ゲームボーイをはじめとしたレトロなポータブルゲームが遊べるAnalogue Pocketが8月3日に予約開始

Analogueは、レトロゲームに関しては業界のリーダーであることをたびたび証明してきた。ファミコン、スーファミ、メガドライブなど、さまざまなゲームを最新のハードウェアでかなり忠実に再現してみせた。同社は2019年10月に、次世代のポータブルゲーム機となるAnalogue Pocketを発表した。それがようやく予約注文を受けるところまでこぎ着けた。標準でゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスのカートリッジがそのまま動く。アダプターを使えば、さらに多くのレトロなポータブルゲーム機用のゲームで遊べるようになる。

画像クレジット:Analogue

Analogue Pocketは、米国太平洋標準時の8月3日の午前8時(東部標準時では同日午前11時)から199.99ドル(約2万1000円)で予約を受け付ける。ただし実際に出荷されるのは、それよりかなり後になる。Analogueでは、実際にこのゲーム機を予約者に向けて出荷できるのは、2021年5月になると考えている。同社によれば、それも「我々にはどうすることもできない不幸な世界情勢とサプライチェーンの問題」によるのだという。もちろん、進行中の新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックと、それが電子部品のサプライヤーに与える影響について危機感を抱いている独立系のメーカーは、Analogueだけではない。

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とはいえ、辛抱強く待ちさえすれば、この製品はほぼ確実に入手できると安心していいだろう。Analogueには、これまでにもNt mini、Super Nt、Mega Sgなど、多くの製品を出荷してきた実績がある。そうしたゲーム機は、単に約束を果たしたというだけのものではなかった。エミュレーションに頼ることなく、最新のテレビやディスプレイで、クラシックなゲームをプレイ可能にするという素晴らしいパフォーマンスを提供したのだ。

Analogue Pocketは、2019年に発表されたときのものと比べて、若干デザインが変更されている。スタートとセレクトの両ボタンが、本体前面の底部に近い場所に移動した。同社によると「使いやすさを最適化する」ためだという。またPocketをテレビに接続して大画面でゲームを楽しめるようにするDockは、埋め込み式のUSB-Cポートを備え、接続をより安定したものとしている。

クラシックなゲームプレイと最新の便利さを融合させる同社お得意の機能として、現在のスマホやタブレットと同様のスリープ/復帰機能を実現している。このゲーム機の電源ボタンを軽く1回押すと、低消費電力のサスペンド状態になる。その後、また電源ボタンを押せば、以前の続きからプレイを再開できる。これは、独自のセーブ機能を備えていないゲームをプレイする際には大きなメリットとなる。

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Analogue Dockは99.99ドル(約1万500円)だ。有線、Bluetooth、または2.4GHzのワイヤレス接続で、最大4つのコントローラーを同時にサポートできる。別売りのマルチリンクケーブルを使えば、最大4台のPocketを接続して、ローカルでマルチプレーヤー対戦も可能となる。

Analogueでは、Pocket用のアクセサリもあれこれと提供する。例えば保管や持ち運びにも便利な透明なハードケース、USB-Cの急速充電器といったものから、ゲームギア、ネオジオポケットカラー、Atari Lynxのようなゲーム機のカートリッジ用アダプターもある。またMIDIアナログ同期ケーブルを使えば、MacやPC、電子楽器と接続して、同社製のNanoloop音楽制作ソフトウェアが利用可能となる。

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同社は、このゲーム機のソフトウェア的な特長もいくつか明らかにした。例えば「オリジナルディスプレイモード」では、オリジナルのゲーム機でのディスプレイ表示を、バグっぽいものも含めて忠実に再現する。一方、Pocketの内蔵ディスプレイは、耐久性の高いゴリラガラス製だ。リフレッシュレートは可変で、360度の自由な回転表示も可能となっている。

Analogue Pocketは4300mAhの充電式バッテリーを内蔵し、6〜10時間のプレイ時間を実現している。プレイを中断した際には、スリープ状態で10時間以上持続するはずだ。

