、食材を自動的に買い物かごに入れてくれるLollipop AIのオンライン食料品マーケットプレイス

今回のパンデミックによって、オンラインで食料品を購入するようになって以来、私はいつも、なぜスーパーマーケットは、手作り料理に必要なアイテムを自動的に集めてくれるような、簡単な「レシピ」機能を提供しなかったのだろうと考えていた。それは、まだ手をつけられていないチャンスのように思えた。だがそれもこれで終わりだ。

英国の新しいオンライン食料品マーケットプレイス「Lollipop AI」(ロリポップAI)は、その機能を果たすパブリックベータ版を英国時間6月29日に公開した。このマーケットプレイスは、英国の成功したスタートアップ企業であるOsper(オスパー)、Monzo(モンゾ)、Curve(カーブ)の立ち上げに参加した英国人の連続起業家によって立ち上げられた。

創業者でCEOのTom Foster-Carter(トム・フォスター-カーター)氏が思い描くのは、複数のレシピから食事プランを作成し、食材を自動的に買い物かごに入れ、残りの生活必需品を提案するというプラットフォームだ。フォスター-カーター氏によれば、Lollipopは、健康上の目標を達成したり、料理スキルを向上させたり、食品ロスを最小限に抑えたりするために役立つだろうという。システムはマーケットプレイスとして構築されており、Sainsbury’s(セインズベリー)やBBC Good Food(BBCグッドフード)をはじめとする多くのパートナーと提携し、実際のフルフィルメントは小売のパートナーが行う。ビジネスモデルとしては、小売のパートナーから少額のコミッションを受け取り、消費財ブランドのオーナーなどからの広告も許可する予定だ。

サイトは無料で利用できるが、有料プレミアムプランも予定されている。ウェイトリストに登録した最初の1万人のベータテスターには、プレミアム機能へのアクセスが「生涯にわたって」提供され、価格は通常のスーパーマーケットと同じレートで提供されると、スタートアップは述べている。

フォスター-カーター氏は、自身の子どもが生まれた後、普通のスーパーマーケットを利用するのに何時間もかかっていることに気づき、このアイデアを思いついた。彼はこのアプローチで、一般家庭では週に数時間の節約になるはずだという(彼は、毎週の買い物をした後にこのようなサイトを作らなければならなかったという事実も簡単に指摘しておこう……)。Lollipopは、80%の家庭が1週間に1時間以上の時間をかけて食事の計画を立て、オンラインで食料品を購入していると述べている。

Lollipop MealPlanner(ロリポップ・ミールプランナー)

創業チームには、共同創業者のChris Parsons(クリス・パーソンズ)氏やIb Warnerbring(Ibワーナーブリング)氏などをはじめとして、Monzo、Farmdrop(ファームドロップ)、Amazon(アマゾン)、Sainsbury’s、HelloFresh(ハローフレッシュ)の元社員たちが名を連ねている。

フォスター-カーター氏は、このアプローチのためにどれだけの資金を調達したかについては口を閉ざしているが、JamJar Investments、Speedinvest、そして「食料品 / テクノロジー界の大物たち」であるIan Marsh(HelloFreshの元英国GM)や英国内外のオンライン食料品店の元リーダーや創業者たち、さらに「スーパーエンジェル」のCharles Songhurst(チャールズ・ソングハースト)氏やEd Lando(エド・ランド)氏たちが支援するプレシードラウンドを行ったという。

特に、ダイエットをしたい人にとっては、食事の計画が簡単になり、レシピボックス(レシピ提供)のスタートアップにも影響を与える可能性がある。

Lollipopのような野望を抱いている企業は他にもある。米国のJupiter.co(ジュピター.co)は 自身を「groceries on autopilot(食料品自動操縦)」と呼び、Jow(ジョー)は「recipe-led shopping(レシピを決めてお買い物)」を提供し、Side Chef(サイドシェフ)も同様のサービスを提供。またCooklist(クックリスト)は「食事の計画と料理のサポート」を米国で展開している。

フォレスター-カーター氏はこう語る「これはマーケットプレイスなので、私たちは従来のスーパーマーケット(Sainbury’s、Tescos、Waitroseなど)や、オンライン小売店(Ocado、Amazon)、農場直送 / オーガニック(Riverford、Farmdrop)、専用目的の単一商品(Oddbox、Milk & Moreなど)、レシピボックス(Gousto、Hello Fresh、Mindful Chefなど)、そして迅速デリバリー(Gorillas、Getir、Weezyなど)と提携することができます。

これは始まりに過ぎません。すべての食品に対するニーズを1カ所でまかなえるようにするのが私たちの計画です。Deliveroo(デリバルー)やレストランキット(Dishpatchなど)も当社から注文できるように致します。食料品はパートナーから届けられ、料理をする際には、料理用のコンパニオンアプリ(2021年7月公開予定)を使うことができます。将来的には、Lollipopを通じてお料理の腕を上げることができるでしょう」。

たくさんの商品(50~100個以上)を極めてすばやく購入できる機能を実現しているプレイヤーは、Amazonも含んでほとんど存在していない。もし上手く実現できたならそれはLollipopにとって独自の強みとなるだろう。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:Lollipop AIイギリスレシピ食品ショッピング

画像クレジット:Lollipop AI

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(文: Mike Butcher、翻訳:sako)

味の素が一般アスリート・部活生向け自動献立提案AIアプリ「勝ち飯AI」β版を開発、限定ユーザーテスト開始

味の素が一般アスリート・部活生向け自動献立提案AIアプリ「勝ち飯AI」β版を開発、限定ユーザーテスト開始

味の素は3月31日、アスリート向け献立提案AIアプリ「ビクトリープロジェクト管理栄養士監修 勝ち飯AI」β版を開発し、ユーザーテストを開始した。限定ユーザーテストを通してコンセプトの受容性を確認するとともに、同社では今後さらに多様な領域において生活者への価値を創出・提案する予定。

勝ち飯AIは、同社がトップアスリート向けに培ってきた栄養計算や高度なサポートの知見を、一般のアスリートにも広く提供することをコンセプトとして開発した、自動献立提案アプリ。アスリートの厳しい栄養基準を満たしつつ好きなメニューを献立に組み込むなど、食事を楽しみ、親子のコミュニケーションなどを促しながら選手の目標に向けてサポートを行う。

同アプリは、献立やレシピに関する独自テクノロジーを基盤に、栄養面でトップアスリートへの食サポート活動を実施している同社「ビクトリープロジェクト」管理栄養士監修の下、開発。ビクトリープロジェクトのサポート現場で使用される栄養計算基準をアルゴリズム化し、ユーザーがアプリ上で必要な情報を入力するとAIが栄養基準を満たす献立を提案する。

また、必要栄養価を充たす献立を提案するためのメニューデータベースには、同社運営のレシピサイト「AJINOMOTO PARK」のデータを活用。各メニューに対し、栄養情報に加えて、ジャンル・季節・調理時間など様々な情報を紐づけており、AIがユーザーに適した献立を提案するという。

具体的な使用方法として、「選手」と、食で選手をサポートする「調理する人」とがアカウント連携することで利用できるという。

「選手」は、性別・体重・体脂肪率などの基礎情報に加え、種目(瞬発系、持久系、球技系、その他)や目標(体重を減らす、体重を増やす、現状維持)を選択し登録。日々の体組成をアプリに登録し、食事記録の際に味や食べた量を5段階で評価することでどのくらいの栄養価を摂取したかが分かるとともに、AIがユーザーの好みの味や量を学習し、使えば使うほど選手に最適化された献立が提案されるようになる。

「調理する人」は、選手の目標や体組成に応じてAIが提案する献立(10日分、毎食3パターン)から調理するメニューを選ぶことが可能。その際、あらかじめ選手が食べられない食材を登録したり、選手からのリクエストメニューを表示することもできる。

味の素は2018年、「食から未来を楽しく」というミッションの下、「生活者にとってのさまざまな価値」を実現することをすべての起点とし、新たな事業を生み出す部署として生活者解析・事業創造部を創設。研究機関やパートナーとの連携、AIなどのテクノロジーやデータの活用、サービスの開発と運用、生活者やパートナーからのフィードバックを通して世の中全体で多様な生活者価値を生み出し、新たな食の楽しい未来を作り上げたいという。