これはこれまでのAnalogue製品の中でも、間違いなく最も素晴らしいものであり、ポータブルゲーム機として驚きをもって迎えられる製品となるはずだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

レトロゲーム機のカートリッジがそのまま使えるAnalogue Pocket

Analogue(アナログ)のように、自分たちの使命を、ずっと一貫して、しかも高い品質レベルで遂行しているIT企業は、非常に稀な存在となってしまった。Analogueがこだわりを持って開発した最近のゲーム機には、博物館収蔵品かと思えるようなレベルのハードウェア設計が施され、昔のゲーム機のカートリッジをそのまま利用できるようになっている。入念にチューンされたプロセッサを内蔵し、ファミコン、メガドライブ、スーファミ、その他のレトロなゲーム機用のゲームを、現在のHDテレビ上で、完璧に、1ピクセルの狂いもなくプレイできる。そして同社の新製品、199ドル(約2万1600円)のAnalogue Pocket(アナログ・ポケット)は、同様の高品質で、旧いポータブルゲーム機用のカートリッジをプレイするための、最高の環境を提供することを目指したもの。

Analogue Pocketは、ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、ゲームボーイアドバンスのゲームカートリッジを、そのまま差し込むだけで、エミュレーションなしでネイティブにプレイできるポータブルゲーム機だ。本物のゲーム機で遊んだ経験のある人にとっては、昔の記憶のままの感覚で動作する。昔のタイトルで初めて遊ぶ人にも、本物のゲーム機と同じ感覚が味わえるはず。しかも、それだけではない。カートリッジアダプターを使えば、ゲームギア、ネオジオポケットカラー、Atari Lynx(アタリ・リンクス)など、他のゲーム機のカートリッジも動くのだ。

Analogue Pocketは、2種類のFPGA(フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)を内蔵している。これらのFPGAは、ゲームを当時の意図通りに動作させるためのプロセッサとして機能する。各ゲーム機に内蔵されたシリコンチップを模倣して動作し、オリジナルのハードウェアの動きを忠実に再現するのだ。その結果、ほとんどオリジナルのように感じられる、素晴らしいゲーム体験が得られる。ただしゲームは、3.5インチで1600×1440ドットを表示可能な、615ppiという高解像度液晶ディスプレイを備えた、Analogue Pocketの非常に印象的なハードウェア上で動作する。数字が気になる人のために付け加えれば、これはオリジナルのゲームボーイのディスプレイの約10倍の解像度。しかも、驚くほど鮮やかな色と明るさでプレイできる。実のところ、レトロゲーム機としてだけでなく、あらゆるゲーム機の中でも、最高のディスプレイだ。

またAnalogue Pocketは、Analogue Dockと呼ばれる別売り(価格未定)のアクセサリと組み合わせて動かすこともできる。これにより、HDMI出力と、Bluetoothまたは有線のコントローラーが接続可能となる。つまり、大型テレビに接続して遊ぶ家庭用のゲーム機としても使えるようになるわけだ。このドックは、有線コントローラー用に2つの標準USBポートを装備する。またBluetoothを利用すれば、8Bitdoの素晴らしいワイヤレスゲームパッドでも遊べるようになる。8Bitdoのゲームパッドは、基本的にはSwitch用だが、Game Boyシリーズのゲーム用としても十分に機能する。見た目も、なかなか高級なハードウェアのように感じられる。

ポータブルゲーム機としては、これだけでも十分だろう。しかし、Analogue Pocketの世界は、それだけではない。デジタルミュージックを作成するための、シンセサイザーとシーケンサーも内蔵しているのだ。さらに2つ目のFPGAは、特に開発用に設計されている。それを利用して、デベロッパーのコミュニティが、独自のコアを移植することもできる。それにより、将来的には、さらに多くのクラシックゲームや、移植版のゲームがサポートされることにもなるだろう。

Analogue Pocketは2020年中には発売予定だが、具体的な日程は後日発表されることになっている。これまでに、Nt MiniSuper NtMega Sgなどを発売して、優れたゲーム体験を提供してきた会社にとって、これは次に目指すべき、自然なステップだったと言える。それでも、同社がポータブルゲーム機のきらびやかな歴史に取り組んでくれていると分かったのは、ワクワクするような嬉しい驚きだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

この特大サイズのハンドヘルドNintendoは、まるで本物のように動作する

ハンドヘルドのレトロゲーム機は次々に現れては消えていくが、My ArcadeのRetro Champのように、単純にツボを抑えて登場するものはほとんどない。手持ちのNES(Nintendo Entertainment System:米国版ファミリーコンピュータ)のカートリッジを突き刺して、電源ボタンを押せば、ほどなく立ち上がる。これは大きくて親しみやすいスクリーンと、ファミコン互換性も備えたマシンだ。バッテリーは3から5時間ほど持続する。

私はCESの会場で、厳重に管理されていたRetro Champをプレイした。これは最終製品そのものではないが、晩春には発売が予定されている。それは、期待した通りに動作する。そして反応性が良く、使い勝手が良く、笑ってしまうほどの大真面目な下らなさに、私は満足した。とても大きいが、見た目ほどは重くない。

7インチの画面は明るく、発色も良い。反応が良く、デバイスのバランスは良く取られていると感じた。コントロールは欲しい場所についていて、背面には握り易くするための大きな窪みもある。NESカートリッジは一番上に入り(そして写真でわかるように突き出す)、ファミコンカートリッジは底部から入る。

自立させて、ワイヤレスコントローラーを使うためのスタンドもある(ただ標準付属品ではない。価格を低く抑えるためだ)。そしてテレビにHDMIを使って直接接続することもできる、この場合は基本的にNESコンソールの代用品として機能することになる(ディスプレイや出力の解像度などのいくつかの技術的詳細については問い合わせ中だ)。

最後に(そして可笑しなことに)、汚れたカートリッジを清掃するために、何本かの綿棒と小さな溶剤のボトルを格納できるクリーニングキットスペースがある。

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さて、私のような真正レトロゲーム愛好家としての疑問は、当然ながらよくある次のような問題点へとたどり着く:

そう、これは16:9のディスプレイなのだ。そしてもちろんNESのゲームは4:3だった。もちろん、それを切り替えることができる。

そしてこの製品は、単にROMデータをエミュレータにロードするだけではない。エミュレータは一般的なやり方であり、コントロール遅延などの問題は言うまでもなく、不自然な結果や一部のゲームとの非互換性を生み出す。状況は良くなってきているが、間違いなく手抜きではある。

私はクリエイティブディレクターでデバイス開発者の一人であるAmir Davidと話をした。彼は特許出願中である技術的な詳細を語ることはなかったが、実際にNESが行っているやりかたと同じ方法でゲームを実行する、彼ら独自のチップを開発したということは語ってくれた。

したがって、自作ゲームやハッキングゲームなども含み、NESで動作するカートリッジであれば問題なくロードできる。つまり、入手が困難でハッキングされたタイトルのために、EverdriveなどのSDカードローダー付きのカートリッジを利用することもできるということだ。

いくつかの機能、例えば状態の保存などは未定である。それは可能ではあるが、実物そのものではないために、トリッキーな部分もあるのだ。どうなるかは見守りたい。

私はまた伝統的なNESの十字キーの代わりに、4つの丸いボタンがあったことにも注意が向いた。Davidは、どうするのが一番良いかに関するプレイヤーからのフィードバックをまだ待っている最中だと語った。本当のコントローラーを使うならオリジナルの十字キーが良いのかもしれないが、ハンドヘルドスタイルの場合にはそうではないかもしれないのだ。そこで、右側のボタンなども含んで、彼らは幾つかの構成を検討している。リリースまでには何らかの調整が行われるかもしれない。

このデバイスの80ドルという価格は、適正なものに思える。もし家庭用コンソールに絶対的な再現性を求めるならば、5から10倍のお金を支払えば良い。一方世の中には、より安く小さなハンドヘルドデバイス(そのほとんどはエミュレーターを使っている)が存在している。Retro Champは、手持ちのカートリッジを簡単にしかし妥協のないレベルで遊べる仕掛けを、愛好家たちに提供することを目指している。私たちの多くは、箱にしまい込まれたコンソールを所有してはいるが、それをもう一度使うためにセットアップすることは一苦労なのだ。Retro Champは、ゲームに戻るための最も簡単な方法の1つである。出荷は6月の予定だ。

CES 2019の報道 - TechCrunch

[原文へ]
(翻訳:sako)

改造ハッカーたちが、NES Classic Editionを万能レトロゲームマシンに改造中

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もしこの前のホリディシーズンで運良くNES(米国版ファミコン) Classic Editionを手に入れることができていたなら、(私同様に)そのエミュレーションの質の高さに、きっと感心していたことだろう。これでもう少し沢山ゲームが載っていたら、あるいはSNES(米国版スーパーファミコン)版が手に入るなら本当に良いのに。実は、その夢が叶おうとしている。まあ、ある意味ではということではあるが、ともあれ。

ハッカーたちがこの小さなコンソールのメモリを書き換える方法を発見してから、レトロゲームの勇敢なファンたちがその限界をテストし続けてきた。まずいくつかのゲームを追加し、そしてその数が数百に増え、今や他のコンソールのゲームも追加されるようになって来ている。

これは主に、”Cluster”のハンドルネームを持つロシアの開発者、Alexey Avdyukhinの仕事だ。彼は、コンソールのメモリを書き換えるプロセスを、文鎮化(フリーズして復活しなくなること)を避けながら簡略化するツール、Hakchi2を開発した。その「文鎮化を避けながら」という部分が重要だ。

しかし、元々は注意深い操作を必要としたハッキングの産物だったアプリは、はるかに使いやすいものとなり、さらには拡張さえ可能になっている。最初にClusterがGitHub上で発表したのは、RetroArchという名のマルチコンソールエミュレーターだ。これは同じプロジェクトで働く他の開発者MadMonkeyによって移植されたものである。

それは自動的にサポートされていないNESゲームを検出し、ディフォルトのエミュレーターに代わってそれらを立ち上げます。メニューの表示、状態のセーブなどは、普通に動作します。またそれは(もちろんクラシックコントローラを使って)SNES、Genesis(米国版メガドライブ)、GBA、そしてNintendo 64をエミュレートすることができます。N64とGenesisのゲームをNESの上でプレイできるのは奇妙な気がするという意見には同意します。それが、それらをオプションでダウンロード可能な拡張として用意した理由です。

人びとはコンソールのルック・アンド・フィールを失うことなく、既に複数のシステムの数十または数百のゲームを自分のデバイスに取り込んでいる。その様子はこのDan the Manによるデモビデオで見ることができる。

あなたが慌てて駆け寄って、狂ったようにNES Classic Editionの内部を下手に弄り始める前に一言。このプロセスはまだ気軽にできるようなものではないし、明快に合法的とは言えないものだということに注意して欲しい。任天堂は、海賊版ROMを使おうとして回復不可能な損傷を与えた場合には何の面倒も見てはくれない。そしてともかくこのコンソールに対する数多くのゲームはまだテストされていないし、おそらくは動作しない場合もあるだろう。

最善の策は — 少なくとも私はそうしているが — 様子を眺めながら待つことだ。これは1ヶ月でツギハギから立派に動作するソフトウェアに育って来た、近いうちには誰でも扱えるようになるかもしれない。ところで、既に組み込みの30個のゲームはコンプリートしただろうか?本当に?Ghosts ‘n Goblinsも? 嘘はいけないな。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)