同アプリ開発にあたり生活者にヒアリングやリサーチを実施した結果、食事によるパフォーマンス向上への関心が高い「一般アスリート・部活生」に、トップアスリートと同様の食サポートプログラムを提供するサービスのニーズが高いことが判明。さらに、中高部活生を子に持つ親にインタビューを行ったところ、親としても食事面からサポートすべく講習会などに参加するものの、自分の子供に置き換えた場合栄養計算や献立の組み立てなどが結局分からないといった声があったという。

また、コロナ禍において活動休止・縮小となっている部活動も多く、「これまでの『たくさん動いて、たくさん食べよう』といった指導ができなくなっている」といった声も指導者から多く聞かれたそうだ。思うように練習ができない時にどのような食事でカラダ作りをするべきかなど、食事の内容に対する関心度の高まりを感じ、アスリート・部活生や食サポートをする方々の悩みを同社の知見を活かし解決することをアプリの目標として位置付けているという。

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カテゴリー:フードテック
タグ:味の素(企業・製品)アプリ / モバイルアプリ(用語)AI / 人工知能(用語)食品(用語)新型コロナウイルス(用語)スポーツ(用語)料理 / クッキング(用語)レシピ(用語)日本(国・地域)

GoogleのAIが新たなハイブリッド焼き菓子のレシピを考案

2020年、みなさんの多くがクッキーやパン、ケーキなどのあらゆる種類のものを焼いてきたと思うが、驚くべきことにGoogle(グーグル)のAIが「breakie(ブレッキー)」と「cakie(ケーキー)」という2種類のハイブリッドスイーツのレシピを考案した。

これら新しいレシピの起源は、同社のツールAutoML Tablesのデモのようだ。AutoML Tablesはコードレスモデル生成システムで、「人工知能」というよりむしろ、スプレッドシートの自動化に近い。しかしそんな細かいことにこだわってると、レシピにたどり着けない。

昨年の春、Sara Robinson(サラ・ロビンソン)氏はこれらのツールで遊んでいた。機械学習とベーキングに興味があった彼女は、新型コロナウイルスの猛威を避けるために引きこもる間、いろいろと試し始めた。

そのとき彼女は、レシピ見てそれがパンなのか、クッキーなのか、ケーキなのかを自動的に判断しその理由も教えてくれるシステムを設計しようと思っていた。たとえばバターと砂糖の量が多いとクッキーに答え、イースト菌があればパンだと判断するような。

画像クレジット:Sara Robinson

もちろん、そんな単純でわかりやすいレシピばかりではないし、ツールも100%正確ではない。そこでソビンソン氏は考えた。それが何なのかをシステムが判断できないレシピは、どのようなものだろうか?と。

彼女はさまざまな材料を使って試し、ついに機械学習のシステムがきっちり50 / 50でクッキーでもあり、ケーキでもあると判断するレシピ「ケーキー」を考案した。

「ケーキー」(写真左)と「ブレイキー」(写真右)とロビンソン氏(画像クレジット:Sara Robinson/Google)

「おいしいです。不思議なことに、ケーキとクッキーのハイブリッドを作るようにマシンに命令したときに出来上がるだろうと私が想像していたような味がします」と彼女は書いている。

彼女が作ったもう1つのハイブリッドスイーツが、お察しのとおりパン(bread)が半分、クッキー(cookie)が半分の「ブレッキー」だ。「ふわふわのクッキー、マフィンのような触感」だという。確かにブレッキーは下の固いところがないマフィンのようだ。名前も「muffin tops(マフィントップ)」というよりもブレッキーのほうがいい(最初は「brookie(ブルーキー)」と名づけたとのこと)。

これらの材料とその比率はおそらく以前から存在していたか、試されていたものだが、古いレシピを使って新しいレシピを生み出す方法としては確かにおもしろい。

以下のレシピはそのまま使うことができるものだが、バニラやチョコチップはロビンソン氏が自身が加えたもので、アルゴリズムが考案したのは各材料の比率だけだ。また焼き方も人間が考える(AIは焼く温度や容器については何も把握していない)。いつもの週末スイーツとは違うものを作ろうとした場合、AIが考案したレシピのほうがおいしいかもしれない。

画像クレジット:Sara Robinson/Google

画像クレジット:Sara Robinson/Google

カテゴリー:人工知能・AI
タグ:Googleレシピ料理

画像クレジット:Sara Robinson

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa